JP2020095635A - 車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、非一時的記録媒体、および車両 - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、非一時的記録媒体、および車両 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の周囲に移動体が検知された場合において、車両の走行経路を変更するための処理負荷を低減することができる車両制御装置を提供する。【解決手段】本開示に係る車両制御装置は、特定部と、走行制御部とを備える。特定部は、移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、干渉時刻と、干渉時刻における移動体の位置である第1の位置と、干渉時刻における車両の位置である第2の位置と、を特定する。走行制御部は、第1の位置および第2の位置に基づいて、車両を制御する。干渉時刻は、第1のエリアと、第2のエリアとが接触または重複する時刻である。【選択図】図1

Description

本開示は、車両制御装置、車両制御方法、車両制御プログラム、非一時的記録媒体、および車両に関する。
従来、自動運転技術において、車両の周囲に移動体が検知された場合に、当該移動体を回避するために走行経路を変更する技術が知られている。
特開2017−220030号公報
しかしながら、このような従来技術においては、移動体が検知された場合における走行経路を変更するための処理負荷が高かった。
本開示は、車両の周囲に移動体が検知された場合において、車両の走行経路を変更するための処理負荷を低減することができる車両制御装置を提供する。
本開示に係る車両制御装置は、特定部と、走行制御部とを備える。特定部は、移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、干渉時刻と、干渉時刻における移動体の位置である第1の位置と、干渉時刻における車両の位置である第2の位置と、を特定する。走行制御部は、第1の位置および第2の位置に基づいて、車両を制御する。干渉時刻は、第1のエリアと、第2のエリアとが接触または重複する時刻である。
本開示に係る車両制御装置によれば、移動体が検知された場合における走行経路を変更するための処理負荷を低減することができる。
図1は、実施形態に係る車両の全体構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る車両に搭載される車両制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係る移動体の予測移動エリアおよび危険判定エリアの一例を示す図である。 図4は、実施形態に係る車両の走行経路の変更要否についての判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図5は、実施形態に係る移動体および車両の位置関係の一例を示す図である。 図6は、実施形態に係る第2の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図7は、実施形態に係る移動体および車両の位置関係の他の一例を示す図である。 図8は、実施形態に係る危険判定エリアに接近する移動体の予測移動エリアの一例を示す図である。 図9は、実施形態に係る危険判定エリアに接近する移動体の予測移動エリアの他の一例を示す図である。 図10は、実施形態に係る危険判定エリアに進入する移動体の予測移動エリアの一例を示す図である。 図11は、実施形態に係る危険判定エリアに進入する移動体の予測移動エリアの他の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る車両制御装置、車両制御プログラム、車両制御方法、および車両の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る車両4の全体構成の一例を示す図である。本実施形態においては、車両4は、センサ2a〜2hと、車両制御装置1と、アクチュエータ3とを備える。
車両制御装置1は、周囲の状況に応じて車両4の走行を制御し、車両4の自動運転を実行する。本実施形態においては、一例として、車両制御装置1は、レベル4の自動運転を実行するものとする。レベル4の自動運転は、高度自動運転とも呼ばれ、限定された環境および条件下において、システムが全ての動的運転タスクを実施するものである。また、車両制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、またはHDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置とを備えるコンピュータであるものとする。車両制御装置1は、ECU(Electronic Control Unit)とも称される。
センサ2a〜2h(以下、特に区別しない場合は単にセンサ2という)の各々は、車両4の周囲に存在する物体および人を検知可能なセンサであり、例えば、超音波センサ(ソナー)とする。図1に示すように、センサ2は車両4の周囲を覆うように、車両4の周囲に複数設置され、超音波の送受信により車両4の周囲の物体または人までの距離を計測する。センサ2は、車両4の周囲のセンシング結果を、車両制御装置1に出力する。
なお、センサ2は、カメラまたはミリ波レーダ等であっても良い。図1に示すセンサ2の位置および数は一例でありこれに限定されるものではない。例えば、センサ2がカメラである場合には、センサ2は、車両4の前方、後方、左右の4ヶ所に設置されるものとしても良い。
アクチュエータ3は、一例として、アクセルアクチュエータと、ブレーキアクチュエータと、操舵アクチュエータとを含む。アクセルアクチュエータは、車両制御装置1による制御の下、車両4の車輪の駆動力を調節する。ブレーキアクチュエータは、車両制御装置1による制御の下、車両4の車輪の制動力を調節する。操舵アクチュエータは、車両制御装置1による制御の下、車両4の操舵角を調節する。アクチュエータ3は、本実施形態における走行制御装置の一例である。
図2は、本実施形態に係る車両4に搭載される車両制御装置1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の車両制御装置1は、検知部11と、移動経路予測部12と、判定部13と、特定部14と、リスクポテンシャルマップ生成部15と、走行計画部16と、走行制御部17と、を備える。
一例として、検知部11と、移動経路予測部12と、判定部13と、特定部14と、リスクポテンシャルマップ生成部15と、走行計画部16と、走行制御部17とは、コンピュータによって実行可能な形式のプログラムとしてメモリに記憶されて提供される。プロセッサは、メモリから当該プログラムを読み出して実行することにより、上記各部に対応する機能を実現する。
また、本実施形態の車両制御装置1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態の車両制御装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
さらに、本実施形態の車両制御装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の車両制御装置1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
検知部11は、センサ2による車両4の周囲のセンシング結果に基づいて、車両4の周囲の移動体を検知し、当該移動体の位置を特定する。移動体を検知する手法は、公知の手法を採用することができる。例えば、センサ2が超音波センサである場合には、検知部11は、センサ2によって計測された車両4の周囲の物体または人までの距離の変化に基づいて、車両4の周囲の物体または人のうち、所定の速度以上で移動しているものを移動体として特定する。検知部11は、車両4から特定した移動体までの距離に基づいて、当該移動体の位置を特定する。また、センサ2がカメラである場合には、検知部11は、カメラによる撮像画像を画像処理することによって、移動体を特定し、特定した当該移動体の位置を特定しても良い。
ここで、本実施形態において、移動体は、車両4の周囲に存在する移動する物体または人であり、例えば、歩行者、自転車、または車椅子等である。
検知部11は、移動体を検知した場合に、当該移動体の位置を移動経路予測部12に送出する。また、検知部11は、センサ2によって検知された車両4の周囲の物体、人、他の車両等の位置および大きさをリスクポテンシャルマップ生成部15に送出する。
移動経路予測部12は、検知部11によって車両4の周囲に存在する移動体が検知された場合に、当該移動体が予測対象時間内に移動する移動経路を予測する。本実施形態においては、移動経路予測部12によって予測された移動体の移動経路を、予測経路という。予測対象時間は、本実施形態における所定の時間の一例である。
また、移動経路予測部12は、生成した予測経路に基づいて、予測対象時間内に移動体が移動する範囲を予測する。本実施形態においては、予測対象時間内に移動体が移動すると予測される範囲を、予測移動エリアという。予測移動エリアは、本実施形態における第1のエリアの一例である。
移動経路予測部12が移動体の移動経路を予測する手法は、公知の技術を採用することができる。例えば、移動経路予測部12は、移動体の過去の移動経路をトレースし、当該過去の移動経路を延長することにより、現在時刻以降の移動体の移動経路を予測しても良い。また、移動経路予測部12は、ディープラーニングの手法を用いて移動体の移動経路を予測しても良い。例えば、移動経路予測部12は、予め複数の移動体の移動パターンを学習し、学習結果に基づいて、検知された移動体の移動経路を予測しても良い。
図3は、本実施形態に係る移動体5の予測移動エリア51および危険判定エリア41の一例を示す図である。図3に示す歩行者は、移動体5の一例である。図3の上段の図に示すように、移動体5である歩行者が車両4の周囲に存在する場合、検知部11は当該移動体5を検知する。また、移動経路予測部12は、検知された移動体5の移動経路を予測して、予測移動エリア51を生成する。
図3に示す例では、予測対象時間は3秒間とする。この場合、予測移動エリア51は、移動体5が予測処理の時点から3秒間に移動すると予測される範囲となる。移動経路予測部12は、移動体5が1秒後に存在すると予測される範囲51a、移動体5が2秒後に存在すると予測される範囲51b、および移動体5が3秒後に存在すると予測される範囲51cをそれぞれ予測し、予測結果を結合して予測移動エリア51を生成する。なお、現在時刻から先の時刻程、予測の精度が低下するため、図3に示す例では、移動体5が存在すると予測される範囲51a〜51cの各々の面積は、先の時刻になる程、大きくなる。
なお、予測対象時間は3秒間に限定されるものではない。例えば、予測対象時間は、車両4の車速または車両4の周囲の状況等によって変更されても良い。また、図3に示す例では、移動体5が存在すると予測される範囲51a〜51cの各々は、1秒単位の時間間隔で予測されているが、時間間隔はこれに限定されるものではない。
移動経路予測部12は、予測移動エリア51を判定部13に送出する。
図2に戻り、判定部13は、検知された移動体5の予測移動エリア51と車両4の走行経路とに基づいて、移動体5が予測対象時間内に車両4の走行経路に干渉するか否かを判定する。移動体5が予測対象時間内に車両4の走行経路に干渉するとは、移動体5の予測経路と車両4の走行経路とが接触または重複することである。
判定部13は、移動体5の予測移動エリア51と、車両4の危険判定エリア41(図3参照)とが接触または重複する場合に、移動体5が予測対象時間内に車両4の走行経路に干渉すると判定する。また、本実施形態においては、判定部13によって実行される処理を、第1の判定処理という。
走行経路は、車両4が走行する予定の経路であり、後述の走行計画部16によって生成される。
また、危険判定エリア41は、車両4が走行経路に沿って走行する場合に、予測対象時間内に車両4が走行する予定のエリアである。また、危険判定エリア41の幅は、車両4の車幅に対して所定の長さのマージンを追加した長さとする。危険判定エリア41は、本実施形態における第2のエリアの一例である。
また、危険判定エリア41のうち、停止位置Pよりも車両4の現在位置から遠い範囲を、停止可能エリア42という(図3参照)。停止可能エリア42は、危険判定エリア41の一部である。停止位置Pは、第1の判定処理の実行時における車両4の位置で車両4が停止動作をした場合に、車両4が停止可能な位置である。
図3に示す例では、車両4は、図3の右方向に向かって走行中であり、車両4の走行経路は図3の右方向に向かって伸びている。図3に示す危険判定エリア41は、現在時刻から予測対象時間である3秒間で車両4が走行する予定のエリアにマージンを加えたエリアである。
また、図3の下段に示す車両4の位置から、停止位置Pまでの距離を、車両4の停止距離とする。このため、車両4が図3の中段に示す車両4の位置で停止動作をした場合、車両4は、図3の下段に示す停止位置P、または停止位置Pよりも手前の位置で停止可能であるものとする。車両4の停止距離は車両4の車速等によって変化するため、危険判定エリア41のうち停止可能エリア42となる範囲も、車両4の車速等によって変化するものとする。
図3の中段に示すように、予測移動エリア51と危険判定エリア41とが接触または重複する場合は、判定部13は、移動体5が車両4の走行経路に干渉すると判定する。判定部13は、移動体5が危険判定エリア41に干渉するか否かの判定結果を、特定部14に送出する。
また、判定部13は、後述の走行計画部16によって車両4の挙動が、停止、減速、移動体5の回避、または、減速と移動体5の回避と、の組み合わせ、のいずれかに決定された場合に、決定された挙動に基づく車両4の走行経路に基づいて、移動体5が車両4の走行経路に干渉するか否かを再度判定する。走行計画部16による車両4の挙動の決定の詳細については後述する。
図2に戻り、特定部14は、予測移動エリア51と危険判定エリア41とが接触または重複する場合に、干渉時刻と、干渉時刻における移動体5の位置である第1の位置と、干渉時刻における車両4の位置である第2の位置と、を特定する。より詳細には、特定部14は、判定部13によって移動体5が予測対象時間内に車両4の走行経路に干渉すると判定された場合に、予測移動エリア51が危険判定エリア41に接触または重複する位置に基づいて、干渉時刻と、第1の位置と、第2の位置と、を特定するものとする。
干渉時刻とは、予測移動エリア51と、危険判定エリア41とが接触または重複する時刻である。
特定部14は、危険判定エリア41と接触または重複する予測移動エリア51の範囲が現在時刻から何秒後に移動体5が存在すると予測される範囲であるかを特定し、特定した経過時間を現在時刻に加算することにより、干渉時刻を算出する。図3の中段の図に示した例では、移動体5が3秒後に存在すると予測される範囲51cが危険判定エリア41と重複しているため、特定部14は、現在時刻に3秒を加算して干渉時刻を算出する。また、特定部14は、干渉時刻を特定する際に特定した危険判定エリア41と接触または重複する予測移動エリア51の範囲51cの中心を、第1の位置とする。また、特定部14は、走行計画部16によって作成された走行計画に基づいて、干渉時刻における車両4の位置を第2の位置として特定する。特定部14は、特定した干渉時刻、第1の位置、および第2の位置を走行計画部16に送出する。
また、特定部14は、判定部13によって移動体5が車両4の走行経路に干渉しないと判定された場合には、干渉時刻、第1の位置、および第2の位置を特定しない。
リスクポテンシャルマップ生成部15は、車両4の周囲の物体、人、および他の車両等のリスク対象物が車両4に接触するリスクポテンシャルを算出し、車両4の周囲における所定のリスクポテンシャル以上のリスクポテンシャルを有するリスク対象物の分布を表すリスクポテンシャルマップを生成する。リスクポテンシャルの算出手法、およびリスクポテンシャルマップの生成手法は、公知の技術を採用することができる。リスクポテンシャルマップ生成部15は、生成したリスクポテンシャルマップを走行計画部16に送出する。
走行計画部16は、車両4の周囲の状況に応じて、車両4の走行計画を生成する。走行計画は、車両4の走行経路および車速についての計画とする。本実施形態においては、走行計画部16は、リスクポテンシャルマップ生成部15によって生成されたリスクポテンシャルマップに基づいて、リスク対象物を回避する経路を、車両4の走行経路として決定する。また、走行計画部16は、計画した走行経路および車速に基づいて、危険判定エリア41および停止可能エリア42を決定する。
また、走行計画部16は、特定部14によって予測された第1の位置および第2の位置に基づいて、車両4の挙動を決定する。例えば、走行計画部16は、干渉時刻において、第2の位置が第1の位置よりも車両4の進行方向側に位置するか否かに基づいて、車両4の挙動を決定する。また、走行計画部16は、第1の位置と車両4の現在位置との距離が車両4の停止距離以上であるか否かに基づいて、車両4の挙動を決定する。
ここで、車両4の挙動は、停止、減速、移動体5の回避、減速と移動体5の回避と、の組み合わせ、または、走行経路を変更せずに走行を継続することを含む。車両4の挙動のうち、移動体5の回避は、車両4が転舵することにより移動体5を迂回するように走行することである。これらは一例であり、走行計画部16は、さらに他の動きを車両4の挙動として決定しても良い。
また、走行計画部16は、第1の位置および第2の位置に加えて、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度によって、車両4の挙動を決定するものとする。
走行計画部16は、車両4の挙動を、停止、減速、移動体5の回避、または、減速と移動体5の回避と、の組み合わせ、のいずれかに決定した場合、当該決定に基づいて、走行計画を変更する。例えば、図3の下段の図には、走行計画部16によって変更された新たな走行計画に基づく変更後の危険判定エリア41を示す。図3の下段の図に示す例では、走行計画部16は、車両4の挙動を、停止と決定しているため、変更後の走行計画では、車両4は移動体5の手前で停止する。
また、走行計画部16は、走行計画を変更する際にも、リスクポテンシャルマップに基づいて、リスク対象物を回避する走行経路を定めるものとする。例えば、走行計画部16は、車両4が移動体5を回避する走行経路を生成する場合に、車両4が、移動体5だけではなく、他の車両や障害物等のリスク対象物を回避するように、走行経路を決定する。
また、走行計画部16は、車両4が走行経路を変更せずに走行を継続すると決定した場合は、生成済みの走行計画を変更せずに車両4の走行を継続させる。走行計画部16は、走行計画を変更した場合は、走行制御部17に変更後の走行計画を送出する。
また、本実施形態においては、特定部14および走行計画部16による車両4の挙動を決定する処理を、第2の判定処理という。
走行制御部17は、走行計画部16によって生成された走行計画に基づいて、車両4を制御する。例えば、走行制御部17は、制御信号をアクチュエータ3に送信することにより、車両4の駆動力、制動力、または操舵角を制御する。また、走行制御部17は、走行計画部16によって走行計画が変更された場合は、変更後の走行計画に基づいて制御信号をアクチュエータ3に送信するものとする。
具体的には、走行制御部17は、車両4が、停止、減速、移動体5の回避、または減速と移動体の回避、との組み合わせ、または走行経路を変更せずに走行を継続すること、のいずれかの挙動をするように、車両4を制御する。
また、上述のように、走行計画部16は第1の位置と第2の位置とに基づいて、走行計画を生成する。このため、走行制御部17は、第1の位置と第2の位置とに基づいて、車両4を制御する。
また、走行制御部17は、さらに、第1の位置と車両4の現在位置との距離が車両4の停止距離以上であるか否かに基づいて、車両4を制御する。
また、走行制御部17は、干渉時刻において、第2の位置が第1の位置よりも車両4の進行方向側に位置するか否かに基づいて、車両4を制御する。走行制御部17は、干渉時刻において、第2の位置が第1の位置よりも車両4の進行方向側に位置する場合に、車両4が走行経路を変更せずに走行を継続するように、車両4を制御する。
また、上述のように、走行計画部16は、リスクポテンシャルマップに基づいて走行経路を生成する。このため、走行制御部17は、走行計画部16によって作成された走行経路に従って車両4を制御することにより、リスクポテンシャルマップに基づいて、車両4を制御する。
次に、以上のように構成された本実施形態の車両制御装置1における処理の流れについて説明する。
図4は、本実施形態に係る車両4の走行経路の変更要否についての判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、車両4が走行計画に基づいて自動運転走行をしている場合に開始されるものとする。
まず、検知部11は、センサ2による車両4の周囲のセンシング結果から、車両4の周囲に存在する移動体5を検知したか否かを判断する(S1)。検知部11は、移動体5を検知していないと判断した場合(S1“No”)、S1の処理を繰り返す。
ここで、図5は、本実施形態に係る移動体5および車両4の位置関係の一例を示す図である。図5の上段の図に示す例では、移動体5である歩行者が車両4の周囲に存在する。この場合、センサ2がこのような歩行者を検知した場合、検知部11は、移動体5を検知したと判断する(S1“Yes”)。
検知部11は、移動体5を検知したと判断した場合、検知した移動体5の位置を移動経路予測部12に送出する。この場合、移動経路予測部12は、検知部11によって検知された移動体5の経路を予測して予測経路を生成する(S2)。また、移動経路予測部12は、生成した予測経路に基づいて、予測移動エリア51を生成する。
次に、判定部13は、第1の判定処理を実行する。すなわち、判定部13は、検知部11によって検知された移動体5が危険判定エリア41に干渉するか否かを判定する(S3)。
判定部13が、移動体5が危険判定エリア41に干渉しないと判断した場合は(S3“No”)、走行経路は変更されず、車両4は走行経路に従って走行を継続する(S4)。
図5の中段の図に示す例では、移動体5の予測移動エリア51が、危険判定エリア41に重なっている。このような場合、判定部13は、移動体5が危険判定エリア41に干渉すると判断する(S3“Yes”)。
判定部13が、移動体5が危険判定エリア41に干渉すると判断した場合は、第2の判定処理に進む(S5)。
図6は、本実施形態に係る第2の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、特定部14は、移動体5が走行経路のうちの危険判定エリア41に干渉する時刻である干渉時刻を算出する(S501)。
図5の中段の図に示す例では、予測移動エリア51が生成された時刻から3秒後に移動体5が存在すると予測される範囲51cが、危険判定エリア41に重なっているため、特定部14は、予測移動エリア51が生成された時刻に3秒を加算することにより、干渉時刻を算出する。
そして、特定部14は、干渉時刻における移動体5の位置である第1の位置を特定する(S502)。図5の中段の図に示す例では、予測移動エリア51のうち、予測移動エリア51が生成された時刻から3秒後に移動体5が存在すると予測される範囲51cの中心が、第1の位置である。
また、特定部14は、予め定められた走行計画に基づいて、干渉時刻における車両4の位置である第2の位置を特定する(S503)。図5の下段の図は、図5の中段の図における時刻から3秒後の干渉時刻における移動体5と車両4との位置関係を示す。図5の下段の図に示す車両4の位置が、第2の位置である。
特定部14は、予測した干渉時刻、第1の位置、および第2の位置を走行計画部16に送出する。
そして、走行計画部16は、第1の位置に基づいて、移動体5が、危険判定エリア41内の停止可能エリア42に干渉するか否かを判断する(S504)。
例えば、図5の中段の図に示す例では、予測移動エリア51が生成された時刻から3秒後の移動体5が存在すると予測される範囲51cは、危険判定エリア41と重複しているが、その中の停止可能エリア42とは重複していない。この場合、第1の位置と車両4の現在位置との距離は、車両4の停止距離よりも短い。このような場合、走行計画部16は、移動体5が、干渉時刻において、危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉すると判断する(S504“No”)。
ここで、走行計画部16が、移動体5が危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉すると判断した場合、走行計画部16は、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みであるか否かを判断する(S505)。図5の下段の図に示す例では、干渉時刻における車両4の位置である第2の位置は、移動体5の位置である第1の位置よりも、車両4の進行方向側に位置している。この場合、走行計画部16は、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みであると判断する(S505“Yes”)。
走行計画部16は、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みであると判断した場合、車両4の挙動を、“走行経路を変更せずに走行を継続する”と決定する(S506)。
また、走行計画部16は、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みではないと判断した場合(S505“No”)、車両4の挙動を、“回避”と“減速”との組み合わせに決定する(S507)。つまり、走行計画部16は、車両4が減速すると共に移動体5を回避することを決定する。
図7は、本実施形態に係る移動体5および車両4の位置関係の他の一例を示す図である。図7の上段の図に示す例では、図5の上段の図に示した移動体5の位置よりも、車両4に遠い位置に存在する移動体5が検知されている。移動体5は、図7の中段の図に示すように、危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉するが、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みではないものとする。この場合、走行計画部16は、車両4の挙動を、減速すると共に移動体5を回避すると決定する。このため、変更後の走行計画に基づく走行経路は、移動体5が干渉しない位置を車両4が通過する経路となる。このため、図7の下段の図に示すように、変更後の走行計画に基づく走行経路によって規定された変更後の危険判定エリア41は、移動体5と干渉しない。
また、走行計画部16は、移動体5が危険判定エリア41内の停止可能エリア42に干渉すると判断した場合(S504“Yes”)、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度を算出する(S508)。
ここで、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度とは、予測対象時間内において移動体5が存在すると予測される範囲51a〜51cを示す円の中心が、危険判定エリア41に接近する速度とする。例えば、移動体5が危険判定エリア41と並行に移動すると予測される場合は、移動体5が存在すると予測される範囲51a〜51cを示す円の中心と危険判定エリア41との距離は縮まらないため、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度は遅くなる。これに対して、移動体5が危険判定エリア41に交差する角度で危険判定エリア41に接近する場合は、移動体5が存在すると予測される範囲51a〜51cを示す円の中心と危険判定エリア41との距離が縮まるため、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度は速くなる。
ここで、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度の詳細について、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る危険判定エリア41に接近する移動体5の予測移動エリア51の一例を示す図である。図8の上段の図では、移動体5の予測移動エリア51の生成時から1秒後に移動体5が存在すると予測される範囲51aを示す円の中心から、危険判定エリア41の外枠のうち当該円の中心に最も近い位置までの距離を、距離d1とする。また、2秒後に移動体5が存在すると予測される範囲51bを示す円の中心から、危険判定エリア41の外枠のうち当該円の中心に最も近い位置までの距離を、距離d2とする。3秒後に移動体5が存在すると予測される範囲51cを示す円の中心から、危険判定エリア41の外枠のうち当該円の中心に最も近い位置までの距離を、距離d3とする。
移動体5が危険判定エリア41に接近する速度は、移動体5が危険判定エリア41に接近した距離を予測対象時間で除算した値となる。図8に示す例では、予測対象時間は3秒間である。また、移動体5が危険判定エリア41に接近した距離は、距離d3から距離d1を減算した距離である。走行計画部16は、距離d3から距離d1を減算した距離を、3秒で除算することにより、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度を算出する。
図8の上段の図に示す例では、移動体5は危険判定エリア41と略並行となる方向に進行しているため、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度は遅くなる。
図9は、本実施形態に係る危険判定エリア41に接近する移動体5の予測移動エリア51の他の一例を示す図である。図9に示す例では、移動体5は、例えば自転車であるものとする。図9の上段の図に示す例では、移動体5は、危険判定エリア41に交差する角度で危険判定エリア41に接近している。このため、図9の上段の図に示す移動体5が危険判定エリア41に接近する速度は、図8の上段の図に示した例よりも速くなる。
走行計画部16は、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度に基づいて、車両4の挙動を決定する。本実施形態においては、走行計画部16は、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度を第1の閾値、第2の閾値、および第3の閾値と比較し、比較結果に応じて車両4の挙動を、停止、減速、移動体5の回避、減速と移動体5の回避との組み合わせ、または、走行経路を変更せずに走行を継続することのいずれかに決定する。
本実施形態においては、第1の閾値、第2の閾値、および第3の閾値はそれぞれ速度を表す値であり、第1の閾値が最も速く、次に第2の閾値が速く、第3の閾値が最も遅い速度であるものとする。第1の閾値、第2の閾値、および第3の閾値の具体的な値は、特に限定されるものではないが、一例として、第1の閾値は、自転車が危険判定エリア41を横切るように交差する角度で危険判定エリア41に接近する場合の速度と同程度とする。また、第2の閾値は歩行者が危険判定エリア41に交差する角度で危険判定エリア41に接近する場合の速度と同程度とする。第3の閾値は、移動体5が危険判定エリア41と略並行して移動する場合の、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度と同程度とする。第1から第3の閾値は一例であり、車両4の挙動を決定する条件はこれに限定されるものではない。
まず、走行計画部16は、移動体5の接近速度が第1の閾値以上であるか否かを判断する(S509)。走行計画部16は、移動体5の接近速度が第1の閾値以上であると判断した場合は(S509“Yes”)、車両4の挙動を、“停止”と決定する(S510)。
例えば、図9の上段の図に示したように、自転車である移動体5が危険判定エリア41に交差する角度で危険判定エリア41に接近する場合は、移動体5の接近速度が第1の閾値以上となる。この場合、走行計画部16は、車両4の挙動を、“停止”と決定する。
また、図9の下段の図には、走行計画部16によって変更された新たな走行計画に基づく変更後の危険判定エリア41を示す。図9の上段に示した例では、移動体5は危険判定エリア41のうち停止可能エリア42に干渉する。このため、車両4は、新たな走行計画に基づいて停止した場合、図9の下段の図に示すように、移動体5に接触することなく、停止位置Pの手前で停止することができる。
また、走行計画部16は、移動体5の接近速度が第1の閾値より遅いと判断した場合は(S509“No”)、移動体5の接近速度が第2の閾値以上であるか否かを判断する(S511)。走行計画部16は、移動体5の接近速度が、第1の閾値より遅く、かつ、第2の閾値以上であると判断した場合は(S511“Yes”)、車両4の挙動を、“回避”と“減速”との組み合わせに決定する(S512)。
また、走行計画部16は、移動体5の接近速度が第2の閾値より遅いと判断した場合は(S511“No”)、移動体5の接近速度が第3の閾値以上であるか否かを判断する(S513)。
走行計画部16は、移動体5の接近速度が第3の閾値以上であると判断した場合(S513“Yes”)、車両4の挙動を“回避”と決定する(S514)。例えば、図8の上段の図に示す例では、移動体5が危険判定エリア41に接近する速度が第2の閾値より遅く、かつ、第3の閾値以上であるものとする。この場合、走行計画部16は、図8の下段の図に示すように、車両4が移動体5を回避することを決定する。また、この場合、車両4は減速せずに移動体5を回避するものとする。
また、走行計画部16は、移動体5の接近速度が第3の閾値より遅いと判断した場合は(S513“No”)、車両4の挙動を、“走行経路を変更せずに走行を継続する”と決定する(S515)。ここで、このフローチャートの処理は終了し、図4に戻る。
図4のフローチャートでは、図6で説明したS5の第2の判定処理の後は、第2の判定処理において決定された車両4の挙動に基づいて、処理が分岐する。
まず、第2の判定処理において、車両4の挙動が“停止”と決定された場合(S6)、走行計画部16は、車両4が移動体5の手前で停止する走行経路を変更する(S7)。そして、走行計画部16は、変更後の走行経路に基づく危険判定エリア41´を判定部13に送出する。また、走行計画部16は、走行経路を変更する際には、リスクポテンシャルマップ生成部15によって生成されたリスクポテンシャルマップに基づいて、移動体5以外のリスク対象物を回避可能な経路を走行経路とする。リスクポテンシャルマップ生成部15は、例えば、検知部11から所定の時間間隔で検知結果を取得して、リスクポテンシャルマップを定期的に更新しているものとする。
ここで、S3の処理に戻り、判定部13は、検知部11によって検知された移動体5が危険判定エリア41に干渉するか否かを判定するが、第2の判定処理で干渉しない経路を選定しているので否(S3“No”)となり処理は完結する。また、走行計画部16は、走行経路を変更した場合は、変更後の走行経路および車両の4の速度を走行制御部17に送出する。走行制御部17は、変更された走行経路および速度に基づいて、制御信号をアクチュエータ3に送信し、車両4の走行を制御する。
また、第2の判定処理において、車両4の挙動が“回避”と“減速”との組み合わせに決定された場合(S8)、走行計画部16は、車両4が減速すると共に移動体5を回避する走行経路を変更する(S9)。そして、走行計画部16は、変更後の走行経路に基づく危険判定エリア41を判定部13に送出し、S3の処理に戻る。また、この場合も走行計画部16は、変更後の走行経路および車両の4の速度を走行制御部17に送出する。走行制御部17は、変更された走行経路および速度に基づいて、車両4の走行を制御する。
また、第2の判定処理において、車両4の挙動が“回避”と決定された場合(S10)、走行計画部16は、車両4が移動体5を回避する走行経路を変更する(S11)。そして、走行計画部16は、変更後の走行経路に基づく危険判定エリア41を判定部13に送出し、S3の処理に戻る。この場合も走行計画部16は、変更後の走行経路および車両の4の速度を走行制御部17に送出する。走行制御部17は、変更された走行経路および速度に基づいて、車両4の走行を制御する。
また、第2の判定処理において、車両4の挙動が“走行経路を変更せずに走行を継続する”と決定された場合(S12)、走行計画部16は、走行経路を変更しない。この場合、走行制御部17は、現在の走行経路に従って車両4を走行させる。ここで、このフローチャートの処理は終了する。
また、本実施形態においては、図6のS509、およびS510で説明したように、移動体5の接近速度が第1の閾値を超える場合には、走行計画部16は、車両4の挙動を“停止”と決定していた。これは、S509、およびS510の処理の前提として、S504で説明したように、移動体5が危険判定エリア41のうちの停止可能エリア42に干渉すると予測された場合に限定される。このため、移動体5の接近速度が第1の閾値を超える場合であっても、移動体5が危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉すると予測された場合には、走行計画部16は、S510とは異なる決定を下す。
移動体5の接近速度が第1の閾値を超える場合であっても、移動体5が危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉すると予測される場合とは、例えば、移動体5が道路に飛び出した場合、または移動体5が他の物体等によって隠蔽されてオクル―ジョンが発生していた場合等である。このような飛び出し等への対応について、図10を用いて説明する。
図10は、本実施形態に係る危険判定エリア41に進入する移動体5の予測移動エリア51の一例を示す図である。図10に示す例では、移動体5は、例えば自転車であるものとする。図10の上段の図に示す例では、移動体5は、危険判定エリア41を横切るような角度で道路に飛び出したものとする。
移動体5が車両4に近い位置から道路に飛び出した場合または移動体5が他の物体等によって隠蔽されてオクルージョンが発生していた場合は、車両4に比較的近い位置で移動体5が検知部11によって検知される。この場合、図10の上段の図に示すように、移動体5の予測移動エリア51が、危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲と接触または重複する。
図10の上段の図に示す例では、移動体5は、危険判定エリア41のうち、停止可能エリア42ではない範囲に干渉する。このため、図6で説明したフローチャートのS504の判定結果は“No”となる。また、この場合、干渉時刻における車両4の位置である第2の位置は、図10の下段の図に示す車両4´の位置とする。つまり、干渉時刻において、車両4は第1の位置を通過済みであるため、図6で説明したフローチャートのS505の判定結果は“Yes”となり、S506で説明したように、走行計画部16は、車両4の挙動を“走行経路を変更せずに走行を継続する”と決定する。
また、図11は、本実施形態に係る危険判定エリア41に進入する移動体5の予測移動エリア51の他の一例を示す図である。図11においては、移動体5は、例えば自転車であるものとする。図11の上段の図に示す例では、移動体5は、図10の上段に示した例と同様に、危険判定エリア41を横切るような角度で道路に飛び出したものとする。車両4の速度、および移動体5の移動速度によっては、干渉時刻において、車両4が第1の位置を通過していない状態となる。このような場合は、S507で説明したように、走行計画部16は、車両4の挙動を、“回避”と“減速”との組み合わせに決定する。この場合、走行計画部16は、図11の下段の図に示すように、車両4が減速すると共に移動体5を回避する走行経路を生成する。
従来技術においては、一例として、車両制御装置は、検知した全ての移動体について、移動体が車両に干渉する時刻、および当該時刻における移動体および車両の位置を予測して、車両が移動体に干渉しない仮経路を生成し、当該仮経路に対して再度全ての移動体が干渉しないか否かを判定する、という処理を繰り返して実行する場合があった。このような従来技術においては、走行経路を決定するまでの処理の負荷が高くなる場合があった。
特に、レベル4の自動運転では、車両制御装置は、車両の周囲の障害物を自動的に回避することが求められるため、処理の負荷を低減し、迅速に走行経路を決定することについてのニーズがあった。
これに対して、本実施形態の車両制御装置1では、移動体5の予測移動エリア51と、車両4の危険判定エリア41とが接触または重複する場合に、干渉時刻と、第1の位置と、第2の位置とを特定し、第1の位置および第2の位置に基づいて、車両4を制御する。本実施形態の車両制御装置1によれば、予測移動エリア51が危険判定エリア41に干渉する場合に、干渉時刻、第1の位置、および第2の位置を特定する処理を実行するため、移動体5を検知する度に干渉時刻、第1の位置、および第2の位置を特定する場合よりも、特定処理の実行頻度を低減することができる。つまり、本実施形態の車両制御装置1では、予測移動エリア51と危険判定エリア41とが接触または重複するか否かに基づいて、検知された移動体5をフィルタリングすることによって、より詳細な特定処理の対象となる移動体5の数を低減させている。このため、本実施形態の車両制御装置1によれば、移動体5が検知された場合における走行経路を変更するための処理負荷を低減することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1では、第1の位置と車両4の現在位置との距離が車両4の停止距離以上であるか否かに基づいて、車両4を制御するため、車両4が無理なく実行可能な挙動を選択することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1は、車両4が、減速、移動体5の回避、または減速と移動体5の回避と、の組み合わせ、または走行経路を変更せずに走行を継続すること、のいずれかの挙動をするように、車両4を制御する。このため、本実施形態の車両制御装置1によれば、車両4と移動体5との接触を回避することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1によれば、干渉時刻において、第2の位置が第1の位置よりも車両4の進行方向側に位置する場合に、走行経路を変更せずに走行を継続するように車両4を制御するため、走行経路の変更処理の実行頻度および処理負荷を効率的に低減することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1によれば、さらに、移動体5が走行経路に接近する速度に応じて、車両4を制御するため、車両4の移動経路に移動体5が干渉することを高精度に回避することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1は、車両4の挙動が、停止、減速、移動体5の回避、または減速と移動体5との回避と、の組み合わせ、のいずれかに決定された場合に、決定された挙動に基づく車両4の走行経路に基づいて、移動体5が車両4の走行経路に干渉するか否かを再度判定する。本実施形態の車両制御装置1によれば、変更後の走行経路に基づいて再度判定を実行することにより、移動体5が車両4の走行経路に干渉することをさらに高精度に回避することができる。
また、本実施形態の車両制御装置1によれば、車両4の周囲のリスクポテンシャルを有するリスク対象物を示すリスクポテンシャルマップに基づいて、車両4を制御するため、移動体5以外の障害物および他の車両との干渉を回避することができる。
なお、本実施形態においては、検知部を、車両制御装置1においてプログラムが実行されることによって実現される機能として説明したが、センサ2を検知部の一例としても良い。また、センサ2は、単に物体または人を検知するだけではなく、検知した対象が移動しているか否かを判別可能な機能を有し、移動体を検知するものとしても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 車両制御装置
2 センサ
3 アクチュエータ
4 車両
5 移動体
11 検知部
12 移動経路予測部
13 判定部
14 特定部
15 リスクポテンシャルマップ生成部
16 走行計画部
17 走行制御部
41 危険判定エリア
42 停止可能エリア
51 予測移動エリア
P 停止位置

Claims (12)

  1. 移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、干渉時刻と、前記干渉時刻における前記移動体の位置である第1の位置と、前記干渉時刻における前記車両の位置である第2の位置と、を特定する特定部と、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記車両を制御する走行制御部と、
    を備え、
    前記干渉時刻は、前記第1のエリアと、前記第2のエリアとが接触または重複する時刻である、
    車両制御装置。
  2. 前記走行制御部は、前記干渉時刻において、前記第2の位置が前記第1の位置よりも前記車両の進行方向側に位置するか否かに基づいて、前記車両を制御する、
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記走行制御部は、さらに、前記第1の位置と前記車両の現在位置との距離が前記車両の停止距離以上であるか否かに基づいて、前記車両を制御する、
    請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. 前記走行制御部は、前記車両が、停止、減速、前記移動体の回避、減速と前記移動体の回避、との組み合わせ、または、走行経路を変更せずに走行を継続すること、のいずれかの挙動をするように、前記車両を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  5. 前記走行制御部は、前記干渉時刻において、前記第2の位置が前記第1の位置よりも前記車両の進行方向側に位置する場合に、前記車両が走行経路を変更せずに走行を継続するように前記車両を制御する、
    請求項4に記載の車両制御装置。
  6. 前記走行制御部は、さらに、前記移動体が前記車両の走行経路に接近する速度に応じて、前記車両を制御する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 前記第1のエリアと、前記第2のエリアとが接触または重複するか否かを判定する判定部と、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記車両の挙動を決定する走行計画部と、をさらに備え、
    前記走行制御部は、前記走行計画部によって決定された前記車両の挙動に基づいて、前記車両を制御し、
    前記判定部は、前記走行計画部によって前記車両の挙動が、停止、減速、前記移動体の回避、または減速と前記移動体の回避と、の組み合わせ、のいずれかに決定された場合に、決定された挙動に基づく前記車両の走行経路に基づいて、前記移動体が前記車両の前記走行経路に干渉するか否かを再度判定する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  8. 前記走行制御部は、さらに、前記車両の周囲のリスクポテンシャルを有するリスク対象物を示すリスクポテンシャルマップに基づいて、前記車両を制御する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  9. 移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが接触または重複する時刻である干渉時刻と、前記干渉時刻における前記移動体の位置である第1の位置と、前記干渉時刻における前記車両の位置である第2の位置と、を特定する特定ステップと、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記車両を制御する走行制御ステップと、
    を含む車両制御方法。
  10. 移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが接触または重複する時刻である干渉時刻と、前記干渉時刻における前記移動体の位置である第1の位置と、前記干渉時刻における前記車両の位置である第2の位置と、を特定する特定ステップと、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記車両を制御する走行制御ステップと、
    をコンピュータに実行させるための車両制御プログラム。
  11. コンピュータ読み取り可能なプログラムを記録した非一時的記録媒体であって、
    移動体が移動すると予測される第1のエリアと車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが接触または重複する時刻である干渉時刻と、前記干渉時刻における前記移動体の位置である第1の位置と、前記干渉時刻における前記車両の位置である第2の位置と、を特定する特定ステップと、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記車両を制御する走行制御ステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラムを記録した非一時的記録媒体。
  12. センサと、車両制御装置と、走行制御装置とを備える車両であって、
    前記センサは、前記車両の周囲に存在する移動体を検知し、
    前記車両制御装置は、
    前記移動体が移動すると予測される第1のエリアと前記車両が走行する予定の第2のエリアとが接触または重複する場合に、前記第1のエリアと前記第2のエリアとが接触または重複する時刻である干渉時刻と、前記干渉時刻における前記移動体の位置である第1の位置と、前記干渉時刻における前記車両の位置である第2の位置と、を特定する特定部と、
    前記第1の位置および前記第2の位置に基づいて、前記走行制御装置を制御する走行制御部と、を備え、
    前記走行制御装置は、前記車両制御装置による制御の下、前記車両の駆動力、制動力、または操舵角を制御する、
    車両。
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