JP2020095244A - リソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 より短時間に原版の保持異常を検出することができるリソグラフィ装置を提供する。【解決手段】 原版を用いて基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、第1マークが形成された原版を保持する保持部と、前記第1マークを撮像する計測部と、前記計測部のフォーカス位置を基準位置に調整させた状態で前記計測部により前記保持部に保持された前記原版の前記第1マークの画像を取得させ、基準コントラストに対する前記第1マークの画像のコントラストである第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する。【選択図】 図4

Description

本発明は、リソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイス、MEMS、またはフラットパネルディスプレイなどの物品の製造において、リソグラフィ装置の一例としての露光装置は、原版(レチクル、マスク)上に描画されたパターンを基板(ウエハ、パネル)上に転写する。基板上に形成するパターンの微細化が進み、基板上に転写されるパターンを高い精度で位置合わせすることが求められる。
位置合せの精度が低下する原因として、原版と原版が保持される原版ステージとの間に異物が挟み込まれることがある。原版と原版ステージとの間に異物が挟み込まれた状態で原版が原版ステージに保持されると、基板上に転写されるパターンの位置ずれが生じ得る。このため、露光装置には、異物の挟み込みなどによって、原版が原版ステージに異常な状態で保持されたことを検出できる手段が求められている。
特許文献1において、計測部を用いて原版の高さを計測することで異物の有無を判定している露光装置が開示されている。特許文献1では、計測部の焦点距離を変更して計測を繰り返し行ったときのコントラスト変化から原版の高さを求めている。
特開2004−186313号公報
特許文献1では、計測部の焦点距離を変更してフォーカス計測を繰り返し行い、原版の高さを計測するために、異物の有無を判定するまでに時間がかかるという問題がある。
そこで本発明は、より短時間に原版の保持異常を検出することができるリソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一側面としてのリソグラフィ装置は、原版を用いて基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、第1マークが形成された原版を保持する保持部と、前記第1マークを撮像する計測部と、前記計測部のフォーカス位置を基準位置に調整させた状態で前記計測部により前記保持部に保持された前記原版の前記第1マークの画像を取得させ、基準コントラストに対する前記第1マークの画像のコントラストである第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する。
本発明によれば、より短時間に原版の保持異常を検出することができるリソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法を提供することができる。
露光装置を示した図である。 原版ステージ、原版、及び計測部を示した図である。 フォーカス位置とマークの画像のコントラストとの関係を示した図である。 第1実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。 原版の保持異常が発生した場合の原版、及び原版ステージを示した図である。 第1実施形態に係るマークの画像のコントラストの変化を示した図である。 第1実施形態に係るユーザーインターフェースを示した図である。 第2実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。 計測部の位置変化によるマークの画像のコントラストの変化を示した図である。 第3実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。 第4実施形態に係る露光装置を示した図である。 第4実施形態に係る基板ステージを示した図である。 第4実施形態に係るマークの画像の光量の変化を示した図である。 第4実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本実施形態では、リソグラフィ装置として露光装置を用いた例について説明する。図1は露光装置100を示した図である。露光装置100は、原版ステージ(保持部)2、投影光学系3、基板ステージ5、照明光学系6、計測部8、及び制御部20を有する。露光装置100は、パターンが形成された原版(レチクル、マスク)1を介して、露光光7が基板(ウエハ)4に照射されることにより、基板4上にパターンを転写する。また、以下では、投影光学系3の光軸に平行な方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な平面内で互いに直交する2方向をX軸方向およびY軸方向とする。
光源(不図示)を出た光は照明光学系6を介して原版ステージ2に保持された原版1を照明する。光源としては、例えば高圧水銀ランプやエキシマレーザなどがある。なお、光源がエキシマレーザの場合は、光源は露光装置100のチャンバ内部にあるとは限らず、外付けになっている構成もありうる。原版1には転写されるべきパターンと後述する原版マークが形成されている。原版1を照明した光は投影光学系3を通過して基板4に達する。原版1は、所定のパターンが形成されたレチクル、またはマスクであり、照明光学系6から照明された光を透過する。基板4は、例えば、シリコンウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等である。
原版ステージ2は、吸着手段を有し、原版1を吸着して保持する。原版ステージ2の吸着手段が原版1を吸着する方式は、真空吸着方式、静電吸着方式、またはその他の吸着方式とすることができる。また、吸着手段は、原版ステージ2において原版1を保持する保持面に配置された、複数の吸着パッドを含み得る。なお、原版ステージ2については後で詳細に説明する。
原版1上のパターンの像が、投影光学系3を介して基板4上に塗布された感光媒体(例えば、レジスト)に結像して、転写される。基板ステージ5は基板4を保持するための吸着手段を有する。吸着手段が基板4を吸着する方式は、真空吸着方式、静電吸着方式、またはその他の吸着方式とすることができる。また、基板ステージ5は移動可能に構成されている。そして、基板ステージ5を投影光学系3の光軸に対して垂直な面に沿って2次元的にステップ移動しながら、基板4に複数のショット領域を繰り返し露光する。これはステップアンドリピート方式と呼ばれる露光方式である。なお、原版ステージ2と基板ステージ5を同期しながらスキャンして露光を行う、ステップアンドスキャン方式と呼ばれる露光方式もあり、本実施形態はそのような方式を採用する露光装置にも同様に適用できる。
計測部8は、原版ステージ2の上方向(+Z軸方向)に配置され、原版1に設けられた原版マーク、及び原版ステージに設けられた基準マークを計測する。また、図1では2つの計測部8が配置されているが、計測部8の数は2つに限られない。また、計測部8については後で詳細に説明する。
制御部20は、露光装置100の各部の動作および調整などを制御することで基板4上にパターンを形成する露光処理を制御する。制御部20は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれたコンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合せによって構成されうる情報処理装置である。また、制御部20は、プログラム、データ等の情報を保存するROM、CPUのワークエリア及び一時的なデータを保存するRAMを含む。また、制御部20は、ROM、RAMよりも大容量のデータを保存することができる、不図示の磁気記憶装置(HDD)を含む。また、制御部20は、CD、DVD、メモリカードといった外部メディアを装填してデータの読み込みや書き込みを行うドライブ装置を含む。本実施形態において、ROM、RAM、磁気記憶装置、ドライブ装置のうち少なくとも1つを記憶部として、記憶部にプログラム、データ等の情報を保持するものとする。また、制御部20は、露光装置100の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成しても良いし、露光装置100の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成しても良い。
次に、原版ステージ2、計測部8について説明する。図2は、原版ステージ2、原版1、及び計測部8を示した図である。図2(a)は、計測部8、原版ステージ2、及び原版ステージ2に保持された原版1を示した図である。図2(a)に示された通り、原版1には原版マーク12が配置されている。また、原版ステージ2上にはプレート13が配置されており、プレート13上に基準マーク14が配置されている。ここで、基準マーク14は、投影光学系3の光軸に対して予め定められた基準の位置に配置されている。
また、計測部8は、受光素子9、光学素子10を有し、計測部8は、原版1の原版マーク12、及び原版1を介して原版ステージ2の基準マーク14を計測する。計測部8の光軸の方向はZ軸方向に沿った方向であり、11で示される点線は計測部8のフォーカス位置を示す。受光素子9は、光学素子10を介して原版マーク12、及び基準マーク14からの光を受光して原版マーク12及び基準マーク14の画像を取得する素子であり、例えば、CCD、CMOS等の撮像素子を含みうる。受光素子9は、計測部8のフォーカス位置11と共役な位置に配置される。光学素子10は少なくとも2つのレンズから構成され、原版マーク12及び基準マーク14からの光を受光素子9に結像させる。また、計測部8は、少なくとも1つの光学素子10をZ軸方向に駆動することにより、フォーカス位置11を調整する。制御部20は、計測部8に原版マーク12及び基準マーク14を計測させることにより、原版1と原版ステージ2の位置関係を取得することができる。
図2(b)は、原版1の原版マーク12、及び原版ステージ2の基準マーク14、及び基板ステージ5の吸着手段である吸着パッド15を示した図である。原版1は、原版ステージ2に設けられた吸着パッド15上に載置され、原版ステージ2は吸着パッド15により原版1を吸着して保持する。また、原版マーク12、及び基準マーク14は、円形、十字、L字、棒、角型、ハの字、山型などその他の特定の形状のマークを含み得る。
ここで、原版1が原版ステージ2に保持された際に行われるフォーカス計測処理、およびアライメント処理について説明する。フォーカス計測処理においては、原版マーク12の画像及び基準マーク14の画像のコントラストに基づき基準フォーカス位置(以下、基準位置とする)が決定される。まず、制御部20は、計測部8の受光素子9により取得される原版マーク12及び基準マーク14の画像のそれぞれのコントラストを取得する。そして、2つのマークの画像のコントラストが等しくなる位置にフォーカス位置11を調整するように計測部8を制御する。これにより、フォーカス位置11は、原版マーク12(原版1)と基準マーク14(原版ステージ2)との間に位置するように調整される。このように、原版マーク12の画像のコントラスト(第1コントラスト)及び基準マーク14の画像のコントラスト(第2コントラスト)が等しくなるように調整されたフォーカス位置11を基準位置とする。または、原版マーク12及び基準マーク14のコントラストのそれぞれのグラフがピークとなるフォーカス位置11の中間位置を基準位置としても良い。
ここで、原版マークの画像及び基準マークの画像から取得されるコントラストについて説明する。図3は、フォーカス位置11とマークの画像のコントラストとの関係を示した図である。図3のグラフにおいて、縦軸は画像のコントラスト、横軸はフォーカス位置11を示している。また、黒の丸で示されるグラフが第1コントラスト、白の丸で示されるグラフが第2コントラストを示している。基準位置は、基準マークのグラフと原版マークのグラフの交点におけるフォーカス位置11が取得される。なお、図3のグラフでは基準位置を横軸の原点(Z=0[um])となるように定めている。また、図3では、原版マーク12、及び基準マーク14は、同じ形状のマークとしているため、基準マークのグラフと原版マークのグラフは同じ形状となる。しかし、原版マーク12、及び基準マーク14は、同じ形状のマークに限られず、基準マークのグラフと原版マークのグラフが異なる形状であっても、本実施形態を適用することは可能である。
そして、アライメント処理において、制御部20は、計測部8により取得された原版マーク12及び基準マーク14の画像に基づき、原版マーク12及び基準マーク14のXY面における位置を取得する。そして、制御部20は、原版マーク12及び基準マーク14のXY面における位置から原版1と原版ステージ2との位置関係を取得する。制御部20は、原版1と原版ステージ2との位置関係に応じて、露光時に原版1のパターンの像が基板4上の所定の位置に投影されるように基板ステージ5を制御する。
ここで、制御部20は、基準位置を記憶部に保持することにより、原版が原版ステージに保持される度に、マークを計測することなく基準位置を取得することができる。また、複数の原版1がある場合、基準位置は複数の原版1のそれぞれで計測され、原版1のそれぞれで異なる基準位置が保持されても良い。複数の原版1のそれぞれに識別子が割り振られており、基準位置と共に原版1の識別子が保持されることにより、制御部20は、複数の原版1のそれぞれの基準位置を取得することができる。
次に、原版1の保持異常の判定方法について説明する。図4は、本実施形態に係る原版1の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。また、図4で示される判定方法の処理は制御部20によって実行される。また、アライメント処理の前に原版1の保持異常の判定方法の処理を実行しても良いし、アライメント処理の後に原版1の保持異常の判定方法の処理を実行しても良い。なお、アライメント処理の前に原版1の保持異常の判定方法の処理を実行することにより基準位置が取得されるので、フォーカス計測処理を省略することができる。
S101において、制御部20は、不図示の原版搬送部により原版1を原版ステージ2に搬送させる。このとき、制御部20は、原版搬送部を制御して、原版1の原版マーク12が基準マーク14にZ軸方向に重なり合う位置を目標位置として、原版1を原版ステージ2に保持させる。これにより、原版マーク12から計測部8に至る光の光路と、基準マーク14から計測部8に至る光の光路とは重なり合う。
S102において、制御部20は、基準位置を取得できるかを判定し、基準位置を取得できると判定した場合は処理をS103に進める。また、制御部20は、基準位置を取得できないと判定した場合は処理をS104に進める。
ここで、制御部20は、記憶部に基準位置が保持されている場合に基準位置を取得できると判定し、保持されていない場合、制御部20は取得できないと判定する。また、制御部20は、原版1が原版ステージ2に保持された履歴について情報を記憶部に保持しておき基準位置を取得できるかを判定しても良い。つまり、過去に原版ステージ2に保持されたことがある原版1については基準位置を取得できると判定して、初めて原版ステージ2に保持された原版1については基準位置を取得できないと判定しても良い。
S103において、制御部20は、基準位置を取得する。また、基準位置が複数の原版1のそれぞれについて保持されている場合は、S101において原版ステージ2に保持された原版1に対応する基準位置を取得する。
S104において、制御部20は、計測部8を制御して、フォーカス計測処理を行う。つまり、制御部20は、計測部8により第1コントラスト及び第2コントラストが等しくなる位置に計測部8のフォーカス位置11を調整させて、基準位置を取得する。また、制御部20は、取得した基準位置を記憶部に保持する。ここで、原版1毎に基準位置を保持する場合、制御部20は、基準位置と共にS101において原版ステージ2に保持された原版1の識別子も記憶部に保持する。また、制御部20は、基準位置を外部の情報処理装置に送信して、外部の情報処理装置が基準位置を保持しても良い。この場合、S103において、制御部20は、外部の情報処理装置に基準位置を要求して、外部の情報処理装置から基準位置を受信して基準位置を取得する。また、S102において、制御部20は、外部の情報処理装置に基準位置を取得できるかの問合せをして基準位置を取得できるかを判定する。
S105において、制御部20は、計測部8を制御して、計測部8のフォーカス位置11を、S103において取得した基準位置に移動させる。計測部8は、少なくとも1つの光学素子10をZ軸方向に駆動することにより、フォーカス位置11を基準位置に移動させる。
S106において、制御部20は、計測部8に原版マーク12及び基準マーク14を計測させ、基準位置における、第1コントラスト及び第2コントラストを取得する。
S107において、制御部20は、基準位置において、第2コントラスト(基準コントラスト)を基準として第1コントラストの変化量を取得する。そして、第1コントラストの変化量が、予め定めた許容範囲外にあるかを判定し、許容範囲外にないと判定した場合は処理を終了する。また、制御部20は、許容範囲外にあると判定した場合はS108に進む。ここで、第1コントラストの変化量は基準位置における第1コントラスト及び第2コントラストの差又は比率とすることができ、第1コントラストの変化量が所定の閾値(予め定められた値)より大きい時に許容範囲外と判定され得る。
S108において、制御部20は、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたと判定する。ここで、S108において原版1が原版ステージ2に異常に保持されたと判定された場合、制御部20は、基板4を露光する露光処理(基板4にパターンを形成する処理)を中断または中止しても良い。また、制御部20は、ユーザーインターフェースを介してエラーを出力しても良い。
次に、原版1が原版ステージ2に異常に保持された場合について説明する。図5は、原版1の保持異常が発生した場合の原版1、及び原版ステージ2を示した図である。原版1又は吸着パッド15に異物16が付着した場合、原版ステージ2上に保持された原版1と原版ステージ2(吸着パッド15)との間に異物16が挟み込まれる。これにより、異物16がなく正常に原版1が保持される位置に比較して、原版1の位置が上方向(+Z軸方向)にずれて保持され、原版マーク12の位置が上方向(+Z軸方向)にずれる。また、原版マーク12が上方向にずれると、フォーカス位置11に対する第1コントラストが変化する。ここで、また、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたとは、例えば、原版1と原版ステージ2との間に異物が挟み込まれた状態で原版1が原版ステージ2に保持された状態をいう。しかし、このような状態に限られず、原版1が原版ステージ2に正常に保持されていない、または、原版ステージ2による原版1の保持が異常であることを含む。例えば、吸着パッド15や原版1の変形などの原因によって、原版ステージ2による原版1の保持が異常である場合も含む。
図6は、本実施形態に係るマークの画像のコントラストの変化を示した図である。原版1の保持異常が発生した場合、原版1が正常に保持された場合と比較して、原版マーク12に関するグラフが横軸方向に移動する。図6は、原版1の原版マーク12が上方向にずれた状態で原版マーク12を計測した場合の原版マーク12と基準マーク14との画像のコントラストを示している。図3のグラフと比較すると、第1コントラストが変化しており、基準位置(Z=0)において第1コントラストが低下している。一方、第2コントラストは、原版1の保持異常による影響を受けないため変化しない。よって、第2コントラストを基準として、第1コントラストの変化を取得することができる。よって、S107において、制御部20は、基準位置における第1コントラスト及び第2コントラストの差又は比率が、予め定めた許容範囲外にあるかを判定することにより、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたかを判定することができる。
ここで、S107において、制御部20は、S104において基準位置を取得した時の、基準位置における第1コントラスト(基準コントラスト)を基準として、基準位置における第1コントラストの変化量を取得しても良い。つまり、第1コントラストの変化量を、S104において基準位置を取得した時の第1コントラストと、S107において原版マーク12を計測した時の第1コントラストの差又は比率としても良い。この場合、S104において、制御部20は、基準位置における第1コントラストを記憶部に保持しておく。
前述の通り、原版1又は吸着パッド15に異物16が付着した場合、原版ステージ2上に保持された原版1と原版ステージ2(吸着パッド15)との間に異物16が挟み込まれる。この時、原版マーク12の位置が上方向(+Z軸方向)にずれる。また、異物16が挟み込まれた吸着パッド15に近い原版マーク12ほど上方向へのずれ量が大きくなり、第1コントラストの変化量が大きい。したがって、制御部20は、原版マーク12及び吸着パッド15の位置と原版マーク12の第1コントラストの変化量の大きさとに基づき、異物16が挟み込まれた吸着パッド15を特定することができる。
ここで、S108において、制御部20が、ユーザーインターフェースを介してエラーを出力する場合に、異物16が挟み込まれた吸着パッド15を特定するユーザーインターフェースに表示しても良い。図7は、本実施形態に係るユーザーインターフェースを示す図である。図7で示される例では、左右の2つの原版マーク12のうち、右側の原版マーク12のコントラストの変化量が12%であり、しきい値である10%を越えたことを示している。さらに、4つある吸着パッド15のうち、右側の原版マーク12に近い2つの吸着パッド15(No.2、及びNo.4)に異物16が挟み込まれた可能性があることを示している。本実施形態では、異物16が挟み込まれた可能性のある2つの吸着パッド15を特定したが、吸着パッド15のそれぞれに対応した原版マーク12を配置した場合は、異常が発生した吸着パッドを1つに特定することも可能である。
以上、本実施形態によれば、原版マークの画像のコントラストの変化が許容範囲にあるかを判定することにより、より短時間に原版の保持異常を検出することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るリソグラフィ装置について説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。本実施形態では、フォーカス位置11と第1コントラストとの関係を示す情報を用いることにより、第1コントラストの変化に基づき原版1の保持異常を検出する実施形態について説明する。
図6において、第1コントラストが変化する場合、グラフの形状は変化せずに、グラフ全体が横軸方向に移動する。よって、基準位置(Z=0)における第1コントラストの変化量と、フォーカス位置11と第1コントラストとの関係を示す情報(第1コントラスト情報)とを用いて、グラフ全体の横軸方向への移動量を求めることができる。つまり、原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化量を求めることができる。求めたフォーカス位置11の変化量が予め定めた許容範囲外にある場合には、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたと判定することができる。
そこで、本実施形態では、第1コントラストの変化量と、第1コントラスト情報とを用いて原版1の保持異常を検出する。
図8は、本実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。図4のフローチャートと比較して異なるステップはS201乃至S203である。よって、他のステップについての説明は省略する。
S201において、制御部20は、予め求めた第1コントラスト情報を記憶部から取得する。ここで、制御部20は、原版1が正常に原版ステージ2に保持された状態でフォーカス位置11を変化させながら原版マーク12の計測を行い、第1コントラスト情報を記憶部に保持しておく。また、第1コントラスト情報の保持形式としては、フォーカス位置11と第1コントラストとの離散的なデータセットとして記憶部に保持される。また、第1コントラスト情報の保持形式としては、離散的なデータセットを用いて、フォーカス位置11を変数とした高次関数、又はガウス関数により近似して得られた関数の情報としても良い。また、コントラストの変化が小さい場合は、離散的なデータセットを用いて、フォーカス位置11を変数とした一次関数により近似して得られた関数の情報としても良い。また、シミュレーションにより第1コントラスト情報を求めても良い。また、外部の情報処理装置が第1コントラスト情報を保持しても良い。この場合、制御部20は、外部の情報処理装置から第1コントラスト情報を取得する。
S202において、制御部20は、計測部8に原版マーク12を計測させ、基準位置における第1コントラストを取得する。ここで、基準マーク14を計測し、第2コントラストを取得する必要はない。
S203において、制御部20は、S201で取得した第1コントラスト情報と、S202で取得した基準位置における第1コントラストを用いて、原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化量を求める。つまり、図3における原版マーク12に関するグラフに対して、図6における原版マーク12に関するグラフの横軸方向の移動量を求める。そして、原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化量が、予め定めた許容範囲外にあるかを判定し、許容範囲外にないと判定した場合は処理を終了する。また、制御部20は、許容範囲外にあると判定した場合はS108に進む。
以上、本実施形態によれば、フォーカス位置と原版マークの画像のコントラストとの関係を用いて原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化が許容範囲にあるかを判定することにより、より短時間に原版の保持異常を検出することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るリソグラフィ装置について説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態、及び第2実施形態に従いうる。本実施形態では、計測部8の位置ずれによる第1コントラストの変化を考慮して原版1の保持異常を検出する実施形態について説明する。本実施形態の計測部8は、XY平面内において移動可能に構成されており、原版マーク12、及び基準マーク14を計測する際は、図1に示す位置にあるが、露光処理が行われる際には、露光光7の光路から離れた退避位置に移動する。この場合、再び、計測部8が原版マーク12、及び基準マーク14を計測する位置に移動した場合、原版ステージ2に対して計測部8のZ軸方向の位置がずれる場合がある。つまり、基準位置を計測する時の計測部8のZ軸方向の原版ステージ2に対する相対位置と、原版1の保持異常を判定する時の計測部8のZ軸方向の原版ステージ2に対する相対位置が異なる可能性がある。原版1の保持異常がある場合だけでなく、計測部8のZ軸方向の原版ステージ2に対する相対位置が変化した場合も第1コントラストは変化する。よって、計測部8のZ軸方向の位置は変化しないという前提で、第1コントラストの変化によって原版1の保持異常を判定すると誤った判定をする可能性がある。
図9は、計測部の位置変化によるマークの画像のコントラストの変化を示した図である。計測部8の位置がZ軸方向に変化した場合、図3のグラフと比較すると、第1コントラスト及び第2コントラストのグラフがそれぞれ変化する。これは、計測部8のZ軸方向の位置が下方向に変化したためである。よって、原版1の保持異常が発生しない場合でも、計測部8の位置がZ軸方向に変化すると基準位置における第1コントラストが変化し得る。
そこで、本実施形態では、計測部8の位置の変化による第1コントラストの変化を考慮して原版1の保持異常を検出する。
図10は、本実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。図4のフローチャートと比較して異なるステップはS301乃至S303である。よって、他のステップについての説明は省略する。
S301において、制御部20は、S201と同様に予め求めた第1コントラスト情報を記憶部から取得する。また、制御部20は、予め求めたフォーカス位置11と第2コントラストとの関係を示す情報(第2コントラスト情報)を記憶部から取得する。ここで、制御部20は、原版1が正常に原版ステージ2に保持された状態でフォーカス位置11を変化させながら基準マーク14の計測を行い、第2コントラスト情報を記憶部に保持しておく。ここで、第2コントラスト情報の保持形式としては、フォーカス位置11と第2コントラストとの離散的なデータセットとして記憶部に保持される。また、第2コントラスト情報の保持形式としては、離散的なデータセットを用いて、フォーカス位置11を変数とした高次関数、又はガウス関数により近似して得られた関数の情報としても良い。また、コントラストの変化が小さい場合は、離散的なデータセットを用いて、フォーカス位置11を変数とした一次関数により近似して得られた関数の情報としても良い。また、実際にコントラストを計測せずに、シミュレーションにより第2コントラスト情報を求めても良い。また、外部の情報処理装置が第2コントラスト情報を保持しても良い。この場合、制御部20は、外部の情報処理装置から第2コントラスト情報を取得する。
S302において、制御部20は、基準位置における基準マーク14及び原版マーク12の画像のコントラストの変化を、第1コントラスト情報及び第2コントラスト情報を用いて補正する。まず、制御部20は、S301で取得した第1コントラスト情報と、S106で取得した基準位置における第1コントラストを用いて、原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化量を求める。つまり、図3における原版マーク12に関するグラフに対して、図9における原版マーク12に関するグラフの横軸方向の移動量を求める。
次に、制御部20は、S301で取得した第2コントラスト情報と、S106で取得した基準位置における第2コントラストを用いて、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量を求める。つまり、図3における基準マーク14に関するグラフに対して、図9における基準マーク14に関するグラフの横軸方向の移動量を求める。
次に、制御部20は、原版マーク12に関するフォーカス位置11の変化量に対して、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量を打ち消すように補正する。例えば、基準マーク14に関するグラフが横軸の右方向(プラス方向)に移動していた場合、原版マーク12に関するグラフが横軸の左方向(マイナス方向)に移動するように補正する。そして、補正後の原版マーク12に関するグラフを用いて、基準位置(Z=0)における第1コントラストを補正する。
そして、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量に対して、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量を打ち消すように補正する。例えば、基準マーク14に関するグラフが横軸の右方向(プラス方向)に移動していた場合、基準マーク14に関するグラフが横軸の左方向(マイナス方向)に移動するように補正する。そして、補正後の基準マーク14に関するグラフを用いて、基準位置(Z=0)における第2コントラストを補正する。
S303において、制御部20は、S302において補正された第2コントラスト(基準コントラスト)を基準として、S302において補正された第1コントラストの変化量を取得する。そして、第1コントラストの変化量が、予め定めた許容範囲外にあるかを判定し、許容範囲外にないと判定した場合は処理を終了する。また、制御部20は、許容範囲外にあると判定した場合はS108に進む。また、制御部20は、予め求めた第1コントラスト情報から取得した基準位置における第1コントラストを基準として、S302において補正された第1コントラストの変化量を取得しても良い。
また、S302において、計測部8の原版ステージ2に対するZ軸方向の位置変化が大きい場合、制御部20はフォーカス異常と判断してもよい。例えば、制御部20は、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量について許容範囲内かを判定する。そして、基準マーク14に関するフォーカス位置11の変化量が許容範囲内でない場合は、ユーザーインターフェースを介してエラーを出力して処理を終了しても良い。
また、本実施形態に係る原版の保持異常の判定方法は、単独で用いることもできるが、第1実施形態又は第2実施形態に係る原版の保持異常の判定方法と組み合わせて用いることもできる。つまり、第1実施形態又は第2実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を行い、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたものとして判定された場合に、本実施形態に係る原版の保持異常の判定方法を行うことができる。
以上、本実施形態によれば、原版マークの画像のコントラストの変化が許容範囲にあるかを判定することにより、より短時間に原版の保持異常を検出することができる。また、計測部8の位置の変化による第1コントラストの変化を考慮することができるので、原版の保持異常の誤検出を抑制することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係るリソグラフィ装置について説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態乃至第3実施形態に従いうる。本実施形態においては、フォーカス位置11と第1光量との関係を示す情報を用いることにより、第1光量の変化に基づき原版1の保持異常を検出する実施形態について説明する。
図11は本実施形態に係るリソグラフィ装置を示した図である。本実施形態に係る露光装置100は、基板ステージ5上にプレート21が設けられ、基板ステージ5の内部に光量を計測する受光素子22を有する。
図12は、本実施形態に係る基板ステージ5を示した図である。基板ステージ5上には、プレート21が配置され、プレート21には光量計測用の基準マーク24が設けられている。また、受光素子22は、基板ステージ5の内部であって、プレート21、及び基準マーク24の下に配置されている。
原版1上の照明領域内には光量計測用の原版マーク12が設けられており、照明光学系6により原版マーク12が照明されることにより、投影光学系3により基板側に原版マーク12の像25が結像される。
原版マーク12と基準マーク24は、投影光学系3の結像倍率を考慮して、原版マーク12の像25と基準マーク24は同じ形状となるように設計されている。したがって、原版マーク12の像25と基準マーク24とが共役な位置になるように配置されると、原版マーク12の像25と基準マーク24は重なり、基準マーク24の開口部から原版マーク12の像25の光が透過する。そして、透過した光23の光量は、プレート21の下に配置された受光素子22によって計測される。また、原版マーク12の像25が結像するフォーカス位置に基準マーク24が近いほど、透過する光量が増大し、受光素子22によって計測される光量が大きくなる。なお、本実施形態では原版マーク12の像25と基準マーク24を同じ形状としたが、原版1と基板ステージ上のプレート21の位置関係を取得することが可能な形状であれば、原版マーク12の像25と基準マーク24とは異なる形状であっても良い。
また、基板ステージ5は移動可能に構成されているので、基板ステージ5に配置されたプレート21、基準マーク24、及び受光素子22を移動させることができる。したがって、制御部20は、基板ステージ5を駆動しながら受光素子22より光量を計測して、計測される光量に基づきフォーカス位置を検出することができる。
ここで、フォーカス位置の検出処理について説明する。フォーカス位置の検出処理においては、受光素子22によって計測される光量に基づき基準フォーカス位置(以下、基準位置とする)が決定される。まず、制御部20は、基板ステージ5をZ軸方向に駆動させながら、受光素子22により計測される光23の光量を取得する。そして、取得された光量が最大となる位置を基板ステージ5の基準位置として、基板ステージ5を制御する。また、基準位置において計測された光23の光量を基準光量とする。
ここで、受光素子21により計測される光量について説明する。図13は、基板ステージ5のZ軸方向の位置と受光素子22により計測される光量との関係を示した図である。図13のグラフにおいて、縦軸は受光素子21により計測される光量、横軸は基板ステージ5のZ軸方向の位置を示している。基板ステージ5の基準位置は、光量が最大となる基板ステージ5の位置として取得される。図13のグラフでは基準位置を横軸の原点(Z=0[um])となるように定めている。なお、第1実施形態におけるコントラストの場合は第1コントラストと第2コントラストの2つが得られたが、本実施形態においては、基準マーク24の開口部から透過した光23の光量を縦軸としているため、得られる光量のグラフは1つである。
ここで、制御部20は、基準位置を記憶部に保持することにより、原版が原版ステージに保持される度に、マークを計測することなく基準位置を取得することができる。また、複数の原版1がある場合、結像位置は複数の原版1のそれぞれで計測され、原版1のそれぞれで異なる結像位置が保持されても良い。複数の原版1のそれぞれに識別子が割り振られており、基準位置と共に原版1の識別子が保持されることにより、制御部20は、複数の原版1のそれぞれの基準位置を取得することができる。
次に、原版1の保持異常の判定方法について説明する。図5のように、原版1と原版ステージ2(吸着パッド15)との間に異物16が挟み込まれ原版1の位置が上方向(+Z軸方向)にずれた場合、原版マーク12の像25が結像するフォーカス位置もずれる。その場合、図13におけるグラフの形状は変化せずに、グラフ全体が横軸方向に移動する。よって、基準位置(Z=0)における光量の変化量と、フォーカス位置と光量との関係を示す情報(光量情報)とを用いて、グラフ全体の横軸方向への移動量を求めることができる。つまり、原版マーク12の像25に関するフォーカス位置の変化量を求めることができる。求めたフォーカス位置の変化量が予め定めた許容範囲外にある場合には、原版1が原版ステージ2に異常に保持されたと判定することができる。
図14は、本実施形態に係る原版1の保持異常の判定方法を示したフローチャートである。図4のフローチャートと比較して異なるステップはS401乃至S405である。よって、他のステップについての説明は省略する。
S401において、制御部20は、基板ステージ5、及び受光素子22を制御して、フォーカス計測処理を行う。つまり、制御部20は、受光素子22により計測される光23の光量が最大になる位置に基板ステージ5を駆動して、基準位置を取得する。
S402において、制御部20は、基板ステージ5を制御して、基板ステージ5のZ軸方向の位置を、S103において取得した基準位置に移動させる。
S403において、制御部20は、予め求めた光量情報を記憶部から取得する。ここで、制御部20は、原版1が正常に原版ステージ2に保持された状態で基板ステージ5のZ軸方向の位置を変化させながら受光素子22により光量の計測を行い、光量情報を記憶部に保持しておく。
S404において、制御部20は、受光素子22に光23の光量を計測させ、基準位置における光量を取得する。
S405において、制御部20は、S403で取得した光量情報と、S404で取得した基準位置における光量を用いて、原版マーク12の像25が結像するフォーカス位置の変化量を求める。つまり、図13における光量に関するグラフの横軸方向の移動量を求める。そして、原版マーク12の像25が結像するフォーカス位置の変化量が、予め定めた許容範囲外にあるかを判定し、許容範囲外にないと判定した場合は処理を終了する。また、制御部20は、許容範囲外にあると判定した場合はS108に進む。
以上、本実施形態によれば、フォーカス位置と光量との関係を用いて原版マーク12の像25が結像するフォーカス位置の変化が許容範囲にあるかを判定することにより、より短時間に原版の保持異常を検出することができる。
(物品の製造方法)
本実施形態における物品の製造方法は、例えば、デバイス(半導体素子、磁気記憶媒体、液晶表示素子など)などの物品を製造するのに好適である。かかる製造方法は、露光装置EXPを用いて、感光剤が塗布された基板を露光する(パターンを基板に形成する)工程と、露光された基板を現像する(基板を処理する)工程を含む。また、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージングなど)を含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性および生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。リソグラフィ装置の一例として、露光装置について説明したが、これらに限定されるものではない。
リソグラフィ装置の一例として、凹凸パターンを有するモールド(型、テンプレート)を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であっても良い。また、リソグラフィ装置の一例として、凹凸パターンがない平面部を有するモールド(平面テンプレート)を用いて基板上の組成物を平坦化するように成形する平坦化装置であってもよい。また、リソグラフィ装置の一例として、荷電粒子光学系を介して荷電粒子線(電子線やイオンビームなど)で基板に描画を行って、基板にパターン形成を行う描画装置などの装置であっても良い。
また、第1実施形態乃至第4実施形態は、単独で実施するだけでなく、第1実施形態乃至第4実施形態のうちのいずれの組合せでも実施することができる。

Claims (20)

  1. 原版を用いて基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
    第1マークが形成された原版を保持する保持部と、
    前記第1マークを撮像する計測部と、
    前記計測部のフォーカス位置を基準位置に調整させた状態で前記計測部により前記保持部に保持された前記原版の前記第1マークの画像を取得させ、基準コントラストに対する前記第1マークの画像のコントラストである第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する
    ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  2. 前記第1コントラストの変化は、前記基準コントラストと前記第1コントラストとの差又は比率であることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記保持部は第2マークを有し、
    前記計測部は前記第2マークを撮像し、
    前記基準コントラストは、前記計測部のフォーカス位置を前記基準位置に調整させた状態で前記計測部により取得された前記第2マークの画像のコントラストである第2コントラストであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記第1マークから前記計測部に至る光の光路と前記第2マークから前記計測部に至る光の光路とが重なり合っており、
    前記基準位置は、前記第1マークと前記第2マークとの間にあることを特徴とする請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記基準位置は、前記第1コントラストと前記第2コントラストが等しくなる位置であることを特徴とする請求項3又は4に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記第1マークと前記第2マークとは同じ形状のマークであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記制御部は、前記計測部のフォーカス位置と前記第2コントラストとの関係を示す第2コントラスト情報とに基づき補正された前記第2コントラストに対する、前記計測部のフォーカス位置と前記第1コントラストとの関係を示す第1コントラスト情報に基づき補正された前記第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  8. 前記制御部は、予め前記計測部に前記第1マークを前記計測させて前記基準位置を取得し、
    前記基準コントラストは、前記基準位置が取得される際に取得された、前記第1マークの画像のコントラストであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリソグラフィ装置。
  9. 原版を用いて基板にパターンを形成するリソグラフィ装置であって、
    第1マークが形成された原版を保持する保持部と、
    前記第1マークの像を投影する投影光学系と、
    第2マークが形成され移動可能なステージと、
    前記第2マークを透過した光の光量を計測する計測部と、
    前記ステージにより前記第2マークを基準位置に配置した状態で前記計測部により前記第1マークの像が投影された前記第2マークを透過した光の光量を計測させ、基準光量に対する計測された前記光量の変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する
    ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  10. 前記光量の変化は、前記基準光量と計測された前記光量との差又は比率であることを特徴とする請求項9に記載のリソグラフィ装置。
  11. 前記基準位置は、前記第1マークの像が結像するフォーカス位置であり、
    前記基準光量は、前記ステージにより前記フォーカス位置に前記第2マークを配置した状態で前記計測部により計測された光量であることを特徴とする請求項9又は10に記載のリソグラフィ装置。
  12. 前記制御部は、前記ステージを前記投影光学系の光軸に沿う方向に移動させながら前記計測部により計測される前記光量に基づき前記基準位置を取得することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  13. 前記第1マークと前記第2マークとは同じ形状のマークであることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  14. 前記制御部は、前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定した場合、基板にパターンを形成する処理を中断又は中止することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  15. 前記制御部は、前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定した場合、ユーザーインターフェースを介してエラーを出力することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  16. 前記制御部は、前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定した場合、ユーザーインターフェースを介して異常が発生した吸着パッドを出力することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  17. リソグラフィ装置によって基板にパターンを形成する際に用いられる原版が保持部によって異常に保持されているかを判定する判定方法であって、
    マークからの光を受光して前記マークの画像を取得する計測部のフォーカスを基準位置に調整させた状態で前記計測部により前記保持部に保持された原版に形成されたマークである第1マークの画像を取得させる工程と、
    基準コントラストに対する前記第1マークの画像のコントラストである第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する工程と、を有する
    ことを特徴とする判定方法。
  18. リソグラフィ装置を用いて基板にパターンを形成する工程と、
    前記形成する工程において前記パターンが形成された基板の処理を行う工程と、
    を含み、前記処理が行われた前記基板から物品を製造し、
    前記リソグラフィ装置は、
    マークからの光を受光して前記マークの画像を取得する計測部と、
    原版を保持する保持部と、
    前記計測部のフォーカス位置を基準位置に調整させた状態で前記計測部により前記保持部に保持された原版に形成されたマークである第1マークの画像を取得させ、基準コントラストに対する前記第1マークの画像のコントラストである第1コントラストの変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する
    ことを特徴とする物品の製造方法。
  19. リソグラフィ装置によって基板にパターンを形成する際に用いられる原版が保持部によって異常に保持されているかを判定する判定方法であって、
    第2マークを基準位置に配置した状態で前記原版に形成された第1マークの像が投影された前記第2マークを透過した光の光量を計測させる工程と、
    基準光量に対する計測された前記光量の変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する工程と、を有する
    ことを特徴とする判定方法。
  20. リソグラフィ装置を用いて基板にパターンを形成する工程と、
    前記形成する工程において前記パターンが形成された基板の処理を行う工程と、
    を含み、前記処理が行われた前記基板から物品を製造し、
    前記リソグラフィ装置は、
    第1マークが形成された原版を保持する保持部と、
    前記第1マークの像を投影する投影光学系と、
    第2マークが形成され移動可能なステージと、
    前記第2マークを透過した光の光量を計測する計測部と、
    前記ステージにより前記第2マークを基準位置に配置した状態で前記計測部により前記第1マークの像が投影された前記第2マークを透過した光の光量を計測させ、基準光量に対する計測された前記光量の変化が許容範囲外にある場合に前記保持部によって前記原版は異常に保持されていると判定する制御部と、を有する
    ことを特徴とする物品の製造方法。
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