JP2020095067A - レンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法 - Google Patents

レンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法 Download PDF

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Yasushi Inagaki
康 稲垣
寛志 長田
Hiroshi Osada
寛志 長田
田中 俊行
Toshiyuki Tanaka
俊行 田中
研 大河内
Ken Okochi
研 大河内
彰良 猿舘
Akiyoshi Sarudate
彰良 猿舘
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Abstract

【課題】 レンズ保持部材の外側部に設けられるコイルの巻き終わり部の位置を自由に設定できるようにして、コイルのターン数を設計値に合わせやすくなり、しかも大きな加速度が作用してもコイルを形成する導線の端末部の破断を防止できるレンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法を提供する。【解決手段】 レンズ体を保持するレンズ保持部材10にコイル40が巻かれている。コイル40を形成する導線41は、銅線が被覆層で覆われており、被覆層の表面に融着層を有している。コイル40を形成する導線41を加熱することで、被覆層どうしが熱融着され、コイル40の形状が保たれる。巻き終わり部46aで導線41が熱融着されているため、巻き終わり部46の位置をコイル40の巻き幅の途中に位置させることができる。【選択図】図11

Description

本発明は、レンズ体が搭載されるレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材の外側部に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石とを有するレンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法に関する。
特許文献1に、レンズ駆動装置に関する発明が記載されている。
このレンズ駆動装置は、レンズ体を搭載可能なレンズ保持部材を有している。レンズ保持部材は、一対の下側板ばねと、1つの上側板ばねとによって、レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持されている。レンズ保持部材の外側部にコイルが巻かれている。前記レンズ保持部材および下側板ばねと上側板ばねを覆うヨークに磁石が固定されており、磁石がコイルの外周部に対向している。
コイルの巻き始めと巻き終わりにおけるコイル線の端部は、それぞれ別の下側板ばねに半田付けされている。駆動電流は、一対の下側板ばねのそれぞれを介してコイルに与えられる。コイルに流れる駆動電流と、前記磁石からの磁界とで、レンズ保持部材が、レンズ体の光軸方向へ移動させられる。この動作によって、撮像素子への像の焦点が合わせられる。
特許文献1では、加熱により融着可能な皮膜を有する自己融着線のコイル線が巻かれてコイルが形成されている。コイル線の端部は、レンズ保持部材に設けられた絡め部に張力を与えながら巻き付けられ、このときヒータでコイル線の端部の皮膜が除去され、コイル線の端部と下側板ばねとが半田付けできるようになっている。コイルの成形については、段落[0057]に、「コイル線の被覆は、加熱により、自己融着されて一体化されている」と記載されているが、コイル線のどの部分がどの範囲でどのように融着されているのかは記載されていない。
特許文献1に記載されたレンズ駆動装置では、図5に現れているように、レンズ保持部材の外側部に鍔部12vと庇部12hとが光軸方向に間隔を空けて形成されており、コイル線は、巻き始め部から巻き終わり部までの全長にわたって、鍔部12vの対向内面から庇部12hの対向内面まで巻かれている。その結果、コイルは全層において、鍔部12vと庇部12hとの対向間隔と同じ幅に形成されている。そして、図5(b)に示すように、コイル線の巻き終わりの端部は、鍔部12vに形成された凹部の縁部に掛けることで張力を与えることが可能となって、レンズ保持部材に設けられた絡げ部12kに、張力を与えながら巻き付けられている。
実用新案登録第3187257号公報
特許文献1に記載されたレンズ駆動装置は、コイルの幅寸法が、コイルの全層にわたって、鍔部12vと庇部12hとの対向距離に一致するよう巻かれている。そのため、巻き終端でのコイル線の端部を、鍔部の凹部に引っ掛けるなどして、コイル線の端部を、張力を与えて絡め部に巻き付けることが可能である。しかしながら、コイルの幅寸法を鍔部12vと庇部12hとの対向距離に一致させていると、コイルのターン数を、インダクタンスやインピーダンスあるいは直流抵抗値の設計値に合わせて自由に変更したり、調整するのが困難となる。
また、コイルの巻き終わり部から延びるコイル線の端部は、張力を与えた状態で絡め部に巻き付けられているので、落下等の不所望な外部衝撃などで、レンズ保持部材の外側部でコイルに回転方向(周方向)の過大な加速度が作用したときに、前記コイル線の端部に破断が生じるおそれがある。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、コイルのターン数を自由に設定しても、コイルを構成する導線の端末部を自由に引き出すことが可能なレンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法を提供することを目的としている。
また本発明は、コイルに過大な加速度が作用したときに、コイルの巻き終わり部から延びる導線の端末部に過大な張力が作用するのを防止できるレンズ駆動装置、前記レンズ駆動装置を使用したカメラモジュールおよびレンズ駆動装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、レンズ体を搭載可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する一対の板ばねと、前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、を有するレンズ駆動装置において、
前記レンズ保持部材の外側部に、導線が複数ターンに巻かれた前記コイルが設けられ、前記コイルの巻き始め部から延びる前記導線の第1端末部が一方の前記板ばねに導通し、前記コイルの巻き終わり部から延びる前記導線の第2端末部が他方の前記板ばねに導通しており、
前記導線は、金属線と前記金属線を覆う絶縁性の被覆層とを有し、前記コイルは、少なくともその巻き終わり部で、隣接する前記導線の前記被覆層どうしが融着されており、前記第2端末部は、前記巻き終わり部を基点として前記コイルから離れる方向に延びていることを特徴とするものである。
本発明のレンズ駆動装置は、前記第2端末部の、少なくとも一部に、前記被覆層どうしの融着が剥がれた剥離部を有しているものが好ましい。
前記剥離部を有する前記第2端末部を設けることで、張力が緩和されている。
本発明のレンズ駆動装置は、前記コイルの前記導線が、前記光軸方向の所定の高さ寸法の範囲で、前記光軸から離れる方向に向けて複数層に巻かれて構成されており、前記巻き終わり部は、前記コイルの最外層で且つ前記高さ寸法の途中に位置しているものとすることができる。
本発明のレンズ駆動装置では、前記レンズ保持部材に、外側部から外方へ突出する規制突部が設けられ、前記コイルが前記規制突部で支持されているものである。
次に、本発明のカメラモジュールは、前記いずれかに記載のレンズ駆動装置と、前記レンズ駆動装置の前記レンズ保持部材に保持されたレンズ体と、前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有することを特徴とするものである。
さらに、本発明は、レンズ体を搭載可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する一対の板ばねと、前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、を有するレンズ駆動装置の製造方法において、
コイル形成工程では、金属線と前記金属線を覆う絶縁性の被覆層とを有する導線を複数ターンに巻き、少なくとも前記コイルの巻き終わり部で前記導線を加熱して、前記導線の前記被覆層どうしを融着させ、
前記コイル形成工程の後に行われるコイルの端末部接続工程では、前記レンズ保持部材の外側部に配置された前記コイルの巻き始め部から延びる前記導線の第1端末部を、一方の前記板ばねに導通させるとともに、前記巻き終わり部を基点として前記コイルから離れる方向に延びる前記導線の第2端末部を、他方の前記板ばねに導通させることを特徴とするものである。
本発明のレンズ駆動装置の製造方法は、前記コイル形成工程の後であって、前記端末部接続工程の前あるいは後に、前記巻き終わり部で、前記被覆層どうしの融着を剥がし、前記第2端末部の少なくとも一部に、前記被覆層の剥離部を形成する剥離工程を有することが好ましい。
前記剥離工程では、前記被覆層どうしの融着を剥がすことで、前記第2端末部の張力を緩和させることが可能である。
前記コイル形成工程では、前記コイルは、前記導線を、前記光軸方向に所定の高さ寸法の範囲であって、前記光軸から離れる方向に向けて複数層に巻いて形成し、前記巻き終わり部を、前記コイルの最外層で且つ前記高さ寸法の途中に位置させることができる。
前記コイル形成工程では、前記レンズ保持部材の外側部に、前記導線を直接に巻いて前記コイルを形成、あるいは、前記導線を巻いて前記コイルを形成した後に、前記コイルをレンズ保持部材の外側部に装着することができる。
本発明のレンズ駆動装置およびその製造方法は、コイルを形成するときに、少なくともコイルの巻き終わり部で導線を加熱し、導線の被覆層どうしを融着させている。その結果、コイルの巻き終わり部を起点として、コイル導線の第2端末部を、コイルから離れる方向へ自由に延ばすことができる。巻き終わり部を、コイルの幅寸法の中間部に設定し、この中間部から第2端末部を延ばすことができるため、コイルのターン数を、必要とされる直流抵抗値等の電気的特性に合うように、自由に設定することが可能になる。
本発明では、コイルの巻き終わり部で導線どうしが融着されているため、巻き終わり部から延びる導線の第2端末部に大きな張力を与えることなく、第2端末部を板ばねに導通させることができる。したがって、落下等の不所望な衝撃などによってコイルに過大な加速度が作用し、第2端末部に力が作用しても、第2端末部での断線などを防止しやすい。さらに、巻き終わり部での導線の融着を剥離しておくことで、第2端末部にさらに弛みを形成でき、第2端末部の断線を防止しやすくなる。
本発明の実施の形態のレンズ駆動装置の外観を示す斜視図、 図1に示すレンズ駆動装置の分解斜視図、 レンズ駆動装置を構成するレンズ保持部材とコイルと板ばねおよび磁石の相互位置関係を示す斜視図、 図3に示すレンズ保持部材とコイルと板ばねおよび磁石の分解斜視図、 レンズ保持部材とコイルとの組み合わせ状態を示す斜視図、 レンズ保持部材とコイルとの組み合わせ状態を下方から示す斜視図、 レンズ保持部材と一対の下部板ばねとの固定状態、および、コイルの端末部と下部板ばねとの接続状態を示す底面図、 コイルの巻き始め工程をレンズ保持部材の下方側から見た斜視図、 コイルの巻き終わり工程をレンズ保持部材の下方側から見た部分拡大斜視図、 コイルの巻き終わり部で導線を剥がす工程を示すものであり、レンズ保持部材の下方側から見た部分拡大斜視図、 図10のXI−XI線の断面図、 導線の被覆層の融着と剥離を模式的に示す拡大断面図、
図1と図2に、本発明の実施の形態のレンズ駆動装置1の全体構造が示されている。図3と図4に、レンズ保持部材とコイルと磁石および板ばねとが示されており、図5以下にコイルの形成工程が示されている。なお、図5と図6では、レンズ保持部材とコイルとの組み合わせ状態を示している。
レンズ駆動装置1はレンズ保持部材10を有している。図4と図5に示すように、レンズ保持部材10は、合成樹脂材料によって筒状に形成されている。レンズ保持部材10は中心穴13を有しており、中心穴13にレンズ体(レンズバレルまたは鏡筒)が装着される。レンズ体は、1枚のレンズまたは複数枚のレンズを組み合わせたレンズ組と、前記レンズまたは前記レンズ組を保持したレンズホルダとから構成される。例えば、中心穴13に雌ねじ部が形成され、レンジホルダの外周面に雄ねじ部が形成されて、雄ねじ部が雌ねじ部に螺着されることで、レンズ体がレンズ保持部材10に装着されて搭載される。あるいは、レンズ体が中心穴13の内部に挿入され、レンズ体とレンズ保持部材10とが接着剤で固定される。
各図に示すZ1−Z2方向は、上下方向であり、レンズ体の光軸Oと平行な方向(光軸方向)である。レンズ駆動装置1は、携帯電話などの携帯用電子機器に搭載される。レンズ駆動装置1よりもZ2側に、CCDなどの撮像素子が配置される。本発明の実施の形態のレンズ駆動装置1と、レンズ体および撮像素子とが組み合わされてカメラモジュールが構成される。カメラモジュールでは、レンズ保持部材10とこれに搭載されたレンズ体がZ1−Z2方向へ移動することによって、撮像素子に結像する像の自動焦点合わせが行われる。
図1と図2に示すように、レンズ駆動装置1に、支持基台2とカバー3とが設けられている。支持基台2とカバー3とを組み合わせることにより、内部に収納空間を有するケース(ハウジング)すなわち支持部材が構成されている。
支持基台2は、光軸方向から見た平面形状が四角形状であり、非磁性材料である合成樹脂材料で形成されている。図2に示すように、支持基台(支持部材)2の4箇所の角部の上に、ばね固定部2aが形成されている。支持基台2の上には、互いに分離された一対の下部板ばね20が取り付けられている。図4に一対の下部板ばね20の形状が示されている。それぞれの下部板ばね20は、固定側支持片21と、その内側の可動側支持片22、および固定側支持片21と可動側支持片22とを繋ぐ弾性腕部23が、導電性を有する板ばね金属材料で一体に形成されている。それぞれの下部板ばね20の固定側支持片21には、X1側とX2側に取付け穴21aが形成されている。それぞれの取付け穴21aが、図2に示す支持基台2のばね固定部2aに形成された突起に嵌合し、前記突起が熱かしめされることで、一対の下部板ばね20の固定側支持片21が支持基台2の上に固定される。
図4に示すように、それぞれの下部板ばね20の可動側支持片22に、X1側とX2側に取付け穴22aが形成されている。図7の底面図に示すように、レンズ保持部材10のZ2方向に向けられた下面では、X1側とX2側にばね固定部10bが設けられ、それぞれのばね固定部10bにZ2方向へ突出する突起10c,10dが一体に設けられている。Y1側に位置する下部板ばね20の可動側支持片22に形成されたそれぞれの取付け穴22aを、一対の突起10cに嵌合させ、前記突起10cを熱かしめすることで、可動側支持片22がばね固定部10bに固定される。Y2側に位置する下部板ばね20の可動側支持片22は、取付け穴22aを一対の突起10dに嵌合させ、突起10dを熱かしめすることで、ばね固定部10bに固定される。
図1と図2に示すカバー3は、磁性を有する鉄鋼板(普通鋼による鋼板)などで形成されて磁性ヨークとして機能できるようになっている。カバー3は天井部3aを有している。前記支持基台2には、中央部分に光透過穴2bが開口しているが、カバー3の天井部3aにも開口部3bが開口している。支持基台2の光透過穴2bと、カバー3の開口部3bは、Z1−Z2方向に対向し、前記レンズ保持部材10の中心穴13に対しても上下から対向している。
カバー3は平面形状が四角形状であり、4つの平面側板3dと、それぞれの平面側板3dどうしを連続させる角側板3eを有している。天井部3aに形成された開口部3bの平面形状は四角形状であり、開口部3bの4つの角部からは、それぞれZ2方向に向けて折り曲げられた対向ヨーク部3cが一体に形成されている。対向ヨーク部3cは、それぞれの角側板3eの内面に内側から対向している。
図2ないし図4に示すように、レンズ駆動装置1には4個の磁石Mが設けられている。図4に示すように、それぞれの磁石Mは、互いに90度の角度を有する外側面Maと、Z1方向に向く平坦な上面Mbを有している。また各磁石Mは、光軸Oに向く内側面である内側着磁面Mgと2つの外側面Maの間に位置し、内側着磁面Mgと対向する外側着磁面Mhを有している。内側着磁面Mgと外側着磁面Mhは平坦面で且つZ1−Z2方向に平行な垂直面である。それぞれの磁石Mは、内側着磁面Mgと外側着磁面Mhとが異なる極性となるように着磁されている。また全ての磁石Mの内側着磁面Mgは同じ極性となるように着磁されている。
図2ないし図4に示すように、前記レンズ保持部材10の上側(Z1側)に上部板ばね30が設けられている。上部板ばね30は、四角形の枠形状の固定側支持片31と、その内側の可動側支持片32、および固定側支持片31と可動側支持片32とを繋ぐ弾性腕部33とが、板ばね金属材料で一体に形成されている。固定側支持片31の4箇所の角部が取付け部31aとなっている。
図2に示すように、上部板ばね30よりも上側(Z1側)に枠体6が設けられている。枠体6は合成樹脂材料などの非磁性材料で形成されている。枠体6の4つの角部はばね支持部6aとなっている。上部板ばね30の取付け部31aのZ1方向に向く上面が、枠体6のばね支持部6aのZ2側に向く下面に密着し、4個の磁石Mの上面Mbが、上部板ばね30の取付け部31aのZ2方向に向く下面に密着した状態で、それぞれの磁石Mの上面Mbと、上部板ばね30の取付け部31aと、枠体6のばね支持部6aの下面とが、接着剤で固定される。
枠体6と上部板ばね30と4個の磁石Mは、互いに接着された状態で、カバー3の内部に下側から挿入される。そして、磁石Mの外側面Maが、カバー3の平面側板3dの内面に接着され、磁石Mは、カバー3の角側板3eと、カバー3の開口部3bから折られた対向ヨーク部3cとの間に固定される。この状態は、対向ヨーク部3cは、それぞれの磁石Mの内側着磁面Mgに内側から隙間を空けて対向する。
レンズ保持部材10は合成樹脂材料などの非磁性材料で形成されている。図4と図5に示すように、レンズ保持部材10のZ1方向に向く上面にばね固定部10aが設けられている。枠体6と上部板ばね30および磁石Mが、カバー3の内部に設置された後に、コイル40が巻かれたレンズ保持部材10と下部板ばね20と支持基台2とが組み付けられた組立体が、カバー3の内部に下方から挿入される。そして、レンズ保持部材10のばね固定部10aが、上部板ばね30の可動側支持片32の下側に突き当てられ、ばね固定部10aと可動側支持片32とが接着剤で固定される。また、支持基台2とカバー3とが互いに固定される。
図4に示すように、下部板ばね20に設けられた弾性腕部23は、細い湾曲形状すなわち蛇行形状に成形されており、上部板ばね30に設けられた弾性腕部33も、細い湾曲形状すなわち蛇行形状に成形されている。レンズ保持部材10の下面と、支持基台2とが、一対の下部板ばね20を介して連結され、レンズ保持部材10の上面と、磁石Mおよび枠体6とが上部板ばね30を介して連結される。その結果、下部板ばね20の弾性腕部23と上部板ばね30の弾性腕部33の双方の弾性力によって、レンズ保持部材10が、カバー3の内部で、光軸方向であるZ1−Z2方向へ移動自在に支持される。
図5と図6に示すように、レンズ保持部材10の外側部、すなわちレンズ保持部材10の外周部には、Z2側(下部側)に第1規制突部11が形成され、第1規制突部11とは、光軸方向において異なる位置であるZ1側に複数の第2規制突部12が形成されている。第1規制突部11は、光軸Oを中心とする周回方向(周方向)にほぼ連続して延びる鍔形状であり、レンズ保持部材10の筒状部に光軸Oから離れる方向である外方へ突出して設けられている。図6に示すように、Y1側に向く外側部において、第1規制突部11の一部に切欠き状の凹部11aが形成され、Y2側に向く外側部にも切欠き状の凹部11bが形成されている。また、第2規制突部12は、X1側とX2側およびY1側とY2側に向く外側部に光軸Oから離れる方向へ突出して設けられている。第1規制突部11と第2規制突部12は、光軸方向であるZ1−Z2方向において離間した状態で対向している。
図8に、コイル40の巻き付けが完了していない時点でのレンズ保持部材10が示されている。図5と図8に示すように、レンズ保持部材10の外側部では、第1規制突部11と第2規制突部12とが対向している部分に、コイル巻き付け面17が形成されている。それぞれのコイル巻き付け面17は、光軸方向であるZ方向と平行な平坦面である。レンズ保持部材10の外側部では、第2規制突部12が設けられていない部分、すなわちX方向とY方向との間に位置する部分(レンズ保持部材10の角部)に、逃げ外側面18が形成されている。それぞれの逃げ外側面18は、前記コイル巻き付け面17よりも光軸Oに接近する方向へ後退して形成されている。
図7と図8に示すように、レンズ保持部材10のZ2方向に向く底面の2か所に、コイル40を形成する導線41の端末部を固定するための突起19a,19bが一体に形成されている。突起19a,19bはZ2方向に向けて突出している。Y1側に位置する突起19aは、コイル40の巻き始め側となる導線41の第1端末部41aを固定する巻き付け突起であり、Y2側に位置する突起19bは、巻き終わり側となる導線41の第2端末部41bを固定する巻き付け突起である。
図12の模式的な拡大断面図に示すように、コイル40を形成するための導線41は被覆導線であり、導電性の金属線である銅線42と、銅線42を被覆する絶縁性の被覆層43とを有している。被覆層43は銅線42を被覆するポリウレタン樹脂などの絶縁層43aと、その表面のポリアミド樹脂などの融着層43bの二層構造である。導線41は熱風等による加熱処理により、融着層43bどうしが熱融着可能となっている。
導線41の第1端末部41aで被覆層43が除去されて、第1端末部41aが、図7と図8に示すY1側の突起19aに巻き付けられる。突起19aから延びる導線41は、第1規制突部11の凹部11aを通過させて、レンズ保持部材10の外側部のコイル巻き付け面17に巻き付けられてコイル40が形成される。図6に示すように、導線41の第2端末部41bは、被覆層43が除去されて、第1規制突部11の凹部11bを通過し、突起19bに巻き付けられる。
図2に示す支持基台2の内部に、3つに分割された金属板が埋設されており、そのうちの2つの金属板のそれぞれの一部が接続端子5として支持基台2の側方から下向きに突出している。支持基台2の上面に形成された4箇所のばね固定部2aのうちのX2側に設けられた2箇所に、一方の金属板の一部が露出した露出部5aと他方の金属板の一部が露出した露出部5bが形成されている。図4に示す2つの下部板ばね20の一方は、Y1側に位置する露出部5aに密着して溶接などで接合され、他方の下部板ばね20は、Y2側に位置する露出部5bに密着して溶接などで接合されている。よって、2つの接続端子5のそれぞれと、2つの下部板ばね20のそれぞれが、1対1で導通させられている。
なお、支持基台2に埋設されている、3つに分割された金属板のうちの前記接続端子5を構成していない1つの金属板は、支持基台2の内部でX1側およびY1側とY2側の側辺に沿うようにU字形状に形成されて埋設されている。この金属板の一部は、図1と図2に示すように、支持基台2の角部に接地用端子7として外方に突出している。支持基台2とカバー3とが組み合わされるときに、接地用端子7がカバー3に接合されて、カバー3が接地電位に設定される。
図7に示すように、レンズ保持部材10のZ2方向に向く下面に、一対の下部板ばね20に形成された可動側支持片22が固定されると、突起19aに巻かれている導線41の第1端末部41aと、Y1側の下部板ばね20の可動側支持片22とがほぼ接触または近接する状態(隣接した状態)となり、第1端末部41aと可動側支持片22とが半田付けされる。また、突起19bに巻かれている導線41の第2端末部41bと、Y2側の下部板ばね20の可動側支持片22も互いに隣接した状態となって半田付けされる。これにより、支持基台2に2つに分割されて埋設されている接続端子5が、それぞれの下部板ばね20を介して、導線41の第1端末部41aと第2端末部41bに個別に導通され、2つの接続端子5から2つの下部板ばね20を介してコイル40を構成する導線41に通電可能となる。
なお、第1端末部41aと一方の下部板ばね20とを半田で接続(接合)する工程と、第2端末部41bと他方の下部板ばね20とを半田で接続(接合)する工程は、コイル40を構成する導線41の第1端末部41a、第2端末部41bを、対応する下部板ばね20にそれぞれ導通させる端末部接続工程となっている。この端末部接続工程においては、第1端末部41aと第2端末部41bの半田付けの順序を問わない。すなわち、第1端末部41aよりも先に、コイル40の巻き終わり側である第2端末部41bを他方の下部板ばね20に半田付けしてもよい。なお、半田に代えて導電性接着剤を用いてもよい。
次に、レンズ駆動装置1の製造方法の一部である、レンズ保持部材10に対する導線41の巻き付け方法と、その結果として形成される前記コイル40の巻き形状を説明する。
コイルの巻き付けを行うコイル形成工程(コイルの巻回工程)では、レンズ保持部材10の外側部の、隣り合う第2規制突部12の間に治具(図示せず)が挿入され、この治具が逃げ外側面18に設置される。逃げ外側面18の外周側(外側)に設置された治具の外側面と、レンズ保持部材10のコイル巻き付け面17は、光軸Oを中心とした周回方向への連続面となる。
図8に示すように、導線41の第1端末部41aは、その線の先部で被覆層43が除去され、露出した銅線42が、レンズ保持部材10の下面の突起19aに巻き付けられる。突起19aから延びる導線41は、第1規制突部11に形成された凹部11a内を通過させて、第1規制突部11のZ1側に向く対向内面(上面)に導かれる。導線41は、第1規制突部11における凹部11aの内縁部11cに掛けられ、一定の張力が与えられて、下方(Z2側)から見たときの時計回り方向に巻かれる。突起19aから延びる導線41を凹部11aの内縁部11cに掛けることで、導線41を、張力を与えながら、第1規制突部11のZ1側に向く対向内面に沿って巻きやすくなる。
コイル形成工程では、導線41は、レンズ保持部材10の外側部において、コイル巻き付け面17と、逃げ外側面18に設置された治具の外側面とに密着するように巻かれていく。図8に示すように、内縁部11cに掛けられて第1規制突部11のZ1側に向く対向内面に導かれた導線41のZ1側に、2ターン目の導線41が重ねられた位置がコイル40の巻き始め部45となる。コイル40の巻き始め部45から、導線41を、コイル巻き付け面17と治具の外側面に沿ってZ1方向に順に巻くことで、図11に示すコイル40の第1層目(i)が形成される。第1層目(i)の外周側で、導線41をZ2方向に重ねて順に巻くことで、コイル40の第2層目(ii)が形成される。図11に示すコイル40は、光軸O寄りの内側から径方向である光軸Oから離れる方向(遠ざかる方向)に向けて導線41が第8層目(viii)まで巻かれている。図11では、第1層目(i)から第7層目(vii)まで、導線41がZ方向でほぼ同じ幅寸法(高さ寸法)H1で巻かれているが、最外層である第8層目(viii)では、導線41が第2規制突部12のZ2側に向く対向内面(下面)からZ2方向へ幅寸法(高さ寸法)H2だけ巻かれて巻き終わり部46となっている。ただし、最外周の幅寸法H2は前記幅寸法H1よりも小さくなっている。
コイル40を形成するコイル形成工程(コイル巻回工程)では、熱風を与えるなどして導線41を加熱しながら、巻き付けを行う。導線41は、被覆層43の表面の融着層43bが融着可能な温度に加熱されながら、レンズ保持部材10に巻き付けられていく。その結果、図12に示すように、Z方向に隣り合う導線41どうし、および各巻き層ごとに光軸Oを中心とした径方向において隣り合う導線41どうしの被覆層43が熱融着(熱溶着)される。導線41は、コイル40の巻き始め部45から巻き終わり部46にかけて連続して加熱し、導線41どうしを熱融着させることが好ましい。導線41を加熱しながら巻くことで、巻き完了後のコイル40の形状を保ちやすくなる。ただし、コイル40を形成する際に、断続的に導線41を加熱するなど、コイル40の一部でのみ導線41の被覆層43を融着してもよい。ただし、少なくともコイル40の巻き終わり部46では、導線41の被覆層43どうしが熱融着されていることが必要である。
コイル40の巻き終わり部46において、導線41の被覆層43の表面どうしを熱融着させて、導線41どうしを固着しておくと、図9に示すように、巻き終わり部46から導線41をコイル40から離れる方向に引き出したときに、コイル40の形状が崩れることがなく、巻き終わり部46が動くこともない。そのため、図11に示すように、コイル40の最外層の巻き幅寸法H2を、それより内側の巻き層の幅寸法H1よりも短くして、幅寸法H1の途中位置の巻き終わり部46から導線41の第2端末部41bをコイル40から離れる方向へ引き出しても、コイル40の形状が崩れることはない。コイル40の巻き終わり部46を、コイル40の巻き幅寸法H1の途中に設定し、巻き終わり部46を任意の位置に決めることができるため、コイル40のターン数を、コイル40の直流抵抗等の設計値に合わせて自由に設計することが可能になる。
図9に示すように、巻き終わり部46からコイル40を離れて延びる導線41の第2端末部41bは、レンズ保持部材10の第1規制突部11のY2側に形成された凹部11bを通過して、レンズ保持部材10の下面に引き出される。そして、第2端末部41bの先部で被覆層43が除去され、露出した銅線42が、突起19bに巻き付けられる。以上によって、コイル形成工程が完了し、レンズ保持部材10に巻回された状態のコイル40が得られる。
コイル40の巻き終わり部46において導線41の被覆層43どうしが融着されているため、巻き終わり部46から延び出る導線41の第2端末部41bに対しては、過剰な張力を与えなくても、第2端末部41bを突起19bに巻き付けることができる。巻き終わり部46から突起19bまでの間の第2端末部41bに大きな張力を与える必要がないため、完成後のレンズ駆動装置1に対して落下等で過大な力が与えられ、コイル40に光軸Oを周回する方向への大きな加速度が作用したとしても、第2端末部41bに過大な張力が作用するのを避けることができ、第2端末部41bの破断などを防止できるようになる。
さらに好ましい実施の形態では、コイル40の巻き付けを完了し、第2端末部41bを突起19bに巻き付けた後、すなわち、コイル形成工程の後に、巻き終わり部46の近傍に位置する導線41を、隣接する導線41から引き剥がす剥離工程(引き剥がし工程)を行う。この剥離工程では、図9に示す巻き終わり部46を基点として、図10に示す長さLの範囲で、巻き終わり部46に連続する導線41(剥離工程後に、第2端末部41bとなる部分の導線41)を、その上に融着されている導線41から下方向(Z2方向)へ引き剥がして剥離部47を形成する。その結果、長さLの範囲で、図12に示すように、第2端末部41bとその上に位置する導線41の対向部に剥離痕が残る。剥離痕からなる剥離部47は、導線41の融着層43bどうしの熱融着が破壊された凝集破壊により形成され、または熱融着されていた融着層43bの表面どうしが剥離する界面剥離により形成された痕である。長さLの範囲で、第2端末部41bとなる導線41をその上の導線41から剥がすことで、コイル40の巻き終わり部は、図9に示すコイル形成工程完了時の46の位置から、図10に示す46aの位置に移動する。
Lの長さの範囲で、第2端末部41bとなる導線41をその上の導線41から剥がすことで、第2端末部41bの張力がさらに緩和され、巻き終わり部46aと突起19bとの間で、第2端末部41bに弛み部が形成されることになる。この弛み部を形成することで、完成後のレンズ駆動装置1に対して過大な力が与えられ、コイル40に光軸Oを周回する方向への大きな加速度が作用することがあっても、第2端末部41bに過大な張力が作用するのを避けることができ、第2端末部41bの破断などをさらに防止できるようになる。
レンズ保持部材10の外側部において、コイル巻き付け面17と、逃げ外側面18に装着された治具の外側面に、導線41が巻き付けられて前記コイル40が形成された後に、治具を取り去ると、コイル40の形状が決められる。図4と図5に示すように、コイル40は光軸方向から見た平面形状が八角形の中空状であり、レンズ保持部材10の逃げ外側面18とコイル40の内面との間に、前記治具を取り去ることで、隙間δが形成される。コイル40が巻かれたレンズ保持部材10がカバー3の内部に収納されると、カバー3の開口部3bの縁部から下向きに延びている対向ヨーク部3cが、前記隙間δ内に挿入される。コイル40の一部は、対向ヨーク部3cと磁石Mの間に位置し、コイル40の一部が対向ヨーク部3cと磁石Mの内側着磁面Mgの双方に間隔を空けて対向するようになる。
なお、コイル形成工程の後には、コイル40が形成されたレンズ保持部材10のZ2側を向く下面に、一対の下部板ばね20の可動側支持片22を固定する板ばね固定工程が行われる。この板ばね固定工程の後に、前述した端末部接続工程が行われ、第1端末部41aを一方の下部板ばね20に導通接続するとともに、第2端末部41bを他方の下部板ばね20に導通接続させる。導線41を引き剥がして第2端末部41bの一部に剥離部47を形成する前述の剥離工程は、コイル形成工程の後に行われ、本実施の形態では、板ばね固定工程および端末部接続工程の前に行っている。ただし、剥離工程は、端末部接続工程の後に行ってもよい。さらには、剥離工程を、板ばね固定工程と端末部接続工程との間で行っても構わない。ただし、剥離工程は、下部板ばね20が固定されたレンズ保持部材10をカバー3(ケース)に収納する前に行われる。
次に、上記構造のレンズ駆動装置1およびこれを使用したカメラモジュールの動作を説明する。
支持基台2から突出する接続端子5,5に駆動電流が与えられると、駆動電流は、一対の下部板ばね20,20を介して、導線41の第1端末部41aと第2端末部41bとの間を流れる。そして、コイル40に流れる電流と、磁石Mから発生する磁界とによる電磁力で、レンズ保持部材10がZ1−Z2方向へ駆動される。このレンズ保持部材10の動作によって、レンズ体で撮像素子に結像される像の焦点が合わせられる。
なお、前記実施の形態では、レンズ保持部材10の外側部に導線41が直接に巻かれてコイル40が形成されているが、レンズ保持部材10から離れた場所でコイル40のみを形成し、形成後のコイル40をレンズ保持部材10の外側部に装着することも可能である。この場合には、治具を使用しその外側面に導線41を巻くが、好ましくはその全工程で導線41を加熱し、あるいは少なくとも巻き終わり部46を含む所定の範囲の形成工程で導線41を加熱し、導線41の被覆層43どうしを熱融着させる。このとき、図11に示したように、最外周層で導線41を巻く幅寸法H2をそれ以前の巻き層の幅寸法H1よりも短くしても、前記熱融着によりコイル40の形状を維持することができる。
また、コイル40の巻き終わり部46において導線41の被覆層43どうしを熱融着させた状態で、第2端末部41bをコイル40から離れる方向に延ばしても、コイル40の形状を維持できる。また、図10に示すように、コイル40を形成した後に、第2端末部41bをその上の隣接する導線41から引き剥がして、巻き終わり部46aの位置を調整することもできる。この場合も、コイル40の巻き終わり部46の位置を自由に設定できるため、コイル40のターン数を、自由に設計することができる。
この場合において、レンズ保持部材10は、第2規制突部12が存在していない形状とし、成形後のコイル40を、図示上方からレンズ保持部材10の外側部に下向きに装着する。コイル40が第1規制突部11に支持された状態で、第1端末部41aを、レンズ保持部材10の下面の突起19aに巻き付け、第2端末部41bを突起19bに巻き付ける。また、レンズ保持部材10に装着されるコイル40は、接着剤によってレンズ保持部材10に固定される。なお、前記実施の形態のように、レンズ保持部材10に導線41を直接に巻いてコイル40を形成する形態においても、コイル40とレンズ保持部材10とを接着剤で固定してもよい。
また、前記実施の形態は、図6に示すように、コイル40を構成する導線41の第1端末部41aと第2端末部41bが、レンズ保持部材10の下面の突起19a,19bに巻き付けられ、この巻き付けられた部分とそれぞれの下部板ばね20とが半田付けされて導通されている。ただし、本発明は、コイル40から延びる導線41の第1端末部41aと第2端末部41bとが、突起に巻き付けることなく、直接にそれぞれの下部板ばね20に半田付けや導電性接着剤によって接続されている構造であってもよい。
さらに、前記実施の形態においては、レンズ保持部材であるレンズ保持部材10を光軸方向のみに駆動して自動焦点合わせを行うレンズ駆動装置について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、自動焦点合わせを行う可動ユニットを光軸方向と交差する方向へ駆動していわゆる手振れ補正を行うことが可能なレンズ駆動装置に本発明を適用することができる。この場合には、一般的に、上部板ばねが2つに分割されており、コイル40の導線41の第1端末部41aと第2端末部41bとが、それぞれの上部板ばねに半田で接合される。
1 レンズ駆動装置
2 支持基台
3 カバー
5 接続端子
6 枠体
10 レンズ保持部材
11 第1規制突部
11a,11b 凹部
12 第2規制突部
17 巻き付け面
18 逃げ外側面
19a,19b 突起
20 下部板ばね
30 上部板ばね
40 コイル
41 導線
41a 第1端末部
41b 第2端末部
42 銅線
43 被覆層
45 巻き始め部
46,46a 巻き終わり部
M 磁石
Mg 内側着磁面
O 光軸

Claims (12)

  1. レンズ体を搭載可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する一対の板ばねと、前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記レンズ保持部材の外側部に、導線が複数ターンに巻かれた前記コイルが設けられ、前記コイルの巻き始め部から延びる前記導線の第1端末部が一方の前記板ばねに導通し、前記コイルの巻き終わり部から延びる前記導線の第2端末部が他方の前記板ばねに導通しており、
    前記導線は、金属線と前記金属線を覆う絶縁性の被覆層とを有し、前記コイルは、少なくともその巻き終わり部で、隣接する前記導線の前記被覆層どうしが融着されており、前記第2端末部は、前記巻き終わり部を基点として前記コイルから離れる方向に延びていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記第2端末部は、少なくとも一部に、前記被覆層どうしの融着が剥がれた剥離部を有している請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記剥離部を有する前記第2端末部は、張力が緩和されている請求項2記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記コイルは、前記導線が、前記光軸方向の所定の高さ寸法の範囲で、前記光軸から離れる方向に向けて複数層に巻かれて構成されており、前記巻き終わり部は、前記コイルの最外層で且つ前記高さ寸法の途中に位置している請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記レンズ保持部材には、外側部から外方へ突出する規制突部が設けられ、前記コイルが前記規制突部で支持されている請求項1ないし4のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載のレンズ駆動装置と、前記レンズ駆動装置の前記レンズ保持部材に保持されたレンズ体と、前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有することを特徴とするカメラモジュール。
  7. レンズ体を搭載可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動自在に支持する一対の板ばねと、前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、を有するレンズ駆動装置の製造方法において、
    コイル形成工程では、金属線と前記金属線を覆う絶縁性の被覆層とを有する導線を複数ターンに巻き、少なくとも前記コイルの巻き終わり部で前記導線を加熱して、前記導線の前記被覆層どうしを融着させ、
    前記コイル形成工程の後に行われるコイルの端末部接続工程では、前記レンズ保持部材の外側部に配置された前記コイルの巻き始め部から延びる前記導線の第1端末部を、一方の前記板ばねに導通させるとともに、前記巻き終わり部を基点として前記コイルから離れる方向に延びる前記導線の第2端末部を、他方の前記板ばねに導通させることを特徴とするレンズ駆動装置の製造方法。
  8. 前記コイル形成工程の後であって、前記端末部接続工程の前あるいは後に、前記巻き終わり部で、前記被覆層どうしの融着を剥がし、前記第2端末部の少なくとも一部に、前記被覆層の剥離部を形成する剥離工程を有する請求項7記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  9. 前記剥離工程では、前記被覆層どうしの融着を剥がして、前記第2端末部の張力を緩和させる請求項8記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  10. 前記コイル形成工程では、前記コイルは、前記導線を、前記光軸方向に所定の高さ寸法の範囲であって、前記光軸から離れる方向に向けて複数層に巻いて形成し、前記巻き終わり部を、前記コイルの最外層で且つ前記高さ寸法の途中に位置させる請求項7ないし9のいずれかに記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  11. 前記コイル形成工程では、前記レンズ保持部材の外側部に、前記導線を直接に巻いて前記コイルを形成する請求項7ないし10のいずれかに記載のレンズ駆動装置の製造方法。
  12. 前記コイル形成工程では、前記導線を巻いて前記コイルを形成した後に、前記コイルをレンズ保持部材の外側部に装着する請求項7ないし10のいずれかに記載のレンズ駆動装置の製造方法。
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