JP2020094799A - 調理器用トッププレート - Google Patents

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Tsukasa Matsubara
司 松原
武史 土谷
Takeshi Tsuchiya
武史 土谷
弘孫 小西
Koson Konishi
弘孫 小西
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Abstract

【課題】本発明の課題は、裏面に傷が付き難い調理器用トッププレートを提供することにある。【解決手段】本発明に係る調理用トッププレートは、調理器具が接する調理面2aと、前記調理面2aと対向する裏面2bとを有するガラス板2と、前記ガラス板2の裏面に接して設けられた耐熱樹脂層3を有する調理器用トッププレート1において、前記耐熱樹脂層3は、耐熱性を有する耐熱樹脂と、モース硬度3以上のフレーク状の無機フィラーとを含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、調理器用トッププレートに関する発明である。
調理器用トッププレートには、低い熱膨張係数を有する結晶化ガラスなどからなるガラス板が用いられている。ガラス板として無色のガラス板を用いる場合には、一般に、調理器内部の構造を隠蔽するため、調理器具が載せられる調理面とは反対側に位置する裏面には、装飾層として、特許文献1のように、無機顔料とガラス粉末からなる多孔質の無機顔料層、及びシリコーン系樹脂などからなる耐熱樹脂層が設けられている。
無機顔料層に使用するガラス粉末の熱膨張係数は、ガラス板の熱膨張係数に対して高いため、無機顔料層が形成された面には引っ張り応力が発生する。そのため、調理器用トッププレートの強度が低くなる。
そこで、ガラス板の強度を低下させる無機顔料層を使用せず、耐熱樹脂層のみを設けることが考えられるが、耐熱樹脂層のみでは装飾層の耐傷性が低く、調理器の組み立て時の接触などによって調理器用トッププレートに傷が付く場合がある。
これらの問題に対応するため、特許文献2では、黒鉛等からなる耐熱摺動層を設けることにより、傷を抑制している。
特開2010−9958号公報 特開2016−11761号公報
耐熱摺動層を設けることにより傷が発生しにくくなるものの、強い引掻きによる傷を抑制するまでには至っていなかった。
以上の実情に鑑み、本発明の課題は、裏面に傷が付き難い調理器用トッププレートを提供することにある。
上記課題を解決するために創案された本発明に係る調理器用トッププレートは、調理器具が接する調理面と、前記調理面と対向する裏面とを有するガラス板と、前記ガラス板の裏面に接して設けられた耐熱樹脂層を有する調理器用トッププレートであって、前記耐熱樹脂層は、耐熱性を有する耐熱樹脂と、モース硬度3以上のフレーク状の無機フィラーとを含む。
上記の構成において、前記フレーク状の無機フィラーが、アルミナフィラーを含むことが好ましい。
上記の構成において、前記フレーク状の無機フィラーの平均粒子径が5〜40μmであることが好ましい。
上記の構成において、前記耐熱樹脂が、シリコーン樹脂を含むことが好ましい。
上記の構成において、前記耐熱樹脂層が、前記フレーク状の無機フィラーを5〜40重量%含むことが好ましい。
上記の構成において、前記耐熱樹脂層の鉛筆硬度が2H以上であることが好ましい。
本発明によれば、裏面に傷が付き難い調理器用トッププレートを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る調理器用トッププレートを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(調理器用トッププレート)
図1は、本発明の一実施形態に係る調理器用トッププレートを示す模式的正面断面図である。図1に示すように、調理器用トッププレート1(以下、「調理器用トッププレート1」を、単に「トッププレート1」とする)は、ガラス基板2を備える。ガラス基板2は、一方側の主面である調理面2aと、他方側の主面である裏面2bとを有する。調理面2aは、鍋やフライパンなどの調理器具が載せられる側の面である。裏面2bは、調理器の内部側において加熱装置と対向する面である。従って、調理面2a及び裏面2bは、表裏の関係にある。
ガラス基板2は、波長450nm〜700nmにおける少なくとも一部の光を透過する。ガラス基板2は、有色透明であってもよいが、トッププレート1の美観性をより一層高める観点から、無色透明であることが好ましい。なお、本明細書において、無色透明であるとは、波長450nm〜700nmにおける可視波長域の光透過率が70%以上であることをいう。
トッププレート1では、加熱及び冷却が繰り返しなされる。そのため、ガラス基板2は、高い耐熱性及び低い熱膨張係数を有するものであることが好ましい。具体的には、ガラス基板2の軟化温度は、700℃以上であることが好ましく、750℃以上であることがより好ましい。また、ガラス基板2の30℃〜750℃における平均線熱膨張係数は、−10×10−7/℃〜+60×10−7/℃の範囲内であることが好ましく、−10×10−7/℃〜+50×10−7/℃の範囲内であることがより好ましく、−10×10−7/℃〜+40×10−7/℃の範囲内であることがさらにより好ましい。従って、ガラス基板2は、ガラス転移温度が高く、低膨張なガラスや、低膨張の結晶化ガラスからなるものであることが好ましい。低膨張の結晶化ガラスの具体例としては、例えば、日本電気硝子社製の「N−0」が挙げられる。なお、ガラス基板2としては、ホウケイ酸ガラスなどを用いてもよい。
ガラス基板2の裏面2b上には、耐熱樹脂層3が設けられている。耐熱樹脂層3は、ガラス基板2の裏面2b上に直接接して設けられている。また、本実施形態では、耐熱樹脂層3の表面が外気に曝されている。従って、ガラス基板2の裏面2b上には、耐熱樹脂層3のみが積層されており、他の層が積層されていない。もっとも、耐熱樹脂層3上には他の層が積層されていてもよいが、生産性をより一層向上させる観点や、膜応力を小さくする観点からは、本実施形態のように耐熱樹脂層3のみが積層されていることが好ましい。
また、耐熱樹脂層3は、耐熱樹脂と、無機フィラーと、無機着色顔料と、体質顔料とを含んでいる。そして、無機フィラーは、モース硬度3以上のフレーク状の無機フィラーである。
このように、トッププレート1では、ガラス基板2の裏面2b上に、耐熱樹脂と、フレーク状の無機フィラーとを少なくとも含む、耐熱樹脂層3が直接設けられている。そのため、例えば、調理器を組み立てる際において、裏面に傷が付き難い。このように、傷が付き難い理由としては、モース硬度3以上のフレーク状の無機フィラーは、耐熱樹脂層3の表面を硬くするためである。従来は、体質顔料により傷を抑制していたが、フレーク状の無機フィラーは、耐熱樹脂層3の表面を覆うように分散しやすく、かつ、非常に硬いために、裏面に傷が付き難くなると考えられる。
ここで、フレーク状の無機フィラーは、板状、鱗片状等の形状を包含するものであり、球状や塊状等の立体形状のものを一方向に押し潰した形状をいう。
フレーク状の無機フィラーの平均粒子径としては、5〜40μmであることが、耐熱樹脂層3中における分散性の観点からみて好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定される体積分布から導かれるメディアン径である。なお、フレーク状の無機フィラーの平均粒子径は、10μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。また、フレーク状の無機フィラーの平均粒子径は、35μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることが更に好ましい。
また、フレーク状の無機フィラーの厚み方向に垂直な方向における粒径は、5〜50μmの範囲内であることが、耐熱樹脂層3中における分散性の観点からみて好ましい。ここで、厚み方向に垂直な方向における粒径は、走査型電子顕微鏡によって撮影された写真において、20個のフレーク状の無機フィラーの、厚み方向における表面の表面積を求め、この表面積の円相当直径を求めることにより算出された値である。
フレーク状の無機フィラーのモース硬度は5以上である。ここで、モース硬度は、1〜10までの10段階に分けたモース硬度である。フレーク状の無機フィラーのモース硬度は、5以上であることが好ましく、8以上がより好ましい。なお、モース硬度が高すぎても傷付き抑制効果が上がらず、コストが高くなるため、モース硬度は9以下であることが好ましい。モース硬度5以上のフレーク状の無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、マグネシア、ガラス、正長石、石英、ダイヤモンド等が挙げられる。
なお、フレーク状の無機フィラーのモース硬度は、当該無機フィラーと同じ成分の板状体(縦50mm×横50mm×厚さ1mm)のモース硬度の測定値である。
耐熱樹脂層3に含まれる体質顔料は、上記のような、モース硬度5以上のフレーク状の無機フィラーとは異なる無機顔料粉末である。体質顔料としては、特に限定されないが、例えば、タルク、マイカなどを用いることができる。これらの体質顔料は、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。体質顔料は、傷付きを抑制する効果は、フレーク状の無機フィラーと比較して低いものの、トッププレート1の耐熱性や耐衝撃性をより一層高めることができる。
体質顔料の平均粒子径としては、5〜50μmであることが、耐熱樹脂層3中における分散性の観点からみて好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定される体積分布から導かれるメディアン径である。なお、体質顔料の平均粒子径は、10μm以上がより好ましく、15μm以上が更に好ましい。また、体質顔料の平均粒子径は、45μm以下であることがより好ましく、40μm以下であることが更に好ましい。
耐熱樹脂層3は、トッププレート1の着色のために無機着色顔料を含むことが好ましい。耐熱樹脂層3に含まれる無機着色顔料は、有色の無機物である限りにおいて特に限定されない。無機着色顔料としては、例えば、TiO粉末、ZrO粉末若しくはZrSiO粉末などの白色の顔料粉末、Coを含む青色の無機顔料粉末、Coを含む緑色の無機顔料粉末、Ti−Sb−Cr系若しくはTi−Ni系の黄色の無機顔料粉末、Co−Si系の赤色の無機顔料粉末、Feを含む茶色の無機顔料粉末、又はCuを含む黒色の無機顔料粉末などが挙げられる。
Coを含む青色の無機顔料粉末の具体例としては、例えば、Co−Al系又はCo−Al−Ti系の無機顔料粉末が挙げられる。Co−Al系の無機顔料粉末の具体例としては、CoAl粉末などが挙げられる。Co−Al−Ti系の無機顔料粉末の具体例としては、CoAl−TiO−LiO粉末などが挙げられる。
Coを含む緑色の無機顔料粉末の具体例としては、例えば、Co−Al−Cr系又はCo−Ni−Ti−Zn系の無機顔料粉末が挙げられる。Co−Al−Cr系の無機顔料粉末の具体例としては、Co(Al,Cr)O4粉末などが挙げられる。Co−Ni−Ti−Zn系の無機顔料粉末の具体例としては、(Co,Ni,Zn)TiO粉末などが挙げられる。
Feを含む茶色の無機顔料粉末の具体例としては、例えば、Fe−Zn系の無機顔料粉末が挙げられる。Fe−Zn系の無機顔料粉末の具体例としては、(Zn,Fe)Fe粉末などが挙げられる。
Cuを含む黒色の無機顔料粉末の具体例としては、例えば、Cu−Cr系の無機顔料粉末やCu−Fe系の無機顔料粉末が挙げられる。Cu−Cr系の無機顔料粉末の具体例としては、Cu(Cr,Mn)粉末や、Cu−Cr−Mn粉末などが挙げられる。また、Cu−Fe系の無機顔料粉末の具体例としては、Cu−Fe−Mn粉末などが挙げられる。
これらの無機着色顔料は、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。
なお、フレーク状の無機フィラーと無機着色顔料とは個別に耐熱樹脂層3中に分散していても良いが、意匠性を鑑みると、無機着色顔料の一部は、フレーク状の無機フィラーの表面に付着していてもよい。例えば、高速気流中衝撃法により、フレーク状の無機フィラーの表面に無機着色顔料を付着させることができる。このようなフレーク状の無機フィラーを用いることにより、宝石のような光沢を有するトッププレート1を得ることができる。
無機着色顔料の平均粒子径としては、0.1〜20μmであることが、耐熱樹脂層3中における分散性の観点からみて好ましい。ここで、平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定される体積分布から導かれるメディアン径である。なお、無機着色顔料の平均粒子径は、0.5μm以上がより好ましく、1μm以上が更に好ましい。また、無機着色顔料の平均粒子径は、15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが更に好ましい。なお、無機着色顔料の形状については特に限定は無いが、球状であることが耐衝撃性および分散性の点からみて好ましい。
また、フレーク状の無機フィラーと無機着色顔料の平均粒子径の比(フレーク状の無機フィラー/無機着色顔料)は、1〜100であることが、フレーク状の無機フィラーと無機着色顔料とが均一に分散する観点からみて好ましい。なお、(フレーク状の無機フィラー/無機着色顔料)は、1.5以上がより好ましく、2以上が更に好ましい。また、(フレーク状の無機フィラー/無機着色顔料)は、70以下であることがより好ましく、30以下であることが更に好ましい。
耐熱樹脂層3中におけるフレーク状の無機フィラーの含有量は、5〜40質量%の範囲内であることが、傷付きを抑制する観点及び意匠性の観点からみて好ましい。なお、フレーク状の無機フィラーの含有量は、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましい。また、フレーク状の無機フィラーの含有量は、35質量%以下であることがより好ましく、25質量%以下であることが更に好ましい。
耐熱樹脂層3中における体質顔料の含有量は、5〜40質量%の範囲内であることが、分散性の観点からみて好ましい。なお、体質顔料の含有量は、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましい。また、体質顔料の含有量は、35質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。
また、耐熱樹脂層3中における無機着色顔料の含有量は、10〜55質量%の範囲内であることが、意匠性の観点からみて好ましい。なお、無機着色顔料の含有量は、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。また、無機着色顔料の含有量は、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。
耐熱樹脂層3に含まれる耐熱樹脂は、高い耐熱性を有するものであることが好ましい。このような耐熱樹脂として、例えばシリコーン樹脂が挙げられる。耐熱樹脂層3に含まれるシリコーン樹脂は、例えば、シリコン原子に直接結合した官能基が、メチル基及びフェニル基のうち少なくとも一方であるシリコーン樹脂であることが好ましい。この場合、トッププレート1が高温になったときの耐熱樹脂層3の変色をより一層効果的に抑制することができる。
耐熱樹脂層3中におけるシリコーン樹脂の含有量は、20〜50質量%の範囲内であることが、耐熱性や耐衝撃性の観点からみて好ましい。なお、シリコーン樹脂の含有量は、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。また、シリコーン樹脂の含有量は、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましい。
耐熱樹脂層3の厚みは、耐熱樹脂層3の光透過率などに応じて適宜設定することができる。耐熱樹脂層3の厚みは、例えば、5〜20μmの範囲内とすることができる。なお、耐熱樹脂層3の厚みは、10〜15μmの範囲内であることがより好ましい。
なお、耐熱樹脂層3は、鉛筆硬度2H以上であることが好ましい。ここで、鉛筆硬度とは、JIS K5600−5−4(1999年)の鉛筆硬度試験に従って測定された硬度である。鉛筆硬度が2H以上であれば、裏面に傷が付き難いトッププレート1を得ることができる。
(トッププレート1の製造方法)
トッププレート1は、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、耐熱樹脂と、フレーク状の無機フィラー粉末と、無機着色顔料粉末と、体質顔料粉末とを含むペーストを用意する。次に、用意したペーストをガラス基板2の裏面2b上に直接塗布し、乾燥させる。それによって、耐熱樹脂層3を有するトッププレート1を製造することができる。なお、耐熱樹脂層3の組成によっては、乾燥後に焼成を行うことによって、トッププレート1を得てもよい。
ペーストの塗布スピード及び粘度は、耐熱樹脂層3に含まれるフレーク状の無機フィラー粉末、無機着色顔料粉末及び体質顔料粉末の含有量に応じて適宜設定することができる。例えば、耐熱樹脂層3におけるフレーク状の無機フィラー粉末、無機着色顔料粉末及び体質顔料粉末の含有量が多い場合は、ペーストの粘度を低くし、シリコーン樹脂の塗布スピードを遅くすることが好ましい。ペーストの粘度を低くする方法としては、耐熱樹脂の種類を変更したり、ペーストに溶媒を加える方法が挙げられる。
塗布したペーストの乾燥温度としては、例えば、50℃〜100℃程度とすることができる。乾燥時間としては、例えば、5分〜1時間程度とすることができる。
このように、本実施形態の製造方法では、耐熱樹脂と、フレーク状の無機フィラー粉末と、着色顔料粉末と、体質顔料粉末とを含むペーストをガラス基板2の裏面2b上に直接塗布し、乾燥させることによりトッププレート1が製造されるので、ガラス基板2の裏面2bにガラスフリットを焼き付ける工程が存在しない。そのため、ガラス基板2の裏側に引張応力が発生し難く、ガラス基板2の調理面2aに荷重や衝撃が加わった際に、トッププレート1が破損し難い。また、ガラスフリットを生焼け状態で焼き付ける必要もないため、意匠性が低下し難い。よって、本実施形態の製造方法で得られたトッププレート1は、意匠性を損なうことなく、耐熱性及び耐衝撃性を高めることができる。
以下、本発明について、実施例に基づいてさらに詳細を説明する。但し、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
(実施例1)
まず、焼成後の膜構成比がシリコーン樹脂54質量%(樹脂固形分)と、Cu−Fe−Mn系の黒色顔料(平均粒子径:1μm)15質量%と、タルクの体質顔料(平均粒子径:20μm)15質量%と、フレーク状のアルミナフィラー粉末(モース硬度:9、平均粒子径:25μm)16質量%となるように混合した。次に、これらの混合物100質量%に対して、有機溶剤を17.8質量%添加してペーストを作製した。次に、このペーストを透明結晶化ガラス板(日本電気硝子社製、商品名「N−0」、30℃〜750℃における平均線熱膨張係数:0.5×10−7/℃、厚み4mm)の全体の上に、厚みが10μmとなるように、スクリーン印刷した。その後、100℃で10分間乾燥させ、さらに320℃で15分間焼成することにより耐熱樹脂層を形成し、調理器用トッププレート(トッププレート)を作製した。
(実施例2)
焼成後の膜構成比がシリコーン樹脂53質量%(樹脂固形分)と、Cu−Fe−Mn系の黒色顔料(平均粒子径:1μm)11質量%と、タルクの体質顔料(平均粒子径:20μm)11質量%と、フレーク状のアルミナフィラー粉末(モース硬度:9、平均粒子径:25μm)25質量%となるように混合した以外は実施例1と同様の方法で調理器用トッププレート(トッププレート)を作製した。
(実施例3)
焼成後の膜構成比がシリコーン樹脂67質量%(樹脂固形分)と、Cu−Fe−Mn系の黒色顔料(平均粒子径:1μm)12質量%と、タルクの体質顔料(平均粒子径:20μm)12質量%と、フレーク状のアルミナフィラー粉末(モース硬度:9、平均粒子径:25μm)9質量%となるように混合した以外は実施例1と同様の方法で調理器用トッププレート(トッププレート)を作製した。
(比較例1)
まず、焼成後の膜構成比がシリコーン樹脂54質量%(樹脂固形分)と、Cu−Fe−Mn系の黒色顔料(平均粒子径:1μm)15質量%と、タルクの体質顔料(平均粒子径:20μm)31質量%となるように混合した。次に、これらの混合物100質量%に対して、有機溶剤を17.8質量%添加してペーストを作製した。次に、このペーストを透明結晶化ガラス板(日本電気硝子社製、商品名「N−0」、30℃〜750℃における平均線熱膨張係数:0.5×10−7/℃、厚み4mm)の全体の上に、厚みが10μmとなるように、スクリーン印刷した。その後、100℃で10分間乾燥させ、さらに320℃で15分間焼成することにより耐熱樹脂層を形成し、調理器用トッププレート(トッププレート)を作製した。
(比較例2)
まず、焼成後の膜構成比がシリコーン樹脂54質量%(樹脂固形分)と、Cu−Fe−Mn系の黒色顔料(平均粒子径:1μm)15質量%と、タルクの体質顔料(平均粒子径:20μm)15質量%と、フレーク状のマイカフィラー粉末(モース硬度:2.8、平均粒子径:25μm)16質量%となるように混合した。次に、これらの混合物100質量%に対して、有機溶剤を17.8質量%添加してペーストを作製した。次に、このペーストを透明結晶化ガラス板(日本電気硝子社製、商品名「N−0」、30℃〜750℃における平均線熱膨張係数:0.5×10−7/℃、厚み4mm)の全体の上に、厚みが10μmとなるように、スクリーン印刷した。その後、100℃で10分間乾燥させ、さらに320℃で15分間焼成することにより耐熱樹脂層を形成し、調理器用トッププレート(トッププレート)を作製した。
(鉛筆硬度)
トッププレートの上記層が形成された側において、鉛筆硬度試験(JIS K5600−5−4(1999年))によって、耐傷性の評価を行った。なお、上記硬度試験の結果を鉛筆硬度とする。
実施例1〜3については、鉛筆硬度が2Hであった。一方、比較例1の鉛筆硬度はHBであり、比較例2の鉛筆硬度はHであった。
1 調理器用トッププレート
2 ガラス基板
2a 調理面
2b 裏面
3 耐熱樹脂層

Claims (6)

  1. 調理器具が接する調理面と、前記調理面と対向する裏面とを有するガラス板と、
    前記ガラス板の裏面に接して設けられた耐熱樹脂層を有する調理器用トッププレートであって、
    前記耐熱樹脂層は、耐熱性を有する耐熱樹脂と、モース硬度3以上のフレーク状の無機フィラーとを含む、
    調理器用トッププレート。
  2. 前記フレーク状の無機フィラーが、アルミナフィラーを含む、
    請求項1に記載の調理器用トッププレート。
  3. 前記フレーク状の無機フィラーの平均粒子径が5〜40μmである、
    請求項1または2に記載の調理器用トッププレート。
  4. 前記耐熱樹脂が、シリコーン樹脂を含む、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の調理器用トッププレート。
  5. 前記耐熱樹脂層が、前記フレーク状の無機フィラーを5〜40質量%含む、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の調理器用トッププレート。
  6. 前記耐熱樹脂層の鉛筆硬度が2H以上である、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の調理器用トッププレート。
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