JP2020094592A - 減衰力調整式緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ソレノイドを大型化させることなく減衰力の可変幅を拡大することが可能な減衰力調整式緩衝器を提供する。【解決手段】伸び行程時にメインバルブ22の背圧となる伸び側パイロット圧力を伸び側パイロットバルブ23で制御し、かつ縮み行程時にメインバルブ22の背圧となる縮み側パイロット圧力を縮み側パイロットバルブ24で制御するので、伸び行程および縮み行程の両行程でパイロット圧力を制御することで発生させる減衰力を可変させることが可能であり、ソレノイド71を大型化させることなく、減衰力の可変幅を拡大することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、ピストンロッドのストロークに対する作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰力調整式緩衝器に関する。
例えば、特許文献1には、減衰力発生機構がシリンダに内蔵された減衰力調整式緩衝器が開示されている。この減衰力調整式緩衝器は、伸び行程時の減衰力(伸び側減衰力)が背圧力制御され、縮み行程時の減衰力(縮み側減衰力)がソレノイドの推力により直接制御される。
特許文献1の減衰力調整式緩衝器は、ソレノイドの推力を増大させることで縮み側減衰力の可変幅を拡大することができるが、ソレノイドの大型化が問題となる。
本発明の目的は、ソレノイドを大型化させることなく減衰力の可変幅を拡大することが可能な減衰力調整式緩衝器を提供することにある。
本発明の減衰力調整式緩衝器は、作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内をロッド側室とボトム側室との2室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ロッド側室と前記ボトム側室との2室間を互いに連通する主通路と、前記シリンダ内の前記ピストンが一側に移動したときに生じる前記主通路の作動流体の流れに対して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え、前記減衰力発生機構は、主弁体が離着座する弁座と、前記主弁体の前記弁座に当接される面の反対側の面側に設けられた伸び側背圧室および縮み側背圧室と、前記伸び側背圧室に前記ロッド側室の作動流体を導く伸び側背圧導入路と、前記縮み側背圧室に前記ボトム側室の作動流体を導く縮み側背圧導入路と、ソレノイドの励磁により移動するプランジャと、該プランジャに接続され、前記伸び側背圧導入路と前記ボトム側室とを連通遮断する第1弁体と、一側面に前記第1弁体が着座する弁座部を有し、他側が前記主弁体に当接することで該主弁体との間に前記縮み側背圧室が形成され、該他側が前記主弁体から離間したときに前記縮み側背圧室と前記ロッド側室とを連通する第2弁体とからなることを特徴とする。
本発明によれば、ソレノイドを大型化させることなく減衰力の可変幅を拡大することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の減衰力調整式緩衝器1(以下「緩衝器1」と称する)の主要部の断面図である。以下の説明において、図1における上方向(上側)および下方向(下側)を、上方向(上側)および下方向(下側)と称する。なお、第1実施形態は、単筒型の減衰力調整式油圧緩衝器であるが、リザーバを備える複筒型の減衰力調整式油圧緩衝器にも適用可能である。
本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の減衰力調整式緩衝器1(以下「緩衝器1」と称する)の主要部の断面図である。以下の説明において、図1における上方向(上側)および下方向(下側)を、上方向(上側)および下方向(下側)と称する。なお、第1実施形態は、単筒型の減衰力調整式油圧緩衝器であるが、リザーバを備える複筒型の減衰力調整式油圧緩衝器にも適用可能である。
図1に示されるように、シリンダ2内には、ピストン3が摺動可能に嵌装される。ピストン3は、シリンダ2内をシリンダ上室2A(ロッド側室)とシリンダ下室2B(ボトム側室)との2室に画成する。ピストン3は、シリンダ2内面に摺動可能に当接される摺動部4と、該摺動部4の下端が固定される環状部材5とからなる。該環状部材5には、略円筒形のピストンケース6の下端部がねじ結合部7を介して結合される。ピストンケース6の上端部には、ピストンロッド8の下端が接続された接続部材9が嵌着される。該接続部材9は、略円柱形に形成され、ピストンケース6の上端開口を閉塞するようにして、ねじ結合部10を介して当該ピストンケース6に結合される。接続部材9の下端部外周面には、Oリング11が装着されるシール溝12が形成されている。該Oリング11は、ピストンケース6と接続部材9との間をシールする。
ピストンケース6の下端部には、メインバルブ22(主弁体)の開弁時にシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室間を互いに連通させる複数個(図1に2個のみ表示)のメイン通路13(主通路)が設けられる。各メイン通路13は、一端(外側)がピストン3の摺動部4とピストンケース6の下端部との間に形成された環状の隙間14に開口する。ピストンケース6には、ピストン3が伸び側/縮み側の一側に移動したときに生じる各メイン通路13を介した作動流体の流れに対して減衰力を発生させる減衰力発生機構21が構成される。
減衰力発生機構21は、メインバルブ22と、伸び行程時にメインバルブ22の背圧となる伸び側パイロット圧力を制御する伸び側パイロットバルブ23(第1弁体)と、縮み行程時にメインバルブ22の背圧となる縮み側パイロット圧力を制御する縮み側パイロットバルブ24(第2弁体)とを備える。メインバルブ22は、ピストンケース6の内周面26に摺動可能に嵌合される軸部27と、該軸部27の下端外周縁部に形成されたフランジ部28とを有する。該フランジ部28の外周面28Aは、ピストンケース6の内周面29に摺動可能に当接される。該ピストンケース6の内周面29は、内周面26より大きい直径を有し、環状面29Aを介して内周面26に連続される。ピストンケース6の環状面29Aと該環状面29Aに対向するメインバルブ22のフランジ部28の環状の上側面28Bとの間には環状空間が形成され、該環状空間は、減衰力発生機構21のメイン背圧室30を形成する。
メインバルブ22のフランジ部28の下側面28Cには、環状のメインシート部31が形成される。該メインシート部31は、ピストン3の環状部材5の上端に形成された環状のシート面32(弁座)に離着座される。メインシート部31は、メインバルブ22の下端面22A(メインシート部31に対して内側の面)からの突出高さが、フランジ部28の下側面28C(メインシート部31に対して外側の面)からの突出高さよりも高くなっている。メインバルブ22の閉弁時(図1参照)、すなわち、メインシート部31がシート面32に着座した状態では、ピストン3の環状部材5、ピストンケース6の下端部、およびメインバルブ22との間に環状空間33が形成され、該環状空間33は、各メイン通路13を介してシリンダ上室2Aに連通される。
ピストンケース6は、当該ピストンケース6内をバルブ側(下側)とソレノイド側(上側)とに画成する環状の隔壁35を有する。メインバルブ22は、軸部27とピストンケース6の隔壁35との間に介装されたバルブスプリング36(圧縮コイルばね)により付勢され、これによりメインシート部31がシート面32に押し付けられる。メインバルブ22には、上端面22Bの中央に開口して伸び側パイロットバルブ23および縮み側パイロットバルブ24が摺動可能に重ねられて嵌装される凹部37と、該凹部37の底面37Aに開口して通路38を介してメイン背圧室30に連通される伸び側背圧室39と、軸方向に延びて一端が下端面22Aに開口するとともに他端が上端面22Bに開口する伸び側下流連通路40とが設けられる。
縮み側パイロットバルブ24は、略有底円筒形に形成される。縮み側パイロットバルブ24の底部42には、軸孔42Aが形成される。縮み側パイロットバルブ24は、メインバルブ22に形成された伸び側背圧室39の開口周縁部をシート面(弁座)とする環状の内側シート部44と、該内側シート部44と同心に設けられて凹部37の底面37Aの外周縁部をシート面(弁座)とする環状の外側シート部45とを有する。縮み側パイロットバルブ24の閉弁時(図1参照)、すなわち、当該縮み側パイロットバルブ24の他側の内側シート部44および外側シート部45がメインバルブ22の凹部37の底面37Aに着座した状態で、当該シート部44,45間には、環状の縮み側背圧室46が形成される。該縮み側背圧室46は、メインバルブ22に形成されて軸方向に延びる縮み側背圧導入オリフィス47(縮み側背圧導入路)を介してシリンダ下室2Bに連通される。
メインバルブ22には、径方向に延びて縮み側パイロットバルブ24の開弁時に縮み側背圧導入オリフィス47を介してシリンダ下室2Bに連通される縮み側下流連通路48が設けられる。該縮み側下流連通路48は、内側端が環状通路49に開口され、外側端が環状通路50に開口される。環状通路49は、メインバルブ22の凹部37の内周面37Bの下端部に設けられた環状溝と縮み側パイロットバルブ24の外周面とにより画定される。また、環状通路50は、ピストンケース6の内周面26に設けられた環状溝とメインバルブ22の軸部27の外周面とにより画定される。
縮み側下流連通路48は、内側端が環状通路50に開口するとともに外側端がピストンケース6の下端部の外周面に開口する連通路51を介してシリンダ上室2Aに連通される。そして、縮み側パイロットバルブ24の閉弁時には、縮み側背圧室46と縮み側下流連通路48との連通が遮断される。他方、縮み側パイロットバルブ24の開弁時には、縮み側背圧室46と縮み側下流連通路48とが連通され、シリンダ下室2Bが、縮み側背圧導入オリフィス47、縮み側パイロットバルブ24、縮み側下流連通路48、および連通路51を介してシリンダ上室2Aに連通される。
伸び側パイロットバルブ23は、弁部53、フランジ部54、および摺動部55を有する。弁部53は、有底円筒形に形成され、内側にソレノイド71の作動ロッド72の下端部が嵌着される。弁部53の下端外周縁部には、環状の伸び側シート部57が形成される。該伸び側シート部57は、メインバルブ22の内側および外側シート部44,45に対して同軸上に配置され、内側シート部44よりも大きく外側シート部45よりも小さい直径を有する。また、伸び側シート部57は、ソレノイド71の推力により、縮み側パイロットバルブ24の底部42(一側面)に形成された伸び側シート面58(弁座部)に着座される。該伸び側シート面58は、軸孔42Aの、内側シート部44が形成された側とは反対側の開口周縁部に形成される。
伸び側パイロットバルブ23の弁部53には、伸び側シート部57の内側に軸孔53Aが形成される。そして、シリンダ上室2Aは、ピストンロッド8の接続部材9に形成された伸び側背圧導入オリフィス60(伸び側背圧導入路)、該接続部材9とステータコア73との間に形成されたロッド背圧室74、作動ロッド72の内側に形成された通路72A、伸び側パイロットバルブ23の弁部23の軸孔53A、縮み側パイロットバルブ24の底部42の軸孔42A、伸び側背圧室39、および通路38を介してメイン背圧室30に連通される。
伸び側パイロットバルブ23のフランジ部54は、弁部53の上端開口から径方向外側へ延びる。フランジ部54には、当該フランジ部54を軸方向に貫通する複数個(図1に2個のみ表示)の通路59が形成される。フランジ部54の外周縁部には、ピストンケース6の隔壁35に向かって軸方向(図1における上方向)へ延びる円筒状の摺動部55が設けられる。該摺動部55は、メインバルブ22の凹部37の内周面37Bに摺動可能に嵌合される。
伸び側パイロットバルブ23のフランジ部54の通路59に対して内側の部分と、縮み側パイロットバルブ24の外側シート部45が形成された側とは反対側の端との間には、伸び側パイロットバルブ23の開弁時に縮み側パイロットバルブ24をメインバルブ22に向かって付勢するばね部材61が介装される。該ばね部材61は、ソレノイド71の推力が失われたときに伸び側パイロットバルブ23をピストンケース6の隔壁35に向かって付勢するフェイルばねとしても機能する。すなわち、ソレノイド71の推力が失われると、伸び側パイロットバルブ23は、ばね部材61によりピストンケース6の隔壁35に向かって付勢され、該隔壁35に伸び側パイロットバルブ23の摺動部55の端面55Aが当接される。これにより、摺動部55の内側と外側とが、端面55Aに形成された切欠き62を介したオリフィスにより連通される。
ソレノイド71は、ピストンケース6内に構成され、作動ロッド72およびコイル75を有する。作動ロッド72の外周面には、ソレノイド71の励磁により移動するプランジャ76が結合される。可動鉄心とも称されるプランジャ76は、鉄系の磁性体により構成されており、略円筒形に形成される。プランジャ76は、コイル75に通電されて磁力が発生することで推力を発生する。作動ロッド72は、ステータコア73に組み込まれたブッシュ77とコア78に組み込まれたブッシュ79とにより軸方向(図1における上下方向)へ移動可能に支持される。
次に、第1実施形態の作動を説明する。
まず、伸び行程時における緩衝器1の作動を説明する。ここで、伸び行程時におけるメインバルブ22の受圧面積は、メインシート部31とフランジ部28の外周面28Aとの間の環状面の面積(投影面積)と、フランジ部28の上側面28Bの面積(メイン背圧室30の投影面積)と伸び側背圧室39の底面の面積との和との差分である。他方、伸び行程時における伸び側パイロットバルブ23の受圧面積は、伸び側シート部57の内側の面積と、ソレノイド71の作動ロッド72の断面積との差分である。
まず、伸び行程時における緩衝器1の作動を説明する。ここで、伸び行程時におけるメインバルブ22の受圧面積は、メインシート部31とフランジ部28の外周面28Aとの間の環状面の面積(投影面積)と、フランジ部28の上側面28Bの面積(メイン背圧室30の投影面積)と伸び側背圧室39の底面の面積との和との差分である。他方、伸び行程時における伸び側パイロットバルブ23の受圧面積は、伸び側シート部57の内側の面積と、ソレノイド71の作動ロッド72の断面積との差分である。
シリンダ上室2Aの圧力が上昇すると、メイン背圧室30には、シリンダ上室2A、伸び側背圧導入オリフィス60(伸び側背圧導入路)、ロッド背圧室74、通路72A、伸び側背圧室39、および通路38を介して作動流体が導入される。なお、縮み側パイロットバルブ24は、ソレノイド71の推力によりメインバルブ22に押し付けられて当該メインバルブ22と一体となって作動する。
伸び側背圧室39の圧力が伸び側パイロットバルブ23の開弁圧力に達すると、伸び側シート部57が縮み側パイロットバルブ24の一側面の伸び側シート面58から離座して当該パイロットバルブ23が開弁する。これにより、作動流体は、シリンダ上室2Aから、伸び側背圧導入オリフィス60、ロッド背圧室74、作動ロッド72の通路72A、伸び側パイロットバルブ23のフランジ部54の通路59、および伸び側下流連通路40を経てシリンダ下室2Bへ流れる。ここで、ソレノイド71のコイル75へ供給する電流を制御して伸び側パイロットバルブ23の開弁圧力(セット荷重)を調整することにより、当該伸び側パイロットバルブ23を経由して伸び側下流連通路40へ流れる作動流体の流れを直接制御して発生させる減衰力を可変させることが可能である。このとき、縮み側パイロットバルブ24は、縮み側下流連通路48と縮み側背圧導入オリフィス47との連通を遮断する逆止弁として機能する。
そして、シリンダ上室2Aの圧力がさらに上昇してメインバルブ22の開弁圧力に達すると、メインシート部31がシート面32(弁座)から離座されて当該メインバルブ22が開弁される。これにより、作動流体は、シリンダ上室2Aから、ピストンケース6のメイン通路13(主通路)およびメインシート部31を経てシリンダ下室2Bへ流れる。
次に、縮み行程時における緩衝器1の作動を説明する。ここで、縮み行程時におけるメインバルブ22の受圧面積は、メインシート部31の内側の面積と、当該メインバルブ22の環状の上端面22Bの面積と縮み側パイロットバルブ24のシート部44,45間の環状面の面積との和との差分である。他方、縮み行程時における縮み側パイロットバルブ24の受圧面積は、当該縮み側パイロットバルブ24のシート部44,45間の環状面の面積と、凹部37の内周面37Bと作動ロッド72との間の環状の投影面の面積との差分である。
シリンダ下室2Bの圧力が上昇すると、縮み側背圧室47には、シリンダ下室2Bおよび縮み側背圧導入オリフィス47(縮み側背圧導入路)を介して作動流体が導入される。なお、伸び側パイロットバルブ23は、ソレノイド71の推力により縮み側24に押し付けられて当該縮み側パイロットバルブ24と一体となって作動する。
縮み側背圧室46の圧力が縮み側パイロットバルブ24の開弁圧力に達すると、シート部44,45がメインバルブ22の凹部37の底面37A(シート面)から離座して当該パイロットバルブ24が開弁する。これにより、作動流体は、シリンダ下室2Bから、縮み側背圧導入オリフィス47、縮み側パイロットバルブ24、縮み側下流連通路48、および連通路51を経てシリンダ上室2Aへ流れる。ここで、ソレノイド71のコイル75へ供給する電流を制御して縮み側パイロットバルブ24の開弁圧力(セット荷重)を調整することにより、当該縮み側パイロットバルブ24を経由して縮み側下流連通路48へ流れる作動流体の流れを直接制御して発生させる減衰力を可変させることが可能である。このとき、伸び側パイロットバルブ23は、伸び側下流連通路40と伸び側背圧導入オリフィス60との連通を遮断する逆止弁として機能する。
そして、シリンダ下室2Bの圧力がさらに上昇してメインバルブ22の開弁圧力に達すると、メインシート部31がシート面32(弁座)から離座されて当該メインバルブ22が開弁される。これにより、作動流体は、シリンダ下室2Bからメインシート部31およびピストンケース6のメイン通路13(主通路)を経てシリンダ上室2Aへ流れる。
ここで、前述した特許文献1の緩衝器は、縮み行程時に発生させる減衰力(以下「縮み側減衰力」と称する)がソレノイド推力により直接制御されているので、ソレノイド推力を増大させることで縮み側減衰力の可変幅を拡大することができる反面、ソレノイド推力の増大は、ソレノイドの大型化に直結し、シリンダへの搭載性が悪化するという問題があった。
これに対し、第1実施形態は、伸び行程時にメインバルブ22(主弁体)の背圧となる伸び側パイロット圧力を伸び側パイロットバルブ23(第1弁体)で制御し、かつ縮み行程時にメインバルブ22の背圧となる縮み側パイロット圧力を縮み側パイロットバルブ24(第2弁体)で制御するので、伸び行程および縮み行程の両行程でパイロット圧力を制御することで発生させる減衰力を可変させることが可能であり、ソレノイド71を大型化させることなく、減衰力の可変幅を拡大することができる。
また、第1実施形態では、伸び行程時には、縮み側パイロットバルブ24が縮み側下流連通路48と縮み側背圧導入オリフィス47(縮み側背圧導入路)との連通を遮断する逆止弁として機能し、縮み行程時には、伸び側パイロットバルブ23が伸び側下流連通路40と伸び側背圧導入オリフィス60(伸び側背圧導入路)との連通を遮断する逆止弁として機能するので、伸び行程時における作動流体のパイロット流れの流路(以下「伸び側パイロット流路」と称する)と、縮み行程時における作動流体のパイロット流れの流路(以下「縮み側パイロット流路」と称する)とを独立に構成することができる。
よって、第1実施形態では、従来、パイロットバルブとは別個に設けられていた逆止弁が不要になり、減衰力発生機構21を簡素化することができる。その結果、緩衝器1の製造工程の合理化および製造コストの削減がもたらされる。また、従来のように伸び側パイロット流路および縮み側パイロット流路の下流側にパイロット流れのみを許容する逆止弁を設けると、ソフト側の減衰力が高くなる問題が発生したが、第1実施形態では、このような逆止弁が不要であることから、ソフト側でより低い減衰力を発生させることが可能であり、減衰力の可変幅を拡大することができる。さらに、第1実施形態では、メインバルブ22、伸び側パイロットバルブ23、および縮み側パイロットバルブ24の受圧面の面積を各々適当に設定することにより、伸び側および縮み側の減衰力の可変幅を拡大することが可能である。
以下に、第1実施形態の作用効果を示す。
第1実施形態は、作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されてシリンダ内をロッド側室とボトム側室との2室に画成するピストンと、一端がピストンに連結され、他端がシリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、シリンダ内のロッド側室とボトム側室との2室間を互いに連通する主通路と、シリンダ内のピストンが一側に移動したときに生じる主通路の作動流体の流れに対して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え、減衰力発生機構は、主弁体が離着座する弁座と、主弁体の弁座に当接される面の反対側の面側に設けられた伸び側背圧室および縮み側背圧室と、伸び側背圧室にロッド側室の作動流体を導く伸び側背圧導入路と、縮み側背圧室にボトム側室の作動流体を導く縮み側背圧導入路と、ソレノイドの励磁により移動するプランジャと、該プランジャに接続され、伸び側背圧導入路とボトム側室とを連通遮断する第1弁体と、一側面に第1弁体が着座する弁座部を有し、他側が主弁体に当接することで該主弁体との間に縮み側背圧室が形成され、該他側が主弁体から離間したときに縮み側背圧室とロッド側室とを連通する第2弁体とからなるので、伸び行程時に主弁体の背圧となる伸び側パイロット圧力を制御する第1弁体と、縮み行程時に主弁体の背圧となる縮み側パイロット圧力を制御する第2弁体とにより、伸び行程および縮み行程の両行程でパイロット圧力を制御することで発生させる減衰力を可変させることが可能であり、ソレノイドを大型化させることなく、減衰力の可変幅を拡大することができる。
第1実施形態は、作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されてシリンダ内をロッド側室とボトム側室との2室に画成するピストンと、一端がピストンに連結され、他端がシリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、シリンダ内のロッド側室とボトム側室との2室間を互いに連通する主通路と、シリンダ内のピストンが一側に移動したときに生じる主通路の作動流体の流れに対して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え、減衰力発生機構は、主弁体が離着座する弁座と、主弁体の弁座に当接される面の反対側の面側に設けられた伸び側背圧室および縮み側背圧室と、伸び側背圧室にロッド側室の作動流体を導く伸び側背圧導入路と、縮み側背圧室にボトム側室の作動流体を導く縮み側背圧導入路と、ソレノイドの励磁により移動するプランジャと、該プランジャに接続され、伸び側背圧導入路とボトム側室とを連通遮断する第1弁体と、一側面に第1弁体が着座する弁座部を有し、他側が主弁体に当接することで該主弁体との間に縮み側背圧室が形成され、該他側が主弁体から離間したときに縮み側背圧室とロッド側室とを連通する第2弁体とからなるので、伸び行程時に主弁体の背圧となる伸び側パイロット圧力を制御する第1弁体と、縮み行程時に主弁体の背圧となる縮み側パイロット圧力を制御する第2弁体とにより、伸び行程および縮み行程の両行程でパイロット圧力を制御することで発生させる減衰力を可変させることが可能であり、ソレノイドを大型化させることなく、減衰力の可変幅を拡大することができる。
また、第1実施形態では、伸び行程時には、第2弁体がロッド側室と縮み側背圧導入路との連通を遮断する逆止弁として機能し、縮み行程時には、第1弁体がボトム側室と伸び側背圧導入路との連通を遮断する逆止弁として機能するので、伸び側パイロット流路と縮み側パイロット流路とを独立に構成することができる。これにより、従来、弁体(パイロットバルブ)とは別個に設けられていた逆止弁が不要になり、減衰力発生機構を簡素化することができる。その結果、緩衝器の製造工程の合理化および製造コストの削減をもたらすことができる。また、従来のように伸び側パイロット流路および縮み側パイロット流路の下流側にパイロット流れのみを許容する逆止弁を設けると、ソフト側の減衰力が高くなり、減衰力の可変幅が狭められていたが、第1実施形態では、このような逆止弁が不要であることからソフト側でより低い減衰力を発生させることが可能であり、減衰力の可変幅を拡大することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を添付した図を参照して主に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
前述した第1実施形態の伸び側パイロットバルブ23(第1弁体)は、ソレノイド71(プランジャ76)の推力が失われると開弁される、いわゆるノーマルオープン型に構成されている。これに対し、第2実施形態の伸び側パイロットバルブ23は、ソレノイド71の推力が失われると閉弁される、いわゆるノーマルクローズ型に構成されている。
次に、第2実施形態を添付した図を参照して主に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
前述した第1実施形態の伸び側パイロットバルブ23(第1弁体)は、ソレノイド71(プランジャ76)の推力が失われると開弁される、いわゆるノーマルオープン型に構成されている。これに対し、第2実施形態の伸び側パイロットバルブ23は、ソレノイド71の推力が失われると閉弁される、いわゆるノーマルクローズ型に構成されている。
図2に示されるように、第2実施形態の伸び側パイロットバルブ23は、フランジ部54とステータコア73との間に介装されたバルブスプリング81(圧縮コイルばね)により、縮み側パイロットバルブ24(第2弁体)に向かって付勢される。これにより、伸び側パイロットバルブ23は、ソレノイド71の推力が失われたとき、バルブスプリング81の付勢により縮み側パイロットバルブ24に押し付けられ、延いては縮み側パイロットバルブ24がメインバルブ22(主弁体)に押し付けられる。
図1、図2を参照すると、第2実施形態のステータコア73およびコア78は、第1実施形態のステータコア73およびコア78を逆さまに配置したものである。すなわち、第2実施形態のコア78は、接続部材9の下端面9Aに開口する凹部82に嵌着されている。また、第2実施形態のステータコア73は、下端がピストンケース6の隔壁35に突き当てられて当該ピストンケース6に対して軸方向に位置決めされる。ステータコア73のブッシュ挿入孔83の内径はバルブスプリング81の内径に略等しく、かつ環状に形成された隔壁35の開口35Aの内径はバルブスプリング81の外径に略等しい。そして、バルブスプリング81の上端は、ステータコア73のブッシュ挿入孔83の開口周縁部に当接される。また、バルブスプリング81の上端部は、ピストンケース6の隔壁35の開口35Aの内側に配置される。
第2実施形態では、前述した第1実施形態同様に、伸び行程および縮み行程の両行程でパイロット圧力の制御により発生させる減衰力を可変させることが可能であり、ソレノイド71を大型化させることなく、減衰力の可変幅を拡大することができる。
1 緩衝器、2 シリンダ、2A シリンダ上室(ロッド側室)、2B シリンダ下室(ボトム側室)、3 ピストン、8 ピストンロッド、13 メイン通路(主通路)、21 減衰力発生機構、22 メインバルブ(主弁体)、23 伸び側パイロットバルブ(第1弁体)、24 縮み側パイロットバルブ(第2弁体)、32 シート面(弁座)、39 伸び側背圧室、46 縮み側背圧室、47 縮み側背圧導入オリフィス(縮み側背圧導入路)、58 伸び側シート面(弁座部)、60 伸び側背圧導入オリフィス(伸び側背圧導入路)、71 ソレノイド、76 プランジャ
Claims (3)
- 作動流体が封入されたシリンダと、
該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内をロッド側室とボトム側室との2室に画成するピストンと、
一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、
前記シリンダ内の前記ロッド側室と前記ボトム側室との2室間を互いに連通する主通路と、
前記シリンダ内の前記ピストンが一側に移動したときに生じる前記主通路の作動流体の流れに対して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え、
前記減衰力発生機構は、
主弁体が離着座する弁座と、
前記主弁体の前記弁座に当接される面の反対側の面側に設けられた伸び側背圧室および縮み側背圧室と、
前記伸び側背圧室に前記ロッド側室の作動流体を導く伸び側背圧導入路と、
前記縮み側背圧室に前記ボトム側室の作動流体を導く縮み側背圧導入路と、
ソレノイドの励磁により移動するプランジャと、
該プランジャに接続され、前記伸び側背圧導入路と前記ボトム側室とを連通遮断する第1弁体と、
一側面に前記第1弁体が着座する弁座部を有し、他側が前記主弁体に当接することで該主弁体との間に前記縮み側背圧室が形成され、該他側が前記主弁体から離間したときに前記縮み側背圧室と前記ロッド側室とを連通する第2弁体とからなることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。 - 前記第1弁体は、縮み行程時に前記ボトム側室と前記伸び側背圧導入路との連通を遮断し、前記第2弁体は、伸び行程時に前記ロッド側室と前記縮み側背圧導入路との連通を遮断することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
- 前記第1弁体と前記第2弁体とは、前記主弁体の前記弁座に当接される面の反対側の面側に設けられた凹部に重ねられて収容されることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017061080A JP2020094592A (ja) | 2017-03-27 | 2017-03-27 | 減衰力調整式緩衝器 |
PCT/JP2018/009605 WO2018180434A1 (ja) | 2017-03-27 | 2018-03-13 | 減衰力調整式緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017061080A JP2020094592A (ja) | 2017-03-27 | 2017-03-27 | 減衰力調整式緩衝器 |
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---|---|
JP2020094592A true JP2020094592A (ja) | 2020-06-18 |
Family
ID=63675582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017061080A Pending JP2020094592A (ja) | 2017-03-27 | 2017-03-27 | 減衰力調整式緩衝器 |
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JP (1) | JP2020094592A (ja) |
WO (1) | WO2018180434A1 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2179705B2 (es) * | 1997-07-08 | 2003-06-16 | Mannesmann Sachs Ag | Amortiguador de vibraciones regulable para vehiculos de motor. |
JP4491270B2 (ja) * | 2004-04-26 | 2010-06-30 | カヤバ工業株式会社 | 油圧緩衝器 |
-
2017
- 2017-03-27 JP JP2017061080A patent/JP2020094592A/ja active Pending
-
2018
- 2018-03-13 WO PCT/JP2018/009605 patent/WO2018180434A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2018180434A1 (ja) | 2018-10-04 |
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