JP2020094408A - 耐震天井構造 - Google Patents

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康雄 土井
Yasuo Doi
康雄 土井
岩間 和博
Kazuhiro Iwama
和博 岩間
英二 望月
Eiji Mochizuki
英二 望月
尚史 市川
Hisafumi Ichikawa
尚史 市川
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Abstract

【課題】線状部材によって天井部材の水平方向の揺れを低減することで、天井部材の落下を抑制するとともに施工性を高めることができる耐震天井構造を提供する。【解決手段】耐震天井構造は、吊り材としての吊りボルト18で吊下された建物10の天井部材20と、天井部材20に沿って天井部材20の下方に配置され、天井部材20に固定されるとともに、両端部が建物10の柱12に固定された線状部材としての張力ワイヤ34と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、耐震天井構造に関する。
吊り材に天井材が吊下された吊り天井では、地震時に天井材が水平方向に揺れて建物の躯体に衝突することで、天井材の破損や天井材を固定するクリップ等の外れが生じ、天井材が落下する虞がある。
この問題を解決するため、近年、地震時の天井材の落下を抑制する種々の対策案が提案されている。例えば特許文献1には、既存天井の外周部と内部壁面との間に吸振天井範囲部分を介在させることにより、地震時の既存天井の水平変位を吸収する天井改修構造が開示されている。
特開2015−48578号公報
特許文献1に示す天井改修構造では、壁面と吊りボルトとを金属ワイヤで繋ぐとともに、壁面と天井材との隙間に軽量柔軟性吸振坂、ジョイント枠、及び天井板受けアングルを設けることにより、吸振天井範囲部分が形成されている。すなわち、特許文献1に示す天井改修構造では、壁面と天井材との隙間に複数の部材を設ける必要があるため、構造が複雑となり、施工性が悪かった。
本発明は上記事実に鑑み、線状部材によって天井部材の水平方向の揺れを低減することで、天井部材の落下を抑制するとともに施工性を高めることができる耐震天井構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の耐震天井構造は、吊り材で吊下された建物の天井部材と、前記天井部材に沿って前記天井部材の上方又は下方に配置され、前記天井部材に固定されるとともに、両端部が前記建物の躯体に固定された線状部材と、を有する。
上記構成によれば、天井部材に固定されるとともに両端部が建物の躯体に固定された線状部材が、天井部材に沿って天井部材の上方又は下方に配置されている。このため、線状部材によって天井部材の水平方向の揺れを低減することで、天井部材の落下を抑制することができる。
また、線状部材を天井部材及び建物の躯体に固定するだけで、天井部材の水平方向の揺れを低減することができるため、簡易な構造とすることができ、施工性を高めることができる。
請求項2に記載の耐震天井構造は、請求項1に記載の耐震天井構造であって、前記躯体は、前記建物の柱である。
上記構成によれば、躯体としての建物の柱に線状部材の両端部を固定することで、線状部材の両端部を容易かつ確実に建物に固定することができる。
請求項3に記載の耐震天井構造は、請求項2に記載の耐震天井構造であって、前記線状部材は、前記柱の外周面を取囲む枠部材に係止されることで、前記柱に固定されている。
上記構成によれば、柱の外周面を取囲む枠部材に線状部材を係止することで、線状部材を柱に固定することができる。このため、線状部材を柱に直接固定する場合と比較して、線状部材を容易に柱に固定することができる。
請求項4に記載の耐震天井構造は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐震天井構造であって、前記線状部材は初期張力が導入された張力ワイヤであり、前記張力ワイヤには、初期張力が導入されていない非張力ワイヤの両端部が固定されている。
上記構成によれば、線状部材としての張力ワイヤに初期張力が導入されているため、線状部材に初期張力が導入されていない構成と比較して、天井部材の水平方向の揺れの低減効果を高めることができる。
また、張力ワイヤに非張力ワイヤを固定することで、複数のワイヤによって天井部材の水平方向の揺れを低減することができる。ここで、非張力ワイヤは初期張力が導入されていないため、張力ワイヤへの固定が容易となり、施工性を高めることができる。
本発明に係る耐震天井構造によれば、線状部材によって天井部材の水平方向の揺れを低減することで、天井部材の落下を抑制するとともに施工性を高めることができる。
第1実施形態に係る耐震天井構造を示す立面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 (A)は第1実施形態に係る耐震天井構造の枠部材を示す拡大立面図であり、(B)はその平面図である。 第1実施形態に係る耐震天井構造の線状部材と天井部材との固定部分を示す拡大立面図である。 (A)は第2実施形態に係る耐震天井構造を見上げた状態を示す拡大平面図であり、(B)はその立面図である。 (A)は第3実施形態に係る耐震天井構造の図2に相当する断面図であり、(B)は線状部材の端部を示す拡大立面図である。 変形例に係る耐震天井構造を示す立面図である。 その他の実施形態に係る耐震天井構造の枠部材を示す拡大立面図である。
以下、本発明の第1〜第3実施形態及び変形例に係る耐震天井構造について、図1〜図8を用いて順に説明する。なお、図中において、矢印Xは水平方向、矢印Yは鉛直方向を指す。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る耐震天井構造について、図1〜図4を用いて説明する。
(構造)
図1に示すように、本実施形態に係る耐震天井構造が適用された建物10は、複数の柱12と、柱12間に架渡された複数の梁14と、梁14上に打設された鉄筋コンクリート(RC)造の天井躯体16と、を有している。なお、本実施形態では、一例として、柱12は鉄筋コンクリート造の四角柱とされており、梁14はH形鋼で構成されている。
また、天井躯体16には、互いに間隔をあけて設けられた吊り材としての複数の吊りボルト18が垂下されており、吊りボルト18の下端部には天井部材20が吊下されている。図4に示すように、天井部材20は、互いに間隔をあけて平行に延びる複数の野縁受け22と、互いに間隔をあけて野縁受け22に対して直交する方向に延び、野縁受け22に連結された複数の野縁24と、野縁24の下面に固定された天井材26と、を有している。
吊りボルト18の下端部には、一対のナット28によってハンガー30が固定されており、このハンガー30を介して天井部材20の野縁受け22が吊りボルト18に吊下されている。なお、本実施形態では、一例として、野縁受け22及び野縁24は、C形鋼等の軽量鉄骨で構成されており、天井材26は、石膏ボード等からなる複数の天井パネルで構成されている。
図1に示すように、天井材26と柱12との間には、所定の幅の隙間が形成されており、この隙間には、柱12の周囲に固定され、天井材26と干渉しない高さに配置された目隠し用の板材32が設けられている。
また、図1、図2に示すように、天井部材20の天井材26の下方には、線状部材としての複数の張力ワイヤ34が、天井材26との間に僅かに隙間をあけた状態で天井材26に沿って配置されている。張力ワイヤ34には初期張力が導入されており、建物10の柱12の外周面を取囲む枠部材36に係止されることにより、張力ワイヤ34の両端部が柱12にそれぞれ固定されている。
図3(A)、図3(B)に示すように、枠部材36は、平面視で略コの字状とされ、柱12を挟んで互いに接合された同一形状の一対の枠部材片36A、36Bで構成されている。一対の枠部材片36A、36Bは、水平方向に延びるフランジ部38と、鉛直方向に延び、挿通孔40Aが形成された接合部40と、を有しており、挿通孔40Aに挿通されてナット42で固定されたボルト44によって互いに接合されている。
また、枠部材片36A、36B(枠部材36)のフランジ部38には、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔38Aが形成されており、張力ワイヤ34の端部がフランジ部38の貫通孔38Aに挿通されることによって枠部材36に係止されている。
なお、貫通孔38Aに挿通された張力ワイヤ34の端部は、折返されてクリップ46で固定されている。また、張力ワイヤ34には、張力ワイヤ34に初期張力を導入するターンバックル48が接続されている。
さらに、図2に示すように、張力ワイヤ34間には、初期張力が導入されていない複数の非張力ワイヤ50が架渡されている。非張力ワイヤ50は、張力ワイヤ34と同様に、天井部材20の天井材26の下方において、天井材26との間に僅かに隙間をあけた状態で天井材26に沿って配置されており、両端部が張力ワイヤ34に固定されている。
また、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50は、各々の交点部分に設けられた固定部材52によって互いに固定されている。固定部材52は、例えばクロスクリップであり、図4に示すように、交差した張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50を半割りの押さえ部材52A、52Bによって上下から挟込むことで、張力ワイヤ34と非張力ワイヤ50を互いに固定している。
また、天井材26における固定部材52に平面視で重なる部分には、固定部材52の外形より外形が一回り大きい取付孔26Aが形成されており、取付孔26Aの上部において、野縁受け22に固定金具54が係止されている。そして、取付孔26Aを介して固定部材52が固定金具54に接着又は図示しないボルトによって螺着されることにより、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50が天井部材20の野縁受け22に固定されている。
(施工手順)
既存の建物10を耐震改修して本実施形態に係る耐震天井構造を適用する場合、まず、天井部材20の柱12との取合い部分を切断して天井材26と柱12との間に隙間を形成し、隙間に目隠し用の板材32を新設する。なお、既存の建物10の柱12と天井材26との間に予め隙間が形成されている場合には、天井部材20を切断する必要はない。
次に、柱12を挟んで一対の枠部材片36A、36Bを互いにボルト44で接合することにより、柱12の外周面に枠部材36を固定し、枠部材36のフランジ部38の貫通孔38Aに張力ワイヤ34の両端部をそれぞれ係止する。そして、ターンバックル48によって張力ワイヤ34に初期張力を導入するとともに、張力ワイヤ34間に非張力ワイヤ50を架渡す。
次に、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50の各々の交点部分に固定部材52を固定することで、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50を互いに固定する。そして、予め天井材26に形成しておいた取付孔26Aを介して固定部材52を固定金具54によって野縁受け22に固定する。
以上の手順により、既存の建物10に本実施形態に係る耐震天井構造を適用することができる。なお、上記の手順は一例であり、手順が異なっていたり、他の手順が含まれたりしても構わない。
(作用、効果)
本実施形態によれば、天井部材20に固定されるとともに両端部が建物10の柱12に固定された張力ワイヤ34が、天井部材20の天井材26に沿って天井材26の下方に配置されている。このため、張力ワイヤ34によって天井部材20の水平方向の揺れを低減することで、天井部材20の落下を抑制することができる。
また、張力ワイヤ34を天井部材20及び柱12にそれぞれ固定するだけで、天井部材20の水平方向の揺れを低減することができるため、簡易な構造とすることができ、また、改修工事を天井材26の下方から行うことができるため、施工性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、建物10の柱12に張力ワイヤ34の端部を係止することで、張力ワイヤ34を容易かつ確実に建物10に固定することができる。特に本実施形態によれば、柱12の外周面に枠部材36が固定されており、枠部材36のフランジ部38に形成された貫通孔38Aに張力ワイヤ34が係止されている。このため、張力ワイヤ34を柱12に直接固定する場合と比較して、張力ワイヤ34を容易に柱12に固定することができる。
また、本実施形態によれば、張力ワイヤ34に初期張力が導入されている。このため、張力ワイヤ34に初期張力が導入されていない構成と比較して、引張り方向及び圧縮方向の両方向に張力ワイヤ34を効かせることができ、天井部材20の水平方向の揺れの低減効果を高めることができる。
さらに、張力ワイヤ34に非張力ワイヤ50が固定されているため、複数のワイヤ(張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50)によって天井部材20の水平方向の揺れを低減することができる。ここで、非張力ワイヤ50には初期張力が導入されていないため、張力ワイヤ34への固定が容易となり、施工性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50の各々の交点部分に設けられた固定部材52が野縁受け22に固定されることで、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50が天井部材20に固定されている。
一般的に、天井部材20において、野縁受け22は野縁24及び天井材26に比べて強度が高い。このため、野縁24や天井材26に固定部材52を固定する場合と比較して、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50をより確実に天井部材20に固定することができ、天井部材20の水平方向の揺れの低減効果を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る耐震天井構造について、図5(A)、図5(B)を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、図示を省略又は同じ符号を付し、説明を省略する。
第1実施形態では、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50の交点部分に設けられた固定部材52が天井部材20の野縁受け22に固定されていたのに対し、本実施形態では、固定部材62が天井部材64の天井材66に固定されている。
具体的には、図5(A)、図5(B)に示すように、本実施形態の建物60の天井部材64の天井材66の下面には、例えば炭素繊維板等からなる複数の補強板68が接着されている。補強板68は、天井部材64の野縁70の延出方向に沿って延びているとともに、互いに間隔をあけて配置されており、この補強板68に固定部材62が接着されることによって張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50が天井部材64に固定されている。
なお、第1実施形態と同様に、張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50は天井部材64の天井材66の下方において天井材66に沿って配置されている。また、張力ワイヤ34の両端部は、建物60の図示しない柱に固定されており、非張力ワイヤ50の両端部は、張力ワイヤ34に固定されている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、張力ワイヤ34によって天井部材64の水平方向の揺れを低減することで、天井部材64の落下を抑制することができる。また、天井材66の下面において野縁70の延出方向に沿って補強板68を接着することで、一般的に強度が低い天井材66の野縁方向を補強板68で補強することができ、固定部材62を天井材66に固定することができる。
このため、第1実施形態のように天井材26に取付孔26Aを形成する必要がなく、施工性を高めることができる。なお、補強板68は、少なくとも野縁70の延出方向に沿って配置されていればよく、天井材66の下面全体に配置されていてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る耐震天井構造について、図6(A)、図6(B)を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、図示を省略又は同じ符号を付し、説明を省略する。
第1実施形態では、線状部材としての張力ワイヤ34の両端部が、柱12の外周面に設けられた枠部材36に固定されていたのに対し、本実施形態では、線状部材としての張力ワイヤ84の両端部が、柱82間に架渡された鉄骨部材86に固定されている。
具体的には、図6(A)、図6(B)に示すように、本実施形態の建物80の柱82間には、例えばC形鋼等の軽量鉄骨からなり、第1実施形態の枠部材36と略同じ高さに配置された鉄骨部材86が架渡されている。
図6(B)に示すように、鉄骨部材86のフランジには、長手方向に沿って複数の貫通孔86Aが形成されており、張力ワイヤ84は、両端部が鉄骨部材86の貫通孔86Aに挿通されることによって鉄骨部材86間に架渡されている。
なお、第1実施形態と同様に、張力ワイヤ84は、天井部材88の天井材90の下方において天井材90に沿って配置されており、張力ワイヤ84に接続されたターンバックル48によって、初期張力が導入されている。
また、図6(A)に示すように、張力ワイヤ84同士の交点部分には固定部材92が固定されており、この固定部材92が天井部材88の野縁受け94に固定されることにより、張力ワイヤ84が天井部材88に固定されている。
本実施形態によれば、第1、第2実施形態と同様に、張力ワイヤ84によって天井部材88の水平方向の揺れを低減することで、天井部材88の落下を抑制することができる。また、初期張力が導入された張力ワイヤ84を鉄骨部材86間に架渡すため、第1実施形態のように初期張力が導入されていない非張力ワイヤ50を張力ワイヤ34間に架渡す場合と比較して、天井部材88の水平方向の揺れの低減効果を高めることができる。
さらに、柱82間に架渡された鉄骨部材86に張力ワイヤ84をそれぞれ固定するため、第1実施形態のように張力ワイヤ34を柱12に固定する場合と比較して、張力ワイヤ84の配置位置の自由度を高めることができる。
<変形例>
上述したように、例えば第1実施形態では、張力ワイヤ34を柱12及び天井部材20に固定することで既存の建物10を耐震改修していたが、本発明に係る耐震天井構造は、一例として図7に示す新設の建物100にも適用することが可能である。
具体的には、図7に示すように、新設の建物100は、一部(図7における左側)が勾配屋根とされており、建物100の屋根躯体102には、下端部に天井部材106が吊下された吊り材としての複数の吊りボルト104が垂下されている。
また、天井部材106の野縁受け108の上方には、線状部材としての張力ワイヤ110及び図示しない非張力ワイヤが、野縁受け108との間に僅かに隙間をあけた状態で天井材112に沿って配置されている。張力ワイヤ110の両端部は、第1実施形態と同様に、建物100の柱114の外周面を取囲む枠部材116に係止されており、非張力ワイヤの両端部は張力ワイヤ110に固定されている。
また、張力ワイヤ110及び非張力ワイヤの交点部分には、第1実施形態と同様に固定部材118が設けられている。この固定部材118が、図示しない固定金具によって天井部材106の野縁受け108に固定されることにより、張力ワイヤ110及び非張力ワイヤが天井部材106に固定されている。
本変形例によれば、建物100の新設時において、天井材112に沿って配置した張力ワイヤ110を、柱114及び天井部材106にそれぞれ固定することで、天井部材106の水平方向の揺れを低減し、天井部材106の落下を抑制することができる。
特に、建物100の新設時には、張力ワイヤ110を天井部材106の上方に容易に配置することができる。このため、天井材112を下から見上げた際に張力ワイヤ110が露出せず、美観を損なうことを抑制することができる。
さらに、初期張力が導入された張力ワイヤ110によって天井部材106の水平方向の揺れを低減することができるため、天井懐に補強用の斜材等を設ける必要がない。このため、斜材等が天井懐に設置された図示しない設備配管や設備機器等と干渉することを防ぐことができる。
また、張力ワイヤ110によって天井部材106の水平方向の揺れを低減することができるため、特に勾配屋根部分において、複数の吊りボルト104の長さを揃える必要がない。このため、吊りボルト104を固定するための下地やぶどう棚を天井懐に別途設ける必要がなく、施工性を高めることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明について種々の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。また、上記の実施形態及び変形例の構成は、適宜組み合わせることが可能である。
第1実施形態等では、互いにボルト44で接合された一対の枠部材片36A、36Bによって枠部材36が構成されていた。しかし、枠部材は、建物10の柱12の周囲を取囲むように柱12に固定されるとともに、張力ワイヤ34が係止可能とされていればどのような構成とされていてもよい。
例えば、図8に示すように、柱122の外周面にL字プレート等からなる複数の支持部材124を接合し、支持部材124に枠部材126を載置することにより、柱122の外周面に枠部材126を固定してもよい。
また、上記実施形態では、線状部材としての張力ワイヤ34、84、110に初期張力が導入されていたが、線状部材には初期張力が導入されていなくてもよい。線状部材に初期張力が導入されていない場合であっても、少なくとも引張り方向に線状部材を効かせることができ、天井部材20、64、88、106の水平方向の揺れを低減させることができる。
さらに、例えば第1実施形態等では、初期張力が導入された張力ワイヤ34に初期張力が導入されていない非張力ワイヤ50が固定されていたが、全てのワイヤ(張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50)に初期張力が導入されていてもよい。
また、天井部材の上方又は下方におけるワイヤ(張力ワイヤ34及び非張力ワイヤ50)の数や配置位置等も実施形態には限らない。なお、上記実施形態では、線状部材がワイヤ(張力ワイヤ34、84、110)とされていたが、線状部材はワイヤには限らず、ロープやテグス等であってもよい。
また、上記実施形態では、張力ワイヤ34、84、110の交点部分に設けられた固定部材52、62、92、118を介して張力ワイヤ34、84、110が天井部材20、64、88、106に固定されていた。しかし、張力ワイヤ34、84、110の天井部材20、64、88、106への固定方法は、上記実施形態には限らず、例えば張力ワイヤ34、84、110の交点以外の部分が天井部材20、64、88、106に直接固定されていてもよい。
また、例えば第1実施形態では、張力ワイヤ34の両端部が建物10の柱12に固定されていたが、張力ワイヤ34の両端部が建物10の壁や梁等の柱12以外の躯体に固定されていてもよい。
さらに、上記変形例では、建物100の天井部材106の上方に線状部材としての張力ワイヤ110を配置していたが、建物の新築時に天井部材の下方に線状部材を配置しても構わない。
10、60、80、100 建物
12、82、114、122 柱
18、104 吊りボルト(吊り材の一例)
20、64、88、106 天井部材
34、84、110 張力ワイヤ
36、116、126 枠部材
50 非張力ワイヤ

Claims (4)

  1. 吊り材で吊下された建物の天井部材と、
    前記天井部材に沿って前記天井部材の上方又は下方に配置され、前記天井部材に固定されるとともに、両端部が前記建物の躯体に固定された線状部材と、
    を有する耐震天井構造。
  2. 前記躯体は、前記建物の柱である、請求項1に記載の耐震天井構造。
  3. 前記線状部材は、前記柱の外周面を取囲む枠部材に係止されることで、前記柱に固定されている、請求項2に記載の耐震天井構造。
  4. 前記線状部材は初期張力が導入された張力ワイヤであり、前記張力ワイヤには、初期張力が導入されていない非張力ワイヤの両端部が固定されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐震天井構造。
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