JP2020093488A - 導電材料積層体 - Google Patents

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直哉 西村
孝章 香西
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孝章 香西
砂川 智英
Tomohide Sunakawa
智英 砂川
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Abstract

【課題】アクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇が改善された導電材料積層体の提供。【解決手段】支持体上に網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層と、光透過性導電層上にシアノアクリレート系接着剤の硬化物を含有するバリア層と、バリア層上にアクリル系粘着剤層を少なくとも有する導電材料積層体。【選択図】図1

Description

本発明はアクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇が改善された導電材料積層体に関する。
スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ノートPC、タブレットPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルセンサーが広く用いられている。
タッチパネルセンサーには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、抵抗膜方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等があり、上記したディスプレイ用途においては抵抗膜方式と投影型静電容量方式が好適に利用されている。抵抗膜方式のタッチパネルセンサーは、支持体上に光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、これら導電材料をドットスペーサーを介して対向配置した構造を有しており、タッチパネルセンサーの1点に力を加えることにより光透過性導電層同士が接触し、光透過性導電層に印加された電圧をもう一方の光透過性導電層を通して測定することで、力の加えられた位置の検出を行うものである。一方、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーは、2層の光透過性導電層を有する導電材料を1枚、または1層の光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、指等を接近させた際の光透過性導電層間の静電容量変化を検出し、指を接近させた位置の検出を行うものである。後者は可動部分がないため耐久性に優れる他、多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPC等で、とりわけ広く利用されている。
従来技術においては、光透過性導電層はITO(インジウム−錫酸化物)等の透明導電性酸化物を含有する導電膜により形成されるのが一般的であった。例えば特開2015−32183号公報(特許文献1)には、光透過性導電層の材料としてITOやIZO(インジウム−亜鉛酸化物)、ZnO(酸化亜鉛)等の透明導電体を使用したタッチパネルセンサー部材が開示されている。
現在、光透過性導電層として主流なのはITO導電膜である。しかしながらITO導電膜は屈折率が大きく、光の表面反射が大きいため全光線透過率が低下する問題や、タッチパネルセンサーの大型化に伴い導電性が不足し、タッチパネルセンサーの検出感度が低下するという問題があった。
そこで近年、導電性に優れる光透過性導電層として、金属繊維を含有する光透過性導電層や、網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層が提案されている。例えば特開2010−84173号公報(特許文献2)には、金属ナノワイヤーを含有する光透過性導電層を有する透明導電体が開示され、特開2015−133239号公報(特許文献3)には、銀を主体とする金属細線からなる網目状金属細線パターンにより形成された光透過性導電層を有する電極パターンシートが開示されている。後者には該網目状金属細線パターンを、金属微粒子を含有するインクを印刷して形成する方法や、無電解めっき触媒を含有する樹脂塗料を印刷した後に無電解めっきを施す方法、金属層上にフォトレジスト層を設け、レジストパターンを形成した後、金属層をエッチング除去するサブトラクティブ法、銀塩感光材料を用いる方法等、様々な方法により形成できることが記載されている。
網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層は、金属繊維を含有する光透過性導電層と比較して、一段と高い導電性を実現できるため、特に大型のタッチパネルセンサー用途にて注目を集めている。
また、網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層上にアクリル系粘着剤層と、該アクリル系粘着剤層上に機能材料とを有する導電材料積層体も知られており、例えば特開2015−172921号公報(特許文献4)にはタッチパネルセンサー上にタッチパネル用粘着シートからなるアクリル系粘着剤層と、該アクリル系粘着剤層上に保護基板を有するタッチパネル用積層体が開示されている。該アクリル系粘着剤層は一般的に、表示装置やタッチパネルセンサー等の各部材間を密着させるために利用されている。
ところが、網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層上にアクリル系粘着剤層を設け導電材料積層体とした場合、アクリル系粘着剤層の影響により該光透過性導電層の抵抗値が上昇する場合があるという問題があった。近年はタッチパネルセンサーの用途として、モバイル端末、ATM、屋外デジタルサイネージ等の過酷な環境に晒される用途が飛躍的に増加しており、アクリル系粘着剤層の影響による抵抗値上昇は以前にも増して生じやすくなっているため、改善が求められていた。
一方、網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層と粘着剤層との間に、別の層を設けることが知られている。例えば、特開2014−75115号公報(特許文献5)には、絶縁基板上に配置された銀を含む金属配線上に、絶縁樹脂と特定の化合物とを含有する銀イオン拡散抑制層を設けることで、銀のイオンマイグレーションを抑制できることが開示され、さらに該銀イオン拡散抑制層上に光学用透明粘着シートからなる絶縁層を設けることが記載される。特開2017−199323号公報(特許文献6)には、基材上に配置された金属細線からなるパターン状の導電部と、特定のシロキサン構造単位を有する化合物を含有する透明樹脂層とを備えるタッチセンサー用導電シートが開示され、該タッチセンサー用導電シートは粘着シートとの密着性に優れることが記載される。国際公開第2016/051721号パンフレット(特許文献7)には、基材の第1表面に設けられた有底の溝部に配置された導体部と、該溝部内で該導体部を覆うように配置された第1被膜部と、該第1表面を覆う粘着剤からなる第2被膜部を有する電子機器が開示され、第1被覆部により導体部の腐食が抑制しうるとの記載がある。
しかしながら、網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層上に上記した別の層を設けた場合でも、アクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇の改善効果は限定的であり、さらなる改善が求められていた。
他方、特開2005−268198号公報(特許文献8)には、導電性ポリマー層と発光層との間に、該導電性ポリマー層との接着性が高い透光性接着層を介装していることを特徴とするELシートが開示され、該透光性接着層としてシアノアクリレート系樹脂が記載される。特開2013−211188号公報(特許文献9)には、基体シート上に導電性ナノファイバーを含む2以上の電極と、隣接する2つの該電極の端部の間に設けられた、絶縁性樹脂からなる空気シールド層を備えた導電性ナノファイバーシートが開示され、該電極が含有する光硬化性バインダー、および空気シールド層を構成する絶縁性樹脂の一例として、シアノアクリレートが記載される。
また、国際公開第2016/151908号パンフレット(特許文献10)には、タッチパネルセンサーと保護基板との間に、紫外線吸収層を設けたタッチパネルが開示され、該紫外線吸収層が含有する紫外線吸収剤として、シアノアクリレート系紫外線吸収剤が例示されている。
特開2015−32183号公報 特開2010−84173号公報 特開2015−133239号公報 特開2015−172921号公報 特開2014−75115号公報 特開2017−199323号公報 国際公開第2016/051721号パンフレット 特開2005−268198号公報 特開2013−211188号公報 国際公開第2016/151908号パンフレット
本発明の課題は、アクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇が改善された導電材料積層体を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の発明によって解決される。
支持体上に網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層と、該光透過性導電層上にシアノアクリレート系接着剤の硬化物を含有するバリア層と、該バリア層上にアクリル系粘着剤層を少なくとも有する導電材料積層体。
本発明により、アクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇が改善された導電材料積層体を提供することができる。
実施例で用いたポジ型透過原稿の概略図
以下、本発明について説明する。本発明の導電材料積層体は、支持体上に網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層と、該光透過性導電層上にシアノアクリレート系接着剤の硬化物を含有するバリア層と、該バリア層上にアクリル系粘着剤層を少なくとも有することを特徴とする。
<シアノアクリレート系接着剤>
本発明において、シアノアクリレート系接着剤とは、2−シアノアクリル酸エステルのアニオン重合反応を利用した湿気硬化型接着剤を意味する。従って、本発明におけるシアノアクリレート系接着剤は2−シアノアクリル酸エステルを含有する。かかる2−シアノアクリル酸エステルは特に限定されず、一般的なシアノアクリレート系接着剤に用いられている公知の2−シアノアクリル酸エステルを用いることができる。2−シアノアクリル酸エステルの具体例としては、2−シアノアクリル酸メチル、2−シアノアクリル酸エチル、2−シアノアクリル酸イソプロピル、2−シアノアクリル酸n−ブチル、2−シアノアクリル酸イソブチル、2−シアノアクリル酸n−ペンチル、2−シアノアクリル酸n−オクチル、2−シアノアクリル酸2−オクチル、2−シアノアクリル酸2−エチルヘキシル、2−シアノアクリル酸ドデシル等の2−シアノアクリル酸アルキルエステル、2−シアノアクリル酸メトキシエチル、2−シアノアクリル酸メトキシブチル、2−シアノアクリル酸エトキシエチル、2−シアノアクリル酸ブトキシエチル等の2−シアノアクリル酸アルコキシアルキルエステル等が挙げられる。上記した中でも、硬化速度が優れることから、炭素数1〜4のアルキル基を有する2−シアノアクリル酸アルキルエステルが好ましく、2−シアノアクリル酸エチルが特に好ましい。上記した2−シアノアクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明において、シアノアクリレート系接着剤は、上記した2−シアノアクリル酸エステル以外に、アニオン重合促進剤、アニオン重合禁止剤、酸化防止剤、ラジカル重合禁止剤、増粘剤、可塑剤、充填剤、着色剤(顔料や染料等)等の、公知の添加剤を含有することができる。
アニオン重合促進剤としては、ポリアルキレンオキサイド類、クラウンエーテル類、シラクラウンエーテル類、カリックスアレン類等の、アニオン重合促進剤として公知な化合物を例示できる。ポリアルキレンオキサイド類の具体例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレンオキサイドや、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリエチレングリコールジアルキルエステル、ポリプロピレングリコールジアルキルエステル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル等のポリアルキレンオキサイド誘導体が挙げられる。クラウンエーテル類の具体例としては、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、トリベンゾ−18−クラウン−6、asym−ジベンゾ−22−クラウン−6、ジベンゾ−14−クラウン−4、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8、シクロヘキシル−12−クラウン−4、1,2−デカリル−15−クラウン−5、1,2−ナフト−15−クラウン−5、3,4,5−ナフチル−16−クラウン−5、1,2−メチルベンゾ−18−クラウン−6、1,2−tert−ブチル−18−クラウン−6、1,2−ビニルベンゾ−15−クラウン−5等が挙げられる。シラクラウンエーテル類の具体例としては、ジメチルシラ−11−クラウン−4、ジメチルシラ−14−クラウン−5、ジメチルシラ−17−クラウン−6等が挙げられる。カリックスアレン類の具体例としては、5,11,17,23,29,35−ヘキサ−tert−butyl−37,38,39,40,41,42−ヘキサヒドロオキシカリックス〔6〕アレン、37,38,39,40,41,42−ヘキサヒドロオキシカリックス〔6〕アレン、37,38,39,40,41,42−ヘキサ−(2−オキソ−2−エトキシ)−エトキシカリックス〔6〕アレン、25,26,27,28−テトラ−(2−オキソ−2−エトキシ)−エトキシカリックス〔4〕アレン、テトラキス(4−t−ブチル−2−メチレンフェノキシ)エチルアセテート等が挙げられる。上記したアニオン重合促進剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
アニオン重合促進剤の含有量は特に限定されないが、シアノアクリレート系接着剤の保存安定性と硬化速度のバランスの観点から、シアノアクリレート系接着剤が含有する2−シアノアクリル酸エステル100質量部に対し、0.001〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.005〜5質量部であり、特に好ましくは0.01〜2質量部である。
アニオン重合禁止剤としては、二酸化硫黄、三酸化硫黄、メタンスルホン酸、フッ化水素、p−トルエンスルホン酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化スズ、トリメトキシボラン、トリフェニルボラン、フッ化ホウ素誘導体等が挙げられる。上記したアニオン重合禁止剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
アニオン重合禁止剤の含有量は特に限定されないが、シアノアクリレート系接着剤の保存安定性と硬化速度のバランスの観点から、シアノアクリレート系接着剤が含有する2−シアノアクリル酸エステル100質量部に対し、0.001〜1.0質量部であることが好ましく、より好ましくは0.002〜0.75質量部であり、特に好ましくは0.003〜0.5質量部である。
上記したようなシアノアクリレート系接着剤としては市販品を用いることができる。例えば東亞合成(株)より市販されるアロンアルフア(登録商標)シリーズ、(株)スリーボンドより市販される1700シリーズ等を挙げることができ、これらを入手し利用することができる。
<バリア層>
本発明の導電材料積層体が有するバリア層は、シアノアクリレート系接着剤の硬化物を含有する。かかる硬化物は、光透過性導電層上にシアノアクリレート系接着剤を付与し、光透過性導電層の表面に存在する微量の水分により硬化させることで得られる。バリア層は硬化物以外に、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有していてもよい。
シアノアクリレート系接着剤を光透過性導電層上に付与する方法は特に限定されず、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、ダイコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、キスコート法、刷毛塗り等の公知の方法を用いて塗布する方法や、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、ディスペンサー印刷、パッド印刷等の公知の方法を用いて印刷する方法、等が例示できる。
本発明の導電材料積層体が有するバリア層の厚みは特に限定されないが、薄いほうが導電材料積層体の光学特性が優れることから好ましい。よって厚みは50μm以下が好ましく、より好ましくは35μm以下であり、特に好ましくは20μm以下である。下限は特に限定されないが、0.01μm以上であることが好ましい。
<支持体>
本発明の導電材料積層体が有する支持体は特に限定されないが、導電材料積層体をタッチパネルセンサー等の光透過性が必要な用途に利用する場合、導電材料積層体には透明性が求められるため、支持体は光透過性を有することが特に好ましい。光透過性を有する支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、セロファン、ナイロン、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂等の各種樹脂フィルム、石英ガラス、無アルカリガラス等のガラス等が例示できる。得られる導電材料積層体の光透過性の観点から、光透過性を有する支持体の全光線透過率は60%以上であることが好ましく、特に好ましくは70%以上であり、同様の観点から支持体のヘイズは0〜3%であることが好ましく、特に好ましくは0〜2%である。支持体の厚さは10〜300μmであることが取り扱い性が優れることから好ましい。支持体はその表面の少なくとも一方の面に、易接着層、ハードコート層、反射防止層、防眩層、帯電防止層等の公知の層を有していてもよく、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理、ケン化処理等の公知の表面改質処理が施されていてもよい。
<網目状金属細線パターン>
本発明において光透過性導電層が有する網目状金属細線パターンを構成する金属細線は金属を含有する。該金属細線の金属種や金属組成、金属以外のバインダー成分の有無、光透過性導電層の形状等は限定されない。金属細線が含有する金属としては金、銀、銅、アルミニウム、ニッケルおよびこれらの合金が導電性に優れることから好ましく、銀およびその合金は導電性にとりわけ優れることから特に好ましい。
支持体上に網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層を形成する方法は特に限定されず、例えば特開2015−69877号公報に開示される方法に従い、金属およびバインダーを含有する導電性金属インキや導電性ペーストを、支持体上に印刷等の方法で付与し網目状金属細線パターンを形成する方法や、特開2007−59270号公報に開示される方法に従い、支持体上にハロゲン化銀乳剤層を設けた銀塩感光材料を導電材料前駆体として用い、硬化現像方式を用いて網目状金属細線パターンを形成する方法、特開2004−221564号公報、特開2007−12314号公報等に開示される方法に従い、支持体上にハロゲン化銀乳剤層を設けた銀塩感光材料を導電材料前駆体として用い、直接現像方式を用いて網目状金属細線パターンを形成する方法、特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報、特開2007−188655号公報、特開2004−207001号公報等に開示される方法に従い、支持体上に物理現像核層と、ハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する銀塩感光材料を導電材料前駆体として用い、可溶性銀塩形成剤および還元剤をアルカリ液中で作用させる、いわゆる銀塩拡散転写法を用いて網目状金属細線パターンを形成する方法、特開2014−197531号公報に開示される方法に従い、支持体上に下地層、感光性レジスト層を積層した感光性レジスト材料を導電材料前駆体として用い、感光性レジスト層を任意のパターン状に露光後、現像し、レジスト画像を形成した後、無電解めっきを施してレジスト画像に被覆されていない下地層上に金属を局在化させ、その後レジスト画像を除去し網目状金属細線パターンを形成する方法、特開2015−82178号公報に開示されている方法に従い、支持体上に金属膜、レジスト膜を設け、該レジスト膜を露光および現像して開口部を形成し、該開口部の金属膜をエッチングして除去して網目状金属細線パターンを形成する方法等が例示できる。
上記した方法の中でも、銀塩感光材料を導電材料前駆体として用いる方法が導電性に優れた銀を含有する網目状金属細線パターンを容易に形成できることから好ましく、中でも金属細線の微細化が容易であることから、銀塩拡散転写法を用いる方法が特に好ましい。
網目状金属細線パターンを構成する金属細線の表面に対し、公知の金属表面処理を施してもよい。例えば特開2008−34366号公報に記載されているような還元性物質、水溶性リンオキソ酸化合物、水溶性ハロゲン化合物を作用させてもよく、特開2013−196779号公報に記載されているような分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体を作用させてもよく、特開2011−209626号公報に記載されているように硫化反応による黒化処理を施してもよい。また、銀塩感光材料を導電材料前駆体として用いて網目状金属細線パターンを形成する場合、特開2007−12404号公報に記載されているように網目状金属細線パターンをタンパク質分解酵素等の酵素を含有する処理液で処理し、残存するゼラチン等を低減してもよい。
本発明の導電材料積層体をタッチパネルセンサーに利用する場合、網目状金属細線パターンは、互いに電気的に絶縁された複数のセンサーを有するセンサー部として有することが好ましい。網目状金属細線パターンは、複数の単位格子を網目状に配置した幾何学形状を有することがセンサーの感度、視認性(パターンの難視認性、以下、単に視認性と記載する。)に優れることから好ましい。単位格子の形状としては、例えば正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形等の四角形、六角形、八角形、十二角形、二十角形等のn角形、星形等を組み合わせた形状が挙げられ、またこれらの形状の単独の繰り返し、あるいは2種類以上の複数の形状の組み合わせが挙げられる。中でも単位格子の形状としては正方形もしくは菱形が好ましい。またボロノイ図形やドロネー図形、ペンローズタイル図形等に代表される不規則幾何学形状も好ましい網目状金属細線パターンの形状の一つである。
網目状金属細線パターンを構成する金属細線の線幅は、視認性が優れることから20μm以下であることが好ましく、より好ましくは15μm以下であり、特に好ましくは10μm以下である。金属細線の線幅の下限は特に限定されないが、1μm以上であることが金属細線の導電性が優れることから好ましい。網目状金属細線パターンを構成する金属細線の線幅は全て同一であってもよく、異なっていてもよい。
単位格子の繰り返し間隔は50〜600μmであることがセンサーの感度、視認性に優れることから好ましく、さらに好ましくは50〜400μmである。網目状金属細線パターンの開口率は85%以上であることが光透過性に優れるため好ましく、88〜99%がより好ましい。
網目状金属細線パターンを構成する金属細線の厚みは特に限定されないが、厚すぎると金属細線の視認性が悪化する場合があり、薄すぎると金属細線の導電性が不足する場合がある。よって、金属細線の厚みは0.05〜5μmが好ましく、より好ましくは0.07〜3μmであり、特に好ましくは0.1〜1μmである。
本発明の導電材料積層体をタッチパネルセンサーに利用する場合、外部のコントローラー基板をフレキシブル配線板等を介して電気的に接続するための複数の端子を有する端子部や、複数のセンサーと端子とを電気的に接続するための複数の周辺配線を有する周辺配線部を有することが好ましい。端子部を構成する端子の幅や、周辺配線部を構成する周辺配線の線幅は特に限定されないが、導電性に優れることから10〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは15〜750μmであり、特に好ましくは20〜500μmである。
<アクリル系粘着剤層>
本発明の導電材料積層体は、前記したバリア層上にアクリル系粘着剤層を有する。アクリル系粘着剤層は、アクリル樹脂を少なくとも含有する。かかる樹脂はアクリル系モノマーおよび/またはアクリル系オリゴマーを重合開始剤により重合させることで得られる。
アクリル系モノマーとしては、直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、極性基含有モノマーが例示できる。なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メタクリル」を表し、他も同様である。本発明におけるアクリル系モノマーとは、アクリル基を少なくとも1つ以上有するモノマーを意味する。
上記直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等の炭素数が1〜20の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。上記直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、2種類以上混合して用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等が挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、2種類以上混合して用いてもよい。
上記極性基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等のヒドロキシ基含有モノマーや、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー等が挙げられる。上記極性基含有モノマーは、2種類以上混合して用いてもよい。
前述したアクリル系オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリル系オリゴマーが例示できる。本発明におけるアクリル系オリゴマーとは、アクリル基を少なくとも1つ以上有するオリゴマーを意味する。
上記アクリル系オリゴマーは市販されており、いずれも好ましく用いることができる。ウレタンアクリレートとしては東亞合成(株)製アロニックス(登録商標)M−1100、アロニックスM−1200、新中村化学工業(株)製UA−1100H、UA−160TM、ダイセル・オルネクス(株)製EBECRYL(登録商標)210、EBECRYL230、EBECRYL270、荒川化学工業(株)製ビームセット(登録商標)505A−6、ビームセット550B、ビームセット575等が例示できる。エポキシアクリレートとしてはDIC(株)製ユニディック(登録商標)V−5500、ユニディックV−5502、共栄社化学(株)製エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3000MK等が例示できる。
アクリル系モノマーおよび/またはアクリル系オリゴマーの重合に用いる重合開始剤は特に限定されず、公知の重合開始剤が例示できる。ここで重合開始剤とは、熱や電離放射線により重合反応を開始させる化合物を意味する。熱により重合反応を開始させる重合開始剤としては、メチルエチルケトンペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、(2−エチルヘキサノイル)(tert−ブチル)ペルオキシド、tert−ブチルベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ化合物が例示でき、電離放射線により重合反応を開始させる重合開始剤としては、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン等のアセトフェノン化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン化合物等が例示できる。なお、電離放射線とは、アクリル系モノマーおよび/またはアクリル系オリゴマーの重合反応を開始させうるエネルギーを有する電磁波または荷電粒子を意味し、紫外線、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が例示できる。
上記重合開始剤は市販されており、いずれも好ましく用いることができる。具体的にはIGM Resins B.V.製Omnirad(登録商標)127、Omnirad184、Omnirad651、Omnirad2959、Omnirad1173等、大塚化学(株)製AIBN、ADVN、AMBN等が例示できる。
アクリル系モノマーおよび/またはアクリル系オリゴマーの重合方法としては、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、電離放射線照射重合方法等の公知の重合方法が例示でき、熱により重合反応を開始させる重合開始剤を用いる場合は溶液重合方法を、電離放射線により重合反応を開始させる重合開始剤を用いる場合は電離放射線照射重合方法を、といったように使用する重合開始剤の特性に合わせて選択すればよい。
ところで、国際公開第2013/527861号パンフレットの段落0051〜0052等に記載されるように、ガラスへの接着性を向上することを目的として、アクリル系粘着剤層がメルカプト基を有するシランカップリング剤を含有する場合がある。網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層に対し、このようなアクリル系粘着剤層を直接積層すると、メルカプト基を有するシランカップリング剤が網目状金属細線パターンを構成する金属細線と反応し、抵抗値が上昇する場合がある。本発明の導電材料積層体は、メルカプト基を有するシランカップリング剤を含有するアクリル系粘着剤層の影響による光透過性導電層の抵抗値上昇をとりわけ効果的に改善できる。
メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
アクリル系粘着剤層は、上記したメルカプト基を有するシランカップリング剤以外に、エポキシ基を有するシランカップリング剤やアクリル基を有するシランカップリング剤を含有してもよく、架橋剤(例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂等)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール化合物、亜リン酸エステル化合物、チオエーテル化合物等)、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物、ベンゾフェノン化合物等)、光安定剤(ヒンダードアミン化合物等)、充填剤、着色剤(顔料や染料等)、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤等の公知の樹脂用添加剤を含有していてもよい。
アクリル系粘着剤層として、特開2011−168688号公報、特開2011−74308号公報等に例示されているアクリル系光学用粘着テープや、特開2016−35012号公報、特開2012−46658号公報等に例示されているアクリル系モノマーおよびアクリル系オリゴマーを含有する組成物の硬化物を用いてもよい。アクリル系光学用粘着テープ、アクリル系モノマーおよびアクリル系オリゴマーを含有する組成物はともに市販されており、前者としてはスリーエムジャパン(株)より高透明性接着剤転写テープ(8146−1/8146−2/8146−3/8146−4等)、日東電工(株)より光学用透明粘着シート(LUCIACS(登録商標) CS9864UAS/CS9864UA等)等が例示でき、後者としてはデクセリアルズ(株)より光学弾性樹脂SVR(登録商標)シリーズ(SVR1150、SVR1320等)、協立化学産業(株)よりWORLD ROCK(登録商標)シリーズ(HRJ(登録商標)−46、HRJ−203等)、ヘンケルジャパン(株)より紫外線硬化型光学透明接着剤Loctite(登録商標) LOCAシリーズ(Loctite3192、Loctite3193等)等が例示でき、これらを入手し利用することができる。
本発明により得られる導電材料積層体の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、特に好ましくは85%以上である。同様の観点から、バリア層を形成した導電材料積層体のヘイズは0〜3%が好ましく、特に好ましくは0〜2%である。
本発明により得られる導電材料積層体は、さらにアクリル系粘着剤層上に機能材料を有していてもよい。機能材料としては、光透過性導電層を支持体上に有する導電材料や、ガラスや樹脂フィルムからなる保護板、および上記ガラスや樹脂フィルムの少なくとも一方の面にハードコート層、反射防止層、防眩層、ITO等からなる導電性非金属層、遮光層、加飾層等の公知の機能層を有する材料が例示できる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<銀塩感光材料の作製>
支持体として、厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。該支持体の全光線透過率およびヘイズをスガ試験機(株)製ヘーズメーターHZ−V3で測定したところ、全光線透過率は91.8%、ヘイズは0.6%であった。
次に下記組成の物理現像核層塗液を支持体上に塗布、乾燥して、硫化パラジウムを物理現像核として含有する物理現像核層を設けた。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液/1mあたり>
前記硫化パラジウムゾル(固形分として) 0.5mg
2質量%グリオキサール水溶液 0.2mL
界面活性剤(S−1) 4mg
デナコール(登録商標)EX−830 25mg
(ナガセケムテックス(株)製ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
10質量%エポミン(登録商標)SP−200水溶液 0.5g
((株)日本触媒製ポリエチレンイミン;数平均分子量10000)
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、および保護層を上記物理現像核層の上に塗布、乾燥して、銀塩感光材料を得た。ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀乳剤は、コントロールドダブルジェット法で製造した。このハロゲン化銀乳剤が含有するハロゲン化銀粒子は、塩化銀95mol%と臭化銀5mol%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀粒子を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は、銀1gあたり0.5gのゼラチンを保護コロイド(バインダー)として含有する。
<中間層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
染料1 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<保護層組成/1mあたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
<導電材料1の作製>
上記した銀塩感光材料と、図1で示したポジ型透過原稿とを密着し、水銀灯を光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介して露光した。該ポジ型透過原稿は網目状パターン11と塗りつぶしパターン12、12’から構成される試験パターン13(13a〜13eの5本)を有する。試験パターン13を構成する塗りつぶしパターン12と12’は、線幅5.0μm、一辺の長さが300μmの正方形の単位格子による網目状パターン11を介して接続されている。なお図中、破線は後述する機能材料の貼合領域20を表し、ポジ型透過原稿に破線は存在しない。その後、下記拡散転写現像液中に20℃で60秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、および保護層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理した。このようにして網目状金属銀細線パターンを有する導電材料1を得た。デジタルマイクロスコープによる観察の結果、得られた導電材料1が有するパターンの形状、線幅等はポジ型透過原稿と同様であり、網目状金属銀細線パターンの線幅は5.0μm、開口率は96.7%、金属細線の厚みは0.15μmであった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000mLに、pH=12.2に調整した。
<シアノアクリレート系接着剤1の作製>
2−シアノアクリル酸エチル100質量部に対し、アニオン重合禁止剤として二酸化硫黄を0.005質量部添加し、シアノアクリレート系接着剤1を得た。
<アクリル系粘着剤層1の作製>
アクリル酸2−メトキシエチルを53質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルを42質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチルを5質量部、重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(IGM Resins B.V.製Omnirad1173)を0.2質量部、4つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に曝露して部分的に重合させた部分重合物を得た。
この部分重合物100質量部(固形分換算)に、イソシアネート系架橋剤(東ソー(株)製コロネート(登録商標)L)を0.2質量部(固形分換算)、メルカプト基を有するシランカップリング剤(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)を0.3質量部、それぞれ添加・混合しアクリル系粘着剤層形成用塗液1とした。厚み75μmのシリコーン系剥離加工済みポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離加工面上にアクリル系粘着剤層形成用塗液1を塗布し、別の厚み75μmのシリコーン系剥離加工済みポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離加工面で塗布物を挟んだ。次に、ブラックライトを用いて、強度5mW/cmの紫外線をポリエチレンテレフタレートフィルム上から照射した。光量で4000mJ/cm照射されるまで継続し、塗布物を重合・硬化させ、アクリル系粘着剤層1を作製した。マイクロメーターで測定した結果、アクリル系粘着剤層1の厚みは100μmであった。
<試料1の作製>
23℃50%RHの環境にて、導電材料1の機能材料の貼合領域20に、シアノアクリレート系接着剤1を薄く塗布し、10分間硬化させてバリア層とした。バリア層の厚みをマイクロメーターで測定したところ、15μmであった。次に、アクリル系粘着剤層1をバリア層上に貼合して導電材料積層体とした。導電材料積層体の全光線透過率およびヘイズを測定したところ、全光線透過率は90.6%、ヘイズは0.8%であった。さらに、機能材料としてEAGLE XG(登録商標)(コーニングジャパン(株)製無アルカリガラス)をアクリル系粘着剤層上に貼合して試料1を作製した。
<試料2の作製>
シアノアクリレート系接着剤1に代わって、下記シアノアクリレート系接着剤2を用いた以外は試料1の作製と同様にして、試料2を得た。バリア層の厚みは15μmであった。導電材料積層体の全光線透過率は90.5%、ヘイズは0.8%であった。
<シアノアクリレート系接着剤2の作製>
2−シアノアクリル酸エチル100質量部に対し、アニオン重合促進剤としてジベンゾ−18−クラウン−6を0.05質量部、アニオン重合禁止剤として二酸化硫黄を0.005質量部添加し、シアノアクリレート系接着剤2を得た。
<試料3の作製>
シアノアクリレート系接着剤1に代わって、東亞合成(株)製アロンアルフア#202を入手し、そのままシアノアクリレート系接着剤3として用いた以外は試料1の作製と同様にして、試料3を得た。バリア層の厚みは15μmであった。導電材料積層体の全光線透過率は90.6%、ヘイズは0.8%であった。
<試料4の作製>
導電材料1の機能材料の貼合領域20に、下記アクリル系コーティング液1を塗布し、80℃で2分間乾燥させた後、強度5mW/cmの紫外線を照射した。光量で1000mJ/cm照射されるまで継続し、塗布物を重合・硬化させ、バリア層とした。バリア層の厚みをマイクロメーターで測定したところ、15μmであった。次に、アクリル系粘着剤層1をバリア層上に貼合して導電材料積層体とした。導電材料積層体の全光線透過率およびヘイズを測定したところ、全光線透過率は90.3%、ヘイズは0.9%であった。さらに、機能材料としてEAGLE XG(コーニングジャパン(株)製無アルカリガラス)をアクリル系粘着剤層上に貼合して試料4を作製した。
<アクリル系コーティング液1の作製>
ペンタエリスリトールトリアクリレートを40質量部、ウレタンアクリレートとして新中村化学(株)製U−15HAを60質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(IGM Resins B.V.製Omnirad184)3質量部、以上をメチルイソブチルケトン97質量部に溶解し、アクリル系コーティング液1とした。
<試料5の作製>
導電材料1の機能材料の貼合領域20に、下記アクリル系コーティング液2を塗布し、80℃で2分間乾燥させてバリア層とした。バリア層の厚みをマイクロメーターで測定したところ、15μmであった。次に、アクリル系粘着剤層1をバリア層上に貼合して導電材料積層体とした。導電材料積層体の全光線透過率およびヘイズを測定したところ、全光線透過率は90.2%、ヘイズは0.9%であった。さらに、機能材料としてEAGLE XG(コーニングジャパン(株)製無アルカリガラス)をアクリル系粘着剤層上に貼合して試料5を作製した。
<アクリル系コーティング液2の作製>
ポリメタクリル酸メチル樹脂を20質量部、シアノアクリレート系紫外線吸収剤としてBASFジャパン(株)製Uvinul(登録商標)3035を1質量部、以上をトルエン79質量部に溶解し、アクリル系コーティング液2とした。
<試料6の作製>
導電材料1の機能材料の貼合領域20にアクリル系粘着剤層1を直接貼合して導電材料積層体とした。導電材料積層体の全光線透過率およびヘイズを測定したところ、全光線透過率は90.9%、ヘイズは0.9%であった。さらに、機能材料としてEAGLE XG(コーニングジャパン(株)製無アルカリガラス)をアクリル系粘着剤層上に貼合して試料6を作製した。
<試料7の作製>
導電材料1をそのまま試料7とした。導電材料1の全光線透過率およびヘイズを測定したところ、全光線透過率は91.5%、ヘイズは0.6%であった。
<抵抗値変動率評価>
試料1〜7の試験パターン13a〜13eの5本それぞれについて、塗りつぶしパターン12と12’の間の抵抗値を測定し、試験パターン13a〜13eの初期抵抗値Ra〜Re(単位:kΩ)をそれぞれ得た。次に、試料1〜7を60℃90%RHの環境に1000時間保管した。その後、試験パターン13a〜13eの5本それぞれについて抵抗値を再測定し、抵抗値R’a〜R’e(単位:kΩ)を得た。そして以下の式に従い、個々の試験パターン(試験パターン13a〜13e)のそれぞれについて、試験前後での抵抗値変動率(単位:%)を算出し、さらに試験パターン13a〜13eの抵抗値変動率を平均して試料1〜7の平均抵抗値変動率(単位:%)とした。この結果を表1に示す。
試験パターン13xの抵抗値変動率(単位:%)={(R’x−Rx)/Rx}×100
式中xはa〜eを表す。
表1の結果より、本発明の有効性が分かる。
11 網目状パターン
12、12’ 塗りつぶしパターン
13a〜13e 試験パターン
20 機能材料の貼合領域

Claims (1)

  1. 支持体上に網目状金属細線パターンを有する光透過性導電層と、該光透過性導電層上にシアノアクリレート系接着剤の硬化物を含有するバリア層と、該バリア層上にアクリル系粘着剤層を少なくとも有する導電材料積層体。
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