JP2020092241A - 電気回路装置 - Google Patents

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豊 田島
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Abstract

【課題】コイルを含む薄型の回路を実現し、かつ、コイルに生じる磁束を有効に利用できる構造を提供する。【解決手段】電気回路装置1は、基板11と、基板の表面に沿って配列された複数の磁性体のコア12と、複数のコアに掛け渡された導線13、14と、を有する。複数のコアは、それぞれ、基板に対して垂直な方向である軸方向に視たときに、三角形状または四角形状であり、その辺同士が間隙120を介して対向する。導線は、コアを周回することなく、複数のコアの間隙に沿って掛け渡される。これにより、複数のコアと導線とで、コイルと等価な回路を実現できる。導線は、基板の表面に沿って配置され、かつ、コアを周回しないため、基板の表面における導線の突出を抑制できる。その結果、コイルと等価な回路を備えた薄型の電気回路装置を実現できる。【選択図】図1

Description

本発明は、電気回路装置に関する。
従来、DC−DCコンバータ等の電力変換装置には、トランスが含まれている。トランスは、1次側のコイルと、2次側のコイルと、これらのコイルを相互誘導可能に磁気結合する円環状のコアとを有する。このような従来のトランスは、立体的な構造であるため、小型化が難しかった。このため、例えば自動車の内部のような限られたスペースに電力変換装置を搭載する場合にも、電力変換装置を小型化することが困難であった。
特開平6−61072号公報には、上述した一般的なトランスとは異なる薄型のトランスが記載されている。当該公報のトランスは、複数の導線を渦巻き状に巻回してなるコイル体を有する。そして、複数の導線のうちの一部を1次巻線、残りを2次巻線としている(請求項1,図1等参照)。
特開平6−61072号公報
しかしながら、特開平6−61072号公報のように、同一の平面上において導線を渦巻き状に巻回すると、コイルの中央の空間が小さくなる。したがって、コイルの中央に大きなコアを配置することができない。このため、当該公報の構造で、大電力を扱うトランスを構成することは難しい。
本発明の目的は、上記公報とは異なる構造で、コイルを含む薄型の回路を実現し、かつ、コイルに生じる磁束を有効に利用できる構造を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、基板と、前記基板の表面に沿って配列された複数の磁性体のコアと、前記複数のコアに掛け渡された導線と、を有する電気回路装置であって、前記基板に対して垂直な方向である軸方向に視たときに、前記複数のコアは、それぞれ、三角形状または四角形状であり、その辺同士が間隙を介して対向し、前記導線は、前記コアを周回することなく、前記間隙に沿って掛け渡される。
本発明によれば、複数のコアと導線とで、コイルと等価な回路を実現できる。導線は、基板の表面に沿って配置され、かつ、コアを周回しない。これにより、基板の表面における導線の突出を抑制できる。その結果、コイルと等価な回路を備えた薄型の電気回路装置を実現できる。
図1は、第1実施形態に係る電気回路装置の斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る電気回路装置の上面図である。 図3は、1次コイル部の電気的接続の例を示した回路図である。 図4は、第2実施形態に係る電気回路装置の縦断面図である。 図5は、第2実施形態に係る1次回路部の上面図である。 図6は、第2実施形態に係る1次回路部の下面図である。 図7は、変形例に係る電気回路装置の上面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、基板に対して垂直な方向を「軸方向」と称する。また、以下の説明においては、軸方向を上下方向とし、基板に対して導線側を上として、各部の形状および位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係る電気回路装置の使用時の姿勢を限定する意図はない。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電気回路装置1の斜視図である。図2は、電気回路装置1の上面図である。この電気回路装置1は、例えば、電気自動車に搭載され、外部から入力された第1電圧値(例えば300ボルト)の直流電力を、第1電圧値とは異なる第2電圧値(例えば12ボルト)の直流電力に変換する、いわゆるDC−DCコンバータとして用いられる。ただし、本発明の電気回路装置は、DC−DCコンバータ以外の電力変換装置であってもよい。また、本発明の電気回路装置は、電気自動車以外の機器に搭載されるものであってもよい。
図1および図2に示すように、本実施形態の電気回路装置1は、基板11、複数のコア12、1次導線13、および2次導線14を有する。
基板11は、一般的なプリント配線用の基板である。基板11には、例えば、硬質のガラスエポキシ基板が用いられる。ただし、基板11は、ガラスエポキシ以外の材料からなるものであってもよい。本実施形態の基板11は、上面視において矩形の板状である。以下では、図1および図2に示すように、基板11の1つの辺に沿う方向を、第1方向と称する。また、基板11の当該辺に直交する辺に沿う方向を、第2方向と称する。第1方向および第2方向は、いずれも軸方向に対して直交し、かつ、互いに直交する。
基板11には、電力変換回路が形成されている。電力変換回路は、1次導線13を含む1次側の回路と、2次導線14を含む2次側の回路と、を有する。基板11の表面には、1次側の回路および2次側の回路を構成する配線および種々の電子部品が設けられている。ただし、図1および図2では、複数のコア12、1次導線13、および2次導線14以外の回路部分の図示を省略している。
複数のコア12は、基板11の表面に沿って規則的に配列される。コア12の材料には、鉄などの磁性体が用いられる。本実施形態のコア12は、軸方向に延びる正三角柱状である。したがって、軸方向に視たときに、複数のコア12は、それぞれ正三角形状である。ただし、1次導線13および2次導線14の損傷を抑制するために、各コア12の角部は、非鋭利な曲面状となっている。
本実施形態では、2つ以上のコア12が第1方向に沿って配列され、そのコア12の列が、第2方向に複数配列される。ただし、第1方向に隣り合う2つのコア12は、互いに、第2方向に反転した姿勢で配置される。したがって、隣り合うコア12は、その辺同士が間隙120を介して対向する。
1次導線13は、複数のコア12に掛け渡される。1次導線13には、例えば、絶縁膜に被覆された銅線またはアルミニウム線が用いられる。本実施形態では、第1方向に配列される複数のコア12と、それらのコア12に掛け渡される1次導線13とで、1つの1次コイル部15が構成される。ここで、第1方向に配列される複数のコア12を、順に第1コア12a、第2コア12b、第3コア12c、・・・とすると、図2のように、1次導線13は、第1コア12aの3辺、第2コア12bの3辺、第3コア12cの3辺、・・・に順に沿うように、複数のコア12に掛け渡される。その際、1次導線13は、第1コア12aと第2コア12bとの間の間隙120、第2コア12bと第3コア12cとの間の間隙120、・・・を順に通過する。また、1次導線13の端部は、基板11の表面に設けられた電極部に半田付けされる。
1次導線13に通電すると、各コア12に軸方向の磁束が生じる。したがって、第1方向に配列された複数のコア12と、それらのコア12に掛け渡される1次導線13とで、1つの大きなコイルと等価な薄型の1次コイル部15を形成することができる。また、複数のコア12を基板11の表面に平面的に配列することで、1つの大きなコイルを用いる場合よりも、1次コイル部15の周囲にデッドスペースとなる領域が生じにくい。したがって、狭小なスペースにも配置可能な、薄型の電気回路装置1を実現できる。
特に、1次導線13は、基板11の表面に沿って配置される。また、1次導線13は、各コア12を周回することなく、隣り合うコア12の間の間隙120に沿って掛け渡される。このため、1次導線13の一部分と他の部分とが、軸方向に重なることはない。これにより、基板11の表面における1次導線13の軸方向の突出を抑制できる。その結果、電気回路装置1をより薄型化できる。
また、本実施形態では、複数のコア12が、それぞれ、上面視において三角形状である。そして、隣り合う2つのコア12は、その直線部分同士が近接する。このような構造とすることで、複数のコア12の間の間隙120を、最小限の広さとすることができる。また、複数のコア12の頂点同士の間に形成される隙間も低減できる。すなわち、基板11の上面のうち、磁束が形成されない領域を低減できる。したがって、電気回路装置1を、より小型で高効率な構成とすることができる。
図2には、複数の1次導線13への通電時に、各コア12に形成される磁束の向きが、記号で示されている。○囲みの・印は、その部分に、軸方向上向きの磁束が形成されることを示す。○囲みの×印は、その部分に、軸方向下向きの磁束が形成されることを示す。1次導線13への通電時には、当該1次導線13の両側に位置する2つのコア12に、逆向きの磁束が生じる。その結果、1つの1次コイル部15において、軸方向上向きの磁束を形成するコア12と、軸方向下向きの磁束を形成するコア12とが、第1方向に交互に配列される。また、第2方向に隣り合うコア12同士も、磁束の向きが互いに逆向きとなる。このように、1次導線13の各部の電流が、それぞれ、近隣の複数のコア12に磁束を形成する。これにより、磁束を有効に利用できる。
また、第2方向に隣り合う2つのコア12の間において、平行に延びる2本の1次導線13は、同じ方向に電流が流れる。このため、各コア12には、そのコア12に掛けられた1次導線13により生じる磁束だけではなく、第2方向に隣接するコア12に掛けられた1次導線13により生じる磁束も形成される。これにより、各コア12に、強い磁束を発生させることができる。
また、図2中の破線で囲まれた領域17のように、軸方向に視たときに、複数のコア12の頂点同士は、互いに対向する。このようにすれば、1次導線13の互いに反対向きに通電される部分が接近する箇所を、短くすることができる。これにより、磁束が互いに打ち消し合うことを抑制できる。その結果、磁束をより有効に利用できる。
図1および図2に示された1次コイル部15の数は2つであるが、電気回路装置1は、より多数の1次コイル部15を有していてもよい。図3は、1次コイル部15が多数存在する場合の、1次コイル部15の電気的接続を示した回路図である。図3に示すように、複数の1次コイル部15は、直列および並列に接続される。具体的には、直列に接続された2つ以上の1次コイル部15により構成されるコイル列150が、互いに並列に複数接続される。複数の1次コイル部15を直列に接続することにより、コイル列150のインダクタンスを増加させることができる。また、複数のコイル列150を並列に接続することにより、各コイル列150に流れる電流を低減できる。これにより、1次導線13に細い導線を用いることができる。その結果、電気回路装置1をより薄型化できるとともに、電気回路装置1の製造が容易となる。
2次導線14は、1次導線13と同様に、複数のコア12に掛け渡される。2次導線14には、例えば、絶縁膜に被覆された銅線またはアルミニウム線が用いられる。本実施形態では、第1方向に配列される複数のコア12と、それらのコア12に掛け渡される2次導線14とで、1つの2次コイル部16が構成される。図2のように、2次導線14は、第1コア12aの3辺、第2コア12bの3辺、第3コア12cの3辺、・・・に順に沿うように、複数のコア12に掛け渡される。その際、2次導線14は、第1コア12aと第2コア12bとの間の間隙120、第2コア12bと第3コア12cとの間の間隙120、・・・を順に通過する。また、2次導線14の端部は、基板11の表面に設けられた電極部に半田付けされる。
このように、本実施形態では、共通のコア12に、1次導線13と2次導線14とが、重ねて掛け渡される。これにより、1次コイル部15と2次コイル部16とが、相互誘導可能に磁気結合される。その結果、1次コイル部15と2次コイル部16とを有するトランスが構成されている。
ただし、1次導線13が掛け渡されるコア12の数と、2次導線14が掛け渡されるコア12の数と、は相違していてもよい。これにより、1次コイル部15と2次コイル部16との実質的な巻き数を、相違させることができる。すなわち、1次導線13と2次導線14とは、それぞれ、複数のコア12のうちの少なくとも一部のコア12に掛け渡されていればよい。また、複数の2次コイル部16の電気的接続の態様は、図3の複数の1次コイル部15の電気的接続の態様と、異なっていてもよい。
基板11上の電力変換回路において、1次側の回路を介して1次導線13に通電すると、上述の通り、各コア12に軸方向の磁束が生じる。そうすると、磁束の変化に応じて、2次導線14に誘導電流が生じる。そして、生じた誘導電流が、基板11上の2次側の回路を介して出力される。
このように、第1方向に配列された複数のコア12と、それらのコア12に掛け渡される2次導線14とで、1つの大きなコイルと等価な薄型の2次コイル部16を形成することができる。また、複数のコア12を基板11の表面に平面的に配列することで、1つの大きなコイルを用いる場合よりも、2次コイル部16の周囲にデッドスペースとなる領域が生じにくい。したがって、狭小なスペースにも配置可能な、薄型の電気回路装置1を実現できる。
特に、2次導線14は、基板11の表面に沿って配置される。また、2次導線14は、各コア12を周回することなく、隣り合うコア12の間の間隙120に沿って掛け渡される。このため、2次導線14の一部分と他の部分とが、軸方向に重なることはない。これにより、基板11の表面における2次導線14の軸方向の突出を抑制できる。その結果、電気回路装置1をより薄型化できる。
電気回路装置1の製造時には、基板11に対して、コンデンサやスイッチング素子等の電子部品を実装する工程において、複数のコア12、1次導線13、および2次導線14も実装される。これにより、流れ作業で効率よく、電気回路装置1を製造することができる。
<2.第2実施形態>
図4は、第2実施形態に係る電気回路装置1Aの縦断面図である。図4に示すように、第2実施形態の電気回路装置1Aは、1次回路部10Aと2次回路部20Aとを備える。
図5は、1次回路部10Aの上面図である。図6は、1次回路部10Aの下面図である。図4〜図6に示すように、1次回路部10Aは、1次基板11A、複数の1次コア12A、1次導線13A、および1次接続板18Aを有する。
1次基板11Aは、一般的なプリント配線用の基板である。1次基板11Aには、例えば、硬質のガラスエポキシ基板が用いられる。ただし、1次基板11Aは、ガラスエポキシ以外の材料からなるものであってもよい。本実施形態の1次基板11Aは、上面視において矩形の板状である。以下では、図5および図6に示すように、1次基板11Aの1つの辺に沿う方向を、第1方向と称する。また、1次基板11Aの当該辺に直交する辺に沿う方向を、第2方向と称する。第1方向および第2方向は、いずれも軸方向に対して直交し、かつ、互いに直交する。
1次基板11Aには、電力変換回路の1次側の回路が形成される。1次基板11Aの表面には、1次側の回路を構成する配線および種々の電子部品が設けられている。ただし、図5および図6では、複数の1次コア12A、1次導線13A、および1次接続板18A以外の回路部分の図示を省略している。
複数の1次コア12Aは、1次基板11Aの表面に沿って規則的に配列される。1次コア12Aの材料には、鉄などの磁性体が用いられる。本実施形態の1次コア12Aは、軸方向に延びる四角柱状である。したがって、軸方向に視たときに、複数の1次コア12Aは、それぞれ四角形状である。ただし、1次導線13Aの損傷を抑制するために、各1次コア12Aの角部は、非鋭利な曲面状となっている。
図2に示すように、複数の1次コア12Aは、それぞれ、対角線が第1方向および第2方向に沿う向きで配置される。また、複数の1次コア12Aは、その辺同士が間隙120Aを介して対向するように、第1方向および第2方向に対して傾斜したグリッド状(格子状)に配列される。
1次導線13Aは、複数の1次コア12Aに掛け渡される。1次導線13Aには、例えば、絶縁膜に被覆された銅線またはアルミニウム線が用いられる。図5に示すように、1次導線13Aは、複数の1次コア12Aの間の間隙120Aに沿って、波線状に掛け渡される。また、1次導線13Aの端部は、1次基板11Aの表面に設けられた電極部に半田付けされる。
本実施形態では、第1方向および第2方向に配列される複数の1次コア12Aと、それらの1次コア12Aに掛け渡される1次導線13Aとで、1つの1次コイル部15Aが構成される。ただし、第1方向に1列に配列された複数の1次コア12Aと、それらの1次コア12Aに掛け渡された1次導線13Aとで構成される部分を、1つの1次コイル部とみなしてもよい。また、1つの1次コア12Aと、その1次コア12Aに掛け渡された1次導線13Aとで構成される部分を、1つの1次コイル部とみなしてもよい。
1次導線13Aに通電すると、各1次コア12Aに軸方向の磁束が生じる。したがって、複数の1次コア12Aと、それらの1次コア12Aに掛け渡される1次導線13とで、1つの大きなコイルと等価な薄型の1次コイル部15Aを形成することができる。また、複数の1次コア12Aを1次基板11Aの表面に平面的に配列することで、1つの大きなコイルを用いる場合よりも、1次コイル部15Aの周囲にデッドスペースとなる領域が生じにくい。したがって、狭小なスペースにも配置可能な、薄型の1次回路部10Aを実現できる。
特に、1次導線13Aは、1次基板11Aの表面に沿って配置される。また、1次導線13Aは、各1次コア12Aを周回することなく、隣り合う1次コア12Aの間の間隙120Aに沿って掛け渡される。このため、1次導線13Aの一部分と他の部分とが、軸方向に重なることはない。これにより、1次基板11Aの表面における1次導線13Aの軸方向の突出を抑制できる。その結果、1次回路部10Aをより薄型化できる。
また、本実施形態では、複数の1次コア12Aが、それぞれ、上面視において四角形状である。そして、隣り合う2つの1次コア12Aは、その直線部分同士が近接する。このような構造とすることで、複数の1次コア12Aの間の間隙120Aを、最小限の広さとすることができる。また、複数の1次コア12Aの頂点同士の間に形成される隙間も低減できる。すなわち、1次基板11Aの上面のうち、磁束が形成されない領域を低減できる。したがって、1次回路部10Aを、より小型で高効率な構成とすることができる。
図5には、複数の1次導線13Aへの通電時に、各1次コア12Aに形成される磁束の向きが、記号で示されている。○囲みの・印は、その部分に、軸方向上向きの磁束が形成されることを示す。○囲みの×印は、その部分に、軸方向下向きの磁束が形成されることを示す。1次導線13Aへの通電時には、当該1次導線13Aの両側に位置する2つの1次コア12Aに、逆向きの磁束が生じる。その結果、軸方向上向きの磁束を形成する1次コア12Aと、軸方向下向きの磁束を形成する1次コア12Aとが、交互に配列される。このように、1次導線13Aの各部の電流が、それぞれ、近隣の複数の1次コア12Aに磁束を形成する。これにより、磁束を有効に利用できるとともに、各1次コア12Aに、強い磁束を発生させることができる。
また、図5中の破線で囲まれた領域17Aのように、軸方向に視たときに、複数の1次コア12Aの頂点同士は、互いに対向する。このようにすれば、1次導線13Aの互いに反対向きに通電される部分が接近する箇所を、短くすることができる。これにより、磁束が互いに打ち消し合うことを抑制できる。その結果、磁束をより有効に利用できる。
図4および図5に示された1次コイル部15Aの数は1つであるが、電気回路装置1は、複数の1次コイル部15Aを有していてもよい。そして、複数の1次コイル部15Aが、第1実施形態の図3のように、直列および並列に接続されていてもよい。複数の1次コイル部15Aを直列に接続することにより、そのコイル列のインダクタンスを増加させることができる。また、複数のコイル列を並列に接続することにより、各コイル列に流れる電流を低減できる。これにより、1次導線13Aに細い導線を用いることができる。その結果、1次回路部10Aをより薄型化できるとともに、1次回路部10Aの製造が容易となる。
1次接続板18Aは、1次基板11Aの裏面に配置される磁性体である。1次コア12Aの下端部は、1次基板11Aに設けられた開口部を貫通している。1次接続板18Aは、複数の1次コア12Aの下端部に接続される。これにより、複数の1次コア12Aが、1次接続板18Aを介して、磁気的に接続される。すなわち、複数の1次コア12Aの間で、磁気回路が構成される。その結果、各1次コア12Aに生じる磁束を、より有効に利用することができる。本実施形態では、1次基板11Aの表面ではなく、1次基板11Aの裏面に、1次接続板18Aが配置されている。これにより、1次基板11Aの表面における電子部品の実装面積を狭めることなく、1次接続板18Aを配置することができる。
図3に示すように、本実施形態の1次接続板18Aは、複数の1次接続板片181Aを有する。1次コア12Aの下端部と、1次接続板片181Aとは、例えば接着剤で固定される。複数の1次接続板片181Aの形状は、下面視において、同一の矩形状である。各1次接続板片181Aは、下面視において、その4つの頂点がそれぞれ1次コア12Aの中心軸と重なるように、配置される。したがって、複数の1次接続板片181Aの境界線は、隣り合う2つの1次コア12Aの間隙120Aに対して直交する。隣り合う2つの1次コア12Aは、この1次接続板片181Aによって、磁気的に接続される。
このように、1次接続板18Aを複数の1次接続板片181Aに分けることで、各1次接続板片181Aを容易に製造できる。また、間隙120Aを介して隣り合う2つの1次コア12Aの間を流れる磁束は、1次接続板片181Aの境界線と交差することなく流れる。これにより、当該2つの1次コア12Aの間において、磁束を効率よく流すことができる。
1次回路部10Aの製造時には、1次基板11Aに対して、コンデンサやスイッチング素子等の電子部品を実装する工程において、複数の1次コア12A、1次導線13A、および1次接続板18Aも実装される。これにより、流れ作業で効率よく、1次回路部10Aを製造することができる。
2次回路部20Aは、1次回路部10Aと類似の構造を有する。すなわち、2次回路部20Aは、2次基板21A、複数の2次コア22A、2次導線23A、および2次接続板28Aを有する。ただし、2次基板21Aには、電力変換回路の2次側の回路が形成される。1次導線13Aが掛け渡される1次コア12Aの数と、2次導線23Aが掛け渡される2次コア22Aの数とは、互いに異なっていてもよい。また、複数の2次コア22Aと2次導線23Aとで構成される2次コイル部が複数ある場合に、それらの2次コイル部の電気的接続の態様は、図3の態様と異なっていてもよい。2次接続板28Aは、1次接続板18Aと同様に、複数の2次接続板片281Aを有する。
図5に示すように、1次回路部10Aと2次回路部20Aとは、1次基板11Aの表面と2次基板21Aの表面とが軸方向に対向するように、配置される。そして、1次コア12Aの軸方向の先端と、2次コア22Aの軸方向の先端とが、互いに接触する。1次コア12Aの軸方向の先端と、2次コア22Aの軸方向の先端とは、例えば、接着剤により固定される。その結果、複数の1次コア12Aの各々と、複数の2次コア22Aの各々とが、相互誘導可能に磁気結合される。これにより、1次コイル部15Aと2次コイル部とで、トランスが構成される。
1次基板11A上の1次側の回路を介して1次導線13Aに通電すると、上述の通り、各1次コア12Aに軸方向の磁束が生じる。そして、生じた磁束が、1次コア12Aから2次コア22Aへ入力される。すなわち、1次導線13Aに通電すると、1次コア12Aに軸方向の磁束が形成されると同時に、2次コア22Aにも軸方向の磁束が形成される。また、2次コア22Aの磁束の変化に応じて、2次導線23Aに誘導電流が生じる。そして、生じた誘導電流が、2次基板21A上の2次側の回路を介して出力される。このように、1次コア12Aと2次コア22Aとを磁気的に結合することにより、1次回路部10Aから2次回路部20Aへ、効率よく磁束が流れる。したがって、電気回路装置1Aにおいて、電力が効率よく変換される。
なお、1次側の第1電圧値と2次側の第2電圧値との差が大きい場合には、1次側の回路と2次側の回路とを絶縁分離することが、特に重要となる。この点において、本実施形態では、電力変換回路のうち、1次導線13Aを含む1次側の回路と、2次導線23Aを含む2次側の回路とが、別々の基板11A,21Aに設けられている。このようにすれば、1次側の回路と2次側の回路との絶縁分離を、容易に行うことができる。
<3.変形例>
以上、第1実施形態および第2実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態には限定されない。
図7は、一変形例に係る電気回路装置1Bの上面図である。図7の例では、上面視(軸方向視)における基板11Bの形状が、円形である。そして、上面視において三角形状の複数のコア12Bが、円環状に配列されている。ただし、周方向に隣り合う2つのコア12Bは、互いに大きさが異なる。また、周方向に隣り合う2つのコア12Bは、互いに径方向に反転した姿勢で配置される。したがって、隣り合うコア12Bの辺同士は、間隙120Bを介して対向する。
1次導線13Bおよび2次導線14Bは、複数のコア12Bの間隙120Bに沿って、掛け渡される。このような形態でも、1次導線13Bに通電すると、各コア12Bに軸方向の磁束が生じる。したがって、円環状に配列された複数のコア12Bと、それらのコア12Bに掛け渡される1次導線13Bとで、薄型の1次コイル部15Bを形成することができる。また、複数のコア12Bと、それらのコア12Bに掛け渡される2次導線14Bとで、薄型の2次コイル部16Bを形成することができる。1次導線13Bおよび2次導線14Bは、各コア12Bを周回することなく、隣り合うコア12Bの間の間隙120Bに沿って掛け渡される。このため、1次導線13B同士が軸方向に重なることはなく、2次導線14B同士が軸方向に重なることもない。これにより、基板11Bの表面における1次導線13Bおよび2次導線14Bの軸方向の突出を抑制できる。その結果、電気回路装置1Bをより薄型化できる。
特に、図7のように、基板11Bを円形とすれば、モータのハウジングの底部などの円形の領域に、電気回路装置1Bを配置できる。したがって、モータに電気回路装置1Bを搭載し、かつ、全体としてモータを小型化することが容易となる。
上記の第1実施形態では、図3のように、複数の1次コイル部15が、直列および並列に接続される例を説明した。しかしながら、複数の1次コイル部15は、直列のみで接続されていてもよい。また、複数の1次コイル部15は、並列のみで接続されていてもよい。すなわち、複数の1次コイル部15は、直列および並列の少なくともいずれか一方により接続されていればよい。また、同様に、複数の2次コイル部も、直列および並列の少なくともいずれか一方により接続されていればよい。
また、上記の第2実施形態では、1次接続板18Aが、複数の1次接続板片181Aを有していた。しかしながら、1次接続板18Aは、1枚の連続した板であってもよい。また、複数の1次コア12Aと1次接続板18Aとが、単一の部材により形成されていてもよい。また、上記の第2実施形態では、2次接続板28Aが、複数の2次接続板片281Aを有していた。しかしながら、2次接続板28Aは、1枚の連続した板であってもよい。また、複数の2次コア22Aと2次接続板28Aとが、単一の部材により形成されていてもよい。
また、上記の第1実施形態の構造において、基板11の裏面に、複数のコア12を磁気的に接続する磁性体の接続板が設けられていてもよい。
また、上記の第1実施形態のように、単一の基板の表面に1次導線と2次導線とを配置する場合において、上記の第2実施形態のように、軸方向視において四角形状の複数のコアに、各導線を掛け渡してもよい。また、上記の第2実施形態のように、第1回路部と第2回路部とで基板を分ける場合において、上記の第1実施形態のように、軸方向視において三角形状の複数のコアに、各導線を掛け渡してもよい。
また、上記の第1実施形態および第2実施形態では、1次導線および2次導線が、電気回路装置が有する全てのコアを周回することなく、掛け渡されていた。しかしながら、1次導線または2次導線は、電気回路装置が有する複数のコアのうち、一部のコアを周回していてもよい。
また、上記の第1実施形態では、電気回路装置1は、1次導線13と2次導線14とを備えていた。しかしながら、電気回路装置1は、2次導線14を備えていなくてもよい。例えば、電気回路装置1は、1枚の基板と、当該基板の表面に配列された複数のコアと、それらのコアに掛け渡された1本の導線と、を有するチョッパ式の電力変換装置であってもよい。
また、各部品の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本願は、電気回路装置に利用できる。
1,1A,1B 電気回路装置
10A 1次回路部
11,11B 基板
11A 1次基板
12,12B コア
12A 1次コア
13,13A,13B 1次導線
14,14B 2次導線
15,15A,15B 1次コイル部
16,16B 2次コイル部
18A 1次接続板
20A 2次回路部
21A 2次基板
22A 2次コア
23A 2次導線
28A 2次接続板
120,120A,120B 間隙
150 コイル列
181A 1次接続板片
281A 2次接続板片

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板の表面に沿って配列された複数の磁性体のコアと、
    前記複数のコアに掛け渡された導線と、
    を有する電気回路装置であって、
    前記基板に対して垂直な方向である軸方向に視たときに、前記複数のコアは、それぞれ、三角形状または四角形状であり、その辺同士が間隙を介して対向し、
    前記導線は、前記コアを周回することなく、前記間隙に沿って掛け渡される、電気回路装置。
  2. 請求項1に記載の電気回路装置であって、
    前記導線への通電時に、前記間隙を介して隣り合う2つのコアに生じる磁束の向きが逆向きである、電気回路装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気回路装置であって、
    前記軸方向に視たときに、前記複数のコアの頂点同士が互いに対向する、電気回路装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    前記複数のコアと前記導線とで構成されるコイル部を複数備え、
    前記複数のコイル部が、直列および並列の少なくともいずれか一方により接続される、電気回路装置。
  5. 請求項4に記載の電気回路装置であって、
    直列に接続された2つ以上の前記コイル部により構成されるコイル列を、複数有し、
    前記複数のコイル列が、互いに並列に接続されている、電気回路装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    前記導線である1次導線および2次導線
    を有し、
    前記複数のコアのうちの少なくとも一部のコアに、前記1次導線および前記2次導線が掛け渡される、電気回路装置。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    1次回路部と2次回路部とを備え、
    前記1次回路部は、
    前記基板である1次基板と、
    前記複数のコアである複数の1次コアと、
    前記導線である1次導線と、
    を有し、
    前記2次回路部は、
    前記基板である2次基板と、
    前記複数のコアである複数の2次コアと、
    前記導線である2次導線と、
    を有し、
    前記複数の1次コアの各々と、前記複数の2次コアの各々とが、相互誘導可能に磁気結合されている、電気回路装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    前記複数のコアを接続する磁性体の接続板
    をさらに有する、電気回路装置。
  9. 請求項8に記載の電気回路装置であって、
    前記接続板は、前記基板の裏面に配置される、電気回路装置。
  10. 請求項9に記載の電気回路装置であって、
    前記接続板は、複数の接続板片を有し、
    前記複数の接続板片の境界線が、前記間隙に対して直交する、電気回路装置。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    前記複数の導線を含む電力変換回路を有する、電気回路装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の電気回路装置であって、
    前記基板は、前記軸方向に視て円形であり、
    前記複数のコアは、前記軸方向に視て円環状に配列される、電気回路装置。
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