JP2020092115A - 電磁ソレノイド - Google Patents

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【課題】簡素な構成の固定子に対して可動子が安定的に直線作動を行うことができる電磁ソレノイドを提供する。【解決手段】励磁コイルAと、固定子Bと、磁性体からなる円柱状の可動子11と、可動子11の軸芯と同軸芯で可動子11に設けられ、可動子11と一体的に固定子Bの軸芯X方向の一方側に突出作動し固定子Bの軸芯X方向の他方側に後退作動するシャフト12と、固定子Bの軸芯X方向の他方側の端部から固定子Bの軸芯X方向の中途部15に向けて固定子Bの内周面6Sに固定されて配置され、可動子11の外周面11sを支持するブッシュ7と、を備え、固定子Bの内周面5Sのうち、中途部15よりも固定子Bの軸芯X方向の一方側であって可動子11の一方側の端面11fが作動する範囲において、固定子Bの軸芯X方向の一方側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部5Saが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、励磁コイルの通電時に固定子から作用する電磁力によって可動子を直線的に作動させる電磁ソレノイドに関する。
上記構成の電磁ソレノイドとして、特許文献1及び2には、シャフト及びシャフトを固定する可動子を取り囲む位置に固定子が備えられ、当該固定子としてシャフトの移動方向において前側に第1固定子コアを設け後側に第2固定子コアを設ける技術が記載されている。特許文献1及び2に記載の技術では、第1固定子コアと第2固定子コアとは離間して配置され、第1固定子コアと第2固定子コアとの間に軸方向で挟み込まれる筒状のカラー(特許文献2ではスリーブ)が設けられている。第1固定子コア及び第2固定子コアは、カラーが介在することで軸方向及び径方向に相対移動しないよう構成されている。
特開2014−27202号公報 米国特許出願公開第2011/0285484号明細書
上述の通り、電磁ソレノイドでは、可動子に電磁力を作用させる2つの固定子コアの同軸性を保持するために筒状のカラーが用いられることがある。しかし、このように構成された固定子は部品点数が増す関係で、それぞれの公差の影響を受けて第1固定子コア及び第2固定子コアにおいて軸芯のずれが生じるおそれがある。そのため、こうした公差を考慮して可動子やシャフトの外径の設定が必要となる場合がある。
そこで、固定子を第1固定子コアと第2固定子コアとを一体化して一部材とする構成が考えられる。こうすると、固定子は一部材であるので精度よく軸芯を設定することができる。ただし、その場合には、固定子の内周側において軸芯方向の中途部に軸受としてのブッシュを配置することは困難であり、通常、ブッシュは固定子においてシャフトが突出作動される側とは反対の後端側に組付けられる。このように構成された電磁ソレノイドでは、可動子が最後端にある初期位置(非作動位置)ではブッシュの軸芯方向の全体によって可動子が支持される。ただし、可動子がシャフトとともに突出作動されると、可動子に対するブッシュの軸芯方向のかかり代は短くなる。そのため、可動子は軸芯方向に対して斜めに傾き易くなる。そうなると、可動子が固定子に近付いて可動子に対して電磁力の横向きの力が作用し易くなり、その結果として、電磁ソレノイドの作動効率が低下して吸引力のヒステリシスが悪くなる。また、最悪の場合は、固定子と可動子が接触して磁気短絡が発生するおそれがある。可動子のこうした傾きを抑制するために、可動子とブッシュとの間のクリアランスを小さくする対応が考えられる。しかし、その場合には可動子の外周面とブッシュとの間に潤滑用オイルが行き渡らずに油膜切れが発生する可能性があり、可動子及びブッシュの耐摩耗性が低下する。このように、電磁ソレノイドは、固定子を一部材で構成する上で改善の余地があった。
上記実情に鑑み、簡素な構成の固定子に対して可動子が安定的に直線作動を行うことができる電磁ソレノイドが求められている。
本発明に係る電磁ソレノイドの特徴構成は、通電により磁束を発生させる励磁コイルと、前記励磁コイルの内周側に配置され、軸芯を中心とした円筒状で磁性体からなり、前記磁束の磁路となる固定子と、前記固定子の内部空間において、前記磁束により発生する電磁力によって前記軸芯に沿って移動可能に収容され、磁性体からなる円柱状の可動子と、前記可動子の軸芯と同軸芯で前記可動子に設けられ、前記可動子と一体的に前記固定子の軸芯方向の一方側に突出作動し前記固定子の軸芯方向の他方側に後退作動するシャフトと、前記固定子の軸芯方向の他方側の端部から前記固定子の軸芯方向の中途部に向けて前記固定子の内周面に固定されて配置され、前記可動子の外周面を支持するブッシュと、を備え、前記固定子の内周面のうち、前記中途部よりも前記固定子の軸芯方向の一方側であって前記可動子の一方側の端面が作動する範囲において、前記固定子の軸芯方向の一方側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部が設けられている点にある。
本構成によれば、固定子の内周面に、可動子が固定子の軸芯方向の一方側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部が設けられているため、可動子が一方側に突出作動した際に軸芯に対して傾斜したとしても、可動子の外周面は固定子の内周面に対して近付け過ぎることなく、両者の間に所定の距離を確保することができる。これにより、可動子に対する電磁力による横方向の力の発生を防止することができ、励磁コイルからの電磁力を可動子に有効に作用させることができる。また、可動子と固定子の接触による磁気短絡を防止することができる。その結果、可動子の円滑な作動を実現することができ、電磁ソレノイドの作動効率の低下を抑制することができる。
また、固定子の内周面にテーパ部を設けることで、可動子とブッシュとの間のクリアランスを小さくする必要がなくなるので、両者の間にオイル潤滑が可能なクリアランスを確実に確保することができる。これにより、可動子の外周面の油膜切れを抑制することができるので、可動子及びブッシュの耐摩耗性の低下を抑制することができる。
他の特徴構成は、前記可動子の前記固定子の軸芯方向の一方側への移動に伴い、前記可動子が前記固定子の軸芯に対して傾斜する場合に、前記テーパ部は前記可動子の外周面との距離が一定になるよう前記固定子の軸芯に対して所定の傾斜角度を有して形成されている点にある。
本構成によると、テーパ部は可動子の外周面との距離が一定になるよう固定子の軸芯に対して所定の傾斜角度を有して形成されている。これにより、可動子が軸芯に対して傾斜することがあっても可動子の外面と固定子の内周面との距離が安定的に維持される。その結果、可動子の突出作動時の突出量に関係なく可動子に作用する電磁力をほぼ一定にすることができる。
プランジャが非作動位置にある電磁ソレノイドの断面図である。 プランジャが作動状態にある電磁ソレノイドの断面図である。 電磁ソレノイドの要部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1〜図2に示すように、電磁ソレノイド100は、通電により磁束を発生させる励磁コイルAと、磁束の磁路となるヨーク部B(固定子の一例)と、これら励磁コイルAとヨーク部Bとを一体化する樹脂材8とで成るハウジングCとを備えて構成される。電磁ソレノイド100では、ヨーク部Bの内側の内部空間に、プランジャ11(可動子の一例)と、プランジャ11に支持されるシャフト12とを備える。プランジャ11は、ヨーク部Bの内部空間において、磁束により発生する電磁力によってヨーク部Bの軸芯Xに沿って移動可能に収容される。
電磁ソレノイド100においては、プランジャ11は円柱状に成形され、プランジャ軸芯が軸芯Xと一致するようにヨーク部Bの内部空間に収容されている。そして、プランジャ11の嵌合孔11aに、軸状のシャフト12がプランジャ軸芯と同軸芯になるように嵌合連結される。これにより、プランジャ11とシャフト12とが軸芯Xと同軸芯で配置される。
図1には、車両のエンジンの吸気バルブや排気バルブの開閉時期(バルブタイミング)を油圧によって制御する弁開閉時期制御装置(図示せず)のスプールSを操作する電磁ソレノイド100が示されている。
スプールSは突出方向(同図で左方向)にスプリング(図示せず)により付勢されている。スプールSが軸芯Xと同軸芯で配置され、その突出端の被操作面にシャフト12の突出端を当接させている。これにより、電磁ソレノイド100が作動していない(励磁コイルAに通電されていない)状態ではスプールSからの押圧力によりプランジャ11は図1に示す非作動位置(プランジャ11の作動方向と逆側の移動端)に保持される。
これに対し、電磁ソレノイド100が作動(励磁コイルAに通電)された場合には図2に示すように、スプールSからの押圧力に抗して、励磁コイルAに供給される電流値に対応した量だけシャフト12が突出作動する。これにより、目標とする位置にポジションにスプールSが操作され、弁開閉時期制御装置が作動油を制御してバルブの開閉時期の設定が実現する。
以下の説明では、電磁ソレノイド100のうち、電磁ソレノイド100の作動時に、プランジャ11の作動方向(図1,2で右側)の下流側(一方側の一例)の面(図1,2で右側の面)を前面と称し、この反対側であって作動方向の上流側(他方側の一例)の面を後面と称する。
〔電磁ソレノイドの詳細〕
励磁コイルAは、非磁性体材料で絶縁性の樹脂製のボビン1に、銅合金等の良導体で成る線材を巻回したコイル2により構成されている。コイル2を構成する線材はハウジングCに一体形成されたコネクタ部Caの内部の端子3に導通している。励磁コイルAは鉄材等の磁性体からなるケース9によって前面側及び外周側がカバーされている。プランジャ11の後面側端部の外周側には中央部に開口を有する鉄材等の磁性体からなるプレート10が配置されている。励磁コイルAは、ヨーク部Bとケース9とプレート10とに囲まれて形成された内部空間に収容されている。
図1に示すように、ヨーク部Bは鉄材等の磁性体からなる円筒形状を有しており、ボビン1の円状筒の内周側の空間に軸芯Xと同軸芯に配置されている。ヨーク部Bは、軸芯X方向の中央部分であって外周面の全周に、径方向内側に向かう窪みである狭窄部14が形成されている。狭窄部14のうち最も外径の小さい部分、すなわち、ヨーク部Bの径方向の肉厚が最も薄い部分が薄肉部15(中途部の一例)である。狭窄部14はコイル2への通電により発生した磁束をプランジャ11に導くために設けられている。
ここで、ヨーク部Bのうち、軸芯Xに沿う方向において薄肉部15を基準として、薄肉部15よりも前面側を第1ヨーク5と定義し、薄肉部15よりも後面側を第2ヨーク6と定義する。
図1に示すように、第1ヨーク5は、軸芯Xを中心とする筒状の第1筒状部5aと、電磁ソレノイド100の前面側に配置される側壁部5bとを有しており、第1筒状部5aには軸芯Xを中心とする内周面5Sが形成されている。第2ヨーク6は、軸芯Xを中心とする筒状の第2筒状部6aを有し、第2筒状部6aには軸芯Xを中心とする内周面6Sが形成されている。
ヨーク部Bの径方向内側には、軸芯Xを中心として断面形状が円形となる内部空間が形成されている。また、第2筒状部6aの内周面6Sには、非磁性体でリング状のブッシュ7が嵌め込まれている。ブッシュ7は、後述する第2軸受Eを構成するものであり、第2筒状部6aのうち後面側の領域に配置されている。
プランジャ11は、前述したように円柱状であり、軸芯Xに沿う方向でハウジングCの前面に近い側の端部に前側端面11fが形成され、他方の端部に後側端面11rが形成されている。
プランジャ11には、前側端面11fから後側端面11rに亘ってプランジャ軸芯と同軸芯に嵌合孔11aが形成されている。嵌合孔11aにはシャフト12が圧入や接着等の方法により固定されている。これにより、シャフト12は、プランジャ11と一体的に軸芯X方向の前面側に突出作動し軸芯X方向の後面側に後退作動する。
電磁ソレノイド100が非作動状態(励磁コイルAに通電しない状態)にある場合には、図1に示すように薄肉部15にプランジャ11の前側端面11fが並列する位置関係となる。電磁ソレノイド100が作動状態(励磁コイルAが通電状態)になると、シャフト12は、プランジャ11と一体的に軸芯X方向の前面側に突出作動する。その後、電磁ソレノイド100が非作動状態になると、シャフト12は、プランジャ11と一体的に軸芯X方向の後面側に後退作動する。
〔軸受構造〕
図1及び図2に示すように、電磁ソレノイド100は、シャフト12の突出側の端部を軸芯Xに沿う方向にスライド移動可能に支持する第1軸受Dを備えると共に、プランジャ11の外周部分を軸芯Xに沿う方向にスライド移動可能に支持する第2軸受Eを備えている。これにより、電磁ソレノイド100の作動時等には、プランジャ11とシャフト12とは一体的に軸芯Xに沿って案内される。
第1ヨーク5の前面側の側壁部5bにはシャフト12が貫通する貫通孔5cが設けられている。第1軸受Dは、ハウジングCの前面側で第1ヨーク5の貫通孔5cに圧入保持される軸受体16で構成されている。
軸受体16はシャフト12の外端側に外嵌する位置に配置され、耐摩耗性の高いリング状の材料で形成されている。
第2軸受Eは、ブッシュ7によって形成されている。ブッシュ7は、ヨーク部Bの軸芯X方向の後面側の端部6bからヨーク部Bの軸芯X方向の薄肉部15に向けて第2ヨーク6の内周面6Sに軸芯Xと同軸芯になるように固定されて配置され、プランジャ11の外周面11sを支持する。第2ヨーク6の内周面6Sのうちブッシュ7が固定されている箇所は拡径されている。具体的には、図1及び図2に示すように、ブッシュ7はヨーク部Bの端部6bから狭窄部14までの領域に配置されている。これにより、プランジャ11が軸芯Xから離間する方向への変位を規制する状態で、プランジャ11が軸芯Xに沿って作動する際の移動が許容される。ブッシュ7の内径は狭窄部14における内周面6Sの内径よりもやや小さく(図3参照)、プランジャ11がブッシュ7に支持された状態では、プランジャ11とヨーク部Bの内周面6Sとの間には間隙が生じる。
第2軸受Eのブッシュ7は、第2ヨーク6の後面側の部位に配置されているため、プランジャ11が突出方向(前面側)に移動するにつれて、プランジャ11に対してブッシュ7の軸芯X方向のかかり代が小さくなる。そのため、プランジャ11は軸芯X方向に対して傾き易くなる。プランジャ11が軸芯X方向に対して傾くと、プランジャ11の外周面11sと、前側端面11fとが交差する角部11cがヨーク部Bの第1ヨーク5の内周面5Sに近付くため、プランジャ11に対して励磁コイルAによる電磁力の横向きの力が作用し易くなる。その結果、電磁ソレノイド100は作動効率が低下して吸引力のヒステリシスが悪くなる。また、最悪の場合は、ヨーク部Bとプランジャ11が接触して磁気短絡が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、内周面5Sのうち、薄肉部15よりも前面側であってプランジャ11の前側端面11fが作動する範囲において、前面側(図1,2で右側)に向かうにつれて内周面5Sの内径が拡大するように形成されているテーパ部5Saが設けられている。
ヨーク部Bの第1ヨーク5の具体構造を図3に拡大して示している。同図では内周面5Sの傾斜及びプランジャ11の傾斜を誇張して示している。ヨーク部Bの内周側においてブッシュ7の内径が内周面6Sの内径よりも小さく、この内径がプランジャ11(可動子)の外径より僅かに大きく設定されている。図1〜図3では、ブッシュ7の内周にプランジャ11の外周面11sが接するように描かれているが、実際には、これらの間には僅かな間隙が形成される。このような間隙により、プランジャ11は軸芯X方向に対して傾くおそれがあり、その場合には、プランジャ11が前面側に移動するにつれてブッシュ7の軸芯X方向の掛かり代が小さくなるので傾きが大きくなる。なお、図3では、軸芯Xは示されておらず、軸芯Xの代わりに、軸芯Xに平行であって第2ヨーク6の内周面6Sに沿う仮想線X´を一点鎖線で示している。
図3に示すように、内周面5Sにおいて、プランジャ11が仮想線X´(軸芯X)の方向の前面側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部5Saが設けられている。具体的には、第2ヨーク6の内周面6Sの内径を基準にしてテーパ部5Saでは内径が徐々に大きくなるように形成されている。上述したように、プランジャ11が前面側に移動するにつれて軸芯X方向(仮想線X´)対する傾きが大きくなるので、本実施形態では、テーパ部5Saは、プランジャ11の外周面11sと前側端面11fとが交差する角部11cとの距離Lが一定になるようヨーク部Bの仮想線X´(軸芯X)に対して所定の傾斜角度θを有して形成されている。
なお、ブッシュ7の内周面と、ヨーク部Bの内周面5S,6Sとにニッケル燐メッキ等の硬質層を形成することや、フッ素樹脂(例えば、テフロン樹脂〔商品名〕)等、耐熱性が高く化学的に安定で摩擦係数が低い樹脂被膜を形成しても良い。
〔実施形態の作用効果〕
このように、本実施形態では、第1ヨーク5の内周面5Sに、プランジャ11が軸芯X方向の前面側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部5Saが設けられている。このため、プランジャ11が突出作動した際に軸芯Xに対して傾斜しても、プランジャ11の外周面11sは第1ヨーク5の内周面5Sに対して近付き過ぎることなく、外周面11sと内周面5Sとの間には所定の距離Lを確保することができる。これにより、プランジャ11に対する電磁力による横方向の力の発生を抑制することができる。その結果、励磁コイルAからの電磁力をプランジャ11の軸芯X方向への移動に有効に作用させることができ、プランジャ11の円滑な作動を実現することができる。
また、内周面5Sにテーパ部5Saを設けることで、プランジャ11とブッシュ7との間のクリアランスを小さくする必要がなくなるので、両者の間にオイル潤滑が可能なクリアランスを確実に確保することができる。これにより、プランジャ11の外周面11sの油膜切れを抑制することができ、プランジャ11及びブッシュ7の耐摩耗性の低下を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、テーパ部5Saはヨーク部Bの軸芯Xに対して所定の傾斜角度θを有して形成されている。これにより、プランジャ11が軸芯Xに対して傾斜しても、プランジャ11の外周面11sと前側端面11fとが交差する角部11cと、ヨーク部Bの内周面5S(テーパ部5Sa)との距離Lが安定的に維持される。その結果、プランジャ11の突出作動時の突出量に関係なくプランジャ11に作用する電磁力をほぼ一定にすることができる。こしして、プランジャ11の軸芯X方向への移動に対してより有効に電磁力を作用させることができ、電磁ソレノイド100の作動効率の低下を抑制することができる。また、テーパ部5Saは内周面5Sを滑らかに傾斜する傾斜面として構成することができるので、ヨーク部Bの製造も容易となる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(1)ヨーク部Bの内周面5Sの内径が、プランジャ11の作動方向の下流側ほど段階的、あるいは、非直線的に拡大する形状でも良い。つまり、上記の実施形態のように、電磁ソレノイド100が非作動時において第2ヨーク6の第2筒状部6aがプランジャ11の外周位置にある場合に、内周面5Sが前面側に向かうにつれて階段状に拡径するように変化するものや、内周面5Sが径外方向に向けて径内方向が凸になるように湾曲する形状でも良い。
このように構成されたものであっても、プランジャ11の外面が内周面5Sに密着させることがなく、磁気短絡を抑制し、励磁コイルAからの電磁力をプランジャ11の軸芯X方向への移動に有効に作用させることが可能となる。
(2)電磁ソレノイド100を、例えば、機器の位置決めを行うアクチュエータとして用いても良い。
本発明は、励磁コイルの通電時にヨークから作用する電磁力によって可動子を直線的に作動させる電磁ソレノイドに利用することができる。
5 :第1ヨーク
5S :第1内周面
5Sa :テーパ部
5a :第1筒状部
6 :第2ヨーク
6S :第2内周面
6a :第2筒状部
7 :ブッシュ
11 :プランジャ(可動子)
11c :角部
11s :外周面
11f :前側端面
11r :後側端面
12 :シャフト
14 :狭窄部
15 :薄肉部(中途部)
100 :電磁ソレノイド
A :励磁コイル
B :ヨーク部(固定子)
C :ハウジング
L :距離
S :スプール
X :軸芯
X´ :仮想線
θ :傾斜角度

Claims (2)

  1. 通電により磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルの内周側に配置され、軸芯を中心とした円筒状で磁性体からなり、前記磁束の磁路となる固定子と、
    前記固定子の内部空間において、前記磁束により発生する電磁力によって前記軸芯に沿って移動可能に収容され、磁性体からなる円柱状の可動子と、
    前記可動子の軸芯と同軸芯で前記可動子に設けられ、前記可動子と一体的に前記固定子の軸芯方向の一方側に突出作動し前記固定子の軸芯方向の他方側に後退作動するシャフトと、
    前記固定子の軸芯方向の他方側の端部から前記固定子の軸芯方向の中途部に向けて前記固定子の内周面に固定されて配置され、前記可動子の外周面を支持するブッシュと、を備え、
    前記固定子の内周面のうち、前記中途部よりも前記固定子の軸芯方向の一方側であって前記可動子の一方側の端面が作動する範囲において、前記固定子の軸芯方向の一方側に向かうにつれて内径が大きくなるよう形成されたテーパ部が設けられている電磁ソレノイド。
  2. 前記可動子の前記固定子の軸芯方向の一方側への移動に伴い、前記可動子が前記固定子の軸芯に対して傾斜する場合に、前記テーパ部は前記可動子の外周面との距離が一定になるよう前記固定子の軸芯に対して所定の傾斜角度を有して形成されている請求項1に記載の電磁ソレノイド。
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