JP2020090639A - 蛍光体 - Google Patents

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真之介 秋山
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Abstract

【課題】青色光の導波を抑制し、色むらを抑制できる蛍光体を提供する。【解決手段】発光性を有する第1のマトリックス相と、熱伝導性を有する第2のマトリックス相とが3次元的に複合化された構造物を有し、第1のマトリックス相は、蛍光材料を含み、第2のマトリックス相は、可視領域以外の発光を示す発光中心元素が賦活されているものを含み、可視領域以外の発光を示す発光中心元素は0.05mol%以上、0.5mol%以下の添加量である。【選択図】図1

Description

本発明は、高エネルギー密度を有するレーザー光によって励起させ、白色光を得るための蛍光体に関する。
青色発光ダイオード(LED)の実用化に伴い、青色LEDを用いた白色光源の技術開発が進められている。この白色光源は、従来の光源であるハロゲンランプや高輝度放電ランプ(HID)と比較して消費電力が非常に小さく、製品寿命がとても長いことが特徴である。
これらの白色光源は、ある特定波長の光を放つ励起光源と、その光を吸収して蛍光を放つ蛍光体と、を組み合わせたものである。一般的には、青色光源からの光と、黄色蛍光体からの光と、を合成することで白色光を得る構成が知られている。
また、近年、プロジェクターや車載ヘッドライト分野において、さらなる高輝度化への要望が高まっており、青色LEDよりも高輝度を実現することができる青色レーザー(LD)を励起光源とした白色光源に注目が集まっている。
しかしながら、LD光はLED光と比較してエネルギー密度が非常に高くなるため、蛍光体に照射したときに発する熱量が増加する。この発熱量増加は蛍光体の信頼性低下や温度消光による発光量の低下など様々な問題を引き起こす。
したがって、LD光と蛍光体を組合せた白色光源を実現する場合、高エネルギー密度を有するLD光が照射下で、発光量が低下しない蛍光体が求められている。
これらのレーザー励起光源に対応した蛍光体としては、エネルギー密度の高いレーザー光照射下においても、その発光量を維持することのできる耐熱性の高い蛍光体が必要とされる。
特許文献1には、二種以上のマトリックス相から形成されている凝固体において、各マトリックス相が連続的にかつ三次元的に配列されて相互に絡み合って存在し、該マトリックス相の少なくとも一つが蛍光体相であるセラミック複合材料が開示されている。この蛍光体は、例えば、発光性を有するマトリックス相と、熱伝導性を有するマトリックス相とが複合したものである。
特許第4609319号公報
ところが、上記特許文献1のように各マトリックス相が連続的にかつ三次元的に配列されて相互に絡み合って存在している蛍光体に、青色LDのようなエネルギー密度の高い光を照射すると、前記発光性を有するマトリックス相に賦活された発光中心元素において青色光から黄色に変換された光が360度方向に放射されるのに対して、前記熱伝導性を有するマトリックス相においては青色光が変換されることなく、入射した青色光が導波し、蛍光体外に放射される。このため、中心が青く、その周囲が黄色に色づいた、いわゆるイエローリングを有する状態となり、最終的に我々が認識する光は色むらが発生することとなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、青色光の導波を抑制し、色むらを抑制できる蛍光体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光体は、発光性を有する第1のマトリックス相と、熱伝導性を有する第2のマトリックス相とが3次元的に複合化された構造物を有し、
前記第1のマトリックス相は、蛍光材料を含み、
前記第2のマトリックス相は、可視領域以外の発光を示す発光中心元素が賦活されているものを含み、
前記可視領域以外の発光を示す発光中心元素は0.05mol%以上、0.5mol%以下の添加量であることを特徴とする。
本発明に係る蛍光体によれば、レーザー光を照射した際、熱伝導性を有するマトリックス相内を導波した青色光が熱伝導性を有するマトリックス相に含まれる可視領域外の発光を示す発光中心元素によって、青色光を可視領域外光に変換される。これによって、青色光の導波を抑制し、色むらを抑制できる。
実施の形態1に係る蛍光体の断面構造を示す概略断面図である。 図1の蛍光体に含まれる可視領域以外の発光を示す発光中心元素の元素マッピング分析の結果を示した図である。 実施の形態1に係る蛍光体の可視領域外発光スペクトル図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る蛍光体を得るための引下げプロセスを表す概略図である。 実施の形態にて説明した蛍光体の色むらを測定するために使用した装置を表す概略図である。 実施の形態にて説明した蛍光体の蛍光強度を測定するために使用した装置を表す概略図である。
第1の態様に係る蛍光体は、発光性を有する第1のマトリックス相と、熱伝導性を有する第2のマトリックス相とが3次元的に複合化された構造物を有し、
前記第1のマトリックス相は、蛍光材料を含み、
前記第2のマトリックス相は、可視領域以外の発光を示す発光中心元素が賦活されているものを含み、
前記可視領域以外の発光を示す発光中心元素は0.05mol%以上、0.5mol%以下の添加量であることを特徴とする。
第2の態様に係る蛍光体は、上記第1の態様において、前記第1のマトリックス相、および前記第2のマトリックス相の少なくとも一方は金属酸化物から構成され、前記金属酸化物中の一部の金属元素がランタノイド系元素に置換された構造であってもよい。
第3の態様に係る蛍光体は、上記第2の態様において、前記第1のマトリックス相が、母体としてYAl12あるいはLuAl12の構造を有し、その一部であるY元素あるいはLu元素がCe元素に置換された構造であって、
前記第2のマトリックス相は、Alからなり、可視領域以外の発光を示すYb元素に置換された構造であってもよい。
上記構成によって発光量を低下させることなく、且つ、色むらを低減した蛍光体を実現することができる。
以下、実施の形態に係る蛍光体について添付図面を参照しながら詳述する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(実施の形態1)
<蛍光体>
図1は、実施の形態1に係る蛍光体100の断面構造を示す概略断面図である。図2は、図1の蛍光体に含まれる可視領域以外の発光を示す発光中心元素の元素マッピング分析の結果を示した図である。
実施の形態1に係る蛍光体100は、発光性を有するマトリックス相(第1のマトリックス相)101と熱伝導性を有するマトリックス相(第2のマトリックス相)102とが3次元的に複合化された構造物を含む。発光性を有するマトリックス相は、蛍光材料を含む。特に、熱伝導性を有するマトリックス相102内には、可視領域外の発光を示す発光中心元素103が含まれており、均一に賦活されていることを特徴とする。また、可視領域以外の発光を示す発光中心元素は、0.05mol%以上、0.5mol%以下の添加量である。
上記構造物(複合体)は、例えば、発光性を有するマトリックス相101と、熱伝導性を有するマトリックス相102と、が互いに不規則に入り組んだ構造を有する。また、発光性を有するマトリックス相101と、熱伝導性を有するマトリックス相102のいずれかの母材中に他方が不規則な島状に分布してもよい。それぞれが櫛歯状に構成されていてもよい。このように発光性を有するマトリックス相101と熱伝導性を有するマトリックス相102との接触面積を大きくすることによって発光性を有するマトリックス相101で発生する熱を効率よく熱伝導性を有するマトリックス相102に伝えることができる。なお、図1の構造は一例であって、蛍光体100の構造は上記構造に限定されない。
この蛍光体100によれば、レーザー光を照射した際、熱伝導性を有するマトリックス相102内を導波した青色光が熱伝導性を有するマトリックス相102に含まれる可視領域外の発光を示す発光中心元素によって、青色光を可視領域外光に変換される。これによって、青色光の導波を抑制し、色むらを抑制できる。
以下、蛍光体100を構成する要素ごとに詳述する。なお、ここでの可視領域外の光とは900nm〜1100nmの波長域光を指す。
<発光性を有するマトリックス相:第1のマトリックス相>
発光性を有するマトリックス相(第1のマトリックス相)101は、蛍光材料を含む。蛍光材料は、例えば、母体結晶を構成する一部の元素が、発光中心となる元素によって一部が置換された構造を有する。母体結晶の構造としては数多く存在する結晶の中でも、ガーネット構造を有するYAl12あるいはLuAl12であることが望ましい。この構造は、YあるいはLuと、この後に述べる熱伝導性を有するマトリックス相102であるAlとから構成されている。そこで、発光性を有するマトリックス相と、熱伝導性を有するマトリックス相とが3次元的に複合化した複合体(構造物)を作製する観点では非常に好適である。
また、発光源となる元素としては、ランタノイド系元素が挙げられるが、その中でもCe元素を選択することが望ましい。上述したように発光源となる元素は母体結晶を構成する一部の元素と置換されるが、特にYAl12あるいはLuAl12の一部であるY元素あるいはLu元素と置換した際に、それぞれ黄色および緑色の優れた発光を示すことから好適である。
<熱伝導性を有するマトリックス相:第2のマトリックス相>
熱伝導性を有するマトリックス相(第2のマトリックス相)102は、物性として熱伝導率の高いものを選択することができる。熱伝導率の高いものとしては、例えば、金属酸化物や金属窒化物などが知られているが、不活性ガス雰囲気下でも安定である金属酸化物を使用することが望ましい。中でも、発光性を有するマトリックス相101を構成する酸化物の1つであり、複合体を形成しやすいという観点から熱伝導性を有するマトリックス相102としてはAlを使用することがさらに好ましい。
<熱伝導性を有するマトリックス相に添加する可視領域外の発光を示す発光中心元素>
この可視領域外の発光を示す発光中心元素103の役割は、蛍光体に入射した青色光について熱伝導性を有するマトリックス相内で可視領域外の光に変換させ、光が導波することを抑制することである。したがって、所望の効果を発現させるためには発光中心元素の賦活量を適切にする必要がある。可視領域外の発光を示す発光中心元素103の元素としては、例えばYb、Er等が挙げられるが、青色光励起により可視領域以外の光に変換できるYbを選択することが好ましい。図3に実施の形態1に係る蛍光体の可視領域外発光スペクトル図を示す。Yb元素が含まれるものは900nm〜1100nm間に複数(例えば、970nm、1030nm)の発光スペクトルピークを有することが分かる。これに対して、Yb元素が含まれていないものについては発光スペクトルピークを確認することはできなかった。
可視領域外の発光を示す発光中心元素103の蛍光体100への添加量としては、0.05mol%以上、0.5mol%以下とすることが望ましい。0.05mol%より少ない場合、所望とする青色光導波の抑制ができない。0.5mol%より多い場合、取出し光量の減少により、十分な可視領域光を得ることができない。よって、発光中心元素103の蛍光体100への添加量は、0.05mol%以上、0.5mol%以下とすることが好適である。
<蛍光体の製造方法>
本実施の形態1に係る蛍光体100を作製するために結晶引下げ装置を使用した。図4の(a)〜(c)は、本実施の形態における引下げプロセスを表す概略図である。この結晶引下げ装置は、高周波コイル5と、耐火材6と、融液4を内部に有する坩堝3とを備える。
(1)この結晶引下げ装置では、加熱源として高周波コイル5を有しており、高周波誘導加熱の原理により、結晶引下げ装置内に設置されている坩堝3が加熱される(図4(a))。坩堝3を保温するために周囲は耐火材6で覆われている。したがって、坩堝3内の融液4は、高周波コイル5との物理的な接触なしに加熱される。坩堝3の底面には小さな穴が開いている。
(2)この坩堝3の底面に種結晶2を接触させる(図4(b))。
(3)融液4が種結晶2の面に濡れ広がったことを確認したのちに引き下げることで融液4を凝固させる(図4(c))。
これによって、発光性を有するマトリックス相101と熱伝導性を有するマトリックス相102と、可視領域外の発光を示す発光中心元素103から構成された蛍光体ロッド1を得ることができる。
以下、実施例に基づき、さらに具体的な説明をする。
(実施例)
(1)前記融液4の原料となる純度99.9%の酸化アルミニウム(Al)粉末と酸化イットリウム(Y)粉末、酸化セリウム(CeO)粉末、酸化イッテルビウム(Yb)を所定の比率で混合し、坩堝3にいれる。坩堝の底部には、5mm角、高さ2mmの突起が設けられており、さらに突起の5mm角の底面中央には、φ1mmの貫通孔が設けられている。坩堝3の内径は20mm、内壁高さは30mmである。そして、不活性ガス雰囲気下にて高周波コイル5の出力を上昇させる。このとき溶融温度は、原料粉末が完全に溶融するように1800℃以上1900℃以下とした。
(2)その後、種結晶2を坩堝3の底部と接触させる。すると、坩堝3の底から融液4が種結晶2に濡れ始める。融液4が濡れ広がったことを確認した後、徐々に引下げ凝固させる。
これにより、蛍光体ロッド1が作製できる。
蛍光体ロッド1の断面形状は上述の坩堝3底面の突起と、同サイズ、同形状となり、5mm角である。得られた蛍光体ロッド1は、公知の方法で切断、研磨などの加工により所望の厚みの蛍光体100とする。本実施例においては厚みを100μmとした。つまり本実施例における蛍光体100のサイズは5mm角、厚み100μmである。
実施の形態の蛍光体100の効果を明らかにするために、異なる条件によって作製した蛍光体を用意した。
以下、本実施例における実施例および比較例として挙げた蛍光体の作製条件について詳述する。
実施例1は、発光性を有するマトリックス相101としてYAl12:Ce、熱伝導性を有するマトリックス相102としてAl、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素を0.25mol%添加した例である。
実施例2は、発光性を有するマトリックス相101がLuAl12:Ceである点を除いて実施例1と同様である。
実施例3は、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素を0.05mol%添加した点を除いて実施例1と同様である。
実施例4は、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素を0.5mol%添加した点を除いて実施例1と同様である。
比較例1は、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素が含有されていない、蛍光体100である。
比較例2は、熱伝導性を有するマトリックス相を有さず、さらに可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素が含有されていない点を除いて実施例1と同様である。
比較例3は、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素を0.01mol%添加した点を除いて実施例1と同様である。
比較例4は、可視領域外の発光を示す発光中心元素103のYb元素を0.7mol%添加した点を除いて実施例1と同様である。
以上の蛍光体100について、青色レーザーを照射した際、照射した反対側から放射する光の色むらおよび蛍光強度について評価した。
(色むら)
図5は、作製した蛍光体100の色むらを測定するために使用した装置を表す概略図である。この測定装置は、青色レーザー7、f200レンズ8、測定試料9、f75平凸レンズ10、光検出器11を備える。
蛍光体に照射する青色レーザー7は出力5W、波長450nmであり、その径を0.5mmとなるようにし、蛍光体から放射された光をf75平凸レンズ10にてコリメート光にし、もう1つのf75平凸レンズ10にて光検出器11に集光することで、蛍光体100から放射された直後の光の状態を検出できるように設定した。
実施例および比較例における蛍光体100に対し、青色レーザー7を入射した面とは反対面から放射される発光成分を光検出器11に集光させ、中心部におけるスペクトルを測定する。
中心部のスペクトルの450nmにおける強度Ibと530nmの強度IYの比Ib/IYを求める。実施例2については、蛍光色が黄色ではなく、緑色であるため、中心部のスペクトルの450nmにおける強度Ibと505nmの強度Igの比Ib/Igを求める。色むらの判定基準については下記の通りとした。
・青色レーザーの抜けが改善し車載ヘッドライト用途に用いることが可能な範囲として、Ib/IYまたは、Ib/Igが0.3以下を◎とした。
・青色レーザーの抜けが改善し一般照明用途に用いることが可能な範囲として、Ib/IYまたは、Ib/Igが0.3より大きく、0.6以下を○とした。
・青色レーザーの抜けが不十分な範囲として、Ib/IYまたは、Ib/Igが0.6より大きい場合△とした。
(蛍光強度)
図6は、作製した蛍光体100の蛍光強度を測定するために使用した装置を表す概略図である。この測定装置は、青色レーザー7、f200レンズ8、測定試料9、f75平凸レンズ10、青色光カットフィルター12、光強度検出器13を備える。
実施例および比較例における蛍光体に対し、青色レーザー7を入射した面とは反対面から放射される蛍光成分を光強度検出器13に集光させ、蛍光強度を測定する。
なお、光強度検出器13の検出上限を超えない範囲で測定するために、照射する青色レーザー7のエネルギー密度を1.5W/mm2に調整した。また、青色光が黄色光に変換された蛍光強度のみを測定するために、光強度検出器の前に青色光カットフィルター12を設置した。蛍光強度の判定基準については下記の通りとした。
・光学製品の中でも車載ヘッドライト用途に用いることが可能な範囲として、蛍光出力が40mW以上を◎とした。
・光学製品の中でも一般照明用途に用いることが可能な範囲として、蛍光出力が30mW以上を○とした。
・光学製品への適用に適合してない範囲として、蛍光出力が30mW未満を△とした。
(総合判定)
各実施例および比較例において、色むら、蛍光強度ともに◎のものを◎、少なくとも△が1個以上あるものを△、それ以外のものを○とした。
表1に各条件の試料について測定し、判定した結果を示す。
実施例1及び実施例2と、比較例1との対比から、本実施の形態に係る蛍光体は、色むらを抑制しながら高い蛍光強度を実現できる蛍光体であることが分かる。実施例1および実施例2より、ガーネット構造を有するYAl12あるいはLuAl12を母体結晶として利用すると優れた蛍光強度を得られることがわかる。
実施例3と比較例2との対比より、可視領域外の発光を示す発光中心元素103の蛍光体100への添加量を0.05mol%としたものは色むらを抑制し、高い蛍光強度を実現できることがわかる。一方、添加量が0.05mol%より低い0.01mol%では、色むらの発生を十分抑制することができないことがわかる。
実施例4と比較例3との対比より、可視領域外の発光を示す発光中心元素103の蛍光体100への添加量を0.5mol%としたものは色むらを抑制し、高い蛍光強度を実現できることがわかる。一方、添加量が0.5mol%より高い0.7mol%では、蛍光強度が十分でないことがわかる。
以上からレーザー光を照射した際、熱伝導性を有するマトリックス相内を導波した青色光が可視領域外の発光を示す発光中心元素によって、青色光を可視領域外光に変換することで青色光の導波を抑制し、色むらを抑制できる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明に係る蛍光体は、高エネルギー密度を有するレーザー光照射下において色むらが少なく、蛍光強度に優れていることから、高輝度照明として利用できる可能性が高い。また、可視領域の発光とともに、可視領域以外の発光を同時に放つことができるため、センサー機能を有した照明としても利用できる可能性が高い。
1 蛍光体ロッド
2 種結晶
3 坩堝
4 融液
5 高周波コイル
6 耐火材
7 青色レーザー
8 f200レンズ
9 測定試料
10 f75平凸レンズ
11 光検出器
12 青色光カットフィルター
13 光強度検出器
100 蛍光体
101 発光性を有するマトリックス相
102 熱伝導性を有するマトリックス相
103 可視領域外の発光を示す発光中心元素

Claims (3)

  1. 発光性を有する第1のマトリックス相と、熱伝導性を有する第2のマトリックス相とが3次元的に複合化された構造物を有し、
    前記第1のマトリックス相は、蛍光材料を含み、
    前記第2のマトリックス相は、可視領域以外の発光を示す発光中心元素が賦活されているものを含み、
    前記可視領域以外の発光を示す発光中心元素は、0.05mol%以上、0.5mol%以下の添加量であることを特徴とする蛍光体。
  2. 前記第1のマトリックス相、および前記第2のマトリックス相の少なくとも一方は金属酸化物から構成され、前記金属酸化物中の一部の金属元素がランタノイド系元素に置換された構造であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
  3. 前記第1のマトリックス相が、母体としてYAl12あるいはLuAl12の構造を有し、その一部であるY元素あるいはLu元素がCe元素に置換された構造であって、
    前記第2のマトリックス相は、Alからなり、可視領域以外の発光を示すYb元素に置換された構造であることを特徴とする請求項2に記載の蛍光体。
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