JP5683625B2 - 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ - Google Patents

発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ Download PDF

Info

Publication number
JP5683625B2
JP5683625B2 JP2013053603A JP2013053603A JP5683625B2 JP 5683625 B2 JP5683625 B2 JP 5683625B2 JP 2013053603 A JP2013053603 A JP 2013053603A JP 2013053603 A JP2013053603 A JP 2013053603A JP 5683625 B2 JP5683625 B2 JP 5683625B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitting device
phosphor
light emitting
lamp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013053603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013168658A (ja
Inventor
康之 三宅
康之 三宅
周一 田谷
周一 田谷
昭文 落合
昭文 落合
秀幸 江本
秀幸 江本
伊吹山 正浩
正浩 伊吹山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd, Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2013053603A priority Critical patent/JP5683625B2/ja
Publication of JP2013168658A publication Critical patent/JP2013168658A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5683625B2 publication Critical patent/JP5683625B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、半導体発光素子(LED)と新規な蛍光体を組み合わせた発光装置及びそれを利用した照明装置に関し、特に発光色がアンバー色である車両用灯具およびヘッドランプに関する。
従来、アンバー色を発光する車両用灯具、例えば方向指示器には、アンバー色を着色した電球を内蔵したものが用いられてきたが、電球のもつ欠点、すなわち多大な消費電力や小型化の制限を解決するものとして、LEDを利用したものが提案され、実用化されている。
アンバー色のLEDとして、約580〜610nmに発光スペクトルを有するAlGaInP半導体やGaAsP半導体が知られている。しかし、これらLEDは周囲温度が高くなると発光強度は大きく低下するという問題がある。このためリアコンビネーションランプなどの周囲温度が高温になるような用途では、必要な光量を満たすために、数多くのアンバーLEDを用意する必要があり、高コスト化と設置場所確保による灯具デザインの制限を引き起こしていた。またヘッドランプに組み込まれたターンシグナルランプは、エンジンに距離が近く、特に周囲温度が高いため、上記アンバーLEDでは必要な光量を確保できなかった。
これに対し、青色LEDとLEDの発光により長波長光を発光する蛍光体とを組み合わせてアンバー色を実現する灯具も提案されている(特許文献1)。特許文献1には、青色LEDと組み合わせる長波長用蛍光体として、(Ca,Sr)2Si5N8:Euを用いることが記載されている。
しかしこの蛍光体は、半値幅が約100nmと広く、視感度の低い長波長成分が多いため、効率が低いという問題がある。また残光特性を持つため、点滅させて使用する用途では、非発光時の残光が視認性を低下させるという問題がある。さらに特許文献1に記載されたアンバー色の灯具では、LEDからの発光を遮断するための光学フィルタが必須である。
特開2005−123165号公報
本発明は、温度の高い環境で使用されても温度変化に伴う色の変化が少なく、効率よく発光する発光装置を提供することを課題とする。また本発明は、上記発光装置を利用して、視認性に優れた車両用灯具を提供することを課題とする。
本発明は、LEDと蛍光体を組み合わせた発光装置において、新規な蛍光体を用いることにより上記課題を解決したものである。
即ち、本発明の発光装置は、励起光を発する光源と、その励起光を吸収して光を発する蛍光体を組み合わせてなる発光装置であって、環境温度が−20℃から85℃の範囲において、全光束の変化量が±30%以内であり、発する光の色度が色度座標(CIE1931)上でx≧0.545、y≧0.39、y≦x−0.12であることを特徴とする。
蛍光体として一般式:(Ca α 、Eu β )(Si、Al) 12 (O、N) 16 (但し、1.5<α+β<2.2、かつ0<β<0.2、O/N
≦0.04)で示されるα型サイアロンを主成分とし比表面積が0.1〜0.35m /gである蛍光体を用いる。
また本発明の車両用灯具は、上記発光装置を用いたものである。
本発明の発光装置の一実施形態を示す図。 本発明の車両用灯具の一実施形態を示す図。 本発明の発光装置を用いたヘッドランプの一実施形態を示す図。 実施例の発光装置の発光スペクトルを示す図。 実施例の発光装置の光束の温度依存性を示す図。 実施例の発光装置の色度の温度依存性を示す図。
以下、本発明の発光装置および車両用灯具の実施の形態を説明する。
まず本発明の発光装置を構成する蛍光体について詳述する。
本発明の発光装置が用いるα型サイアロンは、一般式:M(Si,Al)12(O,N)16で表され、元素Mとして、Caを使用し、その一部に発光中心となるEuを導入したEu付活Ca−α−サイアロン蛍光体である。一般に、Eu付活Ca−α−サイアロン蛍光体は、紫外〜青色の幅広い波長域の光で励起され、黄〜橙色の可視発光を示すが、本発明で用いるサイアロン蛍光体は、サイアロン結晶内の酸素含有率を低くするとともに、Ca(Euを含む)の固溶濃度を高かめることにより、橙〜赤色の長波長発光を実現したものである。具体的には波長範囲420〜480nmの励起によってアンバー色の発光を示す。
上述したα型サイアロン蛍光体は、例えば、(a)窒化ケイ素と、(b)窒化アルミニウムと、(c)Ca含有化合物と、(d)Eu含有化合物と、(e)α型サイアロンとからなる原料混合粉末を窒素雰囲気中、1650〜1850℃で加熱処理することによりα型サイアロンを得て、分級処理のみにより、平均粒径が15〜25μmの粉末を得ることにより製造することができる。この方法は、原料混合粉末中にα型サイアロン(e)を含有させるとともに、分級処理のみで平均粒径15〜25μmの粉末を得ることが特徴であり、この方法により得られる蛍光体は、比表面積が小さく、発光効率に優れ、且つ発光色の温度依存性が小さく、高温の環境においても色の変化が少ない。
蛍光体中のCaとEuのモル比(α+β)は、1.5を超え、2.2以下である。α+βが1.5以下では、ピーク波長が595nm以上の蛍光が得難い。また(α+β)が2.2を越えると、蛍光特性に悪影響を及ぼす第二相が生成しやすくなる。またEuの固溶量(βの値)は、0.2未満である。0.2以上では、蛍光ピーク波長がシフトし、アンバー色が得にくく、また発光効率が低下する。
酸素と窒素の比率O/N比は0.04以下である。0.04を超えると、ピーク波長が595nm以上の蛍光が得にくいだけでなく、Ca及びEuの固溶限界量が少なくなり、α+β>1.5を実現することが困難になる。
比表面積は0.1〜0.35m/gである。0.35m2/gより大きい場合は、一次粒子が十分に発達しておらず、あるいは、蛍光体粒子表面に凹凸があり、その結果として、60%以上の高い発光効率が得られない。また、比表面積が0.1m2/gより小さいと、粒径が大きくなり過ぎて、発光装置の組み立て時に用いるディスペンサー用ノズルが詰まるなどの不都合が起きる場合がある。
なお本発明において、比表面積は、BET法に基き測定し、BET多点解析により求めた値である。
本発明の発光装置は、蛍光体として上記α型サイアロン蛍光体を用いたことを除き、公知の発光装置と同様であり、構造や型は特に限定されない。
図1に第1の実施の形態として、本発明が適用される典型的な発光装置を示す。この発光装置は、ガラス繊維、エポキシ樹脂などの絶縁物により構成されているランプハウス3にアノード/カソード両極用の電極4、5が設置されており、LED2はエポキシ樹脂等の接着剤によりランプハウス3上に固定されている。LED2のアノード/カソード各電極は、対応する引き出し電極4、5と導電性ワイヤー6によって電気的接合がなされている。ランプハウス3にはほぼ中央に凹部が形成ており、その凹部内に橙色蛍光体と樹脂1を充填し発光素子を構成している。
青色LED2としては、ピーク波長が420〜480nmの範囲にある公知の青色LEDを用いることができる。具体的には、GaN系化合物半導体、InGaN系化合物半導体、ZnO系化合物半導体、ZnSe系化合物半導体などが例示できる。
凹部を充填する封止材である樹脂としては、LED2からの発光ピーク波長よりも短波長領域まで透明であり、蛍光体を混合できる材料であればよい。具体的には熱硬化樹脂、光硬化性樹脂や低融点ガラスなどが挙げられる。特にエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ基を有するポリジメチルシロキサン誘導体、オキセタン樹脂、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂等の熱硬化樹脂が好ましい。これら樹脂は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
本発明の発光装置の発する光の色度は、好ましくは、色度座標(CIE1931)上でx≧0.545、y≧0.39、y≦x−0.12である。このような色度は、ピーク波長が420〜480nmの範囲にある青色LEDと上述したα型サイアロン蛍光体とを組み合わせることにより実現できるが、この色度範囲から逸脱しない範囲で、上述したアンバー色蛍光体以外の蛍光体を含んでいてもよい。
他の蛍光体としては、ユーロピウム付活のM2SiO4(M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のM2Si58(M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のM3SiO5(M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のMAlSiN3(M=Mg、Ca、Sr、Ba)、セリウム付活のA3512(A=Y、Gd、Lu、Tb、B=Al、Ga)などの一般的に知られている蛍光体を1種または2種以上を混合して用いることができる。また必要に応じて各波長変換材用材料に、励起光および波長変換された光の反射を補助するために硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素などの散乱剤を混在させてもよい。
蛍光体は、上述した樹脂に適量混合させて用いることができる。樹脂に混合する場合の混合量は、特に限定されないが、通常樹脂の1〜50重量%程度である。また蛍光体を、ランプハウス3中に分散させることも可能である。
ランプハウス3と青色LED2および電極4、5は、ランプハウス3上に青色LED2が固定され、かつ、アノード/カソード用の各引き出し電極とLED2のアノード/カソード電極とが対応して電気的接合がなされていればよく、図1に示す形態のほか、種々の形態を取ることができる。例えば、図示しないが、LED2のアノード/カソード電極と対応する各引き出し電極とを、Au-Snなどの共晶材料やAuバンプ、異方性を有する導電性シート、Agペーストに代表されるような導電性樹脂等により、電気的に接合するとともにランプハウス3に固定する形態や、上記した材料によりLED2の片極のみを対応する引き出し電極に対し電気的に接合すると共にランプハウス3へ固定し、他方の極と対応する引き出し電極とを導電性ワイヤーにて電気的接合をとる形態などを取りえる。さらに、ランプハウス3がLED2の放熱性を向上させるために金属等の導電性材料で構成され、片極の引き出し電極5を兼ねるようにしてもよい。
ランプハウス3に形成された凹部の内側には、塗布、メッキ、または蒸着等により高反射率材を形成してもよい。凹部の形状は概円錐台形であることが望ましいが、概四角錐台形でもよい。凹部の側壁は傾斜していることが望ましいが、用途によっては、ほぼ垂直であってもよい。
本発明の発光装置は、青色LEDの励起により発光する蛍光体として、特定のEu付活Ca−α型サイアロン蛍光体を用いたことにより、高温の環境においても色の変化が少なく、発光効率がよい。本発明の発光装置は、発光ピーク波長が420〜480nmであるLEDと上記α型サイアロン蛍光体を用いたことにより、その発光スペクトルにおいて波長500nm以下の領域の面積を発光スペクトルの面積の5%以下とすることができる。これにより、波長500nm以下の光を遮断するための光学フィルター等がなくても、色度座標(CIE1931)上でx≧0.545、y≧0.39、y≦x−0.12の色度を実現できる。
次に本発明の車両用灯具およびそれを組み込んだヘッドランプについて説明する。
図2は、本発明の車両用灯具の一例を示す図である。この灯具は、発光素子21と、発光素子21を支持する支持部22と、略円弧状の形状を有するリフレクタ23と、リフレクタ23と対向して配置されたアウターレンズ24とを備えている。発光素子21は、図1に示す発光装置と同様の構造を持つ発光素子21で、外側からの光が直接発光素子21に当たらないようにするために、蛍光体を充填した発光素子の上面が、発光素子21とレンズ24とを結ぶ直線に対しほぼ直交する方向を向くように、支持部22に固定されている。発光素子21は、図示しない電源部に接続されている。リフレクタ23は、発光素子21が発光する光をレンズ24側に反射させるもので、少なくとも発光素子21に対向する表面が金属或いは白色の材料からなる。例えば、表面に蒸着、塗布等によりアルミニウムなどの金属膜や白色顔料の膜が形成されている。また図示しないが、必要に応じて色味を調整するための光学フィルターがアウターレンズと発光素子との間に配置される場合がある。
このような構造により、発光素子21の非発光時には光学フィルターやアウターレンズの色が外部から見えない。発光時には、リフレクタ23で反射された光は、レンズ24を介して外部へ照射される。従って点灯時と非点灯時とで、色(見栄え)が全く異なり、視認性が良好である。
本発明の車両用灯具は、例えば、車載用ターンシグナルランプ、リアコンビネーションランプ、車内照明灯、メーター照明、スイッチ類照明など種々の車両用灯具に適用することができる。図3に、本発明が適用されるヘッドランプの一例を示す。図3(a)はその正面図、(b)はA−A断面図である。このヘッドランプは、ハイビームランプ31、ロービームランプ32、33、ポジションランプ34、ターンシグナルランプ35など複数の灯具から構成される。本発明の発光装置は、これら灯具のいずれにも適用することが可能であるが、特に、各国でアンバー色の色範囲が規格化されている車載用ターンシグナルランプに好適である。車載用ターンシグナルランプ用いられるアンバー色の色範囲は、日本では、JIS D5500において橙色範囲として、0.429≧y≧0.398、z≦0.007(但しz=1−x−y、xyzは色度座標)と規格化され、欧州では、ECE規則で、y≧0.39、y≧0.79−0.67x、y≦x−0.12と規格化されている。米国では、SAE J578c,J578dにおいて、y=0.39、y=0.79−0.67x、y≦x−0.12と規格化されている。
本発明の車両用灯具が用いる発光素子21は、色度座標(CIE1931)上でx≧0.545、y≧0.39、y≦x−0.12の色度範囲を実現できるので、上記規格を満たす車載用ターンシグナルランプを提供することができる。
また本発明の車両用灯具は、光源である発光装置(発光素子21)自体が車載用ターンシグナルランプの色度規格範囲内であるため、光学フィルターを用いなくともターンシグナルランプを製造することが可能となる。光学フィルターを用いないため、発光ロスも少なくなり、効率も向上する。
以下、本発明の実施例を説明する。
1.α型サイアロン蛍光体の製造
窒化ケイ素粉末61.2質量%、窒化アルミニウム粉末22.1質量%、窒化カルシウム粉末9.5質量%、フッ化カルシウム粉末5.0質量%、酸化ユーロピウム粉末2.2質量%を、乳鉢を用いて混合して、窒化ホウ素質坩堝に充填し、カーボンヒーターの電気炉で大気圧窒素中、1750℃で16時間の加熱処理を行った。加熱処理により得られた粉末は、粉末X線回折測定の結果、α型サイアロンであることが確認された。
加熱処理により得られた粉末(α型サイアロン)15質量%、窒化ケイ素粉末53質量%、窒化アルミニウム粉末19.1質量%、窒化カルシウム粉末11質量%、酸化ユーロピウム粉末1.9質量%を混合して、窒化ホウ素質坩堝に充填し、カーボンヒーターの電気炉で、窒素雰囲気中、1750℃で16時間の加熱処理を行った。得られた試料を篩分級し、45μmの篩を通過した粉末を発光装置作成用の蛍光体とした。
この蛍光体について、粉末X線回折測定により結晶相を調べた結果、存在する結晶相はα型サイアロンのみであった。蛍光分光光度計で蛍光スペクトルを測定したところ、ピーク波長が600nmで、半値幅が85nmであった。比表面積は0.24m2/gであった。
蛍光体組成式、(Caα、Euβ)(Si、Al)12(O、N)16でおけるα+β、O/N比を表1に示すように変えて、上記と同様の製造方法により、複数種類の蛍光体(実施例1〜3、比較例1〜5)を作製した。但し、比較例5の蛍光体は、原料粉末としてα型サイアロンを除いた原料粉末を化学量論的比率で混合して用いた。
Figure 0005683625
2.蛍光体の発光特性測定
実施例1〜3および比較例1〜5の蛍光体について、455nmの励起光で励起した場合の蛍光特性を測定した。結果を表1に示す。
実施例3(α+β=1.71)と、比較例1(α+β=1)および比較例2(α+β=2.5)との比較から、α+βが1.5以下では、ピーク波長が595nm以上の蛍光が得難く、2.2を越えるα型サイアロンを製造しようとすると、蛍光特性に悪影響を及ぼす第二相が生成しやすくなることがわかる。
また実施例2(β=0.04)と比較例3(β=0.25)との比較から、α+βが同じであっても、Euの固溶量(β値)が0.2を超えると、蛍光ピーク波長もシフトし、発光効率が低下することがわかる。
実施例3(O/N=0.02)と比較例4(O/N比=0.06)の比較より、ピーク波長および発光効率のいずれについても、酸素と窒素の比率は0.04以下であることが好ましいことがわかる。
比表面積に関しては、実施例1(0.24m2/g)と比較例5(0.42m2/g)との比較から、比表面積が0.35m2/gより大きいと、60%以上の高い発光効率が得られないことがわかる。
3.発光装置の作製
実施例1の蛍光体を、熱硬化型シリコーン樹脂100重量部に対し20重量部配合し、均一に撹拌した後、電極5及び青色LED(窒化ガリウム系化合物半導体LED、発光波長のピーク:約460nm)が固定されたランプハンス3に注入機で注入した。その後、150℃で1〜4時間加熱して樹脂を硬化し固定化し、図1に示すような発光装置を作製した。
この発光装置の青色LEDに電流350mAを流し、積分球で全光束を測定するとともに、周囲温度25℃における発光スペクトルを測定した。発光スペクトルを図4に示す。その結果、全光束は約29ルーメン(lm)、ピーク波長は603nm、発光スペクトルの半値幅は86nmであった。また500nm以下の積分値は、全体の積分値に対して0.33%であった。発光時の色度座標はx、y=0.5798、0.4169であり、車載用ターンシグナルランプに用いられるアンバー色の範囲内にあることが確認された。
4.温度特性の評価
3.で作製した発光装置及び従来のAIGalnP半導体LEDについて、周囲温度を制御した状態で、350mAの電流を通電し、積分球で全光束及び色度を測定した。その結果を図5及び図6に示す。図5中、光束の強度は、周囲温度が25℃のときの光束に対する相対強度を表している。図6中、点線で囲った領域は、ECE方向指示器色度領域を示し、一点鎖線はCIE1971 Spectrum Locus (単色光軌跡)を示す。
図5からも明らかなように、AIGalnP半導体LEDは、高温領域で光束が低下するのに対し、本発明の発光装置は高温領域でも光束の低下が少なかった。
また図6に示すように、AIGalnP半導体LEDは、周囲の温度変化に対する色度変化が大きく、方向指示器の色度領域から外れてしまうのに対し、本発明による発光装置では、周囲環境が100℃となっても色度変化は少なかった。
これらの結果から本発明の発光装置は、使用環境が高温であっても安定に光束を維持でき、色度変化が少ないことが確認された。
本発明によれば、高温下でも安定に光束が維持でき色度変化の少ないアンバー色の発光装置が提供される。この発光装置は、車両用灯具、一般のアンバー色光源に適用することができ、特に周囲温度の高い車両用灯具に好適である。
1・・・樹脂、2・・・青色LED、3・・・ランプハウス、4,5・・・電極、6・・・導電性ワイヤー、21・・・発光素子、23・・・リフレクタ、24・・・アウターレンズ。

Claims (6)

  1. 励起光を発する光源と、その励起光を吸収して光を発する蛍光体を組み合わせてなる発光装置であって、
    前記蛍光体が、一般式:(Caα,Euβ)(Si,Al)12(O,N)16(但し、1.5<α+β<2.2、0<β<0.2、O/N≦0.04)(但し、O/N<0.016を除く)で示されるα型サイアロンを主成分とし、比表面積が0.1〜0.35m /gの蛍光体と、
    ユーロピウム付活のM 2 SiO 4 (M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のM 2 Si 5 8 (M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のM 3 SiO 5 (M=Mg、Ca、Sr、Ba)、ユーロピウム付活のMAlSiN 3 (M=Mg、Ca、Sr、Ba)、セリウム付活のA 3 5 12 (A=Y、Gd、Lu、Tb、B=Al、Ga)から選択される少なくとも1種の蛍光体とが混合されたものであり、
    前記光源が、GaN系化合物半導体、InGaN系化合物半導体、ZnO系化合物半導体、ZnSe系化合物半導体の何れかからなる発光ピーク波長が420〜480nmの化合物半導体であり、
    前記発光装置の発光スペクトルにおける500nm以下の面積が、発光スペクトル全体の面積の5%以下であり、
    前記発光装置が発する光の全光束の変化量が、環境温度が−20℃から85℃の範囲において、±30%以内であり、発する光の色度が色度座標(CIE1931)上でx≧0.545、y≧0.39、y≦x−0.12であることを特徴とする発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置であって、環境温度が−20℃から85℃の範囲において、色度の変化量が色度座標(CIE1931)上でΔx≦0.03、Δy≦0.03であることを特徴とする発光装置。
  3. 請求項1または2に記載の発光装置を用いた車両用灯具。
  4. 発光素子と、前記発光素子からの光を受け、反射するリフレクタと、リフレクタで反射された光を外部に照射するためのレンズとを備えた車両用灯具であって、発光素子として請求項1又は2に記載の発光装置を用いたことを特徴とする車両用灯具。
  5. 請求項4項に記載の車両用灯具であって、カラーフィルターを用いずに測定した発光スペクトルにおける500nm以下の領域の面積が、発光スペクトル全体の面積の5%以下であることを特徴とする車両用灯具。
  6. 請求項3ないし5いずれか1項記載の灯具を組み込んだヘッドランプ。
JP2013053603A 2013-03-15 2013-03-15 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ Active JP5683625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053603A JP5683625B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013053603A JP5683625B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007269970A Division JP5941243B2 (ja) 2007-10-17 2007-10-17 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013168658A JP2013168658A (ja) 2013-08-29
JP5683625B2 true JP5683625B2 (ja) 2015-03-11

Family

ID=49178795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013053603A Active JP5683625B2 (ja) 2013-03-15 2013-03-15 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5683625B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190106392A (ko) * 2018-03-09 2019-09-18 엘지이노텍 주식회사 발광소자 패키지

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111788521B (zh) * 2018-03-06 2022-10-28 索尼公司 发光元件、光源装置以及投影仪
KR102334956B1 (ko) 2018-11-01 2021-12-02 주식회사 엘지화학 차량용 램프 및 이의 제조 방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6945672B2 (en) * 2002-08-30 2005-09-20 Gelcore Llc LED planar light source and low-profile headlight constructed therewith
WO2007004492A1 (ja) * 2005-07-01 2007-01-11 National Institute For Materials Science 蛍光体とその製造方法および照明器具
JP5006549B2 (ja) * 2006-02-07 2012-08-22 株式会社小糸製作所 車両用標識灯

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190106392A (ko) * 2018-03-09 2019-09-18 엘지이노텍 주식회사 발광소자 패키지
KR102550462B1 (ko) 2018-03-09 2023-07-03 쑤저우 레킨 세미컨덕터 컴퍼니 리미티드 발광소자 패키지

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013168658A (ja) 2013-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5941243B2 (ja) 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ
JP6216761B2 (ja) 色安定マンガンドープ蛍光体
US10568172B2 (en) Dimmable solid-state light emitting devices
JP4543250B2 (ja) 蛍光体混合物および発光装置
JP5676653B2 (ja) 半導体発光装置
US20070090381A1 (en) Semiconductor light emitting device
WO2009128468A9 (ja) 白色発光装置、バックライト、液晶表示装置および照明装置
JP4798335B2 (ja) 蛍光体および蛍光体を用いた光源
JP2014514388A5 (ja)
JP2006124501A (ja) 蛍光体混合物および発光装置
JP2009516774A (ja) 照明用途において使用するための電荷補償窒化物蛍光体
KR20100015323A (ko) Led 용도에 사용되는 적색선 방출 인광체
JP2004115633A (ja) 珪酸塩蛍光体およびそれを用いた発光装置
JP2010097829A (ja) 照明装置および車両用灯具
JP2006310817A (ja) 白色発光装置及び照明装置
JP2007059898A (ja) 半導体発光装置
JP5125039B2 (ja) 希土類酸窒化物系蛍光体及びこれを用いた発光装置
JP5683625B2 (ja) 発光装置、それを用いた車両用灯具、およびヘッドランプ
KR101245005B1 (ko) 백색 발광 장치 및 이것을 이용한 차량용 등기구
KR102255213B1 (ko) 형광체와 이를 포함하는 발광 소자
JP5783512B2 (ja) 発光装置
JP4948015B2 (ja) アルミン酸系青色蛍光体およびそれを用いた発光装置
WO2023145774A1 (ja) 蛍光体、その製造方法、および、発光デバイス
WO2009093611A1 (ja) 蛍光体を用いた発光モジュール及びこれを用いた車両用灯具
JP7361314B2 (ja) 蛍光体およびそれを使用した発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5683625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250