JP2020088898A - ステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルエンドにおける結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供する。【解決手段】環状のステータコアと、導体10と、導体10を覆う絶縁被膜20と、を有する複数の電線4により構成され、ステータコアの軸方向に突出して電線4の端部において導体10が露出する導体露出部11を有し、一方の電線4における導体露出部11の先端と他方の電線4における導体露出部11の先端とが結合された結合部12を有するコイル3と、を備え、一方の電線4の導体露出部11は、前記ステータコアの径方向から見て、他方の前記電線側に凸となるように全体が湾曲した湾曲部13となっている。【選択図】図2
Description
本発明は、ステータに関するものである。
従来、回転電機のステータとして、ステータコアに形成されたスロットに導体セグメントを挿入し、ステータコアから突出した導体端部を互いに結合することでステータコアに装着されて形成されるコイルを備えるものがある。この種のコイルでは、ステータコアから突出したコイルエンドの温度上昇を抑制する技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、ステータコアの軸方向の両端部にコイルエンドを有するステータと、冷媒供給口及び冷媒排出口を備えたケースと、を有するモータの構造が開示されている。特許文献1に記載の技術にあっては、コイルは、ステータコアの軸方向の両端部において、コイルの端部同士を結合するために絶縁被膜が剥離された導体露出部を有する。この導体露出部を冷却するため、ケースの冷媒供給口からコイルエンドに冷媒が供給され、その後冷媒排出口から冷媒が排出される。これにより、コイルエンドにおける温度上昇を抑制し、十分な冷却性能を確保できるとされている。
特許文献1に記載の技術にあっては、コイルエンドにおいてコイルの絶縁被膜を剥離して結合するため、結合時に溶接の熱による影響を受ける。このため、特許文献1に記載の技術にあっては、絶縁被膜の熱劣化を抑制するために導体露出部の長さを長くする必要がある。しかしながら、結合部と絶縁被膜との距離を離すとコイルエンドが軸方向に拡大され、モータが大型化するおそれがある。したがって、従来技術にあっては、コイルエンドにおける結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータの提供という点で改善の余地があった。
そこで、本発明は、コイルエンドにおける結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係るステータ(例えば、実施形態におけるステータ1)は、環状のステータコア(例えば、実施形態におけるステータコア2)と、導体(例えば、実施形態における導体10)と、前記導体を覆う絶縁被膜(例えば、実施形態における絶縁被膜20)と、を有する複数の電線(例えば、実施形態における電線4)により構成され、前記ステータコアの軸方向に突出して前記電線の端部において前記導体が露出する導体露出部(例えば、実施形態における導体露出部11)を有し、一方の前記電線における前記導体露出部の先端と他方の前記電線における前記導体露出部の先端とが結合された結合部(例えば、実施形態における結合部12)を有するコイル(例えば、実施形態におけるコイル3)と、を備え、前記電線の前記導体露出部は、全体が湾曲した湾曲部(例えば、実施形態における湾曲部13)となっていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明に係るステータは、前記湾曲部は、前記ステータコアの径方向から見て、結合される他方の前記電線側に凸となるように湾曲していることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明に係るステータは、前記絶縁被膜は内部に空孔(例えば、実施形態における空孔23)を有し、前記空孔は、中空のカプセル(例えば、実施形態におけるカプセル22)により形成されていることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明に係るステータは、前記絶縁被膜は内部に空孔を有し、
前記空孔は、熱分解性樹脂により形成されていることを特徴としている。
前記空孔は、熱分解性樹脂により形成されていることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明に係るステータは、前記導体露出部の長さは、6mm以上7mm以下となるように形成されていることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載のステータによれば、コイルはステータコアの軸方向に突出するコイルエンドにおいて絶縁被膜が剥離された導体露出部を有する。導体露出部の結合部において電線の端部同士が結合されることにより、コイルをステータコアに装着できる。このとき、電線は、導体露出部の全体が湾曲した湾曲部を有するので、導体露出部に直線部が設けられて直線部を交差させることで他方の電線と結合される場合と比較して、電線の端部同士が重なる面積を増加させることができる。また、直線部を有さないので、導体露出部の軸方向の長さを抑えることができる。これにより、ステータが軸方向に大型化するのを抑制できるとともに、電線端部の溶接時に端部同士を確実に溶接して固定できる。
さらに、電線の端部同士の重なる面積が増加することにより、溶接時における高さ方向(ステータの軸方向)の位置決め自由度が向上するので、製造時の作業性を向上できる。
したがって、コイルエンドの結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供できる。
さらに、電線の端部同士の重なる面積が増加することにより、溶接時における高さ方向(ステータの軸方向)の位置決め自由度が向上するので、製造時の作業性を向上できる。
したがって、コイルエンドの結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供できる。
本発明の請求項2に記載のステータによれば、一対の電線において、結合される他方の電線側に突出する部分が互いに結合される。これにより、結合部の範囲が拡大され、結合作業を容易に行うことができる。よって、導体露出部の長さの短縮と作業性の向上とを両立した電線を有するステータとすることができる。
本発明の請求項3に記載のステータによれば、絶縁被膜は内部に空孔を有し、空孔は中空のカプセルにより形成されているので、絶縁被膜の内部に空気の層が存在することにより、絶縁被膜全体の耐熱性を向上することができる。
ここで、内部に空孔を有さない絶縁被膜を使用した従来の技術にあっては、結合部と絶縁被膜との距離が近い場合に、結合部における溶接の熱により絶縁被膜に焦げ付きや火脹れ等の熱劣化が生じるおそれがある。このため、従来技術にあっては、熱劣化を抑えるために導体露出部を長く形成して結合部と絶縁被膜との距離を離す必要があり、これによりステータが軸方向に大型化するおそれがあった。
本発明のステータによれば、絶縁被膜は内部に空孔を有することにより絶縁被膜全体の耐熱性が向上するので、これにより、結合部と絶縁被膜との距離を近づけた場合であっても、溶接の熱による絶縁被膜の熱劣化を抑制できる。よって、導体露出部の長さを短くし、コイルエンドの軸方向の長さを抑えることができる。
したがって、コイルエンドの結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供できる。
ここで、内部に空孔を有さない絶縁被膜を使用した従来の技術にあっては、結合部と絶縁被膜との距離が近い場合に、結合部における溶接の熱により絶縁被膜に焦げ付きや火脹れ等の熱劣化が生じるおそれがある。このため、従来技術にあっては、熱劣化を抑えるために導体露出部を長く形成して結合部と絶縁被膜との距離を離す必要があり、これによりステータが軸方向に大型化するおそれがあった。
本発明のステータによれば、絶縁被膜は内部に空孔を有することにより絶縁被膜全体の耐熱性が向上するので、これにより、結合部と絶縁被膜との距離を近づけた場合であっても、溶接の熱による絶縁被膜の熱劣化を抑制できる。よって、導体露出部の長さを短くし、コイルエンドの軸方向の長さを抑えることができる。
したがって、コイルエンドの結合部と絶縁被膜との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータを提供できる。
本発明の請求項4に記載のステータによれば、空孔は熱分解性樹脂により形成されるので、電線を製造した後に、絶縁被膜を所定の温度まで加熱することで、絶縁被膜の内部に空孔を形成できる。このように、簡易な方法により絶縁被膜の内部に空孔を形成できるので、作業性を向上できる。
本発明の請求項5に記載のステータによれば、導体露出部の長さは6mm以上7mm以下となるように形成されているので、コイルエンドの軸方向における長さを短くしつつ、溶接時の熱による絶縁被膜の熱劣化を抑制できる。よって、小型化と熱劣化の抑制とを両立したステータとすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(ステータ)
図1は、ステータ1の外観斜視図である。
ステータ1は、ステータコア2と、コイル3と、を備える。なお、図1では、説明のためコイル3を一部省略している。
図1は、ステータ1の外観斜視図である。
ステータ1は、ステータコア2と、コイル3と、を備える。なお、図1では、説明のためコイル3を一部省略している。
ステータコア2は、軸線Cを中心とした環状に形成されている。ステータコア2の内周面には、ティース2aが形成されている。ティース2aは、ステータコア2の内周面から径方向の内側に向かって突出している。ティース2aは、周方向に複数設けられている。各ティース2aの間はスロット2bとされ、各スロット2bには後述するコイル3が挿入される。ステータコア2の内部には、不図示のロータが軸線Cを中心として回転自在に配置される。
以下の説明では、ステータコア2の軸線Cに沿う方向を軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C回りの方向を周方向という場合がある。
以下の説明では、ステータコア2の軸線Cに沿う方向を軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C回りの方向を周方向という場合がある。
コイル3は、ステータコア2のティース2aに巻回され、スロット2bに挿入されている。コイル3は、複数の電線4により形成されている。具体的に、コイル3は、U字状に曲げられた電線4を周方向に複数重ねた状態で、電線4の端部が軸方向の一方側を向くようにして軸方向の他方側からスロット2bに挿入されることにより形成されている。電線4がステータコア2に挿入された後、軸方向一方側に突出した電線4の端部を周方向に沿って捩り曲げ、端部同士を結合することにより、コイル3がステータコア2に固定されている。コイル3のうち、スロット2bに挿入される部分はコイル挿通部31とされ、ステータコア2の端面から軸方向の一方側及び他方側に突出する部分はコイルエンド32とされている。
図2は、軸方向一方側に位置するコイルエンド32における電線4の端部の拡大図である。また、図4は、電線4の断面図である。
電線4は、導体10と、絶縁被膜20と、を有する。
導体10は、電線4の芯部分を構成し、矩形状の断面を有する線状に形成されている。導体10は、軸方向の他方側に突出するコイルエンド32の先端部に、導体露出部11を有する。
電線4は、導体10と、絶縁被膜20と、を有する。
導体10は、電線4の芯部分を構成し、矩形状の断面を有する線状に形成されている。導体10は、軸方向の他方側に突出するコイルエンド32の先端部に、導体露出部11を有する。
図2に示すように、導体露出部11は、電線4の端部において導体10が露出された部分である。複数の電線4において隣り合う導体露出部11同士は互いに溶接により電気的及び機械的に接合されている。隣り合う電線4のうち一方の電線4における導体露出部11の先端と、他方の電線4における導体露出部11の先端と、が結合された部分は結合部12とされている。結合部12は、例えばTIG溶接により結合されている。一方の電線4の導体露出部11は、ステータコア2の径方向から見て、他方の電線4側に凸となるように全体が湾曲した湾曲部13となっている。換言すれば、導体露出部11は湾曲部13のみを有する。湾曲部13の曲率は、導体露出部11の基端部から先端部に向かうにしたがい徐々に小さくなっている。なお、導体露出部11の基端部とは、導体露出部11において導体露出部11と絶縁被膜20との境界部に位置する部分である。導体露出部11の長さは、6mm以上7mm以下となるように形成されている。
ここで、導体露出部11の長さの設定方法について説明する。
図5は、横軸を導体露出部11の長さとし、縦軸を溶接時の導体露出部11の基端部温度としたときの、導体露出部11の長さと溶接時の導体露出部11の基端部温度との関係を示すグラフである。
導体露出部11の基端部の温度が所定温度Pを超えると、絶縁被膜20が熱による影響を受け、焦げ付きや火膨れ等の熱劣化が発生する。ここで、所定温度Pは、例えば絶縁被膜20の耐熱温度である。
図5に示すように、導体露出部11の長さが5mm以下(領域R1)のとき、結合部12と絶縁被膜20との距離が短いため、基端部の温度が所定温度Pを上回り、熱劣化が生じる。一方、導体露出部11の長さが6mm以上(領域R2)のとき、結合部12と絶縁被膜20との距離が長いため、基端部の温度は所定温度Pを下回る。このため熱劣化は生じないが、導体露出部11の長さが長くなるほどステータ1の軸方向寸法が大きくなる。
したがって、熱劣化が生じない領域R2の範囲内において、導体露出部11の長さが最短となるように導体露出部11の長さを設定する必要がある。これにより、本実施形態の導体露出部11の長さは6mm以上7mm以下に設定されるのが好ましく、6mmに近いほどより好ましい。
図5は、横軸を導体露出部11の長さとし、縦軸を溶接時の導体露出部11の基端部温度としたときの、導体露出部11の長さと溶接時の導体露出部11の基端部温度との関係を示すグラフである。
導体露出部11の基端部の温度が所定温度Pを超えると、絶縁被膜20が熱による影響を受け、焦げ付きや火膨れ等の熱劣化が発生する。ここで、所定温度Pは、例えば絶縁被膜20の耐熱温度である。
図5に示すように、導体露出部11の長さが5mm以下(領域R1)のとき、結合部12と絶縁被膜20との距離が短いため、基端部の温度が所定温度Pを上回り、熱劣化が生じる。一方、導体露出部11の長さが6mm以上(領域R2)のとき、結合部12と絶縁被膜20との距離が長いため、基端部の温度は所定温度Pを下回る。このため熱劣化は生じないが、導体露出部11の長さが長くなるほどステータ1の軸方向寸法が大きくなる。
したがって、熱劣化が生じない領域R2の範囲内において、導体露出部11の長さが最短となるように導体露出部11の長さを設定する必要がある。これにより、本実施形態の導体露出部11の長さは6mm以上7mm以下に設定されるのが好ましく、6mmに近いほどより好ましい。
図2に戻って、絶縁被膜20は、導体10の外周部を覆っている。絶縁被膜20は、例えば樹脂等の絶縁性材料により形成されている。絶縁被膜20は、導体露出部11を除く導体10の全長に亘って形成されている。絶縁被膜20は、絶縁材21と、カプセル22(図4参照)とを有する。
絶縁材21は、例えばポリイミド等の絶縁性の樹脂により形成されている。絶縁材21は、内部に中空のカプセル22を複数有している。
カプセル22は、絶縁材21とは異なる樹脂により形成されている。カプセル22は、例えばシリコーン等の樹脂である。カプセル22は、球状に形成されている。カプセル22の内部は、空孔23となっている。換言すれば、絶縁被膜20は内部に空孔23を有し、空孔23は中空のカプセル22により形成されている。
カプセル22は、絶縁材21とは異なる樹脂により形成されている。カプセル22は、例えばシリコーン等の樹脂である。カプセル22は、球状に形成されている。カプセル22の内部は、空孔23となっている。換言すれば、絶縁被膜20は内部に空孔23を有し、空孔23は中空のカプセル22により形成されている。
空孔23は、不図示の熱分解性樹脂により形成されている。具体的に、空孔23は、絶縁材21に含まれた熱分解性樹脂が加熱され、この熱分解性樹脂がガス化することにより絶縁材21の内部に形成される。ここで、ガス化する前の熱分解性樹脂の外周部にシリコーン製の外郭材(後のカプセル22)を配置し、その状態で絶縁被膜20を加熱することにより、中空のカプセル22が形成される。
なお、ガス化する前において、熱分解性樹脂の外周部は外郭材に覆われていなくてもよい。すなわちカプセル22はなくてもよい。この場合、絶縁材21の内部には、空孔23が形成されている。ただし、本実施形態におけるカプセル22が設けられる構成によれば、絶縁被膜20の内部で複数の空孔23が結合して大きな空洞が形成されるのを抑制できるので、絶縁被膜の強度を高く維持できる点で優位性がある。
なお、ガス化する前において、熱分解性樹脂の外周部は外郭材に覆われていなくてもよい。すなわちカプセル22はなくてもよい。この場合、絶縁材21の内部には、空孔23が形成されている。ただし、本実施形態におけるカプセル22が設けられる構成によれば、絶縁被膜20の内部で複数の空孔23が結合して大きな空洞が形成されるのを抑制できるので、絶縁被膜の強度を高く維持できる点で優位性がある。
(作用、効果)
次に、ステータ1の作用、効果について説明する。
ここで、図3の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図2の各高さ位置IIIa−IIIa、IIIb−IIIb及びIIIc−IIIcにおける導体10の断面図である。図3(a)、(b)及び(c)に示すように、導体露出部11は全体が湾曲することにより、いずれの高さ位置((a)、(b)及び(c))においても、一方の電線4の導体10と他方の電線4の導体10とが径方向に重なっている。これにより、電線4の端部同士の重なる面積が増加し、溶接時の位置決めの自由度が向上するとともに、端部同士を確実に結合できる。
一方、図6は、比較例に係るコイルエンド32の拡大図であり、図7の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図6の各高さ位置VIIa−VIIa、VIIb−VIIb及びVIIc−VIIcにおける導体10の断面図である。図7(a)、(b)及び(c)に示すように、導体露出部11が直線部のみを有する場合、一方の電線4の導体10と他方の電線4の導体10とが径方向に重なる範囲が狭い。具体的には、図7における高さ位置(c)でのみ導体10は径方向に重なり、高さ位置(a)及び(b)においては重ならないか、もしくは重なる面積が減少する。よって、溶接できる高さ位置が(c)近傍の狭い範囲に限定される。
次に、ステータ1の作用、効果について説明する。
ここで、図3の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図2の各高さ位置IIIa−IIIa、IIIb−IIIb及びIIIc−IIIcにおける導体10の断面図である。図3(a)、(b)及び(c)に示すように、導体露出部11は全体が湾曲することにより、いずれの高さ位置((a)、(b)及び(c))においても、一方の電線4の導体10と他方の電線4の導体10とが径方向に重なっている。これにより、電線4の端部同士の重なる面積が増加し、溶接時の位置決めの自由度が向上するとともに、端部同士を確実に結合できる。
一方、図6は、比較例に係るコイルエンド32の拡大図であり、図7の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図6の各高さ位置VIIa−VIIa、VIIb−VIIb及びVIIc−VIIcにおける導体10の断面図である。図7(a)、(b)及び(c)に示すように、導体露出部11が直線部のみを有する場合、一方の電線4の導体10と他方の電線4の導体10とが径方向に重なる範囲が狭い。具体的には、図7における高さ位置(c)でのみ導体10は径方向に重なり、高さ位置(a)及び(b)においては重ならないか、もしくは重なる面積が減少する。よって、溶接できる高さ位置が(c)近傍の狭い範囲に限定される。
本構成のステータ1によれば、コイル3はステータコア2の軸方向に突出するコイルエンド32において絶縁被膜20が剥離された導体露出部11を有する。導体露出部11の結合部12において電線4の端部同士が結合されることにより、コイル3をステータコア2に装着できる。このとき、電線4は、導体露出部11の全体が湾曲した湾曲部13を有するので、導体露出部11に直線部が設けられて直線部を交差させることで他方の電線4と結合される場合と比較して、電線4の端部同士が重なる面積を増加させることができる。また、直線部を有さないので、導体露出部11の軸方向の長さを抑えることができる。これにより、ステータ1が軸方向に大型化するのを抑制できるとともに、電線4端部の溶接時に端部同士を確実に溶接して固定できる。
さらに、電線4の端部同士の重なる面積が増加することにより、溶接時における高さ方向(ステータ1の軸方向)の位置決め自由度が向上するので、製造時の作業性を向上できる。
したがって、コイルエンド32の結合部12と絶縁被膜20との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータ1を提供できる。
さらに、電線4の端部同士の重なる面積が増加することにより、溶接時における高さ方向(ステータ1の軸方向)の位置決め自由度が向上するので、製造時の作業性を向上できる。
したがって、コイルエンド32の結合部12と絶縁被膜20との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータ1を提供できる。
また、一対の電線において、結合される他方の電線側に突出する部分が互いに結合される。これにより、結合部の範囲が拡大され、結合作業を容易に行うことができる。よって、導体露出部の長さの短縮と作業性の向上とを両立した電線を有するステータとすることができる。
絶縁被膜20は内部に空孔23を有し、空孔23は中空のカプセル22により形成されているので、絶縁被膜20の内部に空気の層が存在することにより、絶縁被膜20全体の耐熱性を向上することができる。
ここで、内部に空孔23を有さない絶縁被膜20を使用した従来技術にあっては、結合部12と絶縁被膜20との距離が近い場合に、結合部12における溶接の熱により絶縁被膜20に焦げ付きや火膨れ等の熱劣化が生じるおそれがある。このため、従来技術にあっては、熱劣化を抑えるために導体露出部11を長く形成して結合部12と絶縁被膜20との距離を離す必要があり、これによりステータ1が軸方向に大型化するおそれがあった。
本構成のステータ1において、絶縁被膜20は内部に空孔23を有することにより絶縁被膜20全体の耐熱性が向上するので、結合部12と絶縁被膜20との距離を近づけた場合であっても、溶接の熱による絶縁被膜20の熱劣化を抑制できる。よって、導体露出部11の長さを短くし、コイルエンド32の軸方向の長さを抑えることができる。
したがって、コイルエンド32の結合部12と絶縁被膜20との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータ1を提供できる。
ここで、内部に空孔23を有さない絶縁被膜20を使用した従来技術にあっては、結合部12と絶縁被膜20との距離が近い場合に、結合部12における溶接の熱により絶縁被膜20に焦げ付きや火膨れ等の熱劣化が生じるおそれがある。このため、従来技術にあっては、熱劣化を抑えるために導体露出部11を長く形成して結合部12と絶縁被膜20との距離を離す必要があり、これによりステータ1が軸方向に大型化するおそれがあった。
本構成のステータ1において、絶縁被膜20は内部に空孔23を有することにより絶縁被膜20全体の耐熱性が向上するので、結合部12と絶縁被膜20との距離を近づけた場合であっても、溶接の熱による絶縁被膜20の熱劣化を抑制できる。よって、導体露出部11の長さを短くし、コイルエンド32の軸方向の長さを抑えることができる。
したがって、コイルエンド32の結合部12と絶縁被膜20との距離を短くし、小型化及び軽量化が可能なステータ1を提供できる。
また、空孔23は熱分解性樹脂により形成されるので、電線4を製造した後に、絶縁被膜20を所定の温度まで加熱することで、絶縁被膜20の内部に空孔23を形成できる。このように、簡易な方法により絶縁被膜20の内部に空孔23を形成できるので、作業性を向上できる。
本構成のステータ1によれば、導体露出部11の長さは6mm以上7mm以下となるように形成されているので、コイルエンド32の軸方向における長さを短くしつつ、溶接時の熱による絶縁被膜20の熱劣化を抑制できる。よって、小型化と熱劣化の抑制とを両立したステータ1とすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、結合部12は、ステータコア2の軸方向の一方側及び他方側の両方に設けられていてもよい。
また、導体10の断面形状は、例えば円形状や楕円形状など、矩形状以外であってもよい。
例えば、結合部12は、ステータコア2の軸方向の一方側及び他方側の両方に設けられていてもよい。
また、導体10の断面形状は、例えば円形状や楕円形状など、矩形状以外であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 ステータ
2 ステータコア
3 コイル
4 電線
10 導体
11 導体露出部
12 結合部
13 湾曲部
20 絶縁被膜
22 カプセル
23 空孔
2 ステータコア
3 コイル
4 電線
10 導体
11 導体露出部
12 結合部
13 湾曲部
20 絶縁被膜
22 カプセル
23 空孔
Claims (5)
- 環状のステータコアと、
導体と、前記導体を覆う絶縁被膜と、を有する複数の電線により構成され、前記ステータコアの軸方向に突出して前記電線の端部において前記導体が露出する導体露出部を有し、一方の前記電線における前記導体露出部の先端と他方の前記電線における前記導体露出部の先端とが結合された結合部を有するコイルと、
を備え、
前記電線の前記導体露出部は、全体が湾曲した湾曲部となっていることを特徴とするステータ。 - 前記湾曲部は、前記ステータコアの径方向から見て、結合される他方の前記電線側に凸となるように湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のステータ。
- 前記絶縁被膜は内部に空孔を有し、
前記空孔は、中空のカプセルにより形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のステータ。 - 前記絶縁被膜は内部に空孔を有し、
前記空孔は、熱分解性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のステータ。 - 前記導体露出部の長さは、6mm以上7mm以下となるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のステータ。
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