JP2020088656A - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】フリッカ光源下でHDR動画撮影を行う場合に、ハード構成やメモリの規模の増大を抑制しつつ、フリッカを検出する。【解決手段】被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子と、画像信号を垂直方向に複数の領域に分割する分割部と、複数の領域のそれぞれの信号レベルに基づいて、フリッカを検出する検出部と、撮像素子に複数回の撮像を行わせる制御部とを備え、検出部は、複数回の撮像により得られる複数の画像信号のそれぞれに現れるフリッカの位相を調整することにより、複数の画像信号からフリッカを検出する。【選択図】 図6

Description

本発明は、フリッカ光源下においてHDR動画を撮影する技術に関する。
撮像素子の電子シャッタの方式にはグローバルシャッタとスリットローリングシャッタがある。それぞれの方式でフリッカ光源下での撮影を行うと、前者では、画像全体の明るさがフリッカにより変化する所謂面フリッカが発生する。後者では、被写体を撮像することで得られた画像に明暗差が生じる所謂ラインフリッカが発生する。フリッカによる影響を軽減するため、各シャッタ方式によって発生するフリッカを検出及び補正する技術が既に知られている。例えば、特許文献1には、スリットローリングシャッタによって発生したラインフリッカの検出方法と補正方法が開示されている。
ところで、近年撮像素子のダイナミックレンジを超える階調を表現するために、複数の露光条件で撮像した画像を合成する、HDR(ハイダイナミックレンジ)合成が提案されており、合成した画像を動画として記録するHDR動画技術も提案されている。このHDR動画を生成するための1つの方法として、基準の輝度に対して所定の露出段差をつけた一つまたは複数の露光条件の組み合わせで(例えば、適正露出と2段アンダーなど)連続的に蓄積を行い、読み出された画像を合成して動画の1フレームとして記録する方法がある。特許文献2には、このようなHDR動画駆動に特化したフリッカ検出方法とその補正方法に関する技術が提案されている。
特開2009−17213号公報 特開2014−179924号公報
特許文献1に記載のフリッカ検出方法は、連続して撮像した画像を用いて時間方向に定常的な画像信号を抽出し、撮像した1フレームの画像を除算することによりフリッカの明滅成分を抽出して、フリッカを検出する方法である。ただし、HDR動画のように異なる露光条件の撮像を連続的に行う撮影モードでこのようなフリッカ検出を行うと、時間方向に定常的な画像信号が露光条件によって変化してしまう。特許文献2に記載のフリッカ検出方法では、露光条件ごと(例えば、適正露出と2段アンダーなど)にフリッカ成分を抽出する抽出器を備え、フリッカを検出する技術が提案されている。
しかしながら、露光条件ごとにフリッカの検出器を備える場合、合成する露光条件が増えるごとにハード構成やメモリの規模が増大する問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フリッカ光源下でHDR動画撮影を行う場合に、ハード構成やメモリの規模の増大を抑制しつつ、フリッカを検出することである。
本発明に係わる撮像装置は、被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子と、前記画像信号を垂直方向に複数の領域に分割する分割手段と、前記複数の領域のそれぞれの信号レベルに基づいて、フリッカを検出する検出手段と、前記撮像素子に複数回の撮像を行わせる制御手段と、を備え、前記検出手段は、前記複数回の撮像により得られる複数の画像信号のそれぞれに現れるフリッカの位相を調整することにより、前記複数の画像信号からフリッカを検出することを特徴とする。
本発明によれば、フリッカ光源下でHDR動画撮影を行う場合に、ハード構成やメモリの規模の増大を抑制しつつ、フリッカを検出できる。
本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラのブロック構成を示す図。 一実施形態におけるフリッカ検出部の構成を示すブロック図。 HDR動画モードでの露光条件の組み合わせを示した図。 一実施形態におけるフリッカの検出動作を示すフローチャート。 一実施形態におけるフリッカの周波数検出処理を説明するための図。 一実施形態におけるフリッカの周波数検出処理を示すフローチャート。
以下、本発明の撮像装置の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<撮像装置の構成>
図1は、本発明の撮像装置の一実施形態であるデジタルカメラ100のブロック構成を示す図である。
絞りや減光フィルタにより露出を制御する機構、およびフォーカス動作やズーム動作を制御する機構を含むレンズ群101は、入射した光を撮像素子103上に結像させ、光学像(被写体像)を形成する。形成された光学像は撮像素子103によって電気信号へと変換され、信号処理部104に出力される。この際、レンズ群101に含まれる絞りの駆動、減光フィルタの変更、撮像素子103における蓄積時間の制御、電気信号の増幅率の制御等により、撮像画像の露出が制御される。信号処理部104は、得られた画像信号に対し、ゲイン補正などの輝度補正、ホワイトバランス補正などの色補正、その他の信号処理などを施した上で、処理された画像信号を画像合成部105に出力する。画像合成部105では時系列順に入力された複数の画像を用いて、ダイナミックレンジの拡大されたHDR(ハイダイナミックレンジ)画像を生成し、記録処理部106に出力する。
その際、画像合成部105は、時系列的に入力された入力画像の露出差に応じた非線形な階調変換処理を施すことにより輝度整合を行い、対応する画素同士の輝度値から合成比率を決定し、画素ごとに合成を行う。時系列順に入力された複数の画像から合成を行う際には、一度記憶領域に画像を記憶する必要がある。画像信号を記憶する記録領域はどこに存在してもよく、たとえば入力された画像を保持する記憶領域を画像合成部105の内部に備え、時系列順に入力された画像の合成に用いてもよい。
また、本実施形態ではHDR動画について説明を行うが、当然通常のカメラモードとして動作することも可能である。その場合は、画像合成部105で画像合成を行わずに入力された画像をそのまま出力する構成であってもよい。この場合、例えば、外部のクライアント装置などの電子機器において、デジタルカメラ100から出力された画像に基づくHDR動画の生成を行う構成であればよい。
前述した処理を経て記録処理部106から出力された記録可能な形式の画像信号は、記録媒体107に記録される。この一連の画像処理の流れは、各ブロックがカメラ制御部108によって制御されることにより実行される。カメラ制御部108は、マイクロコンピュータからなり、ROM115に格納されている制御プログラムをRAM113に展開して実行することにより、デジタルカメラ100全体を制御する。RAM113は、カメラ制御部108の作業領域としても使用される。
カメラ制御部108は操作部109を通じてユーザからの操作を受け付け、設定されている撮影のモードや被写体の明るさに応じて、ズーム、フォーカス、撮影画像の明るさに関するパラメータを設定する。設定されたパラメータはレンズ制御部102、露出制御部110に伝達され、設定値に応じた制御位置、制御状態となるように各ブロックが制御される。フリッカ検出部111は、撮像素子103で蓄積された撮像画像を入力として、時間的に連続する複数の画像データ(例えば、前後の画像データ)における明暗の変化周期からフリッカの周期(光量変化周期)を検出する。フリッカの周期の検出の詳細については後述する。
<フリッカの検出>
次に、図2は、フリッカ検出部111の構成を示すブロック図である。図2を用いて、フリッカの検知動作について説明する。
カメラ制御部108を介してフリッカ検出部111に画像信号が入力されると、評価値生成部201において、色成分の信号値を算出するための評価値枠を設定する。ローリングシャッタ形式の撮像素子で撮像された画像では、水平ラインごとに露光開始と露光終了のタイミングが異なるため、光源の明滅により発生する明るさの違いは水平ラインごとに異なる。よって、垂直方向の輝度値は環境光とフリッカ光源の明滅の影響を受け、平均輝度(信号レベル)に差が生じる。この輝度値からフリッカ成分を抽出するために、巡回型ローパスフィルタ処理部202で下記の演算を行い、時間方向の定常的な信号成分(環境光)を抽出する。
mem=ave×k+mout×(1−k) …(式1)
ここで、memは上記式の出力として評価値メモリ203に格納される値であり、aveは評価値生成部201の出力結果を表す。kは巡回型ローパスフィルタ処理部202のフィルタ係数であり、moutは1フレーム前の画像の信号値が入力された時に演算された上記式の演算結果である。上記演算を入力画像の各水平ラインについて行うことにより、時間方向の定常的な信号成分を抽出することができる。
フリッカ成分抽出部204において、新たに入力される画像の水平ラインの信号値と、巡回型ローパスフィルタ処理部202で抽出された定常的な信号成分の比や差分をとることにより、フリッカ成分(入力画像信号のレベル変動成分)を算出する。算出されたフリッカ成分から、フリッカ検出部205において垂直方向の信号のレベルの変動特性であるフリッカモデルを生成する。
フリッカモデルは、フリッカによる輝度変動を例えば垂直方向に特定の振幅w、周波数f、位相θを持つ周期的な関数として近似したモデルである。交流電源の電圧変動が三角関数の特徴を持つため、モデルとする周期的な関数としては正弦波(または余弦波)を用いるのが一般的であるが、他の周期的な理想関数でも構わない。周波数fはフレームレートと光源の電源周波数により決定される。位相θは、検出された変動成分の変動比を1としたときに、垂直方向に変動比の変化量で1をとる行を位相θ=0として、各行について算出することができる。振幅wは算出された位相のπ/2及び3π/2における変動比から算出される。
<HDR動画>
次に、図3を用いてHDR動画の駆動制御について説明する。
前述したとおり、HDR動画は基準の露出に対して所定の露出段差をつけた一つまたは複数の露光条件で複数回連続的に撮影を行い、読み出された画像信号を合成して動画の1フレームとして記録する撮影モードである。図3には、感度(以下、ISO)で露出段差をつけた場合と、蓄積時間(以下、Tv)で露出段差をつけた場合を図示している。a−1フレームとa−2フレーム、b−1フレームとb−2フレームがHDR動画を形成する1フレームを生成する際の合成のペアとなり、画像合成部105で合成され1フレームの画像として出力される。
<撮像装置の動作>
図4は、本実施形態におけるフリッカの検出動作を示すフローチャートである。図4を用いて、HDR動画においてTv(蓄積時間)によって露出段差をつけている場合のフリッカ検出方法について説明する。
HDR動画モードが開始され、フリッカ検出が開始されると、評価値生成部201は、ステップS401において、撮像した画像信号に対して各色信号の平均値を取得するための評価枠を設定する。
ステップS402において、カメラ制御部108は、現在のフレームがフリッカ検出開始1フレーム目か否かを判定し、1フレーム目であればステップS406に進んで評価値生成部201で取得した評価値を評価値メモリ203に保持する。ステップS402において現在のフレームがフリッカ検出開始の2フレーム目(2枚目)以降に対応する蓄積タイミングであった場合はステップS403に進み、カメラ制御部108は、入力された画像信号がHDR動画の基準露光条件であるか否かを判定する。図4では、基準露光条件が適正露出だった場合を示している。
ステップS403において、入力された画像信号が適正露出で得られた撮像画像(適正露出フレーム)であると判定されると、ステップS405に進む。ステップS405での処理の詳細は、図2の巡回型ローパスフィルタ処理部202の動作で説明した通りであるので、説明を省略する。
ステップS403において、適正露出フレームではなく、適正露出に対して所定露出段差をつけた撮像画像(画像信号)であった場合、評価値生成部201は、ステップS404において評価値ゲイン調整処理を行う。ここでは、基準フレームとの露出段差分、評価値に対してゲインをかける処理を行っており、例えば入力画像信号が基準フレームに対して2段アンダーな露光条件であった場合、評価値に対してその逆数である4倍のゲインをかけて信号を増幅する。評価値のゲイン調整処理が完了したら、巡回型ローパスフィルタ処理部202は、ステップS405においてローパスフィルタ処理を行う。
ステップS405の処理が完了したら、カメラ制御部108は、ステップ406において、巡回型ローパスフィルタ処理部202の出力としての評価値を評価値メモリ203に保持する。その後ステップS407に進み、フリッカ成分抽出部204は、入力画像信号の評価値とステップS406で保持した評価値の差分からフリッカ成分の抽出を行う。ステップS407の詳細も、図2のフリッカ成分抽出部204の動作で説明した通りであるので、説明を省略する。
フリッカ成分の抽出が完了したら、ステップS408に進み、フリッカ検出部205が抽出されたフリッカの周波数(すなわち、フリッカの光量変化周期)を決定してフリッカ検出を終了する。このフリッカ周波数検出処理については図5、図6を用いて後述する。なお、この検出結果はフリッカを除去するためにTv(蓄積時間)や画像処理にフィードバックされ、結果としてフリッカが消えるフレームが現れるようになるが、そのフレームではフリッカ検出は行わず、フリッカが現れているフレームで検出を続ける。
図5を用いて、図4のステップS408におけるフリッカ周波数(光量変化周期)検出処理について説明する。縦軸は時間軸であり、VDは垂直同期信号である。図5は、時刻t1から時刻t1’において第1フレームの画像データを読み出し、時刻t2から時刻t2’において第2フレームの画像データを読み出す様子を示している。被写体がフリッカ光源下にある場合、画像データには図5のようにライン毎に輝度変化が生じる。電源周波数をf[Hz]とすると、フリッカ光源の輝度変化は、
L(t)=Asin2(2πft)dt (Aは定数)
とモデル化できる。これを時刻(t−Δt)からtまでの、Δtの時間蓄積した場合の信号値は、
となり、周波数2f[Hz]の信号となる。ここで、
である。この周波数成分を画像データから検出することにより、電源周波数f[Hz]のフリッカの有無を検出する。
そのために、ステップS401において、評価値生成部201は、毎フレーム読み出される画像を垂直方向にN分割した領域それぞれに評価枠を設定し、分割領域ごとに信号の平均値を取得する。図5では、N=16として、m番目のフレームで読み出された画像から得られた分割領域n(1≦n≦N)の平均値をI[m][n]と記している。このI[m][n]をフリッカ検出用の評価値として用いる。
電源周波数f[Hz]のフリッカの有無を検出する場合、I[m][n]と、対応する2f[Hz]のsin波(およびcos波)の値とからフリッカレベルを算出する。そして、フリッカレベルが所定値を超えるフレームが所定フレーム続いたことをもってフリッカ有りと判断する。
図6は、図4のステップS408におけるフリッカ周波数検出処理の詳細動作を示すフローチャートである。
ステップS601では、フリッカ検出部205は、変数dt_startの設定を行う。dt_startは、フレームmの最後の評価値と、フレームm+1の最初の評価値の間に、2f[Hz]のsin波の位相がどれだけ進むかを示す値である。dt_startは、撮像素子の読み出しモードによって決まるdt_start_orgをベースとして、蓄積時間に依存するθを加えた値に設定する。dt_start_orgは図5に示すように、例えばフレームレートF[fps]で画像の読み出しにR[ms]かかるとすると、
dt_start_org={1/F−R×(N−1)/N}×4πf
と設定すればよい。フレーム間で蓄積時間が同じであれば、フレーム間で位相ずれは発生しないので、dt_start=dt_start_orgとしておけば問題はない。しかし、(式2)および(式4)に示したように、画像信号のフリッカ成分は蓄積時間によってθだけ位相ずれが発生するので、蓄積時間に応じて位相を調整する必要がある。そこで蓄積時間に応じて(式4)を満たすθを求め、それをdt_startに反映することによって位相ずれを調整し、HDR動画のように蓄積時間がフレームごとに異なるような場合でもフリッカ検出を可能としている。
例えば、蓄積時間1/120[s]で電源周波数50[Hz]のフリッカを検出しようとする場合は、
4πfΔt=4π×50/120=5/3×π
(式4)に代入すると、cosθ=−1/2,sinθ=(√3)/2となるから、
θ=( 2/3)×π
となる。
ステップS601においてdt_startの設定が終わると、フリッカ検出部205は、ステップS602において、N個の評価値を処理するループに先立ち、まず変数cntを0に初期化する。
ステップS603では、カメラ制御部108は、cntがNより小さいか否かを判断し、Nより小さければループを続行すべくステップS604へ進み、N以上であればステップS612へ進む。
ステップS604では、カメラ制御部108は、cntが0か否かを判断し、0であればループの初回用の処理をすべくステップS605へ進み、0でなければステップS606へ進む。
ステップS605では、フリッカ検出部205は、変数wt_sinおよびwt_cosを設定する。wt_sinは評価値に対応する2f[Hz]のsin波の位相を示し、wt_cosは評価値に対応する2f[Hz]のcos波の位相を示す。
ステップS605では、フリッカ検出部205は、そのフレームで最初の評価値(図5のI[m][1])用の位相を生成するため、前のフレームで記憶しておいたwtにdt_startを加えてwt_sinを求める。後述するが、ステップS612において前のフレームの最後の評価値に対応する位相がwtに記憶されているため、これにdt_startを加えることで最初の評価値に対応する位相を求めることができる。また、wt_cosにはwt_sinの位相をπ/2ずらした値を設定することにより、cos波を表現する。
フレームの最初の評価値以外は、ステップS606においてwt_sinおよびwt_cosが設定される。ステップS606では、フリッカ検出部205は、その時点のwt_sin,wt_cosにdtを加えることによりwt_sin,wt_cosを更新する。dtは図5に示すように分割領域1つを読み出す時間に相当し、センサの読み出しモードによって決まる値で、例えば画像の読み出しにR[ms]かかるとすると、
dt=R/N×4πf
と設定すればよい。
ステップS607ではステップS403と同様に、カメラ制御部108は、適正露出フレームか否かの判断を行い、適正露出フレームでなければS608に進み、変数kを設定する。kは、適正露出フレームと適正露出でないフレームの蓄積時間の差による振幅のずれを調整するために、適正露出でないフレームの評価値に掛ける係数である。ここで、HDR動画で適正露出でないフレームの蓄積時間をΔt1、適正露出のフレームの蓄積時間をΔt2=aΔt1とする。そうすると、適正露出でないフレームのフリッカ成分以外の信号値をE1としたとき、適正露出フレームのフリッカ成分以外の信号値E2=aE1となるから、適正露出でないフレームの画像データの信号値S1は、(式2)のフリッカ成分と合わせて、
適正露出フレームの画像データの信号値S2は、
と表すことができる。ここで、
である。式を変形すると以下のようになる。
このことから、適正露出フレームの評価値と、適正露出でないフレームの評価値のa倍とから直流成分aA/2Δt1+aE1=A/2Δt2+E2を求め、それを除いた成分をr2/(ar1)を用いて補正する。これにより、蓄積時間の差によりずれた振幅も揃えることができ、安定したフリッカ検出が可能となることがわかる。
ステップS404で掛けるゲインはaに相当するから、ステップS403〜S406を経て評価値メモリに記憶されるmem((式1)参照)がここでいう直流成分に相当する。この考えに基づき、適正露出フレームの蓄積時間と、適正露出でないフレームの蓄積時間とから、式に従いr2/(ar1)を求めてkに設定する。長秒側の場合は、ステップS609においてkを1に設定する。この処理は、適正露出フレームの評価値を使った演算では振幅調整用の係数を掛けずに評価値をそのまま使うことを意味する。
ステップS610では、フリッカ検出部205は、ステップS605およびステップS606で設定した位相wt_sin,wt_cosを使って、評価値と周波数2f[Hz]のsin波、cos波を掛け合わせて積分する。Itg[cnt]はそのフレームで得られた評価値、mem[cnt]はステップS406で評価値メモリに記憶される定常的な信号成分で、それぞれN個の分割領域ごとに取得および記憶される。評価値から定常的な信号成分を減算した値に、係数kおよびsin波(sin(wt_sin))を掛け合わせた結果をdsに、cos波(sin(wt_cos))を掛け合わせた結果をdcに足しこむ。dsおよびdcはカメラ起動時に0に初期化しておき、評価値が得られる度に上記積分処理を行う。
ds,dcの更新が終わると、フリッカ検出部205は、ステップS611においてcntをインクリメントし、次の評価値に対する処理をすべくステップS603に戻る。
N個の評価値に対して処理が終わるとステップS612へ進み、その時点のwt_sinをwtに記憶しておく。記憶したwtは次のフレームでステップS605においてwt_sin,wt_cosを算出するために用いられる。なお、wtはカメラ起動時に0に初期化しておく。
ステップS613では、フリッカ検出部205は、ds,dcの二乗和を求め、これをフリッカレベルFとする。FがTh2を超えるフレームがTh1フレーム連続したか否かを、カメラ制御部108がステップS614において判断し、条件が成立しなければ、ステップS615においてフリッカ未検出状態であることを記憶してそのフレームのフリッカ周波数検出処理(ステップS408)を終了する。
ステップS614で条件が成立していれば、フリッカ検出部205は、フリッカ検出状態であることをステップS616において記憶し、そのフレームのフリッカ周波数検出処理(ステップS408)を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、HDR動画のように異なる露光条件を連続的に撮像する撮影モードおいて、ハード構成やメモリの増加を抑制しつつフリッカを検出することができる。また、同じ露光条件の画像のみを使用し、一つのフリッカ検出器を使用してフリッカ検出することも可能であるが、この方法では、フリッカ検出に用いるフレーム数が少なくなる。複数フレームで安定的に同じフリッカ周波数が検出されるほどその信頼度は高くなるため、本実施形態のように、撮像した全フレームを使用してフリッカ検出をすると、より早く信頼度の高いフリッカ周波数を検出することができる。
なお、本実施形態では、基準フレームを適正露出フレームとし、ステップS404では画像信号を増幅するゲイン調整処理を行った。しかし、基準フレームとして用いる露光条件はHDR合成する露光条件の組み合わせの中で任意のものでよく、ステップS404で画像信号を減衰させるような処理を行ってもよい。
(他の実施形態)
また本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現できる。
101:レンズ群、102:レンズ制御部、103:撮像素子、104:信号処理部、105:画像合成部、108:カメラ制御部、110:露出制御部、111:フリッカ検出部、201:評価値算出部、202:巡回型ローパスフィルタ処理部、203:評価値メモリ、204:フリッカ成分抽出部、205:フリッカ検出部

Claims (11)

  1. 被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子と、
    前記画像信号を垂直方向に複数の領域に分割する分割手段と、
    前記複数の領域のそれぞれの信号レベルに基づいて、フリッカを検出する検出手段と、
    前記撮像素子に複数回の撮像を行わせる制御手段と、を備え、
    前記検出手段は、前記複数回の撮像により得られる複数の画像信号のそれぞれに現れるフリッカの位相を調整することにより、前記複数の画像信号からフリッカを検出することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記検出手段は、前記複数回の撮像のそれぞれにおける信号の読み出し時間とフレームレートとの差に基づいて、前記複数の画像信号におけるフリッカの位相を調整することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記検出手段は、前記複数回の撮像のそれぞれにおける信号の読み出し時間とフレームレートとの差の時間の間に進むフリッカの位相を算出することにより、前記複数の画像信号におけるフリッカの位相を調整することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記検出手段は、前記複数回の撮像のそれぞれにおける蓄積時間の差に基づいて、前記複数の画像信号におけるフリッカの位相を調整することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記検出手段は、前記複数回の撮像のそれぞれにおける蓄積時間の差の時間の間に進むフリッカの位相を算出することにより、前記複数の画像信号におけるフリッカの位相を調整することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記検出手段は、前記複数回の撮像のそれぞれにおける蓄積時間の差に基づく前記複数の画像信号の信号レベルの差を補正して、前記複数の画像信号からフリッカを検出することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記複数回の撮像におけるそれぞれの撮像ごとに蓄積時間または感度を変更して、前記複数回の撮像を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記複数回の撮像により得られた明るさの異なる複数の画像信号を合成することによりHDR(ハイダイナミックレンジ)画像を合成する合成手段をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 被写体像を撮像して画像信号を出力する撮像素子を備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記画像信号を垂直方向に複数の領域に分割する分割工程と、
    前記複数の領域のそれぞれの信号レベルに基づいて、フリッカを検出する検出工程と、
    前記撮像素子に複数回の撮像を行わせる制御工程と、を有し、
    前記検出工程では、前記複数回の撮像により得られる複数の画像信号のそれぞれに現れるフリッカの位相を調整することにより、前記複数の画像信号からフリッカを検出することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  10. 請求項9に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 請求項9に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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