JP2020088570A - 車両用通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模の増大を抑制しつつ、車両に搭載可能なアンテナ本数を増加可能であって、さらに、回路から放射されるノイズを低減可能な車両用通信装置を提供する。【解決手段】車両用通信装置としてのスマートECU1は、第1LFアンテナ2Aと接続されている第1ハーフブリッジ回路16Aと、第2LFアンテナ2Bと接続されている第2ハーフブリッジ回路16Bと、これらの動作を制御する信号処理部14と、を備える。信号処理部14は、第1LFアンテナ2Aから情報信号を無線送信させる際、第1ハーフブリッジ回路16Aに情報信号に対応する電圧波形を出力させる一方、第2ハーフブリッジ回路16Bに、第1ハーフブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧波形を出力させる。これにより、各ハーフブリッジ回路16から放射されるノイズが互いに打ち消し合うように作用し、他システムへの影響は低減される。【選択図】図1
Description
本開示は、車両にて使用される通信装置である車両用通信装置に関する。
従来、ユーザによって携帯される携帯機(いわゆるスマートキー)と、LF帯の電波を用いてドアの施開錠を行うための無線通信を実施する車両用通信装置がある。一般的に、車両用通信装置からスマートキーへの信号送信にはLF(Low Frequency)帯の電波が使用される。故に、この手の車両用通信装置は、LF帯の電波を送信するためのアンテナ(以降、LFアンテナ)を備える。なお、LFアンテナは車両の複数箇所に搭載されていることが多い。
このようなLFアンテナを駆動するためのアンプの動作方式としては、Class ABやClass Dがある。Class ABは、出力電圧を正弦波で制御する方式である。ClassABのアンプ(いわゆるAB級アンプ)では、素子のバイアスと出力トランジスタをリニア動作させるために多くの電力が使用される。そのため、ノイズの放射は小さい一方、発熱(換言すれば電力損失)が大きいといった特性を有する。
また、Class Dのアンプ(いわゆるD級アンプ)は、出力電圧を方形波で制御する方式である。D級アンプは、電力損失を抑制できる一方、出力電圧の立ち上がりや立ち下がり時に相対的に強いノイズを放射しうる。一般的に、電子回路においては、他システムへのノイズの影響よりも、電力損失(ひいては発熱)のほうが問題となる。そのため、LFアンテナ用のアンプとしては、D級アンプが採用されることが多い。なお、ここで想定されるノイズとは、アンプが駆動することで発せられるノイズであって、アンプそのものから発せられるノイズの他に、当該アンプとLFアンテナとを接続する通信ケーブルから発せられるノイズも含まれる。
D級アンプの負荷への出力段としては、特許文献1に開示の通り、ハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路が採用される。D級アンプの出力段としてフルブリッジ回路を採用した構成によれば、当該フルブリッジ回路とアンテナとを接続する2本の信号線のそれぞれに流れる電流及び電圧の変動方向が互いに逆位相(換言すれば逆向き)となる。そのため、各信号線から発せられるノイズが互いに打ち消し合うように作用する。つまり、D級アンプの出力段としてフルブリッジ回路を採用した構成によれば、LFアンテナを駆動するための回路から発せられるノイズを低減する効果が期待できる。よって、一般的にLFアンテナ用のD級アンプの出力段としてはフルブリッジ回路が採用されることが多い。
近年は、車両に搭載するLFアンテナの個数を増加させたいという需要がある。増幅器としてD級アンプを備える車両用通信装置においては、アンテナへの出力段としてのフルブリッジ回路を増設すれば、車両に設置可能なアンテナ本数を増加できる。しかしながら当該方針では、車両用通信装置の回路規模が増大してしまう。
そのような課題に対する1つの解決手段としては、出力用の1つのフルブリッジ回路を2つのハーフブリッジ回路に分けて運用する構成が考えられる。1つのフルブリッジ回路を2つのハーフブリッジ回路として用いる構成によれば、1つの車両用通信装置に接続可能なアンテナ本数を増やすことができる。例えば2つのフルブリッジ回路を備える車両用通信装置において、それぞれをハーフブリッジとして運用すれば、車両用通信装置に4つのLFアンテナを接続可能となる。
しかしながら、LFアンテナへの出力段をハーフブリッジ回路にすると、車両用通信装置や、車両用通信装置とLFアンテナとを接続する通信線から発せられるノイズが顕在化してしまう。特に、ラジオ放送を音声出力している状況においては、当該ノイズが無視できないことがある。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、回路規模の増大を抑制しつつ、車両に搭載可能なアンテナ本数を増加可能であって、さらに、回路から放射されるノイズを低減可能な車両用通信装置を提供することにある。
その目的を達成するための第1の車両用通信装置は、所定の通信周波数の信号を送信するための第1アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を第1アンテナに供給するための第1ハーフブリッジ回路(16A)と、通信周波数の信号を送信するための第2アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を第2アンテナに供給するための第2ハーフブリッジ回路(16B)と、第1ハーフブリッジ回路、及び第2ハーフブリッジ回路の動作を制御する送信制御部(14、15)と、を備え、送信制御部は、第1ハーフブリッジ回路との協働により第1アンテナから無線信号を送信させる場合には、第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、第2ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている。
一般的に、ハーフブリッジ回路からのノイズ放射は、電圧の過渡的変化時に発生する。換言すれば、ハーフブリッジ回路の出力電圧の立ち上がり時及び立ち下がり時に発生する。なお、ここでのハーフブリッジ回路から発せられるノイズには、当該ハーフブリッジ回路に接続する通信線から発せられるノイズも含まれる。
そのような現象に対して、上記の構成によれば第1ハーフブリッジ回路の出力電圧が立ち上がる際には、第2ハーフブリッジ回路の出力電圧は立ち下がる。また、第1ハーフブリッジ回路の出力電圧が立ち下がる際には、第2ハーフブリッジ回路の出力電圧は立ち上がる。よって、第1ハーフブリッジ回路から発せられるノイズと第2ハーフブリッジ回路から発せられるノイズとが互い打ち消し合うように作用する。
以上の構成によれば、第2ハーフブリッジ回路を第1ハーフブリッジ回路とは逆位相で作動させることにより、全体として車両に搭載されている種々のシステムに対するノイズの影響を低減することができる。加えて、上記の構成によればフルブリッジ回路1つ分の回路規模にて2本のアンテナを接続可能となる。故に、回路規模の増大を抑制しつつ、車両に搭載可能なアンテナ本数を増加可能であって、さらに、回路から放射されるノイズを低減することができる。
また、上記目的を達成するための第2の車両用通信装置は、所定の通信周波数の信号を送信するための第1アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を第1アンテナに供給するための第1ハーフブリッジ回路(16A)と、通信周波数の信号を送信するための第2アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を第2アンテナに供給するための第2ハーフブリッジ回路(16B)と、通信周波数の信号を送信するための第3アンテナが接続されてあって、送信信号に応じた電流を第3アンテナに供給するためのフルブリッジ回路(18)と、第1ハーフブリッジ回路、第2ハーフブリッジ回路、及びフルブリッジ回路の動作を制御する送信制御部(14、15)と、を備え、フルブリッジ回路は、複数のスイッチング素子(81、82)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、第3アンテナの入力端子と電気的に接続されている入力側ハーフブリッジ回路(181)と、複数のスイッチング素子(83、84)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、第3アンテナの出力端子と電気的に接続されているハーフブリッジ回路である出力側ハーフブリッジ回路(182)と、を備えるものであって、送信制御部は、第1ハーフブリッジ回路との協働により第1アンテナから無線信号を送信させる場合には、出力側ハーフブリッジ回路が備えるスイッチング素子を何れもオフに設定した状態で、第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、入力側ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている。
上記の構成によれば、第1の車両用通信装置と同様の原理によって、車両用通信装置から発せされるノイズを抑制することができる。加えて、上記の構成によればフルブリッジ回路2つ分の回路規模にて3本のアンテナを接続可能となる。つまり、第1の車両用通信装置と同様に、回路規模の増大を抑制しつつ、車両に搭載可能なアンテナ本数を増加可能であって、さらに、回路から放射されるノイズを低減することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
以下、本開示の車両用通信装置の実施形態の一例について図を用いて説明する。図1は、本開示に係る車両用通信装置が適用されたスマートECU1の概略的な構成の一例を示す図である。スマートECU1は、ユーザによって携帯される通信端末であるスマートキーと無線通信を実施することで車両ドアの施開錠等の車両制御を実行する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)である。スマートECU1は、パッシブ・エントリ・パッシブ・スタートシステム(以降、PEPSシステム)を提供する車載装置に相当する。以降における自車両とは、スマートECU1が搭載されている車両を指す。
<スマートECU1の概要>
スマートECU1は、スマートキーと無線通信を実施するための機能として、LF帯に属する所定の周波数の信号を送信する機能と、スマートキーから送信されるUHF帯の信号を受信する機能を有する。なお、ここでのLF帯とは300kHz以下の周波数帯を指し、20kHz〜30kHzなどの周波数も含むものとする。UHF帯は300MHz〜3GHzを指す。
スマートECU1は、スマートキーと無線通信を実施するための機能として、LF帯に属する所定の周波数の信号を送信する機能と、スマートキーから送信されるUHF帯の信号を受信する機能を有する。なお、ここでのLF帯とは300kHz以下の周波数帯を指し、20kHz〜30kHzなどの周波数も含むものとする。UHF帯は300MHz〜3GHzを指す。
一般的に、PEPSシステムにおいて、車両からスマートキーへの信号送信に使用されるLF帯の周波数(以降、車両送信周波数)は、例えば125kHzや134kHzである。また、スマートキーからスマートECU1への信号送信に使用されるUHF帯の周波数(以降、キー送信周波数)とは、例えば、312.125MHzや、315MHz、920MHzなどである。車両送信周波数は、スマートECU1が信号送信に使用する周波数に相当し、キー送信周波数は、スマートECU1が受信対象とする周波数に相当する。ここでは一例として、車両送信周波数としては125kHzが採用されており、かつ、キー送信周波数としては315MHzが採用されている場合を例にとり、各部の構成について説明する。車両送信周波数が通信周波数に相当する。
なお、車両送信周波数は、必ずしもLF帯に属している必要はない。車両送信周波数としては、1MHz以上の周波数など、多様な周波数を採用可能である。ただし、車両送信周波数は、送信信号の伝搬範囲の限定のしやすさの観点から、20kHzから200kHzまでの周波数帯に属する周波数であることが好ましい。キー送信周波数もまた、上述した以外の周波数に設定されていても良い。例えば、キー送信周波数は、近距離無線通信で使用される周波数であってもよい。近距離無線通信で使用される周波数とは、例えば、2400MHzから2480MHzまでの帯域(以降、2.4GHz帯)に属する周波数である。
以降では便宜上、スマートECU1が送信する所定の情報/コードを示すLF帯の無線信号のことをLF信号と記載するとともに、スマートキーが送信するUHF帯の無線信号のことをUHF信号とも記載する。なお、スマートキーが発する無線信号は、RF信号とも称される。RFは、Radio Frequencyの略である。
スマートECU1は、例えば定期的にスマートキーに対して応答信号の返送を要求するLF信号を送信し、スマートキーからの応答が得られたことに基づいて、スマートキーが車室内/車両近傍に存在することを検出する。車両近傍とは例えば車両から0.75m以内となる範囲である。また、スマートECU1は、スマートキーが車室内/車両近傍に存在することに基づいて、スマートキーと無線通信による認証処理を実施する。スマートECU1によるスマートキーの認証は、例えばチャレンジ−レスポンス方式によって実施されればよい。スマートECU1は、スマートキーの認証が成功したことに基づいて、スマートECU1はスマートキーの位置に応じた制御(ドアの施開錠やエンジン始動等)を実行する。 このようにスマートECU1が無線通信によってスマートキーを自動的に認証することにより、スマートキーを携帯したユーザは、スマートキーを操作すること無く、ドアの施錠/開錠、エンジンの始動/停止などを実現することができる。以下、スマートECU1の構成について説明する。
<スマートECU1の構成について>
スマートECU1は、図1に示すように、自車両の所定位置に搭載されている第1LFアンテナ2A及び第2LFアンテナ2Bのそれぞれと通信ケーブル3を介して電気的に接続されている。通信ケーブル3としては、同軸ケーブル等の多様な通信ケーブルを採用可能である。通信ケーブル3はワイヤハーネス/ケーブルハーネスとして他のケーブルと一体化された状態で車両に配線されていてもよい。なお、スマートECU1は、第1LFアンテナ2Aや第2LFアンテナ2Bの他に、図示しないボディECUや、エンジンECU、種々の車載センサなどと、車両内に構築されている通信ネットワークを介して相互通信可能に接続されている。車載センサには、ドアの施錠及び開錠を指示するためのドアボタンや、エンジンの始動を指示するためのスタートボタンも含まれる。
スマートECU1は、図1に示すように、自車両の所定位置に搭載されている第1LFアンテナ2A及び第2LFアンテナ2Bのそれぞれと通信ケーブル3を介して電気的に接続されている。通信ケーブル3としては、同軸ケーブル等の多様な通信ケーブルを採用可能である。通信ケーブル3はワイヤハーネス/ケーブルハーネスとして他のケーブルと一体化された状態で車両に配線されていてもよい。なお、スマートECU1は、第1LFアンテナ2Aや第2LFアンテナ2Bの他に、図示しないボディECUや、エンジンECU、種々の車載センサなどと、車両内に構築されている通信ネットワークを介して相互通信可能に接続されている。車載センサには、ドアの施錠及び開錠を指示するためのドアボタンや、エンジンの始動を指示するためのスタートボタンも含まれる。
第1LFアンテナ2A及び第2LFアンテナ2Bは何れも、スマートECU1から入力された電気信号を、車両送信周波数の電波に変換して空間へ放射するアンテナである。第1LFアンテナ2A及び第2LFアンテナ2Bを互いに区別しない場合には、単にLFアンテナ2と記載する。LFアンテナ2としては、ループアンテナなどの多様な磁界型アンテナを採用可能である。ここでは一例としてLFアンテナ2は、フェライトなどの透磁率の高い棒状のコア部材に、表面を絶縁被覆した電線を巻き付けてなるバーアンテナとして構成されている。各LFアンテナ2は、入力側と出力側の2つの端子を備える。
第1LFアンテナ2Aは、図2に示すように、車室外の運転席用ドア付近にキー応答エリアRxを形成するLFアンテナ2である。ここでのキー応答エリアRxとは、LFアンテナ2から送信されたLF信号に対して、スマートキーが応答信号を返送しうる範囲である。例えばキー応答エリアRxは、LFアンテナ2から送信されたLF信号が、所定の信号強度を保って伝搬する範囲とすることができる。別の観点によれば、キー応答エリアRxは、LFアンテナ2から送信されたLF信号のスマートキーでの受信強度が所定の閾値(以降、応答閾値)以上となる範囲に相当する。第1LFアンテナ2Aが第1アンテナに相当する。
例えば第1LFアンテナ2Aは、運転席用ドアの外側ドアハンドル内部にて、コア部材の軸方向がドアハンドルの長手方向に沿う姿勢で収容されている。また、第2LFアンテナ2Bは、車室外の助手席用ドア付近にキー応答エリアRxを形成するように、助手席用ドアの外側ドアハンドル内部にて、コア部材の軸方向がドアハンドルの長手方向に沿う姿勢で収容されている。外側ドアハンドルとは、ドアの外側面に設けられた、ドアを開閉するための把持部材を指す。第2LFアンテナ2Bが第2アンテナに相当する。なお、第1LFアンテナ2A及び第2LFアンテナ2Bの自車両における設置位置は適宜変更可能である。
第1LFアンテナ2Aと第2LFアンテナ2Bは、互いの送信信号が混信しないように所定の離隔をおいて設置されている。換言すれば、第1LFアンテナ2Aと第2LFアンテナ2Bは、互いにキー応答エリアRxが重ならないように設置されている。なお、図2においてドットパターンのハッチングを施している領域がキー応答エリアRxを概念的に示している。また、図2において符号Raで示す領域は、第1LFアンテナ2Aが形成するキー応答エリアRxを示している。図2において符号Rbで示す領域は、第2LFアンテナ2Bが形成するキー応答エリアRxを示している。
当該スマートECU1は、図1に示すように、より細かい構成として、情報処理部11、UHF受信機12、及びLFドライバ13を備える。
情報処理部11は、UHF受信機12やLFドライバ13の動作を制御するECUである。情報処理部11は、定期的に又は所定のイベントの発生をトリガとして、スマートキー宛の信号を生成してLFドライバ13に出力する。スマートキー宛の信号を出力するためのイベントとは、例えば、ユーザによるドアボタンの押下やスタートボタンの押下などである。スマートECU1に接続する2つのLFアンテナ2のうち、LF信号を送信させるLFアンテナ2(以降、送信役アンテナ)は、ユーザによって押下されたボタンの種別や、車両の状況に応じて適宜変更されれば良い。情報処理部11は、送信役アンテナを所定の順で変更するように構成されていてもよい。情報処理部11は、スマートキー向けの信号をLFドライバ13に出力する際(又はそれに先立って)、送信役アンテナを指定する制御信号をLFドライバ13に出力する。
その他、情報処理部11は、UHF受信機12との協働により、スマートキーから送信されたデータを取得する。情報処理部11は、スマートキーとの無線通信の結果や、種々のECU、車載センサから入力される情報に基づいて、スマートキーの認証処理や車両制御のための演算処理を実行する。
当該情報処理部11は、コンピュータを用いて実現されている。すなわち、情報処理部11は、CPU111、フラッシュメモリ112、RAM113、I/O114、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。CPU111は、種々の演算処理を実行する演算処理装置である。フラッシュメモリ112は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体である。RAM113、揮発性の記憶媒体である。RAM113は、CPU111がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりするための主記憶装置に相当する。I/O114は、スマートECU1が、他の装置と通信するためのインターフェースとして機能する回路モジュールである。I/O114は、アナログ回路素子やICなどを用いて実現されればよい。
フラッシュメモリ112には、コンピュータを情報処理部11として機能させるためのプログラム(以降、スマートプログラム)等が格納されている。なお、上述のスマートプログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。プログラムの保存媒体としては、HDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、SD(Secure Digital)メモリカード等、多様な記憶媒体を採用可能である。CPU111がスマートプログラムを実行することは、スマートプログラムに対応する方法が実行されることに相当する。
なお、情報処理部11は、CPU111の代わりに、MPUやGPUを用いて実現されていてもよい。また、情報処理部11は、CPU111や、MPU、GPUなど、複数種類の演算処理装置を組み合せて実現されていてもよい。さらに、情報処理部11は、FPGA(field-programmable gate array)や、ASIC(application specific integrated circuit)を用いて実現されていても良い。
UHF受信機12は、スマートキーから送信されるUHF信号を受信するための通信モジュールである。本実施形態のUHF受信機12は、キー側送信周波数としての315MHzの電波を受信するように構成されている。UHF受信機12は、スマートキーから送信されるUHF信号を受信するためのアンテナや、復調回路などを用いて実現されている。UHF受信機12は、UHFアンテナで受信した信号に対して、アナログデジタル変換や、復調、復号などといった、所定の処理を施すことで、受信信号に含まれるデータを抽出する。そして、その抽出したデータを情報処理部11に提供する。なお、本実施形態ではUHF受信機12はスマートECU1に内蔵されているものとするが、これに限らない。UHF受信機12は、スマートECU1の外側に配置されてあっても良い。
LFドライバ13は、情報処理部11からの入力信号に対応するLF信号を、情報処理部11から指示されているLFアンテナ2(つまり送信役アンテナ)から無線送信するための構成である。LFドライバ13は、専用ICとして実現されている。なお、LFドライバ13は、ASICとして実現されていてもよいし、FPGAを用いて実現されていても良い。LFドライバ13は、より細かい構成として、信号処理部14、第1ハーフブリッジドライバ15A、第2ハーフブリッジドライバ15B、第1ハーフブリッジ回路16A、及び第2ハーフブリッジ回路16Bを備える。以降ではハーフブリッジのことをHブリッジと簡略化して記載する。例えば、第1Hブリッジドライバ15Aとは、第1ハーフブリッジドライバ15Aを指す。信号処理部14、第1Hブリッジドライバ15A、及び第2Hブリッジドライバ15Bを備える構成が送信制御部に相当する。
第1Hブリッジ回路16Aは、第1LFアンテナ2Aへの出力段としての機能を提供する構成である。第1Hブリッジ回路16Aは、第1Hブリッジドライバ15Aとの協働により、D級アンプとして作用するように構成されている。第1Hブリッジ回路16Aは、正電源側に接続されている(換言すればハイサイドの)スイッチング素子61と、負電源側に接続されている(換言すればローサイドの)スイッチング素子62とがカスケード接続された回路構成を有する。
スイッチング素子61、62としては、多様なスイッチ素子を採用可能である。本実施形態では一例としてスイッチング素子61は、pチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。スイッチング素子61としてのpチャネル型MOSFETのドレイン電極は所定の電源電位Vinが印加されている信号ライン(以降、電源ライン)と電気的に接続されている。また、スイッチング素子61としてのpチャネル型MOSFETのソース電極は、スイッチング素子62のドレイン電極と電気的に接続されている。スイッチング素子61のゲート電極は、第1Hブリッジドライバ15Aと接続されている。
また、本実施形態では一例としてスイッチング素子62は、nチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。スイッチング素子62としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は、スイッチング素子61のソース電極と電気的に接続されている。スイッチング素子62としてのnチャネル型MOSFETのソース電極は、接地電位を提供する信号線(以降、グランド線)と電気的に接続されている。また、スイッチング素子62のゲート電極は、第1Hブリッジドライバ15Aと接続されている。
第1LFアンテナ2Aの入力端子は、スイッチング素子61のソース電極(換言すればスイッチング素子62のドレイン電極)と電気的に接続されている。また、第1LFアンテナ2Aの出力端子は、グランド線と接続されている。なお、第1LFアンテナ2Aの出力端子は、グランド線の代わりに、例えば車両のボディや外装パネルなど、車両が備える金属体と接続されていても良い。
第2Hブリッジ回路16Bは、第2LFアンテナ2Bへの出力段としての機能を提供する構成である。第2Hブリッジ回路16Bは、第2Hブリッジドライバ15Bとの協働により、D級アンプとして機能するように構成されている。第2Hブリッジ回路16Bは、正電源側に接続されている(換言すればハイサイドの)スイッチング素子63と、負電源側に接続されている(換言すればローサイドの)スイッチング素子64とがカスケード接続された回路構成を有する。
スイッチング素子63、64としては、多様なスイッチ素子を採用可能である。本実施形態では一例としてスイッチング素子63は、pチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。また、スイッチング素子64は一例として、nチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。スイッチング素子63、64の接続態様は、スイッチング素子61,62の接続態様を援用することができる。
第2LFアンテナ2Bの入力端子は、スイッチング素子63のソース電極(換言すればスイッチング素子64のドレイン電極)と電気的に接続されている。また、第2LFアンテナ2Bの出力端子は、グランド線又は車両のボディと接続されている。以降において第1Hブリッジ回路16Aと、第2Hブリッジ回路16Bを区別しない場合には単にHブリッジ回路16と記載する。なお、第1Hブリッジ回路16A及び第2Hブリッジ回路16Bは、1つのフルブリッジ回路を分割してなる構成に相当する。
信号処理部14は、各Hブリッジドライバ15の動作を制御する構成である。信号処理部14は、情報処理部11から入力されたデータに対応する制御信号(例えばPWM信号)を生成して、第1Hブリッジドライバ15Aや第2Hブリッジドライバ15Bに出力する。信号処理部14は、送信役アンテナを切り替える機能を有する。送信役アンテナの切り替え機能はスイッチング素子等を用いてハードウェアとして実現されていてもよいし、ソフトウェアとして実現されていても良い。信号処理部14の作動の詳細については別途後述する。
なお、以降では、送信役アンテナに連なるHブリッジ回路16のことを送信役ブリッジ回路と称する。また、複数のLFアンテナ2のうち、送信役アンテナ以外のアンテナ(以降、非送信役アンテナ)に連なるHブリッジ回路16のことを非送信役ブリッジ回路と称する。
第1Hブリッジドライバ15Aは、第1Hブリッジ回路16Aが備えるスイッチング素子61、62を、信号処理部14から入力された制御信号に応じてスイッチングさせる構成である。第1Hブリッジドライバ15Aは、スイッチング素子61、62のそれぞれのゲート電極と接続されている。第1Hブリッジドライバ15Aは、スイッチング素子61、62にとってのゲートドライバとしての機能を提供する。第1Hブリッジドライバ15Aは、信号処理部14から入力された制御信号を、スイッチング素子61、62のオン/オフを切り替えさせるための信号に変換して、各スイッチング素子61、62のゲート電極に出力する。
第2Hブリッジドライバ15Bは、第2Hブリッジ回路16Bが備えるスイッチング素子63、64を、信号処理部14から入力された制御信号に応じてスイッチングさせる構成である。第2Hブリッジドライバ15Bは、スイッチング素子63、64のそれぞれのゲート電極と接続されている。第2Hブリッジドライバ15Bは、スイッチング素子63、64にとってのゲートドライバとしての機能を提供する。第2Hブリッジドライバ15Bは、信号処理部14から入力されたパルス信号を、スイッチング素子61、62のオン/オフを切り替えさせるための信号に変換して、各スイッチング素子63、64のゲート電極に出力する。なお、各Hブリッジドライバ15は、上記以外にも、デッドタイムの生成などの制御を行う。
<LFドライバ13の作動及び効果について>
次に、図3を用いて、LFドライバ13の作動について説明する。信号処理部14は情報処理部11からの指示に基づき、第1Hブリッジ回路16Aを介して第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる場合、図3に示すように、第2Hブリッジ回路16Bには第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。
次に、図3を用いて、LFドライバ13の作動について説明する。信号処理部14は情報処理部11からの指示に基づき、第1Hブリッジ回路16Aを介して第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる場合、図3に示すように、第2Hブリッジ回路16Bには第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。
具体的には、信号処理部14は、第1Hブリッジドライバ15Aには情報処理部11から入力されたベースバンド信号に対応するパルス信号を出力する一方、第2Hブリッジドライバ15Bには、逆位相電圧を出力させるためのパルス信号を出力する。ここでの逆位相電圧とは、送信役アンテナに接続するHブリッジ回路に出力させる電圧とは逆向きの電圧変化を提供する電圧を指す。すなわち、第2Hブリッジドライバ15Bは、第1Hブリッジ回路16Aの出力電圧とは逆位相の電圧を第2Hブリッジ回路16Bに出力させる。例えば、第2Hブリッジドライバ16Bはスイッチング素子63、64を、スイッチング素子61、62とは逆の(換言すれば反転させた)態様でオンオフ制御する。
第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる際に、第2Hブリッジ回路16Bに出力させる電圧の振幅(以降、第2振幅)A2は、適宜調整されれば良い。例えば第2LFアンテナ2Bに連なる通信ケーブル3の長さ(以降、第2ケーブル長)が、第1ケーブル長と同程度である場合には、第2振幅A2は、第1Hブリッジ回路16Aに出力させる電圧の振幅(以降、第1振幅)A1と同程度とすれば良い。第2ケーブル長が、第1ケーブル長よりも小さい場合には、第2振幅A2は、第1振幅A1よりも大きくしてもよい。第2ケーブル長が第1ケーブル長よりも大きい場合には、第2振幅A2は、第1振幅A1よりも小さくしても良い。各通信ケーブル3の長さを示すデータ(以降、ケーブル長データ)は例えばフラッシュメモリ112に保存されていればよい。フラッシュメモリ112においてケーブル長データを記憶している領域が配線長記憶部に相当する。
このような構成によれば、第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる際に、第1Hブリッジ回路16Aから発せられる電磁波ノイズ(主として電界ノイズ)が、他の電子機器に与える影響を低減できる。具体的には次の通りである。なお、ここでの第1Hブリッジ回路16Aから発せられるノイズには、回路そのものから発せられるノイズの他に、第1Hブリッジ回路16Aに接続されている通信ケーブル3から発せられるノイズも含まれる。
第1Hブリッジ回路16Aからのノイズ放射は、出力電圧が過渡的に変化する際に発生する。換言すれば、第1Hブリッジ回路16Aの出力電圧の立ち上がり時及び立ち下がり時に、第1Hブリッジ回路16Aや当該回路に接続する通信ケーブル3からノイズが放射される。
そのような現象に対して、上記の構成によれば第1Hブリッジ回路16Aの出力電圧が立ち上がる際には、第2Hブリッジ回路16Bの出力電圧は立ち下がる。よって、第1Hブリッジ回路16Aから発せられるノイズと第2Hブリッジ回路16Bから発せられるノイズとが互い打ち消し合うように作用する。すなわち、上記構成によれば、第2Hブリッジ回路16Bを第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相で作動させることにより、全体として車両に搭載されている種々のシステムに対するノイズの影響を低減することができる。
なお、LF帯の電磁波がノイズとして影響を及ぼす電子機器とは、主としてラジオ受信機である。第1Hブリッジ回路16Aから発せられたノイズ(以降、LFノイズ)は、ラジオ受信機4が備えるラジオ放送波用のアンテナにて受信されうる。ラジオ受信機4で受信されたLFノイズは、ラジオ放送の信号に重畳し、ノイズ音としてスピーカから出力されうる。つまり、ユーザがラジオ番組を聴取している状態においてはLFノイズが音声ノイズとなってユーザに認識されうる。なお、LFノイズがノイズ音として出力される場合とは、ユーザがAM放送を聴取している場合、特に、選局周波数が車両送信周波数の整数倍となっている場合である。
そのような課題に対して、上記構成によれば、第1Hブリッジ回路16Aから発せられるノイズが、ユーザによるラジオ放送の聴取に与える影響を低減することができる。なお以上では第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる際の信号処理部14について説明したが、第2LFアンテナ2BからLF信号を送信させる場合には、上記とは逆の制御を行う。すなわち、信号処理部14は、第2LFアンテナ2BからLF信号を送信させる場合には、第2Hブリッジドライバ15Bには、送信信号に対応するパルス信号を出力する。一方、第1Hブリッジドライバ15Aには第1Hブリッジ回路16Aから逆位相電圧を出力させる。このような構成によれば、第2Hブリッジ回路16Bから発せられるノイズが他のシステムに与える影響も、同様の原理によって緩和される。
ところで、Hブリッジ回路16等から発せられるノイズは、当該Hブリッジ回路16に連なる通信ケーブル3が長いほど大きくなる。上記の構成によれば、送信役アンテナに連なる通信ケーブル3及び非送信役アンテナに連なる通信ケーブル3の長さに応じて、非送信役ブリッジ回路から出力させる逆位相電圧の大きさを調整する。換言すれば、送信役ブリッジ回路の出力電圧と非送信役ブリッジ回路に逆位相電圧の比率を、各通信ケーブル3の長さの比率(換言すれば大小関係)に対応する比に設定する。このような構成によれば、非送信役ブリッジ回路から放射させる電磁波の大きさを、ノイズを打ち消すために必要十分な大きさに設定することができる。
また、第1LFアンテナ2Aと第2LFアンテナ2Bは、それぞれ異なる領域をキー応答エリアRxとするように設置されている。換言すれば、第1LFアンテナ2Aの送信信号と第2LFアンテナ2Bの送信信号とが混信しないように離間して配置されている。第1Hブリッジ回路16Aと逆位相の電圧を第2Hブリッジ回路16Bに出力させた場合には、第2LFアンテナ2Bからも電波が送信されうる。しかしながら、各LFアンテナ2は互いに混信を生じさせない位置関係にある。そのため、第1LFアンテナ2Aを駆動させる際に第2Hブリッジ回路16Bに逆位相電圧を出力させたとしても、各LFアンテナ2からの送信信号が混信し、スマートキーが応答信号を返送しなくなってしまう恐れを低減できる。故に、上記の構成によれば、PEPSシステムの機能性を損なうことなく、回路から放射されるノイズを低減することができる。
さらに、従来構成では、ノイズ抑制の観点から、フルブリッジ回路1つにつき1つのLFアンテナ2を接続していた。そのような従来構成に対して、以上の構成によれば、Hブリッジ回路毎にLFアンテナ2を接続することができる。つまり、従来構成と同様の回路規模を有するLFドライバ13に対して、2倍のLFアンテナ2を接続可能となる。つまり、LFドライバ13の回路規模の増大を抑制しつつ、LFドライバ13に接続可能なアンテナ本数を増加させることができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。以降では便宜上、送信役アンテナから無線信号を送信させる際に、非送信役アンテナに接続するHブリッジ回路16に、逆位相の電圧を出力させる処理のことを逆位相電圧印加処理と称する。
[変形例1]
上述した実施形態では、スマートECU1が、LFアンテナ2への出力段として2つのHブリッジ回路16を備える構成を開示したが、スマートECU1の構成はこれに限定されない。スマートECU1は、LFアンテナ2への出力段として、Hブリッジ回路16とフルブリッジ回路18と組み合わせて備えていても良い。
上述した実施形態では、スマートECU1が、LFアンテナ2への出力段として2つのHブリッジ回路16を備える構成を開示したが、スマートECU1の構成はこれに限定されない。スマートECU1は、LFアンテナ2への出力段として、Hブリッジ回路16とフルブリッジ回路18と組み合わせて備えていても良い。
以下、スマートECU1は、図4に示すように、LFアンテナ2への出力段として、2つのHブリッジ回路16と、1つのフルブリッジ回路18を備える場合の構成の一例について、変形例1として開示する。なお、以降ではHブリッジ回路16とフルブリッジ回路18とを区別しない場合には、ブリッジ回路と記載する。
本変形例のスマートECU1は、フルブリッジ回路18を介して第3LFアンテナ2Cと接続されている。また、本変形例のLFドライバ13は、フルブリッジ回路18の動作を制御するためのフルブリッジドライバ17を備える。
第3LFアンテナ2Cは、例えば車室内にキー応答エリアRxを形成するLFアンテナ2である。第3LFアンテナ2Cは、例えば図5に示すように、後部座席の上方の天井部において、コア部材の軸方向が車両前後方向に沿う姿勢で取り付けられている。なお、第3LFアンテナ2Cの設置位置としては、インストゥルメントパネルや、センターコンソール、オーバーヘッドコンソール、後部座席の着座面内部など、多様な位置を採用可能である。第3LFアンテナ2Cの入力端子は、後述するスイッチング素子81のソース電極と電気的に接続されている。また、第3LFアンテナ2Cの出力端子はスイッチング素子83のソース電極と接続されている。第3LFアンテナ2Cが第3アンテナに相当する。
フルブリッジ回路18は、第3LFアンテナ2Cへの出力段としての機能を提供する構成である。フルブリッジ回路18は、フルブリッジドライバ17との協働により、D級アンプとして機能するように構成されている。フルブリッジ回路18は、正電源側に接続されている(換言すればハイサイドの)スイッチング素子81、83と、負電源側に接続されている(換言すればローサイドの)スイッチング素子82、84とを備える。スイッチング素子81はスイッチング素子82とカスケード接続されてあって、1つのHブリッジ回路を提供する。スイッチング素子83はスイッチング素子84とカスケード接続されてあって、1つのHブリッジ回路を提供する。
スイッチング素子81及びスイッチング素子82が提供するHブリッジ回路は、第3LFアンテナ2Cの入力端子と接続されるHブリッジ回路に相当する。故に以降では、スイッチング素子81及びスイッチング素子82が提供するHブリッジ回路のことを、入力側ハーフブリッジ回路(以降、入力側Hブリッジ回路)181とも記載する。また、スイッチング素子83及びスイッチング素子84が提供するHブリッジ回路は、第3LFアンテナ2Cの出力側に接続されるHブリッジ回路に相当する。故に以降では、スイッチング素子83及びスイッチング素子84が提供するHブリッジ回路のことを、出力側ハーフブリッジ回路(以降、出力側Hブリッジ回路)182とも記載する。
スイッチング素子81〜84としては、多様なスイッチ素子を採用可能である。本実施形態では一例としてスイッチング素子81、83は、前述のスイッチング素子61、63と同様にpチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。スイッチング素子82、84としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は電源ラインと電気的に接続されているとともに、それらのゲート電極は、フルブリッジドライバ17と接続されている。スイッチング素子81のソース電極は、スイッチング素子82のドレイン電極や第3LFアンテナ2Cの入力端子と電気的に接続されている。スイッチング素子83のソース電極は、スイッチング素子84のドレイン電極や第3LFアンテナ2Cの出力端子と電気的に接続されている。
スイッチング素子82、84も、多様なスイッチ素子を採用可能である。本実施形態では一例としてスイッチング素子82、84は、nチャネル型のMOSFETを用いて実現されている。スイッチング素子82としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は、スイッチング素子81のソース電極と電気的に接続されている。スイッチング素子84としてのnチャネル型MOSFETのドレイン電極は、スイッチング素子83のソース電極と電気的に接続されている。スイッチング素子82、84としてのnチャネル型MOSFETのソース電極はグランド線と電気的に接続されている。また、各ゲート電極は、フルブリッジドライバ17と接続されている。
フルブリッジドライバ17は、フルブリッジ回路18が備えるスイッチング素子81〜84を、信号処理部14から入力されたパルス信号に応じた速度でスイッチングさせる構成である。フルブリッジドライバ17は、スイッチング素子81〜84のそれぞれのゲート電極と接続されている。フルブリッジドライバ17は、信号処理部14から入力されたパルス信号を、スイッチング素子81〜84のオン/オフを切り替えさせるための信号に変換して、各スイッチング素子81〜84のゲート電極に出力する。
<変形例1のLFドライバ13の作動及び効果について>
次に、図6を用いて、LFドライバ13の作動について説明する。信号処理部14は、例えば、第1Hブリッジ回路16Aを介して第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる場合、スイッチング素子83〜84をオフに設定する。そして、フルブリッジ回路18の入力側Hブリッジ回路181に、図6の(A)に示すように、第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。具体的には、信号処理部14は、第1Hブリッジドライバ15Aに対しては、情報処理部11から入力されたベースバンド信号に対応するパルス信号を出力する。また、フルブリッジドライバ17には、スイッチング素子83〜84をオフに設定させつつ、入力側Hブリッジ回路181に逆位相電圧を出力させるためのパルス信号を出力する。
次に、図6を用いて、LFドライバ13の作動について説明する。信号処理部14は、例えば、第1Hブリッジ回路16Aを介して第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる場合、スイッチング素子83〜84をオフに設定する。そして、フルブリッジ回路18の入力側Hブリッジ回路181に、図6の(A)に示すように、第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。具体的には、信号処理部14は、第1Hブリッジドライバ15Aに対しては、情報処理部11から入力されたベースバンド信号に対応するパルス信号を出力する。また、フルブリッジドライバ17には、スイッチング素子83〜84をオフに設定させつつ、入力側Hブリッジ回路181に逆位相電圧を出力させるためのパルス信号を出力する。
フルブリッジドライバ17は、信号処理部14からの入力に基づき、スイッチング素子83〜84をオフに設定しつつ、スイッチング素子81〜82のオンオフを制御する。なお、スイッチング素子83〜84をオフに設定した状態とは、出力側Hブリッジ回路182を、第3LFアンテナ2Cや入力側Hブリッジ回路181から切り離した状態(いわゆるハイインピーダンス状態)に相当する。
このような構成によれば、上述した実施形態と同様の原理によって、第1Hブリッジ回路16Aから発せられるノイズが他の電子機器に与える影響を低減することができる。また、上記のようにフルブリッジ回路18を用いて逆位相電圧印加処理を行う際、スイッチング素子83〜84をオフに設定しているため、図6の(B)に示すように、第3LFアンテナ2Cに電流が流れることはない。つまり、上記構成によれば、前述の実施形態に比べてノイズ抑制のための電流消費量を低減することができるといった利点を有する。
以上では第1LFアンテナ2Aを動作させる際の制御態様を開示したが、第2LFアンテナ2Bを動作させる際も同様に、フルブリッジ回路18の入力側Hブリッジ回路181に、逆位相電圧を出力させれば良い。また、第3LFアンテナ2Cを駆動させる場合には、第1Hブリッジ回路16A及び第2Hブリッジ回路16Bの少なくとも何れか一方に逆位相電圧を出力させるように構成されていてもよい。
なお、第1LFアンテナ2AからLF信号を送信させる際に入力側Hブリッジ回路181に出力させる電圧の振幅(以降、第3振幅)A3は、第3LFアンテナ2Cに連なる通信ケーブル3の長さ(以降、第3ケーブル長)を鑑みて決定されれば良い。例えば、第3ケーブル長が第1ケーブル長と同程度である場合には、第3振幅A3は、第1振幅A1と同程度とすれば良い。第3ケーブル長が第1ケーブル長よりも短い場合には第3振幅A3は第1振幅A1よりも大きくしてもよい。第3ケーブル長が第1ケーブル長よりも長い場合には第3振幅A3は第1振幅A1よりも小さくしても良い。
[変形例2(変形例1の応用例)]
上記変形例1のように非送信役アンテナが複数存在する構成においては、複数の非送信役アンテナのそれぞれに対応する複数のブリッジ回路から逆位相電圧を並列的に出力させてもよい。例えば、フルブリッジ回路18を用いた逆位相電圧印加処理だけでは第1LFアンテナ2Aの駆動時に発せられるノイズを無効化できない場合には、第2Hブリッジ回路16Bも併用して、第1LFアンテナ2Aの駆動時に発せられるノイズを低減する。すなわち、図7に示すように、フルブリッジ回路18の入力側Hブリッジ回路181と第2Hブリッジ回路16Bのそれぞれから、第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。上記の構成によれば、送信役ブリッジ回路から発せられるノイズが他のシステムやユーザの快適性に影響を与える恐れを低減することができる。
上記変形例1のように非送信役アンテナが複数存在する構成においては、複数の非送信役アンテナのそれぞれに対応する複数のブリッジ回路から逆位相電圧を並列的に出力させてもよい。例えば、フルブリッジ回路18を用いた逆位相電圧印加処理だけでは第1LFアンテナ2Aの駆動時に発せられるノイズを無効化できない場合には、第2Hブリッジ回路16Bも併用して、第1LFアンテナ2Aの駆動時に発せられるノイズを低減する。すなわち、図7に示すように、フルブリッジ回路18の入力側Hブリッジ回路181と第2Hブリッジ回路16Bのそれぞれから、第1Hブリッジ回路16Aとは逆位相の電圧を出力させる。上記の構成によれば、送信役ブリッジ回路から発せられるノイズが他のシステムやユーザの快適性に影響を与える恐れを低減することができる。
なお、上記の例において入力側Hブリッジ回路181に出力させる逆位相電圧の第3振幅A3や、第2Hブリッジ回路16Bに出力させる逆位相電圧の第2振幅A2の大きさは、それぞれの通信ケーブル3の引き回し態様や長さに応じて調整されればよい。図7では、一例として第2Hブリッジ回路16Bに出力させる逆位相電圧の第2振幅A2を、入力側Hブリッジ回路に出力させる逆位相電圧の第3振幅A3よりも抑制した態様を開示しているがこれに限らない。
また、非送信役ブリッジ回路が複数存在する場合に、何れの非送信役ブリッジ回路に逆位相電圧を出力させるかは適宜選定されればよい。スマートECU1は、ラジオ用アンテナ41から見て送信役アンテナと対象な位置に配置されている非送信役アンテナに接続しているブリッジ回路から逆位相電圧を出力させるように構成されていることが好ましい。
[変形例3]
前述の通り、Hブリッジ回路16及びそれに連なる通信ケーブル3から放たれるLFノイズは、ユーザがラジオ番組を聴取している場合に音声ノイズとなってユーザに認識されうる。しかしながら、上記の事象は別の観点によれば、ユーザがラジオ番組を聴取していない状態においては、LFノイズはユーザの快適性に影響を与えない(つまり顕在化しない)ことを意味する。つまり、ユーザがラジオ番組を聴取していない状態においては、逆位相電圧印加処理を実施する必要性は相対的に低い。本変形例は上記の技術思想に基づいて創出されたものであって、本変形例のスマートECU1は次のように構成されている。
前述の通り、Hブリッジ回路16及びそれに連なる通信ケーブル3から放たれるLFノイズは、ユーザがラジオ番組を聴取している場合に音声ノイズとなってユーザに認識されうる。しかしながら、上記の事象は別の観点によれば、ユーザがラジオ番組を聴取していない状態においては、LFノイズはユーザの快適性に影響を与えない(つまり顕在化しない)ことを意味する。つまり、ユーザがラジオ番組を聴取していない状態においては、逆位相電圧印加処理を実施する必要性は相対的に低い。本変形例は上記の技術思想に基づいて創出されたものであって、本変形例のスマートECU1は次のように構成されている。
本変形例のスマートECU1は、図8に示すようにラジオ受信機4と相互通信可能に接続されてあって、ラジオ受信機4から、ラジオ受信機4の動作状態を示すデータ(以降、聴取状態データ)を取得する。便宜上、スマートECU1において、聴取状態データを取得するための構成をラジオ聴取状態取得部F1と記載する。
聴取状態データは、ラジオ受信機4が動作中であるか否かを示す。また、ラジオ受信機4が動作中である場合には、聴取状態データは、ラジオ放送波として使用される周波数のうち、ユーザによって選局されている周波数(以降、選局周波数)を示す。なお、ラジオ受信機4が動作している状態とは、選局周波数のラジオ電波を復調してなる電気信号をスピーカに出力し、音声出力させている状態を指す。
スマートECU1は、例えば、ラジオ受信機4が動作中である場合には、上記の逆位相電圧印加処理を実施する一方、ラジオ受信機4が動作していない場合には、上記の逆位相電圧印加処理を実施しない。このような構成によれば逆位相電圧印加処理を実施する頻度を抑制できる。その結果、電力消費を抑制することができる。
また、他の態様としてスマートECU1は、ラジオ受信機4が動作中であっても、選局周波数が、LFノイズの影響を受けにくい周波数である場合には、上記の逆位相電圧印加処理を実施しないように構成されていても良い。LFノイズの影響を受ける周波数(以降、干渉周波数)とは、車両送信周波数の整数倍となる周波数、及び、その近傍に位置する周波数(例えば±10kHz以内の周波数)である。LFノイズの影響を受けにくい周波数とは、上記の干渉周波数に該当しない周波数を指す。
そのような構成によれば、逆位相印加処理が実行される状況を、実質的に、ラジオ受信機4が動作中であって、且つ、選局周波数が干渉周波数に該当する場合のみに限定することができる。つまり、上記の構成によれば、逆位相印加処理が実行されるシーンがより一層限定されるため、より一層電力消費を抑制することができる。なお、本変形例3として開示の技術思想は、上述した種々の変形例1〜2、及び、以下の変形例にも適用可能である。
[変形例4]
上記変形例3では、ラジオ受信機4が動作中であって、且つ、選局周波数が車両送信周波数の整数倍となっていることを条件として、逆位相電圧印加処理を実施する態様を開示したが、逆位相電圧印加処理を実施する条件はこれに限らない。例えば、図9に示すように、通信ケーブル3がラジオ用アンテナ41の近くを通っているLFアンテナ2を送信役アンテナとして駆動させる場合にのみ、非送信役ブリッジ回路から逆位相電圧を出力させるように構成されていても良い。ここでのラジオ用アンテナ41とは、ラジオ放送波(例えばAM放送)を受信するためのアンテナである。
上記変形例3では、ラジオ受信機4が動作中であって、且つ、選局周波数が車両送信周波数の整数倍となっていることを条件として、逆位相電圧印加処理を実施する態様を開示したが、逆位相電圧印加処理を実施する条件はこれに限らない。例えば、図9に示すように、通信ケーブル3がラジオ用アンテナ41の近くを通っているLFアンテナ2を送信役アンテナとして駆動させる場合にのみ、非送信役ブリッジ回路から逆位相電圧を出力させるように構成されていても良い。ここでのラジオ用アンテナ41とは、ラジオ放送波(例えばAM放送)を受信するためのアンテナである。
図9に示す例では、第1LFアンテナ2Aが、通信ケーブル3がラジオ用アンテナ41の近くを通るように付設されているLFアンテナ2に相当する。なお、図9に示すラジオ用アンテナ41の搭載位置は一例であって、その具体的な搭載位置は適宜変更可能である。ラジオ用アンテナ41の近くとは、通信ケーブル3から発せられる電界ノイズがラジオ用アンテナ41で受信される範囲を指す。ラジオ用アンテナ41の近くとは、例えば、ラジオ用アンテナ41から0.5m以内となる範囲を指す。
その他、スマートECU1は、ラジオ用アンテナ41の近くに配置されているLFアンテナ2からLF信号を送信させる場合に、所定の非送信役ブリッジ回路から逆位相電圧を出力させるように構成されていても良い。図9に示す例では第1LFアンテナ2Aが、第2LFアンテナ2Bや、第3LFアンテナ2Cよりもラジオ用アンテナ41の近くに配置されているLFアンテナ2に相当する。
[変形例5]
以上では、Hブリッジ回路16を2つ備える構成や、2つのHブリッジ回路16と1つのフルブリッジ回路18を備える構成を開示したが、これに限らない。スマートECU1が備えるHブリッジ回路16やフルブリッジ回路18の数は適宜変更可能である。スマートECU1は、1つのHブリッジ回路16に加えて、Hブリッジ回路16又はフルブリッジ回路18を少なくとも1つ備えていれば良い。例えばスマートECU1は、図10及び図11に示すように4つのHブリッジ回路16を備えていてもよい。当該図10に示す構成に上記実施形態の同様の制御態様を導入することにより、LFノイズの影響を抑制しつつ、フルブリッジ回路2つ分の回路規模にて4つのLFアンテナ2A〜2Dを接続可能となる。また、図12に示すように4つのHブリッジ回路16と1つのフルブリッジ回路18とを備えていても良い。当該図12に示す構成に上記実施形態の同様の制御態様を導入することにより、LFノイズの影響を抑制しつつ、フルブリッジ回路3つ分の回路規模にて5つのLFアンテナ2A〜2Eを接続可能となる。
以上では、Hブリッジ回路16を2つ備える構成や、2つのHブリッジ回路16と1つのフルブリッジ回路18を備える構成を開示したが、これに限らない。スマートECU1が備えるHブリッジ回路16やフルブリッジ回路18の数は適宜変更可能である。スマートECU1は、1つのHブリッジ回路16に加えて、Hブリッジ回路16又はフルブリッジ回路18を少なくとも1つ備えていれば良い。例えばスマートECU1は、図10及び図11に示すように4つのHブリッジ回路16を備えていてもよい。当該図10に示す構成に上記実施形態の同様の制御態様を導入することにより、LFノイズの影響を抑制しつつ、フルブリッジ回路2つ分の回路規模にて4つのLFアンテナ2A〜2Dを接続可能となる。また、図12に示すように4つのHブリッジ回路16と1つのフルブリッジ回路18とを備えていても良い。当該図12に示す構成に上記実施形態の同様の制御態様を導入することにより、LFノイズの影響を抑制しつつ、フルブリッジ回路3つ分の回路規模にて5つのLFアンテナ2A〜2Eを接続可能となる。
<付言>
車両が備える複数のLFアンテナ2を区別するための呼称は適宜変更可能である。上述した実施形態では、運転席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2を第1LFアンテナ2Aと記載し、助手席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2を第2LFアンテナ2Bと記載しているが、これに限らない。第1LFアンテナ2Aは助手席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2であってもよい。第2LFアンテナ2Bは運転席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2であってもよい。第3LFアンテナ2Cが指すLFアンテナ2の搭載位置も適宜変更可能である。つまり、上述した第1LFアンテナ2A〜第3LFアンテナ2Cが指し示すLFアンテナ2は適宜入れ替えることができる。
車両が備える複数のLFアンテナ2を区別するための呼称は適宜変更可能である。上述した実施形態では、運転席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2を第1LFアンテナ2Aと記載し、助手席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2を第2LFアンテナ2Bと記載しているが、これに限らない。第1LFアンテナ2Aは助手席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2であってもよい。第2LFアンテナ2Bは運転席用の外側ドアハンドル付近に設置されているLFアンテナ2であってもよい。第3LFアンテナ2Cが指すLFアンテナ2の搭載位置も適宜変更可能である。つまり、上述した第1LFアンテナ2A〜第3LFアンテナ2Cが指し示すLFアンテナ2は適宜入れ替えることができる。
<付言>
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。さらに、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。つまり、スマートECU1が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。スマートECU1が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。本段落の制御部/装置は、スマートECU1、情報処理部11、信号処理部14、Hブリッジドライバ15、又はフルブリッジドライバ17と読み替えることもできる。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。さらに、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。つまり、スマートECU1が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。スマートECU1が備える機能の一部又は全部はハードウェアとして実現されても良い。或る機能をハードウェアとして実現する態様には、1つ又は複数のICなどを用いて実現する態様が含まれる。本段落の制御部/装置は、スマートECU1、情報処理部11、信号処理部14、Hブリッジドライバ15、又はフルブリッジドライバ17と読み替えることもできる。
1 スマートECU、2 LFアンテナ、2A 第1LFアンテナ、2B 第2LFアンテナ、2C 第3LFアンテナ、3 通信ケーブル、4 ラジオ受信機、11 情報処理部、12 UHF受信機、13 LFドライバ、14 信号処理部、15A 第1ハーフブリッジドライバ、15B 第2ハーフブリッジドライバ、16 ハーフブリッジ回路、16A 第1ハーフブリッジ回路、16B 第2ハーフブリッジ回路、17 フルブリッジドライバ、18 フルブリッジ回路、41 ラジオ用アンテナ、F1 ラジオ聴取状態取得部、61〜64・81〜84 スイッチング素子、181 入力側ハーフブリッジ回路、182 出力側ハーフブリッジ回路
Claims (10)
- 所定の通信周波数の信号を送信するための第1アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第1アンテナに供給するための第1ハーフブリッジ回路(16A)と、
前記通信周波数の信号を送信するための第2アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第2アンテナに供給するための第2ハーフブリッジ回路(16B)と、
前記第1ハーフブリッジ回路、及び前記第2ハーフブリッジ回路の動作を制御する送信制御部(14、15)と、を備え、
前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路との協働により前記第1アンテナから無線信号を送信させる場合には、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、前記第2ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている車両用通信装置。 - 請求項1に記載の車両用通信装置であって、
前記第1ハーフブリッジ回路に接続されている通信ケーブルの長さである第1ケーブル長、及び、前記第2ハーフブリッジ回路に接続されている通信ケーブルの長さである第2ケーブル長を示すデータが保存されている配線長記憶部(112)を備え、
前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相であって、かつ、前記第1ケーブル長と前記第2ケーブル長に大小関係に応じた大きさの電圧を、前記第2ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備え、前記ラジオ用アンテナを介して受信した前記ラジオ放送を音声出力するためのラジオ受信機を備える車両で使用される、請求項1又は2に記載の車両用通信装置であって、
前記ラジオ放送が音声出力されているか否かを示すデータを前記ラジオ受信機から取得するラジオ聴取状態取得部(F1)を備え、
前記ラジオ聴取状態取得部が、前記ラジオ放送が音声出力されていないことを示すデータを取得している場合には、前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を前記第2ハーフブリッジ回路から出力させる処理を行わないように構成されている車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備え、前記ラジオ用アンテナを介して受信した前記ラジオ放送を音声出力するためのラジオ受信機を備える車両で使用される、請求項1から3の何れか1項に記載の車両用通信装置であって、
前記ラジオ放送が音声出力されているか否か、及び、前記ラジオ放送が音声出力されている場合には音声出力されている前記ラジオ放送の周波数である選局周波数を示すデータを前記ラジオ受信機から取得するラジオ聴取状態取得部(F1)を備え、
前記ラジオ聴取状態取得部が、前記ラジオ放送が音声出力されていないことを示すデータを取得している場合、及び、前記ラジオ放送が音声出力されている場合であっても前記選局周波数が前記通信周波数の影響を受ける所定の干渉周波数に該当しない場合には、前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を前記第2ハーフブリッジ回路から出力させる処理を行わないように構成されている車両用通信装置。 - 請求項1から4の何れか1項において
前記通信周波数の信号を送信するための第3アンテナが接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第3アンテナに供給するためのフルブリッジ回路(18)を備え、
前記送信制御部は、前記フルブリッジ回路の動作も制御するものであり、
前記フルブリッジ回路は、
複数のスイッチング素子(81、82)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、前記第3アンテナの入力端子と電気的に接続されている入力側ハーフブリッジ回路(181)と、
複数のスイッチング素子(83、84)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、前記第3アンテナの出力端子と電気的に接続されているハーフブリッジ回路である出力側ハーフブリッジ回路(182)と、を備え、
前記送信制御部は、前記第1アンテナから無線信号を送信させる場合には、前記出力側ハーフブリッジ回路が備える前記スイッチング素子を何れもオフに設定した状態で、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、前記入力側ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている車両用通信装置。 - 所定の通信周波数の信号を送信するための第1アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第1アンテナに供給するための第1ハーフブリッジ回路(16A)と、
前記通信周波数の信号を送信するための第2アンテナと接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第2アンテナに供給するための第2ハーフブリッジ回路(16B)と、
前記通信周波数の信号を送信するための第3アンテナが接続されてあって、送信信号に応じた電流を前記第3アンテナに供給するためのフルブリッジ回路(18)と、
前記第1ハーフブリッジ回路、前記第2ハーフブリッジ回路、及び前記フルブリッジ回路の動作を制御する送信制御部(14、15)と、を備え、
前記フルブリッジ回路は、
複数のスイッチング素子(81、82)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、前記第3アンテナの入力端子と電気的に接続されている入力側ハーフブリッジ回路(181)と、
複数のスイッチング素子(83、84)を用いて実現されているハーフブリッジ回路であって、前記第3アンテナの出力端子と電気的に接続されているハーフブリッジ回路である出力側ハーフブリッジ回路(182)と、を備えるものであって、
前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路との協働により前記第1アンテナから無線信号を送信させる場合には、前記出力側ハーフブリッジ回路が備える前記スイッチング素子を何れもオフに設定した状態で、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、前記入力側ハーフブリッジ回路から出力させるように構成されている車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備える車両で使用される、請求項5又は6に記載の車両用通信装置であって、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナよりも前記ラジオ用アンテナの近くに設置されているアンテナであることを特徴とする車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備え、前記ラジオ用アンテナを介して受信した前記ラジオ放送を音声出力するためのラジオ受信機を備える車両で使用される、請求項5から7の何れか1項に記載の車両用通信装置であって、
前記ラジオ放送が音声出力されているか否かを示すデータを前記ラジオ受信機から取得するとともに、当該データに基づいて前記ラジオ放送が音声出力されているか否かを判定するラジオ聴取状態取得部(F1)を備え、
前記ラジオ聴取状態取得部によって前記ラジオ放送が音声出力されていないと判定されている場合には、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を、前記入力側ハーフブリッジ回路から出力させる処理を行わないように構成されている車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備え、前記ラジオ用アンテナを介して受信した前記ラジオ放送を音声出力するためのラジオ受信機を備える車両で使用される、請求項5から8の何れか1項に記載の車両用通信装置であって、
前記ラジオ放送が音声出力されているか否か、及び、前記ラジオ放送が音声出力されている場合には音声出力されている前記ラジオ放送の周波数である選局周波数を示すデータを前記ラジオ受信機から取得するラジオ聴取状態取得部(F1)を備え、
前記ラジオ聴取状態取得部が、前記ラジオ放送が音声出力されていないことを示すデータを取得している場合、及び、前記ラジオ放送が音声出力されている場合であっても前記選局周波数が前記通信周波数の影響を受ける所定の干渉周波数に該当しない場合には、前記送信制御部は、前記第1ハーフブリッジ回路の出力電圧とは逆位相の電圧を前記フルブリッジ回路から出力させる処理を行わないように構成されている車両用通信装置。 - ラジオ放送を受信するためのアンテナであるラジオ用アンテナを備える車両で使用される、請求項1から9の何れか1項に記載の車両用通信装置であって、
前記第1ハーフブリッジ回路と前記第1アンテナとを接続する通信線は、前記ラジオ用アンテナの所定距離以内を通るように設けられていることを特徴とする車両用通信装置。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018219547A JP2020088570A (ja) | 2018-11-22 | 2018-11-22 | 車両用通信装置 |
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Family Applications (1)
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JP2018219547A Pending JP2020088570A (ja) | 2018-11-22 | 2018-11-22 | 車両用通信装置 |
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JP2012156701A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Tokai Rika Co Ltd | 送信機 |
JP5661080B2 (ja) * | 2012-10-16 | 2015-01-28 | オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 | 送信装置及びアンテナ駆動装置 |
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2018
- 2018-11-22 JP JP2018219547A patent/JP2020088570A/ja active Pending
-
2019
- 2019-11-06 WO PCT/JP2019/043397 patent/WO2020105428A1/ja active Application Filing
Also Published As
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