JP2020088096A - 薄膜トランジスタ及び画像表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタ及び画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020088096A
JP2020088096A JP2018218324A JP2018218324A JP2020088096A JP 2020088096 A JP2020088096 A JP 2020088096A JP 2018218324 A JP2018218324 A JP 2018218324A JP 2018218324 A JP2018218324 A JP 2018218324A JP 2020088096 A JP2020088096 A JP 2020088096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film transistor
insulating layer
electrode
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018218324A
Other languages
English (en)
Inventor
ちひろ 今村
Chihiro Imamura
ちひろ 今村
典昭 池田
Noriaki Ikeda
典昭 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2018218324A priority Critical patent/JP2020088096A/ja
Publication of JP2020088096A publication Critical patent/JP2020088096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】チャネル層に有機半導体を用いる薄膜トランジスタにおいて、上部絶縁層と上部電極の密着性が高く、高いフレキシブル性とともに良好な動作特性を示す薄膜トランジスタ、及び良好な表示品質を有する画像表示装置を提供する。【解決手段】絶縁性の基板と、絶縁性の基板上に形成されたゲート電極と、ゲート電極上に形成されたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に互いに離間して形成されたソース電極及びドレイン電極と、ゲート絶縁層上にソース電極及びドレイン電極に接続して形成された有機半導体層と、を含む薄膜トランジスタであって、薄膜トランジスタ上に一層以上の上部絶縁層が形成され、上部絶縁層上にフッ素化合物を含有する上部電極が形成されてなる有機薄膜トランジスタ、及びそれを用いる画像表示装置とする。【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜トランジスタ、及びそれを用いる画像表示装置に関する。
現在、一般的な平面薄型画像表示装置は非晶質シリコンや多結晶シリコンなどの半導体、または酸化物半導体を半 導体層に用いた薄膜トランジスタアレイにより駆動されている。
また、平面薄型画像表示装置のさらなる薄型化、軽量化、耐破損性、フレキシブル化の向上を求めて、ガラス基板の替わりに樹脂基板を用いる試みが近年なされている。
特にマイクロカプセル型電気泳動方式の電子ペーパーにおいては、前面板がフレキシブル性を有するため、背面板となる薄膜トランジスタアレイのフレキシブル化が求められている。
しかし、上述のシリコン系を用いる薄膜トランジスタの製造方法は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
そこで、低温形成が可能な有機半導体を用いた薄膜トランジスタ(有機薄膜トランジスタ)の開発が活発に行われている。
さらに、有機半導体は印刷法によってパターニングが可能であるという長所を有する。その上、有機薄膜トランジスタは、電極やゲート絶縁層も印刷法によって形成可能な材料を選択することにより、薄膜トランジスタを構成する層を全て印刷により形成することも可能である。
印刷法を用いることにより、真空成膜・フォトリソグラフィーにより製造されるシリコン系薄膜トランジスタと比較して製造コストの大幅な削減が期待される。
有機半導体材料としては、縮合多環系の芳香族化合物やπ電子系の高分子材料が多く用いられるが、これらの材料は、シリコン系や酸化物半導体と比較して空気中の水分や酸素の影響を受けやすく、耐薬品性に劣るため、有機半導体層形成以後の工程による特性の劣化が生じやすい。
有機半導体材料の特性劣化を防ぐために、有機半導体層上に形成する上部絶縁層として、フッ素化合物を含む絶縁層を形成する技術が知られている(非特許文献1)。
有機薄膜トランジスタを画像表示装置等に適用する場合、有機薄膜トランジスタ上に一層以上の上部絶縁層と、上部絶縁層の開口部を介して、ドレイン電極と接続された、画素電極としての上部電極の形成が必要である。
しかしながら、フッ素化合物を含む絶縁層表面は撥水、撥油性が非常に高いため、上層に上部電極を密着性よく形成することが困難である。そのため、一例として、フッ素化合物を含む絶縁層の表面を、大気圧プラズマと表面グラフト化により改質し、その上に金属を含むインクを塗布し、硬化させることで、絶縁層と密着性が高い金属膜を形成する技術が知られている(特許文献1)。
国際公開第2015/129675号
Janos Veres, Simon Ogier,Giles Lloyd, and Dago de Leeuw, "Gate Insulators in Organic Field−Effect Transistors," ケミストリーオブマテリアルズ(CHEMISTRY OF MATERIALS),ACSパブリケーションズ(ACS PUBLICATIONS),第16巻、第23号、2004年、pp 4543−4555
上述のように、有機半導体層上にフッ素を含む上部絶縁層を形成することにより、半導体材料の劣化を防ぎ、良好な素子特性を得ることが可能である。また、高い撥水、撥油性を持つフッ素化合物を含む上部絶縁層の表面を改質することにより、絶縁層上に密着性の高い上部電極を形成することができ、良好な動作特性を有する薄膜トランジスタ及び表示品質の高い画像表示装置を製造することが可能となる。
しかしながら、前記の方法では、上部絶縁層の表面改質ための工程が増加する上に、専用の設備を導入する必要があるため、大きなコストアップの要因となる。
本発明は、以上の点を鑑み、有機薄膜トランジスタにおいて、撥水、撥油性の高い材料を上部絶縁層に用いた場合においても、表面改質法を用いることなく、上部絶縁層と上部電極の密着性が高く、従って高いフレキシブル性とともに良好な動作特性を示す薄膜トランジスタ、及び良好な表示品質を有する画像表示装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、絶縁性の基板と、前記絶縁性の基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極上に形成されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に互いに離間して形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記ゲート絶縁層上に前記ソース電極及び前記ドレイン電極に接続して形成された有機半導体層とを含む薄膜トランジスタであって、前記薄膜トランジスタ上に一層以上の上部絶縁層が形成され、前記上部絶縁層上にフッ素化合物を含有する上部電極が形成されることを特徴とする薄膜トランジスタである。
請求項2に記載の発明は、前記上部電極の含有するフッ素化合物が、フッ素基を含有する界面活性剤である請求項1に記載の薄膜トランジスタである。
請求項3に記載の発明は、前記上部電極が、0.05質量%以上3質量%以下の濃度のフッ素化合物を含有する請求項1または2に記載の薄膜トランジスタである。
請求項4に記載の発明は、前記上部絶縁層がフッ素化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタである。
請求項5に記載の発明は、前記上部電極の抵抗率が、1.0×10μΩ・cm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタを用いた画像表示装置である。
本発明によれば、半導体層に有機半導体を用いる薄膜トランジスタにおいて、フッ素化合物を含有する上部絶縁層の表面を改質せずとも、上部絶縁層と密着性の高い上部電極を形成することができ、従って高いフレキシブル性とともに良好な動作特性を有する有機薄膜トランジスタ、及び良好な表示品質を有する画像表示装置を実現することができる。
本発明の実施形態に係る、薄膜トランジスタの第1例の断面構造(表示装置に用いる場合の一画素分)を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る、薄膜トランジスタの第2例の断面構造(表示装置に用いる場合の一画素分)を示す概略図である。 実施例に係る、本発明の薄膜トランジスタの第1例を用いた画像表示装置の断面構造(一画素分)を示す概略図である。 比較例に係る、従来の薄膜トランジスタを用いた画像表示装置の断面構造(一画素分)を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタ及び画像表示装置について図面を参照しつつ説明する。同一の構成要素については便宜上の理由がない限り同一の符号を付ける。各図面において、見易さのため構成要素の厚さや比率は誇張されていることがあり、構成要素の数も減らして図示している。また、本発明は以下の実施形態そのままに限定されるものではなく、主旨を逸脱しない限りにおいて、適宜の組み合わせ、変形によって具体化できる。
図1は、本発明の実施形態に係る、薄膜トランジスタの第1例の断面構造(表示装置に用いる場合の一画素分)を示す概略図である。薄膜トランジスタ30は、絶縁基板10上にゲート電極11、ゲート絶縁層12、ソース電極13及びドレイン電極14、有機半導体層15、第一上部絶縁層16、第二上部絶縁層17、上部電極18を備えたボトムゲート-ボトムコンタクト構造の薄膜トランジスタである。但し、本発明の薄膜トランジスタの構造はボトムゲート−トップコンタクト構造等の他の構造であってもよい。
図2は、本発明の実施形態に係る、薄膜トランジスタの第2例の断面構造(表示装置に用いる場合の一画素分)を示す概略図である。薄膜トランジスタの用途によっては、図2に示すように、第一上部絶縁層16を形成しない構造であってもよい。
絶縁基板10としては、特に有機薄膜トランジスタの利点を活かしたフレキシブルなデバイスを形成する場合、樹脂基板、またはフレキシブル性を有するガラス基板を用いることができる。樹脂基板としては、例えば、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルサルフェン、トリアセチルセルロース、ポリビニルフルオライドフィルム、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合樹脂、ガラス繊維強化アクリル樹脂フィルム、ガラス繊維強化ポリカーボネート、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等を使用することができる。これらの基板は単独で使用することもでき、二種以上を積層した複合基板を使用することもできる。
ゲート電極11、ソース電極13、ドレイン電極14は、Ag、Cu、Au等の金属材料、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)等の金属酸化物材料、及びPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)等の有機導電性材料をインキ状、ペースト状にしたものをスクリーン印刷、転写印刷、凸版印刷、インクジェット法等で塗布し、焼成することにより形成することができる。または、スパッタ法等の真空成膜法により成膜したAg、Cu、Au等の金属膜、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)等の金属酸化物膜を単層または積層した膜を、フォトリソグラフィー法等を用いてパターニングすることにより得ることもできるが、これらに限定されるものではない。
ゲート絶縁層12は、例えば、ポリビニルフェノール、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、パリレン、エポキシ樹脂などの高分子溶液、アルミナやシリカゲル等の粒子を分散させた溶液、または酸化シリコン、窒化シリコン、シリコンオキシナイトライド、酸化アルミニウム等の無機材料の前駆体溶液を、スピンコート法やスリットダイコート法等を用いて塗布し、焼成することにより形成することができる。またパリレン等の有機材料や酸化シリコン等の無機材料を蒸着法等の真空成膜法を用いて形成することもできるが、これらに限定されるものではない。
有機半導体層15の材料としては、ポリチオフェン、フルオレンビチオフェン共重合体、及びそれらの誘導体のような高分子有機半導体材料、及びペンタセン、テトラセン、銅フタロシアニン、及びそれらの誘導体のような低分子有機半導体材料を用いることができる。また、カーボンナノチューブあるいはフラーレンなどの炭素化合物も半導体層の構成材料として用いることができるがこれらに限定されるものではない。
有機半導体層15は前記の有機半導体材料をテトラリンなどの芳香族系の溶媒に溶解又は分散させて、インキ状の溶液又は分散液とし、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷及びインクジェット法などを用いて形成することができる。溶媒に適当な分散剤や安定剤等の添加剤を加えてもよい。また有機半導体層15は、蒸着法等の真空成膜法やスピンコート法により有機半導体材料を全面形成した後、フォトリソグラフィー法等によりパターニングを行って形成することもできるが、これらに限定されるものではない。
有機半導体層15は、例えば図2に示すように、ゲート電極11に少なくとも一部が重なり、かつ、ソース電極13とドレイン電極14の間の凹部であるチャネル部に形成される。このとき、形成された半導体層15が、ソース電極13やドレイン電極14の表面の一部を覆っていても良い。
第一上部絶縁層16はフッ素樹脂材料で形成されることが好ましい。形成方法としては例えば、フッ素樹脂材料をインク化し、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷及びインクジェット法などを用いて形成する方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いる第二上部絶縁層17は、フッ素樹脂、あるいはフッ素化合物を含む絶縁材料で形成されることが好ましい。フッ素化合物を含む絶縁材料としては、例えば、ポリビニルフェノール、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、パリレン、エポキシ樹脂などの高分子溶液、若しくは酸化シリコン、窒化シリコン、シリコンオキシナイトライド、酸化アルミニウム等の無機材料の前駆体溶液に、フッ素化合物を添加した材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
第二上部絶縁層17は開口部19を有する。開口部19は、ドレイン電極14と上部電極18を接続させるために、ドレイン電極14上に設けられる。第二上部絶縁層17及び開口部19のパターンを設ける方法として、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷法等を用いる場合には、開口部にパターンが形成されないように設計された版を使用することにより設けることができる。またスピンコート法等により第二上部絶縁層17の材料を塗布した後、フォトリソグラフィー法を用いて、開口部19を設けることもできるがこれらに限定されるものではない。
上部電極18は、ゲート電極11、ソース電極13、ドレイン電極14と同様に、Ag、Cu、Au等の金属材料、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)等の金属酸化物材料、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)等の有機導電性材料をインキ状、ペースト状にしたものに、フッ素化合物を添加し、スクリーン印刷、転写印刷、凸版印刷、インクジェット法等で塗布し、焼成することにより形成することができる。
上部電極18に含有されるフッ素化合物としては、例えば、含フッ素アクリル樹脂、含フッ素ポリイミド、含フッ素エーテルポリマー、含フッ素環状エーテルポリマーなどの含フッ素ポリマー、含フッ素親水性基含有オリゴマー、含フッ素親油性基含有オリゴマー、含フッ素親水性・親油性基含有オリゴマー、パーフルオロエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルアミン中和物、含フッ素親水性・親油性基カルボキシル基含有オリゴマーなどの含フッ素界面活性剤を用いることができる。
上部電極18に含有されるフッ素化合物の濃度は、選択される上部電極18の原料組成にもよるが、上部電極形成後に上部電極18中に残るフッ素化合物の質量%濃度が0.05質量%以上3質量%以下であることが好ましい。電極形成後に上部電極18に残るフッ素化合物の濃度を予めテストしておき、原料にどの程度フッ素化合物を混合するかを決定する。
上部電極18中のフッ素化合物濃度が0.05質量%より低い場合には、上部電極18と第二上部絶縁層17との間の界面エネルギーを十分下げることができず、密着性を向上させることができない。一方、3質量%より高い場合には、上部電極18の抵抗率が所望の値を超えることとなる。上部電極の抵抗率は、1.0×10μΩ・cm以下であることが好ましい。
以下、本発明に係る薄膜トランジスタと、それを用いた及び画像表示装置の実施例及び比較例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限るものではない。
[実施例1 ]
図3は、実施例1 に係る、本発明の薄膜トランジスタの第1例を用いた画像表示装置の断面構造(一画素分)を示す概略図である。以下、本発明の薄膜トランジスタの第1例を用いた画像表示装置300の製造方法を記す。
まず、絶縁基板10となるポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム上に、インクジェット法を用いて、銀ナノ粒子を分散させたインキを吐出し、焼成して、ゲート電極11、表示装置に必要なキャパシタ電極20を得た。次にエポキシ系樹脂をダイコーターにより塗布し、焼成して、ゲート絶縁膜12を形成した。
次に銀ナノ粒子を分散させたインキを用い、インクジェット法を用いてソース電極13、ドレイン電極14を形成した。次に6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPS−ペンタセン)をテトラリンに溶解させた溶液を、凸版印刷法を用いて印刷し、乾燥させて有機半導体層15を形成した。有機半導体層15上に、AGC社製のフッ素樹脂サイトップ(商品名) を、スクリーン印刷法を用いて印刷し、乾燥させて、第一上部絶縁層16を設けた。次にアクリル系樹脂にフッ素化合物を分散させたインキを用いて、グラビア印刷法によりパターン形成し、乾燥させて、第二上部絶縁層17と、ドレイン電極14と上部電極18を接続させるための開口部19を同時形成した。
次に、ペルノックス社製の銀ペースト、ペルトロンK−3330(商品名)と、AGC社製の含フッ素界面活性剤サーフロン(商品名)、及び分散調整剤を混合したインキを用いて、スクリーン印刷法によりパターンを印刷し、焼成して、上部電極18を形成し、薄膜トランジスタアレイ基板30’を作製した。含フッ素界面活性剤は、焼成後の上部電極18に含まれる銀の重量に対してフッ素が3質量%となる量を、予めICP発光分析装置で確認し、添加した。
半導体パラメーター装置を用いて測定した上部電極18の抵抗率は9.0×10 Ω・cmであった。作製した薄膜トランジスタアレイ基板30’の一画素のサイズは250μm×250μm、画素数は240画素×320画素である。
最後に作製した薄膜トランジスタアレイ基板30’と、対向電極31との間に電気泳動媒体(電気泳動表示媒体)32を挟んで画像表示装置300を作製し、駆動を行ったところ、良好な表示を行うことができた。
[実施例2]
以下、図3に示す、本発明の薄膜トランジスタの第1例を用いた画像表示装置の断面構造(一画素分)を有する、実施例2の画像表示装置300の製造方法を記す。
実施例2では、薄膜トランジスタアレイ基板30’の上部電極18の材料とその形成方法は、以下のようにした。ペルノックス社製の銀ペースト、ペルトロンK−3330(商品名)、及び分散調整剤を混合したインキを用いて、スクリーン印刷法によりパターンを形成し、焼成して、上部電極18を形成し、薄膜トランジスタアレイ基板30’を作製した。含フッ素界面活性剤は、焼成後の上部電極18に含まれる銀の重量に対してフッ素が0.05質量%となる量を、予めICP発光分析装置で確認し、添加した。
半導体パラメーター装置を用いて測定した上部電極18の抵抗率は4.0×10μΩ・cmであった。
作製した薄膜トランジスタアレイ基板30’の一画素のサイズは250μm×250μm、画素数は240画素×320画素である。
最後に作製した薄膜トランジスタアレイ基板30’と、対向電極31との間に電気泳動媒体(電気泳動表示媒体 )32を挟んで画像表示装置300を作製し、駆動を行ったところ、良好な表示を行うことができた。
<比較例>
図4は、比較例に係る、従来の薄膜トランジスタを用いた画像表示装置の断面構造(一画素分)を示す概略図である。図4の従来の薄膜トランジスタを用いた画像表示装置500は、構造上は図3の本発明の薄膜トランジスタの第1例を用いた画像表示装置300と同じである。異なる点は、薄膜トランジスタアレイ基板の上部電極(図3では符号18、図4では符号18’の材料とその形成方法のみである。その他の薄膜トランジスタアレイ基板及び画像表示装置の製造方法は図3の場合と同じとした。
比較例では、薄膜トランジスタアレイ基板50’の上部電極18’の材料とその形成方法は、以下のようにした。すなわち、ペルノックス社製の銀ペースト、ペルトロンK−3330(商品名)、及び分散調整剤を混合したインキを用いて、スクリーン印刷法によりパターンを形成し、焼成して、上部電極18’を形成し、薄膜トランジスタアレイ基板50’を作製した。作製した薄膜トランジスタアレイ基板50’の一画素のサイズは250μm×250μm、画素数は240画素×320画素である。
最後に作製したトランジスタアレイ基板50’と、対向電極31との間に電気泳動媒体32を挟んで画像表示装置500を作製し、駆動を行ったところ、第二上部絶縁層17と上部電極18’の密着不良に伴う電極の剥離や亀裂の発生による画素の抜けが、表示面積の約50%で確認され、良好な表示を行うことができなかった。
以上説明したように、本発明によれば、チャネル部に有機半導体を用いる薄膜トランジスタにおいて、フッ素化合物を含有する上部電極を用いることにより、フッ素化合物を含有する上部絶縁層の表面を改質せずとも、上部絶縁層と密着性が高く、従って高いフレキシブル性を有する上部電極を形成することができ、良好な動作特性を有する有機薄膜トランジスタ、及び良好な表示品質を有する画像表示装置を実現することができる。
本発明で作製した薄膜トランジスタは、電子ペーパー表示装置、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置などの表示装置や、圧電センサなどの各種センサに有適用できる。特に有機薄膜トランジスタを用いたフレキシブルデバイスへの適用が期待される。
10 絶縁基板
11 ゲート電極
12 ゲート絶縁層
13 ソース電極
14 ドレイン電極
15 有機半導体層
16 第一上部絶縁層
17 第二上部絶縁層
18 上部(画素)電極(本発明)
18’ 上部(画素)電極(従来例)
19 開口部
20 キャパシタ電極
30、40 薄膜トランジスタ(本発明)
30’ 薄膜トランジスタアレイ基板
50’ 薄膜トランジスタアレイ基板
31 対向電極
32 電気泳動媒体
300 画像表示装置(本発明)
500 画像表示装置(従来例)

Claims (6)

  1. 絶縁性の基板と、前記絶縁性の基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極上に形成されたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に互いに離間して形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記ゲート絶縁層上に前記ソース電極及び前記ドレイン電極に接続して形成された有機半導体層 と、を含む薄膜トランジスタであって、
    前記薄膜トランジスタ上に一層以上の上部絶縁層が形成され、前記上部絶縁層上にフッ素化合物を含有する上部電極が形成されてなる、
    ことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 前記上部電極の含有するフッ素化合物が、フッ素基を含有する界面活性剤である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記上部電極が0.05質量%以上3質量%以下の濃度のフッ素化合物を含有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記上部絶縁層がフッ素化合物を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記上部電極の抵抗率が、1.0×10μΩ・cm以下である、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタを備える、
    ことを特徴とする画像表示装置。
JP2018218324A 2018-11-21 2018-11-21 薄膜トランジスタ及び画像表示装置 Pending JP2020088096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218324A JP2020088096A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 薄膜トランジスタ及び画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218324A JP2020088096A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 薄膜トランジスタ及び画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020088096A true JP2020088096A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70910115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018218324A Pending JP2020088096A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 薄膜トランジスタ及び画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020088096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8283200B2 (en) Manufacturing method of thin film transistor and thin film transistor, and display
US8963141B2 (en) Thin-film transistor, fabrication method thereof, and image display device
JP5598410B2 (ja) 有機半導体素子の製造方法および有機半導体素子
US10312375B2 (en) Thin-film transistor, method for producing thin-film transistor and image display apparatus using thin-film transistor
US20170222168A1 (en) Thin-film transistor and method of fabricating the same
CN104425624A (zh) 电子器件、图像显示装置和用于构成图像显示装置的基板
JP2020088096A (ja) 薄膜トランジスタ及び画像表示装置
WO2014049970A1 (ja) 薄膜トランジスタアレイおよび画像表示装置
JP2016163029A (ja) 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイの製造方法及び画素表示装置
TWI655678B (zh) Thin film transistor array and image display device
JP2020096006A (ja) 薄膜トランジスタ
JP6369098B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP6303358B2 (ja) 薄膜トランジスタ
WO2014155998A1 (ja) 薄膜トランジスタアレイおよび画像表示装置
JP6064356B2 (ja) 薄膜トランジスタアレイおよび画像表示装置
JP5359032B2 (ja) 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイ及び画像表示装置
JP2018182114A (ja) 薄膜トランジスタアレイ、その製造方法、及び画像表示装置
JP5494923B2 (ja) 薄膜トランジスタアクティブ基板、薄膜トランジスタアクティブ基板の製造方法および電気泳動ディスプレイ
JP6446850B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JP2018137273A (ja) 薄膜トランジスタ
JP2015185789A (ja) 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP2015185585A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法