JP2020087553A - コンテナ型蓄電池及び蓄電システム - Google Patents

Abstract

【課題】コンテナ型蓄電池、コンテナ型蓄電池に備えられるコンテナ、及び加工されることによりコンテナ型蓄電池に備えられるコンテナになる加工前コンテナを効率的に海上輸送し、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池により高い強度を有する建築物を構成する。【解決手段】コンテナ型蓄電池は、コンテナ、架台及び複数のモジュール電池を備える。コンテナは、隅金具を備える。架台は、コンテナに収容される。複数のモジュール電池は、架台に搭載される。架台柱は、段積みされた他のコンテナ型蓄電池に備えられる他の架台に備えられる他の架台柱に締結される。【選択図】図５

Description

本発明は、コンテナ型蓄電池、及び当該コンテナ型蓄電池を備える蓄電システムに関する。

蓄電池がコンテナに収容されたコンテナ型蓄電池をあらかじめ準備し、準備したコンテナ型蓄電池を設置することにより、蓄電池設備を構築するのに要する期間を短縮することが提案されている。

特許文献１に記載されたコンテナ型蓄電ユニットは、上述したコンテナ型蓄電池の例である。特許文献１に記載されたコンテナ型蓄電ユニットは、コンテナ及び８つの蓄電装置を備える（段落００２５）。コンテナは、２つのラックを有する（段落００２６）。４つの蓄電装置は、複数の蓄電モジュールによって構成される（段落００２６）。複数の蓄電モジュールは、１つのラックに収容される（段落００２６）。コンテナは、土地に自立して設置される（段落００３０）。コンテナは、トラックや列車などの輸送手段によって搬送可能な箱体も含む（段落００３０）。コンテナの一例としては、建築物には該当しない専用コンテナが挙げられる（段落００３１）。コンテナは、複数積み重ねられて使用されることはない（段落００３１）。

特許文献２に記載されたコンテナハウスは、海上輸送用途に用いられる海上コンテナを改造したユニットを複数個結合した構造体である（段落００１６）。２階部分となるユニットは、１階部分となるユニットの上に積層させられる（段落００１６）。ユニットにおいては、海上コンテナの隅金具が角部材に換装されている（段落００１７）。角部材は、ユニットの柱及び梁に溶接で接合されている（段落００１７）。これにより、角部材は、柱及び梁に剛接合されている（段落００１７）。１階に配置されるユニットの角部材と、２階に配置されるユニットの角部材とは、溶接された柱の軸線に沿って上下方向に締結されて剛接合される（段落０２６）。これにより、建築基準に基づくコンテナハウスの結合構造が得られる（段落００２９）。

特開２０１６−１８９３１７号公報 特開２０１３−１８５３７５号公報

コンテナ型蓄電池をあらかじめ準備し、準備したコンテナ型蓄電池を設置することにより、蓄電池設備を構築する場合は、蓄電池設備が占める面積を縮小するために、複数のコンテナ型蓄電池を段積みすることが期待される。そして、複数のコンテナ型蓄電池を段積みするためには、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池を高い強度を有する建築物としなければならない。しかし、特許文献１に記載されたコンテナ型蓄電ユニットは、特許文献１の段落００３１に明示的に記載されているように、複数積み重ねて使用することができない。

コンテナ型蓄電池において特許文献２に記載された角部材を採用することにより、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池を高い強度を有する建築物とすることはできる。しかし、この場合は、段積み輸送に必要な隅金具が設けられないため、コンテナ型蓄電池、コンテナ型蓄電池に備えられるコンテナ、及び加工されることによりコンテナ型蓄電池に備えられるコンテナになる加工前コンテナを段積み輸送することができず、コンテナ型蓄電池、コンテナ、及び加工前コンテナを効率的に海上輸送することができない。

本発明は、これらの問題に鑑みてなされた。本発明が解決しようとする課題は、コンテナ型蓄電池、コンテナ及び加工前コンテナを効率的に海上輸送し、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池により高い強度を有する建築物を構成することである。

本発明は、コンテナ型蓄電池に向けられる。コンテナ型蓄電池は、コンテナ、架台及び複数のモジュール電池を備える。コンテナは、隅金具を備える。架台は、コンテナに収容される。複数のモジュール電池は、架台に搭載される。架台柱は、段積みされた他のコンテナ型蓄電池に備えられる他の架台に備えられる他の架台柱に締結される。

本発明は、蓄電システムにも向けられる。蓄電システムは、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池を備える。複数のコンテナ型蓄電池の各々は、上述したコンテナ型蓄電池である。

本発明によれば、コンテナ型蓄電池に備えられるコンテナが段積み輸送に必要な隅金具を備える。このため、コンテナ型蓄電池、コンテナ型蓄電池に備えられるコンテナ、及び加工されることによりコンテナ型蓄電池に備えられるコンテナになる加工前コンテナを段積み輸送することができる。これにより、コンテナ型蓄電池、コンテナ及び加工前コンテナを効率的に海上輸送することができる。

また、本発明によれば、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池にそれぞれ備えられる複数の架台柱を互いに締結することができる。これにより、段積みされた複数のコンテナ型蓄電池により高い強度を有する建築物を構成することができる。

この発明の目的、特徴、局面及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。

第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する斜視図である。 第１実施形態の蓄電システムの一部分を模式的に図示する正面図である。 第１実施形態の蓄電システムに備えられるコンテナ型蓄電池が段積みされた状態を模式的に図示する斜視図である。 第１実施形態の蓄電システムに備えられるコンテナ型蓄電池が段積みされた状態の一部分を模式的に図示する正面図である。 第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する断面図である。 第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する断面図である。 第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する断面図である。

１ 蓄電システム
図１は、第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する斜視図である。図２は、第１実施形態の蓄電システムの一部分を模式的に図示する正面図である。図３は、第１実施形態の蓄電システムに備えられるコンテナ型蓄電池が段積みされた状態を模式的に図示する斜視図である。図４は、第１実施形態の蓄電システムに備えられるコンテナ型蓄電池が段積みされた状態の一部分を模式的に図示する正面図である。図２は、図１に図示される一部分Ｍを図示する。図４は、図３に図示される一部分Ｎを図示する。

図１及び図２に図示される蓄電システム１００は、蓄電池設備が構築される場所に設置され、蓄電池設備を構成する。

蓄電システム１００は、２個のコンテナ型蓄電池１１０を備える。２個のコンテナ型蓄電池１１０が３個以上のコンテナ型蓄電池１１０に置き換えられてもよい。

２個のコンテナ型蓄電池１１０は、段積みされ、互いに締結され、高い強度を有する建築物を構成する。

各コンテナ型蓄電池１１０は、コンテナ１２０を備える。コンテナ１２０は、８個の隅金具１３０を備える。

各コンテナ型蓄電池１１０に備えられるコンテナ１２０は、段積み輸送に必要な８個の隅金具１３０を備える。このため、コンテナ型蓄電池１１０は、図３及び図４に図示されるように、段積み輸送することができる。コンテナ型蓄電池１１０に備えられるコンテナ１２０、及び加工されることによりコンテナ１２０になる加工前コンテナも、同様に段積み輸送することができる。これにより、コンテナ型蓄電池１１０、コンテナ１２０及び加工前コンテナを効率的に海上輸送することができる。例えば、コンテナ型蓄電池１１０、コンテナ１２０及び加工前コンテナは、コンテナを段積み輸送することができるコンテナ船に荷役することができ、効率的に海上輸送することができる。

コンテナ１２０は、国際標準ＩＳＯ６６８に準拠したシリーズ１貨物コンテナである。８個の隅金具１３０は、国際標準ＩＳＯ１１６１に準拠した隅金具である。国際標準ＩＳＯ１１６１においては、隅金具の寸法、形状等が規定されている。

２ コンテナ型蓄電池
図５、図６及び図７は、第１実施形態の蓄電システムを模式的に図示する断面図である。図５は、図６及び図７に描かれた切断線Ａ−Ａの位置における断面を図示する。図６は、図５に描かれた切断線Ｂ−Ｂの位置における断面を図示する。図７は、図５に描かれた切断線Ｃ−Ｃの位置における断面を図示する。

図５、図６及び図７に図示されるように、各コンテナ型蓄電池１１０は、上述したコンテナ１２０に加えて、架台１４０及び６個のモジュール電池１４１を備える。６個のモジュール電池１４１が２個以上５個以下のモジュール電池１４１又は７個以上のモジュール電池１４１に置き換えられてもよい。各コンテナ型蓄電池１１０がこれらの要素以外の要素を備えてもよい。

コンテナ１２０は、上述した８個の隅金具１３０に加えて、４本のコンテナ柱１５０を備える。４本のコンテナ柱１５０の各々は、鉛直方向に延びる。４本のコンテナ柱１５０の各々の上端及び下端には、隅金具１３０が溶接されている。８個の隅金具１３０は、それぞれコンテナ１２０の８個の隅に配置され、コンテナ１２０の最も外側に配置される。

架台１４０は、コンテナ１２０に収容される。６個のモジュール電池１４１は、架台１４０に搭載される。６個のモジュール電池１４１は、電気的に並列接続される。６個のモジュール電池１４１が電気的に直列接続されてもよい。

架台１４０は、８本の架台柱１６０及び８本の架台梁１６１を備える。８本の架台柱１６０が７本以下の架台柱１６０又は９本以上の架台柱１６０に置き換えられてもよい。８本の架台梁１６１が７本以下の架台梁１６１又は９本以上の架台梁１６１に置き換えられてもよい。８本の架台柱１６０の各々は、鉛直方向に延び、交差する架台梁１６１に結合される。８本の架台梁１６１の各々は、水平方向に延び、交差する架台柱１６０に結合される。

架台柱１６０は、段積みされた他のコンテナ型蓄電池１１０に備えられる他の架台１４０に備えられる他の架台柱１６０に締結される。このため、段積みされた２個のコンテナ型蓄電池１１０にそれぞれ備えられる２本の架台柱１６０は、互いに締結される。これにより、段積みされた２個のコンテナ型蓄電池１１０にそれぞれ備えられる２本の架台柱１６０により建築物の主要柱を構成することができ、段積みされた２個のコンテナ型蓄電池１１０を互いに連結することができ、段積みされた２個のコンテナ型蓄電池１１０により高い強度を有する建築物を構成することができる。

隅金具１３０が溶接されるコンテナ柱１５０と異なる架台柱１６０により建築物の主要柱を構成することにより、国際標準への準拠及び高い強度を両立することができる。

６個のモジュール電池１４１の各々は、任意のモジュール電池であるが、例えばナトリウム−硫黄電池のモジュール電池である。

３ ２本の架台柱の締結
図５及び図６に図示されるように、蓄電システム１００は、連結用柱１６５をさらに備える。

コンテナ１２０は、床１７０及び天井１７１を備える。床１７０は、開口１８０を有する。

架台柱１６０は、下端部１９０及び上端部１９１を備える。下端部１９０は、コンテナ１２０内に収まる。上端部１９１は、天井１７１から突き出る。

上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに着目すると、上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに備えられる下端部１９０は、開口１８０を通過する連結用柱１６５を介して、上段のコンテナ型蓄電池１１０ａから見て他のコンテナ型蓄電池となる下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられる上端部１９１に連結される。

下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに着目すると、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられる上端部１９１は、連結用柱１６５を介して、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂから見て他のコンテナ型蓄電池となる上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに備えられる下端部１９０に連結される。

これにより、上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに備えられる架台柱１６０、及び下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられる架台柱１６０を互いに締結することができる。

連結用柱１６５を介した連結により、８個の隅金具１３０により定義される空間内に架台柱１６０を収めるために架台柱１６０の長さをコンテナ１２０の高さより短くした場合でも、２本の架台柱１６０を互いに連結することができる。

下端部１９０は、フランジ継手２０１を備える。上端部１９１は、フランジ継手２０２を備える。連結用柱１６５は、フランジ継手２０３及びフランジ継手２０４を備える。

上段のコンテナ型蓄電池１１０ａから見ると、フランジ継手２０３は、上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに備えられるフランジ継手２０１に剛接合される。フランジ継手２０４は、上段のコンテナ型蓄電池１１０ａから見て他のコンテナ型蓄電池となる下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられるフランジ継手２０２に剛接合される。

下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂから見ると、フランジ継手２０３は、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂから見て他のコンテナ型蓄電池となる上段のコンテナ型蓄電池１１０ａに備えられるフランジ継手２０１に剛接合される。フランジ継手２０４は、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられるフランジ継手２０２に剛接合される。

フランジ継手２０１、２０２、２０３及び２０４が他の種類の継手に置き換えられてもよい。

４ 基礎への連結
図５、図６及び図７に図示されるように、蓄電システム１００は、連結用柱２１０をさらに備える。

下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられる下端部１９０は、連結用柱２１０を介して、基礎２２０に連結される。これにより、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂが基礎２２０上に定着させられる。

連結用柱２１０は、連結用柱１６５と同様に、フランジ継手２０３及びフランジ継手２０４を備える。

フランジ継手２０３は、下段のコンテナ型蓄電池１１０ｂに備えられるフランジ継手２０１に剛接合される。フランジ継手２０４は、基礎２２０に剛接合される。

５ 開口蓋
各コンテナ型蓄電池１１０は、図５に図示されるように、開口蓋２３０をさらに備える。図５には、便宜上、１個の開口蓋２３０のみが図示されている。開口蓋２３０は、床１７０に着脱可能であり、床１７０に装着された場合に開口１８０を塞ぐ。開口蓋２３０は、輸送時には床１７０に取り付けられており、設置時には床１７０から取り外されている。

６ 補助柱
各コンテナ型蓄電池１１０は、図６及び図７に図示されるように、補助柱２４０をさらに備える。架台１４０は、補助柱２４０を介して床１７０に締結される。補助柱２４０により、架台柱１６０が床１７０に締結されない上述の構造が採用された場合であっても、架台１４０が補助柱２４０を介して床１７０に安定して支持される。

この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。

１００ 蓄電システム
１１０ コンテナ型蓄電池
１１０ａ 上段のコンテナ型蓄電池
１１０ｂ 下段のコンテナ型蓄電池
１２０ コンテナ
１３０ 隅金具
１４０ 架台
１４１ モジュール電池
１６０ 架台柱
１６５ 連結用柱
１７０ 床
１７１ 天井
１８０ 開口
１９０ 下端部
１９１ 上端部
２０１，２０２，２０３，２０４ フランジ継手
２３０ 開口蓋
２４０ 補助柱

Claims (10)

1. 隅金具を備えるコンテナと、
   前記コンテナに収容され、段積みされた他のコンテナ型蓄電池に備えられる他の架台に備えられる他の架台柱に締結される架台柱を備える架台と、
   前記架台に搭載される複数のモジュール電池と、
   を備えるコンテナ型蓄電池。
2. 前記コンテナは、開口を有する床を備え、
   前記他のコンテナ型蓄電池は、下段のコンテナ型蓄電池であり、
   前記架台柱は、上端部、及び前記コンテナ内に収まる下端部を備え、
   前記下端部は、前記開口を通過する連結用柱を介して、前記他の架台柱に備えられる上端部に連結される
   請求項１のコンテナ型蓄電池。
3. 前記下端部は、第１のフランジ継手を備え、
   前記上端部は、第２のフランジ継手を備え、
   前記連結用柱は、前記第１のフランジ継手に剛接合される第３のフランジ継手、及び前記他の架台柱に備えられる第２のフランジ継手に剛接合される第４のフランジ継手を備える
   請求項２のコンテナ型蓄電池。
4. 前記コンテナは、天井を備え、
   前記他のコンテナ型蓄電池は、上段のコンテナ型蓄電池であり、
   前記架台柱は、下端部、及び前記天井から突き出る上端部を備え、
   前記上端部は、連結用柱を介して、前記他の架台柱に備えられる下端部に連結される
   請求項３のコンテナ型蓄電池。
5. 前記下端部は、第１のフランジ継手を備え、
   前記上端部は、第２のフランジ継手を備え、
   前記連結用柱は、前記他の架台柱に備えられる第１のフランジ継手に剛接合される第３のフランジ継手、及び前記第２のフランジ継手に剛接合される第４のフランジ継手を備える
   請求項４のコンテナ型蓄電池。
6. 前記床に着脱可能であり、前記床に装着された場合に前記開口を塞ぐ開口蓋をさらに備える
   請求項２又は３のコンテナ型蓄電池。
7. 補助柱をさらに備え、
   前記コンテナは、床を備え、
   前記架台は、前記補助柱を介して前記床に締結される
   請求項１から６までのいずれかのコンテナ型蓄電池。
8. 前記コンテナは、国際標準ＩＳＯ６６８に準拠したシリーズ１貨物コンテナであり、
   前記隅金具は、国際標準ＩＳＯ１１６１に準拠した隅金具である
   請求項１から７までのいずれかのコンテナ型蓄電池。
9. 前記複数のモジュール電池の各々は、ナトリウム−硫黄電池のモジュール電池である
   請求項１から８までのいずれかのコンテナ型蓄電池。
10. 段積みされた複数のコンテナ型蓄電池を備え、
    前記複数のコンテナ型蓄電池の各々は、請求項１から９までのいずれかのコンテナ型蓄電池である
    蓄電システム。

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