JP2020087080A - データセンターの空調の効率化構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 データセンターの空調に壁吹出し方式を採用し、冷却風のラック内への導入と、ラックからの排出を確実に行って、空調効率を向上させる。【解決手段】 隣接したラック列20の供給面20a同士が臨むコールドアイルCAに、壁吹き出し方式の空調機4から供給された冷却風Acをラック2内に導く供給案内板6aをラック2の扉体2aに設ける。ラック列20の上方に空調機4の吸込口に連通する戻り冷却風用送風路5を配し、ホットアイルHAに臨む扉体2bにラック2内を冷却した戻り冷却風Ahを該送風路5に案内する排出案内板7aを設ける。ホットアイルHAにホットアイルカーテン8を設け、排出面20bから排出される戻り冷却風Ahの、対向しているラック列20のラック2内への侵入を防止することが好ましい。供給案内板6aは空調機4からの距離に応じて幅を変更し、捕捉できる冷却風Acの風量を均等にすることが好ましい。【選択図】 図1
Description
この発明は、情報通信機器その他各種の情報処理機器が収容された多数のラックが設置されているデータセンターの空調の効率化構造に関する。
インターネット用サーバやネットワーク機器等の情報通信機器やその他の各種の情報処理機器が設置され、これらの運用を担うデータセンターでは、これらの情報処理機器が収容された多数のラックが縦横に整列されて配置されている。
データセンターにおいては、地震や火災等の災害時にも運用に支障が生じないように対策が施される。また、セキュリティにも十分な対策を講じられている。
さらに、これら情報処理機器は稼働時の発熱量が大きく、温度が高くなると処理能力が低下し、誤作動や故障の原因となる。このため、これら情報処理機器を効率よく冷却する必要がある。しかも、ラックに収容されている全ての情報機器を等しく冷却する必要がある。すなわち、データセンターにあっては、空調管理も重要な対策課題であり、効率のよい空調システムが望まれている。
データセンターにおいては、地震や火災等の災害時にも運用に支障が生じないように対策が施される。また、セキュリティにも十分な対策を講じられている。
さらに、これら情報処理機器は稼働時の発熱量が大きく、温度が高くなると処理能力が低下し、誤作動や故障の原因となる。このため、これら情報処理機器を効率よく冷却する必要がある。しかも、ラックに収容されている全ての情報機器を等しく冷却する必要がある。すなわち、データセンターにあっては、空調管理も重要な対策課題であり、効率のよい空調システムが望まれている。
ところで、データセンターには、情報通信機器の通信回線用の光ファイバーやケーブル等が大量に配されている。これらのケーブル等は床を二重構造としたフリーアクセスフロアの床下空間に収容されて、所望の情報処理機器まで引き込まれている。
一方、情報処理機器に接続されたケーブル等が通されている床の二重構造を利用して、情報処理機器の冷却のための冷却風を、空調機からこの床下空間に供給し、床下空間を通して床面に配された吹き出し口から冷却すべきラックが設置されている空調空間に供給する床吹き出し空調方式が採用されている。
しかし、床下空間には、前述のように大量のケーブル等が配されており、冷却風の流れにとって大きな抵抗となって、流れが不規則となってしまうおそれがある。
しかし、床下空間には、前述のように大量のケーブル等が配されており、冷却風の流れにとって大きな抵抗となって、流れが不規則となってしまうおそれがある。
特許文献1には、床下空間の断面等の流路の条件を変更できるようにして冷気の乱れを調整し、効率よく室内温度を調整できるようにする室内温度調整方法とこの方法に用いられる補助板が提案されている。この室内温度調整方法は、フリーアクセスフロアの床板の下面に補助板を取り付けて、床下の冷気の流路断面を変更しようとするものである。
また、特許文献2には、空調に要する電力の消費量を削減できるダクト及びデータセンターが提案されている。このダクトは、エアー供給源から供給されるエアーが通流する流路が設けられたダクト本体と、前記ダクト本体に設けられた開口部と、前記開口部の辺に沿って設けられ、前記エアー供給源側が開放された風向板とを有するとされたものである。
床吹き出し空調方式では、床下空間にケーブル等が配されているため、これらの障害物による圧力損失は避けられない。このため、空調機の出力を大きくして多量の冷却風を床下空間に供給したり、空調機から送出される冷却風の温度を低く設定したりして、情報処理機器に到達する時点で適切な温度や風量となるように調整する必要がある。しかも、冷却風は床面から吹き出させて空調空間に供給されるから、ラックに複数段設けられた棚板に載置されて収容されたそれぞれの情報処理機器に、均等に冷却風を供給することは難しい。
また、ダクト本体をラックの吸気面側の上方に配置させて開口部と風向板とを設ける構造では、ダクト本体の設置施工を要し、全てのラックに対応させて冷却風を供給するためには複数本のダクトを設置するため、設備コストが上昇してしまうおそれがある。しかも、ラックの上方から冷却風を供給することになるため、ラックに収容された情報処理機器に均等に冷却風を供給することは難しい。
処理を要する情報量の増加等に対応して情報処理機器の処理能力が向上すると、情報処理機器からの発熱量が増加し、ラック毎の総発熱量が増加する。処理能力の向上に伴われて床下空間に収容されるケーブルのサイズの変更や本数の増加により、床下空間における圧力損失がさらに大きくなって、空調機の出力をますます大きくする必要が生じるおそれがある。
また、ラックの吸気面側の上方にダクトを配置して冷却風を供給する構造では、ダクト内を冷却風が流れるため、情報処理機器の処理能力の向上に対応してダクトの本数を増加させたりする必要が生じるおそれがある。
また、ラックの吸気面側の上方にダクトを配置して冷却風を供給する構造では、ダクト内を冷却風が流れるため、情報処理機器の処理能力の向上に対応してダクトの本数を増加させたりする必要が生じるおそれがある。
このような問題に鑑みて、新設されるデータセンターの空調方式は、床吹き出し空調方式よりも壁吹き出し空調方式が多く採用される傾向にある。
床吹き出し空調方式が床面から空調空間を上方へ吹き出すのに対して、壁吹き出し空調方式は、空調空間内に空調機を配してその吹き出し口から空調空気を吹き出させたり、壁面に吹き出し口を配して空調空間に吹き出させたり、空調空気をラックが設置されている空調空間に壁面から水平方向へ冷却風を吹き出させるようにしたものである。
既設のデータセンターの空調空間の場合に壁吹き出し空調方式へ変更するものとして、壁面から冷却風が吹き出される壁チャンバー式の吹き出し空調方式が採用される場合がある。壁チャンバーは、ラックが設置されている空調空間と空調機が設置される機械室との間に壁部材によって区切られたチャンバー室が形成されたものである。空調機から吹き出される冷却風はチャンバー室に供給され、チャンバー室に貯留された冷却風は、壁部材に配された送気孔から空調空間に供給される。この送気孔の開口面積や個数を調整することにより、空調空間に適切な冷却風を供給することができる。したがって、この壁チャンバー空調方式は、既設のデータセンターであってもチャンバー室を設ける壁部材を設置することで採用することができる利点がある。
床吹き出し空調方式が床面から空調空間を上方へ吹き出すのに対して、壁吹き出し空調方式は、空調空間内に空調機を配してその吹き出し口から空調空気を吹き出させたり、壁面に吹き出し口を配して空調空間に吹き出させたり、空調空気をラックが設置されている空調空間に壁面から水平方向へ冷却風を吹き出させるようにしたものである。
既設のデータセンターの空調空間の場合に壁吹き出し空調方式へ変更するものとして、壁面から冷却風が吹き出される壁チャンバー式の吹き出し空調方式が採用される場合がある。壁チャンバーは、ラックが設置されている空調空間と空調機が設置される機械室との間に壁部材によって区切られたチャンバー室が形成されたものである。空調機から吹き出される冷却風はチャンバー室に供給され、チャンバー室に貯留された冷却風は、壁部材に配された送気孔から空調空間に供給される。この送気孔の開口面積や個数を調整することにより、空調空間に適切な冷却風を供給することができる。したがって、この壁チャンバー空調方式は、既設のデータセンターであってもチャンバー室を設ける壁部材を設置することで採用することができる利点がある。
そこで、この発明は、壁吹き出し空調方式の場合に、ラックに収容された情報処理機器のそれぞれに均等に冷却風を供給できるようにして、空調機を効率よく運転できるようにしたデータセンターの空調の効率化構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造は、情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、コールドアイルに臨んだそれぞれのラックの供給面に沿って流れる冷却風を捕捉して、ラック内へ案内する冷却風供給案内手段を備えていることを特徴としている。
空調機からコールドアイルに冷却風を吹き出して供給し、供給された冷却風を冷却風供給案内手段でラック内に案内して導き、情報処理機器を冷却するようにしたものである。
また、この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造は、情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、前記戻り冷却風を、前記空調機の吸込口に連通した戻り冷却風用送風路に案内する戻り冷却風排出案内手段を備えていることを特徴としている。
ラック内の情報処理機器の冷却に供された戻り冷却風を戻り冷却風排出案内手段で戻り冷却風用送風路に案内し、この戻り冷却風用送風路内を流通させて空調機の吸込口へ戻すようにしたものである。
また、この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造は、情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、コールドアイルに臨んだそれぞれのラックの供給面に沿って流れる冷却風を捕捉して、ラック内へ案内する冷却風供給案内手段と、前記戻り冷却風を、前記空調機の吸込口に連通した戻り冷却風用送風路に案内する戻り冷却風排出案内手段とを、備えていることを特徴としている。
冷却風を冷却風供給案内手段でラック内に導き、冷却に供された戻り冷却風を戻り冷却風排出案内手段で、空調機の吸込側に連なる戻り冷却風用送風路へ導くようにしたものである。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記冷却風供給案内手段は、それぞれのラックの供給面に設置された供給面側扉体の端部であって、冷却風の流れ方向の下流側となる側の端部に取り付けられた供給案内板からなるものとしてある。
データセンターに設置されるラックは直方体で、ラックの内部は、複数台の情報処理機器を載置するための棚板等によって区画されている。また、収容される情報処理機器の設置や調整、補修等を容易に行えるよう、供給面とこの供給面に対向した排出面のそれぞれには開閉可能な扉体が設けられている。また、このラックには、コールドアイルに臨んだ供給面側から冷却風が供給され、ホットアイルに臨んだ排出面側から戻り冷却風が排出される。供給面側扉体と排出面側扉体のそれぞれの扉板は、多数の透孔が形成された多孔板によって形成されており、冷却風はこの透孔を通ってラックに供給され、排出されるようにしてある。
そこで、冷却風案内手段には、供給面に設けられた供給面側扉体の透孔を通過するよう冷却風を案内することが要求される。このため、ラックの供給面に沿って流れる冷却風が衝突して流れ方向をラックの内部に導かれるよう変更させる供給案内板を供給面側扉体に設けたものである。
そこで、冷却風案内手段には、供給面に設けられた供給面側扉体の透孔を通過するよう冷却風を案内することが要求される。このため、ラックの供給面に沿って流れる冷却風が衝突して流れ方向をラックの内部に導かれるよう変更させる供給案内板を供給面側扉体に設けたものである。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記供給案内板は、冷却風の流れ方向と交差する方向を軸として揺動自在に支持されていることが好ましい。
供給案内板の供給面側扉体に対する角度を調整可能として、ラック内に導く冷却風の風向を調整できるようにしたものである。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記供給案内板のラックの供給面側扉体からの突出量を、前記空調機からの距離に応じて異ならせることができる。
空調機から吹き出される冷却風の速度は、空調機からの距離が大きくなるに応じて小さくなる。このため、空調機から近い距離にあるラックに配された供給案内板に対して遠い距離にあるラックに配された供給案内板を大きくして、冷却風を捕捉できる範囲を大きくしたものである。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記戻り冷却風用送風路をラックの上方に配し、前記戻り冷却風排出案内手段は、ラックに収容されたそれぞれの情報処理機器に対応させて、ラックの前記供給面に対向した排出面に設置された排出面側扉体に取り付けられた排出案内板からなるものとしてある。
戻り冷却風用送風路をラックの上方、すなわち、データセンターの天井部に設け、ラックから排出される戻り冷却風の流れ方向を排出案内板によって上方向へ、すなわち戻し冷却風用送風路へ案内するようにしたものである。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記排出案内板がラックの内部に配されている構造とすることができる。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記排出案内板がラックの外部に配されている構造とすることができる。
前記排出案内板の配置は、ラックの内部と外部のいずれの側であっても構わない。
また、上述の発明に係るデータセンターの空調の効率化構造において、前記ホットアイルを臨んで対向したラックの排出面の間の中央部にラック列に沿ってホットアイルカーテンを設置して、対向した排出面から排出される戻り冷却風を該ホットアイルカーテンで前記戻り冷却風用送風路に案内させることが好ましい。
ラックの一部に情報処理機器が収容されていない空間部がある場合、この空間部の排出側の面と対向した排出面から排出された戻り冷却風がこの空間部に侵入するおそれがあり、さらに、侵入した戻り冷却風がコールドアイル側に排出されてしまうおそれがある。コールドアイルに侵入してしまうと、冷却風の温度を上昇させてしまい、冷却効率を低下させてしまうおそれがある。このため、ホットアイルカーテンを設けて、空間部に戻り冷却風が侵入してしまわないようにしたものである。
この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造によれば、空調機から吹き出された冷却風は空調空間のコールドアイルに供給されて、障害物等の影響を受けることなく安定してラックに到達する。ラックに到達した冷却風は冷却風供給案内手段によってラックの内部に導かれるから、冷却風をラック内に収容された情報処理機器の冷却に確実に供することができる。
また、ラック内の情報処理機器の冷却に供された冷却風は戻り冷却風として排出面から排出される際に、戻り冷却風排出案内手段に案内されて戻り冷却風用送風路に導かれて、空調機に戻される。このため、ホットアイルを挟んで対向している排出面同士から排出される戻り冷却風が衝突したりせずに、互いに干渉し合うことを緩和できる。
なお、空調機では吸込口で吸引されており、この吸込口に戻り冷却風用送風路が連通しているから、戻り冷却風用送風路に導かれた戻り冷却風は吸引されて空調機へ戻される。
また、戻り冷却風用送風路に送風ファンを設け、送風ファンの吸込側をラック側に、吐出側を空調機側にして配することもできる。
なお、空調機では吸込口で吸引されており、この吸込口に戻り冷却風用送風路が連通しているから、戻り冷却風用送風路に導かれた戻り冷却風は吸引されて空調機へ戻される。
また、戻り冷却風用送風路に送風ファンを設け、送風ファンの吸込側をラック側に、吐出側を空調機側にして配することもできる。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造を具体的に説明する。
図2に示すように、データセンター1には、多数のラック2が並列して形成されたラック列20が、複数列配されている。ラック2は、図1に示すように、ほぼ直方体で、前面には開き戸による供給面側扉体2aが開閉可能に設けられている。また、後面にも開き戸による排出面側扉体2bが開閉可能に設けられている。これら供給面側扉体2aと排出面側扉体2bとの扉板には、多数の透孔が形成されている多孔板が用いられている。
ラック列20を形成するそれぞれのラック2は供給面側扉体2aが同じ方向に向く状態に並列させてあり、この供給面側扉体2aが並んだ側を供給側として供給面20aとされ、排出面側扉体2bが並んだ側を排出側として排出面20bとされている。また、供給面側扉体2aの開閉の方向は、同じ方向を向いた供給面側扉体2aについては同一とすることが好ましい。同様に、排出面側扉体2bの開閉方向についても、同じ方向を向いた排出面側扉体2bについては同一とすることが好ましい。
また、ラック2の内部には、複数台の情報処理機器が収納されるように、取り付け位置が変更可能な図示しない棚板が配置されており、この棚板に載置されて情報処理機器が収容される。
ラック2に収容された状態で情報処理機器に冷却風が供給されるが、この実施形態では、冷却風は、ラック列20の供給面20a側から供給されて、排出面20b側に排出されるようにしてある。
ラック列20を形成するそれぞれのラック2は供給面側扉体2aが同じ方向に向く状態に並列させてあり、この供給面側扉体2aが並んだ側を供給側として供給面20aとされ、排出面側扉体2bが並んだ側を排出側として排出面20bとされている。また、供給面側扉体2aの開閉の方向は、同じ方向を向いた供給面側扉体2aについては同一とすることが好ましい。同様に、排出面側扉体2bの開閉方向についても、同じ方向を向いた排出面側扉体2bについては同一とすることが好ましい。
また、ラック2の内部には、複数台の情報処理機器が収納されるように、取り付け位置が変更可能な図示しない棚板が配置されており、この棚板に載置されて情報処理機器が収容される。
ラック2に収容された状態で情報処理機器に冷却風が供給されるが、この実施形態では、冷却風は、ラック列20の供給面20a側から供給されて、排出面20b側に排出されるようにしてある。
隣接している一対のラック列20は、供給面20a同士が対向した状態に配設されて、供給面20aが臨む空間をコールドアイルCAとしてある。このため、この一対のラック列20の一方のラック列20の排出面20bは、隣接するラック列20の排出面20bと対向し、この対向した排出面20b同士が臨む空間をホットアイルHAとしてある。すなわち、ラック列20によって、隣接するラック列20との間で、コールドアイルCAとホットアイルHAとが交互に設けられる。図2に示すように、コールドアイルCAを臨んで空調機4が設置されており、この空調機4の吹出口から吹き出される冷却風がコールドアイルCAに供給されるようにしてある。
ホットアイルHAは、図2に示すように、ラック列20の端部のそれぞれに区画用シート3が配されている。ホットアイルHAの上方には、図3と図4に示すように、戻り冷却風用送風路5が配されており、ホットアイルHAはこの戻り冷却風用送風路5に連通させてある。なお、区画用シート3には、帯電防止性と防炎性を備えた素材が用いられている。
それぞれのラック2の供給面20aには、冷却風供給案内手段としての供給案内板6aが設けられている。この供給案内板6aは、図示しない棚板に載置された情報処理機器のそれぞれに配されるように設けられていることが好ましい。また、供給案内板6aは、それぞれのラック2の供給面20aの端部であって、コールドアイルCAに空調機4から吹き出される冷却風の流れ方向の下流側の端部に設けられている。供給案内板6aは、ラック2の供給面20aの端部に、冷却風の流れ方向と交差する方向、例えば鉛直方向を軸として揺動自在に支持されており、任意の角度まで揺動させて傾いた状態を維持できるようにしてある。また、供給面20aに沿って流れる冷却風が供給案内板6aに衝突すると、流れの方向がラック2内に向かう方向に変更されるようにしてある。すなわち、図2においては、空調機4から吹き出された冷却風は矢標Pで示す方向に流れる。この流れ方向Pに対して、先端が流れ方向Pの上流側となるように供給案内板6aを傾けてある。
また、図2に示すように、空調機4に近い位置にある供給案内板6aと遠い位置にある供給案内板6aとで大きさを異ならせても構わない。空調機4から近い位置では風速が大きいため、幅の小さな供給案内板6aであってもラック2内の冷却に必要とされる冷却風を容易に捕捉してラック2内に案内できるが、遠い位置では風速が小さくなるため、供給案内板6aの幅を大きくして確実に冷却風を捕捉できるようにする。また、供給案内板6aの大きさの変更は、前記空調機からの距離に応じて異ならせることができる。この場合、空調機4に近い側から遠い側に向かって順次大きくしても構わず、また、近い側から適宜な位置までに配された複数の供給案内板6aを等しい幅のものとし、それよりも遠い側にある供給案内板6aを幅広のものとする等、適宜な幅の供給案内板6aを配する。
さらに、供給案内板6aの供給面側扉体2aとの間の角度を変更して、供給案内板6aの供給側扉体2aからの突出量を異ならせ、冷却風Acを受ける範囲を異ならせて、この供給案内板6aで補足する冷却風Acの量を調整することもできる。
さらに、供給案内板6aの供給面側扉体2aとの間の角度を変更して、供給案内板6aの供給側扉体2aからの突出量を異ならせ、冷却風Acを受ける範囲を異ならせて、この供給案内板6aで補足する冷却風Acの量を調整することもできる。
供給案内板6aは、帯電防止性と防炎性を備えた板材によって製作することが好ましい。また、供給面側扉体2aの透孔を利用して、ラック2に対して着脱自在に取り付けられる構造とすることにより、既設のラック2にも取り付けることができる。
それぞれのラック2の排出面20bには、戻り冷却風排出案内手段としての排出案内板7aが設けられている。この排出案内板7aは、ラック2内の情報処理機器の冷却に供されて排出面20bから排出される戻り冷却風を上方の戻り冷却風用送風路5に案内するように、先端部が上側となった傾斜板を備えている。
この排出案内板7aは、図3に示すようにラック2の内部に設けることや、図4に示すようにラック2の外部に設けることができる。なお、図1と図2に示す排出案内板7aは、ラック2の外部に設けてある。さらに、内部と外部のそれぞれに設けて、内外部の排出案内板7aを連続させる構造とすることもできる。
この排出案内板7aは、図3に示すようにラック2の内部に設けることや、図4に示すようにラック2の外部に設けることができる。なお、図1と図2に示す排出案内板7aは、ラック2の外部に設けてある。さらに、内部と外部のそれぞれに設けて、内外部の排出案内板7aを連続させる構造とすることもできる。
ラック2の内部にのみ設ける場合には、ラック2の排出面20bからホットアイルHAに突出する部分がないため、ホットアイルHA内で行う作業の際に支障となるものがない。一方、ラック2の外部に設けられる排出案内板7aは、前記傾斜坂の角度の調整を行えるようにすることが好ましく、戻り冷却風を確実に戻り冷却風用送風路5に案内できるよう容易に調整することができる。
また、戻り冷却風用送風路5は空調機4の吸込口に連通しており、空調機4の動作によって戻り冷却風用送風路5内には吸引力が働いている。このため、排出案内板7aによって案内されながら排出されたホットアイルHA内の戻り冷却風は、戻り冷却風用送風路5内に確実に吸引される。
また、戻り冷却風用送風路5は空調機4の吸込口に連通しており、空調機4の動作によって戻り冷却風用送風路5内には吸引力が働いている。このため、排出案内板7aによって案内されながら排出されたホットアイルHA内の戻り冷却風は、戻り冷却風用送風路5内に確実に吸引される。
排出案内板7aは、帯電防止性と防炎性を備えた板材によって製作することが好ましい。また、ラック2の内外のいずれの側に配する場合にも、例えば、排出面側扉体2bに用いられている多孔板の透孔を利用する取付構造として、ラック2内の棚板の位置に応じて取り付け位置を調整できるようにすることが好ましい。排出面側扉体2bの透孔を利用して着脱自在とすることにより、既設のラック2にも取り付けることができる。
また、図2と図4に示すように、ホットアイルHAの中央にラック列20に沿って、ホットアイルカーテン8を設けることが好ましい。このホットアイルカーテン8は、対向している排出面20bの間に配されて、対向している排出面20bのそれぞれから排出される戻り冷却風Ahが反対側の排出面20bに到達することを防止している。
なお、このホットアイルカーテン8には帯電防止性と防炎性とを備えた材料が用いられ、板状またはシート状に形成することができる。
なお、このホットアイルカーテン8には帯電防止性と防炎性とを備えた材料が用いられ、板状またはシート状に形成することができる。
以上により構成されたこの発明に係るデータセンターの空調の効率化構造について、その作用を以下に説明する。
空調機4の吹出口からは、図2上矢標Pで示す方向へ冷却風が吹き出されて、コールドアイルCAへ供給される。コールドアイルCAへ供給された冷却風Acは、供給面20aに沿って流れ、供給面20aに設けられた供給案内板6aに捕捉されて、ラック2内に案内される。ラック2内に収容された情報処理機器は冷却風Acによって冷却されて、安定した動作を継続する。
情報処理機器の冷却に供された冷却風Acは温度が上昇して、排出面20bから戻り冷却風Ahとなって排出される。排出された戻り冷却風Ahは排出案内板7aに案内されて、ホットアイルHA内へ排出される。このとき、排出案内板7aによって戻り冷却風Ahは上方へ案内されて、ホットアイルHA内を上昇し易くなる。ホットアイルHAの上方には戻り冷却風用送風路5が連通させてあり、この戻り冷却風用送風路5の内部には、空調機4の吸込口に接続されていることによる吸引力が作用しているから、戻り冷却風Ahは円滑に戻り冷却風用送風路5に案内される。そして、戻り冷却風Ahは戻り冷却風用送風路5を通って空調機4に戻され、冷却されて調整された後、吹出口から吹き出される。
空調機4からコールドアイルCAに吹き出された冷却風Acは、空調機4からの距離が大きくなるほど風速が小さくなり、空調機4から離れた位置にあるラック2には冷却風Acが届きにくくなってしまうおそれがある。そのため、空調機4から吹き出される冷却風Acの風速を大きくして、遠方のラック2にも冷却風Acが届くようにする。風速が大きくなると、空調機4に近いラック2を素通りしてしまうおそれがあるが、供給案内板6aによって捕捉されるから、ラック2内に確実に案内される。したがって、空調機4からは、遠くのラック2に到達できる風速で冷却風Acを吹き出す。
また、空調機4の近くのラック2では風速が大きいため、供給面20aからの突出量が小さく、幅の小さな供給案内板6aであっても確実に多量の冷却風Acを捕捉してラック2内に案内できる。空調機4から遠くのラック2では風速が小さくなるが、突出量が大きい、幅の大きな供給案内板6aとすることにより、捕捉できる面積が大きくなって、捕捉できる冷却風Acの風量が大きくなりラック2内に多量の冷却風Acを案内できて、ラック2内の情報処理機器の冷却を確実に行える。このように、空調機4からの距離に応じて幅の異なる供給案内板6aを用いて、効率的にラック2内に冷却風Acを案内することができる。
また、供給面20aからの突出量は、供給案内板6aの供給面側扉体2aに対する角度を変更させて、異ならせることもできる。
なお、冷却風Acは供給面側扉体2aに形成されている多数の透孔を通ってラック2内に供給される。
また、供給面20aからの突出量は、供給案内板6aの供給面側扉体2aに対する角度を変更させて、異ならせることもできる。
なお、冷却風Acは供給面側扉体2aに形成されている多数の透孔を通ってラック2内に供給される。
また、情報処理機器が収容されていない空のラック2については、冷却風Acを導入する必要がないので、供給案内板6aを設けないか、あるいは、揺動自在に支持する図示しない揺動軸を中心として揺動させて供給面20aから突出しない状態とする。さらに、供給面側扉体2aの透孔を閉鎖する状態に、遮蔽シート(図示せず)等を被せることで、空のラック2に冷却風が侵入することを防止することも好ましい。なお、図示しない遮蔽シートには少なくとも帯電防止性を備えた素材を用いることが好ましい。
情報処理機器の冷却に供されて排出面20bから排出される戻り冷却風Ahは、排出面側扉体2bに形成されている多数の透孔を通ってホットアイルHAに排出される際、排出案内板7aに案内されて戻り冷却風用送風路5に導かれる。この排出案内板7aが、図3に示すように、ラック2の内部に設けられている場合には、戻り冷却風Ahは排出案内板7aに案内され、排出面側扉体2bに形成された多数の透孔を通ってラック2の外部に案内されてホットアイルHAに排出される。このとき、排出案内板7aは傾斜板で形成されているから戻り冷却風Ahは上方に案内されて、排出面側扉体2bの外側面に沿って上昇して戻り冷却風用送風路5に導かれる。
また、排出案内板7aが、図4に示すように、ラック2の外部に設けられている場合には、戻り冷却風Ahは排出面側扉体2bの多数の透孔を通ってラック2から排出され、排出案内板7aに案内されてホットアイルHA内を上方に案内されて戻り冷却風用送風路5に導かれることになる。
さらに、ラック2の内部と外部に連続して排出案内板7aが設けられている場合には、戻り冷却風Ahは戻り冷却風用送風路5に確実に導かれる。
また、排出案内板7aが、図4に示すように、ラック2の外部に設けられている場合には、戻り冷却風Ahは排出面側扉体2bの多数の透孔を通ってラック2から排出され、排出案内板7aに案内されてホットアイルHA内を上方に案内されて戻り冷却風用送風路5に導かれることになる。
さらに、ラック2の内部と外部に連続して排出案内板7aが設けられている場合には、戻り冷却風Ahは戻り冷却風用送風路5に確実に導かれる。
ところで、ラック2は全ての棚板に情報処理機器が載置されているものではなく、空の棚板が存在している。この空の棚板は、後日には情報処理機器が増設されることにより埋められる場合がある。空の棚板が存在すると、この空の棚板の空間部を介して、コールドアイルCAとホットアイルHAとが障害物のない状態で連通する。ホットアイルHAでは排出面20b同士が対向しているから、向かい側の排出面20bから排出された戻り冷却風Ahがこの空間部に侵入し、さらにコールドアイルCA側に流れ出るおそれがある。
データセンターの空調の効率化にとっては、ホットアイルHA内の戻り冷却風AhがコールドアイルCA内に侵入して冷却風Acと混合しては、冷却風Acの温度を上昇させてしまい不都合である。そこで、戻り冷却風Ahが前記空間部に侵入することがないようにする必要がある。
このため、図2と図4に示すように、ホットアイルカーテン8を設置し、このホットアイルカーテン8によって、戻り冷却風Ahが前記空間部へ侵入することが防止されるようにしてある。また、ラック2から排出された戻り冷却風Ahは排出案内板7aに案内されて、斜め下方からこのホットアイルカーテン8に衝突する。その後、戻り冷却風Ahはこのホットアイルカーテン8に案内されて上昇し、戻り冷却風用送風路5に導かれて、空調機4に戻されることになる。
データセンターの空調の効率化にとっては、ホットアイルHA内の戻り冷却風AhがコールドアイルCA内に侵入して冷却風Acと混合しては、冷却風Acの温度を上昇させてしまい不都合である。そこで、戻り冷却風Ahが前記空間部に侵入することがないようにする必要がある。
このため、図2と図4に示すように、ホットアイルカーテン8を設置し、このホットアイルカーテン8によって、戻り冷却風Ahが前記空間部へ侵入することが防止されるようにしてある。また、ラック2から排出された戻り冷却風Ahは排出案内板7aに案内されて、斜め下方からこのホットアイルカーテン8に衝突する。その後、戻り冷却風Ahはこのホットアイルカーテン8に案内されて上昇し、戻り冷却風用送風路5に導かれて、空調機4に戻されることになる。
なお、戻り冷却風用送風路5の内部には空調機4の吸引力が作用して、戻り冷却風Ahを吸引しているが、さらに強力に吸引することができて、迅速に空調機4に戻せるように、戻り冷却風用送風路5内に送風機等を設けることもできる。しかも、この吸引力はホットアイルHAを介してラック2内にも作用するから、冷却風Acにも吸引力が働き、ラック2内の情報処理機器の冷却を促進できる。
この実施形態では、空調空間への冷却風Acの供給を、コールドアイルCAに臨んで設置した空調機4によって行わせている。このため、冷却風Acはフリーアクセスフロアの床下空間へ供給されないから、この床下空間に各種のケーブルを配しても空調効率へ影響を与えない。また、ラック2やラック列20の側面部や上面部等に沿ってラダーを配し、各種のケーブルをこのラダーによって案内させるラダーシステムを利用することもできる。
また、この実施形態では、空調機4は空調空間に配したものとして説明したが、空調空間の壁面に配された吹き出し口から吹き出させたり、天井吊りの空調機の吹き出し口から吹き出させたり、冷却風Acを水平方向からコールドアイルCAに吹き出す壁吹き出し空調方式を採用することができる。
また、壁チャンバー式の吹き出し空調方式を採用して、チャンバー室と空調空間とを仕切る壁部材に形成された送気孔からコールドアイルCAに向けて冷却風Acを送るようにしても構わない。壁チャンバー式の吹き出し空調方式を採用する場合には、例えば空のラック2が並んだラック列20に臨んだ送気孔を閉塞させることで、無駄に冷却風Acを吹き出させることがなく、より効率よく空調機4を運転させることができて、空調空間の空調効率の向上を図ることができる。
また、壁チャンバー式の吹き出し空調方式を採用して、チャンバー室と空調空間とを仕切る壁部材に形成された送気孔からコールドアイルCAに向けて冷却風Acを送るようにしても構わない。壁チャンバー式の吹き出し空調方式を採用する場合には、例えば空のラック2が並んだラック列20に臨んだ送気孔を閉塞させることで、無駄に冷却風Acを吹き出させることがなく、より効率よく空調機4を運転させることができて、空調空間の空調効率の向上を図ることができる。
この発明に係るデータセンターの空調の効率化構造によれば、壁吹出し空調方式とした場合の冷却風を確実にラック内の情報処理機器に導入することができて、効率よく冷却できるので、空調機から過剰な風量や低温の冷却風を吹き出す必要がなく、空調機の運転効率を適正にして良好な空調を行うことに寄与する。
1 データセンター
2 ラック
2a 供給面側扉体
2b 排出面側扉体
3 区画用シート
4 空調機
5 戻り冷却風用送風路
6a 供給案内板
7a 排出案内板
8 ホットアイルカーテン
20 ラック列
20a 供給面
20b 排出面
Ac 冷却風
Ah 戻り冷却風
CA コールドアイル
HA ホットアイル
2 ラック
2a 供給面側扉体
2b 排出面側扉体
3 区画用シート
4 空調機
5 戻り冷却風用送風路
6a 供給案内板
7a 排出案内板
8 ホットアイルカーテン
20 ラック列
20a 供給面
20b 排出面
Ac 冷却風
Ah 戻り冷却風
CA コールドアイル
HA ホットアイル
Claims (16)
- 情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、
コールドアイルに臨んだそれぞれのラックの供給面に沿って流れる冷却風を捕捉して、ラック内へ案内する冷却風供給案内手段を備えていることを特徴とするデータセンターの空調の効率化構造。 - 前記冷却風供給案内手段は、それぞれのラックの供給面に設置された供給面側扉体の端部であって、冷却風の流れ方向の下流側となる側の端部に取り付けられた供給案内板からなることを特徴とする請求項1に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記供給案内板は、冷却風の流れ方向と交差する方向を軸として揺動自在に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記供給案内板のラックの供給面側扉体からの突出量を、前記空調機からの距離に応じて異ならせてあることを特徴する請求項2または請求項3に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、
前記戻り冷却風を、前記空調機の吸込口に連通した戻り冷却風用送風路に案内する戻り冷却風排出案内手段を備えていることを特徴とするデータセンターの空調の効率化構造。 - 前記戻り冷却風用送風路をラックの上方に配し、
前記戻り冷却風排出案内手段は、ラックに収容されたそれぞれの情報処理機器に対応させて、ラックの前記供給面に対向した排出面に設置された排出面側扉体に取り付けられた排出案内板からなることを特徴とする請求項5に記載のデータセンターの空調の効率化構造。 - 前記排出案内板がラックの内部に配されていることを特徴とする請求項6に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記排出案内板がラックの外部に配されていることを特徴とする請求項6に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 情報処理機器が収容されているラックを並列させてラック列が構成され、複数個のラック列が適宜な間隔を設けて配されて、隣接するラック列との間で、コールドアイルとホットアイルとが交互に形成され、前記コールドアイルに向けて前記情報処理機器の冷却に供する冷却風を吹出口から吹き出し、情報処理機器の冷却に供されてホットアイルに排出された戻り冷却風を吸込口から吸い込む空調機を備えたデータセンターの空調の効率化構造において、
コールドアイルに臨んだそれぞれのラックの供給面に沿って流れる冷却風を捕捉して、ラック内へ案内する冷却風供給案内手段と、
前記戻り冷却風を、前記空調機の吸込口に連通した戻り冷却風用送風路に案内する戻り冷却風排出案内手段とを、
備えていることを特徴とするデータセンターの空調の効率化構造。 - 前記冷却風供給案内手段は、それぞれのラックの供給面に設置された供給面側扉体の端部であって、冷却風の流れ方向の下流側となる側の端部に取り付けられた供給案内板からなることを特徴とする請求項9に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記供給案内板は、冷却風の流れ方向と交差する方向を軸として揺動自在に支持されていることを特徴とする請求項10に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記供給案内板のラックの供給面側扉体からの突出量を、前記空調機からの距離に応じて異ならせてあることを特徴する請求項10または請求項11に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記戻り冷却風用送風路をラックの上方に配し、
前記戻り冷却風排出案内手段は、ラックに収容されたそれぞれの情報処理機器に対応させて、ラックの前記供給面に対向した排出面に設置された排出面側扉体に取り付けられた排出案内板からなることを特徴とする請求項9から請求項12までのいずれかに記載のデータセンターの空調の効率化構造。 - 前記排出案内板がラックの内部に配されていることを特徴とする請求項13に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記排出案内板がラックの外部に配されていることを特徴とする請求項13に記載のデータセンターの空調の効率化構造。
- 前記ホットアイルを臨んで対向したラックの排出面の間の中央部にラック列に沿ってホットアイルカーテンを設置して、対向した排出面から排出される戻り冷却風を該ホットアイルカーテンで前記戻り冷却風用送風路に案内することを特徴とする請求項5から請求項15までのいずれかに記載のデータセンターの空調の効率化構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018222080A JP2020087080A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | データセンターの空調の効率化構造 |
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JP2018222080A Pending JP2020087080A (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | データセンターの空調の効率化構造 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009266051A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Hitachi Ltd | ディスクアレイ装置および電子装置 |
JP2010050220A (ja) * | 2008-08-20 | 2010-03-04 | Nec Computertechno Ltd | ラックキャビネット及びラックキャビネットに搭載された電子機器の冷却方法 |
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JP2014127673A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Nitto Kogyo Co Ltd | 電気電子機器収納用ラック |
-
2018
- 2018-11-28 JP JP2018222080A patent/JP2020087080A/ja active Pending
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