JP2020086989A - 構想設計支援システム、構想設計支援方法、コンピュータプログラム、および記憶媒体 - Google Patents

構想設計支援システム、構想設計支援方法、コンピュータプログラム、および記憶媒体 Download PDF

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文子 久保田
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義正 桑野
英一 西垣
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英一 西垣
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Abstract

【課題】製品の生産性を向上させる技術を提供する。【解決手段】構想設計を支援する構想設計支援システムは、製品要件を満たす製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報が記憶される、記憶部と、構想製品を構成する複数の構造要素の組付け作業に要する時間を含む、複数の構造要素の組付けに関する情報である生産構造情報を、概略構造情報を用いて生成する、生産構造情報生成部と、構想製品の生産に要する工程の概数、および工程への組付け作業の配分を含む工程の概略を示す概略工程情報を、生産構造情報を用いて生成する、概略工程情報生成部と、概略工程情報を用いて、構想製品の生産性に関する適否判断の指標を示す指標情報を生成する、指標生成部と、指標情報を用いて生産性が適切と判断された構想製品である適切構想製品に関する概略構造情報を出力する、構想設計出力部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、製品の概略構造を設計する構想設計を支援する構想設計支援システムに関する。
従来、車両の設計において、基準主要構造物モデルを変形して新たな構造の車両設計を支援するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ビジュアル表示画面を利用して、製品の生産工程の作業時間の合計を平準化することにより、生産性の高い生産工程を設計する作業配分立案支援装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−304945号公報 特開2003−15723号公報
しかしながら、上記従来技術によっても、高い生産性が得られない場合があった。ここで、生産性は、生産時間、および生産コスト(設備費、人件費、電力費、材料費等を含む)を含む概念であり、生産性が高いとは、例えば、生産時間が短い、生産コストが安いことを意味する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、製品の生産性を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、製品の概略構造を設計する構想設計を支援する構想設計支援システムが提供される。この構想設計支援システムは、要求性能および生産条件を含む製品要件を満たす製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報が記憶される、記憶部と、前記構想製品を構成する複数の構造要素の組付け作業に要する時間を含む、前記複数の構造要素の組付けに関する情報である生産構造情報を、前記概略構造情報を用いて生成する、生産構造情報生成部と、前記構想製品の生産に要する工程の概数、および前記工程への前記組付け作業の配分を含む前記工程の概略を示す概略工程情報を、前記生産構造情報を用いて生成する、概略工程情報生成部と、前記概略工程情報を用いて、前記構想製品の生産性に関する適否判断の指標を示す指標情報を生成する、指標生成部と、前記指標情報を用いて生産性が適切と判断された前記構想製品である適切構想製品に関する前記概略構造情報を出力する、構想設計出力部と、を備える。
を備える。
ここで、生産性は、生産時間、および生産コスト(設備費、人件費、電力費、材料費等を含む)を含む概念である。
この構成によれば、製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報に基づいて、製品の生産工程の概略を示す概略工程情報が生成され、構想製品の生産性の適否判断の指標を示す指標情報が生成される。そして、当該指標情報を用いて生産性が適切と判断された構想製品に関する概略構造情報が出力される。すなわち、製品の概略的な構造に対応した概略的な生産工程を構想することで、構想段階の製品である構想製品の生産性を検討することができる。そのため、製品性能および生産性を共に適切にする、製品構造の概略を設計することができる。その結果、構想製品に基づいた詳細設計がなされた製品の生産性を向上させることができる。
(2)上記形態の構想設計支援システムであって、さらに、前記指標を用いて前記構想製品の生産性に関する適否を判断する、判断部を、備えてもよい。このようにすると、構想設計支援システムにおいて、構想製品の生産性の適否判断が行われるため、利用者の利便性を向上させることができる。
(3)上記形態の構想設計支援システムであって、前記指標生成部は、前記指標情報を出力してもよい。このようにすると、利用者は、指標情報に基づいて、自ら構想製品の生産性の適否を判断することができる。
(4)上記形態の構想設計支援システムであって、さらに、前記製品要件を示す製品要件情報を用いて前記概略構造情報を生成する、概略構造情報生成部を、備えてもよい。このようにすると、構想設計支援システムにおいて、概略構造情報が生成されるため、利用者の利便性を向上させることができる。
(5)上記形態の構想設計支援システムであって、前記概略構造情報生成部は、さらに、 前記指標生成部において生成された前記指標情報であって、生産性が不適切と判断された前記構想製品に関する前記指標情報を用いて、前記概略構造情報を生成してもよい。このようにすると、概略構造情報生成部は、構造情報をより適切に変更することができる。
(6)上記形態の構想設計支援システムであって、前記概略構造情報は、前記複数の構造要素間のつながりの強さを示すつながり度、および前記複数の構造要素の位置に関する情報を含み、前記生産構造情報は、前記複数の構造要素の組付け順序、および前記組付け順序における制約に関する情報を含んでもよい。このようにすると、より適切に、指標情報を生成することができる。
(7)上記形態の構想設計支援システムであって、前記指標は、前記構想製品の生産コストでもよい。このようにすると、容易に生産性の適否を判断することができる。
(8)上記形態の構想設計支援システムであって、前記構想設計出力部は、前記適切構想製品に対応する前記概略構造情報、前記指標情報、前記概略工程情報を含む評価情報であって、前記適切構想製品の構造、前記適切構想製品に対応する前記指標、前記適切製品の生産工程を示す図を含む評価画面を表示させるための評価情報を出力してもよい。このようにすると、利用者が構想設計システムによって決定された適切な構想製品の構造と共に、生産工程の情報を視認することができるため、利用者の利便性を向上させることができる。
(9)上記形態の構想設計支援システムであって、さらに、表示部を備え、前記表示部は、前記評価情報に基づいて、前記評価画面を表示してもよい。このようにしても、利用者が構想設計システムによって決定された適切な構想製品の構造と共に、生産工程の情報を視認することができるため、利用者の利便性を向上させることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、構想設計支援方法、この方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム、そのプログラムを記憶する記憶媒体、および、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号等の形態で実現することができる。
構想設計支援システムの構成を機能的に示すブロック図である。 構想設計支援処理の流れを示すフローチャートである。 製品要件データベースを示す説明図である。 基礎構想製品を説明するための説明図である。 構造要素テーブルを示す説明図である。 節点テーブルを示す説明図である。 固定位置テーブルを示す説明図である。 荷重テーブルを示す説明図である。 構想製品を説明するための説明図である。 構造要素直径テーブルを示す説明図である。 つながり度マトリクスを示す説明図である。 組付け順序ツリーを示す説明図である。 作業時間テーブルを示す説明図である。 組付け順序制約マトリクスを示す説明図である。 連続組付け制約マトリクスを示す説明図である。 作業配分情報を説明するための説明図である。 工程作業時間情報を説明するための説明図である。 指標表示画面を説明するための説明図である。 構想製品を説明するための説明図である。 作業時間テーブルを示す説明図である。 作業配分情報を説明するための説明図である。 工程作業時間情報を説明するための説明図である。 指標表示画面を説明するための説明図である。 従来の製品設計から工程設計の流れを示す説明図である。
本発明の一実施形態としての構想設計支援システム10は、製品の基本設計を実施する前の構想段階(以下、構想設計とも呼ぶ)において、製品の構造、製造工程を概算し、生産性および生産コスト等を検討するためのシステムである。本実施形態では、説明を簡単にするために、製品要件を単純化し、製品要件を満たす架空の製品を対象にして、構想設計支援システム10について説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての構想設計支援システム10の構成を機能的に示すブロック図である。図2は、構想設計支援処理の流れを示すフローチャートである。図2において、構想設計支援処理の各工程において生成される情報を、構想設計支援システム10(図1)が備える各構成要素と対応させて記載している。
図1に示すように、構想設計支援システム10は、CPU110と、記憶部120と、RAM130と、入力I/F部140と、出力I/F部150と、を備える。これらの構成要素は、バスによって相互に接続されている。CPU110は、記憶部120に格納されているプログラム124をRAM130に展開することによって、構想設計支援システム10の動作全般を制御する。入力I/F部140には、キーボードやマウス等の操作部160が接続されており、出力I/F部150には、液晶ディスプレイ等の表示部170が接続されている。
図1に示すように、CPU110は、記憶部120に格納されているプログラム124を実行することによって、概略構造情報生成部111、生産構造情報生成部112、概略工程情報生成部113、指標生成部114、判断部115、および構想設計出力部116の各機能を実現する。
概略構造情報生成部111は、操作部160を介して入力された製品要件情報PR(図2)を受付けて、概略構造情報122を生成し、記憶部120に格納する。製品要件情報PRは、製品要求性能および生産条件の情報を含む。本実施形態において、製品要件情報PRは、製品要件データベースDB1として入力される。概略構造情報122(図2)は、構想製品を構成する構造要素の節点位置、構造要素の太さの情報を含む。ここで、構想製品は、製品要件を満たす製品を概略的に表したものを意味する。概略構造情報122については、後に詳述する。
図3は、製品要件データベースDB1を示す説明図である。製品要件データベースDB1は、製品要求性能データベースDB11と生産条件データベースDB12を備える。製品要求性能データベースDB11は、開発製品に要求される仕様が記述されたデータベースである。本実施形態では、製品要求性能データベースDB11には、製品サイズ(形状要件とも呼ぶ)として3次元の長さと、荷重が記述されている。生産条件データベースDB12は、開発製品を生産する際の条件が記述されたデータベースである。本実施形態では、生産条件データベースDB12には、生産予算上限として1個当りの生産予算の上限、生産規模として1日当りの生産個数が記述されている。
生産構造情報生成部112(図1)は、記憶部120に記憶されている概略構造情報122を用いて、生産構造情報125(図2)を生成する。本実施形態において、生産構造情報125は、組付け順序、組付け作業時間、生産制約(組付け順序制約、連続組付け制約)の各情報を含む。
概略工程情報生成部113(図1)は、生産構造情報生成部112によって生成された生産構造情報125(図2)を用いて、概略工程情報126を生成する。概略工程情報126は、製品の製造に要する工程の概数(以下、「工程数」とも呼ぶ)、リソース(作業者、機械、ロボット等)の数(以下、「リソース数」とも呼ぶ)、工程への作業配分(以下、「作業配分」とも呼ぶ)、各工程の組付け作業時間(以下、「工程作業時間」とも呼ぶ)の各情報を含む。
指標生成部114(図1)は、概略構造情報生成部111が生成した概略構造情報122に対応する構想製品の生産性が適切か否か(以下、適否とも言う)の判断の指標を示す指標情報127(図2)を生成する。本実施形態では、指標として生産コスト概算値を用いる。また、指標生成部114は、指標としての生産コスト概算値を表示させるための指標表示情報128であって、指標情報127を含む指標表示情報128を生成し、出力I/F部150を介して表示部170に出力する。
判断部115(図1)は、指標生成部114により生成された指標情報127(図2)を用いて、概略構造情報生成部111にて生成された概略構造情報122に対応する構想製品の生産性の適否を判断する。
構想設計出力部116(図1)は、判断部115によって適切と判断された構想製品に関する概略構造情報122を出力する。以下、判断部115によって適切と判断された構想製品を、「適切構想製品」とも呼ぶ。
次に、構想設計支援システム10において実行される構想設計支援処理の流れについて、図2〜図18を用いて説明する。構想設計支援システム10が、構想設計支援処理開始の指示を受け付けると、構想設計支援処理が開始される。ステップS102では、概略構造情報生成部111(図2)が、操作部160を介して入力された製品要件情報PR(図2)を受付けて、製品要件を満たす構想製品に対応する概略構造情報122(図2)を生成する。
詳しくは、まず、概略構造情報生成部111は、製品要件データベースDB1の入力を受付けて、製品要件データベースDB1に含まれる製品要求性能データベースDB11に記述されている形状要件を参照して、構想製品50A(後述する)の各構造要素を、太さのない直線に理想化して表した基礎構想製品50を示す基礎構想製品情報を生成する。基礎構想製品情報は、基礎構想製品50を構成する各構造要素の節点のxy座標と、各構造要素の始点節点番号と終点節点番号の情報を有する。
図4は、基礎構想製品50を説明するための説明図である。基礎構想製品50は、構想製品50Aの各構造要素を、太さのない直線に理想化して表したものである。基礎構想製品50は、第1構造要素1〜第14構造要素14を備える。第1構造要素1〜第14構造要素14は、それぞれ、節点P1〜P23で、それぞれ、接続される。
図5は、構造要素テーブルT1を示す説明図である。構造要素テーブルT1は、図4に示す構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)の始点節点番号と終点節点番号を示す。
図6は、節点テーブルT2を示す説明図である。節点テーブルT2は、図4に示す各節点のxy座標を示す。
本実施形態において、基礎構想製品情報は、構造要素の節点のxy座標の情報として構造要素テーブルT1(図5)を有し、構造要素の始点節点番号と終点節点番号の情報として節点テーブルT2(図6)を有する。
次に、概略構造情報生成部111(図2)は、製品要件データベースDB1(図3)に含まれる製品要求性能データベースDB11に記述されている荷重要件(荷重)を参照して、基礎構想製品50の固定位置と荷重位置を設定する。固定位置とは、例えば、他の製品と固定される位置である。図4において、固定位置を、斜線ハッチングを付した節点として図示し、荷重位置を白抜き矢印で示す。
図7は、固定位置テーブルT3を示す説明図である。図4および図7に示すように、固定位置は、節点P6および節点P7である。
図8は、荷重テーブルT4を示す説明図である。荷重テーブルT4は、節点にかかる荷重を示す。図4および図8に示すように、節点P11には、紙面下方向(y軸マイナス方向)に、1(N)の荷重がかかり、節点P12には、紙面左斜め下方向に、1(N)の荷重がかかる。
概略構造情報生成部111(図2)は、構造要素テーブルT1(図5)、節点テーブルT2位置(図6)、固定位置テーブルT3(図7)、および荷重テーブルT4(図8)を参照して、有限要素法により、入力される荷重により構造要素に発生する力の大きさに応じた構造要素の太さ、および構造要素間のつながり度を決定し、つながり度マトリクスM1を生成する。
図9は、構想製品50Aを説明するための説明図である。図9に示す構想製品50Aは、製品要件を満たす製品を概略的に表したものであって、図4に示す基礎構想製品50を構成する構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)の太さを概念的に示す。すなわち、図9は、構造要素の太さを正確に表すものではない。
図10は、構造要素直径テーブルT5を示す説明図である。構造要素直径テーブルT5は、概略構造情報生成部111が決定した構造要素の太さを示す太さ情報である。概略構造情報122は、構造要素テーブルT1(図5)、節点テーブルT2(図6)、および構造要素直径テーブルT5(図10)を含む。
図11は、つながり度マトリクスM1を示す説明図である。つながり度マトリクスM1は、構想製品50Aを構成する構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)を行列の項目とし、行と列が交わるセル(要素とも言う)には、つながり度が記載されている。ここで、つながり度は、つながりの強さを示し、つながり度が大きいほど、つながり強さが強い。本実施形態において、構想製品50Aを構成する構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)は、つながり度「1」で接続されるか、つながっていない(つながり度「0」)かのいずれかである。図11に示すように、例えば、第1構造要素1と第2構造要素2とは、つながり度「1」で接続される。本実施形態における概略構造情報122は、つながり度マトリクスM1を含む。つながり度として、接続部の面積、接続線の長さ、接続点の数等を用いてもよい。
生産構造情報生成部112(図2)は、ステップS104、ステップS106、およびステップS108の処理を実行することにより、生産構造情報125を生成する。本実施形態におけるステップS104、ステップS106、およびステップS108の処理を、生産構造情報生成工程とも呼ぶ。
ステップS104において、生産構造情報生成部112(図1)は、記憶部120に記憶されている概略構造情報122を用いて、構想製品50Aを構成する構造要素の組付け順序を示す組付け順序情報を生成する。本実施形態において、組付け順序情報として、構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)(図4)の組付け順序の一候補を、ツリー状(樹形図)に示す組付け順序ツリーTR1が生成される。
図12は、組付け順序ツリーTR1を示す説明図である。図12では、各構造要素の番号のみを樹形図状に表示している。本実施形態では、生産構造情報生成部112は、つながり度マトリクスM1(図11)を参照して、複数の構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)の中から、つながり度の強いペアを順に選択して、組付け順序ツリーTR1を生成する。生産構造情報生成部112は、上述の構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)を、初期構造要素として、組付け順序ツリーTR1の再下段に配置する(図12)。このとき、生産構造情報生成部112は、つながり度マトリクスM1(図11)を参照して、つながり度が「1」の2つの構造要素を、ペアにして配置する。例えば、つながり度マトリクスM1(図11)を参照すると、第5構造要素5と第6構造要素6がつながり強度「1」で接続されているため、第5構造要素5と第6構造要素6を組付けて、第15構造要素15とする(図12において、構造要素番号に丸を付して示す)。次に、第3構造要素3と第15構造要素15とを組付ける。この例において、例えば、初期構造要素(第1構造要素1〜第14構造要素14)が、サプライヤーから供給されることを想定することができる。そして、第15構造要素15〜第26構造要素26は、生産過程で生産される中間構造要素と想定できる。
ステップS106(図2)において、生産構造情報生成部112は、組付け作業時間情報を生成する。本実施形態において、組付け作業時間情報として、作業時間テーブルT6(図13)が生成される。詳しくは、生産構造情報生成部112は、記憶部120に記憶されている概略構造情報122に含まれる構造要素テーブルT1(図5)、節点テーブルT2(図6)、および構造要素直径テーブルT5(図10)を用いて、経験則情報に従って作業時間を算出し、作業時間テーブルT6を生成する。ここで、経験則情報は、例えば、構造要素の長さ、太さ、節点の位置等と作業時間との関係を示す情報であり、予め、記憶部120に記憶されている。
図13は、作業時間テーブルT6を示す説明図である。作業時間テーブルT6は、組付け順序ツリーTR1に示した組付け順序で組付ける場合の、各組付け作業に要する時間を示す。本実施形態では、図13に示す作業時間テーブルT6において、作業リスト[id1,id2,id3]は、「id2とid3を組付けてid1とする」ことを意味する。例えば、作業リスト[15,5,6]、作業時間150は、第5構造要素5と第6構造要素6を組付けて第15構造要素15とするための作業時間は150秒であることを意味する。
ステップS108(図2)において、生産構造情報生成部112は、生産制約情報を生成する。本実施形態において、生産構造情報生成部112は、生産制約情報として、組付け順序制約マトリクスM2および連続組付け制約マトリクスM3を生成する。詳しくは、生産構造情報生成部112は、ステップS104で生成された組付け順序ツリーTR1を入力として、組付け順序制約マトリクスM2および連続組付け制約マトリクスM3を生成する。生産制約は、本実施形態に限定されず、例えば、2つの構造要素を同一工程にする制約や、2つの構造要素を異なる工程にする制約等、必要な制約を加えてもよい。また、生産構造情報生成部112は、つながり度マトリクスM1(図11)を入力に追加して、組付け順序制約マトリクスM2および連続組付け制約マトリクスM3を生成してもよい。さらに、生産構造情報生成部112は、概略構造情報122に含まれる情報、組付け順序ツリーTR1、および作業時間テーブルT6のうち、種々の情報を入力として用いて、生産制約情報を生成することができる。
図14は、組付け順序制約マトリクスM2を示す説明図である。組付け順序制約マトリクスM2では、組付け順序ツリーTR1(図12)に示す、組付けの結果生成される構造要素である第15構造要素15〜第27構造要素27を行列の項目とし、行と列が交わるセルに、順序制約の有無が記載されている。本実施形態の組付け順序制約マトリクスM2では、順序制約が有れば「1」、順序制約が無ければ「0」が記載される。組付け順序制約マトリクスM2において、表頭の構造要素が表側の構造要素より先に組付けられていなければならない場合に順序制約は「1」となる。例えば、図14に示すように、第15構造要素15は、第16構造要素16より先に組付けられる必要があるため、表頭の構造要素番号15と、表側の構造要素番号16の要素(行と列が交わるセル)は「1」となっている。
図15は、連続組付け制約マトリクスM3を示す説明図である。連続組付け制約マトリクスM3の行列の項目は、組付け順序制約マトリクスM2と同一であり、行と列が交わるセルに、連続制約の有無が記載されている。ここで、連続制約とは、2つの構造要素を連続して組付ける必要があるか否かを示す。表頭の構造要素の次(直後)に表側の構造要素が組付けられる必要がある場合に順序制約は「1」となる。例えば、図15に示すように、表頭の構造要素番号15と、表側の構造要素番号16の要素(行と列が交わるセル)は「1」となっている。これは、第15構造要素15と第16構造要素16との間に連続制約があり、第15構造要素15を組付けた直後に、第16構造要素16を組付けるという制約を示す。また、表頭の構造要素番号18と、表側の構造要素番号22の要素が「1」となっており、表頭の構造要素番号22と、表側の構造要素番号24の要素が「1」となっている。これは、第15構造要素15と第16構造要素16との間に連続制約があり、第18構造要素18を組付けた直後に、第22構造要素22を組付け、その直後に第24構造要素24を組付けるという制約を示す。ここでは、下位の構造を連続的に組付けるための制約として連続組付け制約を設定している。生産構造情報生成部112は、組付け順序ツリーTR1(図12)に示す組付け順序が下位であって、かつ、組付け順序に競合がないケースに、順序制約「1」を付与している。例えば、図12に示すように、第24構造要素24の組付け作業(第22構造要素22と第7構造要素7を組付ける)とつながっている組付け作業は、第22構造要素22の組付け作業のみであり、競合がない(第7構造要素7は、初期構造要素であるため、組付けを要さない)。そのため、生産構造情報生成部112は、表頭の構造要素番号22と、表側の構造要素番号24の要素に順序制約「1」を付与している。一方、第25構造要素25の組付け作業とつながっている組付け作業は、第21構造要素21の組付け作業と、第24構造要素24の組付け作業があり競合しているため、生産構造情報生成部112は、順序制約「0」を付与する。
概略工程情報生成部113(図2)は、ステップS110、ステップS112、ステップS114、およびステップS116の処理を実行することにより、生産構造情報125を生成する。本実施形態におけるステップS110、ステップS112、ステップS114、およびステップS116の処理を、概略工程情報生成工程とも呼ぶ。
ステップS110では、概略工程情報生成部113は、下記(式1)を用いて、タクトタイムを算出する。ここで、タクトタイムは、生産の各工程において製品または部品を何分何秒で作らなければならないかという時間値であり、工程間の製品または部品の授受のタイミングになりうる時間値である。
Figure 2020086989
本実施形態では概略工程情報生成部113は、製品要件データベースDB1(図3)を参照して生産規模を72個/日とし、一日の稼動時間を8時間として、(式1)を用いて、タクトタイムを下記の通りに算出する。
タクトタイム=8時間×3600秒/72個=400秒
ステップS112では、概略工程情報生成部113(図2)は、ステップS110において算出したタクトタイムと、生産構造情報生成部112がステップS106で生成した作業時間テーブルT6(図13)を用いて、下記(式2)よりリソース数を算出し、仮決定する。ここで、リソースは、作業者、機械、ロボット等であり、本実施形態では、一工程に一リソースを配置する。
Figure 2020086989
概略工程情報生成部113は、作業時間テーブルT6を参照して組付け作業時間の総和を1334秒とし、ステップS110において算出されたタクトタイムと上記(式2)を用いて、リソース数を下記の通りに算出し、仮決定する。
リソース数=(1334秒/400秒)以上の最小の整数=4
本実施形態では、一工程に一リソースを配置するため、以下、リソース数が工程数と同一であるとして記述する。
ステップS114では、概略工程情報生成部113(図2)は、生産構造情報125を用いて、作業時間テーブルT6(図13)に示す組付け作業を複数の工程に配分し、各工程に配分された組付け作業を示す作業配分情報60(後述する)を生成する。詳しくは、概略工程情報生成部113は、生産構造情報125に含まれる組付け順序ツリーTR1(図12)、作業時間テーブルT6(図13)、組付け順序制約マトリクスM2(図14)、および連続組付け制約マトリクスM3(図15)を用いて、各構造要素(第1構造要素1〜第26構造要素26)の組付け作業を、複数の工程に配分し、作業配分情報60を生成する。このとき、概略工程情報生成部113は、制約(図14、図15)を満たし、かつ工程数を最小にするように、組付け順序ツリーTR1の塊に従って、タクトタイムが、上記で算出したタクトタイム(400秒)を超えないように、組付け作業を配分する。
図16は、作業配分情報60を説明するための説明図である。図16は、作業配分情報60を概念的に示す。図16に示すように、概略工程情報生成部113は、作業時間テーブルT6(図13)に示す作業を、ステップS112において算出した工程数(4工程)に配分している。図16において、作業時間の下に示す構想製品50Aの模式図において、作業番号に対応する作業が終了した際に、組付けられている構造要素を、太線で示す。すなわち、作業番号の作業において組付けられる構造要素と、それまでに組付けられた構造要素を、太線で示す。また、接続されている位置を白丸で示す。
また、ステップS114において、概略工程情報生成部113(図2)は、各工程の組付け作業時間を示す工程作業時間情報70を生成する。
図17は、工程作業時間情報70を説明するための説明図である。工程作業時間情報70は、各工程の作業時間の総和を、各作業毎の作業時間を積み上げて、棒グラフ状に示している。
ステップS116では、概略工程情報生成部113(図2)は、ステップ114において生成した作業配分情報60および工程作業時間情報70の少なくともいずれか一方を用いて、ステップS112において仮決定したリソース数および工程数の適否を判断し、リソース数および工程数を決定する。図17に示すように、本実施形態では、各工程の組付け作業時間(タクトタイム)が、ステップS110で算出したタクトタイム(400秒)以内であるため、概略工程情報生成部113は、工程数=リソース数=4に決定する。ステップS114において算出された各工程作業時間のいずれかが、ステップS110において算出されたタクトタイムを超える場合には、概略工程情報生成部113は、リソース数および工程数を変更する。
ステップS118(図2)では、指標生成部114は、下記(式3)を用いて、生産コスト概算値を算出し、指標情報127を生成し、出力する。
Figure 2020086989
本実施形態において、操業単位時間を8時間、操業単位時間当たりの一工程にかかる費用(設備費、人件費、電力費等)15000円、不良率を0と、利用者が操作部160を介して入力している。指標生成部114は、入力された不良率と、製品要件データベースDB1(図3)とから、操業単位時間内の良品生産数を72個とする。また、指標生成部114は、概略工程情報生成部113により生成された概略工程情報126を用いて、工程数と稼働率を算出する。ステップS116において、概略工程情報生成部113は、工程数=4と決定している。指標情報127は、稼働率を、組付け作業時間/(タクトタイム×工程数)で算出する。具体的には、指標生成部114は、概略工程情報126から、稼働率=1334秒(図17)/(400秒×4工程)=0.834と算出する。指標生成部114は、上記入力値と、上記(式3)を用いて、下記の通り、生産コスト概算値を算出し、製品一個当たりの生産コストの概算値を125円とする。
また、ステップS118において、指標生成部114は、指標情報127を、構想製品50Aに対応する概略構造情報122、および概略工程情報126と共に、指標表示情報として、出力I/F部150を介して表示部170に出力する。表示部170は、指標表示情報に従って、指標表示画面80を表示させる。
図18は、指標表示画面80を説明するための説明図である。指標表示画面80は、構想製品50Aを示す図、作業配分情報60に基づく図、工程作業時間情報70に基づく図と共に、指標としての生産コスト概算値を含む。生産コスト上限値は、製品要件情報PRとしての製品要件データベースDB1に記載されている。表示部170に指標表示画面80を表示することにより、利用者は、構想設計支援システム10によって生成された構想製品50Aの生産性を確認することができる。図18では、指標表示画面80に含まれる各図に対応する情報の符号を記載している。
ステップS120では、判断部115(図2)は、ステップS118において指標生成部114により生成された指標情報127を用いて、ステップS102にて生成された概略構造情報122に対応する構想製品50Aの生産性の適否を判断する。本実施形態では、上述の通り指標として生産コスト概算値を用いている。判断部115は、生産コスト概算値が生産コストの上限値を超えた場合には、記憶部120に記憶されている概略構造情報122に対応する構想製品50Aの生産性が不適切であると判断する。図18に示すように、生産コストの上限値が100円、生産コスト概算値が125円であり、生産コスト概算値が生産コスト上限値を超えるため、判断部115は、概略構造情報122に対応する構想製品50Aの生産性が不適切と判断し、ステップS102に戻る。なお、判断部115において、指標情報を用いた他の方法で、想定製品の生産性の適否を判断してもよい。例えば、指標としての生産コスト概算値と生産コスト上限値との差分が所定の閾値以上の場合に不適切と判断してもよい。このようにすると、稼働率の余裕分を見込んだ判定を行うことができる。
2回目のステップS102において、概略構造情報生成部111は、製品要件情報PR(製品要件データベースDB1)に加え、前回(1回目)のステップS118において生成された指標情報127を用いて、概略構造情報122を生成し、記憶部120に格納する。その結果、記憶部120に格納された概略構造情報122が変更される。
本実施形態において、指標としての生産コスト概算値が生産コスト上限値を超えるため、概略構造情報生成部111は、製品要件情報PRが示す製品要件を満たし、かつ、前回(1回目)のステップS102にて生成された概略構造情報122より簡素化した構造に対応する概略構造情報122を生成する。
図19は、構想製品52Aを説明するための説明図である。図9は、2回目のステップS102にて概略構造情報生成部111が生成した概略構造情報122が示す構想製品52Aを、概念的に示す。構想製品50Aは14の構造要素を備えていたのに対し、構想製品52Aは、12の構造要素を備える。すなわち、概略構造情報生成部111は、2回目のステップS102では、1回目のステップS102より、構造要素の数を減らしている。その結果、構想製品52Aを構成する各構造要素の太さも、構想製品50Aとは異なっている。
2回目のステップS104、S106、S108(図2)では、生産構造情報生成部112は、1回目と同様の処理を行い、構想製品52Aに対応する生産構造情報125を生成する。
図20は、作業時間テーブルT62を示す説明図である。作業時間テーブルT62は、構想製品52Aを、2回目のステップS104で生成した組付け順序ツリーに示した組付け順序で組付ける場合の、各組付け作業に要する時間を示す。図20に示す作業時間テーブルT62において、作業リスト[id1,id2,id3]は、「id2とid3を組付けてid1とする」ことを意味する。例えば、作業リスト[13,5,6]、作業時間150は、第5構造要素5と第6構造要素6を組付けて第13構造要素15とするための作業時間は150秒であることを意味する。
2回目のステップS110、S112、S114、S116では、概略工程情報生成部113は、1回目と同様の処理を行い、構想製品52Aに対応する概略工程情報126を生成する。ステップS110において算出されるタクトタイムは、1回目と同じく400秒である。ステップS112では、概略工程情報生成部113は、タクトタイムと作業時間テーブルT62を用いて、上記(式2)に従い、工程数を算出し、仮決定する。構想製品52Aに対応する工程数は、下記の通りに算出される。
工程数=(1093秒/400秒)以上の最小の整数=3
ステップS114では、1回目と同様の処理を行い、構想製品52Aに対応する作業配分情報62、および工程作業時間情報72を生成する。
図21は、作業配分情報62を説明するための説明図である。図21は、作業配分情報62を概念的に示す。図21に示すように、概略工程情報生成部113は、作業時間テーブルT62(図20)に示す作業を、ステップS112において算出した工程数(3工程)に配分している。図21において、作業時間の下に示す構想製品52Aの模式図において、各作業が終了した際に、組付けられている構造要素を、太線で示す。また、接続されている位置を白丸で示す。
図22は、工程作業時間情報72を説明するための説明図である。工程作業時間情報72は、各工程の作業時間の総和を、各作業毎の作業時間を積み上げて、棒グラフ状に示している。
ステップS116(図2)では、概略工程情報生成部113は、ステップ114において生成した作業配分情報62および工程作業時間情報72の少なくともいずれか一方を用いて、ステップS112において仮決定したリソース数および工程数の適否を判断し、リソース数および工程数を決定する。図22に示すように、本実施形態では、各工程の組付け作業時間(タクトタイム)が、ステップS110で算出したタクトタイム(400秒)以内であるため、概略工程情報生成部113は、仮決定を変更することなく、工程数=リソース数=3に決定する。
ステップS118(図2)では、指標生成部114は、上記(式3)を用いて、1回目と同様に、構想製品52Aに対応する生産コスト概算値を算出し、指標情報127を生成し、出力する。具体的には、指標生成部114は、(式3)の工程数=3とし、他の値は1回目と同じ値を用いて生産コスト概算値を算出し、製品一個当たりの生産コストの概算値を94円とする。
また、ステップS118において、指標生成部114は、構想製品52Aに対応する指標情報127を、構想製品52Aに対応する概略構造情報122、および概略工程情報126と共に、指標表示情報として、出力I/F部150を介して表示部170に出力する。表示部170は、指標表示情報に従って、指標表示画面80を表示させる。
図23は、指標表示画面82を説明するための説明図である。指標表示画面82は、構想製品52Aを示す図、作業配分情報62に基づく図、工程作業時間情報70に基づく図と共に、指標としての生産コスト概算値を含む。生産コスト上限値は、製品要件情報PRとしての製品要件データベースDB1に記載されている。表示部170に指標表示画面82を表示することにより、利用者は、構想設計支援システム10によって変更された構想製品52Aの生産性を確認することができる。図23では、指標表示画面82に含まれる各図に対応する情報の符号を記載している。
ステップS120(図2)では、判断部115は、ステップS118において指標生成部114により生成された指標情報127(図2)を用いて、構想製品50Aについての適否判断と同様に、構想製品52Aの生産性の適否を判断する。図23に示すように、生産コストの上限値が100円、生産コスト概算値が94円であり、生産コスト概算値が生産コスト上限値以下であるため、判断部115は、構想製品52Aを示す概略構造情報122が適切と判断する。
ステップS122では、構想設計出力部116は、ステップS120において適切と判断された構想製品52Aに対応する概略構造情報122、指標情報127、および概略工程情報126を含む評価情報129を生成し、表示部170(図1)に対して出力して、構想設計支援処理を終了する。本実施形態において、評価情報129は、上述の指標表示情報128と同一である。ステップS122の処理を、構想設計出力工程とも呼ぶ。
本実施形態の構想設計支援システム10によれば、製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報122に基づいて、製品の生産工程の概略を示す概略工程情報126が生成され、構想製品の生産性の適否判断の指標を示す指標情報127が生成される。そして、指標情報127を用いて生産性が適切と判断された構想製品に関する概略構造情報122が出力される。すなわち、製品の概略的な構造に対応した概略的な生産工程を構想することで、構想段階の製品である構想製品の生産性を検討することができる。そのため、製品性能および生産性を共に適切にする、製品構造の概略を設計することができる。
図24は、従来の製品設計から工程設計の流れを示す説明図である。図示するように、従来は、製品設計として、構想設計(製品の要求性能を満たす製品の概略構造の設計)、基本設計、詳細設計の順に実施し、詳細な設計が確定した後に、CAD(Computer-Aided Design)データや形状データを用いて、工程設計を行っている。この流れの場合、設計が確定したその製品は、構造的には適切であっても、例えば、生産コストが高い等、コストパフォーマンスの低い製品となる可能性があった。その結果、例えば、生産コストを低減させるために、設計変更を行う等、開発に要する時間およびコストが増大するおそれがあった。
これに対し、本実施形態の構想設計支援システム10によれば、構想設計の段階において、概略の工程設計を行って、生産性を検討し、生産性が高い構造の構想製品を設計することができるため、構想製品に基づいて詳細設計がなされた製品の生産性を向上させることができる。
また、構想設計支援システム10によれば、判断部115を備えるため、構想設計支援システム10において、構想製品の生産性の適否判断が行われる。そのためため、利用者が構想製品の生産性の適否判断を行う手間、煩雑さが軽減され、利用者の利便性を向上させることができる。
また、構想設計支援システム10によれば、指標表示画面80、82が表示部170に表示される。そのため、利用者が、表示部170に表示された指標に基づいて、構想製品の生産性の適否判断を行うこともできる。そのため、例えば、構想設計支援システム10によって適切と判断された構想製品について、利用者が不適切と判断した場合に、構想設計支援システム10を用いて、構想製品を変更することも可能となる。
また、構想設計支援システム10によれば、概略構造情報生成部111を備えるため、構想設計支援システム10において、概略構造情報122が生成され。そのため、利用者が製品要件から、製品要件を満たす構想製品に関する概略構造情報122を生成する手間、煩雑さが軽減され、利用者の利便性を向上させることができる。
また、構想設計支援システム10では、判断部115によって構想製品の生産性が適切であると判断されるまで、構想製品の構造の変更が繰り返し行われる。そのため、生産性に関して、より適切な構造の構想製品を設計することができる。
また、構想設計支援システム10では、最終的に生産性が適切と判断された構想製品について、表示部170に、評価画面が表示される。評価画面は、構想製品50Aを示す図、作業配分情報60に基づく図、工程作業時間情報70に基づく図と共に、指標としての生産コスト概算値を含むため、利用者は、構想設計支援システム10によって生成された構想製品の生産性を確認することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・上記実施形態において、説明を簡単にするために、製品要件を単純化し、製品要件を満たす架空の製品を対象にした構想設計支援システム10を例示したが、対象とする製品として、種々の製品を適用することができる。例えば、車両、航空機、列車、船舶、建築物、空調設備等、複数の構造要素を備える種々の製品に適用することができる。
・上記実施形態において、概略構造情報生成部111、判断部115、および表示部170のうち少なくとも一つを備えなくてもよい。このようにしても、構想製品の生産性を加味した構想設計を行うことができる。また、構想設計支援システム10のリソースを低減させることができ、構想設計支援システム10の小型化、コスト低減に資することができる。
・上記実施形態において、ステップS118において、指標を提示しなくてもよい。このようにしても、判断部115が構想製品の生産性の適否を判断するため、適切な構想製品構造を決定することができる。
・概略構造情報122、生産構造情報125、概略工程情報126、指標情報127、指標表示情報128、評価情報129は、上記実施形態に記載した全ての情報を備えなくてもよい。また、上記実施形態に記載されていない情報を含んでもよい。
・上記実施形態において、指標として生産コストを用いる例を示したが、例えば、二酸化炭素(CO2)排出量等、生産性を判断し得る他の値を、指標として用いても良い。
・上記出力I/F部150に、プリンタ等の印刷装置を接続して、指標表示情報128、評価情報129に基づく画像を紙等の媒体に印刷させてもよい。
・上記実施形態において、一つの構想製品に対して逐次適否判断を行う例を示したが、複数の構想製品案群に対して比較決定する処理にしてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
DB1…製品要件データベース
DB11…製品要求性能データベース
DB12…生産条件データベース
M1…つながり度マトリクス
M2…組付け順序制約マトリクス
M3…連続組付け制約マトリクス
P1〜P12…節点
PR…製品要件情報
T1…構造要素テーブル
T2…節点テーブル
T3…固定位置テーブル
T4…荷重テーブル
T5…構造要素直径テーブル
T6、T62…作業時間テーブル
TR1…組付け順序ツリー
1〜27…構造要素
50…基礎構想製品
50A、52A…構想製品
60、62…作業配分情報
70、72…工程作業時間情報
80、82…指標表示画面
110…CPU
111…概略構造情報生成部
112…生産構造情報生成部
113…概略工程情報生成部
114…指標生成部
115…判断部
116…構想設計出力部
120…記憶部
122…概略構造情報
124…プログラム
125…生産構造情報
126…概略工程情報
127…指標情報
128…指標表示情報
129…評価情報
130…RAM
140…入力I/F部
150…出力I/F部
160…操作部
170…表示部

Claims (12)

  1. 製品の概略構造を設計する構想設計を支援する構想設計支援システムであって、
    要求性能および生産条件を含む製品要件を満たす製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報が記憶される、記憶部と、
    前記構想製品を構成する複数の構造要素の組付け作業に要する時間を含む、前記複数の構造要素の組付けに関する情報である生産構造情報を、前記概略構造情報を用いて生成する、生産構造情報生成部と、
    前記構想製品の生産に要する工程の概数、および前記工程への前記組付け作業の配分を含む前記工程の概略を示す概略工程情報を、前記生産構造情報を用いて生成する、概略工程情報生成部と、
    前記概略工程情報を用いて、前記構想製品の生産性に関する適否判断の指標を示す指標情報を生成する、指標生成部と、
    前記指標情報を用いて生産性が適切と判断された前記構想製品である適切構想製品に関する前記概略構造情報を出力する、構想設計出力部と、
    を備える、構想設計支援システム。
  2. 請求項1に記載の構想設計支援システムであって、
    さらに、
    前記指標を用いて前記構想製品の生産性に関する適否を判断する、判断部を、
    備える、構想設計支援システム。
  3. 請求項1および請求項2のいずれか一項に記載の構想設計支援システムであって、
    前記指標生成部は、前記指標情報を出力する、
    構想設計支援システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の構想設計支援システムであって、
    さらに、
    前記製品要件を示す製品要件情報を用いて前記概略構造情報を生成する、概略構造情報生成部を、
    備える、構想設計支援システム。
  5. 請求項4に記載の構想設計支援システムであって、
    前記概略構造情報生成部は、
    さらに、
    前記指標生成部において生成された前記指標情報であって、生産性が不適切と判断された前記構想製品に関する前記指標情報を用いて、前記概略構造情報を生成する、
    構想設計支援システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の構想設計支援システムであって、
    前記概略構造情報は、
    前記複数の構造要素間のつながりの強さを示すつながり度、および前記複数の構造要素の位置に関する情報を含み、
    前記生産構造情報は、
    前記複数の構造要素の組付け順序、および前記組付け順序における制約に関する情報を含む、
    構想設計支援システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の構想設計支援システムであって、
    前記指標は、前記構想製品の生産コストである、
    構想設計支援システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の構想設計支援システムであって、
    前記構想設計出力部は、
    前記適切構想製品に対応する前記概略構造情報、前記指標情報、前記概略工程情報を含む評価情報であって、前記適切構想製品の構造、前記適切構想製品に対応する前記指標、前記適切製品の生産工程を示す図を含む評価画面を表示させるための評価情報を出力する、
    構想設計支援システム。
  9. 請求項8に記載の構想設計支援システムであって、
    さらに、
    表示部を備え、
    前記表示部は、
    前記評価情報に基づいて、前記評価画面を表示する、
    構想設計支援システム。
  10. 製品の概略構造を設計する構想設計を支援する構想設計支援方法であって、
    要求性能および生産条件を含む製品要件を満たす製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報を用いて、前記構想製品を構成する複数の構造要素の組付け作業に要する時間を含む、前記複数の構造要素の組付けに関する情報である生産構造情報を生成する生産構造情報生成工程と、
    前記生産構造情報を用いて、前記構想製品の生産に要する工程の概数、および前記工程への前記組付け作業の配分を含む前記工程の概略を示す概略工程情報を生成する概略工程情報生成工程と、
    前記概略工程情報を用いて、前記構想製品の生産性に関する適否判断の指標を示す指標情報を生成する、指標生成工程と、
    前記指標情報を用いて生産性が適切と判断された前記構想製品である適切構想製品に関する前記概略構造情報を出力する、構想設計出力工程と、
    を備える、構想設計支援方法。
  11. 製品の概略構造を設計する構想設計を支援するためのコンピュータプログラムであって、
    要求性能および生産条件を含む製品要件を満たす製品を概略的に表した構想製品に関する概略構造情報を用いて、前記構想製品を構成する複数の構造要素の組付け作業に要する時間を含む、前記複数の構造要素の組付けに関する情報である生産構造情報を生成する機能と、
    前記生産構造情報を用いて、前記構想製品の生産に要する工程の概数、および前記工程への前記組付け作業の配分を含む前記工程の概略を示す概略工程情報を生成する機能と、
    前記概略工程情報を用いて、前記構想製品の生産性に関する適否判断の指標を示す指標情報を生成する機能と、
    前記指標情報を用いて生産性が適切と判断された前記構想製品である適切構想製品に関する前記概略構造情報を出力する機能と、をコンピュータに実行させる、
    コンピュータプログラム。
  12. 記憶媒体であって、
    請求項11に記載のコンピュータプログラムを記憶する、
    記憶媒体。
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