JPH06259404A - 計算機を利用した解析方法 - Google Patents
計算機を利用した解析方法Info
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- JPH06259404A JPH06259404A JP4485493A JP4485493A JPH06259404A JP H06259404 A JPH06259404 A JP H06259404A JP 4485493 A JP4485493 A JP 4485493A JP 4485493 A JP4485493 A JP 4485493A JP H06259404 A JPH06259404 A JP H06259404A
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Abstract
度な解析計算を解析モデルを意識せずに効率良く行なえ
る計算機を利用した解析方法を提供する。 【構成】形状モデルと解析条件のデータを入力し(19
1)、入力データに基づき解析モデルを生成し(19
2)、解析計算を実行し(193)、解析結果に基づき
解析精度を評価するパラメータを算出し(194)、評
価パラメータを用いて各形状要素に対して許容範囲外の
要素を抽出し(195)、抽出した要素を合成して一つ
の未分割要素を作成(197)する。そして、所望の解
析精度が得られるまで上記手順を計算機が自動的に繰り
返す。
Description
法に係わり、特に機械系CAEシステムに好適な計算機
を用いた解析方法に関する。
と材料特性条件や境界条件などの解析条件を対話的に入
力するプリプロセッサと、プリプロセッサから出力され
る解析入力データをもとに解析計算を行なう解析プログ
ラムと、解析プログラムから出力される解析結果のデー
タを等高線図やグラフの形に編集しディスプレイ等の表
示装置に表示するポストプロセッサとから構成される従
来のCAEシステムでは、ユーザはプリプロセッサを用
いて有限要素メッシュとその有限要素メッシュに対する
解析条件を定義し、それらを入力データとして解析プロ
グラムを実行させていた。その際、解析結果の精度は有
限要素メッシュの粗密分布に大きく依存するので、ユー
ザは予め解析精度を考慮したメッシュ分割を行なった
り、一度解析計算を実行した後で解析結果の良否を判断
し、再度プリプロセッサに戻り有限要素メッシュを作り
直す必要があった。
-DEASには、3次元形状モデラで作成した解析対象
の形状モデルから自動メッシュ生成法により効率的に有
限要素メッシュを生成する機能、解析結果から解析誤差
を計算する機能、およびメッシュモデルの粗密を調整す
る機能が備えられており、それらの機能をユーザは対話
的に利用することにより精度の良い解析が行なえるよう
になっている。
手法として、ラズナ社のアプライドストラクチャでは均
一な粗密分布の初期メッシュを作成すれば、解析結果を
評価し精度良く計算されていない有限要素の次数を逐次
高くする方法(P法)により解の高精度化を行なってい
る。
シュを自動生成することにより精度良く解析する方法と
して、以下の2通りの方法がある。一つは細かくすべき
有限要素を細分化して新しいメッシュモデルを生成する
方法であり、もう一つは細かくすべき領域に関する情報
を形状モデルにフィードバックし、その情報をもとに新
たにメッシュ自動分割機能により全領域のメッシュモデ
ルを生成する方法である。
ついては、例えば、日経メカニカル1986年4月21
日号第72頁から第85頁、及びピー・エル・ベーマ
ン、エム・エス・シェファード、ジェイ・イー・フラエ
ルティー著「ア ポステリオリエラー エスティメーシ
ョン フォア トライアンギュラー アンド テトラシ
ェドラル クオードラティック エレメンツ ユージン
グ インテリア レジデュアルズ」スコレック レポー
ト#14-1990、1990年刊(P.L.Baehmann,M.S.Shephard,
J.E.Flaherty:"A Posteriori Error Estimation for Tr
iangular and Tetrahedral Quadratic Elements Using
Interior Residuals",SCOREC Report #14-1990、1990)
に記載されている。
の構成では、ユーザは精度良く解析計算を行なうために
メッシュモデルに粗密を付けるなどの解析精度を考慮し
た要素分割を行なわなければならない。そのため、メッ
シュ分割に関する経験的知識や専門的知識を有するユー
ザでなければ適切な解析が行なえないという問題があっ
た。また、システムの使い勝手の面においても、解析規
模の拡大により数万から数十万節点のメッシュモデルを
入出力装置を介して対話的に操作することが非常に難し
くなっている。
手法として、解析誤差に応じて要素を細分化する方法は
細分化の回数が増大すると要素形状がひずみ、逆に解析
精度が悪化するという不具合がある。また、形状全体を
再度メッシュ分割する方法はメッシュ分割に膨大な時間
が掛かるという不具合があった。
たものであり、その目的はユーザがメッシュ分割や精度
良く計算するためのメッシュ粗密分布付けを意識しなく
ても、自動的にかつ効率的に解析精度の良い解析シミュ
レーションが実行できる計算機を利用した解析方法を提
供することにある。
に、解析対象の形状モデルと解析条件を入力し、解析計
算の実行と制御、解析結果の表示を行なう。ここで、解
析モデルの生成、解析計算、解析誤差の評価を自動的に
繰り返し行なうので、ユーザは形状モデルと解析条件の
入力だけで、解析を自動的に行なえる。また、形状モデ
ルからメッシュモデルを自動生成する際に、形状モデル
を構成する点、線、面、立体とメッシュモデルを構成す
る点、線、面、立体との対応関係を生成し、この対応関
係を用いて形状モデルに対して入力した材料条件や境界
条件などの解析条件をメッシュモデルに対する解析条件
に自動的に変換する。さらに、メッシュモデルの粗密分
布を制御する処理において、上記の対応関係を利用して
メッシュモデルの複数の有限要素を結合しメッシュモデ
ルの粗密分布制御の対象となる領域を形状モデルとして
抽出する。
ザは入出力装置を介して対話型モデリング装置を起動
し、知識データベースに格納されている解析事例や解析
ルールを参考にして、解析対象の形状モデルと材料条件
や境界条件などの解析条件を入力し、モデルデータベー
スにその情報を格納する。次に、ユーザが解析の実行を
指示すると、解析シミュレーション装置が起動しモデル
データベースから形状モデルと解析条件の情報を取り出
し、解析処理を開始する。解析シミュレーション装置に
おいては、まず形状モデルと解析条件から初期メッシュ
モデルとそのメッシュモデル用の解析条件を自動生成
し、解析計算が行なわれる。そして、その解析結果から
解析誤差を算出し、その解析誤差を評価してメッシュモ
デルの粗密分布制御の対象となる領域を判定する。さら
に、その領域に存在する有限要素群を結合して形状モデ
ルを創成し、その形状モデルを分割することによりアダ
プティブメッシュモデルを生成する。これらの解析モデ
ル生成、解析計算、解析誤差算出判定の一連の処理を自
動的に繰り返し、解析誤差がある許容値に収束したら解
析結果の情報をモデルデータベースに格納して、解析処
理を終了する。対話型モデリング装置では、解析処理終
了のメッセージを受け、モデルデータベースから解析結
果の情報を取り出し、入出力装置に解析結果をグラフや
等高線図などで表示する。また、知識データベースに格
納されている解析事例や評価式などと解析結果を照合し
て、解析結果の評価を自動的に行なう。
する。図1は本発明の解析方法を実行するCAEシステ
ムの全体構成図である。このCAEシステムは、ディス
プレイ、キーボード、マウスなどの入出力装置101
と、入出力装置101から入力されたコマンドに従い、
解析対象のモデリング処理、解析計算の実行制御、解析
結果の表示処理を行なう対話型モデリング装置102
と、対話型モデリング装置102で作成した形状モデル
データおよび解析条件データをもとに解析計算を実行し
解析結果のデータを出力する解析シミュレーション装置
103と、対話型モデリング装置102で作成した形状
モデルと解析条件に関するデータと解析シミュレーショ
ン装置103から出力された解析結果のデータとを格納
し、対話型モデリング装置と解析シミュレーション装置
との間のデータ受渡しを行なうモデルデータベース10
4と、解析モデル生成に関する解析専門的ルールと解析
対象のモデル化や解析結果の評価に係わる解析事例が格
納されている知識データベース105と、解析シミュレ
ーション装置において処理される解析モデル作成や解析
計算の計算量に応じてCPUを選択し処理する演算装置
106とから構成される。
示すように、構造、振動、熱、流体、音響および機構解
析などの解析種類ごとに構成され、それらの連成解析を
実行する場合には、モデルデータベース202を介して
解析シミュレーション装置間のデータ受渡しが行なわれ
る。
して詳細に説明する。◆入出力装置101は、キーボー
ド、マウス、デジタイザ等の入力装置と、ディスプレ
イ、スピーカ等の出力装置からなり、ユーザは入力装置
からコマンドおよびデータを入力し、その応答を出力装
置で確認しながら対話的に操作を進める。◆対話型モデ
リング装置102は、解析対象のモデル化作業を支援す
るモデリング処理部と、解析計算の実行制御及び監視を
行なう解析制御部と、解析結果の出力および評価作業を
支援するポスト処理部とを備えている。モデリング処理
部では、解析対象の形状モデルデータと材料条件や境界
条件などの解析計算において必要となる解析条件データ
を作成し、モデルデータベース104に格納する。
および立体を形状要素とするとき、その形状要素の集合
体として表現される。そして、形状要素は次の2つの条
件を満足するように定義される。一つは任意の形状要素
の境界部は形状要素の和集合で表現されること(形状要
素の境界表現)、もう一つは任意の形状要素間の共通領
域も形状要素の和集合で表現されること(形状要素の包
含関係)である。◆図4に前者の条件を示す。形状要素
の境界部を取り出す写像を境界写像∂で表せば、面要素
F(401)の境界部は∂F(402)になる。この面
境界∂F(402)は形状要素の集合として、例えば、
図4のように線要素E1〜E4の和集合として、E1∪
E2∪E3∪E4のように表現できなければならない。
◆一方、図5に後者の条件を示す。面要素F1(50
1)と面要素F2(502)が図5のように交差してい
る場合、その共通領域F1∩F2(503)も形状要素
の和集合として、例えばE1∪E2のように表現されな
ければならない。これらの2つの条件を満足する形状要
素の集合体によってで解析対象の形状モデルを表わす。
タ構造を示す。形状モデルは種々の要素を含んでいる。
例えば、さいころ状の立方体を考えると、この立方体は
1つの立体要素と、各面を構成する6個の面要素と、各
稜を構成する12本の線要素と、各頂点を形成する8個
の点要素とからなる。これらの存在を明確にし、相互の
関係を記述したのが位相データ構造である。形状モデル
の位相データ構造は、立体要素テーブル601、面要素
テーブル602、線要素テーブル603および点要素テ
ーブル604(以降、これらを形状要素テーブルと呼
ぶ)から構成される。立体要素テーブル601、面要素
テーブル602、線要素テーブル603および点要素テ
ーブル604にはそれぞれ立体要素、面要素、線要素及
び点要素に関する情報が記述される。例えば、立体要素
テーブル601の各行はそれぞれ1つの立体要素に対応
し、各列には立体要素の識別子611、立体要素の境界
を構成する面要素群を参照するためのポインタテーブル
へのポインタ612、立体要素内部に存在する立体要素
を参照するためのポインタテーブルへのポインタ61
3、立体要素内部に存在する面要素を参照するためのポ
インタテーブルへのポインタ614、立体要素内部に存
在する線要素を参照するためのポインタテーブルへのポ
インタ615、立体要素内部に存在する点要素を参照す
るためのポインタテーブルへのポインタ616等が記述
される。同様に、面要素テーブルの各列には、面要素の
識別子621、面要素の境界を構成する線要素群を参照
するためのポインタテーブルへのポインタ622、面要
素内部に存在する面要素を参照するためのポインタテー
ブルへのポインタ623、面要素内部に存在する線要素
を参照するためのポインタテーブルへのポインタ62
4、面要素内部に存在する点要素を参照するためのポイ
ンタテーブルへのポインタ625等が記述され、線要素
テーブル603の各列には、線要素の識別子631、線
要素の両端点の点要素を参照するためのポインタテーブ
ルへのポインタ632、線要素内部に存在する点要素を
参照するためのポインタテーブルへのポインタ633が
記述され、点要素テーブルの各列には、点要素の識別子
六四一、点要素のX座標値642、点要素のY座標値6
43、点要素のZ座標値644が記述されている。ま
た、ポインタテーブル605には形状要素テーブル内の
ポインタテーブル605を参照する指示を出すポインタ
が指し示す行に、形状要素テーブルへのポインタの個数
が格納され、次の行から形状要素テーブルへのポインタ
が前記ポインタの個数文だけ格納されている。これによ
り、形状要素間の関係(例えば、境界表現や包含関係)
が表せる。
の具体的なデータ記述例を面要素テーブルと線要素テー
ブルについて図8に示す。図8には境界写像に関する記
述と共通領域に関する記述が示されている。面要素F1
の境界が線要素E1〜E4で構成されているという情報
は、面要素テーブルの1行2列目のポインタの指示値
(1)よりポインタテーブルの1行目を参照し、そのポ
インタテーブルの1行目の指示値(4)から、このポイ
ンタテーブルの2行目から5行目までの連続する4個の
指示値の線要素テーブルを参照することで知られる。す
なわち、本例では、第1の線要素はポインタテーブルの
2行目の指示値(1)より線要素テーブルの1行目を、
第2の線要素はポインタテーブルの3行目の指示値
(1)より線要素テーブルの2行目を、……というよう
に順次参照していくことにより、情報が得られる。
部に存在する面要素の数であるから、本例では面F1,
F2ともにその指示値が0であり、内部に面要素がない
ことを示している。さらに、面要素テーブルの第4列は
面要素の内部に存在する線要素のポインタであるから、
F1面はその指示値(11)よりポインタテーブルの1
1行目を、F2面は指示値(13)より、同テーブルの
13行目をそれぞれ参照する。すると、ポインタテーブ
ルの11行目及び13行目にはともに指示値(1)が示
されているから、内部にある線要素は1個であることが
分かる。そして、指示された行の次の行、すなわち、1
2行目と14行目の指示値が線要素テーブルの参照する
行であるから、この例では、その指示値がともに9であ
り、線要素テーブルの9行目を参照すると、線分E9が
面要素F1,F2の内部に共通に存在する線、つまり交
線であることが分かる。
状モデルを構成する各形状要素に対して定義される。図
9に荷重条件、拘束条件及び材料条件を定義した形状モ
デルを示す。面要素F1、F2にはそれぞれ材料条件1
(901)、材料条件2(902)が定義され、面要素
F1の境界線要素E1には荷重条件903、面要素F2
の境界線要素E2には拘束条件904が定義された状態
を示している。解析条件は図10に示す形状−属性対応
テーブル1001と属性値テーブル1002の組で表さ
れる。形状−属性対応テーブル1001の1列目には形
状要素の識別子、2列目には属性値テーブル1002へ
のポインタが記述される。また、属性値テーブル100
2の各行には一つの属性値が記述される。この属性値テ
ーブルとしては、材料条件テーブル、荷重条件テーブ
ル、拘束条件テーブル等があり、属性値テーブル100
2が、例えば、材料条件テーブルの場合には材料毎に比
重やヤング率やポアソン比などが記述される。
析条件(以下、この2つを合わせてCAEモデルと呼
ぶ)をユーザが対話型モデリング装置を用いて対話的操
作により定義し、それらのデータをモデルデータベース
に格納する。
析計算のコマンドを入力すると、解析シミュレーション
装置が起動し、対話型モデリング装置で作成した前記の
CAEモデルのデータをモデルデータベースから取り込
む。解析シミュレーション装置の中では、まず始めに初
期の解析モデルの生成が行なわれる。形状モデルと解析
モデルの例を図11に示す。形状モデルを構成する形状
要素の中で、分割対象となる形状要素を分割し、線要
素、面要素および立体要素からそれぞれ1次元有限要
素、2次元有限要素および3次元有限要素を生成する。
以下、解析モデルを生成する具体的な処理手順につい
て、図12に示す2次元有限要素の場合を例に説明す
る。
るべき点群を乱数を用いて一様に配置する。次に、自身
の内部に節点を有しないように3点あるいは4点の節点
を選び、解析領域から有限要素を切り出す。そして、有
限要素を切り出した残りの解析領域に対して有限要素の
切り出しを繰り返す。最後に解析領域が総べてなくなっ
た時点で有限要素の切り出しを終了する。このようにし
て生成された節点と、1次元有限要素と、2次元有限要
素と、3次元有限要素とは解析モデルを構成する点要
素、線要素、面要素および立体要素として図6に示した
形状モデルのデータ構造と同じ形式のデータ構造上に記
述される。形状要素の条件から1次元有限要素、2次元
有限要素、3次元有限要素の境界を構成する形状要素も
同様に記述される。
1と本発明の形状要素の表現方法1302の違いを示
す。さらに、解析モデル生成の処理の中で、解析モデル
の形状要素が形状モデルのどの形状要素に含まれている
かという包含関係の情報も生成する。図14を用いてそ
の包含関係を説明する。図14は図9の形状モデルを分
割した解析モデルである。この場合には、例えば、解析
モデルの面要素f1線要素e1、点要素v1はそれぞれ
形状モデルの面要素F1,線要素E2と、面要素F2と
包含関係を有する。その包含関係の情報は図15のよう
に解析モデルの形状要素テーブル内に形状モデルの形状
要素の識別子を設けることにより記述できる。また、形
状モデルの形状要素の識別子を介して、形状モデルの形
状要素に対して入力した解析条件を解析モデルの形状要
素の解析条件として継承させることが可能となる。◆図
16に図9の形状モデルを分割し、図14の解析モデル
を作成したときの記述例を示す。材料条件1が定義され
ている面要素F1を分割し面要素f1を生成した場合、
面要素テーブルの面要素f1を示す行に面要素F1の識
別子を記述することにより、面要素f1から面要素F1
を検索し、さらに面要素F1から材料条件1を検索でき
る。
デルのデータと、形状モデルの形状要素と解析モデルの
形状要素との包含関係のデータと、形状モデルの形状要
素に対して定義された解析条件のデータをもとに、解析
計算部111において解析計算が行なわれる。そして、
変位、応力、歪みなどの解析結果のデータは解析モデル
を構成する形状要素ごとに出力される。
果のデータから各形状要素の解析精度を形評価するため
のパラメータを算出し、そのパラメータがある許容範囲
から外れる形状要素を選択する。このパラメータとして
は、例えば、隣接する形状要素間の応力勾配を選ぶこと
ができる。すべての形状要素のパラメータがこの許容範
囲内にあれば、この解析結果のデータを精度良く計算さ
れた最終の解析結果としてモデルデータベースに格納す
る。しかし、許容範囲から外れる形状要素が存在する場
合は、メッシュの粗密分布を変更する対象にその領域を
選ぶ。◆形状要素が互いに隣接している場合には、それ
らを結合して一つの形状要素にする。2つの形状要素が
結合される過程を図17に示す。この場合にも前述の形
状モデルの形状要素と解析モデルの形状要素との包含関
係のデータを利用して結合処理が行なわれる。まず、面
要素f1とf2が形状モデルの同じ面要素に含まれてい
るかどうかを調べ、含まれていれば面要素f1とf2と
を結合した面要素f3を生成し、境界線であった線要素
e1を除去する。つぎに、線要素e2とe3が形状モデ
ルの同じ線要素に含まれているかどうかを調べ、含まれ
ていれば線要素e2とe3を結合した線要素e4を生成
し、境界点であった点要素v1を除去する。この形状要
素の生成及び除去の処理を繰り返して、互いに隣接して
いる形状要素を順次結合する。最終的に、互いに連結し
ない形状要素、すなわち複数の島状の領域が生成され
る。この互いに連結しない形状要素を再度メッシュに分
割し新たな解析モデル(以下、この解析モデルをアダプ
ティブメッシュと呼ぶ)を生成して解析計算を繰り返
す。互いに連結しない形状要素に対するメッシュの生成
に関しては、その領域の解析精度が不十分でありメッシ
ュを細かくして解析精度を上げる場合と、逆に解析精度
が十分でありメッシュを粗くして計算時間を短縮させる
場合とがある。前者の場合には、領域内の節点数を前回
の数より増やし、後者の場合には前回より減らして、再
び乱数により節点位置を決定する。図18には形状要素
の結合と新たな解析モデル生成の過程を示す。
の全体の処理の流れを示す。◆線形解析の場合は、前述
のように解析計算が終了後に誤差評価を行ない、アダプ
ティブメッシュを生成していたが、非線形解析の場合に
は、タイムステップごとに誤差評価を行ない、必要があ
ればアダプティブメッシュを生成する。その際、変位、
応力、歪みのデータを新たに生成したアダプティブメッ
シュにマッピングして、解析計算を続行する。変位に関
しては旧節点から新たな節点へのマッピングを、応力と
歪みに関しては積分点から旧節点、旧節点から新たな節
点、新たな節点から新たな積分点の順にマッピングを行
なう。マッピングの関数としては、形状関数を用いて行
なうことができる。また、解析対象全体を粗いメッシュ
の解析モデルで計算したあとで部分的な領域に対して詳
細に解析を行なうズーミング解析においても、解析対象
全体の解析モデルと部分的な領域の解析モデルの間で前
記のマッピングを行なう。
部では解析シミュレーション装置内で行なわれている解
析モデル作成、解析計算および解析誤差評価の一連の処
理を監視して、解析精度の許容範囲や繰り返し回数を対
話的に変更して制御する。◆ポスト処理部では、モデル
データベースに格納された解析結果のデータを取り込
み、等高線図やグラフなどの表示処理を行なう。そし
て、知識データベースに格納された解析事例や解析ルー
ル、あるいは設計条件などを用いることにより、解析結
果の妥当性をチェックしたり、解析結果が設計仕様を満
足しているかを調べたりすることができる。また、解析
事例や解析ルールの知識データベースへの登録もポスト
処理部において行う。
析モデル(メッシュモデル)の上位概念である形状モデ
ルを中核としたCAEシステムを構築することにより、
ユーザに解析モデルを意識させないユーザインターフェ
ースを実現できる。
解析条件の入力だけで解析精度の良い解析計算の結果を
得ることができる。これにより、従来は精度良く解析計
算を行なうために人手を介して有限要素メッシュの粗密
分布を調整してきたが、これらの手間と時間を大幅に削
減できる。また、解析の専門的な知識がなくとも高精度
な結果が得られ、一般設計者にも手軽に使える使い勝手
の良い解析方法を提供できる。さらに、高精度計算のた
めにメッシュを細かくする処理と計算時間の短縮のため
にメッシュを粗くする処理を一緒に行なうことにより、
効率的で高精度な解析計算が可能になる。
である。
る図である。
る図である。
る。
る。
る。
す図である。
明する図である。
ある。
示す図である。
デリング装置、103…解析シミュレーション装置、1
04…モデルデータベース、105…知識データベー
ス、 106…演算装置。
Claims (11)
- 【請求項1】解析対象を形状要素にモデル化し、該形状
要素をN(N=1、2または3)次元の複数の有限要素
に分割し、この有限要素から解析モデルを作成し、前記
解析対象を有限要素解析する計算機を利用した解析方法
において、 前記計算機が各有限要素に含まれる0からN次元の要素
を各次元毎に記憶する次元毎の要素テーブルを作成する
とともに、各次元毎の要素テーブルに含まれる各要素の
相互の関係を記憶するポインタテーブルと、各有限要素
の属性を記憶する属性値テーブルを作成することを特徴
とする計算機を利用した解析方法。 - 【請求項2】前記解析対象のCAEモデルをモデルデー
タベースに記憶し、少なくとも構造、振動、熱、流体、
音場の解析の一つの解析結果を知識データベースに記憶
した解析ルールを用いて評価することを特徴とする請求
項1に記載の計算機を利用した解析方法。 - 【請求項3】解析対象を形状要素にモデル化し、該形状
要素をN(N=1、2または3)次元の複数の有限要素
に分割し、この有限要素から解析モデルを作成し、前記
解析対象を有限要素解析する計算機を利用した解析方法
において、 有限要素解析を行った後に解析結果を計算機に記憶され
た解析ルールにより評価し、該評価基準を満たさない不
適格有限要素について、隣接する要素に前記不適格要素
が存在するかを検索し、該不適格要素が存在したときに
該不適格要素間で要素の結合を行い、この要素の結合を
隣接する要素間に不適格要素が1個のみ存在するまで繰
返し、この結合された不適格要素について再度有限要素
分割を行うことを特徴とする計算機を利用した解析方
法。 - 【請求項4】前記要素の解析結果が前記評価基準の上限
値以上になったときに、前記結合された不適格有限要素
の再分割数を前回の対応する要素の分割数より増やした
ことを特徴とする請求項3に記載の計算機を利用した解
析方法。 - 【請求項5】前記要素の解析結果が前記評価基準の下限
値以下になったときに、前記結合された不適格有限要素
の再分割数を前回の対応する要素の分割数より減らした
ことを特徴とする請求項3に記載の計算機を利用した解
析方法。 - 【請求項6】前記有限要素解析が非線形解析であるとき
に、計算のタイムステップごとに有限要素分割、有限要
素解析、有限要素の結合を自動的に繰り返すことを特徴
とする請求項3に記載の計算機を利用した解析方法。 - 【請求項7】前記有限要素の分割と結合処理において、
解析精度を高めるために分割を細かくする有限要素群と
計算時間を短縮するために分割を粗くする有限要素群と
に分け、それぞれに細かいメッシュと粗いメッシュを生
成することを特徴とする請求項3に記載の計算機を利用
した解析方法。 - 【請求項8】有限要素モデルを0からN次元までの形状
要素の集合で記述し、前記形状モデルから前記有限要素
モデルを自動生成するときに、前記形状モデルを構成す
る0からN次元の物体と前記有限要素モデルを構成する
0からN次元の形状要素との包含関係のデータを生成
し、該包含関係のデータを有限要素モデルデータに記憶
することを特徴とする請求項1に記載の計算機を利用し
た解析方法。 - 【請求項9】前記包含関係のデータを用いて、前記形状
モデルを構成する0からN次元の物体に対して定義した
解析条件を、前記有限要素モデルを構成する0からN次
元の形状要素に対する解析条件として自動的に継承させ
ること特徴とする請求項8に記載の計算機を利用した解
析方法。 - 【請求項10】有限要素解析方法に用いる有限要素メッ
シュが面の場合、有限要素は該面を構成する面要素と、
該面要素の境界を形成する線要素と、該線要素の端点を
形成する点要素とを含むことを特徴とする有限要素。 - 【請求項11】有限要素解析方法に用いる有限要素メッ
シュが立体の場合、有限要素は該立体を構成する立体要
素と、該立体要素の境界を形成する面要素と、該面要素
の境界を形成する線要素と、該線要素の端点を形成する
点要素とを含むことを特徴とする有限要素。
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