JP2020086082A - 光接続構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】光回路に対する光学素子の実装の難易度を上げることなく、光回路の中の光導波路の途中に光学素子を配置するとともに、光導波路の途中に光学素子を配置することによって生じる伝播損失を抑制する。【解決手段】第1光入出射端104と光学素子103との間に配置された第1集光レンズ106aと、第2光入出射端105と光学素子との間に配置された第2集光レンズ106bとを備える。第1集光レンズおよび第2集光レンズは、第1光入出射端と第2光入出射端とを結ぶ光軸上に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、光接続構造に関し、より具体的には、光学素子が集積された光接続構造に関する。
大容量の光情報を高速、低コストに伝送、処理するためには、光回路における光デバイスの集積化が必要不可欠である。光回路は、基板表面に屈折率の高い部分からなるコアと、コアより屈折率の低いクラッドとからなる光導波路で、複数の光デバイスを接続したものである。この光回路に光デバイスを集積化した光集積回路には、さまざまなデバイスを組み込むことが可能である。
光回路の材料としてはポリマー、石英ガラス、化合物半導体、Si、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体がある。また、光回路を構成する光導波路には、石英ガラス基板またはシリコン基板上に、石英系ガラスを主たる材料として作製される石英系光導波路があり、主として通信分野において実用に供せられている。石英系光回路上の石英系光導波路は、伝播損失が低い、信頼性・化学的安定性が高い、および加工性がよいなどの特徴を有している。また、石英系光ファイバとの整合性がよいため、標準的な通信用石英系光ファイバと接続した場合においても、低損失・高信頼性を有している。
現在、石英系光導波路により構成したY分岐パワースプリッタ、マッハ・ツェンダ干渉計(MZI:Mach-Zehnder Interferometer)、MZIを利用した光スイッチ、およびアレイ導波路型波長合分波器(AWG:Arrayed Waveguide Grating)などの光回路(PLC:Planar Lightwave Circuits)の開発が進められている。これらの光回路は、近年、構築が進められつつある波長分割多重(WDM)光伝送システムを基盤とした、フォトニックネットワークシステムの重要なキーデバイスとなっている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)。
また、石英系光回路以外にも、近年、Si、化合物半導体、強誘電体材料などを用いて、より小型な光回路の開発が進んでいる。光回路に機能性を付与するために、光回路内に溝を設け、設けた溝に薄膜形状の光学素子を挿入する技術がしばしば用いられる。例えば、光回路内の導波光の偏波を制御するために、光導波路が形成された光回路に溝を設け、この溝に所望の位相差を与える波長板を挿入する方法がしばしば用いられる。
例えば、図11に示すように、Si基板301およびこの上の光回路302に形成された溝304に、λ/2波長板305を挿入する。光回路302は石英系の光導波路303から構成されている。溝304は、光回路302からSi基板301の一部にかけて形成され、光導波路303の導波方向と直交する方向に延在している。溝304は、例えば、幅20μm,深さ150μm〜200μm程度とされている。このように形成された溝304に、光学素子であるλ/2波長板305を挿入することで、光回路302に機能性を付与する。
λ/2波長板305は、例えばポリイミド延伸フィルムにより形成される。ポリイミド延伸フィルムの複屈折率は約0.05であるため、通信波長帯である1.5μmの光においては、ポリイミド延伸フィルムは厚さ約15μmとすることにより、λ/2波長板として機能する。
Si基板301上の光導波路303は,複屈折を有するため,透過光学特性が偏波依存性を有することがある。上述したように、溝304にλ/2波長板305を挿入することにより、光導波路303の透過光学特性の偏波依存性を補償することが可能となる(特許文献1参照)。
ポリイミド延伸フィルムは一定の偏光方向を持つ。したがって、基板上に複数の光導波路が形成された光導波路アレイにおいて、隣接する光導波路に異なる偏光方向を持つ波長板を挿入するには、各光導波路に別々の偏光方向を有する波長板を挿入することになる。
例えば、各々異なる偏光方向を持つ2つの波長板を用いることで、図12に示すように、偏光ビームスプリッタ400を構成することができる。偏光ビームスプリッタ400は、導波路型偏光ビームスプリッタであり、基板401上に形成された、入力光導波路402と、入力光導波路402に光学的に接続されたY分岐カプラ403と、Y分岐カプラ403の出力にそれぞれ接続されたTE偏光導波路404およびTM偏光導波路405とを備える。また、偏光ビームスプリッタ400は、基板401上に形成された、TE偏光導波路404およびTM偏光導波路405に接続された2×2MMI(Multi mode interference)406を備え、2×2MMI406の出力にそれぞれが接続されたTE偏光出力光導波路407およびTM偏光出力光導波路408を備える。
偏光ビームスプリッタ400の上面には、TE偏光導波路404およびTM偏光導波路405を横切るように、TE偏光導波路404およびTM偏光導波路405の光の導波方向と直交する方向に、一定の深さ(具体的には深さ150μm〜200μm)の溝411が形成されている。溝411は、ダイシングにより形成される。溝411には、TE偏光導波路404を横切るようにλ/4波長板(90度)412が挿入され、TM偏光導波路405を横切るようにλ/4波長板(0度)413が挿入されている。
この偏光ビームスプリッタ400は、Y分岐カプラ403と2×2MMI406との間に、λ/4波長板412と、λ/4波長板413とを挿入し、λ/4波長板412によりTM波を90度進め、λ/4波長板413によりTE波を−90度進める。Y分岐カプラ403によって分けられた2つの光の位相を+と−に90°シフトさせて2×2MMI406に入力することにより、TE偏光出力光導波路407からはTE偏光のみ、TM偏光出力光導波路408からはTM偏光のみが出力される(非特許文献1参照)。
上述した導波路型偏光ビームスプリッタは、偏波間の位相差を両アームに挿入された波長板によって付与するため、温度特性に優れた偏波ビームスプリッタを実現できる。波長板以外にも、波長フィルタを挿入することで波長合分波機能を持たせた回路なども存在し、波長多重伝送などに用いられている(特許文献2参照)。
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ところで、前述したように、光学素子を配置するために光回路の形成された溝の幅は、光学素子の厚さより大きくされている。これは、光学素子の厚さと一致した溝を形成すること、およびこの溝に光学素子を配置することには、高い精度が要求され、非常に困難なためである。溝の幅を光学素子の厚さより大きくすれば、溝の形成が容易になり、溝に光学素子を配置することも容易となる。
例えば、図13に示すように、基板501と光導波路502を含む光回路とに、光導波路502の導波方向に垂直な方向に延在し、光導波路502を横断する溝503が形成されている。溝503に、板状の光学素子504が配置される。例えば、比較的よく用いられる、ポリイミド波長板より構成される光学素子504は、厚さが15μmであり、これを配置する溝503の幅は、光学素子504の厚さより大きい20μm程度としている。したがって、溝503の側面と光学素子504との間に、例えば、5μm分の隙間が形成される。
この場合、溝503の部分は、光導波路構造を有していないので、例えば、光導波路502を導波して溝503側面の光出射端面より出射した光511は、回折広がりを伴いながら溝503を横切るように伝播するので、伝播損失が発生する。この損失は、光学素子504の厚さを考慮した損失よりも大きい。また、隙間の空間を伝播する光511が光学素子504に入射するときに、フレネル反射による損失も発生する。
従来の技術では、上述した伝播損失およびフレネル反射による損失を低減する目的で、上述した隙間に、光導波路502のコア502aおよび光学素子504より高い屈折率を持つ屈折率整合材505を充填した光接続構造としている。溝503の側面と光学素子504との間の隙間に屈折率整合材505を充填することで、光511の回折広がりをある程度抑制することができ、損失を低減することが可能となる。
一方、近年、光回路のサイズ縮小によるコンパクトかつ高機能な光モジュール実現の目的から、コアとクラッドとの屈折率差が大きい光導波路による光回路が注目を集めている。コアとクラッドとの屈折率差が大きい光導波路は、光導波路の導波方向を変える光導波路の曲げの部分の曲率半径を小さくすることが可能であり、光回路をより小さくすることができるという利点がある。この光回路に前述した光学素子を適用することで、光集積回路をより小さくすることができる。例えば、上記光回路に、光学素子として各々異なる偏光方向を持つ2つの波長板を組み合わせることで、偏光ビームスプリッタをより小さくすることができる。
しかしながら、コアとクラッドとの屈折率差が大きい光導波路の場合、上述した溝側面の光導波路端から出射される光の広がり角がより大きな値をとるため、光学素子を配置した溝部における損失が、より大きくなるという欠点がある。コアとクラッドとの屈折率差が大きい光導波路の場合の損失の増大を抑制するために、溝の側面近くの光導波路に導波光のモードフィールド径を拡大するためのスポットサイズ変換器を導入し、モードフィールド径を拡大することによって、回折による損失を低減する技術が用いられる。
しかし、スポットサイズ変換器自体も低損失にモードフィールド径を変換するためには大きなサイズになることが多いため、前述した小型化のメリットを活かしきれない。また、スポットサイズ変換器によってモードフィールド径が所望の値まで拡大されている箇所に、光学素子を配置する必要があるため、溝の形成精度が必要とされ、光学素子の実装難易度が上昇することなどの欠点も発生する。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、光回路に対する光学素子の実装の難易度を上げることなく、光回路の中の光導波路の途中に光学素子を配置するとともに、光導波路の途中に光学素子を配置することによって生じる伝播損失を抑制することを目的とする。
本発明に係る光接続構造は、一端側に形成された第1光入出射端面を有する第1光導波路と、一端側に形成されて、第1光導波路の第1光入出射端面と向かい合う第2光入出射端面を有する第2光導波路と、第1光入出射端面と光入出射端面との間に配置された光学素子と、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方に配置された集光レンズとを備え、集光レンズは、第1光入出射端面と第2光入出射端面とを結ぶ光軸上に配置されている。
上記光接続構造の一構成例において、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方を充填し、集光レンズの屈折率とは異なる屈折率を有する樹脂層を備え、集光レンズは樹脂層に埋め込まれて形成されている。
上記光接続構造の一構成例において、その一の面上に第1光導波路および第2光導波路が形成された基板と、基板の上に形成されて集光レンズを支持する支持部とをさらに備える。
上記接続構造の一構成例において、集光レンズは、光硬化した樹脂から構成されている。
上記光接続構造の一構成例において、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方を充填する樹脂層とを備え、樹脂層は、その内部に空間を含み、この空間を規定する、光学素子の側に凸とされた主凸面を有し、主凸面は、光軸の上に配置されて集光レンズの一部を構成する。
上記光接続構造の一構成例において、樹脂層は、さらに空間を規定するとともに、光軸の上で主凸面に向かい合い、主凸面に向かって凸とされた副凸面を規定する。
上記光接続構造の一構成例において、樹脂層は、光硬化した樹脂から構成されている。
上記光接続構造の一構成例において、第1光導波路および第2光導波路は、同一の層に形成された光導波路から構成されて光導波路に形成された隙間を挾んで配置され、光学素子は、隙間に配置されている。
以上説明したように、本発明によれば、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方に集光レンズを配置したので、光回路に対する光学素子の実装の難易度を上げることなく、光回路の中の光導波路の途中に光学素子を配置するとともに、光導波路の途中に光学素子を配置することによって生じる伝播損失を抑制することができるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態に係る光接続構造について説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1に係る光接続構造について、図1を参照して説明する。この光接続構造は、第1光導波路101と、第2光導波路102と、光学素子103とを備える。
はじめに、本発明の実施の形態1に係る光接続構造について、図1を参照して説明する。この光接続構造は、第1光導波路101と、第2光導波路102と、光学素子103とを備える。
第1光導波路101は、一端側に形成された第1光入出射端面104を有する。第1光入出射端面104は、第1光導波路101の一端側における第1光導波路101の内部と外部との境界面である。第1光導波路101の他端より導波してきた光は、第1光入出射端面104より外部に放射されることになる。また、第2光導波路102は、一端側に形成されて第1光導波路の第1光入出射端面と向かい合う第2光入出射端面105を有する。第2光入出射端面105は、第2光導波路102の一端側における第2光導波路102の内部と外部との境界面である。第2光導波路102の他端より導波してきた光は、第2光入出射端面105より外部に放射されることになる。
第1光導波路101は、第1コア108a、第1下部クラッド109a、および第1上部クラッド110aから構成されている。第2光導波路102は、第2コア108b、第2下部クラッド109b、および第2上部クラッド110bから構成されている。また、第1光導波路101、第2光導波路102は、基板111の上に形成されている。基板111の上の同一の層に形成されている1つの光導波路を、溝(隙間)112で分断することで、第1光導波路101および第2光導波路102が形成されている。溝112は、上記光導波路の導波方向に垂直にこの光導波路を分断して基板111に形成されている。また、溝112は、向かい合う側面が互いに平行に形成されている。
基板111に形成された溝112の向かい合う2つの側面で、第1光入出射端面104と第2光入出射端面105とが面と向かい合って配置される。また、第1光入出射端面104より出射する出射光の光軸と第2光入出射端面105より出射する出射光の光軸とは、同じ線の上に配置される。
また、実施の形態1の光接続構造は、第1光入出射端面104と光学素子103との間に配置された第1集光レンズ106aと、第2光入出射端面105と光学素子103との間に配置された第2集光レンズ106bとを備える。第1集光レンズ106aおよび第2集光レンズ106bは、第1光入出射端面104と第2光入出射端面105とを結ぶ光軸上に配置されている。第1集光レンズ106aおよび第2集光レンズ106bは、いわゆる凸レンズの形状とされている。第1集光レンズ106aおよび第2集光レンズ106bは、光硬化した樹脂から構成できる。
また、実施の形態1の光接続構造は、第1光入出射端面104と光学素子103との間を充填する第1樹脂層107aと、第2光入出射端面105と光学素子103との間を充填する第2樹脂層107bとを備える。第1集光レンズ106aは、第1樹脂層107aに埋め込まれて形成され、第2集光レンズ106bは、第2樹脂層107bに埋め込まれて形成されている。
第1樹脂層107aは、第1集光レンズ106aとは異なる屈折率の材料から構成されている。また、第2樹脂層107bは、第2集光レンズ106bとは異なる屈折率の材料から構成されている。実施の形態1では、第1樹脂層107aは、第1集光レンズ106aより屈折率が低い材料から構成されている。また、第2樹脂層107bは、第2集光レンズ106bより屈折率が低い材料から構成されている。この場合、第1集光レンズ106a、第2集光レンズ106bは、いわゆる凸レンズである。第1樹脂層107aおよび第2樹脂層107bは、光硬化した樹脂から構成できる。また、光学素子103は、板状の素子であり、例えば、λ/2波長板である。また、光学素子103は、波長フィルタとすることもできる。光学素子103は、波長フィルタとすれば、光接続構造により、例えば1.3μmの光と1.5μmの光を分波することができる。
実施の形態1によれば、第1光導波路101を導波して第1光入出射端面104より出射した光は、回折広がりを伴いながら光学素子103に向けて第1樹脂層107aを伝播する。この回折広がりを伴いながら第1樹脂層107aを伝播する光は、第1集光レンズ106aで集光され、回折広がりが抑制される。この結果、第1集光レンズ106aを通過した光は、伝播損失が抑制されて光学素子103に入射する。
また、第1光導波路101を導波して第1光入出射端面104より出射して光学素子103に入射し、光学素子103を出射した光も、回折広がりを伴いながら第2光入出射端面105に向けて第2樹脂層107bを伝播する。この回折広がりを伴いながら第2樹脂層107bを伝播する光は、第2集光レンズ106bで集光され、回折広がりが抑制される。この結果、第2集光レンズ106bを通過した光は、伝播損失が抑制されて第2光入出射端面105より第1光導波路101に入射する。
以上に説明したように、実施の形態1によれば、第1光入出射端面104と光学素子103との間に第1集光レンズ106aを配置し、第2光入出射端面105と光学素子103との間に第2集光レンズ106bを配置したので、光回路の中の光導波路途中に、伝播損失を抑制して光学素子103が配置できるようになる。
ところで、第1集光レンズ106a、第2集光レンズ106bは、溝112の溝幅に併せて伝播損失の最も高い抑制効果が得られる焦点距離となるように、形状や構成する材料を適宜に設定する。レンズの形状は、球状、凹凸形状とすることができる。また、レンズは、シリンドリカルレンズとしてもよく、光硬化性の樹脂を用いたフォトニック結晶やメタサーフェース(非特許文献6参照)でもよい。第1集光レンズ106a、第2集光レンズ106bは、光を集光、あるいは平行光にし、回折広がりによる過剰損失を減少させることが可能なレンズ構成であればよい。
ところで、図1を用いて説明した光接続構造では、溝112の底に光学素子103が接する状態としているが、これに限るものではなく、図2に示すように、溝112の底より離間して光学素子103を配置してもよい。この場合、第1光入出射端面104と光学素子103との間、および第2光入出射端面105と光学素子103との間を、溝112の底と光学素子103の下面との間を介して一体に形成された樹脂層107で充填する構成とすることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係る光接続構造について、図3を参照して説明する。この光接続構造は、前述した実施の形態1の光接続構造に、第1支持部113a,第2支持部113bをさらに備える。
次に、本発明の実施の形態2に係る光接続構造について、図3を参照して説明する。この光接続構造は、前述した実施の形態1の光接続構造に、第1支持部113a,第2支持部113bをさらに備える。
第1支持部113aは、基板111の溝112の底面上に形成され、第1集光レンズ106aを支持する。また、第2支持部113bは、基板111の溝112の底面上に形成され、第2集光レンズ106bを支持する。第1支持部113a、第2支持部113bは、後述する光接続構造の第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bの製造過程で用いられる。また、実施の形態2では、溝112の中央部に、さらに溝112aを形成し、溝112aに光学素子103の底部を嵌合させている。溝112aは、後述する光接続構造の製造の途中において、溝112の中に光学素子103を安定して配置するために用いる。
以下、実施の形態2における光接続構造の製造方法について説明する。光接続構造の製造方法はいくつか存在するが、1つの方法として2光子吸収を用いた光3D造形技術(非特許文献7参照)がある。光3D造形技術は、光硬化性の樹脂を、集光したレーザー光を照射することで局所的に光硬化させ、光硬化した樹脂でレンズや光導波路などの構造を3次元的に作製する技術である。
光3D造形技術によれば、レンズを配置する箇所でレンズが形成できる。このため、別途に形成したレンズを後から組み込む製造方法に比較し、アクティブアライメントなどを必要とせず、微細な箇所にレンズを組み込む手間や、組み込むときに発生する組み込み箇所周囲への損傷などが回避できるという利点がある。なお、アクティブアライメントは、例えば、第1光導波路101に光を入射し、第1光入出射端面104と第2光入出射端面105との間に光を伝搬させ、第2光導波路102から出力される光の強度変化を観察することで、第1光入出射端面104と第2光入出射端面105との間の部品位置を決定する位置合わせの技術である。
また、2光子吸収を用いた場合は、レンズを形成するための光硬化樹脂を透過する(吸収されない)比較的長い波長の光によって、光硬化樹脂を硬化させることが可能であり、レンズとする箇所以外の光硬化が抑制できる。また、2光子吸収による光硬化に必要な光の出力は数mW程度でも十分なため、光学的損傷を与えることなくレンズの構造を作製することも容易である。また、現在市販されている光3D造形装置は、作製できる構造の分解能が1μm以下と非常に小さく、非特許文献7に開示されている微小光学系の形成に用いられており、非常に小さい領域に微小なレンズを作製できる。
まず、基板111に、ダイシングやエッチングなどによって溝112を形成する。溝112を形成した後、さらに、溝112aを形成する。溝112aは、以下に説明するように、板状の光学素子103が倒れることを防ぐために形成する。
溝112に光学素子103を挿入し、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成していない段階では、光学素子103が倒れる可能性がある。後述するように、溝112と光学素子103との間に第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成し、この後、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成する。第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成する前に、光学素子103が倒れると、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを破損する可能性がある。これに対し、溝112aを形成し、溝112aに光学素子103の底部を嵌めておけば、光学素子103が倒れることが防止できるようになる。
また、第1光導波路101,第2光導波路102が形成されている光導波路層の上で、治具などを用いて光学素子103を支持しておくこともできる。治具は、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成し、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成した後で取り外す。
次に、光3D造形に用いる光硬化性樹脂液を、光学素子103を配置した溝112の内部、言い換えると、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成する領域に導入する。光硬化性樹脂は、例えば、アクリル系の樹脂を用いることができる。なお、予め、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する箇所を決定するための、位置合わせマークを、例えば、第1光導波路101,第2光導波路102の上面に形成しておく。例えば、第1光導波路101の上面に形成した位置合わせマークと、第1集光レンズ106aの形成箇所との相対的な位置関係が既知であれば、位置合わせマークを基準に、基板111の平面方向における第1集光レンズ106aの形成箇所が決定できる。位置合わせマークは、よく知られたフォトリソグラフィ技術、およびエッチング技術により、第1光導波路101,第2光導波路102の上面に形成しておく。
また、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する箇所の決定は、光3D造形を実施する光3D造形装置の界面検出機能を用いることでも実施できる。光3D造形装置は、一般に、屈折率の差を測定して界面を検出し、検出した界面の位置を基準として露光の光を照射する位置を決定する機能を備えている。
例えば、溝112の深さ方向において、溝112の底面の位置や、第1光導波路101の上面の位置が、上述した界面検出機能により検出できる。第1光導波路101の第1下部クラッド109aの厚さや、第1コア108aの断面の寸法(直径)などは既知であるため、検出した溝112の底面の位置より、第1光入出射端面104より出射する出射光の光軸の、溝112の深さ方向の位置が決定できる。第1集光レンズ106aは、第1光入出射端面104より出射する出射光の光軸上に配置するため、光軸の溝112の深さ方向の位置が分かれば、深さ方向における第1集光レンズ106aの形成位置が決定できる。
また、溝112の側面において、第1下部クラッド109a、第2下部クラッド109bと、第1コア108aとの間の屈折率差により、これらの界面位置が、基板111の平面方向の中で決定できる。基板111の平面方向における上記界面位置を基準とすることでも、基板111の平面方向における第1集光レンズ106aの形成箇所が決定できる。
上述したことにより、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する座標を決定した後は、光学素子103と溝112の側面との間に充填されている光硬化性樹脂液の決定した座標の位置に光を照射し、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する。光3D造形においては、一方向、例えば、溝112の底面の側から上方にかけて、徐々に所定の構造を形成する。このため、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを光3D造形すると、光3D造形した第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bが、光硬化性樹脂液の中に浮いている状態となる。光硬化した第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bは、未硬化の光硬化性樹脂液より密度が高いため、光硬化性樹脂液の中を沈降し、所定の形成箇所からずれることになる。
このため、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bの光3D造形においては、第1支持部113a,第2支持部113bを先に形成し、この上に第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する。第1支持部113a,第2支持部113bを形成しておくことで、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bが、光硬化性樹脂液の中で沈降することが防げ、第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを、設計した位置(座標)に固定することができる。
なお、これらの光3D造形において、図4に示すように、第1支持部113a,第2支持部113bを形成するよりも前に、溝112の底部で光学素子103を固定する固定部114を形成することも可能である。光硬化性樹脂液を光3D造形により光硬化させて固定部114を形成しておくことで、後述する未硬化の光硬化性樹脂液を除去するときに、光学素子103が倒れることが防止できる。また、固定部114を形成する場合、図3を用いて説明した溝112aを備える必要は無い。
ところで、光3D造形により第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを形成する場合、露光の光は、基板111の上方から溝112の底部への方向に照射することになる。光3D造形では、レンズ形成位置に光を集光させるため、これより手前では、光のビーム径がより大きい状態である。このため、集光位置より上側にある光学素子103の上端部により、露光のための光の一部がかかる場合がある。光学素子103の周囲は空気であり、光学素子103と周囲の空気との間には屈折率差があるため、上述したように露光のための光の一部が、光路の途中で光学素子103の上端部にかかると、集光点がずれるシャドウイングが発生する可能性がある。
この問題は、例えば、溝112の内部より上方に突出している光学素子103の部分を、光学素子103と同等の屈折率を持つ樹脂、もしくは屈折率整合材を用いることで、露光の光が通る光路上の全域で、屈折率差が発生する箇所を無くすことで解消する。次に、第1支持部113a,第2支持部113bおよび第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bを光3D造形した後、エタノールなどの溶剤を用い、未硬化の光硬化性樹脂液を溶解除去する。
次に、第2支持部113bおよび第1集光レンズ106a,第2集光レンズ106bが形成されている光学素子103と溝112の側面の間に、所定の樹脂液を供給して充填し、充填した樹脂液を硬化させることで、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成する。この樹脂液は、例えば、光硬化性の樹脂から構成することができる。また、この樹脂液は、熱硬化性の樹脂から構成することもできる。
上述した実施の形態2における光接続構造と、従来構造との比較を実施した結果について説明する。光接続構造は、溝112の幅を100μmとし、光学素子として厚さ15μmのポリイミド波長板を用いた。また、第1光導波路101、第2光導波路102は、コアとクラッドとの比屈折率差が1.5%の石英系光導波路とし、波長1.55ミクロンの光を用いた。従来の構造としては、光学素子103と溝112の側面の間を、屈折率製造剤で充填した。従来の構造では、約3dBの損失が発生するが、実施の形態2によれば、約0.5dB程度まで過剰損失を低下させることができた。
ところで、図5に示すように、第1光導波路101と光学素子103との間には、第1集光レンズ106aを形成し、第2光導波路102の側では、光学素子103と第2光入出射端面105とが接する状態とすることも可能である。この場合、図1,図3を用いて説明した第2集光レンズ106b、第2樹脂層107bは、形成しない。なお、第2光導波路102と光学素子103との間には、第2集光レンズ106bを形成し、第1光導波路101の側では、光学素子103と第1光入出射端面104とが接する状態とすることも可能である。
このようにすることで、光接続構造の製造過程で、溝112に光学素子103を導入するとき、溝112のいずれか一方の側面に光学素子103を当接させて配置することができ、溝112内で光学素子103が倒れることが抑制できるようになる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について、図6を参照して説明する。この光接続構造は、前述した実施の形態1の光接続構造の第1集光レンズ106a、第2集光レンズ106bを、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bの内部に含む第1空間127a、第2空間127bを規定する、光学素子103の側に凸とされた第1主凸面128a、第2主凸面128bにより構成した第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bとしている。
次に、本発明の実施の形態3について、図6を参照して説明する。この光接続構造は、前述した実施の形態1の光接続構造の第1集光レンズ106a、第2集光レンズ106bを、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bの内部に含む第1空間127a、第2空間127bを規定する、光学素子103の側に凸とされた第1主凸面128a、第2主凸面128bにより構成した第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bとしている。
第1空間127a、第2空間127bは、第1光入出射端面104と第2光入出射端面105とを結ぶ光軸上に配置されている。第1空間127a、第2空間127bを規定する、第1主凸面128a、第2主凸面128bにより、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bの機能を発現させている。例えば、第1空間127a、第2空間127bは、対抗する2つの面が溝112の側面に平行な略直方体を基本的な形状とし、この直方体の形状の光学素子103の側に面する面に第1主凸面128a、第2主凸面128bを形成した形状である。
実施の形態3では、光硬化性樹脂液を、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成する領域に導入し、導入した光硬化性樹脂液の第1空間127a、第2空間127b以外の領域を硬化させ、未硬化の領域を除去すれば、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bが形成できる。光硬化性樹脂液の第1空間127a、第2空間127b以外の領域の硬化は、前述した光3D造形技術により実施すればよい。
また、図7に示すように、第1空間127a、第2空間127bに、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bの上面で外方に連通する第1開口129a、第2開口129bを備える構造とすれば、未硬化の領域の除去は、第1開口129a、第2開口129bを介して行うことができる。
実施の形態3によれば、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bを形成した段階で、第1樹脂層107a、第2樹脂層107bが形成されているので、溝112内で光学素子103が倒れることで、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bに損傷を与えることがない。
ところで、前述したシャドウイングの影響などにより、例えば、溝112の側面近傍では、光3D造形技術により光硬化性樹脂液を十分に光硬化させることが困難な場合がある。この場合、光3D造形技術では、十分に光硬化させることができない領域は、別途に露光の光(紫外線)を照射して光硬化させる。また、光硬化性樹脂液が、熱により硬化を促進させることができる場合、光3D造形技術では十分に光硬化させることができない領域を、加熱により完全に硬化させることもできる。
また、実施の形態3によれば、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bとする第1空間127a、第2空間127b以外の第1樹脂層107a、第2樹脂層107bは、硬化しているために機械的安定性が高い。このため、第1空間127a、第2空間127bを形成するために、溶液を用いた未硬化部の溶解除去を繰り返しても、構造に変形を与えるなどのダメ―ジが少ない。
このため、例えば、一度形成した第1空間127a、第2空間127bに、再度、光硬化性樹脂液を導入し、再度、光硬化性樹脂液により第1主凸面128a、第2主凸面128bの形状を調整することが容易である。第1主凸面128a、第2主凸面128bの形状を調整することで、回折広がりによる過剰損失の低減効果が調整できる。
このような、第1主凸面128a、第2主凸面128bの形状調整は、例えば、第1光導波路101の側から第2光導波路102の側に導波させ、第2光導波路102の出射側から出力される光の強度変化を観測しながら行えばよい。観測される光の強度が最も高くなる状態が、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bとする第1主凸面128a、第2主凸面128bの最適な形状である。
実施の形態3では、樹脂を硬化させて第1樹脂層107a、第2樹脂層107bを形成したときに、硬化における収縮による設計値からの形状のずれや、硬化した樹脂の不均一性などに起因する設計値からの形状のずれを、後から補正することが可能である。このため、実施の形態3によれば、光接続構造の製造歩留まりを向上させることも可能である。
また、図8に示すように、第1光導波路101と光学素子103との間には、第1集光レンズ126a’を形成し、第2光導波路102の側では、光学素子103と第2光入出射端面105とが接する状態とすることも可能である。この場合、図6を用いて説明した第2集光レンズ126b、第2樹脂層107bは、形成しない。また、この場合、第1樹脂層107aが、第1空間127aを規定するとともに、光軸の上で第1主凸面128aに向かい合い、第1主凸面128aに向かって凸とされた第1副凸面128a’を規定するようにしてもよい。
また、図9に示すように、第1樹脂層107aと第2樹脂層107bとの間に、光学素子103を配置する嵌合溝130を備える状態で、第1集光レンズ126a、第2集光レンズ126bとする第1空間127a、第2空間127bを形成し、この後で、嵌合溝130に光学素子103を差し込んでもよい。嵌合溝130を構成する第1樹脂層107a、第2樹脂層107bの側面においては、硬化を不十分な状態としておけば、この部分は弾性変形可能であり、光学素子103の挿入が容易である。光学素子103を挿入した後、硬化が不十分な領域を、完全に硬化させる。
ところで、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方を充填する樹脂層の内部に空間を形成し、集光レンズとして用いる場合、空間に、樹脂層とは異なる材料(液体、樹脂)を充填し、空間に充填した材料により集光レンズを構成することも可能である。例えば、空間が、光学素子の側に凸とされた主凸面で規定される場合、樹脂より低い屈折率の材料を充填する。一方、樹脂層より高い屈折率の樹脂を空間に充填する場合、空間を、光学素子の側に凹とされた凹面で規定するものとする。この場合、得られる集光レンズは、図1を用いて説明した集光レンズと同様である。
次に、上述した本発明における光接続構造の適用例について図10を参照して説明する。本発明の光接続構造は、波長フィルタを集積した回路をアレイ化した波長多重通信用の光回路に適用可能である。この光回路は、基板201の上に形成され入力光導波路202に入力される光が、光スプリッタ203により、複数の光導波路204に分岐される。また、基板201の所定箇所には、光導波路204の導波方向に垂直に延在する溝205が形成されている。溝205により、複数の光導波路204は分断されている。
また、溝205には、複数の光導波路204の各々に対応して波長フィルタ206が設けられている。また、溝205において、波長フィルタ206と溝205の各々の側面との間に、第1光導波路207,第2光導波路208が形成されている。第1光導波路207,第2光導波路208の波長フィルタ206の側の光入出射端面は、第1光導波路207に接している。このように第1光導波路207,第2光導波路208を設けることで、光導波路204の間に伝播損失を抑制して波長フィルタ206を配置することができ、波長クロストークが低減できる。
また、光学素子には、波長板の与える遅延が板長手方向に対して周期的に変化するくし形波長板を適用することができる。光学素子として磁気光学材料が適用可能である。磁気光学材料を光学素子として用いることで、光アイソレータなどの光回路が実現できる。
以上に説明したように、本発明によれば、第1光入出射端面と光学素子との間、および第2光入出射端面と光学素子との間の少なくとも一方に集光レンズを配置したので、光回路に対する光学素子の実装の難易度を上げることなく、光回路の中の光導波路の途中に光学素子を配置するとともに、光導波路の途中に光学素子を配置することによって生じる伝播損失が抑制できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
101…第1光導波路、102…第2光導波路、103…光学素子、104…第1光入出射端面、105…第2光入出射端面、106a…第1集光レンズ、106b…第2集光レンズ、107a…第1樹脂層、107b…第2樹脂層、108a…第1コア、108b…第2コア、109a…第1下部クラッド、109b…第2下部クラッド、111…基板、112…溝(隙間)。
Claims (8)
- 一端側に形成された第1光入出射端面を有する第1光導波路と、
一端側に形成されて、前記第1光導波路の前記第1光入出射端面と向かい合う第2光入出射端面を有する第2光導波路と、
前記第1光入出射端面と前記光入出射端面との間に配置された光学素子と、
前記第1光入出射端面と前記光学素子との間、および前記第2光入出射端面と前記光学素子との間の少なくとも一方に配置された集光レンズと
を備え、
前記集光レンズは、前記第1光入出射端面と前記第2光入出射端面とを結ぶ光軸上に配置されていることを特徴とする光接続構造。 - 請求項1記載の光接続構造において、
前記第1光入出射端面と前記光学素子との間、および前記第2光入出射端面と前記光学素子との間の少なくとも一方を充填し、前記集光レンズの屈折率とは異なる屈折率を有する樹脂層を備え、
前記集光レンズは前記樹脂層に埋め込まれて形成されている
ことを特徴とする光接続構造。 - 請求項1または2記載の光接続構造において、
その一の面上に前記第1光導波路および前記第2光導波路が形成された基板と、
前記基板の上に形成されて前記集光レンズを支持する支持部と
をさらに備えることを特徴とする光接続構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光接続構造において、
前記集光レンズは、光硬化した樹脂から構成されていることを特徴とする光接続構造。 - 請求項1記載の光接続構造において、
前記第1光入出射端面と前記光学素子との間、および前記第2光入出射端面と前記光学素子との間の少なくとも一方を充填する樹脂層と
を備え、
前記樹脂層は、
その内部に空間を含み、この空間を規定する、前記光学素子の側に凸とされた主凸面を有し、
前記主凸面は、前記光軸の上に配置されて前記集光レンズの一部を構成する
ことを特徴とする光接続構造。 - 請求項5記載の光接続構造において、
前記樹脂層は、さらに
前記空間を規定するとともに、前記光軸の上で前記主凸面に向かい合い、前記主凸面に向かって凸とされた副凸面を規定する
ことを特徴とする光接続構造。 - 請求項5または6記載の光接続構造において、
前記樹脂層は、光硬化した樹脂から構成されていることを特徴とする光接続構造。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光接続構造において、
前記第1光導波路および前記第2光導波路は、同一の層に形成された光導波路から構成されて、前記第1光入出射端面と前記第2光入出射端面とが前記光導波路に形成された隙間を挾んで向かい合うように配置され、
前記光学素子は、前記隙間内に配置されている
ことを特徴とする光接続構造。
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