JP2020085996A - 撮像装置、及び撮像装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定波長域の光に基づく被写体の撮像が可能な撮影モードを使い分けることができる撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置1において、絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、730nm〜840nmの波長域の光のみを透過させる部材で形成されている。夜間撮影モードが設定された場合、撮像装置1は、赤外光カットフィルタ9を光路から退避させ、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを開く。一方、遠景鮮明IRモードが設定された場合、撮像装置1は、赤外光カットフィルタ9を光路から退避させ、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを全閉する。【選択図】図7
Description
本発明は、特定波長域の光に基づく被写体の撮像が可能な撮影モードを備える撮像装置、及び撮像装置の制御方法に関する。
一般的に、監視カメラ等では、被写体の光学像から赤外波長域の成分を除外することなく被写体を撮像するモード(例えば、遠景鮮明IRモードや夜間撮影モード)を備え、暗所や大気の揺らぐ環境下における視認性を向上する技術が知られている。監視カメラは、上述したような特定波長域の光に基づく撮像を行うモード(例えば、遠景鮮明IRモード)が設定された場合、監視カメラにおける光路上に赤外光バンドパスフィルタを挿入し、当該赤外光バンドパスフィルタによって可視光成分を遮光する。これにより、昼間に遠景を撮影した際に生じる霞や陽炎ゆらぎを軽減し、また、収差(ボケ)を抑制して、鮮明な撮影が可能となる。一方、監視カメラは、夜間撮影モードが設定された場合、赤外光カットフィルタを光路から退避させ、赤外光を取りこむ。これにより、夜間でも明るい映像が撮影可能となる。これらのモードは、撮影条件に応じて使い分けされる。これらのモードを切り替える機構として、例えば、複数の光学フィルタ及び光学フィルタを保持する複数のフィルタ保持部材を備えるレンズ鏡筒において、フィルタ駆動機構が用いられる(例えば、特許文献1参照)。このフィルタ駆動機構では、複数のフィルタ保持部材が、光学フィルタが光路内にセットされるセット位置と光路外に退避する退避位置との間で選択的に挿抜される。
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、上述したモードを切り替えるために複数の光学フィルタを切り替えるので、光学フィルタの数だけフィルタ保持部材及びアクチュエータが必要となり、部品点数が増えてしまう。すなわち、従来の監視カメラでは、撮影モードを使い分けるために、部品点数が増えてしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、部品点数を抑えつつ、特定波長域の光に基づく被写体の撮像が可能な撮影モードを使い分けることができる撮像装置、及び撮像装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、撮像素子と、被写体から受光した光のうち所定の波長域の光を遮光するフィルタと、前記撮像素子へ入射する光の光量を調整する絞り羽根とを備え、前記フィルタ、前記絞り羽根、及び撮像素子が光軸に沿って配置された撮像装置であって、前記フィルタの前記光軸に対する位置を制御するフィルタ位置制御手段と、前記絞り羽根の動作を制御する絞り羽根制御手段と、前記撮像装置の撮影モードを設定する設定手段とを備え、前記絞り羽根は、少なくとも一部が前記所定の波長域に含まれる特定の波長域の光のみを透過させる部材で形成され、第1の状態と前記第1の状態よりも前記絞り羽根により形成される開口径が小さい第2の状態とになることができ、前記撮像装置の撮影モードとして第1のモードが設定された場合、前記フィルタ位置制御手段は、前記フィルタを前記光軸に沿って前記撮像装置に形成される光路から退避させ、前記絞り羽根制御手段は、前記絞り羽根を前記第1の状態になるように制御し、前記撮像装置の撮影モードとして前記第1のモードとは異なる第2のモードが設定された場合、前記フィルタ位置制御手段は、前記フィルタを前記光路から退避させ、前記絞り羽根制御手段は、前記絞り羽根を前記第2の状態になるように制御することを特徴とする。
本発明によれば、特定波長域の光に基づく被写体の撮像が可能な撮影モードを使い分けることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置1の分解斜視図である。図1において、撮像装置1は、ドームカバー2、ドーム3、レンズユニット4、及びパンチルトローテーションユニット5を備える。レンズユニット4は、パンチルトローテーションユニット5に設置される。ドーム3は、設置されたレンズユニット4を含むパンチルトローテーションユニット5の上部を覆うように配置されている。ドームカバー2は、ドーム3を挟んでパンチルトローテーションユニット5にビス5aで固定される。パンチルトローテーションユニット5は、パン、チルト、回転といったレンズユニット4の動作を実現させる。撮像装置1は、静止画や動画を撮影する装置であり、例えば、監視カメラである。撮像装置1は、撮影モードとして、デイモード、夜間撮影モード、及び遠景鮮明IRモードを備える。デイモードは、例えば、昼間に撮影を行う際に設定される。夜間撮影モードは、例えば、夜に撮影を行う際に設定される。遠景鮮明IRモードは、例えば、昼間に撮影を行う際に遠景の撮影で生じる霞や陽炎ゆらぎを軽減するために設定される。
図2は、図1のレンズユニット4の正面図である。図3は、図1のレンズユニット4の分解斜視図である。図2及び図3において、レンズユニット4は、固定枠6、赤外光カットフィルタ切替機構7、固定枠10、固定枠11、ローパスフィルタ12、封止部材13、支持部材14、撮像素子15、及び撮像素子基板16を備える。これらは、光軸に沿ってこの順に配置される。また、レンズユニット4は、後述する図9に示すように、レンズL1〜レンズL5を備える。レンズL1及びレンズL2は、固定の第1群レンズである。レンズL3〜レンズL5は、固定の第2群レンズである。
固定枠6は、第1群レンズであるレンズL1及びレンズL2を保持する。赤外光カットフィルタ切替機構7は、被写体側絞り固定枠7a、フィルタ枠7b、中間固定枠7c、絞り羽根7d、絞り羽根7e、アクチュエータ7h、撮像素子側固定枠7i、フレキシブル基板7k、絞りモーター7n、ダミーガラス8、及び赤外光カットフィルタ9を備える。なお、本実施の形態では、赤外光カットフィルタ切替機構7が2枚の絞り羽根7d及び絞り羽根7eを備える構成について説明するが、赤外光カットフィルタ切替機構7が2枚以上の絞り羽根を備えていても良い。赤外光カットフィルタ切替機構7は、ビス7mによって固定枠6に固定される。
フィルタ枠7bには、ダミーガラス8及び赤外光カットフィルタ9が接着固定されている。中間固定枠7cは、フィルタ枠7bを挟んで被写体側絞り固定枠7aに固定される。フィルタ枠7bは、中間固定枠7cに設けられる切り欠きを通して撮像素子側固定枠7iのアーム7gと係合する。アーム7gが駆動すると、フィルタ枠7bは、中間固定枠7cに設けられるピン7jに沿って光軸に直交する上下方向に駆動する。これにより、レンズL1から眺めた際に、光軸に沿って撮像装置1内に形成される光路となる開口部7oと重なる位置にダミーガラス8(例えば、図4(b)を参照。)及び赤外光カットフィルタ9(例えば、図4(a)を参照。)の何れかが配置される。アーム7gは、撮像素子側固定枠7iに固定されたアクチュエータ7hに接続されている。アーム7gは、アクチュエータ7hへ通電することによって駆動する。
絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、可視光及び赤外光を透過させる部材、具体的に、900nm以下の波長域の光を透過させるフィルム部材で形成されている。このフィルム部材の表面には、赤外光のみを透過させる塗料、具体的に、730nm〜840nmの波長域の光のみを透過させるIR透過インキが塗布されている。絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、中間固定枠7c及び撮像素子側固定枠7iの間に配置されている。絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、撮像素子側固定枠7iのアーム7fと係合する。アーム7fが駆動すると、絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、図5(a)及び図5(b)に示すように、撮像素子側固定枠7iのピン7lに沿って光軸に直交する上下方向に駆動する。これにより、中間固定枠7cの開口部7oの遮蔽量が可変し、撮像素子15に入射する光の光量が調整される。以降の説明では、絞り羽根7d、7eにより開口部7oが遮蔽されていない全開状態(第1の状態)と、絞り羽根7d、7eが開口部7oの全面を覆う全閉状態(第2の状態)となるように、絞り羽根の駆動制御を行う場合について説明する。ここで、絞り羽根7d、7eの状態としては、少なくとも絞り羽根7d、7eにより開口部7oの一部が遮蔽されていない状態(第1の状態)と、当該状態よりも絞り羽根7d、7eによって形成される開口径が小さく開口部7oの遮蔽量が大きい状態(第2の状態)とに制御可能な構成である。なお、少なくとも、絞り羽根7d及び絞り羽根7eのうち、光路上に挿抜可能な領域のみが赤外光のみを透過させる部材や塗料が塗布された状態で形成され、他の領域はそれ以外の材質で形成されている構成であってもよい。
アーム7fは、撮像素子側固定枠7iに固定された絞りモーター7nに接続されている。アーム7fは、絞りモーター7nへ通電することによって駆動する。フレキシブル基板7kは、パンチルトローテーションユニット5に電気的に接続されている。ダミーガラス8は、赤外光カットフィルタ9と光路長が等しく、レンズL1、レンズL2を通過した光を遮光することなく通過させる。赤外光カットフィルタ9は、所定の波長域の光、具体的に、700nm以上の波長域の光を遮光する。なお、本実施の形態では、赤外光カットフィルタ切替機構7を構成するデバイスは、上述した赤外光カットフィルタ9に限られず、所定の波長域の光を遮光する光学系であれば良い。
固定枠10は、第2群レンズであるL3〜L5を保持する。固定枠10は、固定枠6と固定ビス8aによって係合している。固定枠11は、赤外光カットフィルタ切替機構7及び固定枠10を挟んで固定枠6に接着剤で固定される。支持部材14は、ローパスフィルタ12及び封止部材13を挟んで、固定枠11にビス14aによって固定される。これにより、ローパスフィルタ12は、封止部材13に付勢された状態で保持される。撮像素子15は、支持部材14に接着剤で固定される。撮像素子基板16は、撮像素子15を実装し、撮像素子15を挟んで支持部材14にビス14aによって固定される。
図6は、図1の撮像装置1の撮影に関する制御を説明するための図である。図6において、撮影時に被写体から受光した光がレンズユニット4のレンズ群を通過し、撮像素子15に入射すると、入射した光が、処理信号17に光電変化される。処理信号17は、撮像装置1のCPU18に出力される。CPU18は、処理信号17に基づいて絞りモーター7nを作動させ、絞り羽根7d及び絞り羽根7eの開閉動作を制御する。また、撮影モードが、例えば、デイモードから夜間撮影モードに切り替えられた場合、CPU18は、アクチュエータ7hを駆動させ、光路に配置された赤外光カットフィルタ9をダミーガラス8に切り替える。さらに、PC21でチルト角が入力されると、チルトモーター19が駆動してチルトユニット20が動き出し、レンズユニット4のチルト角が調整される。チルトユニット20は、チルト角検出手段を備える。検出されたチルト角は、CPU18を介して、PC21にフィードバックされる。
図7は、図1の撮像装置1によって実行される撮影モード切替処理の手順を示すフローチャートである。図7の処理は、CPU18が図6のROM22に格納されたプログラムをRAM23にロードし、ロードしたプログラムを実行することによって行われる。
図7において、まず、CPU18は、撮像装置1の照度センサ(不図示)によって検出された照度が予め設定された閾値を超えたか否かを判別する(ステップS101)。閾値として、例えば、日中の明るさを示す照度より若干小さい照度が設定される。ステップS101では、例えば、日中の明るさ程度の照度を検出した場合に、CPU18は、検出された照度が閾値を超えたと判別する。一方、夕方の明るさ程度の照度を検出した場合に、CPU18は、検出された照度が閾値を超えないと判別する。
ステップS101の判別の結果、検出された照度が閾値を超えたとき、CPU18は、撮影して得られた画像に基づいて撮像装置1の周辺に予め設定された所定値を超える霞が生じているか(検出されたか)否かを判別する(ステップS102)。ステップS102では、例えば、撮影して得られた画像から予め登録された景色が認識された場合、CPU18は、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じていないと判別する。一方、撮影して得られた画像から予め登録された景色が認識されない場合、CPU18は、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じていると判別する。
ステップS102の判別の結果、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じているとき、CPU18は、遠景鮮明IRモードを設定する(ステップS103)。次いで、CPU18は、光路上にダミーガラス8を挿入する(例えば、図4(b)及び図8を参照。)(ステップS104)(フィルタ位置制御手段)。なお、図8は、図2の矢視A−A断面図である。また、ステップS104では、CPU18は、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを全閉する(例えば、図5(b)及び図8を参照。)(絞り羽根制御手段)。ステップS104の処理により、レンズL1から開口部7oを眺めて当該開口部7oと重なる位置に、ダミーガラス8、絞り羽根7d、及び絞り羽根7eが配置され、絞り羽根7d及び絞り羽根7eの各々によって光路が遮蔽される。遠景鮮明IRモードでは、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを透過した730nm〜840nmの波長域の光を用いて、霞の奥の被写体を撮影することができると共に、赤外領域での収差による被写体のボケを最小限にすることができる。その後、CPU18は、本処理を終了する。
ステップS102の判別の結果、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じていないとき、CPU18は、デイモードを設定する(ステップS105)。次いで、CPU18は、光路上に赤外光カットフィルタ9を挿入する(例えば、図4(a)及び図9を参照。)(ステップS106)。また、ステップS106では、CPU18は、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを開く(例えば、図5(a)及び図9を参照。)。なお、赤外光カットフィルタ9によって700nm以上の波長域の光が遮光されるデイモードでは、730nm〜840nmの波長域の光のみを透過させる絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、遮光部材として機能する。デイモードでは、絞り羽根7d及び絞り羽根7eの位置を制御することで、撮像素子15に入射する光量が調整される。その後、CPU18は、本処理を終了する。
ステップS101の判別の結果、検出された照度が閾値を超えないとき、CPU18は、夜間撮影モードを設定する(ステップS107)。次いで、CPU18は、光路上にダミーガラス8を挿入する(例えば、図4(b)及び図10を参照。)(ステップS108)(フィルタ位置制御手段)。また、ステップS108では、CPU18は、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを開く(例えば、図5(a)及び図10を参照。)(絞り羽根制御手段)。夜間撮影モードでは、撮像装置1が撮影可能な全ての波長域の光が撮像素子15に入射するので、夜間でも明るい映像を撮影可能となる。その後、CPU18は、本処理を終了する。
図11は、図1の撮像装置1において遠景鮮明IRモードからデイモードに切り替わる際の赤外光カットフィルタ切替機構の駆動手順を示す断面図である。
図11(a)及びその拡大図である図12(a)は、遠景鮮明IRモードが設定された際のダミーガラス8、絞り羽根7d、及び絞り羽根7eの配置状態を示す。図11(a)及び図12(a)では、レンズL1から開口部7oを眺めた際に、開口部7oと重なる位置にダミーガラス8が配置され、また、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが全閉状態である。この配置状態から、例えば、光路上に配置されたダミーガラス8を赤外光カットフィルタ9に切り替えると、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが遮光部材として機能する。絞り羽根7d及び絞り羽根7eが遮光部材として機能すると、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが開くまで被写体を撮影できなくなってしまう。これに対し、本実施の形態では、CPU18は、図11(b)及びその拡大図である図12(b)に示すように、光路上に配置されたダミーガラス8を赤外光カットフィルタ9に切り替える前に、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを開く。その後、CPU18は、図11(c)及びその拡大図である図12(c)に示すように、光軸上に配置されたダミーガラス8を赤外光カットフィルタ9に切り替える。
上述した実施の形態によれば、絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、730nm〜840nmの波長域(特定の波長域)の光のみを透過させる部材で形成されている。夜間撮影モードが設定された場合、赤外光カットフィルタ9が光路から退避し、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが開く。一方、遠景鮮明IRモードが設定された場合、赤外光カットフィルタ9が光路から退避し、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが全閉する。これにより、従来のようにアクチュエータや伝動装置等の複数の部品を備えることなく、絞り羽根7d及び絞り羽根7eの開閉動作のみで、夜間撮影モード及び遠景鮮明IRモードを切り替えることができる。その結果、特定波長域の光に基づく被写体の撮像が可能な撮影モードを使い分けることができる。
また、上述した実施の形態では、赤外光カットフィルタ9が光路に挿入される前に、絞り羽根7d及び絞り羽根7eが開く。これにより、遠景鮮明IRモードからデイモードに切り替わる際に、被写体を一時的に撮影できなくなるのを防止することができる。
さらに、上述した実施の形態では、光路に沿う方向から眺めたときに、遠景鮮明IRモードにおいて、絞り羽根7d及び絞り羽根7eの各々は、開口部7oと重なる位置に配置される。これにより、遠景鮮明IRモードにおいて、730nm〜840nmの波長域の光の透過ムラを抑制することができ、もって、霞の奥の被写体をより鮮明に撮影することができる。
上述した実施の形態では、絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、900nm以下の波長域の光を透過させるフィルム部材で形成され、当該フィルム部材には、730nm〜840nmの波長域の光のみを透過させるIR透過インキが塗布されている。これにより、絞り羽根7d及び絞り羽根7eのサイズを従来の絞り羽根と同程度のサイズで実現することができ、もって、撮像装置1内のレイアウトに影響を与えることなく、夜間撮影モード及び遠景鮮明IRモードを使い分けることができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、ダミーガラス8及び赤外光カットフィルタ9を備えるフィルタ枠7bが、光路において絞り羽根7d及び絞り羽根7eより撮像素子15側に配置されても良い。
また、上述した実施の形態では、夜間撮影モード時の車のヘッドライトによるハレーションの抑制効果を向上させるために、ダミーガラス8の代わりに、700nm以上の波長域の光を透過させる図13の赤外光パスフィルタ24をレンズユニット4に設けても良い。
図14は、図7の撮影モード切替処理の変形例の手順を示すフローチャートである。図14の処理も、CPU18がROM22に格納されたプログラムをRAM23にロードし、ロードしたプログラムを実行することによって行われる。
図14において、まず、CPU18は、ステップS101、S102の処理を行う。
ステップS102の判別の結果、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じているとき、CPU18は、ステップS103の処理を行う。次いで、CPU18は、光路上に赤外光パスフィルタ24を挿入し、また、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを全閉する(例えば、図15を参照。)(ステップS201)。ステップS201の処理により、レンズL1から開口部7oを眺めて当該開口部7oと重なる位置に、赤外光パスフィルタ24、絞り羽根7d、及び絞り羽根7eが配置され、絞り羽根7d及び絞り羽根7eによって光路が遮蔽される。このとき、700nm以上の波長の光が赤外光パスフィルタ24を透過し、さらに730nm〜840nmの波長の光のみが絞り羽根7d及び絞り羽根7eを透過する。
ステップS102の判別の結果、撮像装置1の周辺に所定値を超える霞が生じていないとき、CPU18は、ステップS105以降の処理を行う。
ステップS101の判別の結果、検出された照度が閾値を超えないとき、CPU18は、ステップS107の処理を行う。次いで、CPU18は、光路上に赤外光パスフィルタ24を挿入し、また、絞り羽根7d及び絞り羽根7eを開く(例えば、図16を参照。)(ステップS202)。ステップS202の処理により、700nm以上の波長の光が撮像素子15に入射し、それ以下の波長の光は撮像素子15に入射しない。なお、車のヘッドライトにHIDやLEDランプを用いるケースは多い。HID及びLEDランプは、短波長域の光成分が多いため、夜間撮影モードで赤外光パスフィルタ24を用いることで、図7の処理と比較して、車のヘッドライトによるハレーションの抑制効果を向上可能となる。その後、CPU18は、本処理を終了する。
上述した実施の形態では、夜間撮影モード及び遠景鮮明IRモードにおいて、700nm以上の波長域の光を透過させる赤外光パスフィルタ24が、光路上の絞り羽根7d及び絞り羽根7eより被写体側に挿入される。これにより、部品点数を抑えつつ、車のヘッドライトによるハレーションの抑制効果を向上することができる。
上述した実施の形態では、絞り羽根7d及び絞り羽根7eは、730nm〜840nmの波長域の光を透過させるトリアセチルセルロースからなる赤外光透過フィルムで形成されても良い。当該赤外光透過フィルムで形成されることで、絞り羽根7d及び絞り羽根7eのサイズを従来の絞り羽根と同程度のサイズで実現することができる。
上述した実施の形態では、CPU18が、図7及び図9の処理を実行してレンズユニット4の各動作を制御することとして説明したが、レンズユニット4の各動作を制御する主体はCPU18に限られない。例えば、ネットワーク(不図示)を介して撮像装置1と通信を行う通信装置が図7及び図9の処理を実行してレンズユニット4の各動作を制御しても良い。
なお、上述した実施の形態では、絞り羽根7d、7eによる開口部7oの全開状態と全閉状態との遷移について説明したが、これに限定されるものではない。例えは、絞り羽根7d、7eの一部のみが赤外光のみを透過させるように形成されている構成であってもよい。この場合、少なくとも当該絞り羽根7d、7eの一部が開口部7oを遮蔽する状態(第2の状態)か遮蔽しない状態(第1の状態)かを制御する構成であればよい。
1 撮像装置
7d、7e 絞り羽根
9 赤外光カットフィルタ
15 撮像素子
24 赤外光パスフィルタ
7d、7e 絞り羽根
9 赤外光カットフィルタ
15 撮像素子
24 赤外光パスフィルタ
Claims (8)
- 撮像素子と、被写体から受光した光のうち所定の波長域の光を遮光するフィルタと、前記撮像素子へ入射する光の光量を調整する絞り羽根とを備え、前記フィルタ、前記絞り羽根、及び撮像素子が光軸に沿って配置された撮像装置であって、
前記フィルタの前記光軸に対する位置を制御するフィルタ位置制御手段と、
前記絞り羽根の動作を制御する絞り羽根制御手段と、
前記撮像装置の撮影モードを設定する設定手段とを備え、
前記絞り羽根は、少なくとも一部が前記所定の波長域に含まれる特定の波長域の光のみを透過させる部材で形成され、第1の状態と前記第1の状態よりも前記絞り羽根により形成される開口径が小さい第2の状態とになることができ、
前記撮像装置の撮影モードとして第1のモードが設定された場合、前記フィルタ位置制御手段は、前記フィルタを前記光軸に沿って前記撮像装置に形成される光路から退避させ、前記絞り羽根制御手段は、前記絞り羽根を前記第1の状態になるように制御し、
前記撮像装置の撮影モードとして前記第1のモードとは異なる第2のモードが設定された場合、前記フィルタ位置制御手段は、前記フィルタを前記光路から退避させ、前記絞り羽根制御手段は、前記絞り羽根を前記第2の状態になるように制御することを特徴とする撮像装置。 - 前記フィルタ位置制御手段によって前記フィルタが前記光路に挿入される前に、前記絞り羽根制御手段は、前記絞り羽根を前記第1の状態にすることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 少なくとも2枚の前記絞り羽根を備え、
前記光軸に沿う方向から眺めたときに、前記第2のモードにおいて、各前記絞り羽根は、前記第2の状態となるように前記光路を示す全ての領域と重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。 - 前記第1のモード及び第2のモードにおいて、前記特定の波長域より広い波長域の光のみを透過させる部材が、前記光路上の前記絞り羽根より前記被写体側に挿入されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記特定の波長域の光は、赤外光であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記絞り羽根は、前記赤外光及び可視光を透過させる部材で形成され、当該部材の表面には前記赤外光のみを透過させる塗料が塗布されていることを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
- 前記絞り羽根は、前記赤外光を透過させるトリアセチルセルロースからなる赤外光透過フィルムで形成されていることを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。
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2018
- 2018-11-19 JP JP2018216542A patent/JP2020085996A/ja active Pending
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