JP2020085872A - センサシステム、センサ装置、および、異常検出方法 - Google Patents

センサシステム、センサ装置、および、異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センサが故障したことを迅速に検出すること。【解決手段】車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムにおいて、第1センサ装置および第2センサ装置が有する検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有し、第1センサ装置は、重複検出領域に存在する位置情報を第2センサ装置から取得する取得手段(通信部15d)と、取得手段によって取得された第2センサ装置が検出した位置情報と、第1センサ装置が検出した位置情報とを比較する比較手段(処理部15b)と、比較手段の比較によって、第2センサ装置が検出した位置情報と、第1センサ装置が検出した位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定手段(処理部15b)と、を有する、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、センサシステム、センサ装置、および、異常検出方法に関するものである。
特許文献1には、複数のセンサSE1〜SEnによる車両の検出結果に矛盾がない場合には協調モードとして車両の計測を行い、検出結果に矛盾が生じた場合には主従モードとし、車両を検出したセンサは主のセンサとなって確からしさを確認し、車両を検出しなかったセンサは従のセンサとなって再探索を行い、センサSE1〜SEnのいずれか1つ以外が動作不可能な場合に独立モードとし、動作可能なセンサのみで車両の計測を行う技術が開示されている。
特開2004−85337号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、制御装置が複数のセンサからの出力に基づいて動作モードを切り換える。このため、例えば、故障等に起因してセンサから発出された警告情報の確からしさを制御装置において判定しようとする場合、処理に時間を要することから、警告がユーザに届くのに時間を要するという問題点がある。
本発明は、センサが故障したことを迅速に検出することが可能なセンサシステム、センサ装置、および、異常検出方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムにおいて、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有し、前記第1センサ装置は、前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報と、を比較する比較手段と、前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定手段と、を有する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、センサ装置が故障したことを迅速に検出することが可能となる。
また、本発明は、前記位置情報は、前記物標が存在する方向を示す角度情報を少なくとも含み、前記判定手段は、前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した角度と、前記第1センサ装置が検出した角度とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、発生する可能性が高い角度ずれを確実に検出することが可能となる。
また、本発明は、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置は、電磁波を前記物標に対して送信し、前記物標によって散乱された散乱波によって前記物標の前記位置情報を検出するレーダ装置であることを特徴とする。
このような構成によれば、電磁波を用いて物標の位置情報を正確に検出することができる。
また、本発明は、前記重複検出領域とその一部が重複する前記検出領域を有する第3センサ装置をさらに有し、前記取得手段は、前記第2センサ装置および前記第3センサ装置から前記位置情報を取得し、前記比較手段は、前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置および前記第1センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第3センサ装置が検出した前記位置情報と、を比較し、前記判定手段は、前記比較手段の比較によって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置のうち、前記第3センサ装置の前記位置情報と異なる方を異常であると判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、2つのセンサ装置のいずれが異常であるかを特定することができる。
また、本発明は、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置は、前記判定手段によって自身が異常であると判定された場合には、前記位置情報のオフセットを設定する設定手段を有することを特徴とする。
このような構成によれば、異常が発生しているセンサ装置から出力される位置情報を正常化することができる。
また、本発明は、前記第3センサ装置は、2つの撮像装置による立体視によって前記物標を検出する装置である、ことを特徴とする。
このような構成によれば、角度ずれが生じにくい撮像装置による装置を基準として、角度ずれが生じやすいレーダ装置の異常を特定することができる。
また、本発明は、車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムであって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有する前記センサシステムを構成する前記第1センサ装置において、前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、センサ装置が故障したことを迅速に検出することが可能となる。
また、本発明は、車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムであって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有する前記センサシステムを構成する前記第1センサ装置において実行される異常検出方法において、前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とを比較する比較ステップと、前記比較ステップにおける比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、センサ装置が故障したことを迅速に検出することが可能となる。
本発明によれば、センサが故障したことを迅速に検出することが可能なセンサシステム、センサ装置、および、異常検出方法を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るレーダシステムの構成例を示す図である。 図1に示すレーダ装置の構成例を示す図である。 図2に示す制御・処理部の詳細な構成例を示す図である。 図2に示すレーダ装置の送信アンテナおよび受信アレイアンテナの構成例を示す図である。 第1実施形態に係るレーダ装置の動作を説明するための図である。 第1実施形態に係るレーダ装置の動作を説明するための図である。 第1実施形態に係るレーダ装置の動作を説明するための図である。 第1実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。 第4実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係るレーダ装置の構成例を示す図である。この図に示すように、本発明の第1実施形態に係るレーダシステム1は、レーダ装置10−1,10−2、ECU(Electric Control Unit)30、クリアランスソナー装置40、画像処理装置50、および、撮像装置61,62を有している。なお、レーダシステム1は、図5を参照して後述するように、例えば、車両のフロントバンパ内に、左右に1つずつ搭載され、車両の前方に存在する物標(例えば、車両、歩行者、二輪車、および、障害物等)を検出し、運転者に通知するとともに、必要に応じて、車両のステアリングおよびブレーキ等を制御する。
レーダ装置10−1,10−2は、物標に向けて電波を送信し、散乱波を受信して物標の位置を検出し、ECU30に通知する。
ECU30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、I/F(Interface)等によって構成され、ROMおよびRAMに格納されているプログラムに基づいてCPUが各部を制御する。
図2は、レーダ装置10−1,10−2の詳細な構成例を示す図である。なお、レーダ装置10−1,10−2は同様の構成とされているので、以下では、これらをレーダ装置10として説明する。
レーダ装置10は、局部発振部11、送信部12、制御・処理部15、受信部16、および、A/D(Analog to Digital)変換部21を主要な構成要素としている。
ここで、局部発振部11は、所定の周波数のCW(Continuous Wave)信号を生成して、送信部12と受信部16に供給する。
送信部12は、変調部13、および、送信アンテナ14を有し、局部発振部11から供給されるCW信号を、変調部13によってパルス変調し、送信アンテナ14を介して物標に向けて送信する。
送信部12の変調部13は、制御・処理部15によって制御され、局部発振部11から供給されるCW信号をパルス変調して出力する。送信アンテナ14は、変調部13から供給されるパルス信号を、物標に向けて送信する。
制御・処理部15は、局部発振部11、変調部13、アンテナ切換部18、および、利得可変増幅部19を制御するとともに、A/D変換部21から供給される受信データに対して演算処理を実行することで、物標を検出する。制御・処理部15は、検出した物標の位置情報を、接続線70を介してECU30に送信する。
図3は、図2に示す制御・処理部15の詳細な構成例を示すブロック図である。図2に示すように、制御・処理部15は、制御部15a、処理部15b、検出部15c、および、通信部15dを有している。ここで、制御部15aは、例えば、CPU、ROM、および、RAM等によって構成され、ROMおよびRAMに記憶されている実行可能なプログラムに基づいて装置の各部を制御する。処理部15bは、例えば、DSP(Digital Signal Processor)等によって構成され、A/D変換部21から供給されるデジタル信号に対する処理を実行する。検出部15cは、例えば、DSP等によって構成され、物標を検出する処理を実行する。通信部15dは、例えば、CAN(Controller Area Network)プロトコルに基づいて、検出部15cによる検出結果の位置情報を、図1に示す、接続線70を介してECU30等の外部の装置に対して送信する。
図2に戻る。受信部16は、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8、アンテナ切換部18、利得可変増幅部19、および、復調部20を有し、送信アンテナ14から送信され、物標によって散乱された散乱波を受信して復調処理を施した後、A/D変換部21に出力する。
受信部16の第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、8個のアンテナ素子によって構成され、送信アンテナ14から送信され、物標によって散乱された散乱波を受信し、アンテナ切換部18に供給する。
図4は、送信アンテナ14および第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8の配置例を示している。図4の例では、送信アンテナ14および第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、プリント基板22上に並べて配置されている。より詳細には、X方向の幅がWtであり、Z方向の長さがLtの送信アンテナ14は、プリント基板22の右端に配置されている。また、X方向の幅がWであり、Z方向の長さがLの第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、プリント基板22の左端から間隔Dを隔ててX方向に並置されている。送信アンテナ14は、図4のY軸方向の紙面の奥から手前方向に電波を送信し、送信アンテナ14および第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、物標によって散乱され、Y軸方向の紙面の手前から奥方向に伝搬する散乱波を受信する。第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、物標によって散乱される散乱波の位相差により、物標のX−Y平面におけるY軸との角度を検出する。
図2に戻る。アンテナ切換部18は、制御・処理部15の制御部15aによって制御され、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8のいずれか1つを選択して、受信信号を利得可変増幅部19に供給する。利得可変増幅部19は、制御・処理部15の制御部15aによって利得が制御され、アンテナ切換部18から供給される受信信号を所定の利得で増幅して復調部20に出力する。復調部20は、利得可変増幅部19から供給される受信信号を、局部発振部11から供給されるCW信号を用いて復調して出力する。
A/D変換部21は、復調部20から供給される受信信号を所定の周期でサンプリングし、デジタル信号に変換して制御・処理部15に供給する。
図1に戻る。クリアランスソナー装置40は、例えば、超音波を送信し、物標によって散乱された散乱波を受信し、送信から受信までの時間によって物標を検出する。クリアランスソナー装置40による検出結果としての物標の位置情報は、接続線70を介してECU30に通知される。
撮像装置61,62は、レンズ等の光学系およびイメージセンサ等によって構成される。撮像装置61,62は、水平方向に離間して配置され、それぞれが撮像した画像を画像処理装置50に供給する。
画像処理装置50は、撮像装置61,62によって撮像されたステレオ画像に基づいて、三角法によって物標を検出し、接続線70を介して、検出結果としての物標の位置情報をECU30に供給する。
なお、ECU30、レーダ装置10−1,10−2、クリアランスソナー装置40、および、画像処理装置50は、CANインターフェースをそれぞれ有し、接続線70によって相互に接続され、CANプロトコルに基づいて相互に情報を送受信する。
(B)第1実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第1実施形態の動作を説明する。図5〜図7は、第1実施形態の動作を説明するための図である。
図5に示すように、第1実施形態では、レーダ装置10−1,10−2は、車両Cのフロントバンパ内に配置されている。より詳細には、レーダ装置10−1はフロントバンパ内の左側に配置され、レーダ装置10−2はフロントバンパ内の右側に配置されている。図5では、レーダ装置10−1,10−2は、車両Cの前方に存在する物標Tを検出する。なお、図5では、ECU30、クリアランスソナー装置40、画像処理装置50、撮像装置61,62は、図面を簡略化するために不図示としている。なお、撮像装置61,62は、車両CのフロントガラスにX方向に所定の距離を隔てて配置され、車両Cの前方に存在する物標Tをステレオ視によって撮像する。
レーダ装置10−1は、図4に示すX,Y,Z方向が、図5に示すXL,YL,ZL方向と一致するように配置される。すなわち、図4に示す送信アンテナ14および第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、図5にXL方向に並ぶように配置される。この結果、レーダ装置10−1は、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8に入射される散乱波の位相差から、物標Tが存在する角度(YL軸との角度)を検出することができる。
同様に、レーダ装置10−2は、図4に示すX,Y,Z方向が、図5に示すXR,YR,ZR方向と一致するように配置される。すなわち、図4に示す送信アンテナ14および第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8は、図5に示すXR方向に並ぶように配置される。この結果、レーダ装置10−1は、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8に入射される散乱波の位相差から、物標Tが存在する角度(YR軸との角度)を検出することができる。
図5において、間隔の長い破線で示す扇形は、レーダ装置10−1の検出領域ALを示している。レーダ装置10−1は検出領域ALにおける物標Tの位置を検出する。また、間隔の短い破線で示す扇形は、レーダ装置10−2の検出領域ARを示している。レーダ装置10−2は検出領域ARにおける物標Tの位置を検出する。また、検出領域AL,ARは、相互に重複する重複検出領域AO(ハッチングを施した領域)を一部に有している。
なお、レーダ装置10−1はL系座標を有し、L系座標における物標Tの位置情報を検出した後、L系座標における物標Tの位置情報を、検出部15cが有する変換テーブルまたは変換式に基づいて、レーダ装置10−1,10−2に共通する座標である基準座標に変換する。レーダ装置10−2は、R系座標を有し、R系座標における物標Tの位置情報を検出した後、R系座標における物標Tの位置情報を、検出部15cが有する変換テーブルまたは変換式に基づいて、レーダ装置10−1,10−2に共通する座標である基準座標に変換する。なお、基準座標としては、例えば、図5に示すように、車両Cの進行方向をYS軸方向とし、車両Cの水平方向をXS軸方向とし、車両Cの垂直方向をZS軸方向と規定することができる。もちろん、これ以外の基準座標を設定してもよい。
図6は、レーダ装置10−1,10−2の双方が正常である場合において、物標Tが重複検出領域AO内に存在するときの物標Tの検出状態を示す図である。図6に示すように、レーダ装置10−1,10−2の双方が正常である場合、レーダ装置10−1は、物標Tを検出像TLとして検出し、レーダ装置10−2は、物標Tを検出像TRとして検出する。このとき、物標T、検出像TL、および、検出像TRの位置は、図6に示すように、略一致している。
図7は、レーダ装置10−2が正常で、レーダ装置10−1が正常でない場合の検出状態を示している。より詳細には、例えば、車両Cの接触または衝突等の衝撃によって、レーダ装置10−1の車体への取り付け角度が図7に矢印で示す方向にずれを生じたとする。その場合、レーダ装置10−1による物標Tの検出像TLは、物標Tの実際の位置から図7の左方向にずれた位置に検出される。すなわち、矢印で示す方向にずれを生じた場合、レーダ装置10−1は、正常な場合に比較して左側にずれた位置に物標Tを検出する。このような場合、レーダ装置10−1による検出位置は、物標の実際の位置とは異なるため、このような情報に基づいて車両Cのブレーキ等を制御すると、誤動作を招来することがある。
そこで、本発明の第1実施形態では、図5に示すように、レーダ装置10−1,10−2の重複検出領域AO内に物標Tが存在する場合において、物標Tの検出像TLと検出像TRの位置情報が所定の閾値以上異なっている場合には、レーダ装置10−1,10−2のいずれかが異常であると判定し、判定結果をECU30に伝えるとともに、必要に応じてレーダ装置10−1,10−2の動作を停止する。これにより、誤動作等を防ぐことができる。
より詳細には、レーダ装置10−1,10−2は、一方がマスタ(主)装置として動作し、他方がスレーブ(従)装置として動作する。例えば、レーダ装置10−1がマスタとして動作し、レーダ装置10−2がスレーブとして動作する。
マスタであるレーダ装置10−1は、検出領域ALの重複検出領域AO内に、物標を検出した場合には、スレーブであるレーダ装置10−2から位置情報を取得する。なお、レーダ装置10−1,10−2、クリアランスソナー装置40、および、画像処理装置50は、検出した物標の位置情報を、例えば、CANプロトコルに基づいて接続線70を介してECU30に送信している。このため、レーダ装置10−1は、レーダ装置10−2からECU30に送信されるデータを取得することで、レーダ装置10−2の位置情報を得ることができる。
つぎに、レーダ装置10−1は、レーダ装置10−2から取得した位置情報と、自身が検出した位置情報を比較する。この結果、2つの位置情報が所定の閾値以上異なっていない場合(例えば、図6に示すように、検出像TLと検出像TRが略一致している場合)には、異常なしと判定する。
一方、2つの位置情報が所定の閾値以上異なっている場合(例えば、図7に示すように、検出像TLと検出像TRが乖離している場合)には、レーダ装置10−1,10−2の少なくとも一方が異常と判定する。なお、比較する位置情報の種類としては、例えば、物標Tまでの距離D、物標Tの存在する角度θ、および、物標Tの速度Vがある。これら3つの位置情報の中で、角度θが影響を受けやすい(車両Cの接触、衝突、振動等によりレーダ装置10−1,10−2の取り付け角度がずれやすい。また、レーダ10−1,10−2の汚れ、サビ等の劣化による角度検知性能が変化する虞がある。)ので、角度θだけを比較するようにしてもよい。
異常を検出した場合には、レーダ装置10−1は、ECU30に対して異常の発生を通知するとともに、必要に応じてレーダ装置10−1,10−2の動作を停止させる。これにより、誤検出された情報に基づいて誤った動作が行われることを防止できる。
つぎに、図8を参照して、第1実施形態において実行される処理の一例について説明する。図8に示すフローチャートの処理は、マスタ側の制御・処理部15において実行される。図8に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。なお、以下では、レーダ装置10−1がマスタ、レーダ装置10−2がスレーブであるとし、レーダ装置10−1で実行される処理として説明する。
ステップS10では、制御・処理部15の制御部15aは、変調部13を制御して、送信アンテナ14からパルス信号の送信を開始させる。この結果、送信アンテナ14から送信されたパルス波は、物標Tによって散乱され、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8に入射される。
ステップS11では、制御・処理部15の制御部15aは、アンテナ切換部18を制御して、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8のいずれかによって受信された信号を利得可変増幅部19に供給する。
ステップS12では、制御・処理部15の制御部15aは、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8の全てによる受信が終了したか否かを判定し、全てのアンテナによる受信が終了しておらず、繰り返し処理を実行すると判定する場合(ステップS12:Y)にはステップS11に戻って同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS12:N)にはステップS13に進む。
ステップS13では、制御・処理部15の検出部15cは、ステップS13の処理結果に基づいて、物標Tの検出処理を実行する。より詳細には、クラスタリング処理およびトラッキング処理によって物標Tの位置情報を検出する。具体的には、検出部15cは、物標Tまでの距離D、物標Tの速度V、物標Tの角度θを示す情報を位置情報として検出する。なお、物標Tの角度については、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8の位相差と、物標Tの角度とを関連付けして格納する角度テーブルに基づいて検出する。
ステップS14では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS13の検出処理によって、重複検出領域AO内において、物標Tを検出したか否かを判定し、検出したと判定した場合(ステップS14:Y)にはステップS15に進み、それ以外の場合にはステップS19に進む。例えば、図5に示すように、重複検出領域AO内に物標Tが存在することを検出した場合には、Yと判定してステップS15に進む。
ステップS15では、制御・処理部15の処理部15bは、通信部15dを介して他のレーダ装置(いまの例では、レーダ装置10−2)から検出結果である位置情報を取得する。この結果、例えば、重複検出領域AO内に存在する物標Tまでの距離D、物標Tの速度V、物標Tの角度θを示す情報を得る。なお、他のレーダ装置10−2の通信部15dは、CANプロトコルに基づいて、検出結果である位置情報を、接続線70を介してECU30に対して送信する。レーダ装置10−1の検出部15cは、接続線70を伝送されているレーダ装置10−2からECU30に伝送される情報を取得することで、通信量を増やさずに所望の位置情報を取得することができる。
ステップS16では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS15で他のレーダ装置10−2から取得した位置情報(物標Tまでの距離D、物標Tの速度V、物標Tの角度θ)と、ステップS13において自身が検出した位置情報とを比較する。
ステップS17では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS13において自身が検出した物標Tの位置情報と、ステップS15において他のレーダ装置10−2から取得した物標Tの位置情報とが所定の閾値以上異なるか否かを判定し、所定の閾値以上異なると判定した場合(ステップS17:Y)にはステップS18に進み、それ以外の場合(ステップS17:N)にはステップS19に進む。例えば、物標Tまでの距離Dが所定の閾値ThD以上異なるか、物標Tの速度Vが所定の閾値ThV以上異なるか、または、物標Tの角度θが所定の閾値Thθ以上異なる場合には、Yと判定してステップS18に進む。なお、距離D、速度V、角度θの中では、角度θが最も誤差を生じ易いので、角度θのみに注目して判定するようにしてもよい。
ステップS18では、制御・処理部15の処理部15bは、通信部15dを介してECU30にエラーの発生を通知する。例えば、角度θが所定の閾値Thθ以上異なる場合には、レーダ装置10−1,10−2の少なくとも一方が異常であると判定し、ECU30に異常の発生を通知する。この結果、ECU30は、レーダ装置10−1,10−2からの位置情報に基づく判断または動作を停止する。
ステップS19では、制御・処理部15の制御部15aは、処理を終了するか否かを判定し、処理を継続すると判定した場合(ステップS19:N)にはステップS10に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS19:Y)には処理を終了する。
以上に説明したように、本発明の第1実施形態によれば、レーダ装置10−1,10−2は、物標Tが重複検出領域AO内に存在する場合には、他のレーダ装置からの位置情報を取得し、自身の位置情報と比較することで、レーダ装置10−1,10−2が正常か否かを判定することができる。
また、第1実施形態では、レーダ装置10−1,10−2のうち、マスタとなるレーダ装置が正常か否かを判定するようにしたので、ECU30にかかる負担を軽減することができる。
(C)第2実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第2実施形態の構成を説明する。なお、第2実施形態の構成は、図1〜図3と同様であり、動作が異なるので、以下では、動作について説明する。
(D)第2実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第2実施形態の動作について説明する。図9は、第2実施形態において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。図9に示す処理は、図1に示すレーダ装置10−1,10−2の少なくとも一方において実行される。なお、第1実施形態では、レーダ装置10−1,10−2の一方が主で他方が従として動作したが、第2実施形態では、レーダ装置10−1,10−2は、これらの区別なく動作する(同様の動作が並行して実行されている)ので、以下では、例えば、レーダ装置10−1を例に挙げて説明する。図9に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS30では、レーダ装置10−1の制御・処理部15の検出部15cは、位置情報を検出する。例えば、レーダ装置10−1の検出部15cは、物標Tまでの距離D1、物標Tの速度V1、物標Tの角度θ1を位置情報として検出する。
ステップS31では、レーダ装置10−2の制御・処理部15の検出部15cは、位置情報を検出する。例えば、レーダ装置10−2の検出部15cは、物標Tまでの距離D2、物標Tの速度V2、物標Tの角度θ2を位置情報として検出する。
なお、図9では、レーダ装置10−1およびレーダ装置10−2の順に位置情報を検出しているが、レーダ装置10−2およびレーダ装置10−1の順に位置情報を検出したり、同時に検出したりしてもよい。
ステップS32では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS30でレーダ装置10−1が検出した位置情報、および、ステップS31でレーダ装置10−2が検出した位置情報を参照し、物標Tが重複検出領域AO内に存在するか否かを判定し、物標Tが重複検出領域AO内に存在すると判定した場合(ステップS32:Y)にはステップS33に進み、それ以外の場合(ステップS32:N)にはステップS36に進む。例えば、図5に示すように、物標Tが重複検出領域AO内に存在する場合にはYと判定してステップS33に進む。なお、レーダ装置10−2の検出した位置情報は、例えば、接続線70を介してECU30に伝送される際にレーダ装置10−1の通信部15dが取得することができる。
ステップS33では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS30でレーダ装置10−1が検出した位置情報である物標Tまでの距離D1、物標Tの速度V1、物標Tの角度θ1と、ステップS31でレーダ装置10−2が検出した位置情報である物標Tまでの距離D2、物標Tの速度V2、物標Tの角度θ2とを比較する。
ステップS34では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS30においてレーダ装置10−1が検出した物標Tの位置情報と、ステップS31においてレーダ装置10−2が検出した物標Tの位置情報とが所定の閾値以上異なっているか否かを判定し、所定の閾値以上異なっていると判定した場合(ステップS34:Y)にはステップS35に進み、それ以外の場合(ステップS34:N)にはステップS36に進む。例えば、物標Tまでの距離D1,D2が所定の閾値ThD以上異なるか、物標Tの速度V1,V2が所定の閾値ThV以上異なるか、または、物標Tの角度θ1,θ2が所定の閾値Thθ以上異なる場合には、Yと判定してステップS35に進む。なお、距離D、速度V、角度θの中では、角度θが誤差を生じ易いので、角度θのみに注目して差を検出するようにしてもよい。
ステップS35では、制御・処理部15の処理部15bは、レーダ装置10−1,10−2に異常の発生をECU30に通知する。なお、異常の発生を通知を受けたECU30は、レーダ装置10−1,10−2の動作を停止させるようにしてもよい。
ステップS36では、制御・処理部15の処理部15bは、処理を終了するか否かを判定し、処理を継続すると判定した場合(ステップS36:N)にはステップS30に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS36:Y)には処理を終了する。
以上に説明したように、本発明の第2実施形態によれば、制御・処理部15の処理部15bは、物標Tが重複検出領域AO内に存在する場合に、レーダ装置10−1およびレーダ装置10−2の位置情報を取得して比較することで、正常か否かを判定することができる。なお、以上では、レーダ装置10−1に注目して動作を説明したが、レーダ装置10−2も同様の動作を実行している。
(E)第3実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第3実施形態の構成を説明する。なお、第3実施形態の構成は、図1〜図3と同様であり、動作が異なるので、以下では、動作について説明する。
(F)第3実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第3実施形態の動作について説明する。図10は、第3実施形態において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図10において、図8と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図10では、図8と比較すると、ステップS18が除外され、ステップS51〜ステップS55が追加されている。以下では、ステップS51〜ステップS55について説明する。なお、図10に示す処理も、図8と同様に、マスタ側のレーダ装置10−1の制御・処理部15において実行される。
ステップS51では、制御・処理部15の処理部15bは、通信部15dを介して画像処理装置50の位置情報を取得する。より詳細には、撮像装置61,62は、車両Cのフロントガラスに所定の距離を隔ててX方向に平行に配置されており、撮像した画像を画像処理装置50に供給する。画像処理装置50は、撮像装置61,62から供給される画像に対して、特徴点抽出処理、三角法に基づく距離測定処理、クラスタリング処理、および、トラッキング処理を施し、物標Tまでの距離D、物標Tの速度V、物標Tの角度θを検出し、これらの検出結果を位置情報として接続線70を介してECU30に送信する。制御・処理部15の検出部15cは、接続線70を伝送される位置情報を、通信部15dによって取得する。
ステップS52では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS13において取得した自身の位置情報と、ステップS15で取得した他のレーダ装置の位置情報と、ステップS51で取得した画像処理装置50によって検出した位置情報を比較し、レーダ装置10−1,10−2のいずれが異常であるか判定する。すなわち、撮像装置61,62は、フロントガラスに取り付けられているので、フロントガラスの破損等が発生しない限りは、位置情報の誤差が小さい可能性が高い。そこで、画像処理装置50の位置情報を基準とし、レーダ装置10−1,10−2と比較することで、レーダ装置10−1,10−2のいずれが異常であるかを判定する。
ステップS53では、制御・処理部15の処理部15bは、他のレーダ装置の位置情報が正常であるか否かを判定し、他のレーダ装置の位置情報が正常であると判定した場合(ステップS53:Y)にはステップS55に進み、それ以外の場合(ステップS53:N)にはステップS54に進む。例えば、レーダ装置10−1の位置情報よりも、他のレーダ装置10−2の位置情報の方が、画像処理装置50の位置情報に近い場合にはYと判定してステップS55に進む。
ステップS54では、制御・処理部15の検出部15cは、他のレーダ装置10−2が異常であることを、ECU30に通知する。その結果、ECU30は、レーダ装置10−2が異常であることを認識できる。なお、レーダ装置10−2に対して、レーダ装置10−1の正常な位置情報を送信し、レーダ装置10−2が受信した位置情報に基づいて、位置情報を更正するようにしてもよい。例えば、角度の場合には、角度テーブルのオフセットを更正することで実現できる。
ステップS55では、制御・処理部15の検出部15cは、レーダ装置10−1が異常であることを、ECU30に通知する。その結果、ECU30は、レーダ装置10−1が異常であることを認識できる。なお、レーダ装置10−2の正常な位置情報に基づいて、自身の位置情報を更正するようにしてもよい。例えば、角度の場合には、角度テーブルのオフセットを更正することで実現できる。
ステップS19では、ECU30は、処理を終了するか否かを判定し、処理を継続すると判定した場合(ステップS19:N)にはステップS10に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS19:Y)には処理を終了する。
以上に示したように、本発明の第3実施形態では、レーダ装置10−1,10−2が異常になった場合には、画像処理装置50から画像による位置情報を取得し、レーダ装置10−1,10−2と比較することで、異常が発生したレーダ装置を特定することができる。また、第3実施形態では、画像処理装置50によって検出された位置情報を参照することで、レーダ装置10−1,10−2のいずれが異常であるかを特定できるので、異常と判定された側のレーダ装置を更正することができる。
(G)第4実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第4実施形態の構成を説明する。なお、第4実施形態の構成は、図1〜図3と同様であり、動作が異なるので、以下では、動作について説明する。
(H)第4実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第4実施形態の動作について説明する。図11は、第4実施形態において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図11において、図9と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図11では、図9と比較すると、ステップS35が除外され、ステップS71〜ステップS75が追加されている。以下では、ステップS71〜ステップS75について説明する。なお、第4実施形態では、レーダ装置10−1,10−2は、マスタ(主)およびスレーブ(従)の区別なく動作する(同様の動作が並行して実行されている)ので、以下では、例えば、レーダ装置10−1を例に挙げて説明する。図11に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS71では、レーダ装置10−1の制御・処理部15の処理部15bは、画像処理装置50から位置情報を取得する。画像処理装置50は、撮像装置61,62から供給される画像に対して、特徴点抽出処理、三角法に基づく距離測定処理、クラスタリング処理、および、トラッキング処理を施し、物標Tまでの距離D、物標Tの速度V、物標Tの角度θを検出し、これらの位置情報を、接続線70を介して送信する。処理部15bは、接続線70を介してこれらの情報を取得する。
ステップS72では、制御・処理部15の処理部15bは、ステップS30において検出されたレーダ装置10−1の位置情報と、ステップS31で検出されたレーダ装置10−2の位置情報と、ステップS71で取得した画像処理装置50が検出した位置情報を比較し、レーダ装置10−1,10−2のいずれが異常であるか判定する。すなわち、処理部15bは、画像処理装置50の位置情報を基準とし、レーダ装置10−1,10−2と比較することで、レーダ装置10−1,10−2のいずれが異常であるかを判定する。
ステップS73では、制御・処理部15の処理部15bは、レーダ装置10−1の位置情報が正常であるか否かを判定し、レーダ装置10−1の位置情報が正常であると判定した場合(ステップS73:Y)にはステップS75に進み、それ以外の場合(ステップS73:N)にはステップS74に進む。例えば、レーダ装置10−1の位置情報よりも、レーダ装置10−2の位置情報の方が、画像処理装置50の位置情報に近い場合にはNと判定してステップS74に進む。
ステップS74では、制御・処理部15の処理部15bは、レーダ装置10−1が異常であることを、ECU30に通知する。その結果、ECU30は、レーダ装置10−1が異常であることを認識できる。なお、レーダ装置10−1は、レーダ装置10−2(または、画像処理装置50)の正常な位置情報に基づいて、自身の位置情報を更正するようにしてもよい。例えば、角度の場合には、角度テーブルのオフセットを更正することで実現できる。
ステップS75では、制御・処理部15の処理部15bは、レーダ装置10−2が異常であることを、ECU30に通知する。その結果、ECU30は、レーダ装置10−2が異常であることを認識できる。なお、レーダ装置10−2は、レーダ装置10−1(または、画像処理装置50)の正常な位置情報に基づいて、自身の位置情報を更正するようにしてもよい。例えば、角度の場合には、角度テーブルのオフセットを更正することで実現できる。
ステップS36では、制御・処理部15の処理部15bは、処理を終了するか否かを判定し、処理を継続すると判定した場合(ステップS36:N)にはステップS30に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS36:Y)には処理を終了する。
以上に示したように、本発明の第4実施形態では、レーダ装置10−1およびレーダ装置10−2のいずれかが異常になった場合には、画像処理装置50から画像による位置情報を取得し、レーダ装置10−1およびレーダ装置10−2の位置情報と比較することで、異常が発生したレーダ装置を特定することができる。また、必要に応じて、位置情報を更正することができる。
(I)変形実施形態の説明
以上の各実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、図2に示す実施形態では、1つの送信アンテナ14と、8つの第1受信アンテナ17−1〜17−8を有するようにしたが、これ以外の組み合わせとしてもよい。例えば、2つ以上の送信アンテナを有するようにしたり、8つ以外の数の受信アンテナを有したりするようにしてもよい。なお、FFT(Fast Fourier Transform)処理を施す都合から、2のべき乗の本数を用いることが望ましい。
また、図1では、2つのレーダ装置10−1,10−2を有するようにしたが、重複検出領域を有する3台以上のレーダ装置を有するようにしてもよい。また、図5の例では、2つのレーダ装置10−1,10−2を車両Cのフロントバンパ内に配置するようにしたが、リアバンパ内に配置するようにしてもよい。また、フロンドバンパとリアバンパにそれぞれ2つずつ配置するようにしてもよい。
また、図8〜図11の例では、結果が所定の閾値以上になった場合にすぐにエラーと判定するようにしたが、結果が複数回以上所定の閾値以上になった場合にエラーと判定するようにしてもよい。そのような構成によれば、誤判定を防止できる。
また、図3に示す実施形態では、アンテナ切換部18によって第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8からの出力を択一的に選択するようにしたが、第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8のそれぞれに対して利得可変増幅部19、復調部20、および、A/D変換部21を設け、A/D変換部21の出力を選択部によって選択して制御・処理部15に供給するようにしてもよい。もちろん、利得可変増幅部19または復調部20の後段に選択部を設け、選択部によって利得可変増幅部19または復調部20の出力を選択するようにしてもよい。
また、図4に示す第1受信アンテナ17−1〜第8受信アンテナ17−8の形状は一例であって、本発明が図4に示す形状のみに限定されないことはいうまでもない。
また、以上の各実施形態では、物標Tに基づいてエラーを検出するようにしたが、例えば、例えば、車両Cのバンパ内のレーダ装置10−1,10−2の重複検出領域AOに該当する位置に、例えば、金属等の所定の反射材を配置しておき、この反射材を物標Tと同様に用いることでエラーを検出するようにしてもよい。
また、以上の図8〜図11に示す処理では、重複検出領域AOに物標が検出された場合には、レーダ装置10−1,10−2の位置情報を毎回比較するようにしたが、毎回実行するのではなく、例えば、レーダ装置10−1,10−2が搭載された車両Cの出荷前等に、車両Cと重複検出領域AO内に配される物標とを所定の位置に配置して検査を行う場合や、所定の時間が経過した場合(例えば、前回比較から10時間が経過した場合)に実行するようにしてもよい。あるいは、車両Cに衝撃センサを装備し、一定以上の衝撃を検出した場合に比較処理を実行するようにしてもよい。あるいは、積雪時等に、レーダ装置10−1,10−2の図示しないレドームに雪等が付着した場合には、雪の影響によって検出精度が低下することから、例えば、気温が低下した場合や自動ワイパーによってフロントガラスに降雨または降雪が検出された場合に、比較処理を実行するようにしてもよい。
また、図8〜図11に示すフローチャートの処理は一例であって、本発明がこれらフローチャートの処理に限定されるものではないことはいうまでもない。
1 レーダシステム
10 レーダ装置
10−1 レーダ装置
10−2 レーダ装置
11 局部発振部
12 送信部
13 変調部
14 送信アンテナ
15 処理部
15a 制御部
15b 処理部
15c 検出部
15d 通信部
16 受信部
17−1〜17−8 第1受信アンテナ〜第8受信アンテナ
18 アンテナ切換部
19 利得可変増幅部
20 復調部
21 A/D変換部
22 プリント基板
30 ECU
40 クリアランスソナー装置
50 画像処理装置
61 撮像装置
62 撮像装置
70 接続線

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムにおいて、
    前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有し、
    前記第1センサ装置は、
    前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定手段と、を有する、
    ことを特徴とするセンサシステム。
  2. 前記位置情報は、前記物標が存在する方向を示す角度情報を少なくとも含み、
    前記判定手段は、前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した角度と、前記第1センサ装置が検出した角度とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサシステム。
  3. 前記第1センサ装置および前記第2センサ装置は、電磁波を前記物標に対して送信し、前記物標によって散乱された散乱波によって前記物標の前記位置情報を検出するレーダ装置であることを特徴とする請求項2に記載のセンサシステム。
  4. 前記重複検出領域とその一部が重複する前記検出領域を有する第3センサ装置をさらに有し、
    前記取得手段は、前記第2センサ装置および前記第3センサ装置から前記位置情報を取得し、
    前記比較手段は、前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置および前記第1センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第3センサ装置が検出した前記位置情報と、を比較し、
    前記判定手段は、前記比較手段の比較によって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置のうち、前記第3センサ装置の前記位置情報と異なる方を異常であると判定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサシステム。
  5. 前記第1センサ装置および前記第2センサ装置は、前記判定手段によって自身が異常であると判定された場合には、前記位置情報のオフセットを設定する設定手段を有することを特徴とする請求項4に記載のセンサシステム。
  6. 前記第3センサ装置は、2つの撮像装置による立体視によって前記物標を検出する装置である、ことを特徴とする請求項4または5に記載のセンサシステム。
  7. 車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムであって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有する前記センサシステムを構成する前記第1センサ装置において、
    前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定手段と、
    を有することを特徴とするセンサ装置。
  8. 車両に搭載され、検出領域内に存在する物標の前記車両に対する位置情報を検出する第1センサ装置および第2センサ装置を少なくとも有するセンサシステムであって、前記第1センサ装置および前記第2センサ装置が有する前記検出領域は相互に重複する重複検出領域を一部に有する前記センサシステムを構成する前記第1センサ装置において実行される異常検出方法において、
    前記重複検出領域に存在する前記位置情報を前記第2センサ装置から取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得された前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とを比較する比較ステップと、
    前記比較ステップにおける比較によって、前記第2センサ装置が検出した前記位置情報と、前記第1センサ装置が検出した前記位置情報とが所定の閾値以上異なる場合には異常が発生していると判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とする異常検出方法。
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