JP4751220B2 - 移動体用検知軸方向判定装置および移動体用検知軸方向判定方法 - Google Patents

移動体用検知軸方向判定装置および移動体用検知軸方向判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動体に取り付けられて所定の検知エリアに向けて検知信号を送信するとともに、該検知信号が物体に反射された反射信号を受信する送受信手段と、移動体に対して所定の位置に設置されて前記検知信号を反射する基準反射体と、前記基準反射体からの反射信号に基づいて送受信手段の検知軸の方向を判定する検知軸方向判定手段とを備えた移動体用検知軸方向判定装置と、その装置を用いた移動体用検知軸方向判定方法とに関する。
下記特許文献1には、レーダー装置の検知軸を予め設定した方向に一致させる作業(エイミング)を行うための装置が開示されている。この装置は、車両を基準反射体に対して所定の位置関係となるように停止させ、車両に設けたレーダー装置から送信された検知信号が基準反射体に反射された反射波を受信し、検知された基準反射体の方向からレーダー装置の検知軸の方向を判定し、この方向が予め設定した方向に一致するようにレーダー装置の検知軸の方向を調整するようになっている。
特許第3114849号公報
ところで、上記従来のものは、エイミングスペースに基準反射体以外の反射物が存在すると、その反射物からの反射信号の影響で基準反射体の方向を精度良く判定することができないため、平坦で広いエイミングスペースを必要とする問題があった。
なぜならば、図20に示すように、車両Vの中心線Lv上に基準反射体16を配置し、車両Vの前端に設けたレーダー装置11で基準反射体16を検知してエイミングを行うとき、基準反射体16の近傍に他の反射物25が存在したとする。この場合、レーダー装置11の7本のビームのうちのビーム4,5が基準反射体16を検知するが、それ以外のビーム2が反射物25を検知してしまうため、図21に示すように、ビーム4,5だけでなく、ビーム2の受信レベルも上昇してしまい、相互に接近している基準反射体16および反射物25が一体に融合してしまう。その結果、図22に示すように、基準反射体16の方向を、それよりも反射物25寄りの16′の方向と誤認してしまい、その方向にレーダー装置11の検知軸Lrの方向を一致させるようにエイミングが行われるため、車両Vの中心線Lvの方向とレーダー装置11の検知軸Lrの方向とが不一致になって正しいエイミングが行われなくなる問題がある。
また基準反射体16から離れた位置に他の反射物25が存在する場合には、基準反射体16および反射物25の両方が別個の物体として検知されるため、どちらが本当の基準反射体16であるかが識別できなくなってエイミングが不能になる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、移動体に搭載された物体検知用の送受信手段の検知軸の方向を狭いスペースで精度良く判定することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、移動体に取り付けられて所定の検知エリアに向けて検知信号を送信するとともに、該検知信号が物体に反射された反射信号を受信する送受信手段と、移動体に対して所定の位置に設置されて前記検知信号を反射する基準反射体と、前記基準反射体からの反射信号に基づいて送受信手段の検知軸の方向を判定する検知軸方向判定手段とを備えた移動体用検知軸方向判定装置において、前記検知軸方向判定手段は、前記基準反射体が設置されていない状態で検知された反射信号と、前記基準反射体が設置されている状態で検知された反射信号とを比較して送受信手段の検知軸の方向を判定するとともに、前記基準反射体が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上の場合には、送受信手段の検知軸の方向の判定を中止することを特徴とする移動体用検知軸方向判定装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記検知軸方向判定手段は、前記基準反射体が設置されている状態での反射信号と、前記基準反射体が設置されていない状態での反射信号との差に基づいて送受信手段の検知軸の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定装置が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、物体に反射された反射信号に基づいて物体までの距離および方向を検知する検知手段を備え、前記検知軸方向判定手段は、前記基準反射体が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上であっても、前記検知手段により前記基準反射体が設置されていない状態で検知エリア内のほぼ全ての方向で物体が検知され、かつ検知された物体までの距離および物体からの受信レベルがそれぞれ所定範囲内にある場合に、前記送受信手段の検知軸の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の移動体用検知軸方向判定装置を用いた移動体用検知軸方向判定方法であって、前記送受信手段は車両に取り付けられて車両前方を前記検知エリアとし、前記検知軸方向判定手段は、前記送受信手段により送信される検知信号のほぼ全てが車両前下方を指向する状態で、送受信手段の検知軸の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定方法が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の移動体用検知軸方向判定装置を用いた移動体用検知軸方向判定方法であって、前記基準反射体を取り付け可能な平坦な反射板を検知エリア内に設置し、前記検知軸方向判定手段は、前記基準反射体が取り付けられていない状態での反射板による反射信号と、前記基準反射体が取り付けられた状態での反射板による反射信号とを比較することで、送受信手段の検知軸の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定方法が提案される。
尚、実施例のレーダー装置11は本発明の送受信手段に対応し、実施例の車両Vは本発明の移動体に対応する。
請求項1の構成によれば、移動体に取り付けられた送受信手段から送信された検知信号を移動体に対して所定の位置に設置された基準反射体により反射させ、その反射信号に基づいて検知軸方向判定手段が送受信手段の検知軸の方向を判定する際に、基準反射体が設置されていない状態での反射信号と基準反射体が設置されている状態での反射信号とを比較するので、反射物が全くない平坦で広いエイミングスペースを必要とすることなく、基準反射体からの反射信号だけを抽出して基準反射体の方向、つまり送受信手段の検知軸の方向を精度良く判定することができる。しかも基準反射体が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上の場合には、即ちエイミングスペースに強い反射信号を発生する反射体が存在する場合には、送受信手段の検知軸の方向の判定を中止するので、反射体の存在による判定精度の低下を防止することができる。
請求項2の構成によれば、基準反射体が設置されている状態での反射信号と、基準反射体が設置されていない状態での反射信号との差に基づいて送受信手段の検知軸の方向を判定するので、基準反射体以外の反射物からの反射信号の影響を完全にキャンセルして基準反射体の方向、つまり送受信手段の検知軸の方向を精度良く判定することができる
請求項の構成によれば、基準反射体が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上であっても、基準反射体が設置されていない状態で検知エリア内のほぼ全ての方向で物体が検知され、かつ検知された物体までの距離および物体からの受信レベルがそれぞれ所定範囲内にある場合は、検知エリアに検知軸の方向判定に影響を及ぼさない壁、床、反射板のような均一な反射物が存在する場合なので、送受信手段の検知軸の方向の判定を中止することなく実行することができる。これにより、室内のような狭い空間でも検知軸の方向判定が可能になって利便性が向上する。
請求項の構成によれば、車両に取り付けられて車両前方を検知エリアする送受信手段により送信される検知信号のほぼ全てが車両前下方を指向する状態で送受信手段の検知軸の方向を判定するので、基準反射体が設置されていない状態で検知された反射信号は床からの均一な反射信号となり、その反射信号が基準反射体からの反射信号に及ぼす影響が最小限に抑えられる。これにより、室内のような狭い空間でも精度の良い検知軸の方向判定が可能になる。
請求項の構成によれば、基準反射体を取り付け可能な平坦な反射板を検知エリア内に設置して検知軸の方向判定を行うので、基準反射体が取り付けられていない状態での反射板による反射信号と、基準反射体が取り付けられた状態での反射板および基準反射体による反射信号とを比較することで、基準反射体からの反射信号を精度良く検知して更に狭い空間でも精度の良い検知軸の方向判定が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図7は本発明の第1実施例を示すもので、図1は車両をエイミングスペースに停止させた状態を示す図、図2は車両の中心線上に基準反射体を設置した状態を示す図、図3はレーダー装置の検知軸を修正した状態を示す図、図4は制御系のブロック図、図5は作用を説明するフローチャートの第1分図、図6は作用を説明するフローチャートの第2分図、図7はレーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフである。
図1に示すように、車両Vの先端の車幅方向中央部には前方の物体を検知するためのレーダー装置11が搭載される。レーダー装置11は前方が左右方向に広がった扇状の検知エリア12を走査すべく、左右方向の角度が所定量ずつ異なった7本のビームを所定時間間隔で順番に送信し、そのビームが物体に反射された反射波を受信することで前記物体の方向や距離を検知する。1から7の符号を付した7本のビームのうち、4の符号を付したビームが検知エリア12の中心線Lr(つまりレーダー装置11の検知軸)に一致している。符号Lvは車両Vの中心線であり、レーダー装置11が車両に正しく搭載されていれば、つまりレーダー装置11のエイミングが正常に行われていれば、検知エリア12の中心線Lrは車両Vの中心線Lvに一致する。図1には、検知エリア12の中心線Lrが車両Vの中心線Lvに対してずれ角θだけ左側にずれた状態が示されている。
車両Vの中心線Lvは以下のようにして引くことができる。先ず車両Vを平坦なエイミングスペースに停止させ、車体に設けられたジャッキアップポイント等を用いて、車体前端の車幅方向中央点13と、車体後端の車幅方向中央点14とを決定する。そして前後の中央点13,14の直下のフロアに印した二つの点を結ぶ直線を前方に延長することで、車両Vの中心線Lvを引くことができる。車両Vの中心線Lv上であって、レーダー装置11から前方に所定距離(実施例では4m)だけ離れた位置15が、基準反射体16(図2および図3参照)を設置する位置とされる。
図4に示すように、レーダー装置11は、物体までの距離および物体の方向を検知する検知手段20を含む。車両Vの中心線Lvに対する検知エリア12の中心線Lr(以下、検知軸Lrという)のずれを判定する電子制御ユニットUは、初期検知メモリ21と、基準反射体検知メモリ22と、差分メモリ23と、検知軸方向判定手段24とを備えており、初期検知メモリ21および基準反射体検知メモリ22にはレーダー装置11が接続される。
次に、電子制御ユニットUの作用を、図5および図6のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1で車両Vを平坦なエイミングスペースに停止させ、エイミングスペースに基準反射体16や他の反射物25が存在しないことを確認する。続くステップS2でレーダー装置11で検知を開始し、ステップS3でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域から所定レベル以上の反射がないか確認する。所定レベル以上の反射があれば、エイミングスペースに反射の強い反射物25が存在するということであり、この場合には精度の良いエイミングを行うことができないので、ステップS4で作業者に警報を発して前記反射物25を取り除くか、反射物25の存在しない他のエイミングスペースに移動する。前記ステップS3で所定レベル以上の反射がなければ精度の良いエイミングを行うことができるので、ステップS5でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域からの反射レベルを初期検知メモリ21に記憶する。そしてステップS6で7本のビームの全てについて前記ステップS3,S5を繰り返した後に、ステップS7に移行する。
ステップS7で基準反射体16を車両Vの中心線Lv上でレーダー装置11から前方に4m離れた位置15(図1参照)に設置した後、ステップS8で基準反射体16の検知を開始し、ステップS9でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域からの反射レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶する。そしてステップS10で7本のビームの全てを呼び出すまで前記ステップS9を繰り返した後に、ステップS11に移行する。
ステップS11で初期検知メモリ21および基準反射体検知メモリ22から同じビームの同じ距離の反射レベル値を呼び出し、ステップS12で基準反射体検知メモリ22の反射レベル値から初期検知メモリ21の反射レベル値を減算した値を、差分メモリ23に記憶する。そしてステップS13で3m〜5mの領域の全データを呼び出すまで前記ステップS11,S12を繰り返し、ステップS14で7本のビームの全てを呼び出すまで前記ステップS11〜S13繰り返した後に、ステップS15に移行する。
続くステップS15で差分メモリ23のデータから基準反射体16の方向、距離および相対速度を検知し、ステップS16で基準反射体16の数が1個だけでなければ、ステップS17で異常があると判断して「基準反射体が複数有り」エラー処理を実施する。続くステップS18で基準反射体16の幅が規定値以内でなければ、ステップS19で「基準反射体の幅が広い」エラー処理を実施する。続くステップS20で基準反射体16の距離が所定距離の4mに対して±0.5m以内になければ、ステップS21で「基準反射体の距離が不適」エラー処理を実施する。
続くステップS22で基準反射体16の左右方向がエイミング可能範囲内になければ、ステップS23で「基準反射体の方向が不適」エラー処理を実施する。続くステップS24で基準反射体16が静止していなければ、ステップS25で「基準反射体が動いている」エラー処理を実施する。そして前記ステップS16,S18,S20,S22,S24の答が全てYESであれば、ステップS26で検知軸方向判定手段24が車両Vの中心線Lv(つまり基準反射体16の方向)に対するレーダー装置11の検知軸Lrのずれ角θを出力するので、検知軸Lrの方向が基準反射体16の方向に一致するように、つまり前記ずれ角θが0になるようにレーダー装置11の筐体に対する検知エリア12の左右角度を調整するか、あるいは車体に対するレーダー装置11の左右角度を調整してエイミングを完了する。
図7(A)は図1に対応するもので、初期検知メモリ21に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、反射物25の存在によってビーム2の反射波の受信レベルが高くなっているが、基準反射体16を設置していないので、基準反射体16による反射波の受信レベルの変化は発生していない。
図7(B)は図2に対応するもので、基準反射体検知メモリ22に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、反射物25の存在によってビーム2の反射波の受信レベルが高くなり、かつ基準反射体16の存在によってビーム4,5の反射波の受信レベルが高くなっている。
図7(C)は差分メモリ23に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、これは初期検知メモリ21に記憶された反射波の受信レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶された反射波の受信レベルから減算し、反射物25からの反射波の影響をキャンセルしたものに相当する。ここではビーム4およびビーム5の受信レベルが同程度に増加しており、従ってビーム4およびビーム5の略中間位置に基準反射体16が存在することが分かる。即ち、図2から明らかなように、車両Vの中心線Lvの方向に対して検知軸Lrの方向はずれ角θだけ左向きにずれており、車両Vの中心線Lvはビーム4およびビーム5の略中間位置を通っている。
そこで、レーダー装置11の筐体に対する検知エリア12の方向をずれ角θだけ右向きに修正するか、車体に対するレーダー装置11の取付角度をずれ角θだけ右向きに修正することで、図3に示すようにレーダー装置11の検知軸Lrの方向を車両Vの中心線Lvの方向に一致させてエイミングを完了させることができる。
以上のように、エイミングスペースに多少の反射物25が存在しても、その影響を完全にキャンセルしてエイミングを支障なく行うことができるので、必要最小限の狭いエイミングスペースを確保するだけでレーダー装置11のエイミングを精度良く行うことが可能となる。
また基準反射体16を設置する前にレーダー装置11の反射波の受信レベルが所定レベル以上になると、エイミング作業を一時中断するので(図5のフローチャートのステップS3,S4参照)、ビームを強く反射する反射物25が存在して基準反射体16の検知精度を低下させる虞がない。
次に、図8および図9に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
上述した第1実施例は、基準反射体16に対して反射物25が近接しており、基準反射体16および反射物25が融合して一物体として検知される場合に相当するが、第2実施例は、基準反射体16および反射物25が離間しており、基準反射体16および反射物25がそれぞれ別個の物体として検知される場合に相当する。
この場合も、図9(A)に示す初期検知メモリ21に記憶された反射波の受信レベルを、図9(B)に示す基準反射体検知メモリ22に記憶された反射波の受信レベルから減算して反射物25からの反射波の影響をキャンセルすることで、図9(C)に示す差分メモリ23に記憶された反射波の受信レベルを得ており、この差分メモリ23の記憶データから反射物25の影響を排除した基準反射体16の正確な方向や位置を検知することができる。
次に、図10〜図13に基づいて本発明の第3実施例を説明する。
図10に示すように、第3実施例は壁26の前でエイミングを行うもので、車両Vは壁26に正対し、壁26と車両Vとの間に基準反射体16が配置される。第1、第2実施例では、基準反射体16以外の強い反射物25が存在する場合には、基準反射体16と反射物25との識別が困難になるためにエイミングを中止していたが、本実施例では壁26のような均一な反射物を積極的に利用することで、室内等でもエイミングを可能にしたものである。
図11のフローチャートは前記図5のフローチャートに対応するもので、先ずステップS31で車両Vを壁26の前の平坦なエイミングスペースに停止させ、エイミングスペースに基準反射体16や他の反射物25が存在しないことを確認する。続くステップS32でレーダー装置11による検知を開始し、ステップS33でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域からの反射レベルを初期検知メモリ21に記憶する。そしてステップS34で7本のビームの全てについて前記ステップS33を繰り返した後に、ステップS35に移行する。ステップS35でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域から所定レベル以上の反射があるか確認し、所定レベル以上の反射があれば、ステップS36の反射物判定サブフローに移行する。
次に、前記ステップS36のサブルーチンを説明する。図12のフローチャートのステップS51で反射物(つまり壁26)が全てのビームで検知されており、ステップS52で反射物の距離が±0.2m以内であり、ステップS53で反射物の反射レベルが±3dB以内であれば、ステップS54で前記反射物が壁26であると判定して不要反射物フラグをOFFにする。一方、前記ステップS51〜S53の何れかの答がNOであれば、ステップS55で不要反射物フラグをONにする。
図11のフローチャートのステップS37に戻り、不要反射物フラグがOFFであって車両Vの前方に均一な壁26だけが存在することが確認されると、ステップS38で基準反射体16を所定の位置に設置した後、ステップS39でレーダー装置11から前方に3m〜5mの領域からの反射レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶する。そしてステップS40で7本のビームの全てを呼び出すまで前記ステップS39を繰り返した後に、既に説明した図5のフローチャートのステップS11に移行する。前記ステップS37の答がNOとなり、不要反射物フラグがONであって壁26の前に何らかの反射物25が存在する場合には、ステップS41で前記反射物25を取り除くか、前記反射物25が存在しない別の場所に移動する。
図13(A)は初期検知メモリ21に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、壁26の存在によって7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルが左右均等に高くなっており、均一な壁の存在を示している。
図13(B)は基準反射体検知メモリ22に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、壁26からの反射波と基準反射体16からの反射波とが重なり合って検知される。
図13(C)は差分メモリ23に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、これは初期検知メモリ21に記憶された反射波の受信レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶された反射波の受信レベルから減算し、壁26からの反射波の影響をキャンセルしたものに相当する。ここではビーム4およびビーム5の受信レベルが増加しており、従ってビーム4およびビーム5の略中間位置に基準反射体16が存在することが分かる。
以上のように、均一な壁26の前の空間をエイミングスペースとして利用することで、壁26の向こう側の反射物25の影響を排除可能となるので、室内のような狭いエイミングスペースを確保するだけでレーダー装置11のエイミングを精度良く行うことが可能となる。
次に、図14および図15に基づいて本発明の第4実施例を説明する。
上述した第3実施例の如く、壁26の前でエイミングを行う場合に、壁26の前面に柱27のような取り除けない反射物が存在すると、第3実施例の手法は採用することができなくなる。そこで第4実施例では、図14に示すように、車両の後部をジャッキアップしてレーダー装置11の検知軸Lrが床28を指向するようにし、この状態でエイミングを行う。
図15(A)に示すように、障害物のない床28は7本のビーム1〜7を均一に反射するため、初期検知メモリ21に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルはほぼ等しくなる。
図15(B)は基準反射体検知メモリ22に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、床28からの反射波と基準反射体16からの反射波とが重なり合って検知される。
図13(C)は差分メモリ23に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、これは初期検知メモリ21に記憶された反射波の受信レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶された反射波の受信レベルから減算し、床28からの反射波の影響をキャンセルしたものに相当する。ここではビーム4およびビーム5の受信レベルが増加しており、従ってビーム4およびビーム5の略中間位置に基準反射体16が存在することが分かる。
このように、第4実施例によれば、壁26に柱27のような取り除けない障害物が存在する場合でも、障害物25の有無を容易に確認できる床28を利用して狭い室内でエイミングを行うことができる。
次に、図16に基づいて本発明の第5実施例を説明する。
上述した第4実施例において、車両Vの後部をジャッキアップする際に、作業を容易化するためには、ジャッキアップ量をできるだけ小さくすることが望ましい。そこで、図16(A)に示すように、予めレーダー装置11の検知軸Lrを最も下向きに仮調整しておき、図16(B)に示すように、この状態で車両Vの後部をジャッキアップしてレーダー装置11の検知軸Lrの左右方向のエイミングを行う。レーダー装置11の検知軸Lrを予め3°下向きに調整しておけば、フロントタイヤとジャッキアップポイントとの距離が3mの車両Vの場合、ジャッキアップ量を160mm減少させることができる。そして図16(C)に示すように、車両Vを水平姿勢に戻した後に、最終的にレーダー装置11の検知軸Lrの上下方向のエイミングを行えば良い。
次に、図17および図18に基づいて本発明の第6実施例を説明する。
第6実施例は、壁26や床28の代わりに平坦な反射板29を用いるものである。反射板29は机等の台30に立てかけて使用するようになっており、その前面に基準反射体16を着脱することができる。
図18(A)は初期検知メモリ21に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、反射板29の存在によって7本のビーム2の反射波の受信レベルが左右均等に高くなっており、均一な反射板29の存在を示している。
図18(B)は基準反射体検知メモリ22に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、反射板29からの反射波と基準反射体16からの反射波とが重なり合って検知される。
図18(C)は差分メモリ23に記憶された7本のビーム1〜7の反射波の受信レベルを示しており、これは初期検知メモリ21に記憶された反射波の受信レベルを基準反射体検知メモリ22に記憶された反射波の受信レベルから減算し、反射板29からの反射波の影響をキャンセルしたものに相当する。ここではビーム4およびビーム5の受信レベルが増加しており、従ってビーム4およびビーム5の略中間位置に基準反射体16が存在することが分かる。
この第6実施例によれば、エイミング用の反射板29を用いることで、車両Vの前方に4m程度の狭い空間があればエイミングを行うことが可能となる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第1〜第6実施例では電子制御ユニットUをレーダー装置11の外部に配置しているが、図19の第7実施例に示すように、レーダー装置11の内部に電子制御ユニットUを組み込んでも良い。
また移動体は車両Vに限定されず、船舶や航空機であっても良い。
車両をエイミングスペースに停止させた状態を示す図 車両の中心線上に基準反射体を設置した状態を示す図 レーダー装置の検知軸を修正した状態を示す図 制御系のブロック図 作用を説明するフローチャートの第1分図 作用を説明するフローチャートの第2分図 レーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフ 第2実施例に係る、前記図2に対応する図 第2実施例に係る、前記図7に対応する図 第3実施例に係る、レーダー装置のエイミングを行う状態を示す図 前記図5のフローチャートに対応するフローチャート 前記図11のフローチャートのステップS36のサブルーチンを示す図 レーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフ 第4実施例に係る、前記図10に対応する図 レーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフ 第5実施例に係る、前記図10に対応する図 第6実施例に係る、前記図10に対応する図 レーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフ 第7実施例に係る、前記図4に対応する図 従来例に係るエイミング開始時の状態を示す図 従来例に係るレーダー装置のビームの反射波の受信レベルを示すグラフ 従来例に係るエイミング終了時の状態を示す図
11 レーダー装置(送受信手段)
12 検知エリア
16 基準反射体
20 検知手段
24 検知軸方向判定手段
29 反射板
Lr 送受信手段の検知軸
V 車両(移動体)

Claims (5)

  1. 移動体(V)に取り付けられて所定の検知エリア(12)に向けて検知信号を送信するとともに、該検知信号が物体に反射された反射信号を受信する送受信手段(11)と、
    移動体(V)に対して所定の位置に設置されて前記検知信号を反射する基準反射体(16)と、
    前記基準反射体(16)からの反射信号に基づいて送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定する検知軸方向判定手段(24)と、
    を備えた移動体用検知軸方向判定装置において、
    前記検知軸方向判定手段(24)は、前記基準反射体(16)が設置されていない状態で検知された反射信号と、前記基準反射体(16)が設置されている状態で検知された反射信号とを比較して送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定するとともに、前記基準反射体(16)が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上の場合には、送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向の判定を中止することを特徴とする移動体用検知軸方向判定装置。
  2. 前記検知軸方向判定手段(24)は、
    前記基準反射体(16)が設置されている状態での反射信号と、前記基準反射体(16)が設置されていない状態での反射信号との差に基づいて送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体用検知軸方向判定装置
  3. 体に反射された反射信号に基づいて物体までの距離および方向を検知する検知手段(20)を備え、
    前記検知軸方向判定手段(24)は、
    前記基準反射体(16)が設置されていない状態での反射信号の受信レベルが所定の閾値以上であっても、前記検知手段(20)により前記基準反射体(16)が設置されていない状態で検知エリア内のほぼ全ての方向で物体が検知され、かつ検知された物体までの距離および物体からの受信レベルがそれぞれ所定範囲内にある場合に、前記送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の移動体用検知軸方向判定装置。
  4. 求項1〜請求項の何れか1項に記載の移動体用検知軸方向判定装置を用いた移動体用検知軸方向判定方法であって、
    前記送受信手段(11)は車両に取り付けられて車両前方を前記検知エリアとし、
    前記検知軸方向判定手段(24)は、
    前記送受信手段(11)により送信される検知信号のほぼ全てが車両前下方を指向する状態で、送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定方法。
  5. 求項1〜請求項の何れか1項に記載の移動体用検知軸方向判定装置を用いた移動体用検知軸方向判定方法であって、
    前記基準反射体(16)を取り付け可能な平坦な反射板(29)を検知エリア内に設置し、
    前記検知軸方向判定手段(24)は、
    前記基準反射体(16)が取り付けられていない状態での反射板(29)による反射信号と、前記基準反射体(16)が取り付けられた状態での反射板(29)による反射信号とを比較することで、送受信手段(11)の検知軸(Lr)の方向を判定することを特徴とする移動体用検知軸方向判定方法。
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