JP2020085709A - ライザブレースの検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部に探傷プローブを遠隔で正確にアクセスして、ライザブレースの溶接部等を検査できること。【解決手段】ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部を非破壊で検査するライザブレースの検査装置10であって、ライザブレースの上方に設置されて径方向移動機構12の備えた台座11と、径方向移動機構に設置されるマスト13と、マストの下部に設けられ、ライザブレースをクランプしてマストの動きを抑制し、マストを位置決めするクランプ機構14と、ライザブレースの溶接部及び熱影響部を検査する探傷プローブ16A、16Bと、マストの下部に設けられ、探傷プローブをライザブレースの探傷面に位置付け且つ移動させるスキャン機構15と、を有するものである。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、沸騰水型原子炉におけるジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に溶接により固定するライザブレースの溶接部等を検査するライザブレースの検査装置及び検査方法に関する。
従来の沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの溶接部やジェットポンプの健全性評価のために、原子炉圧力容器内面と炉心シュラウド胴外面とバッフルプレートとで構成されるアニュラス部と呼ばれる狭隘な空間に検査装置を挿入し、検査が行われている。
このような検査装置の1つとして、原子炉圧力容器の上部に取り付けられて原子炉圧力容器の周方向に走行する周方向移動台車と、この周方向移動台車に設けられて原子炉圧力容器の径方向に移動する径方向移動台車と、この径方向移動台車に設けられて上下方向に伸縮可能なマストと、このマストの最下段部に取り付けられた検査手段とで構成される原子炉内部検査装置が開示されている。
また、ジェットポンプのライザ管は、原子炉圧力容器にライザブレースを用いて溶接により固定される。このライザブレースの溶接部を探傷する試験方法として、吊り下げ用ポールによって検査装置をライザブレースの溶接部に近づけ、この溶接部に対して超音波探傷試験を実施するライザブレースの探傷試験装置が開示されている。
特開平5−40189号公報 特開昭60−69549号公報
ところが、上述の原子炉内部検査装置は、原子炉圧力容器の胴体の溶接部を内側から検査するものであり、ライザブレースを検査するものではない。また、上述のライザブレースの探傷試験装置は、吊り下げ用ポールを使用して検査装置を吊り下げるものであるが、検査装置を対象部位に遠隔で正確にアクセスさせる手段が存在しない。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部に探傷プローブを遠隔で正確にアクセスして、ライザブレースの溶接部等を検査できるライザブレースの検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態におけるライザブレースの検査装置は、ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部を非破壊で検査するライザブレースの検査装置であって、前記ライザブレースの上方に設置されて径方向移動機構を備えた台座と、前記径方向移動機構に設置されるマストと、前記マストの下部に設けられ、前記ライザブレースをクランプして前記マストの動きを抑制し、前記マストを位置決めするクランプ機構と、前記ライザブレースの前記溶接部及び前記熱影響部を検査する探傷プローブと、前記マストの下部に設けられ、前記探傷プローブを前記ライザブレースの探傷面に位置づけ且つ移動させるスキャン機構と、を有することを特徴とするものである。
本発明の実施形態におけるライザブレースの検査方法は、ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部を非破壊で検査するライザブレースの検査方法であって、前記ライザブレースの上方に設置された台座の径方向移動機構に、前記ジェットポンプを回避しつつマストを吊り下げて設置し、前記マストの下部に設けられたクランプ機構及びスキャン機構のうち、前記クランプ機構により前記ライザブレースをクランプして前記マストを位置決めし、前記スキャン機構により探傷プローブを、前記ライザブレースの探傷面に位置づけ且つ移動させて、前記探傷プローブにより前記ライザブレースの前記溶接部及び前記熱影響部を検査することを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部に探傷プローブを遠隔で正確にアクセスして、ライザブレースの溶接部等を検査できる。
第1実施形態に係るライザブレースの検査装置を炉心シュラウドに据え付けた状態を示す斜視図。 図1のライザブレースの検査装置を示す斜視図。 図2のクランプ機構、スキャン機構及び探傷プローブ等を示す斜視図。 図3のIV矢視方向から目視した斜視図。 図3及び図4の探傷プローブによる探傷状況を説明する側面図。 図3及び図4の探傷プローブによる探傷状況を説明する平面図。 図1及び図2のライザブレースの検査装置による検査手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係るライザブレースの検査装置を炉心シュラウドに据え付けた状態を示す斜視図。 図8のライザブレースの検査装置を示す斜視図。 第5実施形態に係るライザブレースの検査装置を炉心シュラウドに据え付けた状態を示す斜視図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図7)
図1は、第1実施形態に係るライザブレースの検査装置をシュラウドに据え付けた状態を示す斜視図である。沸騰水型原子炉では、原子炉圧力容器1内に収容された図示しない炉心は、炉心シュラウド2により保持されている。また、沸騰水型原子炉には、ジェットポンプ3を備えた再循環系により炉心が冷却されるものがある。ジェットポンプ3は、原子炉圧力容器1と炉心シュラウド2との間のアニュラス部に複数台が環状に配置されている。
ジェットポンプ3は、原子炉圧力容器1の外から駆動水を導くライザ管4と、このライザ管4に接続されてノズル、吸込口及び混合室を一体に備えたインレットミキサ5と、このインレットミキサ5に接続されたディフューザ6とを有して構成される。ライザ管4を経て導かれた駆動水がインレットミキサ5のノズルから噴射されることで、原子炉圧力容器1内の冷却水がインレットミキサ5の吸込口から吸い込まれてインレットミキサ5の混合室内で混合される。この混合された冷却水は、ディフューザ6から炉心の下方へ送り込まれ、炉心内を上昇することで炉心を冷却する。
上述のジェットポンプ3のライザ管4は、下端が原子炉圧力容器1の駆動水供給ノズル(不図示)に溶接されると共に、上部がライザブレース7を用いて原子炉圧力容器1に溶接により固定される。本実施形態におけるライザブレースの検査装置10は、ライザブレース7の溶接部、例えばライザブレース7と原子炉圧力容器1との溶接部8A及び熱影響部8B(図5)の健全性を非破壊で検査するものである。このライザブレースの検査装置10は、図2に示すように、径方向移動機構12を備えた台座11と、マスト13と、クランプ機構14と、スキャン機構15と、探傷プローブ16A及び16Bと、押圧機構17A及び17Bとを有して構成される。
ここで、図5及び図6に示すライザブレース7と原子炉圧力容器1との熱影響部8Bは、溶接部8Aの近傍であって、溶接部8Aとの境界である溶接止端部8Cから非溶接部側へ例えば10mm離れた範囲の領域である。この溶接部8A及び熱影響部8Bが、ライザブレースの検査装置10における探傷範囲18(図5及び図6にグレースケールで表示)である。
図1及び図2に示すように、台座11は、検査対象のライザブレース7の略直上であって、炉心シュラウド2の上端部に設置される。台座11の下面には位置決めピン19が垂設される。この位置決めピン19が、炉心シュラウド2の上端部のシュラウド上部リング20に設けられたヘッドボルトブラケット21に嵌合されることで、台座11が炉心シュラウド2の上端部に設置される。これにより、台座11の、原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の周方向に対する位置(方位)が決定される。
径方向移動機構12は、この径方向移動機構12に設置されたマスト13を原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向に移動させるものであり、径方向レール22及び設置架台23を備える。径方向レール22は、台座11の上面に固着されて、原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向に延在する。設置架台23は、径方向レール22に沿って移動可能に設けられ、この設置架台23にマスト13のマスト設置部25が取り付けられる。
マスト13は、互いに連結されたマスト本体24とマスト設置部25とを有して構成される。このマスト13は、炉心シュラウド2の上方からジェットポンプ3を回避して吊り下げられ、炉心シュラウド2の上端部に設置された台座11の径方向移動機構12に、そのマスト設置部25が設置される。
マスト13のマスト本体24の下端部にクランプ機構14、スキャン機構15、探傷プローブ16A及び16B、並びに押圧機構17A及び17Bが取り付けられる。つまり、図3及び図4に示すように、マスト13のマスト本体24の下端部に取付ブラケット26が着脱可能に設けられ、この取付ブラケット26に取付フレーム27が上下方向に延在して固定され、この取付フレーム27に支持フレーム28が水平方向に延在して固定される。
クランプ機構14は、特に図4に示すように、支持フレーム28の先端部側に設けられ、クランプバー31と、このクランプバー31を水平面内で回転方向Aに回転可能とし且つ上下方向Bに移動可能とするシリンダ装置32と、を備えて構成される。シリンダ装置32は、支持フレーム28の先端部に垂設された支持プレート33に支持される。クランプバー31は、シリンダ装置32に水平方向に延在して取り付けられ、このシリンダ装置32の駆動により水平面内で回転した後に上方向へ移動する。これにより、図5に示すように、支持フレーム28の先端突出部44とクランプバー31との間でライザブレース7を挟持して、クランプ機構14がライザブレース7をクランプする。このクランプにより、図2に示すマスト13は、マスト設置部25を支点としたマスト本体24の振れが抑制されて、マスト本体24が位置決めされる。
スキャン機構15は、図3及び図4に示すように、探傷プローブ16Aを移動させるスキャン機構15Aと、探傷プローブ16Bを移動させるスキャン機構15Bとを有し、探傷プローブ16A、16Bによりライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを探傷して検査させるものである。
スキャン機構15Aは、探傷プローブ16Aを上下方向35Aに移動させて、この探傷プローブ16Aをライザブレース7の探傷面34A(図5のライザブレース7の上面)に位置付け、且つこの探傷面34Aの平面内で探傷プローブ16Aを原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向(走査方向36A)及び接線方向(ピッチ方向37A)に移動させる機構である。このスキャン機構15Aは、第1可動ブロック41A、上下用モータ38A、第2可動ブロック42A、ピッチ用モータ39A、第3可動ブロック43A及び走査用モータ40Aを備えて構成され、第3可動ブロック43Aに押圧機構17Aを介して探傷プローブ16Aが取り付けられる。なお、上下方向35Aと走査方向36Aとピッチ方向37Aは、互いに直交する方向である。
また、スキャン機構15Bは、探傷プローブ16Bを上下方向35Bに移動させて、この探傷プローブ16Bをライザブレース7の探傷面34B(図5のライザブレース7の下面)に位置付け、且つこの探傷面34Bの平面内で探傷プローブ16Bを原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向(走査方向36B)及び接線方向(ピッチ方向37B)に移動させる機構である。このスキャン機構15Bは、第1可動ブロック41B、上下用モータ38B、第2可動ブロック42B、ピッチ用モータ39B、第3可動ブロック43B及び走査用モータ40Bを備えて構成され、第3可動ブロック43Bに押圧機構17Bを介して探傷プローブ16Bが取り付けられる。なお、上下方向35Bと走査方向36Bとピッチ方向37Bは、互いに直交する方向である。
第1可動ブロック41Aに上下用モータ38Aが、第1可動ブロック41Bに上下用モータ38Bがそれぞれ設置される。上下用モータ38Aの駆動により第1可動ブロック41Aが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、第2可動ブロック42A、第3可動ブロック43A及び探傷プローブ16Aと共に、取付フレーム27に対して上下方向35Aに移動する。また、上下用モータ38Bの駆動により第1可動ブロック41Bが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、第2可動ブロック42B、第3可動ブロック43B及び探傷プローブ16Bと共に、取付フレーム27に対して上下方向35Bに移動する。
第1可動ブロック41Aにピッチ用モータ39Aが、第1可動ブロック41Bにピッチ用モータ39Bがそれぞれ設置される。ピッチ用モータ39Aの駆動により第2可動ブロック42Aが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、第3可動ブロック43A及び探傷プローブ16Aと共に、第1可動ブロック41Aに対してピッチ方向37Aに移動する。また、ピッチ用モータ39Bの駆動により第2可動ブロック42Bが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、第3可動ブロック43B及び探傷プローブ16Bと共に、第1可動ブロック41Bに対してピッチ方向37Bに移動する。
第2可動ブロック42Aに走査用モータ40Aが、第2可動ブロック42Bに走査用モータ40Bがそれぞれ設置される。走査用モータ40Aの駆動により第3可動ブロック43Aが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、探傷プローブ16Aと共に第2可動ブロック42Aに対して走査方向36Aに移動する。また、走査用モータ40Bの駆動により第3可動ブロック43Bが、図示しないラック及びピニオン等の動力伝達機構の作用で、探傷プローブ16Bと共に第2可動ブロック42Bに対して走査方向36Bに移動する。
探傷プローブ16Aは、図5に示すように、ライザブレース7の探傷面34Aに対向して配置され、この探傷面34Aから溶接部8Aへ向かって超音波を斜めに照射して、ライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを超音波により探傷して検査する。また、探傷プローブ16Bは、ライザブレース7の探傷面34Bに対向して配置され、この探傷面34Bから溶接部8Aへ向かって超音波を斜めに照射して、ライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを超音波により探傷して検査する。これらの探傷プローブ16A、16Bは、選択して作動可能に設けられ、両者またはいずれか一方がライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを探傷して検査する。
なお、上記探傷プローブ16Aは、探傷面34A以外に探傷面34Bの裏面である探傷面34Cを同様に超音波により探傷して検査しても良く、上記探傷プローブ16Bは、探傷面34B以外に探傷面34Aの裏面である探傷面34Dを同様に超音波により探傷して検査しても良い。更に、これらの探傷面34C、探傷面34Dの検査については、探傷プローブ16A及び探傷プローブ16Bの上下を入れ替えた探傷装置で同様に超音波により探傷して検査しても良い。
そして、図3及び図4に示すように、押圧機構17Aは、探傷プローブ16Aをライザブレース7の探傷面34Aの微小なうねりまたは傾斜に追従して上下動させて、探傷プローブ16Aをライザブレース7の探傷面34Aと常に一定の距離(密着を含む)に保持させるものであり、固定ブラケット45A、作動ブラケット46A及び作動部47Aを備えて構成される。また、押圧機構17Bは、探傷プローブ16Bをライザブレース7の探傷面34Bの微小なうねりまたは傾斜に追従して上下動させて、探傷プローブ16Bを探傷面34Bと常に一定の距離(密着を含む)に保持させるものであり、固定ブラケット45B、作動ブラケット46B及び作動部47Bを備えて構成される。
ライザブレース7は、溶接変形により探傷面34A、34Bに微小なうねりが発生する場合がある。また、ライザブレースの検査装置10の取付状況(例えばマスト13の設置状況など)によっては、探傷プローブ16A、16Bがライザブレース7の探傷面34A、34Bに対して傾斜してしまい、探傷開始位置と探傷終了位置との間で探傷プローブ16A、16Bとライザブレース7の探傷面34A、34Bとの距離が異なってしまう場合がある。
押圧機構17Aでは、固定ブラケット45Aが第3可動ブロック43Aに固定して取り付けられ、作動ブラケット46Aに探傷プローブ16Aが支持され、固定ブラケット45Aと作動ブラケット46A間に作動部47Aが介装される。また、押圧機構17Bでは、固定ブラケット45Bが第3可動ブロック43Bに固定して取り付けられ、作動ブラケット46Bに探傷プローブ16Bが支持され、固定ブラケット45Bと作動ブラケット46B間に作動部47Bが介装される。作動部47A、47Bは空気圧または水圧等を作動力とするシリンダ装置、または弾性力を作動力とするばね等の弾性体にて構成される。
押圧機構17Aは、作動部47Aの作動力により探傷プローブ16Aを、作動ブラケット46Aを介してライザブレース7の探傷面34Aに密着させ、または作動部47Aの作動力により探傷プローブ16Aを、作動ブラケット46Aに軸支された例えばローラ(不図示)等を介してライザブレース7の探傷面34Aに接触させる。そして、押圧機構17Aは、探傷プローブ16Aを作動部47Aの作動力により、探傷面34Aの微小なうねりまたは傾斜に追従して上下動させることで、探傷プローブ16Aの探傷面34Aとの距離を常に一定(密着も含む)に保持する。
押圧機構17Bも同様に、作動部47Bの作動力により探傷プローブ16Bを、作動ブラケット46Bを介してライザブレース7の探傷面34Bに密着させ、または作動部47Bの作動力により探傷プローブ16Bを、作動ブラケット46Bに軸支された例えばローラ(不図示)等を介してライザブレース7の探傷面34Bに接触させる。そして、押圧機構17Bは、探傷プローブ16Bを作動部47Bの作動力により、探傷面34Bの微小なうねりまたは傾斜に追従して上下動させることで、探傷プローブ16Bと探傷面34Bとの距離を常に一定(密着を含む)に保持する。
次に、上述のように構成されたライザブレースの検査装置10による検査方法について、図1〜図7を用いて説明する。
まず、図1及び図7に示すように、検査対象のライザブレース7によって原子炉圧力容器1に固定されたジェットポンプ3の上方から台座11を吊り下げ、この台座11の位置決めピン19を炉心シュラウド2のヘッドボルトブラケット21に差し込んで嵌合させる。これにより、台座11の原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2に対する周方向位置(方位)を決定して、台座11を炉心シュラウド2の上端部に設置する(S1)。
次に、炉心シュラウド2の上方からマスト13を、検査対象のライザブレース7に固定されたジェットポンプ3と、このジェットポンプ3に隣接する他のジェットポンプ3との間の空間に、これらのジェットポンプ3を回避して吊り下げる。その後、このマスト13を原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の周方向に移動させて、台座11の径方向移動機構12にマスト13のマスト設置部25設置する(S2)。
次に、径方向移動機構12の動作によりマスト13を、原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向に移動させて位置調整する(S3)。このとき、マスト13のマスト本体24に取り付けられているクランプ機構14、スキャン機構15、探傷プローブ16A及び16B、並びに押圧機構17A及び17Bは、ライザブレース7に接触しない位置にある。
次に、図4、図5及び図7に示すように、クランプ機構14におけるクランプバー31と支持フレーム28の先端突出部44とが、ライザブレース7を上下から挟んでクランプする。これにより、マスト13のマスト設置部25を支点としたマスト本体24の振れを抑制してマスト13を位置決めし、ライザブレースの検査装置10の据付誤差を補正する(S4)。
次に、図3及び図4に示すように、スキャン機構15(スキャン機構15A、15B)の上下用モータ38A及び38B、ピッチ用モータ39A及び39B、並びに走査用モータ40A及び40Bを駆動して、探傷プローブ16Aをライザブレース7の探傷面34Aに、探傷プローブ16Bをライザブレース7の探傷面34Bにそれぞれ接近させ、探傷プローブ16A、16Bのそれぞれを探傷開始位置に位置付ける。
その後、ピッチ用モータ39Aの駆動により、第2可動ブロック42A及び第3可動ブロック43Aを介して、探傷プローブ16Aをピッチ方向37Aに移動させ、ピッチ用モータ39Bの駆動により、第2可動ブロック42B及び第3可動ブロック43Bを介して、探傷プローブ16Bをピッチ方向37Bに移動させる。ピッチ方向37A及び37Bは、原子炉圧力容器1及び炉心シュラウド2の径方向に直交する方向であり、これにより、図5及び図6に示すように、探傷プローブ16Aがライザブレース7の上面側の探傷範囲18、例えば溶接部8Aを、探傷プローブ16Bがライザブレース7の下面側の探傷範囲18、例えば溶接部8Aをそれぞれ探傷して検査する(S5)。
ステップS5の後、図3〜図6に示すように、走査用モータ40Aの駆動により探傷プローブ16Aを、同一のライザブレース7について探傷終了位置から走査方向36Aに、図5、図6の破線で示すように移動させる(S6)。同様に、走査用モータ40Bの駆動により探傷プローブ16Bを、同一のライザブレース7について探傷終了位置から走査方向36Bに、図5及び図6の破線で示すように移動させる(S6)。
このステップS6の後、ピッチ用モータ39Aの駆動により探傷プローブ16Aを、同一のライザブレース7についてピッチ方向37Aに移動させて、この探傷プローブ16Aによりライザブレース7の上面側の探傷範囲18、例えば熱影響部8Bを探傷して検査する(S7)。更に、ピッチ用モータ39Bの駆動により探傷プローブ16Bを、同一のライザブレース7についてピッチ方向37Bに移動させて、この探傷プローブ16Bによりライザブレース7の下面側の探傷範囲18、例えば熱影響部8Bを探傷して検査する(S7)。
上述のステップS5〜S7において、探傷プローブ16A、16Bが1チャンネルの探傷プローブの場合には、探傷プローブ16A、16Bの走査方向36A、36Bへの移動を少なくとも1回行って、探傷範囲18(溶接部8A及び熱影響部8B)を全て探傷させるべく、走査方向36A、36B及びピッチ方向37A、37Bへの移動を繰り返す。また、探傷プローブ16A、16Bが複数チャンネルの探傷プローブである場合には、探傷開始位置からピッチ方向37A、37Bへの1回の探傷で、ライザブレース7の探傷範囲18(溶接部8A及び熱影響部8B)を全て探傷可能であれば、探傷プローブ16A、16Bを走査方向36A、36Bにそれぞれ移動させなくてもよい。
ライザブレース7への探傷終了後、上下用モータ38A及び38B、ピッチ用モータ39A及び39B並びに走査用モータ40A及び40Bを駆動して、探傷プローブ16A及び16Bを、ライザブレース7に接触しない位置まで移動させ、次に、クランプ機構14によるライザブレース7のクランプを解除する(S8)。このステップS8の後に、台座11の径方向移動機構12からマスト13を取り外し、検査対象のライザブレース7により固定されたジェットポンプ3と、このジェットポンプ3に隣接する他のジェットポンプ3との間でマスト13を水平方向に吊り動かし、その後、このマスト13を引き上げる(S9)。
ステップS9の後に、台座11を炉心シュラウド2の上端部から取り外して引き上げる(S10)。そして、次に探傷すべきライザブレース7が存在するか否かを判断する(S11)。次に探傷すべきライザブレース7が存在する場合には、台座11を炉心シュラウド2の上方空間で水平方向に移動させ、次に探傷すべきライザブレース7により固定されたジェットポンプ3の上方位置で、台座11を炉心シュラウド2の上端部に設置し(S1)、以下、ステップS2〜S11の手順を実行する。ステップS11において、次に探傷すべきライザブレース7が存在しない場合には、ライザブレース7の探傷検査を終了する(S12)。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)〜(3)を奏する。
(1)図1及び図2に示すように、ライザブレース7の上方に設置された台座11の径方向移動機構12に、ジェットポンプ3を回避しつつマスト13が吊り下げられて設置され、このマスト13の下端部に設けられたクランプ機構14及びスキャン機構15のうち、クランプ機構14がライザブレース7をクランプすることでマスト13を位置決めする。このため、スキャン機構15により探傷プローブ16A及び16Bを、ライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bに遠隔で正確にアクセスさせることができる。この結果、ジェットポンプ2のインレットミキサ5を取り外すことなく、探傷プローブ16A、16Bによりライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを高精度に探傷して検査できる。
(2)探傷プローブ16Aがライザブレース7の上面の探傷面34Aに対向配置されて、この探傷面34Aの探傷範囲18を探傷し、また、探傷プローブ16Bがライザブレース7の下面の探傷面34Bに対向配置されて、この探傷面34Bの探傷範囲18を探傷する。更に、これらの探傷プローブ16Aと16Bは、選択して作動可能に設けられるので、探傷面34Aと34Bのいずれかの探傷範囲18を、または探傷面34A及び34Bの両方の探傷範囲18を探傷することができる。このため、探傷プローブ16A、16Bによる検査の効率化を実現でき、検査時間を短縮できる。
さらに、探傷プローブ16Aと16Bは、探傷面34Cおよび探傷面34Dについても探傷範囲18を探傷することができるので、その場合においては新たに装置を設置することなく、検査時間を短縮して当該検査を確実に実行することができる。
(3)押圧機構17Aが、ライザブレース7の探傷面34の微小なうねりまたは傾斜に追従して探傷プローブ16Aを上下動させて、探傷プローブ16Aと探傷面34Aとを一定の距離(密着を含む)に保持する。また、押圧機構17Bが、ライザブレース7の探傷面34Bの微小なうねりまたは傾斜に追従して探傷プローブ16Bを上下動させて、探傷プローブ16Bと探傷面34Bとを一定の距離(密着を含む)に保持する。このように、探傷プローブ16A、16Bとライザブレース7の探傷面34A、34Bとのそれぞれの距離が一定に保持されることで、探傷プローブ16A、16Bによる検査をより厳密且つ正確に実施することができる。
[B]第2実施形態(図8、図9)
図8は、第2実施形態に係るライザブレースの検査装置をシュラウドに据え付けた状態を示す斜視図である。図9は、図8のライザブレースの検査装置を示す斜視図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態のライザブレースの検査装置50が第1実施形態と異なる点は、台座が、炉心シュラウド2の上端部をガイドとして、または炉心シュラウド2の上部に敷設された軌道(不図示)をガイドとして、炉心シュラウド2の周方向に移動可能な移動機構52を備えた周方向移動台座51であり、これらの周方向移動台座51と径方向移動機構12により周方向移動台車53が構成された点である。
周方向移動台座51の上面に、マスト13のマスト設置部25を設置可能な径方向移動機構12が設けられる。また、周方向移動台座51の下面側に、移動機構52を構成する走行輪54、駆動輪55及びガイドローラ56が設けられる。
走行輪54は、周方向移動台座51に作用する荷重を支持して転動するものであり、本第2実施形態のように炉心シュラウド2の上端部のシュラウド上部リング20の上面に直接着座、またはシュラウド上部リング20に敷設された上記軌道(不図示)に着座する。走行輪54は、特にシュラウド上部リング20に直接着座する場合には樹脂製である。走行輪54が樹脂製にて構成されてシュラウド上部リング20の上面に直接着座し、または走行輪54が上記軌道に着座することで、シール面であるシュラウド上部リング20の上面が保護される。
駆動輪55は、炉心シュラウド2の上部の内面を押圧した状態で駆動モータ57により駆動されて、周方向移動台車53を炉心シュラウド2の周方向に沿って走行させる。また、ガイドローラ56は、炉心シュラウド2の上部の外面に接触することで、駆動輪55による押圧反力を受けると共に、周方向移動台車53の走行時のガイド機能を果たす。
本第2実施形態のライザブレースの検査装置50における検査方法では、周方向移動台車53を炉心シュラウド2の上端部に吊り下げた後、炉心シュラウド2のシュラウド上部リング20をガイドとして、またはシュラウド上部リング20に敷設された上記軌道をガイドとして、周方向移動台車53を、移動機構52の特に駆動輪55の駆動により炉心シュラウド2の周方向に移動させて、検査対象のライザブレース7の上方に位置付ける。
次に、マスト13を吊り下げ、このマスト13のマスト設置部25を、検査対象のライザブレース7の上方に位置付けられた周方向移動台車53の周方向移動台座51における径方向移動機構12に設置して、マスト13を周方向移動台車53に取り付ける。その後、第1実施形態と同様にして、クランプ機構14により検査対象のライザブレース7をクランプし、スキャン機構15を動作させて探傷プローブ16A、16Bによりライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを探傷して検査する。
更に、次に検査すべき検査対象のライザブレース7が存在する場合には、マスト13を取り外した後に、前述と同様に移動機構52の駆動輪55を駆動させ、周方向移動台車53を炉心シュラウド2の周方向に移動させて、次の検査対象のライザブレース7の上方に位置付ける。その後、この周方向移動台車53の径方向移動機構12にマスト13を吊り下げて設置して、次の検査対象のライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを前述と同様にして探傷し検査する。
以上のように構成されたことから本第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)を奏するほか、次の効果(4)を奏する。
(4)炉心シュラウド2のシュラウド上部リング20を含む上端部をガイドとして、またはシュラウド上部リング20に敷設された軌道をガイドとして移動可能な移動機構52を周方向移動台座51に備えて周方向移動台車53が構成される。このため、次の検査対象のライザブレース7の上方位置まで周方向移動台車53を、炉心シュラウド2の上端部において周方向に移動させればよく、第1実施形態のように、台座11を吊り上げて水平方向に移動させ、その後、台座11を次の検査対象のライザブレース7の上方位置まで吊り下げる必要がないので、検査時間を短縮できる。
[C]第3実施形態(図1、図2参照)
この第3実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態のライザブレースの検査装置60が第1実施形態と異なる点は、図2に示すように、マスト13が伸縮機構61を例えば内蔵して有し、この伸縮機構61がマスト13を高さ方向に伸縮させることで、マスト13の下端部に取り付けられたクランプ機構14、スキャン機構15、探傷プローブ16A及び16B、並びに押圧機構17A及び17Bの上下方向の位置が調整可能に構成された点である。
この伸縮機構61は特に、吊り下げられたマスト13のマスト設置部25が台座11の径方向移動機構12に設置された後に作動して、クランプ機構14、スキャン機構15、探傷プローブ16A及び16B、並びに押圧機構17A及び17Bの上下方向の位置をライザブレース7の位置にあわせて調整する。これにより、クランプ機構14によるライザブレース7へのクランプと、探傷プローブ16A及び16Bによるライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bの探傷とが正確に実施される。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)を奏するほか、次の効果(5)を奏する。
(5)マスト13が、このマスト13を伸縮させる伸縮機構61を有することから、マスト13を台座11への設置後に伸縮機構61により伸縮させることで、クランプ機構14、スキャン機構15、探傷プローブ16A及び16B、並びに押圧機構17A及び17Bの上下方向の位置をライザブレース7の高さに応じて調整することができる。従って、クランプ機構14によるライザブレース7へのクランプ、探傷プローブ16A及び16Bによるライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bの探傷をともに正確に実施できる。このため、マスト13の高さが異なる出力の異なる複数の原子炉に対して、本第3実施形態のライザブレースの検査装置60を適用することができる。
[D]第4実施形態(図1、図2、図4、図6参照)
この第4実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態のライザブレースの検査装置70が第1実施形態と異なる点は、マスト13と探傷プローブ16A及び16Bとのいずれか一方をマスト13の周方向に旋回させる旋回機構71を有して構成された点である。この旋回機構71により、探傷プローブ16Aをピッチ方向37Aに、探傷プローブ16Bをピッチ方向37Bにそれぞれ移動させるときに、探傷プローブ16A及び16Bを常に原子炉圧力容器1の曲面に沿った方位に向けて探傷させることが可能になる。
この旋回機構71は、図2に示すように、マスト13のマスト設置部25とマスト本体24との間に設置されて、マスト設置部25に対してマスト本体24をマスト13の周方向R(図6)に旋回させる場合と、マスト13におけるマスト本体24の下端部とスキャン機構15の取付ブラケット26との間に設置されて、マスト本体24に対してスキャン機構15をマスト13の周方向Rに旋回させる場合とがある。あるいは、この旋回機構71は、図4に示すように、第3可動ブロック43A、43Bと押圧機構17A、17Bとの間または押圧機構17A、17Bと探傷プローブ16A、16Bとの間にそれぞれ配置されて、マスト13を介することなく、探傷プローブ16A及び16Bをマスト13の周方向Rに旋回させるようにしてもよい。
以上のように構成されたことから、本第4実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)を奏するほか、次の効果(6)を奏する。
(6)旋回機構71は、マスト13と探傷プローブ16A及び16Bとのいずれか一方をマスト13の周方向Rに旋回させて、探傷プローブ16Aをピッチ方向37Aに、探傷プローブ16Bをピッチ方向37Bにそれぞれ移動させるときに、探傷プローブ16A及び16Bを常に原子炉圧力容器1の曲面に沿った方位に向けて探傷させる。このため、探傷プローブ16A、16Bからそれぞれ照射される超音波の照射方位を、図6に示す溶接止端部8Cに対して水平面内で垂直に設定できる。この結果、例えば原子炉圧力容器1とライザブレース7との溶接部8Aにおける隅肉部8Dを含めた広い範囲に対して超音波探傷を実施することができる。
[E]第5実施形態(図10)
図10は、第5実施形態に係るライザブレースの検査装置を炉心シュラウドに据え付けた状態を示す斜視図である。この第5実施形態において第1及び第2実施形態と同様な部分については、第1及び第2実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態のライザブレースの検査装置80が第1実施形態と異なる点は、隣接するジェットポンプ3間にタイロッド9等の構造物が存在する場合、マスト81がタイロッド9等の構造物を避けるために少なくとも1箇所が曲げられて、例えば屈曲または湾曲して構成された点である。本第5実施形態のマスト81は、マスト設置部25に連結されるマスト本体82の2箇所が、略直角に屈曲してクランク状に構成されている。この、マスト本体82は、炉心シュラウド2に設置されたライザブレース7における原子炉圧力容器1の径方向の位置に応じて伸縮自在に構成することも可能である。
隣接するジェットポンプ3間にタイロッド9等の構造物が存在する場合には、炉心シュラウド2の上端部からライザブレース7に対してマストを吊り下げ可能な範囲が狭くなり、直線状のマスト13ではタイロッド9等の構造物やジェットポンプ3に干渉してしまう。これに対し、本第5実施形態では、マスト81のマスト本体82の2箇所が略直角に屈曲してクランク状に構成されることで、このマスト81を、ジェットポンプ3の略直上において炉心シュラウド2の上端部から、タイロッド9等の構造物及びジェットポンプ3に干渉させることなく吊り下げることが可能になる。
以上のように構成されたことから、本第5実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果(1)〜(4)と同様な効果を奏するほか、次の効果(7)を奏する。
(7)マスト81のマスト本体82は、少なくとも1箇所が屈曲または湾曲して構成されたので、隣接するジェットポンプ3間にタイロッド9等の障害物が存在する場合にも、炉心シュラウド2の上端部から、ジェットポンプ3及び上記障害物に干渉することなく吊り下げることができる。従って、このような場合にも、マスト81のマスト本体82の下端部に取り付けられたクランプ機構14、探傷プローブ16A及び16Bのうち、クランプ機構14によって検査対象のライザブレース7をクランプし、探傷プローブ16A及び16Bによってライザブレース7の溶接部8A及び熱影響部8Bを探傷して検査することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…原子炉圧力容器、2…炉心シュラウド、3…ジェットポンプ、4…ライザ管、7…ライザブレース、8A…溶接部、8B…熱影響部、10…ライザブレースの検査装置、11…台座、12…径方向移動機構、13…マスト、14…クランプ機構、15、15A、15B…スキャン機構、16A、16B…探傷プローブ、17A、17B…押圧機構、34A、34B、34C、34D…探傷面、35A、35B…上下方向、36A、36B…走査方向、37A、37B…ピッチ方向、50…ライザブレースの検査装置、51…周方向移動台座、52…移動機構、53…周方向移動台車、60…ライザブレースの検査装置、61…伸縮機構、70…ライザブレースの検査装置、71…旋回機構、80…ライザブレースの検査装置、81…マスト、82…マスト本体

Claims (9)

  1. ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部を非破壊で検査するライザブレースの検査装置であって、
    前記ライザブレースの上方に設置されて径方向移動機構を備えた台座と、
    前記径方向移動機構に設置されるマストと、
    前記マストの下部に設けられ、前記ライザブレースをクランプして前記マストの動きを抑制し、前記マストを位置決めするクランプ機構と、
    前記ライザブレースの前記溶接部及び前記熱影響部を検査する探傷プローブと、
    前記マストの下部に設けられ、前記探傷プローブを前記ライザブレースの探傷面に位置づけ且つ移動させるスキャン機構と、を有することを特徴とするライザブレースの検査装置。
  2. 前記スキャン機構は、探傷プローブを原子炉圧力容器の径方向及び接線方向に移動させて、前記探傷プローブによりライザブレースの溶接部及び熱影響部を検査させるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載のライザブレースの検査装置。
  3. 前記台座は、原子炉圧力容器内で炉心を保持する炉心シュラウドの上端部をガイドとして、または前記炉心シュラウドの上部に敷設された軌道をガイドとして、周方向に移動可能な移動機構を備えた周方向移動台座であることを特徴とする請求項1または2に記載のライザブレースの検査装置。
  4. 前記マストは、このマストを高さ方向に伸縮させることでクランプ機構及びスキャン機構の上下方向の位置を調整可能とする伸縮機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のライザブレースの検査装置。
  5. 前記マストまたは前記探傷プローブは、前記マストの周方向に旋回可能に設けられて、前記探傷プローブを原子炉圧力容器の曲面に沿った方位に向けて探傷させるよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のライザブレースの検査装置。
  6. 前記探傷プローブは、ライザブレースの探傷面である上面と下面のそれぞれに対向するように設けられ、前記上面と前記下面の片面または両面を選択的に検査するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のライザブレースの検査装置。
  7. 前記マストは、隣接するジェットポンプ間の構造物を避けるため、少なくとも一箇所が曲げられて構成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のライザブレースの検査装置。
  8. 前記探傷プローブをライザブレースの探傷面のうねりまたは傾斜に追従して上下動させて、前記探傷プローブを前記探傷面と一定の距離に保持させるよう構成された押圧機構を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のライザブレースの検査装置。
  9. ジェットポンプのライザ管を原子炉圧力容器に固定するライザブレースの溶接部及び熱影響部を非破壊で検査するライザブレースの検査方法であって、
    前記ライザブレースの上方に設置された台座の径方向移動機構に、前記ジェットポンプを回避しつつマストを吊り下げて設置し、
    前記マストの下部に設けられたクランプ機構及びスキャン機構のうち、前記クランプ機構により前記ライザブレースをクランプして前記マストを位置決めし、
    前記スキャン機構により探傷プローブを、前記ライザブレースの探傷面に位置づけ且つ移動させて、
    前記探傷プローブにより前記ライザブレースの前記溶接部及び前記熱影響部を検査することを特徴とするライザブレースの検査方法。
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