JP6245665B2 - 原子炉内のアクセスが制約された領域でセンサ位置を制御する装置および方法 - Google Patents

原子炉内のアクセスが制約された領域でセンサ位置を制御する装置および方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、ここに参照により援用されている2013年3月14日に提出された「Apparatus and Method to Control Sensor Position in Limited Access Areas Within a Nuclear Reactor」と題する米国特許出願第13/802,907号の利益を主張するものであり、後者の出願は、2012年10月9日に提出された「Apparatus and Method to Control Sensor Position in Limited Access Areas Within a Nuclear Reactor」と題する米国仮特許出願第61/711,239号に基づく優先権を主張する。
本発明は一般にロボットシステムに関し、詳細には、原子炉内のアクセスが制約された領域で超音波プローブなどのセンサを遠隔操作により位置決めするための改良された装置および方法に関する。
原子炉は、原子燃料の炉心を含む原子炉圧力容器内で水を加熱して発生させた蒸気により蒸気タービンを駆動し、電力を生産する。原子炉内の様々な構成機器および構造物は、構造健全性と修理の必要性を判断するために定期的に検査される。超音波検査は、原子炉構成機器のひび割れを検出する周知の技術である。原子炉内の検査領域は、アクセス上制約があるため検査ツールを使用して評価するのが難しいことがある。例えば、炉心シュラウドの溶接部は、応力腐食割れに関して定期的に評価される。応力腐食割れが存在すると、炉心シュラウドの構造健全性が低下するおそれがある。しかし、炉心シュラウドはアクセスしにくい。取り付け作業のためにアクセスできるのは、シュラウドの外側と原子炉圧力容器の内側との間の環状空間の、互いに隣接するジェットポンプの間に限られる。走査作業のためにアクセスできるのは、シュラウドとジェットポンプとの間のさらに狭い空間内に制限される。
さらに、原子炉内の検査領域は放射能が高く、同領域内で作業する作業員に安全上のリスクが及ぶ可能性がある。したがって、このような領域の検査の大部分は、遠隔操作で設置可能であり、限られた狭い空間内で操作できるロボット装置を必要とする場合がある。
沸騰水型原子炉等の原子炉の検査と修理では、典型的には、手動制御のポールとロープを使用して、検査や修理用の装置を操作および/または位置決めする。原子炉の運転停止時に一部の構成機器の検査や修理を行うには、原子炉冷却材中の30〜100フィートの深さに検査マニピュレータまたは装置を設置する必要がある。マニピュレータの設置または取外しは比較的長い期間を要し、プラントの運転停止期間に影響が及ぶ可能性がある。また、また、種々の検査範囲に応じた、マニピュレータのさらなる設置と取外しを必要とするマニピュレータの再構成を幾度か余儀なくされる可能性がある。設置・取外しの期間が長くなると、プラントの運転停止期間に影響が及ぶだけでなく、作業員の放射線被ばくと汚染への露出が増えることになる。
発電事業者は、放射線被ばくを減らし、費用とプラント運転停止の影響を軽減するために、マニピュレータの設置・取外しの回数を減らすことを望んでいる。本発明によって、再構成、設置および取外しの回数を最小限に抑えることができる。現在利用可能なマニピュレータを使用した場合に、再構成を行う回数を約半分に減らせる可能性があると考えられる。
本発明は、原子炉容器内の炉心シュラウドを検査するための装置および方法を提供する。一局面において、本発明は、原子炉の一領域においてセンサを遠隔操作で位置決めするための装置を提供する。本装置は、底部フレーム、第1の端部および第2の端部を有する上蓋(当該上蓋は当該底部フレームの上方において該フレームと実質的に整列関係に配置される)、上蓋の第1の端部に接続されたセンサ、第1の直線レール、第1の直線レールと実質的に平行整列関係にある第2の直線レール、第1および第2の直線レールのそれぞれと移動可能な状態で接続され、上蓋に接続された機構(当該機構は上蓋を底部フレームに対して平行移動する)、ならびに第1の端部および第2の端部を有する1本以上のケーブル(当該第1の端部はセンサに接続され、当該第2の端部は電源、信号源または受信機に接続される)から成る。
本装置はさらに、ケーブルの一部を収納する、底部フレームに接続された保護カバーを備えることができる。本装置はさらに、第1の端部および第2の端部を有する第1のバーならびに第1の端部および第2の端部を有する第2のバーから成る2本バー連結体を備えており、第1のバーの第1の端部は底部フレームに取り付けられたピンに接続され、第1のバーの第2の端部はピボットピンに接続され、第2のバーの第1の端部は上蓋に取り付けられたピンに接続され、第2のバーの第2の端部はピボットピンに接続され、上蓋が水平移動すると2本バー連結体は延伸配置となる。
本装置の上蓋の第1の端部は、マニュアルピック機構と協働して本装置を伸縮させるためのアクセス孔を有することができる。本装置はさらに、上蓋を第1の位置から第2の位置へ水平移動させることによってセンサを第1の位置から第2の位置へ延伸させるために、少なくとも一部が上蓋に取り付けられた2本以上の液圧シリンダを備えることができる。
2本バー連結体がケーブルを保護するように、当該ケーブルがセンサから当該2本バー連結体の間を延びるように構成できる。
上蓋の第1の端部を検査ツールのアームに接続して、センサにより原子炉内の構成機器を検査することができる。一実施態様では、原子炉圧力容器内の炉心シュラウドが構成機器である。ツールを炉心シュラウド上に配置し、本装置を炉心シュラウドと原子炉圧力容器の壁との間に形成される環状空間に配置することができる。
別の一局面において、本発明は、原子炉の一領域においてセンサを遠隔操作で位置決めする方法を提供する。本方法は、底部フレーム、第1の端部および第2の端部を有する上蓋(当該上蓋は当該底部フレームの上方において該フレームと実質的に整列関係に配置される)、上蓋の第1の端部に接続されたセンサ、第1の直線レール、第1の直線レールと実質的に平行整列関係にある第2の直線レール、第1および第2の直線レールのそれぞれと移動可能な状態で接続され、上蓋に接続された機構(当該機構は上蓋を底部フレームに対して平行移動させる)、ならびに第1の端部および第2の端部を有する1本以上のケーブル(当該第1の端部はセンサに接続され、当該第2の端部は電源、信号源または受信機に接続される)から成るセンサ位置決め装置を得るステップと、当該センサ位置決め装置を検査ツールに接続するステップとから成る。
また別の一局面では、本発明の装置は、同装置に取り付けられたセンサを、検査ツールに取り付けられたセンサに対して特定の相対位置に位置決めするために使用される。
本発明の詳細を、好ましい実施態様を例にとり、添付の図面を参照して以下に説明する。
従来のBWRにおける関連部分の概略立面図である。
図1Aに示すBWRに組み込まれた炉心シュラウドの部分断面図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、炉心シュラウド検査装置の正面図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、図2の炉心シュラウド検査装置の固定ギアラック機構を示す斜視図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、図2の炉心シュラウド検査装置の可動支承システムを示す斜視図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、図2の炉心シュラウド検査装置の下部軌条の詳細図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、図2の炉心シュラウド検査装置のエンドエフェクタ用精密位置決め装置の詳細図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、原子炉の炉心シュラウドに設置され、センサ位置決め装置が取り付けられた、図2の炉心シュラウド検査装置の正面図である。
本発明の或る特定の実施態様に係るセンサ位置決め装置の斜視図と、下面図である。
本発明の或る特定の実施態様に係る、図8Aのセンサ位置決め装置を、上蓋を取り外した状態で示す、上面図である。
図9のセンサ位置決め装置を、上蓋を取り外した状態で示す、上面図である。図10Aは、本発明の或る特定の実施態様に係る、センサおよび延伸配置の2本バー連結体を示し、図10Bは、本発明の或る特定の実施態様に係る、センサおよび収縮配置の2本バー連結体を示す。
本明細書では、「第1の」、「第2の」等の用語を、様々な要素を記述するために使用することがあるが、こうした用語によってかかる要素が限定されるものではない。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別する目的でのみ使用する。例えば、実施態様の範疇から外れることなく、第1の要素を第2の要素と称することができ、同様に、第2の要素を第1の要素と称することもできる。本明細書で使用する「および/または」という用語は、列挙した関連項目のうちの1つ以上の項目の任意のおよびすべての組み合わせを含む。
構成機器の或る要素が、別の要素または層「の上にある」、「に接続している」、「に結合している」または「を覆っている」と言った場合、当該或る要素は当該他の要素または層に直接接していても、間に他の要素または構成機器が介在してもよい。
本明細書において、空間的な相対位置を示す用語(「の下」、「の下方」、「下部」、「の上」、「上部」など)は、1つの要素または特徴部分と他の要素または特徴部分との関係を図で説明するにあたって、記述を容易にするために使用することがある。空間的な相対位置を示す用語は、図に示す配向に加えて、使用時または運転時の装置の様々な向きを包含することを意図している。例えば、図中の装置を逆さにすると、他の要素または特徴部分の「下方」または「下」と記述されていた要素は、当該他の要素または特徴部分の「上」という配向になる。したがって、「の下」という用語は、上と下の両方の配向を包含することがある。装置は別の向き(90度の回転や他の配向)になることもあり、本明細書で使用する空間的な相対位置を記述する用語は、相応に解釈すべきである。
「a」、「an」および「the」に先導される単数形は、文脈から違うことが明らかでない限り、複数形をも包含する。また、本明細書で使用する「から成る」および/または「を含む」という用語は、言及された特徴部分、整数、ステップ、操作、要素および/または構成機器の存在を示すが、1つ以上のその他の特徴部分、整数、ステップ、操作、要素、構成機器および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
本発明は、原子炉内のアクセスが制約された領域で超音波プローブなどのセンサを遠隔操作により位置決めするためのロボットシステムに関する。センサは、検査または修理ツールの導入および設置のためのアクセスが制約された原子炉内で構成機器および構造物を検査または修理するために使用されることがある。或る特定の実施態様において、そのようなセンサは、原子炉の炉心シュラウド検査への使用に好適であり、当該センサは、炉心シュラウドと原子炉圧力容器の壁との間に形成された狭い環状空間内に配置される。
本発明は、沸騰水型原子炉および加圧水型原子炉等の軽水炉で使用できる。
本発明の或る特定の実施態様において、本装置は一般に、原子炉内の構成機器および構造物、特にアクセスに制約のある構成機器および構造物の検査に使用されるツールに接続される。或る特定の実施態様において、本発明の装置は、原子炉圧力容器内の炉心シュラウドの検査ツールに接続される。一般にこの検査は、検査ツールを炉心シュラウド上に位置決めすることにより行う。検査ツールは、炉心シュラウドと原子炉圧力容器の壁との間に形成された環状空間内を炉心シュラウドに沿って垂直に延びるアームを含む。このアームとそれに接続されたセンサは、炉心シュラウドの表面と溶接部を検査するために、当該炉心シュラウドに沿って垂直および周方向に移動するように操作できる。或る特定の実施態様において、本発明の装置は、炉心シュラウドに沿ってセンサが垂直に移動する距離を延長するために、アームの下端に接続される。本発明の装置はまた、センサに電力と信号を送るためのケーブルを保護する手段を提供する。さらに本発明の装置は、液圧または空気圧により操作可能であり、電線の設置は不要である。
本発明の装置の使用方法を、或る特定の検査ツールを使用した炉心シュラウドの検査に関して説明する。ただし、本発明の装置は、原子炉内の多種多様な構成機器および構造物の検査、改造および修理手順に適用できる。また本発明の装置は、かかる検査、改造および修理に使用する可能性のある様々な検査ツールに接続できる。
図1Aは、従来の沸騰水型原子炉(BWR)の原子炉圧力容器(RPV)4中の炉心シュラウド2を示している。給水を、給水入口(図示せず)および給水スパージャ6を介してRPV4内に取り入れる。給水スパージャ6は、給水をRPV4内で円周沿いに配水するための適切な孔を有する環状管である。スパージャ6からの給水は、炉心シュラウド2とRPV4との間に形成される環状領域であるダウンカマ環状部8を通って下方に流れる。
炉心シュラウド2は、原子燃料炉心を取り囲むステンレス鋼製円筒であり、その位置は図1の参照符号10で全般的に表してある。炉心は、複数の燃料集合体(図示せず)から成る。燃料集合体の各配列は、その最上部を上部格子板により、また最下部を炉心板により支持されている(いずれも図示せず)。上部炉心格子板は、燃料集合体の最上部を側方に支持し、制御棒を挿入できるように燃料チャンネルの間隔を正しく保つ。
給水は、ダウンカマ環状部8を介してジェットポンプ18へ流入し、さらに炉心下部プレナム12へ流れる。給水はその後燃料集合体内に入り、そこで沸騰境界層が形成される。水と蒸気の混合物が、シュラウド蓋体16の下にある炉心上部プレナム14に流入する。蒸気と水の混合物は、シュラウド蓋体16の上の垂直スタンドパイプ((図示せず)の中を流れて汽水分離器(図示せず)に入り、そこで液体の水と蒸気に分離される。その後、液体の水は混合プレナム内で給水と混合され、この混合水はダウンカマ環状部8を介して炉心へ還流する。蒸気は、蒸気出口を介してRPVから抽出される。
BWRには、冷却材の強制対流熱伝達により炉心を冷却する冷却材再循環系も含まれるが、これは、要求される出力密度を達成するために必要である。水の一部は、ダウンカマ環状部8の下端部から再循環水出口(図1では見えない)を介して取り出され、遠心式再循環ポンプ(図示せず)によって、再循環水入口20を介してジェットポンプ組立体18(このうちの2体が図1Aに示してある)内へ強制的に送り込まれる。BWRは2台の再循環ポンプを備えており、各々が複数のジェットポンプ組立体に駆動流を提供する。ジェットポンプ組立体は、炉心シュラウド2の周りに周方向に分散配置されている。
図1Bは、炉心シュラウド2の細部を示している。シュラウド蓋体16を支持するためのシュラウド蓋体フランジ2a、最上部がシュラウド蓋体フランジ2aに溶接された円筒形の上部シュラウド壁2b、上部シュラウド壁2bの最下端に溶接された環状の上部格子板支持リング2c、最上部が上部格子板支持リング2cに溶接され、中間部シュラウド取付け溶接部によって接合された上部および下部シェルセクション(2d、2e)から成る円筒形の中間部シュラウド壁、ならびに中間部シュラウド壁の最下端および下部シュラウド壁2gの最上端に溶接された環状の炉心板支持リング2fがある。シュラウド全体は、下部シュラウド壁2gの最下部に溶接されたシュラウドサポート22と、環状ジェットポンプ支持板24に支持されており、当該環状のジェットポンプ支持板は、内径部がシュラウドサポート22に、外径部がRPV4に溶接されている。
シュラウドおよび関連する溶接部の材質は、低炭素オーステナイト系ステンレス鋼である。中間部シュラウド取付け溶接部を含むシュラウド周溶接部の熱影響を受けた部分には、溶接残留応力がある。したがって、中間部シュラウド取付け溶接部Wおよびその他の周溶接部に応力腐食割れを発生しやすくする仕組みが存在する。
検査ツールは、炉心シュラウドおよび関連する溶接部の検査を行うために、炉心シュラウドと接触した状態で、原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間に形成された環状空間内で遠隔操作される。このツールは、炉心シュラウドの上部環状リムのような炉心シュラウドの一部に対して、例えばその上に設置するか、それと接続することにより配置された上部部分軌条を含む。一実施態様において、上部部分軌条は、炉心シュラウドの蒸気ダムの上に設置され、自らの重心によってその位置に支持される。上部部分軌条は、当該上部部分軌条に移動自在に結合された精密ヘッド/剛性フレーム構造体を案内する。当該剛性フレーム構造体は、当該精密ヘッドから垂直下方へ延びている。精密ヘッド/剛性フレーム構造体は、電動モータおよび玉軸受等を備えており、それによって同構造体は上部部分軌条に沿って水平に移動できる。さらに上部軌条は、完全な環状の軌条を設けなくともこの装置を使用できるように体系的に構成されたモータと制動器を備えている。ヘッド/剛性フレーム構造体は、炉心シュラウドの上部胴領域を検査または修理するためのセンサ位置決め装置を収納している。精密ヘッドとフレームはまた、移動可能な下部軌条を位置決めするために操作することもできる。下部軌条領域は、中間部および下部の炉心シュラウド胴領域を検査または修理するための下部アーム/位置決め装置を収納している。この位置決め装置は、炉心シュラウドの垂直方向および円周方向に沿ってアームを変位させることができる2軸位置決め装置である。超音波振動子などの1個以上のセンサが、炉心シュラウドを検査するために下部アームに接続されている。或る特定の実施態様において、下部アームは、互いに離隔した複数のセンサを備えることができる。
図2は、本発明の或る特定の実施態様に係わる、原子炉内の炉心シュラウドを検査するための炉心シュラウド検査ツール(参照符号100で総括的に表す)を示している。装置100は、ヘッド110、フレーム112および上部部分軌条114を含む。フレーム112は、上端部116と下端部118を有する。フレーム112の上端部116は、ヘッド110に取り付けられる。ヘッド110は、上部部分軌条114に対して水平方向に適宜移動できるように、上部部分軌条114に接続される。フレーム112の下端部118は、フレーム112に対して下部軌条120を適宜移動できるように、下部軌条120に取り付けられる。キャリッジ122は、下部軌条120に対して適宜水平に移動できるように、下部軌条120に結合している。或る特定の実施態様において、上部部分軌条114および下部軌条120は、原子炉内の炉心シュラウドの円筒形に適合するように湾曲している。
上部部分軌条114は、軌条制動装置124を含む。軌条制動装置124を作動させると、上部部分軌条114は固定された状態に保たれ、ヘッド110(およびそれに取り付けられたフレーム112)は上部部分軌条114に沿って水平に移動できる。軌条制動装置124の作動を停止または解除すると、上部部分軌条114を炉心シュラウドのリムに沿って別の位置へ駆動できる。軌条制動装置124は、完全な環状の案内軌条を設けなくても、ヘッド110とフレーム112をシュラウドの表面沿いに移動させることができる。したがって、ヘッド110とフレーム112を上部部分軌条114沿いに水平移動することができるが、その代わりに、上部部分軌条114を、炉心シュラウドのリム沿いの別の位置へ水平移動することができる。
図3は、上部部分軌条114を炉心シュラウド沿いに移動するための固定ギアラック機構150を示している。固定ギアラック機構150は、ヘッド110内に配置された位置決めモータ155/ギアセット157と連動する。モータ155を駆動すると、ヘッド110が上部部分軌条114に対して移動する。軌条制動装置124が作動状態にあれば、上部部分軌条114が炉心シュラウドに対して固定位置にあり、ヘッド110が上部部分軌条114および炉心シュラウドに対して移動する。その代わりに、位置決めピン160をヘッド110から空気圧または液圧により延伸させて、炉心シュラウドのリムに配置された原子炉機材に作用させることもできる。位置決めピン160が延伸した状態で軌条制動装置124を解除すると、ヘッド110は炉心シュラウドに対して固定された状態に保たれるが、上部部分軌条が炉心シュラウドに対して移動する。これによって、装置全体100が炉心シュラウドに対して移動する。ヘッドモータ155は完全な位置フィードバックを提供するので、装置全体の包括的な位置決めが厳密な許容差内で維持・監視される。
図4は、下部軌条120をフレーム112に対して駆動して、既知の装置の典型的な境界および障害物の外側にある炉心シュラウド沿いの位置へ下部軌条120を到達させることのできる可動支承システム170を示している。フレーム112は、下部軌条120に結合された案内路174に沿って転動する軸受ホイール172を含む。
図4、5において、フレーム112は固定モータ175およびピニオンギア177を備えるが、当該ピニオンギアは駆動されると、下部軌条120に結合されたラックギア178に作用する。フレームモータ175が回転すると、下部軌条120はフレーム112に対して移動する。
図5および図6A〜6Dに示すように、下部軌条120は、ツーリングセンサまたはエンドエフェクタ182の精密な位置決めを行うために、さらに別の垂直および水平精密位置決め装置180を備えている。下部軌条120に載っているキャリッジ装置122は、2個のモータ/ギアセット184a、bおよび1本の空圧/液圧シリンダ185を備えている。モータ/ギアセットのうちの1つ184aは、下部軌条120に結合されたラックギア200と協働して、キャリッジ装置122を下部軌条120に沿って移動させることができる。もう1つのモータ/ギアセット184bは、一般的な領域で旋回シリンダ185を下部軌条120に対して垂直に駆動させる直線送りねじ190に結合されている。旋回シリンダ185は、取り付けられたアーム134およびエンドエフェクタ182を旋回させることにより、エンドエフェクタ182を原子炉の障害物を避けて位置決めするのを可能にする。全体として、本装置は、サイズ、プラント運転停止スケジュールに対する影響および作業員の放射線被ばくの最小化並びにエンドエフェクタによる障害物周辺における炉心シュラウドのカバー領域の最大化を効率的に行うべく、センサおよびエンドエフェクタ182を位置決めするための回転軸を17本有している。
図7は、炉心シュラウド132の環状リム130上に配置された炉心シュラウド検査ツール100(図2に示す)を示している。装置100は、炉心シュラウド132と原子炉圧力容器(図示せず)との間に形成された環状空間内に垂直下向きに延びている。図7は、ヘッド110、フレーム112、上部部分軌条114、下部軌条120およびキャリッジ122を示している(図2に示す通り)。図7はさらに、キャリッジ122に結合されてそこから炉心シュラウド132に沿って垂直下向きに延びるアーム134と、アーム134の下端部に接続された本発明に係わるセンサ位置決め装置140を示している。アーム134には、センサ(図示せず)を取り付けることもできる。このセンサと位置決め装置140のセンサは、炉心シュラウド132の材料を、当該炉心シュラウドの溶接部を含めて検出および分析することができる。本発明への使用に好適なセンサには、当技術分野の検査において周知の超音波振動子(これに限定されない)等の装置が含まれる。或る特定の実施態様において、複数のセンサを、アーム134の垂直方向に沿って互いに離隔配置することができる。センサの配置(間隔など)は、中間胴部および下部胴部(図示せず)等の炉心シュラウド132の特定の検査領域に応じて決定できる。図7において、下部軌条120はヘッド110およびフレーム112に対して偏った位置にあり、アーム134が付いたキャリッジ122は下部軌条120に対して偏った位置にある。
図8A、8Bは、本発明の或る特定の実施態様に係わる、センサ位置を制御するための、参照符号200で総括表示する、センサ位置決め装置を示している。図8Aは装置200の斜視図であり、図8Bは装置200の下面図である。図8Aに示すように、装置200は底部フレーム202および上蓋203を含む。上蓋203は、底部フレーム202と上蓋203との間に空間または開口部が形成されるように、底部フレーム202の上方において実質的に整列離隔関係に配置される。図8Aは、ジンバル組立体205によって上蓋203に接続されたセンサ204および直線レール支持軸受210(後述)も示している。上蓋203には、センサ204が取り付けられた端部とは反対側の端部に、マニュアルピック機構(図示せず)と協働するためのアクセス孔(図示せず)がある。マニュアルピック機構は、本装置が操作中に故障した場合に、本装置を遠隔操作により検査対象の構成機器や構造物などに対して延伸させるか引っ込めるために使用する。底部フレーム202と上蓋203は、センサ位置決め装置200を障害物の近傍に配置する際に構成機器に引っかかるのを防ぐために、概して平滑で無地の仕上げになっている。
図9は、図8A、8Bに示す装置200を示している。図9は、上蓋203(図8Aに示す)を取り外した状態の装置200の上面図である。図9には、図8A、8Bに示す底部フレーム202およびセンサ204が示されている。図9にはまた、互いに平行に配置され、底部フレーム202に固着されている第1の直線レール205aおよび第2の直線レール205bが示されている。直線レール支持軸受210は、互いに離隔した関係で、第1および第2の直線レール205a、bにそれぞれ水平移動可能な状態で接続されている。第1の直線レール205a上の直線レール支持軸受210はそれぞれ、第2の直線レール205b上の直線レール支持軸受210と実質的に平行で整列する位置にある。直線レール支持軸受210はそれぞれ、上蓋203が水平移動すると、直線レール支持軸受210がそれに対応する水平方向に、第1および第2の直線レール205a、bに沿って移動するように、上蓋203(図8Aに示す)に結合されている。図9は、第1および第2の直線レール205a、bの上にそれぞれ2つの直線レール支持軸受210があることを示している。ただし、1つ以上の直線レール支持軸受を使用してよいことを理解されたい。センサ204は上蓋203(図8Aに示す)に接続されているので、直線レール支持軸受210を操作して、センサ204を第1の位置(例えば閉位置)から第2の位置(例えば延伸位置)へ案内することもできる(図10Aに極細線で示す)。
図9には、特別仕様に機械加工した2本の液圧シリンダ221a、bを含むロッドレスシリンダキャリッジ215も示してある。これらのシリンダ221a、bの一部は上蓋203(図8Aに示す)に取り付けられており、上蓋203およびセンサ204を閉位置から延伸位置へ駆動するよう作動可能である。或る特定の実施態様に使用する液圧シリンダ221a、bは、磁気結合シリンダキャリッジを備える密閉型ロッドレスシリンダである。特定の理論の制約を受けるものではないが、この型のシリンダを使用すると、当技術分野で周知の従来のシリンダと比べて次の3つの設計上の利点のうち少なくとも1つが得られると考えられる。(i)細身の外形により、アクセスに制約のある領域への接近しやすさが最大になる、(ii)磁気結合により、不測の衝突(例えば、障害物に接触してシリンダの結合が外れる)が起きた際にフェイルセーフな動作が得られる、および(iii)外側が密閉されているため、ダイナミックシール部分がなく、水中で使用する際の信頼性への懸念がない。装置200は、シリンダを所望の位置でロックするための正確な量の液圧流体をシリンダ221a、bに送り込むように、液圧ポンプおよび弁によって制御することができる。空気圧シリンダの場合とは対照的に、液圧を用いると、装置200はセンサ204を閉位置と完全延伸位置との間の任意の固定位置に位置決めすることができる。

図9はさらに、第1のバー223aおよび第2のバー223bを有する2本バー連結体223を示している。第1のバー223aの一方の端部は、底部フレーム202に取り付けられた第1のピン225に接続されている。第1のバー223aのもう一方の端部は、ピボットピン227に接続されている。第2のバー223bの一方の端部は、上蓋203に取り付けられた第2のピン229に接続されている。第2のバー223bのもう一方の端部は、ピボットピン227に接続されている。
図10A、10Bは、図9に示す装置200を示している。図10A、10Bは、底部フレーム202、センサ204、2本バー連結体223、第1のバー223a、第2のバー223b、第1のピン225、ピボットピン227および第2のピン229を示している。図10Aは延伸配置の2本バー連結体223を示しており、センサ204は伸長位置にある。図10Bは収縮配置の2本バー連結体223を示しており、センサ204は閉位置にある。
図9に示すように、ケーブル保護カバー230は、底部フレーム202に接続されており、ケーブルおよび/または細管(図示せず)が可動部やプラント障害物に挟まれないよう保護する。或る特定の実施態様では、センサ信号と電力を伝送するためにケーブルが使用されている。例えば、ケーブル(図示せず)をセンサ204に接続し、保護プレート242の下から、2本バー連結体223の第1および第2のバー223a、bの間を通し、保護カバー230の下を這わすことができる。ケーブル(図示せず)を第1および第2のバー223a、bに接続し、上蓋203の水平移動に応じて2本バー連結体223が伸縮すると(前述の説明および図10A、10Bに示す通り)それに合わせて当該ケーブルが伸縮するようにしてもよい。したがって、2本バー連結体223は、外部の影響を非常に受け易いケーブルが挟まれないようにケーブルの動きを管理する仕事をするとともに、装置200作動時のケーブルの曲げ半径を最小限に抑える仕組みを提供する。
或る特定の実施態様において、本発明の装置を利用して、或るセンサを、検査ツールに取り付けられた別のセンサに対して位置決めすることができる。例として、センサが検査ツールのアーム(例えば60インチ)の固定された高さにあり、当該ツールの行程が10インチとして、1つのセンサはアームの中間部に、また、もう1つのセンサはアームの端部に取り付けられているとする。したがって、この設定では、30〜40インチおよび60〜70インチの高さの溶接部を走査することができる。ゆえに、例えば32インチと62インチの高さに検査対象の溶接部がある場合、この設定では溶接部の検査を並行して行うことができる。しかし、32インチと63インチの高さに溶接部がある場合、センサはそれぞれ溶接部に正確に対応する位置から外れているので、各溶接部を別々に検査する必要がある。このシナリオでは、検査ツールを本発明の装置と組み合わせると、同じツール設定で両方の検査を行うことができる。例えば、32〜34インチを走査した後(各検査で2インチの行程が要求される)、63〜65インチを走査すればよい。検査ツールに本発明の装置を取り付けると、センサの間隔をぴったり31インチに設定可能であるため、検査を同時に行うことができる。これとは別の設定として、38インチと70インチの高さに溶接部がある場合、本発明の装置を備えない検査ツールは、検査を行う際に再構成の必要がある。一方、本発明の装置を備えた検査ツールは、ツールを再構成せずに検査を同時に行うことができる。
本発明の特定の実施態様について詳しく説明してきたが、当業者は、本開示書全体の教示するところに照らして、これら詳述した実施態様に対する種々の変更および代替への展開が可能である。したがって、ここに開示した特定の実施態様は説明目的だけのものであり、本発明の範囲を何らも制約せず、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に記載の全範囲およびその全ての均等物である。

Claims (6)

  1. 原子炉おいてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めするためのロボット装置(200)であって、
    センサ(204)、
    底部フレーム(202)、
    当該底部フレーム(202)の上方において当該底部フレーム(202)平行に且つ隔離されて配置され、当該センサ(204)が接続された第1の端部とそれとは反対側の第2の端部とを有する上蓋(203)、
    当該底部フレーム(202)に接続された第1の直線レール(205a)、
    当該底部フレーム(202)に接続され、当該第1の直線レール(205a)と実質的に平行整列関係にあって且つ隔離されている第2の直線レール(205b)、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第1の直線レール(205a)に対しては移動可能に接続されている第1の直線レール支持部、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第2の直線レール(205b)に対しては移動可能に接続されている第2の直線レール支持部、ならびに
    当該上蓋(203)に取り付けられた複数の液圧シリンダ(221a、b)であって、当該上蓋(203)を水平方向に或る距離させることによって当該上蓋(203)に接続された当該センサ(204)をそれと等しい距離だけ当該底部フレーム(202)に対して水平方向に移動可能させることにより、当該上蓋(203)に接続された当該第1および第2の直線レール支持部を当該当該第1および第2の直線レール(205a、b)に対してそれぞれ水平移動させるように構成されている液圧シリンダ(221a、b)
    から成る、原子炉おいてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めするためのロボット装置(200)。
  2. 2本バー連結体(223)をさらに備え、当該2本バー連結体(223)は
    第1の端部と第2の端部を有する第1のバー(223a)と、
    第1の端部と第2の端部を有する第2のバー(223b)とを含み、
    当該第1のバー(223a)の当該第1の端部は前記底部フレーム(202)に取り付けられた第1のピン(225)に接続されており、
    当該第1のバー(223a)の当該第2の端部はピボットピン(227)に接続されており、
    当該第2のバー(223b)の当該第1の端部は前記上蓋(203)に取り付けられている第2のピン(229)に接続されており、
    当該第2のバー(223b)の当該第2の端部は当該ピボットピン(227)に接続されており、
    当該上蓋(203)が水平に移動すると当該2本バー連結体(223)が延伸配置にくることを特徴とする、請求項1の装置(200)。
  3. 当該複数の液圧シリンダ(221a、b)は2本の液圧シリンダから成る、請求項1の装置(200)。
  4. 原子炉の検査システムであって、
    壁を有する原子炉圧力容器(4)、
    環状リムを有する炉心シュラウド(2)、
    当該炉心シュラウド(2)と当該原子炉圧力容器(4)の当該壁との間に形成される環状空間(8)、
    当該炉心シュラウド(2)に接続され、当該環状空間(8)に配置された検査ツールであって、
    当該炉心シュラウド(2)の当該環状リム上に配置された上部と、
    当該上部に結合され、当該環状空間(8)内を当該炉心シュラウド(2)に沿って垂直下方に延びるアーム(134)とから成る
    検査ツール(100)、ならびに
    当該検査ツール(100)の当該アーム(134)に接続されたロボット装置(200)であって、
    センサ(204)、
    底部フレーム(202)、
    当該底部フレーム(202)の上方において当該底部フレーム(202)と平行に且つ隔離されて配置されており、当該センサ(204)が接続された第1の端部とそれとは反対側の第2の端部とを有する上蓋(203)、
    当該底部フレーム(202)に接続された第1の直線レール(205a)、
    当該底部フレーム(202)に接続され、当該第1の直線レール(205a)と実質的に平行整列関係にあって且つ隔離されている第2の直線レール(205b)、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第1の直線レール(205a)に対しては移動可能に接続されている第1の直線レール支持部、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第2の直線レール(205b)に対しては移動可能に接続されている第2の直線レール支持部、ならびに
    当該上蓋(203)に取り付けられた複数の液圧シリンダ(221a、b)であって、当該上蓋(203)を水平方向に或る距離させることによって当該上蓋(203)に接続された当該センサ(204)をそれと等しい距離だけ当該底部フレーム(202)に対して水平方向に移動可能させることにより、当該上蓋(203)に接続された当該第1および第2の直線レール支持部を当該当該第1および第2の直線レール(205a、b)に対してそれぞれ水平移動させるように構成されている液圧シリンダ(221a、b)
    から成る、原子炉においてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めするためのロボット装置(200)
    から成り、
    当該センサ(204)が原子炉内の構成機器を検査できる、原子炉の検査システム。
  5. 原子炉の一領域においてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めする方法であって、
    センサ(204)、
    底部フレーム(202)、
    当該底部フレーム(202)の上方において当該底部フレーム(202)平行に且つ隔離されて配置され、当該センサ(204)が接続された第1の端部とそれとは反対側の第2の端部とを有する上蓋(203)、
    当該底部フレーム(202)に接続された第1の直線レール(205a)、
    当該底部フレーム(202)に接続され、当該第1の直線レール(205a)と実質的に平行整列関係にあって且つ隔離されている第2の直線レール(205b)、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第1の直線レール(205a)に対しては移動可能に接続されている第1の直線レール支持部、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第2の直線レール(205b)に対しては移動可能に接続されている第2の直線レール支持部、ならびに
    当該上蓋(203)に取り付けられた複数の液圧シリンダ(221a、b)であって、当該上蓋(203)を水平方向に或る距離させることによって当該上蓋(203)に接続された当該センサ(204)をそれと等しい距離だけ当該底部フレーム(202)に対して水平方向に移動可能させることにより、当該上蓋(203)に接続された当該第1および第2の直線レール支持部を当該当該第1および第2の直線レール(205a、b)に対してそれぞれ水平移動させるように構成されている液圧シリンダ(221a、b)
    から成るセンサ位置決め装置(200)を得るステップと、
    当該センサ位置決め装置(200)を検査ツール(100)に接続するステップ
    とから成る、原子炉の一領域においてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めする方法。
  6. 壁を有する原子炉圧力容器(4)、環状リムを有する炉心シュラウド(2)、および当該炉心シュラウド(2)と当該原子炉圧力容器(4)の当該壁との間に形成される環状空間(8)を有する原子炉おいてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めする方法であって、
    アーム(134)を有する検査ツール(100)を当該炉心シュラウド(2)に接続するステップであって、
    当該炉心シュラウド(2)の当該環状リム上に当該検査ツール(100)の上部を配置するステップ、および
    当該検査ツール(100)の当該アーム(134)を当該上部に結合し、当該アーム(134)を当該環状空間(8)内で当該炉心シュラウド(2)に沿って垂直下方に延在させるステップ
    から成るステップ、
    センサ(204)、
    底部フレーム(202)、
    当該底部フレーム(202)の上方において当該底部フレーム(202)平行に且つ隔離されて配置され、当該センサ(204)が接続された第1の端部とそれとは反対側の第2の端部とを有する上蓋(203)、
    当該底部フレーム(202)に接続された第1の直線レール(205a)、
    当該底部フレーム(202)に接続され、当該第1の直線レール(205a)と実質的に平行整列関係にあって且つ隔離されている第2の直線レール(205b)、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第1の直線レール(205a)に対しては移動可能に接続されている第1の直線レール支持部、
    当該上蓋(203)に接続され、当該第2の直線レール(205b)に対しては移動可能に接続されている第2の直線レール支持部、ならびに
    当該上蓋(203)に取り付けられた複数の液圧シリンダ(221a、b)であって、当該上蓋(203)を水平方向に或る距離させることによって当該上蓋(203)に接続された当該センサ(204)をそれと等しい距離だけ当該底部フレーム(202)に対して水平方向に移動可能させることにより、当該上蓋(203)に接続された当該第1および第2の直線レール支持部を当該当該第1および第2の直線レール(205a、b)に対してそれぞれ水平移動させるように構成されている液圧シリンダ(221a、b)
    から成るロボット装置(200)を当該検査ツール(100)の当該アーム(134)に接続するステップ、ならびに
    当該ロボット装置(200)を利用して、当該センサ(204)を当該検査ツール(100)に取り付けられた第2のセンサに対して特定の位置に位置決めするステップ
    とから成る、原子炉おいてセンサ(204)を遠隔操作で位置決めする方法。
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