JP2020085412A - 熱交換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
熱交換器の原理は、熱媒体として水等の液体を使用し、長大なパイプを有するとともに、その表面に羽根状の板(フィン)を取り付ける等により空気との接触面積を大きくし、熱媒体を介して空気を温めたり冷やしたりするものである。このような熱交換器を熱交換用の放熱部として使用する熱交換装置は各種市販されており、送風ファンにより通風して強制的に放熱するものと、輻射熱と自然対流により放熱するものとに大きく分けられる。前者としては自動車用の冷却水冷却用熱交換器(ラジエーター)や業務用の冷水コイル式空調機等があり、後者として代表的なものは一般家庭や公共施設に広く普及しているパネル式暖房機がある。
特許文献1には、熱交換器に電動ファンを取り付けることが記載されている。
特許文献2には、ファンカバーに熱交換器とファンとを取り付けることが記載されている。
特許文献3には、フレームに、熱交換器と送風機を取り付けることが記載されている。
特許文献4には、2つの熱交換器とファンシュラウドとを一体的に取り付けることが記載されている。
従って、汎用部材として使用されている、自動車用の冷却水冷却用熱交換器や空調用送風機を熱交換部材として利用し、これらの熱交換部材を、フレームを設けることなく取り付けることで、製作が容易で軽量コンパクトな熱交換装置を提供できる。
なお、各特許文献に記載された熱交換装置は、熱交換装置自体を移動させることを目的としたものではなく、送風機や熱交換器をベース台の上面に固定することや、フレームを設けることなく、送風機、熱交換器、及びダクトを取り付けることは記載されていない。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の熱交換装置において、前記送風機10の風下に、前記第1ダクト30、前記第1熱交換器20A、前記第2ダクト40、及び前記第2熱交換器20Bを、順に配置したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱交換装置において、前記第1熱交換器20Aを形成する第1アッパータンク21Bには第1アッパータンク出入り口25Aが設けられ、前記第1熱交換器20Aを形成する第1ロアータンク22Aには第1ロアータンク出入り口26Aが設けられ、前記第2熱交換器20Bを形成する第1アッパータンク21Bには第2アッパータンク出入り口25Bが設けられ、前記第2熱交換器20Bを形成する第2ロアータンク22Bには第2ロアータンク出入り口26Bが設けられ、前記第1熱交換器20Aと前記第2熱交換器20Bとを、前記第1アッパータンク出入り口25Aと前記第2アッパータンク出入り口25Bとを対面させて配置し、前記第1アッパータンク出入り口25Aと前記第2アッパータンク出入り口25Bとを配管で接続し、前記第2ロアータンク出入り口26Bを熱媒体の入口とし、前記第1ロアータンク出入り口26Aを前記熱媒体の出口としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱交換装置において、前記ベース台50には、少なくとも前記第1ダクト30及び前記第2ダクト40の直下にシーリング作業用開口部55を形成したことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱交換装置において、前記ベース台50にはキャスターを備えたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明の熱交換装置の組立方法は、ボス部の外周に放射状に複数の羽根を有する送風ファン11の外周を円筒ダクト12で覆われた送風機10と、アッパータンク21A、21Bとロアータンク22A、22Bとの間にフィン23A、23B及びチューブ24A、24Bが配設された、第1熱交換器20A及び第2熱交換器20Bと、前記送風機10と前記第1熱交換器20Aとを接続する第1ダクト30と、前記第1熱交換器20Aと前記第2熱交換器20Bとを接続する第2ダクト40とを備えた熱交換装置の組立方法であって、前記送風機10と、前記第1熱交換器20Aと、前記第2熱交換器20Bとを、ベース台50の上面に載置して固定する第1組立工程と、前記第1ダクト30の端面31を前記円筒ダクト12に取り付ける第2組立工程と、前記第1組立工程及び前記第2組立工程の後に、前記第1ダクト30の上部を前記第1熱交換器20Aの上部に取り付け、前記第2ダクト40の上部を前記第1熱交換器20Aの上部及び前記第2熱交換器20Bの上部に取り付ける第3組立工程とを有することを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の熱交換装置の組立方法において、前記第3組立工程の後に、前記第1ダクト30と前記第1熱交換器20Aとの当接部、前記第1熱交換器20Aと前記第2ダクト40との当接部、及び前記第2ダクト40と前記第2熱交換器20Bとの当接部にシーリング材を充填する第4組立工程を有することを特徴とする。
図1は本実施例による熱交換装置を第2熱交換器側から見た写真、図2は同装置を上方から見た写真、図3は同装置を送風機側から見た要部を示す写真、図4は同装置に用いる熱交換器の写真、図5は同装置に用いるベース台の写真、図6は同装置に用いる第1ダクトの写真、図7は同装置に用いる第2ダクトの写真である。
図3に示すように、送風機10は、ボス部の外周に放射状に複数の羽根を有する送風ファン11の外周を円筒ダクト12で覆われている。
円筒ダクト12の端部には、第1ダクト30の端面31を取り付けている。
第2ダクト40は、第1熱交換器20Aと第2熱交換器20Bとを接続する。
第1ダクト30、第1熱交換器20A、第2ダクト40、及び第2熱交換器20Bは、送風機10の風下に順に配置している。
送風機10を第1熱交換器20A及び第2熱交換器20Bよりも風上に配置することで、送風ファン11を駆動するモータへの熱の影響を排除することができるため、高性能な送風ファン11を必要とせず、多種多様な汎用的な送風機10を使用することができる。
第1熱交換器20Aを形成する第1アッパータンク21Aには第1アッパータンク出入り口25Aが設けられ、第1熱交換器20Aを形成する第1ロアータンク22Aには第1ロアータンク出入り口26Aが設けられている。
第1熱交換器20Aと同様に、第2熱交換器20Bを形成する第2アッパータンク21Bには第2アッパータンク出入り口25Bが設けられ、第2熱交換器20Bを形成する第2ロアータンク22Bには第2ロアータンク出入り口26Bが設けられている。
本実施例では、熱交換器20として、第1熱交換器20Aと第2熱交換器20Bとを用いた場合を示しているが、更に第3熱交換器を用いてもよい。第3熱交換器を用いる場合には、第2ダクト40と同様な第3ダクトを用いる。また、複数の熱交換器20は、本実施例のように同一形状、同一構造の部材を用いることが好ましい。
送風機10は送風機取付部52によって、第1熱交換器20Aは第1熱交換器取付部53によって、第2熱交換器20Bは第2熱交換器取付部54によって、ベース台50の上面に載置して固定される。
送風機取付部52は送風機10の直下に設けている。送風機10の直下に送風機取付部52を設けることで、重量のある送風機10を確実に安定的に保持することができ、また、送風機取付部52により送風機10を適切な高さや位置とすることで、それぞれ様々な形状の熱交換器20や送風機10の組み合わせにも対応できる。
第1熱交換器取付部53及び第2熱交換器取付部54は、例えば図示のように孔を形成し、熱交換器20の本体と一体的に構成される取付部を取り付けることができるが、第1熱交換器取付部53及び第2熱交換器取付部54を取付加工することによって、熱交換器20をベース台50に取り付けることもできる。
シーリング作業用開口部55は、第1ダクト30及び第2ダクト40の直下に形成しており、第1ダクト30及び第2ダクト40の下部のシーリング作業に用いられる。
図7に示すように、第2ダクト40は、第2ダクト上面板材42、第2ダクト下面板材43、及び一対の第2ダクト側面板材44とで枠体を構成している。
また、第2ダクト40と第1熱交換器20Aとは、第2ダクト上面板材42と第1アッパータンク21Aとを第2接続部材46で接続している。
また、第2ダクト40と第2熱交換器20Bとは、第2ダクト上面板材42と第2アッパータンク21Bとを第3接続部材47で接続している。
なお、第1ダクト下面板材33及び第2ダクト下面板材43は、ベース台50より上方に位置させ、第1ダクト30及び第2ダクト40は、ベース台50に接続していない。
このように、ベース台50に、送風機10、第1熱交換器20A、及び第2熱交換器20Bを固定し、第1ダクト30、第1熱交換器20A、第2ダクト40、及び第2熱交換器20Bを、それぞれ上部位置で接続することで、フレームを設けることなく、送風機10、第1ダクト30、第1熱交換器20A、第2ダクト40、及び第2熱交換器20Bをベース台50に設けることができるため、簡易な構造で部品点数を少なくすることで製作が簡単になり、かつ、軽量コンパクトで移動が可能となる。
このように、第1アッパータンク出入り口25Aと第2アッパータンク出入り口25Bとを対面させて配置することで接続配管60を短くできるため、軽量コンパクトになる。
また、第2ロアータンク出入り口26Bを熱媒体の入口とし、第1ロアータンク出入り口26Aを熱媒体の出口とすることで、大気との温度差が大きな熱媒体を風下側となる第2熱交換器20Bに導き、大気との温度差が小さくなった熱媒体を風上側となる第1熱交換器20Aに導くことで、熱交換効率を高めることができる。
本実施例による熱交換装置は、送風機10と、第1熱交換器20Aと、第2熱交換器20Bとを、ベース台50の上面に載置して固定する第1組立工程と、第1ダクト30の端面31を円筒ダクト12に取り付ける第2組立工程と、第1組立工程及び第2組立工程の後に、第1ダクト30の上部を第1熱交換器20Aの上部に取り付け、第2ダクト40の上部を第1熱交換器20Aの上部及び第2熱交換器20Bの上部に取り付ける第3組立工程と、第3組立工程の後に、第1ダクト30と第1熱交換器20Aとの当接部、第1熱交換器20Aと第2ダクト40との当接部、及び第2ダクト40と第2熱交換器20Bとの当接部にシーリング材を充填する第4組立工程を有する。
このような組立工程によって、組立工程における位置合わせが容易であり、作業性に優れ、精度良く組み立てることができる。また、第1ダクト30及び第2ダクト40はベース台50に載置していないため、第1ダクト30及び第2ダクト40全周のシーリング作業が容易に行え、確実なシーリングを行える。
11 送風ファン
12 円筒ダクト
20 熱交換器
20A 第1熱交換器
20B 第2熱交換器
21A 第1アッパータンク
21B 第2アッパータンク
22A 第1ロアータンク
22B 第2ロアータンク
23A、23B フィン
24A、24B チューブ
25A 第1アッパータンク出入り口
25B 第2アッパータンク出入り口
26A 第1ロアータンク出入り口
26B 第2ロアータンク出入り口
30 第1ダクト
31 端面
32 第1ダクト上面板材
33 第1ダクト下面板材
34 第1ダクト側面板材
35 開口部
36 第1接続部材
40 第2ダクト
42 第2ダクト上面板材
43 第2ダクト下面板材
44 第2ダクト側面板材
46 第2接続部材
47 第3接続部材
50 ベース台
51 枠体
52 送風機取付部
53 第1熱交換器取付部
54 第2熱交換器取付部
55 シーリング作業用開口部
60 接続配管
Claims (7)
- ボス部の外周に放射状に複数の羽根を有する送風ファンの外周を円筒ダクトで覆われた送風機と、
アッパータンクとロアータンクとの間にフィン及びチューブが配設された熱交換器と
を用いた熱交換装置であって、
前記熱交換器として、少なくとも第1熱交換器と第2熱交換器とを用い、
前記送風機と前記第1熱交換器とを接続する第1ダクトと、
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを接続する第2ダクトと
を備え、
前記送風機と、前記第1熱交換器と、前記第2熱交換器とを、ベース台の上面に載置して固定し、
前記第1ダクトの端面を前記円筒ダクトに取り付けるとともに前記第1ダクトの上部を前記第1熱交換器の上部に取り付け、
前記第2ダクトの上部を前記第1熱交換器の上部及び前記第2熱交換器の上部に取り付けた
ことを特徴とする熱交換装置。 - 前記送風機の風下に、
前記第1ダクト、前記第1熱交換器、前記第2ダクト、及び前記第2熱交換器を、順に配置した
ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換装置。 - 前記第1熱交換器を形成する第1アッパータンクには第1アッパータンク出入り口が設けられ、
前記第1熱交換器を形成する第1ロアータンクには第1ロアータンク出入り口が設けられ、
前記第2熱交換器を形成する第2アッパータンクには第2アッパータンク出入り口が設けられ、
前記第2熱交換器を形成する第2ロアータンクには第2ロアータンク出入り口が設けられ、
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを、前記第1アッパータンク出入り口と前記第2アッパータンク出入り口とを対面させて配置し、
前記第1アッパータンク出入り口と前記第2アッパータンク出入り口とを配管で接続し、
前記第2ロアータンク出入り口を熱媒体の入口とし、
前記第1ロアータンク出入り口を前記熱媒体の出口とした
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱交換装置。 - 前記ベース台には、
少なくとも前記第1ダクト及び前記第2ダクトの直下にシーリング作業用開口部を形成した
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱交換装置。 - 前記ベース台にはキャスターを備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱交換装置。 - ボス部の外周に放射状に複数の羽根を有する送風ファンの外周を円筒ダクトで覆われた送風機と、
アッパータンクとロアータンクとの間にフィン及びチューブが配設された、第1熱交換器及び第2熱交換器と、
前記送風機と前記第1熱交換器とを接続する第1ダクトと、
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを接続する第2ダクトと
を備えた熱交換装置の組立方法であって、
前記送風機と、前記第1熱交換器と、前記第2熱交換器とを、ベース台の上面に載置して固定する第1組立工程と、
前記第1ダクトの端面を前記円筒ダクトに取り付ける第2組立工程と、
前記第1組立工程及び前記第2組立工程の後に、前記第1ダクトの上部を前記第1熱交換器の上部に取り付け、前記第2ダクトの上部を前記第1熱交換器の上部及び前記第2熱交換器の上部に取り付ける第3組立工程と
を有する
ことを特徴とする熱交換装置の組立方法。 - 前記第3組立工程の後に、前記第1ダクトと前記第1熱交換器との当接部、前記第1熱交換器と前記第2ダクトとの当接部、及び前記第2ダクトと前記第2熱交換器との当接部にシーリング材を充填する第4組立工程を有する
ことを特徴とする請求項6に記載の熱交換装置の組立方法。
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