JP2020085398A - シャッター機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】送風気流の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構を提供する。【解決手段】上流側から下流側へ気流が流れる円筒形状の管路4を開閉するためのシャッター機構であって、管路4内に設けられた回転軸6aを中心に回動し、管路4を開放するシャッター開の状態と、管路4を閉塞するシャッター閉の状態とに位置取ることが可能なシャッター板5を備える。シャッター板5は、シャッター閉の状態においてメイン流路10を塞ぐメイン領域5aとサブ流路11を塞ぐサブ領域5bとを有している。サブ領域5bは、回転軸6aと垂直な平面でのシャッター板5の側断面では、シャッター閉の状態において回転軸6aよりも上流側に位置するように形成され、サブ領域5bにおけるシャッター板5の外縁側には、サブ領域5bにおけるシャッター板5の厚みよりも厚い領域が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、建物の天井等に設置され、排気により室内空気を換気する換気扇等に利用されるシャッター機構に関するものである。
従来、この種のシャッター機構としては、送風気流(換気扇等の送風機によって排気される排気流)が流れる管路の内部に、回転軸を中心に回動可能な平板状のシャッター板を取り付けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来のシャッター機構について、図7を参照しながら説明する。
図7は、従来のシャッター機構100を示す側断面図である。図7に示すように、従来のシャッター機構100では、通風口として用いられる管路101の内部に、平板状のシャッター板102が回転軸103を中心に回動可能に取り付けられており、また回動する角度を制限するためのストッパー部104が設けられている。従来のシャッター機構100には、管路101の上流105に位置する送風機(図示せず)からシャッター板102に向けて送風気流(排気流)106が送風される。
上記構成において、シャッター板102は、管路101の上流105からの送風気流106の風圧により、管路101を開放する状態(以下、「シャッター開の状態」と称する)に回動する。また、送風気流106の送風がない場合には、シャッター板102は、自重により管路101を閉塞する状態(以下、「シャッター閉の状態」と称する)に回動する。さらに、従来のシャッター機構100では、管路101を逆流してくる外風の風圧を受けても、シャッター板102がストッパー部104により回動が制限されるため、上流105への逆流が防止される。
従来のシャッター機構100では、シャッター板102に対して送風された送風気流106の風圧によって、回転軸103の回転方向にシャッター閉の状態からシャッター開の状態に向かう回転力が作用する。しかしながら、送風される送風気流106の風量(空気量)が少ない場合には、送風気流106の風圧による回転力が十分に得られず、シャッター板102は、シャッター開の状態となるまで開ききらないことがある。
送風機の運転時において、シャッター板102の開きが十分でないと、シャッター板102によって管路101を通過する送風気流106を遮る面積が大きくなる。このため、シャッター板102は、通風抵抗を生じさせ、送風機の送風効率を悪化させる。つまり、送風機の送風効率が悪いと、所望の風量を排気するために必要な送風機の仕事量が増大し、換気扇としての消費電力が上昇する。さらに、シャッター板102の開き度合いが小さいと、シャッター板102自体に送風気流106が衝突することで発生する干渉音が大きくなり、換気扇としての騒音値が上昇してしまう。
そこで本発明は、上記課題を解決するものであり、送風気流の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構を提供することを目的とする。
そして、本発明に係るシャッター機構は、上流側から下流側へ気流が流れる円筒形状の管路を開閉するためのシャッター機構であって、管路内に設けられた回転軸と、回転軸を中心に回動し、管路を開放するシャッター開の状態と、管路を閉塞するシャッター閉の状態とに位置取ることが可能なシャッター板と、を備える。管路は、シャッター開の状態において、シャッター板によって気流が流れるメイン流路とメイン流路よりも面積が小さいサブ流路の二つの流路に分割される。シャッター板は、シャッター閉の状態においてメイン流路を塞ぐメイン領域とサブ流路を塞ぐサブ領域とを有している。サブ領域は、回転軸と垂直な平面でのシャッター板の側断面では、シャッター閉の状態において回転軸よりも上流側に位置するように形成され、サブ領域におけるシャッター板の外縁側には、サブ領域におけるシャッター板の厚みよりも厚い領域が形成されているとしたものであり、これにより所期の目標を達成するものである。
本発明によれば、送風気流の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構を提供することができる。
本発明に係るシャッター機構は、上流側から下流側へ気流が流れる円筒形状の管路を開閉するためのシャッター機構であって、管路内に設けられた回転軸と、回転軸を中心に回動し、管路を開放するシャッター開の状態と、管路を閉塞するシャッター閉の状態とに位置取ることが可能なシャッター板と、を備える。管路は、シャッター開の状態において、シャッター板によって気流が流れるメイン流路とメイン流路よりも面積が小さいサブ流路の二つの流路に分割される。シャッター板は、シャッター閉の状態においてメイン流路を塞ぐメイン領域とサブ流路を塞ぐサブ領域とを有している。サブ領域は、回転軸と垂直な平面でのシャッター板の側断面では、シャッター閉の状態において回転軸よりも上流側に位置するように形成され、サブ領域におけるシャッター板の外縁側には、サブ領域におけるシャッター板の厚みよりも厚い領域が形成されていることを特徴とするものである。
こうした構成によれば、シャッター板は、回転軸よりも上流側に位置するサブ領域の外縁側の質量が、シャッター板の厚みが厚い分だけ増加することになる。シャッター板は、送風機が運転を開始すると、送風機からの送風気流を受けて回転軸を中心としてサブ領域側の先端(外縁側)に、上流側に向かって動く回転力が作用し、メイン領域側の先端(外縁側)に、下流側に向かって動く回転力が作用する。これにより、シャッター板は、送風機が運転を開始すると、シャッター閉の状態から開き動作を開始する。この際、シャッター板は、シャッター板の厚みが厚い分だけサブ領域の外縁側の質量が大きくなっているので、シャッター板のサブ領域側の先端(外縁側)が上流側に傾く効果が促進され、シャッター開の状態に向かって作用する回転力が増大する。この結果、送風機からの送風気流の風量が少ない場合でも、シャッター板の十分な開き角度を得ることができる。つまり、送風気流の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構とすることができる。
また、シャッター板は、シャッター開の状態において、サブ流路側に対向する表面と、表面の背面である裏面と、を有し、サブ領域は、シャッター板の外縁側における表面上に、凸状の曲面を有する湾曲部を有して形成されるように構成してもよい。
こうした構成によれば、シャッター板は、シャッター開の状態となった際に、シャッター板のサブ領域の湾曲部によって、サブ領域側の先端(外縁側)に衝突する送風気流の剥離に起因した剥離渦を抑制することができ、送風気流をシャッター板の表面上に滑らかに導くことができる。これにより、送風気流の剥離渦によって生じる騒音を低減することができるとともに、通風抵抗を増加によって生じる送風機の送風効率の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながらその構成の詳細を説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図4を参照して、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構におけるシャッター開の状態を示す側断面図であり、図2は、同シャッター機構におけるシャッター閉の状態を示す側断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構におけるシャッター開の状態を示す管路軸と垂直な面への投影図であり、図4は、同シャッター機構におけるシャッター閉の状態を示す管路軸と垂直な面への投影図である。なお、側断面は、後述する回転軸6aに垂直な平面で切断した断面を、シャッター板5の側方からみた状態の断面である。
まず、図1〜図4を参照して、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構におけるシャッター開の状態を示す側断面図であり、図2は、同シャッター機構におけるシャッター閉の状態を示す側断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構におけるシャッター開の状態を示す管路軸と垂直な面への投影図であり、図4は、同シャッター機構におけるシャッター閉の状態を示す管路軸と垂直な面への投影図である。なお、側断面は、後述する回転軸6aに垂直な平面で切断した断面を、シャッター板5の側方からみた状態の断面である。
シャッター機構1は、図1に示すように、送風機2の吹出口3と連通する管路4の内部に設置されている。シャッター機構1は、シャッター板5と、回転軸部6と、軸受部7と、ストッパー部8と、を備える。なお、換気扇等の送風装置は、送風機2と、管路4と、シャッター機構1とを含む構成となる。
送風機2は、中空箱型形状であり、室内の空気を吸い込む吸込口(図示せず)と、吸い込んだ空気を吹き出す吹出口3と、内部にモータ(図示せず)と、羽根(図示せず)と、を備える。送風機2は、モータが羽根を回転させることで、吸込口から吹出口3方向への気流(送風気流)を発生させ、吹出口3から気流を吹き出す。つまり、送風機2は、シャッター板5に向けて送風する。
管路4は、円筒形状を有し、管路4の上流側において送風機2の吹出口3が接続される。管路4の下流側は、室外との換気口(図示せず)に接続される。つまり、管路4には、送風機2から送風される送風気流9が上流側(図1の左側)から下流側(図1の右側)に流れるようになっている。
管路4の内壁には、図4に示すように、シャッター板5に設けられた軸受部7に挿通されてシャッター板5を保持する2つの回転軸部6が同一直線状に設けられている。
また、管路4の内壁には、図1に示すように、シャッター板5の回動(回転)を制限するためのストッパー部8が設けられている。
シャッター板5は、厚みの薄い円板形状を有し、回転軸部6(後述する回転軸6a)として回動することで管路4を開閉する。シャッター板5は、送風気流9の送風がある場合には、図1に示すように、管路4の上流側からの送風気流9の風圧により、管路4を開放する状態(シャッター開の状態)に回動する。一方、シャッター板5は、送風気流9の送風がない場合には、図2に示すように、シャッター板5の自重により管路4を閉塞する状態(シャッター閉の状態)に回動する。つまり、シャッター板5は、管路4を開放するシャッター開の状態と、管路4を閉塞するシャッター閉の状態とに位置取ることが可能となっている。なお、シャッター板5の詳細については後述する。
回転軸部6は、図3、図4に示すように、管路4の同一断面上に軸心を互いに共通させて配置され、管路4の内壁から内側に向けて突出した円柱形状の突出部である。回転軸部6は、管路4の管路軸4aよりも、管路4の内壁側に偏った位置に配置される。回転軸部6は、シャッター板5に設けられた軸受部7の挿入孔と係合され、管路4を開閉可能に回動するシャッター板5を軸支する。つまり、回転軸部6は、シャッター板5の回転軸6aとして機能する。
ストッパー部8は、図2に示すように、シャッター板5がシャッター閉の状態となる際に、シャッター板5の後端部分(後述するメイン領域5aの外縁側)と接触させてシャッター板5の位置を決めるための部位である。ストッパー部8は、管路4の内壁から管路4の中心に向かって伸びた突起形状を有する。ストッパー部8は、管路4の下流側から逆流してくる外風の風圧を受けた場合に、シャッター板5の回動を制限する。
次に、シャッター板5の詳細について、図1〜図5を参照して説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係るシャッター機構1における回動開始直後の回転軸部6付近の状態を示す拡大側断面図である。
シャッター板5は、図1、図3に示すように、シャッター開の状態において、管路4を、シャッター板5を境にして、メイン流路10と、メイン流路10よりも断面積が小さいサブ流路11の二つの流路に分割する。メイン流路10は、シャッター板5の最大開状態において、シャッター板5が二分割する管路4のうち、流路面積が大きい方の流路を指す。サブ流路11は、シャッター板5の最大開状態において、シャッター板5が二分割する管路4のうち、流路面積が小さい方の流路を指す。言い換えると、サブ流路11は、メイン流路10よりも断面積が小さい流路である。ここで、最大開状態とは、シャッター板5に想定範囲で最大量の送風気流9が送風された際のシャッター板5の開度を指す。また、流路面積とは、送風気流9の流れ方向となる管路軸4aに対して垂直な平面で管路4を切断した場合における断面積を指す。
シャッター板5は、図2、図4に示すように、シャッター閉の状態において、メイン流路10を塞ぐ領域をメイン領域5aと規定され、サブ流路11を塞ぐ領域をサブ領域5bと規定される。また、シャッター板5は、図1、図3に示すように、シャッター開の状態において、サブ流路11に対向する側を表面5cと規定され、メイン流路10に対向する側を裏面5dと規定される。なお、裏面5dは、表面5cの背面となる面である。
シャッター板5は、図1に示すように、回転軸6aに垂直な平面で切断した断面において、上流側から下流側にかけてサブ流路11側に凸である曲線形状を有する。また、シャッター板5は、図3に示すように、管路軸4aに垂直な平面で切断した断面において、サブ流路11側に凸である曲線形状を有する。つまり、シャッター板5は、シャッター開の状態における円板形状において、メイン流路10側からサブ流路11側に向かって中央部が膨出する曲面となる表面5cおよび裏面5dを有する。
本発明の実施の形態1に係るシャッター機構1では、シャッター板5は、図2に示すように、サブ領域5bの外縁側における厚みが、サブ領域5bにおける回転軸部6側の厚みよりも厚く形成されている。言い換えれば、サブ領域5bにおけるシャッター板5の外縁側には、サブ領域5bにおけるシャッター板5の厚みよりも厚い領域が形成されている。具体的には、シャッター板5は、図5に示すように、サブ領域5bにおける外縁側の厚みT1は、サブ領域5bにおける回転軸部6側の厚みT2よりも厚く形成されている。なお、サブ領域5bの厚みT2は、メイン領域5aにおけるシャッター板5の厚みT3と同じである。サブ領域5bの厚みT2とメイン領域5aの厚みT3は、いずれもシャッター板5の厚みとも言える。
シャッター板5の外縁側の厚みT1を有する領域は、図5に示すように、シャッター板5の表面(表面5c)上に、凸状の曲面を有する湾曲部12として形成されている。湾曲部12では、シャッター板5は、サブ領域5bの先端側から回転軸部6側に向かって徐々に厚みが厚くなるように形成され、途中で最大となる厚みT1となる部分があり、その後、回転軸部6側の厚みT2に向けて徐々に薄くなっていく形状をしている。また、湾曲部12は、図4に示すように、サブ領域5bにおけるシャッター板5の外縁に沿って形成されている。但し、サブ領域5bの表面上において軸受部7が配置される領域は除く。シャッター板5は、この湾曲部12によって、サブ領域5bの外縁側の質量が、湾曲部12がない場合(回転軸部6側の厚みT2と同じ場合)と比較して、シャッター板5の厚みが厚い分だけ増加している。
シャッター板5のサブ領域5bは、図2に示すように、シャッター閉の状態において、回転軸部6(回転軸6a)の上流側に位置するように配置されている。そして、シャッター板5は、図5に示すように、送風機2が運転を開始すると、送風機2からの送風気流9を受けて回転軸6aを中心としてサブ領域5b側の先端部分(外縁側)に、上流側に向かって動く回転力が作用するとともに、メイン領域5a側の先端部分(外縁側)に、下流側に向かって動く回転力が作用する。これにより、シャッター板5は、送風機2が運転を開始すると、シャッター閉の状態から開き動作を開始する。この際、シャッター板5は、シャッター板5の厚みが厚い分だけサブ領域5bの外縁側の質量が大きくなっているので、シャッター板5のサブ領域5b側の先端部分(外縁側)が上流側に傾く効果が促進され、シャッター開の状態に向かって作用する回転力13が増加する。この結果、送風機2からの送風気流9の風量が少ない場合でも、シャッター板5の十分な開度を得ることができる。つまり、送風気流9の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構1とすることができる。
次に、シャッター開の状態において、シャッター板5に流通する送風気流9の様子について、図6を参照して説明する。図6(a)は、湾曲部12のない比較例に係るシャッター機構におけるシャッター板に流入する送風気流の様子を示す拡大側断面図であり、図6(b)は、本発明の実施の形態1に係るシャッター板5に流入する送風気流の様子を示す拡大側断面図である。なお、湾曲部12のない比較例では、本実施の形態1に係るシャッター板5のサブ領域5bにおける湾曲部12部分(厚みT1を有する部分)が、回転軸部6側と同じ厚みT2となっている。
図6(a)に示すように、シャッター板5に流入した送風気流9は、シャッター板5の先端部分(上流側の端部)に衝突して剥離し、シャッター板5の表面5c側に剥離渦14が生じる。こうした剥離渦14は、気流(空気)のエネルギーを散逸させるため、通風抵抗となり、送風機2の仕事量が増大する。さらに、剥離渦14から音が発生し、送風装置としての騒音値が増大する。一方、本実施の形態1に係るシャッター板5では、図6(b)に示すように、シャッター板5のサブ領域5bにおける先端部分に湾曲部12が形成されている。このため、サブ領域5b側の先端部分に衝突する送風気流9の剥離に起因した剥離渦14を抑制することができ、送風気流9をシャッター板5の表面5c上に滑らかに導くことができる。これにより、送風気流9の剥離渦14によって生じる騒音を抑制できるとともに、通風抵抗の増加によって生じる送風機2の送風効率の悪化を低減することができる。
また、湾曲部12は、シャッター板5の表面5c上に形成されている。一般的に、送風機2から送風される送風気流9は、円筒形状の管路4の中心軸である管路軸4aを中心として、管路4の中心部における送風気流9の流速が最も早く、管路4の内壁に近づくほど内壁との摩擦力の影響により送風気流9の流速が遅くなるような分布を有している。このため、シャッター板5の表面5c上の湾曲部12は、シャッター板5の裏面(裏面5d)側に形成されている場合と比較して、より流速の遅い管路4の内壁に近い領域に位置することになるので、送風気流9に対する通風抵抗自体を低減することができる。つまり、送風機2の送風効率の悪化を抑制することができる。
また、シャッター板5は、図1に示すように、回転軸6aに垂直な平面で切断した断面において、サブ流路11側に中央が凸である曲線形状を有している。こうした構成としたことで、シャッター開の状態において、メイン流路10を流れる送風気流9が、裏面5d側の曲面に沿って流れる際、シャッター板5のメイン領域5aにおける下流側部分(メイン領域5aの外縁部分)に衝突して、シャッター板5を開かせる方向に作用するモーメントを増加させることができる。つまり、送風気流9の風量が少ない場合でも開抵抗を小さくすることができる。
以上、本実施の形態1に係るシャッター機構1によれば、送風機2からの送風気流9の風量が少ない場合でも開抵抗の小さいシャッター機構1とすることができる。また、湾曲部12がない場合において送風気流9の剥離渦14によって生じる騒音を低減することができるとともに、通風抵抗を増加によって生じる送風機2の送風効率の悪化を抑制することができる。
以上、本発明に関して実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態1に係るシャッター機構1では、シャッター板5の表面5c上に、シャッター板5と一体的に形成した湾曲部12を用いたが、これに限られない。例えば、図6(a)の比較例で示したシャッター板5の表面5c上に、湾曲部12に対応する部材を固着して設けるようにしてもよい。このようにすることで、シャッター板5のサブ領域5b側の先端部分(外縁側)が上流側に傾く効果の調整自由度が向上する。なお、湾曲部12に対応する部材を、シャッター板5の材質よりも比重の重い材質とすることで、より効果的に開抵抗を小さくすることができる。
本発明に係るシャッター機構は、送風気流の風量が少ない場合でも開抵抗が小さいため送風機にかかる負荷が小さく省電力であり、通風抵抗が小さく騒音も抑制でき、換気扇等の送風装置におけるシャッター機構として有用である。
1 シャッター機構
2 送風機
3 吹出口
4 管路
4a 管路軸
5 シャッター板
5a メイン領域
5b サブ領域
5c 表面
5d 裏面
6 回転軸部
6a 回転軸
7 軸受部
8 ストッパー部
9 送風気流
10 メイン流路
11 サブ流路
12 湾曲部
13 回転力
14 剥離渦
100 シャッター機構
101 管路
102 シャッター板
103 回転軸
104 ストッパー部
105 上流
106 送風気流
2 送風機
3 吹出口
4 管路
4a 管路軸
5 シャッター板
5a メイン領域
5b サブ領域
5c 表面
5d 裏面
6 回転軸部
6a 回転軸
7 軸受部
8 ストッパー部
9 送風気流
10 メイン流路
11 サブ流路
12 湾曲部
13 回転力
14 剥離渦
100 シャッター機構
101 管路
102 シャッター板
103 回転軸
104 ストッパー部
105 上流
106 送風気流
Claims (2)
- 上流側から下流側へ気流が流れる円筒形状の管路を開閉するためのシャッター機構であって、
前記管路内に設けられた回転軸と、
前記回転軸を中心に回動し、前記管路を開放するシャッター開の状態と、前記管路を閉塞するシャッター閉の状態とに位置取ることが可能なシャッター板と、
を備え、
前記管路は、前記シャッター開の状態において、前記シャッター板によって、前記気流が流れるメイン流路と前記メイン流路よりも面積が小さいサブ流路の二つの流路に分割され、
前記シャッター板は、前記シャッター閉の状態において、前記メイン流路を塞ぐメイン領域と前記サブ流路を塞ぐサブ領域とを有し、
前記サブ領域は、前記回転軸と垂直な平面での前記シャッター板の側断面では、前記シャッター閉の状態において前記回転軸よりも上流側に位置するように形成され、
前記サブ領域における前記シャッター板の外縁側には、前記サブ領域における前記シャッター板の厚みよりも厚い領域が形成されていることを特徴とするシャッター機構。 - 前記シャッター板は、前記シャッター開の状態において、前記サブ流路側に対向する表面と、前記表面の背面である裏面と、を有し、
前記サブ領域は、前記シャッター板の外縁側における前記表面上に、凸状の曲面を有する湾曲部を有して形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシャッター機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018224314A JP2020085398A (ja) | 2018-11-30 | 2018-11-30 | シャッター機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP2020085398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114754016A (zh) * | 2022-05-13 | 2022-07-15 | 张杭 | 一种可控制气流运送方向的工业离心风机 |
-
2018
- 2018-11-30 JP JP2018224314A patent/JP2020085398A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114754016A (zh) * | 2022-05-13 | 2022-07-15 | 张杭 | 一种可控制气流运送方向的工业离心风机 |
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