JPH07305696A - 遠心送風機 - Google Patents

遠心送風機

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JPH07305696A
JPH07305696A JP9630694A JP9630694A JPH07305696A JP H07305696 A JPH07305696 A JP H07305696A JP 9630694 A JP9630694 A JP 9630694A JP 9630694 A JP9630694 A JP 9630694A JP H07305696 A JPH07305696 A JP H07305696A
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JP
Japan
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suction port
centrifugal blower
impeller
guide member
shielding member
Prior art date
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Pending
Application number
JP9630694A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanjiro Kinoshita
歓治郎 木下
Yasuhito Kidera
康仁 木寺
Masashi Kamata
正史 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07305696A publication Critical patent/JPH07305696A/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠心送風機の騒音・空力特性のより一層の向
上を図る。 【構成】 吸込口3をもつ渦巻ケーシング1の内部に羽
根車2を収容してなる遠心送風機において、吸込口3の
前方位置に、平面を有する遮蔽部材15を対向配置する
とともに、該遮蔽部材15と吸込口3との間に、ガイド
部材16,16,・・を、その面方向を上記吸込口3の
径方向にほぼ沿わせた状態で複数枚配置する。かかる構
成により、吸込口3から前方へ向かう放射音が上記遮蔽
部材15及び複数枚のガイド部材16,16,・・に衝
突することで可及的に遮音され、該放射音の低減により
遠心送風機の静粛運転が促進される。また、ガイド部材
16による流入空気のガイド作用により流入空気流は羽
根車2の内周側に対して可及的に径方向から流入し、そ
の結果、羽根車入口における空気流の絶対速度の周方向
成分が可及的に小さくなり、それに対応して静圧が上昇
し、風量−静圧特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、遠心送風機に関し、
さらに詳しくはかかる遠心送風機における空気の吸込口
部分の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20及び図21には従来一般的な遠心
送風機Z0を示している。この遠心送風機Z0は、渦巻ケ
ーシング51内に羽根車52を収容して構成されるが、
この場合、この羽根車52を駆動するモーター54の取
り付け構造としてはこの従来例に示されるように、上記
渦巻ケーシング51の側面に形成した吸込口53の前方
位置に平板状のモーター取付台55を配置し且つこれを
上記吸込口53の口縁部分から延びる取付脚56,5
6,・・を介して固定し、このモーター取付台55に対
して上記モーター54を固定する構造とか、ここには図
示していないが、上記渦巻ケーシング51の反吸込口5
3側の側面に直接モーター54を固定支持させる構造と
かが採用される。
【0003】尚、前者の構造例としては、例えば、特公
平5−57494号公報に開示されるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この図20
及び図21に示す如き従来のモーター取り付け構造をも
つ遠心送風機Z0においては、上記各取付脚56,5
6,・・は単にモーター取付台55を介してモーター5
4を支持する機能を有するのみで、該取付脚56にそれ
以上の機能、例えば、この取付脚56に吸込空気の案内
機能等をもたせるという思想はなかった。
【0005】そこで、本願発明者らは、上記吸込口53
とこれに対向配置された上記モーター取付台55及びモ
ーター54との間に形成される該吸込口53への空気の
流入通路を横切るように配置される上記取付脚56,5
6,・・と、上記吸込口53に対向する平面、即ち、こ
の例では上記モーター取付台55及びモーター54の端
面54aとを遠心送風機Z0の性能向上に有効に活用さ
せることに想到し、その技術的可能性について検討し
た。
【0006】そして、遠心送風機Z0の吸込口53の前
方にモーター取付台55等を全く配置しない構造のもの
(即ち、モーター54を渦巻ケーシング51の反吸込口
53側の側面に取り付けたものであり、以下においては
これを第1構造例という)と、吸込口53の前方に取付
脚56を介してモーター取付台55(及びモーター5
4)を取り付けた構造のもの(図20及び図21に示す
ものであり、以下においてはこれを第2構造例という)
とを用意し、これら二つの構造例について実験によりそ
れぞれその騒音・空力特性を調べ、これを性能曲線とし
て図22に示した。
【0007】この性能曲線においては、第1構造例にお
ける比騒音を曲線La1で、静圧を曲線Lb1でそれぞれ
示し、また第2構造例における比騒音を曲線La2で、
静圧を曲線Lb2でそれぞれ示している。この性能曲線
を考察すると、遠心送風機の最高効率点(即ち、比騒音
特性が最も良好な点)である少風量・高静圧の使用点に
おいては、これら両者間において騒音・空力特性にほと
んど差がないことが分かる。
【0008】そこで、本願発明者らは、かかる実験結果
に着目し、吸込口の前方に対向配置される平面構成部材
等が遠心送風機の騒音・空力特性に影響を与えないので
あれば、かかる平面構造部材等がモーターの支持構造上
から必要な場合は勿論のこと、これが必要でない場合で
あっても敢えてこれを設け、該平面構成部材等を積極的
に遠心送風機の性能向上に貢献させることとし、もって
騒音・空力特性のより一層の向上を図らんとして本願発
明を為したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0010】本願の第1の発明では、図1及び図2に例
示するように、その側面に吸込口3を設けた渦巻ケーシ
ング1の内部に複数の羽根10,10,・・を備えた羽
根車2を収容してなる遠心送風機において、上記吸込口
3の前方位置に、平面を有する遮蔽部材15をその平面
を上記吸込口3に対向させた状態で配置する一方、該遮
蔽部材15の平面と上記吸込口3との間に、複数枚の平
板状のガイド部材16,16,・・を、その面方向を上
記吸込口3の径方向にほぼ沿わせた状態で該吸込口3の
周方向に所定間隔で配置したことを特徴としている。
【0011】本願の第2の発明では、図5及び図6に例
示するように、その側面に吸込口3を設けた渦巻ケーシ
ング1の内部に複数の羽根10,10,・・を備えた羽
根車2を収容してなる遠心送風機において、上記吸込口
3の前方位置に、平面を有する遮蔽部材15をその平面
を上記吸込口3に対向させた状態で配置する一方、該遮
蔽部材15の平面と上記吸込口3との間に、湾曲断面を
有する複数枚のガイド部材16,16,・・を該吸込口
3の回り所定間隔で放射状に配置するとともに、該ガイ
ド部材16の湾曲方向を、上記吸込口3の径方向の外側
に位置する前縁16aから内側に位置する後縁16bに
向かって次第に上記羽根車2の回転方向の後方側へ移行
する如く設定したことを特徴としている。
【0012】本願の第3の発明では、図8及び図9に例
示するように、その側面に吸込口3を設けた渦巻ケーシ
ング1の内部に複数の羽根10,10,・・を備えた羽
根車2を収容してなる遠心送風機において、上記吸込口
3の前方位置に、平面を有する遮蔽部材15をその平面
を上記吸込口3に対向させた状態で配置する一方、該遮
蔽部材15の平面と上記吸込口3との間に、湾曲断面を
有する複数枚のガイド部材16,16,・・を該吸込口
3の回り所定間隔で放射状に配置するとともに、該ガイ
ド部材16の湾曲方向を、上記吸込口3の径方向の外側
に位置する前縁16aから内側に位置する後縁16bに
向かって次第に上記羽根車2の回転方向の前方側へ移行
する如く設定したことを特徴としている。
【0013】本願の第4の発明では、図13及び図14
に例示するように、上記第2の発明又は第3の発明にお
いて、上記ガイド部材16を上記吸込口3寄りの端部1
6dから上記遮蔽部材15寄りの端部16cに向かって
該吸込口3の中心側に傾斜せしめるとともに、該ガイド
部材16の前縁16aから後縁16bにかけての湾曲程
度を、上記遮蔽部材15寄りの端部16cから上記吸込
口3寄りの端部16dに向かって次第に小さくなるよう
に設定したことを特徴としている。
【0014】本願の第5の発明では、図11及び図12
に例示するように、上記第1の発明,第2の発明又は第
3の発明において、上記遮蔽部材15を上記吸込口3を
覆い得る大きさに設定するとともに、上記ガイド部材1
6,16,・・を、上記吸込口3の口縁部から上記遮蔽
部材15に向けて該吸込口3の軸心にほぼ平行に延設し
たことを特徴としている。
【0015】本願の第6の発明では、図17及び図18
に例示するように、上記第1,第2,第3,第4又は第
5の発明において、上記ガイド部材16を吸音構造とし
たことを特徴としている。
【0016】本願の第7の発明では、図17及び図18
に例示するように、上記第1,第2,第3,第4,第5
又は第6の発明において、上記遮蔽部材15を上記羽根
車2の駆動用のモーターを支持するモーター取付台21
で構成し、また上記ガイド部材16を上記モーター取付
台21を上記渦巻ケーシング1側に取り付ける取付脚2
2で構成したことを特徴としている。
【0017】
【発明の作用・効果】本願発明ではかかる構成とするこ
とにより次のような作用・効果が得られる。
【0018】 本願の第1の発明にかかる遠心送風機
によれば、吸込口3の前方位置に、平面を有する遮蔽部
材15をその平面を上記吸込口3に対向させた状態で配
置する一方、該遮蔽部材15の平面と上記吸込口3との
間に、複数枚の平板状のガイド部材16,16,・・
を、その面方向を上記吸込口3の径方向にほぼ沿わせた
状態で該吸込口3の周方向に所定間隔で配置しているの
で、先ず、羽根車2の回転に伴い渦巻ケーシング1内で
発生する放射音のうち、吸込口3から前方へ向かう放射
音は、該吸込口3の前方に対向配置された上記遮蔽部材
15、及び該吸込口3と上記遮蔽部材15との間に跨が
って該吸込口3の周方向に所定間隔で配置された複数枚
のガイド部材16,16,・・に衝突することで可及的
に遮音され、該吸込口3から前方への放射音の放出が低
減され、遠心送風機の静粛運転が促進されるものであ
る。
【0019】一方、吸込口3とこれに対向配置された上
記遮蔽部材15の間に形成される空気流通路を通って空
気が吸込口3側に吸い込まれる場合、上記ガイド部材1
6,16,・・が設けられていない時には、該吸込口3
に対してその径方向から流入する空気は羽根車2の回転
による吸入力を受けて該羽根車2の回転方向に旋回しな
がら羽根車2の内周側に流入することから、羽根車入口
における空気流の絶対速度の周方向成分が正側(回転方
向)に大きくなり、それに対応して静圧が低下すること
になる。これに対して、この第1の発明の如く、上記ガ
イド部材16が設けられていると、該ガイド部材16に
よる流入空気のガイド作用により該流入空気流は羽根車
2の内周側に対して可及的に径方向から流入することに
なる。この結果、羽根車入口における空気流の絶対速度
の周方向成分が可及的に零に近くなり、それに対応して
静圧が上昇し、遠心送風機の風量−静圧特性が向上する
こととなる。
【0020】 本願の第2の発明にかかる遠心送風機
によれば、吸込口3の前方位置に、平面を有する遮蔽部
材15をその平面を上記吸込口3に対向させた状態で配
置する一方、該遮蔽部材15の平面と上記吸込口3との
間に、湾曲断面を有する複数枚のガイド部材16,1
6,・・を該吸込口3の回り所定間隔で放射状に配置す
るとともに、該ガイド部材16の湾曲方向を、上記吸込
口3の径方向の外側に位置する前縁16aから内側に位
置する後縁16bに向かって次第に上記羽根車2の回転
方向の後方側へ移行する如く設定しているので、先ず、
羽根車2の回転に伴い渦巻ケーシング1内で発生する放
射音のうち、吸込口3から前方へ向かう放射音は、該吸
込口3の前方に対向配置された上記遮蔽部材15、及び
該吸込口3と上記遮蔽部材15との間に跨がって該吸込
口3の周方向に所定間隔で配置された複数枚のガイド部
材16,16,・・に衝突することで可及的に遮音さ
れ、しかもこの場合、上記ガイド部材16が湾曲断面を
有していることから、第1の発明の如くガイド部材16
が平板状とされている場合に比して放射音の放出方向に
対するガイド部材16の遮蔽範囲が広くその遮音作用が
大きく、従って上記吸込口3から前方への放射音が上記
記載の場合よりもさらに低減され、遠心送風機の静粛
運転がより一層促進されるものである。
【0021】一方、吸込口3とこれに対向配置された上
記遮蔽部材15の間に形成される空気流通路を通って空
気が吸込口3側に吸い込まれる場合、上記ガイド部材1
6,16,・・が設けられていない時には、該吸込口3
に対してその径方向から流入する空気は羽根車2の回転
による吸入力を受けて該羽根車2の回転方向に旋回しな
がら羽根車2の内周側に流入することから、羽根車入口
における空気流の絶対速度の周方向成分が大きくなり、
それに対応して静圧が低下することになる。これに対し
て、この第2の発明の如く、前縁16a側から後縁16
b側に向かって羽根車2の回転方向後方側へ湾曲するガ
イド部材16が設けられていると、該ガイド部材16に
よる流入空気のガイド作用により流入空気流は羽根車2
の内周側に対して径方向よりも回転方向後方側へ偏向し
た状態で流入し、羽根車入口における空気流の絶対速度
の周方向成分が負側(反回転方向)に大きくなり、上記
記載の場合よりもさらに静圧が上昇し、風量−静圧特
性がより一層向上するものである。
【0022】 本願の第3の発明にかかる遠心送風機
によれば、吸込口3の前方位置に、平面を有する遮蔽部
材15をその平面を上記吸込口3に対向させた状態で配
置する一方、該遮蔽部材15の平面と上記吸込口3との
間に、湾曲断面を有する複数枚のガイド部材16,1
6,・・を該吸込口3の回り所定間隔で放射状に配置す
るとともに、該ガイド部材16の湾曲方向を、上記吸込
口3の径方向の外側に位置する前縁16aから内側に位
置する後縁16bに向かって次第に上記羽根車2の回転
方向の前方側へ移行する如く設定しているので、先ず、
羽根車2の回転に伴い渦巻ケーシング1内で発生する放
射音のうち、吸込口3から前方へ向かう放射音は、該吸
込口3の前方に対向配置された上記遮蔽部材15、及び
該吸込口3と上記遮蔽部材15との間に跨がって該吸込
口3の周方向に所定間隔で配置された複数枚のガイド部
材16,16,・・に衝突することで可及的に遮音さ
れ、しかもこの場合、上記ガイド部材16が湾曲断面を
有していることから、第1の発明の如くガイド部材16
が平板状とされている場合に比して放射音の放出方向に
対するガイド部材16の遮蔽範囲が広くその遮音作用が
大きく、従って上記吸込口3から前方への放射音が上記
記載の場合よりもさらに低減され、遠心送風機の静粛
運転がより一層促進されるものである。
【0023】一方、吸込口3とこれに対向配置された上
記遮蔽部材15の間に形成される空気流通路を通って空
気が吸込口3側に吸い込まれる場合、前縁16a側から
後縁16b側に向かって羽根車2の回転方向前方側へ湾
曲するガイド部材16が設けられていると、該ガイド部
材16による流入空気のガイド作用により流入空気流は
羽根車2の内周側に対して該羽根車2の回転方向に大き
く旋回しながら流入することから羽根車入口における空
気流の絶対速度の周方向成分が正側(回転方向)に大き
くなり静圧性能という点では上記及び記載のものよ
りも劣るが、この空気流の羽根車2の羽根面上の流れを
みた場合、上記周方向成分が正側(回転方向)に大きい
ことによって羽根10の前縁において流入空気の迎え角
が小さくなり該羽根面上における空気の剥離が可及的に
抑制されることから剥離に伴う運転音が低減され、結果
的に比騒音特性は上記及び記載の場合よりも一段と
向上する。この羽根面上における剥離の抑制作用と、上
記の放射音の遮音作用との相乗効果として、遠心送風機
の静粛運転がさらに促進されるものである。
【0024】 本願の第4の発明にかかる遠心送風機
によれば、上記又は記載の作用効果が得られるのに
加えて、ガイド部材16を吸込口3寄りの端部16dか
ら遮蔽部材15寄りの端部16cに向かって該吸込口3
の中心側に傾斜せしめるとともに、該ガイド部材16の
前縁16aから後縁16bにかけての湾曲程度を、上記
遮蔽部材15寄りの端部16cから上記吸込口3寄りの
端部16dに向かって次第に小さくなるように設定して
いるので、次のような特有の作用効果が得られる。即
ち、ガイド部材16が湾曲断面を有していることから、
該ガイド部材16に案内されて羽根車2側に流入する空
気流は、該ガイド部材16の後縁16bから羽根車2の
入口に至る間においては自由渦巻流動となり、その渦巻
きの半径位置(r)と流速の周方向成分(Cu)との積
は一定(r・Cu=一定)となる。一方、羽根車2の入
口においては羽根10の全長に亙って流入空気流の周方
向成分(Cu1)が一定であることが空力特性上におい
て望ましい。しかし、ガイド部材16が吸込口3寄りの
端部16dから遮蔽部材15寄りの端部16cに向かっ
て該吸込口3の中心側に傾斜せしめられていることか
ら、上記半径(r)は、該端部16d側が大きく、端部
16cに向かうに従って次第に小さくなる。このため、
羽根車2の入口における流入空気流の周方向成分(Cu
1)を羽根10の全長に亙って一定とするためには、上
記ガイド部材16の後縁16b側における流速の周方向
成分(Cu)を、上記端部16d側で大きく、端部16
c側で小さくすることが必要となる。この場合、この第
4の発明では、ガイド部材16の前縁16aから後縁1
6bにかけての湾曲程度を、上記遮蔽部材15寄りの端
部16cから上記吸込口3寄りの端部16dに向かって
次第に小さくなるように設定しているので、上記ガイド
部材16の後縁16b側における流速の周方向成分(C
u)は、上記端部16d側で大きく、端部16c側で小
さくなり、吸込口3側を流れる空気流と遮蔽部材15側
を流れる空気流との間における流線の半径位置(r)の
違いが相殺され、羽根車2の入口における流入空気流の
周方向成分(Cu1)が羽根10の全長に亙って可及的
に一定となり、それだけ空力特性が向上し、より高い静
圧が確保されるものである。
【0025】 本願の第5の発明にかかる遠心送風機
によれば、上記,又は記載の作用効果が得られる
のに加えて、遮蔽部材15を上記吸込口3を覆い得る大
きさに設定するとともに、上記ガイド部材16,16,
・・を、上記吸込口3の口縁部から上記遮蔽部材15に
向けて該吸込口3の軸心にほぼ平行に延設しているの
で、上記遮蔽部材15の大きさが、上記ガイド部材16
を内側に傾斜させる場合に比して大きくなり、それだけ
該遮蔽部材15による放射音の遮音範囲が拡大し、吸込
口3の前方側に漏れる放射音がさらに少なくなり、遠心
送風機のより一層の静粛性が確保されるものである。
【0026】 本願の第6の発明にかかる遠心送風機
によれば、上記ガイド部材16を吸音構造とすること
で、放射音をガイド部材16に衝突させてその放出を阻
止する遮音作用の他に、放射音を吸収する消音作用が働
き、吸込口3の前方への放射音をより一層低減させるこ
とができるものである。
【0027】 本願の第7の発明にかかる遠心送風機
によれば、上記遮蔽部材15を上記羽根車2の駆動用の
モーターを支持するモーター取付台21で構成し、また
上記ガイド部材16を上記モーター取付台21を上記渦
巻ケーシング1側に取り付ける取付脚22で構成してい
るので、何ら専用の遮音部材等を設けることなく遠心送
風機に必須の構成部材をそのまま利用して高い放射音の
低減効果と良好な空力特性とを得ることができ、これら
と構造の簡略化等との両立が可能ならしめられるもので
ある。
【0028】
【実施例】以下、本願発明の遠心送風機を添付図面に基
づいて具体的に説明する。
【0029】第1実施例 図1及び図2には、本願発明の第1実施例にかかる遠心
送風機Zを示している。この遠心送風機Zは、その一方
の側面に所定径の吸込口3を設けた渦巻ケーシング1内
に、所定間隔をもって対向配置された主板11と側板1
2との間に複数枚の羽根10,10,・・を周方向に所
定間隔で取り付けてなる多翼式の羽根車2を収容すると
ともに、該羽根車2を上記渦巻ケーシング1の反吸込口
側の面に取り付けたモーター13により回転駆動可能と
し、該羽根車2の回転により上記吸込口3側から羽根車
2の内周側に吸い込んだ空気をその外周側から吹出口4
側に吹き出すように構成されている。
【0030】そして、この実施例では、このような基本
構成をもつ遠心送風機Zにおいて、上記吸込口3の前方
に、後述する複数枚のガイド部材16,16,・・を介
して後述の遮蔽部材15を配置している。即ち、上記遮
蔽部材15は、上記吸込口3よりも径寸法の小さな円板
で構成され、その一方の側面を上記吸込口3に所定間隔
をもって対向させた状態で該吸込口3と同軸状に配置さ
れている。一方、上記ガイド部材16は、所定長さの平
板状帯板で構成されるものであって、上記吸込口3の口
縁部と上記遮蔽部材15の周縁との間に跨がって放射状
に配置されるとともに、それぞれその下端側から上端側
に向かって上記吸込口3の中心寄りに傾斜せしめられて
いる。
【0031】かかる構成の遮蔽部材15とガイド部材1
6,16,・・とを設けることで、放射音の低減と空力
特性の向上とが図れるものである。即ち、吸込口3の前
方位置に上記各ガイド部材16,16,・・を介して遮
蔽部材15を設けると、該吸込口3の直前方が該遮蔽部
材15によって覆われるとともに、該遮蔽部材15と吸
込口3との間に形成される空気の流入通路中にこれを縦
方向に横切るようにして上記各ガイド部材16,16,
・・が存在することから、上記羽根車2側において発生
して上記吸込口3からその前方側へ漏れる放射音(破線
矢印Nで示す)は、上記遮蔽部材15及び上記ガイド部
材16,16,・・に衝突することで遮音され、該放射
音の吸込口3から前方への漏れ量が可及的低減され、結
果的に遠心送風機Zの静粛運転が図られるものである。
尚、この実施例の遠心送風機Zにおける比騒音を、図4
において比騒音曲線La3で示しているが、この比騒音
曲線La3を、上記第1構造例における比騒音曲線La1
及び第2構造例における比騒音曲線La2と比較すれ
ば、この実施例のものにおいては比騒音特性が格段に向
上したことが分かる。
【0032】一方、上記吸込口3から羽根車2の内周側
に吸い込まれる空気は、例えば上記ガイド部材16,1
6,・・が設けられていない時には、図2に空気流A0
で示すように、該吸込口3に対してその径方向から流入
する空気は羽根車2の回転による吸入力を受けて該羽根
車2の回転方向に旋回しながら該羽根車2の内周側に流
入することになる。従って、羽根車入口における空気流
の絶対速度の周方向成分が正側(回転方向)に大きくな
り、静圧の低下により空力特性が損なわれることにな
る。
【0033】ところが、この実施例の遠心送風機Zにお
いては、上記吸込口3の周囲に放射状に上記ガイド部材
16,16,・・が設けられているため、吸込口3に対
してその径方向に流入してきた空気は、図2に実線矢印
で示す空気流Aの如く、上記各ガイド部材16,16,
・・のガイド作用によりほとんど旋回することなく羽根
車2の内周側に流入する。
【0034】ここで、羽根10における理論全圧上昇(P
th)は、Pth=u2Cu2- u1Cu1(u2:羽根車の外周速度、C
u2:羽根車出口の絶対速度の周方向成分、u1:羽根車の
内周速度、Cu1:羽根車入口の絶対速度の周方向成分)
で表される。従って、この実施例の場合には、羽根車入
口の絶対速度の周方向成分(Cu1)がCu1≒0となり、例
えばこのガイド部材16が設けられていない時の羽根車
入口の絶対速度の周方向成分(Cu1>0)よりも小さ
く、それだけ理論全圧上昇(Pth)が高くなり、それだけ
遠心送風機Zの風量−静圧特性が向上することとなる。
この実施例の遠心送風機Zにおける静圧特性を図4の静
圧曲線Lb3で示している。この静圧曲線Lb3を、上記
第1構造例における静圧曲線Lb1及び第2構造例にお
ける静圧曲線Lb2と比較することで、この実施例の遠
心送風機Zの静圧特性が良好であることが分かる。
【0035】即ち、この実施例のものにおいては、上記
遮蔽部材15とガイド部材16,16,・・とを設ける
ことで、放射音の低減と空力特性の向上とが図れるもの
である。
【0036】尚、この実施例においては、上記遮蔽部材
15及びガイド部材16をともに通常の金属板材で構成
したものを示したが、本願発明の他の実施例において
は、例えばこれら遮蔽部材15とガイド部材16の表面
に発泡樹脂等の吸音材を貼着したり、該遮蔽部材15等
そのものを発泡樹脂とか発泡金属(例えば多孔質アルミ
等)で構成すると、これらの吸音作用により放射音のよ
り一層の低減が図れるものである。
【0037】また、図3には、上述の如き構成をもつ上
記遠心送風機Zを、給気側送風機と排気側送風機として
それぞれ適用した熱交換器付き換気装置Xを示してい
る。即ち、この換気装置Xは、熱交換器7の左右両側に
それぞれ遠心送風機Z,Zを配置し、室外側に開口する
給気側空気導入口5からダクトを介して吸入した外気を
熱交換器7において熱交換した後、これを室内側に配置
された遠心送風機Zにより吹出口4からダクトを介して
室内に吹き出す一方、室内側に開口する排気側空気導入
口6からダクトを介して吸入した室内気を熱交換器7に
おいて熱交換した後、これを室外側に配置された遠心送
風機Zにより吹出口4からダクトを介して室外に吹き出
すようになっている。このような熱交換器付き換気装置
Xに本願発明の遠心送風機Zを適用すると、その吸い込
み側である装置本体内への音の放射が特に少ないことか
ら、通常、ダクト伝播音に比べて問題の多い装置本体内
からの伝播音の静粛性が確保され、延いては換気装置X
そのものの商品価値の向上にも寄与できるものである。
【0038】第2実施例 図5及び図6には、本願発明の第2実施例にかかる遠心
送風機Zが示されている。この実施例の遠心送風機Z
は、その基本構成及び上記遮蔽部材15の構成は上記第
1実施例のものと同様であり、これと異なる点は上記ガ
イド部材16の構成のみであるため、ここではこのガイ
ド部材16の構成及びこれによる作用効果を中心として
説明する。
【0039】この実施例におけるガイド部材16は、上
記第1実施例のガイド部材16が直板で構成されていた
のに対して、これを短軸方向に湾曲させて湾曲断面をも
つ板状に形成したものである。そして、この湾曲断面を
もつガイド部材16は、それぞれその前縁16a(吸込
口3の径方向の外側寄りに位置し流入空気の入口となる
縁部)から、その後縁16b(吸込口3の径方向の内側
寄りに位置し流入空気の出口となる縁部)に向けて上記
羽根車2の回転方向の後方側に指向する如く取り付け時
における湾曲方向が設定されている。
【0040】このように羽根車2の回転方向の後方側へ
湾曲するガイド部材16,16,・・を備えると、吸込
口3とこれに対向配置された上記遮蔽部材15の間に形
成される空気流通路を通って空気が吸込口3側に吸い込
まれる場合、上記ガイド部材16,16,・・が設けら
れていない時には、図6において破線矢印で示す空気流
0の如く該吸込口3に対してその径方向から流入する
空気は羽根車2の回転による吸入力を受けて該羽根車2
の回転方向に旋回しながら羽根車2の内周側に流入する
ことから、羽根車入口における空気流の絶対速度の正側
(回転方向)の周方向成分が大きくなり、それに対応し
て静圧が低下することになる。
【0041】ところが、この実施例のものにおいては、
その前縁16a側から後縁16b側に向かって羽根車2
の回転方向後方側へ湾曲するガイド部材16が設けられ
ていることから、該ガイド部材16による流入空気のガ
イド作用により流入空気流は、図6に実線矢印で示す空
気流Aの如く、羽根車2の内周側に対して径方向よりも
回転方向後方側へ偏向した状態で流入せしめられること
となる。この結果、上記理論全圧上昇(Pth=u2Cu2- u1Cu
1)のうち、羽根車入口の絶対速度の周方向成分(Cu1
がCu1<0となり、Cu1≒0である上記第1実施例の場合
よりも小さく、それだけ理論全圧上昇(Pth)が高くな
り、遠心送風機Zの風量−静圧特性がさらに向上するも
のである。尚、この実施例の遠心送風機Zにおける静圧
特性を図7に静圧曲線Lb3で示している。この静圧曲
線Lb3を、同図における上記第1構造例の静圧曲線L
1及び第2構造例の静圧曲線Lb2、及び図4の静圧曲
線Lb3(第1実施例のもの)と比較することで、この
実施例の遠心送風機Zの静圧特性がさらに良好であるこ
とが分かる。
【0042】尚、この実施例のものにおいては、上記遮
蔽部材15とガイド部材16,16,・・を設けること
で放射音の低減が図れることは上記第1実施例の場合と
同様であるが、特にこの実施例のものにおいては、上記
ガイド部材16が湾曲断面を有していることから、上記
第1実施例の如くガイド部材16が平板状とされている
場合に比して放射音の放出方向に対するガイド部材16
の遮蔽範囲が広くその遮音作用が大きく、従って、第1
実施例のものよりも静粛性が良好となる。
【0043】また、この実施例のものにおいても、上記
遮蔽部材15及びガイド部材16を吸音構造とすること
ができるのは勿論である。
【0044】第3実施例 図8及び図9には、本願発明の第3実施例にかかる遠心
送風機Zが示されている。この実施例の遠心送風機Z
は、上記第2実施例の遠心送風機Zがそのガイド部材1
6を羽根車2の回転方向後方側へ湾曲させた状態で取り
付けていたのに対して、これを羽根車2の回転方向前方
側へ湾曲させた状態で取り付けたものであり、その他の
構成は全て上記第2実施例の遠心送風機Zと同様であ
る。
【0045】この実施例の遠心送風機Zにおいては、吸
込口3に流入する空気は、上記ガイド部材16のガイド
作用を受けることから、図9に実線矢印で示す空気流A
の如く、同図に破線矢印で示す空気流A0の如く該ガイ
ド部材16が設けられていない場合よりも羽根車2の回
転方向前方側への旋回状態がさらにきつくなる。従っ
て、上記第1実施例において説明したように、羽根車入
口における空気流の絶対速度の正側(回転方向)の周方
向成分が大きくなり、静圧特性が低下することになる。
【0046】しかし、その一方、この空気流の羽根車2
の羽根面上の流れをみると、羽根車2の入口における空
気流の絶対速度の正側(回転方向)の周方向成分が大き
いことによって羽根10の前縁において流入空気の迎え
角が小さくなり、該羽根面上における空気の剥離が可及
的に抑制されることから、剥離に伴う運転音が低減され
ることになる。この結果、比騒音特性は上記各実施例の
場合よりも一段と向上し、より高い静粛性が得られるも
のである。
【0047】尚、実施例の遠心送風機Zにおける比騒音
特性を図10に比騒音曲線La3で、また静圧特性を静
圧曲線Lb3でそれぞれ示しているが、これによれば静
圧特性は劣るものの比騒音特性が優れていることが分か
る。また、上記遮蔽部材15及びガイド部材16を設け
たことによる放射音の低減効果は上記各実施例の場合と
同様である。
【0048】第4実施例 図11及び図12には、本願発明の第4実施例にかかる
遠心送風機Zが示されている。この実施例の遠心送風機
Zは、上記第1実施例の遠心送風機Zの展開例ともいう
べきものであって、上記第1実施例のものが遮蔽部材1
5を吸込口3の口径より小さな形状に設定するととも
に、平板状のガイド部材16を吸込口3の口縁から上記
遮蔽部材15に向けて径方向の内側へ傾斜させた状態で
取り付けていたのに対して、この実施例においては上記
遮蔽部材15を上記吸込口3の口径よりも大きな形状に
設定するとともに、上記各ガイド部材16,16,・・
を全て該吸込口3の軸方向に略平行なる如く立設固定し
ている。
【0049】かる構造とした場合には、流入空気の方向
制御による空力特性の向上という点は上記第1実施例の
ものとほぼ同様であるが、放射音の低減という点につい
ては、上記遮蔽部材15の形状が大きい分だけ該遮蔽部
材15による放射音の遮音作用が高く、それだけ放射音
がさらに低減され、より静粛性の高い遠心送風機Zを得
ることができるものである。
【0050】第5実施例 図13及び図14には、本願発明の第5実施例にかかる
遠心送風機Zが示されている。この実施例の遠心送風機
Zは、基本的には上記第3実施例の遠心送風機Zとその
基本構造を同じにするものであって、これと異なる点
は、図15及び図16に示すように、湾曲断面を有する
ガイド部材16において、上記吸込口3側に位置する下
端16dの曲率を遮蔽部材15側に位置する上端16c
の曲率よりも大きくすることで、該上端16c側の湾曲
程度を下端16d側の湾曲程度よりも大きくしたもので
ある。また、同時にこの実施例においては、該ガイド部
材16の幅寸法を、下端16dから上端16cに向けて
次第に拡大変化させることで、上記の湾曲程度の相違と
相俟って空気流に与える旋回力の程度に差をもたせてい
る。
【0051】このようにガイド部材16を構成すること
で、羽根車2の入口側における流速の周方向成分が該ガ
イド部材16の全長に亙って可及的に均一化され、さら
に高い空力特性が得られるものである。即ち、図13に
示すように、ガイド部材16に案内されて羽根車2側に
流入する空気流は、該ガイド部材16の後縁16bから
羽根車2の入口に至る間においては自由渦巻流動とな
り、その渦巻きの半径位置(r)と流速の周方向成分
(Cu)との積は一定(r・Cu=一定)となる。
【0052】一方、羽根車2の入口においては羽根10
の全長に亙って流入空気流の周方向成分(Cu1)が一
定であることが空力特性上において望ましい。しかし、
ガイド部材16が吸込口3寄りの端部16dから遮蔽部
材15寄りの端部16cに向かって該吸込口3の中心側
に傾斜せしめられていることから、上記半径位置(r)
は、該ガイド部材16の下端16d側を流れる空気流A
1ではr=r2、上端16c側を流れる空気流A2ではr
=r1となり(r2>r1)、空気流の位置が下端16d
側から上端16c側に移行するに従って半径位置(r)
はr2からr1に変化する。従って、羽根車2の入口にお
ける流入空気流の周方向成分(Cu1)を羽根10の全
長に亙って一定とするためには、上記ガイド部材16の
後縁16b側における流速の周方向成分(Cu)を、上
記端部16d側で大きく、端部16c側で小さくするこ
とが必要となる。
【0053】この場合、この実施例のものでは、ガイド
部材16の前縁16aから後縁16bにかけての湾曲程
度を、上述のように上記遮蔽部材15寄りの端部16c
から上記吸込口3寄りの端部16dに向かって次第に小
さくなるように設定しているので、上記ガイド部材16
の後縁16b側における流速の周方向成分(Cu)は、
上記端部16d側で大きく、端部16c側で小さくな
り、ガイド部材16の下端16d側を流れる空気流A1
と上端16c側を流れる空気流A2との間における流線
の半径位置(r)の違いが相殺され、羽根車2の入口に
おける流入空気流の周方向成分(Cu1)が羽根10の
全長に亙って可及的に一定となり、これにより空力特性
が一段と向上せしめられるものである。
【0054】尚、ここでは、ガイド部材16の湾曲方向
を羽根車2の回転方向前方側に設定したものについて説
明したが、本願発明はこれに限定されるものでなく、例
えば、上記第2実施例の遠心送風機Zの如くガイド部材
16の湾曲方向を羽根車2の回転方向後方側に設定した
ものにも適用できることは勿論であって、特に第2実施
例の如きものに適用した場合には、該ガイド部材16の
湾曲方向そのものに起因する静圧の向上効果に、この実
施例の如く湾曲程度をガイド部材16の下端16dと上
端16cの間で変化させたことによる静圧の向上効果が
加わることから、より高い空力性能が得られるものであ
る。
【0055】第6実施例 図17及び図18には、本願発明の第6実施例にかかる
遠心送風機Zが示されている。この実施例の遠心送風機
Zは、上記各実施例のものとは異なって、上記モーター
13を吸込口3の前方位置に配置したものであるが、遠
心送風機Zの基本構成そのものは上記各実施例のものと
同様である。即ち、この実施例のものにおいては、吸込
口3の前方位置に配置されるモーター取付台21とこれ
に取り付けられる上記モーター13の端面とが上記各実
施例における遮蔽部材15と同様の機能を為し、またこ
のモーター取付台21を支持する各取付脚22,22,
・・が上記各実施例におけるガイド部材16と同様の機
能を為すようになっている。
【0056】そして、この実施例においては、上記取付
脚22を、図19に示すように、コ字状断面をもつ金属
製の脚本体23と、例えば、発泡樹脂等の吸音素材によ
り湾曲板状に成形され且つ上記脚本体23の開口内にそ
の一端側が嵌入固定された延設部材24とで構成してい
る。従って、モーター13の支持剛性は取付脚22の脚
本体23によって確保され、また空気流のガイド作用は
上記延設部材24によって達成されるものである。
【0057】このような構成とすることで、放射音に対
しては、上記モーター取付台21とモーター13の端面
及び上記各取付脚22,22,・・が遮音作用を為すと
ともに、上記延設部材24の吸音作用が働くことで放射
音がより効果的に低減される。また、空力特性に関して
は上記延設部材24のガイド作用にこれが達成されるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例にかかる遠心送風機の断
面図である。
【図2】図1のII-II矢視図である。
【図3】図1に示した遠心送風機を備えた熱交換器付き
換気装置の断面図である。
【図4】図1に示した遠心送風機における性能曲線図で
ある。
【図5】本願発明の第2実施例にかかる遠心送風機の断
面図である。
【図6】図5のVI-VI矢視図である。
【図7】図5に示した遠心送風機における性能曲線図で
ある。
【図8】本願発明の第3実施例にかかる遠心送風機の断
面図である。
【図9】図8のIX-IX矢視図である。
【図10】図8に示した遠心送風機における性能曲線図
である。
【図11】本願発明の第4実施例にかかる遠心送風機の
断面図である。
【図12】図11のXII-XII矢視図である。
【図13】本願発明の第5実施例にかかる遠心送風機の
断面図である。
【図14】図13のXIV-XIV矢視図である。
【図15】図13に示したガイド部材の拡大斜視図であ
る。
【図16】図15のXVI-XVI断面図である。
【図17】本願発明の第6実施例にかかる遠心送風機の
断面図である。
【図18】図17のXVIII-XVIII矢視図である。
【図19】図17に示したモーター取付脚の一部断面斜
視図である。
【図20】従来一般的な遠心送風機の断面図である。
【図21】図20のXXI-XXI矢視図である。
【図22】図20に示した遠心送風機における性能曲線
図である。
【符号の説明】
1は渦巻ケーシング、2は羽根車、3は吸込口、4は吹
出口、5は給気側空気導入口、6は排気側空気導入口、
7は熱交換器、10は羽根、11は主板、12は側板、
13はモーター、15は遮蔽部材、16はガイド部材、
21はモーター取付台、22は取付脚、23は脚本体、
24は延設部材である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その側面に吸込口(3)を設けた渦巻ケ
    ーシング(1)の内部に複数の羽根(10),(1
    0),・・を備えた羽根車(2)を収容してなる遠心送
    風機であって、 上記吸込口(3)の前方位置に、平面を有する遮蔽部材
    (15)をその平面を上記吸込口(3)に対向させた状
    態で配置する一方、該遮蔽部材(15)の平面と上記吸
    込口(3)との間に、複数枚の平板状のガイド部材(1
    6),(16),・・を、その面方向を上記吸込口
    (3)の径方向にほぼ沿わせた状態で上記吸込口(3)
    の周方向に所定間隔で配置したことを特徴とする遠心送
    風機。
  2. 【請求項2】 その側面に吸込口(3)を設けた渦巻ケ
    ーシング(1)の内部に複数の羽根(10),(1
    0),・・を備えた羽根車(2)を収容してなる遠心送
    風機であって、 上記吸込口(3)の前方位置に、平面を有する遮蔽部材
    (15)をその平面を上記吸込口(3)に対向させた状
    態で配置する一方、該遮蔽部材(15)の平面と上記吸
    込口(3)との間に、湾曲断面を有する複数枚のガイド
    部材(16),(16),・・を該吸込口(3)の回り
    所定間隔で放射状に配置するとともに、該ガイド部材
    (16)の湾曲方向を、上記吸込口(3)の径方向の外
    側に位置する前縁(16a)から内側に位置する後縁
    (16b)に向かって次第に上記羽根車(2)の回転方
    向の後方側へ移行する如く設定したことを特徴とする遠
    心送風機。
  3. 【請求項3】 その側面に吸込口(3)を設けた渦巻ケ
    ーシング(1)の内部に複数の羽根(10),(1
    0),・・を備えた羽根車(2)を収容してなる遠心送
    風機であって、 上記吸込口(3)の前方位置に、平面を有する遮蔽部材
    (15)をその平面を上記吸込口(3)に対向させた状
    態で配置する一方、該遮蔽部材(15)の平面と上記吸
    込口(3)との間に、湾曲断面を有する複数枚のガイド
    部材(16),(16),・・を該吸込口(3)の回り
    所定間隔で放射状に配置するとともに、該ガイド部材
    (16)の湾曲方向を、上記吸込口(3)の径方向の外
    側に位置する前縁(16a)から内側に位置する後縁
    (16b)に向かって次第に上記羽根車(2)の回転方
    向の前方側へ移行する如く設定したことを特徴とする遠
    心送風機。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、上記ガイド部
    材(16)が上記吸込口(3)寄りの端部(16d)か
    ら上記遮蔽部材(15)寄りの端部(16c)に向かっ
    て該吸込口(3)の中心側に傾斜せしめられているとと
    もに、該ガイド部材(16)の前縁(16a)から後縁
    (16b)にかけての湾曲程度が、上記遮蔽部材(1
    5)寄りの端部(16c)から上記吸込口(3)寄りの
    端部(16d)に向かって次第に小さくなるように設定
    されていることを特徴とする遠心送風機。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3において、上記遮蔽
    部材(15)が上記吸込口(3)を覆い得る大きさに設
    定されるとともに、上記ガイド部材(16),(1
    6),・・が、上記吸込口(3)の口縁部から上記遮蔽
    部材(15)に向けて該吸込口(3)の軸心にほぼ平行
    に延設されていることを特徴とする遠心送風機。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、
    上記ガイド部材(16)が、吸音構造を備えていること
    を特徴とする遠心送風機。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6におい
    て、上記遮蔽部材(15)が上記羽根車(2)の駆動用
    のモーターを支持するモーター取付台(21)で構成さ
    れ、また上記ガイド部材(16)が上記モーター取付台
    (21)を上記渦巻ケーシング(1)側に取り付ける取
    付脚(22)で構成されていることを特徴とする遠心送
    風機。
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