JP2020085019A - ロータリダンパ - Google Patents

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一正 中屋
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    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/10Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using liquid only; using a fluid of which the nature is immaterial
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Abstract

【課題】小型化した場合であってもロータの回動範囲を確保して幅広い態様の回動機構に取り付けることができるロータリダンパを提供する。【解決手段】ロータリダンパ100は、ハウジング101とロータ110とを備えている。ハウジング101は、円筒面内に板状の2つの固定ベーン104,105を備えている。固定ベーン104,105には、固定ベーン104,105の先端部の両側壁が先端部に向かって厚さ方向の内側に入り込む傾斜面で構成されている。ロータ110は、軸体111の外表面に2つの可動ベーン115,116を備えている。可動ベーン115,116は、固定ベーン104,105の先端部の両側壁が先端部に向かって厚さ方向の内側に入り込む傾斜面で構成されている。そして、ロータ110は、固定ベーン逃げ部104b,105bの凹状に切り欠かれた領域内に可動ベーン115,116における付け根部分の一部が入り込むまで回動する。【選択図】 図4

Description

本発明は、四輪または二輪の自走式車両または産業用機械器具における回動機構において運動エネルギの減衰装置として用いられるロータリダンパに関する。
従来から、四輪または二輪の自走式車両または産業用機械器具においては、回動機構において運動エネルギの減衰装置としてロータリダンパが用いられている。例えば、下記特許文献1には、筒状体の内周部に一対の壁状の固定ベーン(セパレートブロック)を有したハウジング内に一対の羽根状の可動ベーン(ベーン)を備えた軸状のロータ(ロータシャフト)が往復回動可能な状態で支持されたロータリダンパが開示されている。
特開平11−82593号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたロータリダンパにおいては、ロータがボアに開口した油路にベーンが達する位置までしか回動しない構成であるため、ロータリダンパを小型化した場合にロータの回動範囲が狭くなって取り付けることができる回動機構の範囲が狭くなるという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、小型化した場合であってもロータの回動範囲を確保して幅広い態様の回動機構に取り付けることができるロータリダンパを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室の中心部に向かって突出した壁状に形成されて流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、固定ベーンの先端部に対して摺動する軸体の外周部に内室の内周面上を摺動して同内室内を複数の個室に仕切りつつ流動体を押しながら回動する可動ベーンを有したロータとを備えたロータリダンパにおいて、固定ベーンにおける軸体上を摺動する先端部に厚さ方向の内側に入り込んだ固定ベーン逃げ部および可動ベーンにおける軸体に対する付け根部分に厚さ方向の内側に入り込んだ可動ベーン逃げ部のうちの少なくとも一方を有し、ロータは、固定ベーン逃げ部内に可動ベーンにおける付け根部分の一部が入り込むおよび/または可動ベーン逃げ部内に固定ベーンにおける前記先端部の一部が入り込むまで回動可能であることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、ロータリダンパは、固定ベーンおよび可動ベーンのうちの少なくとも一方が厚さ方向の内側に入り込んだ固定ベーン逃げ部および/または可動ベーン逃げ部を備えることで固定ベーン逃げ部内に可動ベーンにおける付け根部分の一部がおよび/または可動ベーン逃げ部内に固定ベーンにおける先端部の一部が入り込むまでロータが回動する。これにより、本発明に係るロータリダンパは、小型化した場合であってもロータの回動範囲を確保して幅広い態様の回動機構に取り付けることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、固定ベーン逃げ部および可動ベーン逃げ部をそれぞれ備えることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、固定ベーン逃げ部および可動ベーン逃げ部をそれぞれ備えているため、固定ベーンまたは可動ベーンの厚さが一方的に薄く形成されることを防止しながらロータの回動範囲を確保することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、可動ベーン逃げ部および固定ベーン逃げ部は、可動ベーンが固定ベーンに最接近した際に、可動ベーン逃げ部における可動ベーンの先端部側の端部が固定ベーン逃げ部に接触する、または、固定ベーン逃げ部における固定ベーンの先端部とは反対側の端部が可動ベーン逃げ部に接触するように形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、可動ベーンが固定ベーンに最接近した際に、可動ベーン逃げ部における可動ベーンの先端部側の端部が固定ベーン逃げ部に接触する、または、固定ベーン逃げ部における固定ベーンの先端部とは反対側の端部が可動ベーン逃げ部に接触するように形成されているため、可動ベーンおよび固定ベーンの損傷を防止することができる。すなわち、ロータリダンパは、可動ベーンが固定ベーンに最接近して可動ベーン逃げ部における可動ベーンの先端部側の端部が固定ベーン逃げ部に接触した場合には、可動ベーン逃げ部における前記端部(接触部分)よりも可動ベーンの付け根部分側に固定ベーンが接触することがなく、厚さが薄くなった付け根部分の損傷を防止することができる。また、ロータリダンパは、可動ベーンが固定ベーンに最接近して固定ベーン逃げ部における固定ベーンの先端部とは反対側の端部が可動ベーン逃げ部に接触した場合には、固定ベーン逃げ部における前記端部(接触部分)よりも先端部側に可動ベーンが接触することがなく、厚さが薄くなった先端部の損傷を防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、可動ベーン逃げ部および固定ベーン逃げ部は、互いに面接触する傾斜面でそれぞれ形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、可動ベーン逃げ部および固定ベーン逃げ部は、互いに面接触する傾斜面でそれぞれ形成されているため、互いに接触し合った際における互いの損傷を防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、可動ベーン逃げ部は、付け根部分にのみ形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、可動ベーン逃げ部が可動ベーンが軸体に繋がっている部分である付け根部分にのみ形成されているため、一方向弁および絞り弁を設け易くしてロータリダンパの構成を小型化し易くすることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、固定ベーン逃げ部は、軸体上を摺動する先端部にのみ形成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、固定ベーン逃げ部が軸体上を摺動する固定ベーンの先端部にのみ形成されているため、固定ベーンにおける付け根部分から先端部までの範囲の剛性を確保し易いとともに一方向弁および絞り弁を設け易くしてロータリダンパの構成を小型化し易くすることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、さらに、内室における複数の個室間で流動体の双方向または片方向の流動を許容する連通路を備えており、連通路は、軸体に設けられることなくハウジング、固定ベーンおよび可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、内室における複数の個室間で流動体の双方向または片方向の流動を許容する連通路が軸体に設けられることなくハウジング、固定ベーンおよび可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられているため、軸体の直径を細く(例えば、8mm以下)してロータリダンパの構成を小型化し易くすることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、さらに、内室における複数の個室間で流動体の双方向の流動を許容する双方向連通路および流動体の片方向の流動を許容する片方向連通路をそれぞれ備えており、双方向連通路は、少なくとも軸体に設けられており、片方向連通路は、軸体に設けられることなくハウジング、固定ベーンおよび可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、内室における複数の個室間で流動体の双方向の流動を許容する双方向連通路が少なくとも軸体に設けられているとともに、流動体の片方向の流動を許容する片方向連通路が軸体に設けられることなくハウジング、固定ベーンおよび可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられているため、軸体の直径を細く(例えば、8mm以下)してロータリダンパの構成を小型化し易くすることができる。
本発明に係るロータリダンパの外観構成の概略を示す斜視図である。 図1に示す2−2線から見たロータリダンパの内部構成の概略を示す断面図である。 図1に示す3−3線から見たロータリダンパの内部構成の概略を示す断面図である。 図1に示す4−4線から見たロータリダンパの内部構成の概略を示す断面図である。 図4に示すロータリダンパのロータが図示右側に回動して可動ベーンが固ベーンに最接近して接触した状態を示す断面図である。 図5に示す破線円6内の構成を拡大した部分拡大図である。 図4に示すロータリダンパのロータが図示左側に回動して可動ベーンが固ベーンに最接近して接触した状態を示す断面図である。 本発明の変形例に係るロータリダンパにおけるロータの可動ベーンが固定ベーンに接触した状態を示す部分拡大図である。 本発明の他の変形例に係るロータリダンパにおけるロータの可動ベーンが固定ベーンに接触した状態を示す部分拡大図である。 本発明の他の変形例に係るロータリダンパにおけるロータの可動ベーンが固定ベーンに接触した状態を示す部分拡大図である。 本発明の他の変形例に係るロータリダンパにおけるロータの可動ベーンに形成される可動ベーン逃げ部を示す部分拡大図である。 本発明の他の変形例に係るロータリダンパにおけるロータの内部構成の概略を示す断面図である。
以下、本発明に係るロータリダンパの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るロータリダンパ100の外観構成の概略を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す2−2線から見たロータリダンパ100の内部構造の概略を示す断面図である。また、図3は、図1に示す3−3線から見たロータリダンパ100の内部構造の概略を示す断面図である。また、図4は、図1に示す4−4線から見たロータリダンパ100の内部構造の概略を示す断面図である。
なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している部分がある。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。このロータリダンパ100は、自動車におけるシートのリクライニング機構、テールゲート、グローブボックスの開閉機構、二輪の自走式車両(バイク)の後輪を上下動可能に支持するスイングアームの基端部、家具における開閉扉のヒンジ部分、または昇降棚の昇降機構などの可動部分を有する取付対象物(図示せず)に直接取り付けられて、またはこれらの取付対象物の試作品に対して取り付けられて可動部分が可動する際の運動エネルギを減衰させる減衰装置である。
(ロータリダンパ100の構成)
ロータリダンパ100は、ハウジング101を備えている。ハウジング101は、ロータ110を回動自在に保持しつつロータリダンパ100の筐体を構成する部品であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材を中空形状に形成して構成されている。より具体的には、ハウジング101は、外形形状がロータ110の軸方向に延びる直方体状に形成されている。この場合、ハウジング101は、ロータ110の軸方向側から見て正方形状に形成されている。このハウジング101は、主として、ハウジング本体102と蓋体108とで構成されている。
ハウジング本体102は、ロータ110の可動ベーン115,116および流動体120を収容するとともにロータ110の軸体111の一方の端部を回動自在に支持する部品であり、筒体における一方端が大きく開口するとともに他方端が小さく開口する有底円筒状に形成されている。より具体的には、ハウジング本体102は、前記筒体における一方端で大きく開口する開口部側に円筒状の内室103が形成されるとともに、この内室103の底部に開口した状態で円筒状のロータ支持部107が形成されている。
内室103は、ロータ110の可動ベーン115,116とともに流動体120を液密的に収容する空間であり、ハウジング本体102内の中央部に配置されたロータ110を介して互いに対向する2つの半円筒の空間で構成されている。すなわち、内室103は、ハウジング本体102の内周面とロータ110の外周面とで形成されている。この内室103内における前記2つの半円筒の空間内には、固定ベーン104,105がハウジング本体102と一体的にそれぞれ形成されている。
固定ベーン104,105は、ロータ110とともに内室103内を複数の空間に仕切る壁状の部分であり、ハウジング本体102の軸線方向に沿って内室103の内壁面から内側に向かって凸状に張り出して形成されている。本実施形態においては、固定ベーン104,105は、ロータ110の径方向に平行な板状体をロータ110に対して互いに対向配置して構成されており、これら2つの固定ベーン104,105によって内室103内を4つの個室R1〜R4に仕切っている。これらの各固定ベーン104,105は、ロータ110の軸体111および蓋体108にそれぞれ対向する外縁部に溝部104a,105aがそれぞれ形成されるとともに、同外縁部の一部である軸体111に対向する先端部に固定ベーン逃げ部104b,105bがそれぞれ形成されている。
溝部104a,105aは、シール体106を保持する部分であり、固定ベーン104,105におけるロータ110と対向する先端部の端面にハウジング本体102の軸線方向に沿って凹状に窪んだ溝状に形成されている。シール体106は、内室103内に形成される個室R1〜R4の液密性を確保するための部品であり、ゴム材などの弾性材料を側面視でL字状に形成して構成されて溝部104a,105a内にそれぞれ嵌め込まれている。すなわち、固定ベーン104,105の各先端部は、シール体106を介してロータ110の軸体111の外周面上を摺動する。
固定ベーン逃げ部104b,105bは、ロータ110の回動範囲を確保するための部分であり、固定ベーン104,105の先端部における溝部104a,105aの両側の各外周面に形成されている。より具体的には、各固定ベーン逃げ部104b,105bは、固定ベーン104,105の先端部の両側壁が先端部に向かって厚さ方向の内側に入り込む傾斜面で構成されている。これにより、固定ベーン104,105は、それぞれ先端部側に向かって厚さが薄く形成されている。
この固定ベーン逃げ部104b,105bを構成する傾斜面は、後述する可動ベーン逃げ部115a,116aの端部115b,116bが突き当たる角度および長さで形成されている。換言すれば、固定ベーン逃げ部104b,105bは、固定ベーン104,105の先端部とは反対側の端部104c,105cが可動ベーン逃げ部115a,116aの端部115b,116bよりもハウジング本体102の径方向外側に位置する傾斜面で構成されている。
ロータ支持部107は、ロータ110の軸体111における一方の端部を回転自在な状態で支持する円筒状の部分である。この場合、ロータ支持部107の内周部は、ベアリングおよびパッキンなどのシール体を介してロータ110の軸体111を液密的に支持している。
蓋体108は、ハウジング本体102に形成されている内室103を液密的に塞ぐとともにロータ110を支持するための部品であり、ハウジング101の軸方向から見て正方形状の板体の中央部に貫通孔が形成されて構成されている。
ロータ110は、ハウジング101の内室103内に配置されて内室103内を前記固定ベーン104,105とともに4つの空間からなる4つの個室R1〜R4にそれぞれ仕切るとともに、この内室103内で回動してこれらの4つの個室R1〜R4の容積をそれぞれ増減させるための部品である。このロータ110は、主として、軸体111と可動ベーン115,116とで構成されている。
軸体111は、可動ベーン115,116を支持する丸棒状の部分であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材によって構成されている。この軸体111は、一方の端部側がロータ支持部107を貫通した状態で支持されるとともに同ロータ支持部107を貫通した先端部がハウジング本体102の外部に露出して連結部111aを形成している。連結部111aは、ロータリダンパ100が取り付けられる取付対象物に対する接続部分であり、丸棒体の外周面に軸方向に沿ってキー溝が形成されて構成されている。
一方、軸体111の他方の端部は、中空状に形成されてアキュムレータ112を収容しつつ蓋体108に回転自在な状態で支持されている。アキュムレータ112は、内室103内の流動体120の温度変化による膨張または収縮による体積変化を補償するための機具であり、内室103に連通した状態で設けられる。このアキュムレータ112は、軸体111内において第2双方向連通路114に連通した状態で設けられる。
また、この軸体111には、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114がそれぞれ形成されている。第1双方向連通路113は、個室R1と個室R3との間に形成された貫通孔であり、両者の間で流動体120を相互に流通させる。また、第2双方向連通路114は、個室R2と個室R4との間に形成された貫通孔であり、両者の間で流動体120を相互に流通させる。この第2双方向連通路114は、前記アキュムレータ112にも連通している。なお、この軸体111における第1双方向連通路113および第2双方向連通路114がそれぞれ形成された部分、換言すれば、可動ベーン115と可動ベーン116との間の部分の直径は、8mm以下に形成することができる。なお、図4においては、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114を破線で示す。
可動ベーン115,116は、内室103内を複数の空間に仕切りつつこれらの各空間の容積を液密的にそれぞれ増減させるための部品であり、軸体111(内室103)の径方向に延びる板状体によってそれぞれ構成されている。本実施形態においては、可動ベーン115,116は、ロータ110の径方向に平行な板状体が軸体111の外周面上において互いに反対方向(換言すれば仮想の同一平面上)に延びるように形成されている。この場合、可動ベーン115,116は、軸体111との接続部分に可動ベーン逃げ部115a,116aを介して延びて形成されている。
可動ベーン逃げ部115a,116aは、ロータ110の回動範囲を確保するための部分であり、可動ベーン115,116における軸体111との境界部分である付け根部分にそれぞれ形成されている。より具体的には、各可動ベーン逃げ部115a,116aは、可動ベーン115,116の付け根部分の両側壁が軸体111に向かって厚さ方向の内側に入り込む傾斜面で構成されている。これにより、可動ベーン115,116は、それぞれ軸体111側に向かって厚さが薄く形成されている。
この可動ベーン逃げ部115a,116aを構成する傾斜面は、固定ベーン逃げ部104b,105bの各端部104c,105cにそれぞれ突き当たる角度および長さで形成されている。換言すれば、可動ベーン逃げ部115a,116aは、軸体111とは反対側の端部115b,116bが固定ベーン逃げ部104b,105bの端部104c,105cよりもハウジング本体102の径方向内側に位置する傾斜面で構成されている。
また、可動ベーン115,116には、ハウジング本体102の内側面および蓋体108の内側面にそれぞれ対向するC字状(またはコ字状)の外縁部に凹状に凹む溝状に形成されており、この溝内にゴム材などの弾性材料で構成されたシール体117が嵌め込まれている。シール体117は、シール体106と同様に、内室103内に形成される個室R1〜R4の液密性を確保するための部品であり、シール体106と同様のゴム材などの弾性材料を側面視でC字状(またはコ字状)に形成して構成されている。なお、これら2つの可動ベーン115,116は、軸体111を介して互いに反対方向(換言すれば仮想の同一平面上)から外れた位置形成されていてもよいことは当然である。
これらの可動ベーン115,116には、各可動ベーン115,116によって仕切られた互いに隣接する2つの個室間で流動体120を制限的に流通させる一方向弁118がそれぞれ設けられている。また、可動ベーン116には、可動ベーン116によって仕切られた互いに隣接する2つの個室間で流動体120を制限的に流通させる絞り弁119が設けられている。
一方向弁118は、可動ベーン115,116によってそれぞれ仕切られた個室R1と個室R2との間および個室R3と個室R4との間で、一方から他方に向かって流動体120を流通させるとともに他方から一方に向かっては流動体120の流れを阻止する弁で構成されている。本実施形態においては、一方向弁118は、個室R2,R4側から個室R1,R3側に向かって流動体120を流通させるとともに個室R1,R3側から個室R2,R4側に向かって流動体120の流れを阻止する弁で構成されている。
絞り弁119は、可動ベーン116によってそれぞれ仕切られた個室R3と個室R4との間で、流動体120の流れを制限しつつ双方向に流通させることができる弁で構成されている。この場合、絞り弁119における流動体120の流れを制限しつつとは、一方向弁118における流動体120の流れ易さに対して同一条件(例えば、圧力および流動体の粘度など)下において流動体120が流れ難いことを意味する。これにより、ロータ110は、可動ベーン116によって隔てられる2つの個室間を流動体120が絞り弁119を流通する際に生じる抵抗に抗しながら軸体111の軸方向周りに回動する。
流動体120は、内室103を回動する可動ベーン115,116に対して抵抗を付与することによりロータリダンパ100にダンパー機能を作用させるための物質であり、内室103内に満たされている。この流動体120は、ロータリダンパ100の仕様に応じた粘性を有する流動性を有する液状、ジェル状または半固体状の物質で構成されている。この場合、流動体120の粘度は、ロータリダンパ100の仕様に応じて適宜選定される。本実施形態においては、流動体120は、油、例えば、鉱物油またはシリコーンオイルなどによって構成されている。なお、図4において流動体120を破線円内のハッチングで示している(後述する図5、図7および図12でも同様)。
(ロータリダンパ100の作動)
次に、このように構成されたロータリダンパ100の作動について説明する。このロータリダンパ100は、互いに可動的に連結される2つの部品間に設けられる。例えば、ロータリダンパ100は、自動車におけるシートのリクライニング機構、テールゲート、グローブボックスの開閉機構、二輪の自走式車両(バイク)の後輪を上下動可能に支持するスイングアームの基端部、家具における開閉扉のヒンジ部分、または昇降棚の昇降機構などの可動部分を有する取付対象物またはこれらの取付対象物の試作品における相対回転する一方の部品にハウジング101が取り付けられるとともに、他方の部品にロータ110が取り付けられる。
このロータリダンパ100は、ロータ110が時計回りまたは反時計周りのどちらの方向に回動した場合であっても発明の効果は同じであるため、まずは、ロータ110が図4において右回りした場合について説明する。ロータリダンパ100は、図5に示すように、ロータ110が図示右回りする場合、可動ベーン115,116は個室R1,R3の各容積を縮小させるとともに個室R2,R4の各容積を拡大するように図示右回りにそれぞれ回動する。
この場合、個室R1内の流動体120は、可動ベーン115に設けられている一方向弁118によって個室R2側への流動が阻止されるとともに第1双方向連通路113によって個室R3に流動する。また、個室R3内の流動体120は、可動ベーン116に設けられている一方向弁118によって個室R4側への流動が阻止されているが絞り弁119を介して個室R4に流動する。また、個室R4内の流動体120は、第2双方向連通路114を介して個室R2に流動する。
すなわち、第1双方向連通路113、第2双方向連通路114、一方向弁118および絞り弁119が、本発明に係る連通路に相当する。これにより、ロータリダンパ100は、ロータ110が図示右回りする場合においては、流動体120が絞り弁119を流動することよって減衰力が発生する。なお、図5においては、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114をそれぞれ破線で示している。
そして、ロータ110は、図6に示すように、可動ベーン115が固定ベーン104に最接近するとともに可動ベーン116が固定ベーン105に最接近した場合においては、可動ベーン逃げ部115a,116aの端部115b,116bが固定ベーン逃げ部104b,105bに突き当たるまで回動する。すなわち、ロータ110は、固定ベーン逃げ部104b,105bの凹状に切り欠かれた領域内に可動ベーン115,116における付け根部分である可動ベーン逃げ部115a,116aの一部が入り込むまで回動する。これにより、ロータリダンパ100は、個室R1,R3の各容積が最小化するとともに個室R2,R4の各容積が最大化する。なお、図6においては、第1双方向連通路113を破線で示している。
次に、ロータリダンパ100は、図7に示すように、ロータ110が図示左回りする場合においては、可動ベーン115,116は個室R1,R3の各容積を拡大させるとともに個室R2,R4の各容積を縮小するように図示左回りにそれぞれ回動する。なお、図7においては、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114をそれぞれ破線で示している。
この場合、個室R2内の流動体120は、可動ベーン115に設けられている一方向弁118を介して個室R1側に流動する。また、個室R4内の流動体120は、可動ベーン116に設けられている一方向弁118を介して個室R3側に流動する。これにより、ロータリダンパ100は、ロータ110が図示左回りする場合においては、流動体120が絞り弁119を流動することなく2つの一方向弁118を介してそれぞれ流動するため減衰力は発生しない。
そして、ロータ110は、可動ベーン115が固定ベーン105に最接近するとともに可動ベーン116が固定ベーン104に最接近した場合においては、可動ベーン逃げ部115a,116aの端部115b,116bが固定ベーン逃げ部104b,105bに突き当たるまで回動する。すなわち、ロータ110は、固定ベーン逃げ部104b,105bの凹状に切り欠かれた領域内に可動ベーン115,116における付け根部分である可動ベーン逃げ部115a,116aの一部が入り込むまで回動する。これにより、ロータリダンパ100は、個室R1,R3の各容積が最大化するとともに個室R2,R4の各容積が最小化する。
上記作動方法の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ロータリダンパ100は、固定ベーン104,105および可動ベーン115,116が厚さ方向の内側に入り込んだ固定ベーン逃げ部104b,105bおよび可動ベーン逃げ部115a,116aをそれぞれ備えることで固定ベーン逃げ部104b、105b内に可動ベーン115,116における付け根部分の一部が入り込むまでロータ110が回動する。これにより、本発明に係るロータリダンパ100は、小型化した場合であってもロータ110の回動範囲を確保して幅広い態様の回動機構に取り付けることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
例えば、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、固定ベーン104,105に固定ベーン逃げ部104b,105bをそれぞれ形成するとともに、可動ベーン115,116に可動ベーン逃げ部115a,116aをそれぞれ設けて構成した。これにより、ロータリダンパ100は、固定ベーン104,105および可動ベーン115,116のうちの一方に設けた場合に比べて、固定ベーン104,105または可動ベーン115,116厚さが一方的に薄く形成されることを防止しながらロータ110の回動範囲を確保することができる。
しかし、固定ベーン逃げ部104b,105bおよび可動ベーン逃げ部115a,116aは、ロータ110の回動範囲を必要な角度範囲で確保できるように形成されていればよい。したがって、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105bおよび可動ベーン逃げ部115a,116aのうちの一方のみを備えて構成することができる。また、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105bを固定ベーン104および固定ベーン105のうちの一方にのみ設けてもよいし、可動ベーン逃げ部115a,116aを可動ベーン115および可動ベーン116のうちの一方にのみ設けてもよい。また、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105bを固定ベーン104,105における厚さ方向の両側面のうちの一方にのみ設けてもよいし、可動ベーン逃げ部115a,116aを可動ベーン115,116における厚さ方向の両側面のうちの一方にのみ設けてもよい。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、可動ベーン115,116が固定ベーン104,105に最接近する場合において可動ベーン逃げ部115a,116aの端部115b,116bが固定ベーン逃げ部104b,105bに接触して突き当たるように構成した。換言すれば、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105b内に可動ベーン115,116における付け根部分の一部が入り込むように構成した。これにより、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aにおける端部115b,116bよりも可動ベーン115,116の付け根部分側(軸体111側)に固定ベーン104,105が接触することがなく、可動ベーン115,116における厚さが薄くなった付け根部分の損傷を防止することができる。
しかし、ロータリダンパ100は、図8に示すように、可動ベーン115,116が固定ベーン104,105に最接近する場合において固定ベーン逃げ部104b,105bの端部104c,105cが可動ベーン逃げ部115a,116aに接触して突き当たるように構成することもできる。換言すれば、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116a内に固定ベーン104,105における先端部の一部が入り込むように構成することもできる。これによれば、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105bにおける端部104c,105cよりも先端部側に可動ベーン115,116が接触することがなく、固定ベーン104,105における厚さが薄くなった先端部の損傷を防止することができる。
また、ロータリダンパ100は、図9に示すように、可動ベーン115,116が固定ベーン104,105に最接近する場合において可動ベーン逃げ部115a,116aが固定ベーン逃げ部104b,105bに面接触するように可動ベーン逃げ部115a,116aおよび固定ベーン逃げ部104b,105bをそれぞれ傾斜面で構成することもできる。この場合、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116a内および固定ベーン逃げ部104b,105b内にそれぞれ固定ベーン104,105における先端部の一部および可動ベーン115,116における付け根部分の一部がそれぞれ入り込むことになる。ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aおよび固定ベーン逃げ部104b,105bは、互いに面接触する傾斜面でそれぞれ形成されているため、互いに接触し合った際における互いの損傷を防止することができる。
なお、上記実施形態においては、可動ベーン逃げ部115a,116aにおける端部115b,116bをそれぞれ構成する角度および固定ベーン逃げ部104b,105bにおける端部104c,105cをそれぞれ構成する角度をそれぞれ鈍角に形成した。しかし、端部115b,116bをそれぞれ構成する角度は、鈍角以外の角度、例えば、図10に示すように直角に形成することができる。また、端部115b,116bおよび端部104c,105cは、上記実施形態のように尖った形状以外に、丸みを帯びた曲面に構成することもできる。また、図8ないし図10においては、第1双方向連通路113をそれぞれ破線で示している。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aが固定ベーン逃げ部104b,105bに接触するように構成した。しかし、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aが固定ベーン逃げ部104b,105bに対して接触しないように非接触で構成することもできる。これによれば、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aおよび固定ベーン逃げ部104b,105bが互いに接触することによる損傷を防止することができる。
また、上記実施形態においては、固定ベーン逃げ部104b,105bおよび可動ベーン逃げ部115a,116aは、固定ベーン104,105および可動ベーン115,116の各側壁に対して厚さ方向の内側に傾斜しながら延びる1つの平面状の傾斜面で構成した。しかし、固定ベーン逃げ部104b,105bおよび可動ベーン逃げ部115a,116aは、固定ベーン104,105および可動ベーン115,116の各側壁に対して厚さ方向の内側に向かって延びる1つ以上の平面または曲面で構成することができる。したがって、例えば、可動ベーン逃げ部115a,116aは、図11に示すように、
固定ベーン104,105の側壁に対して厚さ方向の内側に傾斜しながら延びる1つの平面状の傾斜面部115c,116cとロータ110の径方向に平行に延びる平面状の平行面部115d,116dとで構成することができる。なお、図11においては、可動ベーン115に対して対象に形成される可動ベーン116の傾斜面部116cおよび平行面部116dの符号を傾斜面部115cおよび平行面部115dに併記している。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、固定ベーン逃げ部104b,105bを固定ベーン104,105の各先端部にのみ設けるとともに、可動ベーン逃げ部115a,116aを可動ベーン115,116の付け根部分にのみ設けて構成した。しかし、ロータリダンパ100は、図12に示すように、固定ベーン逃げ部104b,105bを固定ベーン104,105の側壁全体に設けるとともに、可動ベーン逃げ部115a,116aを可動ベーン115,116の側壁全体に設けて構成することもできる。すなわち、固定ベーン逃げ部104b,105bは、固定ベーン104,105を構成する両側面を固定ベーン104,105の先端部に向かって厚さが薄くなるように傾斜させた傾斜面で構成されている。また、可動ベーン逃げ部115a,116aは、可動ベーン115,116を構成する両側面を可動ベーン115,116の付け根部分に向かって厚さが薄くなるように傾斜させた傾斜面で構成されている。なお、図12においては、第1双方向連通路113、第2双方向連通路114、一方向弁118および絞り弁119の各図示を省略している。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114を軸体111に形成して構成した。これにより、ロータリダンパ100は、構成が複雑な一方向弁118および絞り弁119を軸体111に設ける構成に比べて軸体111の直径を細く(例えば、8mm以下)してロータリダンパ100の構成を小型化し易くすることができる。
しかし、ロータリダンパ100は、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114を一方向弁118および絞り弁119のように、軸体111以外の部品、具体的には、ハウジング101(蓋体108を含む)、固定ベーン104,105および可動ベーン115,116のうちの少なくとも1つにのみ設けて構成することもできる。これによれば、ロータリダンパ100は、軸体111の直径を細く(例えば、8mm以下)してロータリダンパ100の構成を小型化することがより容易になる。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114における各一部が軸体111の表面に開口するとともに、他の一部が可動ベーン逃げ部115a,116aを介して可動ベーン115,116に開口するように構成した。これにより、ロータリダンパ100は、可動ベーン逃げ部115a,116aが固定ベーン逃げ部104b,105bに接触している場合であっても第1双方向連通路113および第2双方向連通路114を個室R1〜R4に常に連通した状態を維持することができロータ110の往復回動を円滑にすることができる。しかし、ロータリダンパ100は、第1双方向連通路113および第2双方向連通路114を軸体111にのみ開口することもできる。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、ハウジング101における内室103内を4つの個室R1〜R4に仕切って構成した。しかし、ロータリダンパ100における内室103は、少なくとも2つ以上の個室に仕切られていればよい。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、可動ベーン115に一方向弁118を設けるとともに可動ベーン116に一方向弁118および絞り弁119をそれぞれ設けることで可動ベーン115が固定ベーン104側に回動する際にのみ減衰力が発生するように構成した。しかし、ロータリダンパ100が減衰力を発生させるロータ110の回動方向は、ロータリダンパ100の仕様に応じて適宜決定されるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。したがって、ロータリダンパ100は、例えば、可動ベーン115および可動ベーン116にそれぞれに一方向弁118および絞り弁119を設けることでロータ110が時計回りおよび反時計周りした際にそれぞれ減衰力ロータ110が発生するように構成することもできる。
また、ロータリダンパ100は、自動車におけるシートのリクライニング機構、テールゲート、グローブボックスの開閉機構、二輪の自走式車両(バイク)の後輪を上下動可能に支持するスイングアームの基端部、家具における開閉扉のヒンジ部分、または昇降棚の昇降機構などの可動部分を有する取付対象物以外の機械装置、電機装置または器具に取り付けて用いることができる。
R1〜R4…個室、
100…ロータリダンパ、101…ハウジング、102…ハウジング本体、103…内室、104,105…固定ベーン、104a,105a…溝部、104b,105b…固定ベーン逃げ部、104c,105c…端部、106…シール体、107…ロータ支持部、108…蓋体、
110…ロータ、111…軸体、111a…連結部、112…アキュムレータ、113…第1双方向連通路、114…第2双方向連通路、115,116…可動ベーン、115a,116a…可動ベーン逃げ部、115b,116b…端部、115c,116c…傾斜面部、115d,116d…平行面部、117…シール体、118…一方向弁、119…絞り弁、
120…流動体。

Claims (8)

  1. 流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室の中心部に向かって突出した壁状に形成されて前記流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、
    前記固定ベーンの先端部に対して摺動する軸体の外周部に前記内室の内周面上を摺動して同内室内を複数の個室に仕切りつつ前記流動体を押しながら回動する可動ベーンを有したロータとを備えたロータリダンパにおいて、
    前記固定ベーンにおける前記軸体上を摺動する先端部に厚さ方向の内側に入り込んだ固定ベーン逃げ部および前記可動ベーンにおける前記軸体に対する付け根部分に厚さ方向の内側に入り込んだ可動ベーン逃げ部のうちの少なくとも一方を有し、
    前記ロータは、
    前記固定ベーン逃げ部内に前記可動ベーンにおける前記付け根部分の一部が入り込むおよび/または前記可動ベーン逃げ部内に前記固定ベーンにおける前記先端部の一部が入り込むまで回動可能であることを特徴とするロータリダンパ。
  2. 請求項1に記載したロータリダンパにおいて、
    前記固定ベーン逃げ部および前記可動ベーン逃げ部をそれぞれ備えることを特徴とするロータリダンパ。
  3. 請求項2に記載したロータリダンパにおいて、
    前記可動ベーン逃げ部および前記固定ベーン逃げ部は、
    前記可動ベーンが前記固定ベーンに最接近した際に、前記可動ベーン逃げ部における前記可動ベーンの先端部側の端部が前記固定ベーン逃げ部に接触する、または、前記固定ベーン逃げ部における前記固定ベーンの先端部とは反対側の端部が前記可動ベーン逃げ部に接触するように形成されていることを特徴とするロータリダンパ。
  4. 請求項2に記載したロータリダンパにおいて、
    前記可動ベーン逃げ部および前記固定ベーン逃げ部は、
    互いに面接触する傾斜面でそれぞれ形成されていることを特徴とするロータリダンパ。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したロータリダンパにおいて、
    前記可動ベーン逃げ部は、
    前記付け根部分にのみ形成されていることを特徴とするロータリダンパ。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したロータリダンパにおいて、
    前記固定ベーン逃げ部は、
    前記軸体上を摺動する先端部にのみ形成されていることを特徴とするロータリダンパ。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載したロータリダンパにおいて、さらに、
    前記内室における前記複数の個室間で前記流動体の双方向または片方向の流動を許容する連通路を備えており、
    前記連通路は、
    前記軸体に設けられることなく前記ハウジング、前記固定ベーンおよび前記可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられていること特徴とするロータリダンパ。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載したロータリダンパにおいて、さらに、
    前記内室における前記複数の個室間で前記流動体の双方向の流動を許容する双方向連通路および前記流動体の片方向の流動を許容する片方向連通路をそれぞれ備えており、
    前記双方向連通路は、少なくとも前記軸体に設けられており、
    前記片方向連通路は、
    前記軸体に設けられることなく前記ハウジング、前記固定ベーンおよび前記可動ベーンのうちの少なくとも1つにのみ設けられていること特徴とするロータリダンパ。
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