JP2020084854A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
内燃機関の燃焼室内に配備されたプラグギャップを有する点火プラグと、
直流電源から電力が供給される1次コイル、及び前記1次コイルと磁気結合され前記1次コイルの巻数よりも多い巻数を備えた2次コイルを有する点火コイル装置と、
を備え、
前記1次コイルへの通電を遮断することにより前記2次コイルに発生した点火電圧を、前記点火プラグに印加して前記プラグギャップに火花放電を発生させ、前記燃焼室内に供給された燃料に点火するように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記1次コイルの電圧である1次電圧を検出する1次電圧検出部と、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する点火プラグ奥飛火判定部と、
を備えたことを特徴とする。
点火コイル装置の1次コイルへの通電を遮断することにより、前記1次コイルに磁気的に結合され前記点火コイル装置の2次コイルに点火電圧を発生させ、
前記2次コイルに発生した点火電圧を内燃機関の点火プラグに印加し、前記点火プラグのプラグギャップに火花放電を発生させる、
ようにした内燃機関の制御方法であって、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する、
ようにしたことを特徴とする。
以下、実施の形態1による内燃機関の制御装置について、図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1による内燃機関の制御装置を示す概略構成図、図2は、実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける、点火コイル装置及び点火プラグを含む回路を概略的に示す回路図、図3は、実施の形態1による内燃機関の制御装置を示すブロック図、図4は、実施の形態1による内燃機関の制御装置のハードウェア構成を示す構成図である。内燃機関1及びECU(Engine Control Unit)50は、車両に搭載される。内燃機関1は、車両の車輪を駆動する駆動力源となる。内燃機関1を制御する制御装置としてのECU50は、内燃機関1の動作を総合的に制御するマイクロプロセッサを備えている。
まず、内燃機関1の構成について説明する。図1に於いて、内燃機関1は、空気と燃料の混合気を燃焼する燃焼室25を有している。燃焼室25は、シリンダ(気筒)とピストンにより構成されている。以下の説明では、燃焼室25の内部を筒内と称することもある。内燃機関1は、燃焼室25に空気を供給する吸気路23と、燃焼室25で混合気が燃焼することで発生する排気ガスを排出する排気路14とを備えている。
次に、点火プラグ12及び点火コイル装置13の構成について説明する。図2に於いて、点火プラグ12は、燃焼室25の内部にプラグギャップ122が露出するように配置され、プラグギャップ122に放電プラズマを発生するように構成されている。点火プラグ12は、ラジオノイズを抑制するために、プラグギャップ122に直列接続された抵抗121を備えている。
次に、ECU50について説明する。ECU50は、内燃機関1を制御対象とする制御装置である。図3に示すように、ECU50は、1次電圧検出部51、点火プラグ奥飛火判定部52、点火プラグ異常判定部53を備えている。1次電圧検出部51、点火プラグ奥飛火判定部52、点火プラグ異常判定部53は、ECU50が備えた処理回路により実現される。
次に、内燃機関の点火時の挙動について説明する。1次コイル131への通電開始後、1次コイル131に流れる1次電流I1は次第に増加していく。1次電流I1の大きさに応じた磁気エネルギーが、コア136に蓄えられる。その後、1次コイル131への通電が遮断されると、1次電流I1はゼロになり、コア136に蓄えられていた磁気エネルギーにより、2次コイル132の電圧が上昇し、プラグギャップ122に印加される電圧を上昇させる。プラグギャップ122に印加される電圧が、プラグギャップ122の絶縁破壊電圧を上回る点火電圧に達すると、プラグギャップ122に火花放電が発生する。
絶縁破壊電圧Vと点火プラグ周辺の雰囲気のガス圧力Pと電極間距離dの関係は、一般にパッシェンの法則にて示されており、絶縁破壊電圧Vはガス圧力Pと電極間距離dとの積の関数であることが知られている。その関係式は、[V=f(P・d)]で表わされる。
次に、ECU50の構成と動作について詳細に説明する。図3に於いて、1次電圧検出部51は、点火コイル電圧センサ134の出力の周期的なサンプリングを行う。サンプリング周期は、ECU50に使用されている演算処理装置90、及び周辺回路等の性能によっても異なるが、点火コイル装置13の1次コイル131の通電を遮断してから点火プラグ12での火花放電が発生するまでの期間の電圧挙動を検出する必要があるため、例えば1[μsec]のような高速のサンプリング周期を必要とする。
次に、以上説明した奥飛火発生の有無の判定及び点火プラグの異常の有無の判定の考え方に基づく、具体的な判定処理について説明する。図10は、実施の形態1による内燃機関の制御装置に於ける、点火プラグ異常判定処理を示すフローチャートである。この処理は周期的に繰り返して行われるものである。
4 スロットルバルブ、5 サージタンク、6 吸気ポート、
7 マニホールド圧センサ、8 マニホールド温度センサ、9 インジェクタ、
10 吸気可変バルブタイミング機構、101 吸気バルブ、
11 排気可変バルブタイミング機構、111 排気バルブ、12 点火プラグ、
13 点火コイル装置、14 排気路、15 EGRバルブ、16 回転プレート、
17 クランク角センサ、18 大気圧センサ、19 吸気マニホールド、
20 直流電源、21 EGR流路、23 吸気路、25 燃焼室、
26 アクセルポジションセンサ、50 ECU、51 1次電圧検出部、
52 点火プラグ奥飛火判定部、53 点火プラグ異常判定部、90 演算処理装置、
911 第1の記憶装置、912 第2の記憶装置、92 入力回路、93 出力回路、121 抵抗、122 プラグギャップ、131 1次コイル、132 2次コイル、
134 点火コイル電圧センサ、136 コア、501 イグナイタ駆動回路
内燃機関の燃焼室内に配備されたプラグギャップを有する点火プラグと、
直流電源から電力が供給される1次コイル、及び前記1次コイルと磁気結合され前記1次コイルの巻数よりも多い巻数を備えた2次コイルを有する点火コイル装置と、
を備え、
前記1次コイルへの通電を遮断することにより前記2次コイルに発生した点火電圧を、前記点火プラグに印加して前記プラグギャップに火花放電を発生させ、前記燃焼室内に供給された燃料に点火するように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記1次コイルの電圧である1次電圧を検出する1次電圧検出部と、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する点火プラグ奥飛火判定部と、
を備え、
前記内燃機関は、吸気路と、燃料の供給を停止することが可能な燃料供給装置と、を有し、
前記内燃機関が、前記燃料供給装置からの燃料の供給を停止した燃料カット運転状態にあるとき、前記内燃機関の圧縮上死点の近傍に於いて前記点火を行うように構成され、
前記吸気路は、前記吸気路を開閉するスロットルバルブを有し、
前記内燃機関が前記燃料カット運転状態に移行したときには、前記燃料カット運転状態に移行したときから所定時間経過後に、前記スロットルバルブを開いて前記燃料カット運転状態のときに前記内燃機関に吸入される空気量を増加させるように構成されている、
ことを特徴とする。
内燃機関の燃焼室内に配備されたプラグギャップを有する点火プラグと、
直流電源から電力が供給される1次コイル、及び前記1次コイルと磁気結合され前記1次コイルの巻数よりも多い巻数を備えた2次コイルを有する点火コイル装置と、
を備え、
前記1次コイルへの通電を遮断することにより前記2次コイルに発生した点火電圧を、前記点火プラグに印加して前記プラグギャップに火花放電を発生させ、前記燃焼室内に供給された燃料に点火するように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記1次コイルの電圧である1次電圧を検出する1次電圧検出部と、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する点火プラグ奥飛火判定部と、
前記点火プラグの異常を判定する点火プラグ異常判定部と、
を備え、
前記点火プラグ異常判定部は、前記点火プラグの所定回数の点火に対する前記奥飛火の発生頻度を算出し、前記算出した奥飛火の発生頻度が所定値以上となったときに、前記点火プラグに異常が生じていると判定するように構成され、
前記点火プラグ異常判定部が前記点火プラグに異常が発生していると判定したときは、前記内燃機関の高負荷運転を禁止するように構成されている、
ことを特徴とする。
Claims (8)
- 内燃機関の燃焼室内に配備されたプラグギャップを有する点火プラグと、
直流電源から電力が供給される1次コイル、及び前記1次コイルと磁気結合され前記1次コイルの巻数よりも多い巻数を備えた2次コイルを有する点火コイル装置と、
を備え、
前記1次コイルへの通電を遮断することにより前記2次コイルに発生した点火電圧を、前記点火プラグに印加して前記プラグギャップに火花放電を発生させ、前記燃焼室内に供給された燃料に点火するように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記1次コイルの電圧である1次電圧を検出する1次電圧検出部と、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する点火プラグ奥飛火判定部と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記内燃機関は、燃料の供給を停止することが可能な燃料供給装置を有し、
前記内燃機関が、前記燃料供給装置からの燃料の供給停止した燃料カット運転状態にあるとき、前記内燃機関の圧縮上死点の近傍に於いて前記点火を行うように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記内燃機関は、吸気路を有し、
前記吸気路は、前記吸気路を開閉するスロットルバルブを有し、
前記内燃機関が前記燃料カット運転状態に移行したときには、前記燃料カット運転状態に移行したときから所定時間経過後に、前記スロットルバルブを開いて前記燃料カット運転状態のときに前記内燃機関に吸入される空気量を増加させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記点火プラグ奥飛火判定部は、前記火花放電の発生後に前記1次電圧が所定値以上に上昇した場合に、前記点火プラグに奥飛火が発生したと判定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記点火プラグの異常を判定する点火プラグ異常判定部を備え、
前記点火プラグ異常判定部は、前記点火プラグの所定回数の点火に対する前記奥飛火の発生頻度を算出し、前記算出した奥飛火の発生頻度が所定値以上となったときに、前記点火プラグに異常が生じていると判定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記点火プラグ異常判定部が前記点火プラグに異常が発生していると判定したときは、前記内燃機関の高負荷運転を禁止するように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。 - 点火コイル装置の1次コイルへの通電を遮断することにより、前記1次コイルに磁気的に結合された前記点火コイル装置の2次コイルに点火電圧を発生させ、
前記2次コイルに発生した点火電圧を内燃機関の点火プラグに印加し、前記点火プラグのプラグギャップに火花放電を発生させる、
ようにした内燃機関の制御方法であって、
前記プラグギャップに火花放電が発生した後の前記1次コイルの電圧に基づいて、前記点火プラグに奥飛火が発生しているか否かを判定する、
ようにしたことを特徴とする内燃機関の制御方法。 - 前記点火プラグの所定回数の点火に対する前記奥飛火の発生頻度を算出し、前記算出した奥飛火の発生頻度が所定値以上となったときに、前記点火プラグに異常が生じていると判定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の制御方法。
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