JP2020084781A - 密封構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属環の外向きフランジ部に、スプリングによる摩耗が生じてしまうことを抑制可能とする密封構造を提供する。【解決手段】バルブステム410と、バルブステム410を案内するバルブステムガイド320と、外向きフランジ部112を有する金属環110と、金属環110に一体的に設けられ、バルブステム410に摺動自在な摺動シール部を有する弾性体製のシール本体部120と、を備えるバルブステムシール100と、バルブステム410に固定された支持部420と、外向きフランジ部112との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリング200と、を備える密封構造であって、スプリング200の端部が、金属環110の外周面に、嵌合により固定されていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、バルブステムシールを備える密封構造に関する。
内燃機関における吸排気弁機構においては、バルブステムガイドに設けられた挿通孔と、この挿通孔に挿通されるバルブステムとの間の環状隙間を封止するバルブステムシールが設けられている。図2を参照して、従来例に係るバルブステムシールを備える密封構造について説明する。図2は従来例に係るバルブステムシールを備える密封構造の模式的断面図である。
バルブステム410は、シリンダヘッド310に取り付けられたバルブステムガイド320の挿通孔に挿通され、この挿通孔の内周面により案内されるように構成される。そして、バルブステムガイド320の挿通孔とバルブステム410との間の環状隙間に油膜を形成させる程度に適度な量の潤滑油を供給しつつ、潤滑油室内の潤滑油をシールするために、バルブステムシール600が設けられている。バルブステムシール600は、外向きフランジ部(スプリングリテーナー部)611を有する金属環610と、金属環610に一体的に設けられるシール本体部620とを備えている。
また、密封構造においては、バルブステム410に固定された支持部420と、金属環610における外向きフランジ部611との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリング700が備えられている。このスプリング700によって、バルブステム410は、図中、上方向に押される。これにより、バルブステム410のバルブ部(不図示)が、不図示の弁座に着座することで弁が閉じられる。そして、不図示のカムの動作によって、スプリング700の押圧力に抗してバルブステム410が押し下げられることによって、弁が開くようになっている。
以上のように構成される密封構造において、仕様によっては、外向きフランジ部611がスプリング700により強く押し付けられる場合がある。また、スプリング700は、バルブステム410の往復動作に伴って微小に回転することが確認されている。これらのことが相俟って、スプリング700によって、外向きフランジ部611に切削状の摩耗が生じてしまうことがある。
本発明の目的は、金属環の外向きフランジ部に、スプリングによる摩耗が生じてしまうことを抑制可能とする密封構造を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封構造は、
バルブステムと、
前記バルブステムを案内するバルブステムガイドと、
外向きフランジ部を有する金属環と、該金属環に一体的に設けられ、前記バルブステムに摺動自在な摺動シール部を有する弾性体製のシール本体部と、を備えるバルブステムシールと、
前記バルブステムに固定された支持部と、前記外向きフランジ部との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリングと、
を備える密封構造であって、
前記スプリングの端部が、前記金属環の外周面に、嵌合により固定されていることを特徴とする。
バルブステムと、
前記バルブステムを案内するバルブステムガイドと、
外向きフランジ部を有する金属環と、該金属環に一体的に設けられ、前記バルブステムに摺動自在な摺動シール部を有する弾性体製のシール本体部と、を備えるバルブステムシールと、
前記バルブステムに固定された支持部と、前記外向きフランジ部との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリングと、
を備える密封構造であって、
前記スプリングの端部が、前記金属環の外周面に、嵌合により固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、スプリングの端部が、金属環の外周面に、嵌合により固定されているため、スプリングと金属環における外向きフランジ部との間で摺動してしまうことが抑制される。従って、外向きフランジ部にスプリングによる摩耗が生じてしまうことが抑制される。
前記金属環は、外径が小さな小径環状部と、該小径環状部よりも外径が大きな大径環状部とを有しており、前記小径環状部に前記シール本体部が一体的に設けられており、前記大径環状部の先端に前記外向きフランジ部が設けられ、かつ前記大径環状部の外周面に前記スプリングの端部が嵌合により固定されているとよい。
これにより、スプリングは、金属環における大径環状部によっては拘束されるものの、小径環状部との間には隙間が形成されるため、小径環状部によって拘束されることはない。従って、スプリング本来の機能は十分に発揮される。
前記シール本体部は、前記小径環状部の内周面側に設けられ、前記バルブステムガイドの外周面に密着する内周シール部と、前記摺動シール部とを一体に有するとよい。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、金属環の外向きフランジ部にスプリングによる摩耗が生じてしまうことが抑制される。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1を参照して、本発明の実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造について説明する。図1は本発明の実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造の模式的断面図である。なお、バルブステムシールは回転対称形状であり、図1においては、バルブステムシールの中心軸線を含む面でバルブステムシール等を切断した断面を示している。
図1を参照して、本発明の実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造について説明する。図1は本発明の実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造の模式的断面図である。なお、バルブステムシールは回転対称形状であり、図1においては、バルブステムシールの中心軸線を含む面でバルブステムシール等を切断した断面を示している。
<密封構造の全体構成>
本実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造の全体構成について説明する。エンジンのシリンダヘッド310には、バルブステムガイド320が取り付けられている。そして、このバルブステムガイド320に設けられた挿通孔321に挿通され、この挿通孔321の内周面により案内されるようにバルブステム410が設けられている。図中(O)は潤滑油室側であり、(P)はポート(吸気用のポートまたは排気用のポート)側である。そして、バルブステムガイド320の挿通孔321とバルブステム410との間の環状隙間に油膜を形成させる程度に適度な量の潤滑油を供給しつつ、潤滑油室内の潤滑油をシールするために、バルブステムシール100が設けられている。
本実施例に係るバルブステムシールを備える密封構造の全体構成について説明する。エンジンのシリンダヘッド310には、バルブステムガイド320が取り付けられている。そして、このバルブステムガイド320に設けられた挿通孔321に挿通され、この挿通孔321の内周面により案内されるようにバルブステム410が設けられている。図中(O)は潤滑油室側であり、(P)はポート(吸気用のポートまたは排気用のポート)側である。そして、バルブステムガイド320の挿通孔321とバルブステム410との間の環状隙間に油膜を形成させる程度に適度な量の潤滑油を供給しつつ、潤滑油室内の潤滑油をシールするために、バルブステムシール100が設けられている。
<バルブステムシール>
本実施例に係るバルブステムシール100について詳細に説明する。バルブステムシール100は、金属環110と、金属環110に一体的に設けられる弾性体(例えば、ゴム)製のシール本体部120とを備えている。一体成形により、金属環110とシール本体部120を一体にすることが可能である。例えば、この金属環110をインサート部品としてシール本体部120をインサート成形することにより、金属環110に対してシール本体部120を一体的に設けることができる。
本実施例に係るバルブステムシール100について詳細に説明する。バルブステムシール100は、金属環110と、金属環110に一体的に設けられる弾性体(例えば、ゴム)製のシール本体部120とを備えている。一体成形により、金属環110とシール本体部120を一体にすることが可能である。例えば、この金属環110をインサート部品としてシール本体部120をインサート成形することにより、金属環110に対してシール本体部120を一体的に設けることができる。
金属環110は、筒状の胴体部111と、胴体部111の一端側(図中、下端側)に設けられる外向きフランジ部112(スプリングリテーナー部)と、胴体部111の他端側(図中、上端側)に設けられる内向きフランジ部113とを備えている。また、胴体部111は、外径が小さな小径環状部111aと、この小径環状部111aよりも外径が大きな大径環状部111bとを有している。そして、小径環状部111aにシール本体部120が一体的に設けられており、大径環状部111bの先端に外向きフランジ部112が設けられている。
シール本体部120は、バルブステム410に摺動自在な摺動シール部と、小径環状部111aの内周面側に設けられ、バルブステムガイド320の外周面に密着する内周シール部123とを一体に有している。本実施例に係る、摺動シール部は、潤滑油室(O)側のメインリップ121とポート側(P)の補助リップ122とを備えている。メインリップ121の外周面側には、メインリップ121をバルブステム410に対して押し付けるガータスプリング125が取り付けられている。また、内周シール部123が、バルブステムガイド320の外周面に嵌合により固定されることによって、バルブステムシール100がバルブステムガイド320に固定されると共に、金属環110とバルブステムガイド320との間の環状隙間が封止される。
そして、本実施例に係る密封構造においては、バルブステム410に固定された支持部420と、金属環110における外向きフランジ部112との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリング200が設けられている。このスプリング200による押圧力によって、外向きフランジ部112は、シリンダヘッド310の上面に押し付けられる。これにより、吸排気圧力(ポート圧力)によって、バルブステムシール100がバルブステムガイド320から外れてしまうことが抑制される。また、スプリング200によって、バルブステム410は、図中、上方向に押される。これにより、バルブステム410のバルブ部(不図示)が、不図示の弁座に着座することで弁が閉じられる。そして、不図示のカムの動作によって、スプリング200の押圧力に抗してバルブステム410が押し下げられることによって、弁が開くようになっている。
以上のように構成されるバルブステムシール100においては、シール本体部120における摺動シール部(メインリップ121及び補助リップ122)によって、潤滑油室側
(O)からポート側(P)へのオイル(潤滑油)の浸入が抑制さ、かつ、ポート側(P)から潤滑油室側(O)へのガス漏れが抑制される。また、内周シール部123によって、金属環110とバルブステムガイド320との間の環状隙間からのオイルの浸入及びガス漏れを抑制することができる。
(O)からポート側(P)へのオイル(潤滑油)の浸入が抑制さ、かつ、ポート側(P)から潤滑油室側(O)へのガス漏れが抑制される。また、内周シール部123によって、金属環110とバルブステムガイド320との間の環状隙間からのオイルの浸入及びガス漏れを抑制することができる。
そして、本実施例に係る密封構造においては、スプリング200の端部が、バルブステムシール100における金属環110の外周面に、嵌合により固定されている。より具体的には、金属環110における大径環状部111bの外周面に、スプリング200の端部が嵌合により固定されている。
(本実施例に係る密封構造の優れた点)
本実施例に係る密封構造によれば、スプリング200の端部が、金属環110の外周面に、嵌合により固定されているため、スプリング200と金属環110における外向きフランジ部112との間で摺動してしまうことが抑制される。従って、外向きフランジ部112にスプリング200による摩耗が生じてしまうことが抑制される。
本実施例に係る密封構造によれば、スプリング200の端部が、金属環110の外周面に、嵌合により固定されているため、スプリング200と金属環110における外向きフランジ部112との間で摺動してしまうことが抑制される。従って、外向きフランジ部112にスプリング200による摩耗が生じてしまうことが抑制される。
また、スプリング200は、金属環110における大径環状部111bによっては拘束されるものの、小径環状部111aとの間には隙間が形成されるため、小径環状部111aによって拘束されることはない。従って、スプリング本来の機能は十分に発揮される。
100 バルブステムシール
110 金属環
111 胴体部
111a 小径環状部
111b 大径環状部
112 外向きフランジ部
113 内向きフランジ部
120 シール本体部
121 メインリップ
122 補助リップ
123 内周シール部
125 ガータスプリング
200 スプリング
310 シリンダヘッド
320 バルブステムガイド
321 挿通孔
410 バルブステム
420 支持部
110 金属環
111 胴体部
111a 小径環状部
111b 大径環状部
112 外向きフランジ部
113 内向きフランジ部
120 シール本体部
121 メインリップ
122 補助リップ
123 内周シール部
125 ガータスプリング
200 スプリング
310 シリンダヘッド
320 バルブステムガイド
321 挿通孔
410 バルブステム
420 支持部
Claims (3)
- バルブステムと、
前記バルブステムを案内するバルブステムガイドと、
外向きフランジ部を有する金属環と、該金属環に一体的に設けられ、前記バルブステムに摺動自在な摺動シール部を有する弾性体製のシール本体部と、を備えるバルブステムシールと、
前記バルブステムに固定された支持部と、前記外向きフランジ部との間に挟み込まれた状態で配置されて、これらを引き離す方向に力を付与する金属製のスプリングと、
を備える密封構造であって、
前記スプリングの端部が、前記金属環の外周面に、嵌合により固定されていることを特徴とする密封構造。 - 前記金属環は、外径が小さな小径環状部と、該小径環状部よりも外径が大きな大径環状部とを有しており、前記小径環状部に前記シール本体部が一体的に設けられており、前記大径環状部の先端に前記外向きフランジ部が設けられ、かつ前記大径環状部の外周面に前記スプリングの端部が嵌合により固定されていることを特徴とする請求項1に記載の密封構造。
- 前記シール本体部は、前記小径環状部の内周面側に設けられ、前記バルブステムガイドの外周面に密着する内周シール部と、前記摺動シール部とを一体に有することを特徴とする請求項1または2に記載の密封構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018215284A JP2020084781A (ja) | 2018-11-16 | 2018-11-16 | 密封構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018215284A JP2020084781A (ja) | 2018-11-16 | 2018-11-16 | 密封構造 |
Publications (1)
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---|---|
JP2020084781A true JP2020084781A (ja) | 2020-06-04 |
Family
ID=70907048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018215284A Pending JP2020084781A (ja) | 2018-11-16 | 2018-11-16 | 密封構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020084781A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111981194A (zh) * | 2020-08-28 | 2020-11-24 | 温州职业技术学院 | 一种防外漏自密封阀门 |
-
2018
- 2018-11-16 JP JP2018215284A patent/JP2020084781A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111981194A (zh) * | 2020-08-28 | 2020-11-24 | 温州职业技术学院 | 一种防外漏自密封阀门 |
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