JP2020083595A - 乗りかごの整風カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降路頂部、昇降路底部の構造条件による制約を受けずに、整風カバーをできるだけ長く上下方向に延伸させることができ、高速エレベータでも十分な風切り音抑制効果を得られるようにする。【解決手段】実施形態による乗りかごの整風カバーは、乗りかご10の背面側に配置される伸縮可能な背面整風カバー23と、前記乗りかごの左右の側面側にそれぞれ配置される伸縮可能な側面整風カバー21、22とから、全体として四角錐形状で伸縮可能な整風カバーを形成し、前記整風カバーは、前記背面整風カバー23および前記側面整風カバー21、22の傾斜が最小縮小時よりも緩くなるように伸長するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータの乗りかごの整風カバーに関する。
高層ビルに設置されているエレベータでは、高速化が進んでいる。高速エレベータでは、乗りかごとつり合い重りがすれ違うときや、乗りかごが乗場の敷居を通過するときに、風切り音が発生する。この風切り音は、昇降路の風路断面が急激に変化すること、また、乗りかごの角部で空気の大きな乱れが発生することが原因であるとされている。このような風切り音は、乗りかご内部に伝わり、乗客に不安感や不快感を与える。このため、高速エレベータでは、風切り音を抑制することが重要な課題とされてきている。
従来から、風切り音対策として、乗りかごの上部と下部にそれぞれ固定式の整風カバーを設置することが行われている。この種の整風カバーは、空気の圧力変動をできるだけ緩やかにするために設置されるカバーである。整風カバーは、複数の整風板を組み合わせた構造を有しており、整風板の勾配により風切り音の抑制効果は高まる。
このような整風カバーは、乗りかごの上下方向に長く延伸できれば、風切り音抑制により効果的になるが、その半面、かご上の機器の設置スペースを奪うため、例えば、特許文献1では、複数の整風板を蛇腹式に組み合わせて上下方向に伸縮可能な省スペース構造の整風カバーが提案されている。
特開2007−161421号公報
しかしながら、従来の固定式の整風カバーでは、乗りかごが最上階に停止したときの昇降路頂部では、オーバーヘッドの寸法に規制されて、かご上にある整風カバーを風切り音の抑制効果を得られるのに十分な上下方向の長さにすることができない。
同様に、乗りかごが最下階に停止するときの昇降路底部では、かご下にある整風カバーの上下方向の寸法にピットの深さによる制限を受けてしまう。
とりわけ、高速エレベータの場合には、昇降路の頂部、底部における制約を受け、かご上の整風カバー、かご下の整風カバーとも、風切り音の抑制に十分な効果を得られないという問題が顕在化している。
高速エレベータの場合、乗りかごの速度が速いだけに、風切り音は大きくなる。したがって、整風カバーの風切り音抑制作用を増大させようとすると、整風カバーを上下方向にできるだけ長く延伸する必要があるが、上記したように、昇降路の頂部、底部の構造上の制約を受けてしまう。
他方、従来の伸縮可能な整風カバーでは、高速エレベータでの風切り音低減に十分な効果が得られるほど、延伸できないという問題があった。
本発明は、前記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、昇降路頂部、昇降路底部の構造条件による制約を受けずに、整風カバーをできるだけ長く上下方向に延伸させることができ、高速エレベータでも十分な風切り音抑制効果を得られるようにした乗りかごの整風カバーを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る乗りかごの整風カバーは、乗りかごが昇降路内を昇降する際に発生する風切り音を抑制するために、前記乗りかごの上部と下部にそれぞれ設置される整風カバーであって、前記乗りかごの背面側に配置される伸縮可能な背面整風カバーと、前記乗りかごの左右の側面側にそれぞれ配置される伸縮可能な側面整風カバーとから、全体として四角錐形状で伸縮可能な整風カバーを形成し、前記整風カバーは、前記背面整風カバーおよび前記側面整風カバーの傾斜が最小縮小時よりも緩くなるように伸長することを特徴とするものである。
本発明の一実施形態による伸縮型整風カバーの伸長状態を示す斜視図である。 図1の伸縮型整風カバーが縮小した状態を示す斜視図である。 伸長状態にあるかご上整風カバーを正面側から表した斜視図である。 縮小したかご上整風カバーを正面側から表した斜視図である。 背面整風カバーにおいて、その一部を構成している背面整風板の連結構造を示す図である。 背面整風板を裏側から表した図である。 伸長したかご上整風カバーを模式的に示す図である。 縮小したかご上整風カバーを模式的に示す図である。 背面整風カバーの整風板に取り付けられている塞ぎ板を示す図である。 塞ぎ板と背面整風板との連結構造を示す図である。 塞ぎ板の動きを説明する図である。 かご上整風カバーを構成する側面整風カバーに設けられている折り畳み式の整風板を示す図である。 昇降路最下部のピットを示す図である。
以下、本発明による乗りかごの伸縮型整風カバーの一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による伸縮型整風カバーの伸長状態を示す斜視図である。図2は、図1の伸縮型整風カバーが縮小した状態を示す斜視図である。
整風カバーは、乗りかご10のかご上と、かご下にそれぞれ設置される。参照番号20は、かご上に設けられるかご上整風カバーを示し、参照番号30は、かご下に設けられるかご下整風カバーを示している。かご上整風カバー20、かご下整風カバー30とも、基本的に同じ構造であり、上下が逆の整風カバーである。ここで、エレベータ昇降路における乗りかご10の向きについて言及すると、図1において、出入口のあるのが正面、正面の反対側が背面、残りが左右の側面である。なお、乗りかご10は、上梁12、縦枠13、下梁14からなるかご枠によって支持されている。
まず、かご上整風カバー20の構造について説明する。
かご上整風カバー20は、乗りかご10の正面側を除いた3方の面、すなわち、左右の側面整風カバー21、22と、背面整風カバー23とから構成され、これらの三面が乗りかご10の上面を底面とする四角錐の整風カバーを形成するようになっている。かご上整風カバー20の頂部には、天面整風カバー24が取り付けられている。
これらの側面整風カバー21、22、背面整風カバー23は、いずれも複数枚の整風板に分割されている。上下に隣り合った各整風板は、重なり合った状態のまま上下方向にスライドして展開可能に連結されている。側面整風カバー21、22、背面整風カバー23のいずれにおいても、整風板は台形形状になっており、最下位に位置する整風板が最も横幅が大きく、上位になるにしたがって横幅は小さくなっている。側面整風カバー21、22、背面整風カバー23は、いずれも四角錐の頂部に向かって傾斜する面を形成している。図1において、R2は、伸長状態での稜線を示し、R1は、縮小状態での稜線を示している。かご上整風カバー20では、縮小時と伸長時とで側面整風カバー21、22、背面整風カバー23の傾斜の変化に伴って、側面整風カバー21、22と背面整風カバー23とがなす稜線R1、R2が変化するようになっている。側面整風カバー21、22と背面整風カバー23を構成する整風板のうち、最も下にある整風板は、乗りかご10の上面に対して傾動可能に連結されている。
かご下整風カバー30も、同様に、乗りかごの正面側を除いた3方の面、すなわち、左右の側面整風カバー31、32と、背面整風カバー33と、底面整風カバー34とから構成され、乗りかご10の下面を底面とする四角錐の整風カバーを形成するようになっている。
また、これらの側面整風カバー31、32、背面整風カバー33は、いずれも複数枚の台形形状の整風板に分割されて、上下に隣り合った各整風板は、重なり合った状態のまま上下方向にスライド可能に連結されている点も、かご上整風カバー20と同様である。但し、かご下整風カバー30は、かご上整風カバー20と上下反対であるので、側面整風カバー21、22、背面整風カバー23のいずれにおいても、最上位に位置する整風板が最も横幅が大きく、下位になるにしたがって横幅は小さくなっている。
かご下整風カバー30でも、縮小時と伸長時とで、側面整風カバー21、22と背面整風カバー23とがなす稜線R1、R2が変化するようになっている点もかご上整風カバー20と同様である。
次に、図3は、伸長状態にあるかご上整風カバー20を正面側から表した図である。図4は、縮小したかご上整風カバー20を正面側から表した図である。
図3、図4に示されるように、かご上整風カバー20の正面側には、整風板は設けられてない。乗りかご10の正面側は、昇降路壁面やフェッシャープレートとの間にわずかな隙間を保つようになっており、風を通さないことから、正面側の整風板は必要ないからである。この場合、側面整風カバー21、22の端縁は、昇降路壁面と平行に延びている。
かご上整風カバー20の内部には、かご上整風カバー20を伸縮させる駆動装置として、油圧式ダンパー50が設置されている。この油圧式ダンパー50は多重ピストン50a乃至50dを有しており、先端のピストン50dは、天面整風カバー24と連結されている。
次に、図5、図6を参照しながら、整風板の伸縮連結構造について説明する。
図5は、背面整風カバー23において、その一部を構成している背面整風板の連結構造を示す図である。
図5では、分かりやすくするために、3枚の背面整風板23b、23c、23dを例に連結構造が示されており、背面整風板23b、23c、23dは、伸長した状態である。背面整風板23b、23c、23dは、台形形状の板であり、上にある背面整風板23b、23c、23dになるにしたがって、段々と底辺の長さは小さくなっている。背面整風板23b、23c、23dでは、下にある背面整風板の上辺部と、上にある背面整風板の底辺部が重なるようになっている。
背面整風板23b、23c、23dには、伸長方向に延びるスライド溝40b、40c、40dがそれぞれに2本形成されている。
図6は、背面整風板23b、23cを裏側から表した図である。
上側の背面整風板23cには、下側の背面整風板23bのスライド溝40bにスライド可能に係合する連結突起41が取り付けられている。連結突起41には、スライド溝40bから外れるのを防止するために、ボルト、ナットなとの締結部材42が取り付けられている。このようなスライド式の伸縮連結構造により連結されていることで、背面整風板23b、23c、23dは、重なり合ったまま伸縮することができる。
なお、側面整風カバー21、22における整風板の連結構造も、上述した背面整風カバー22と同様である。
次に、図7、図8を参照しながら、かご上整風カバー20が伸長したときに形成される隙間について説明する。
図7は、伸長したかご上整風カバー20を模式的に示す図で、図8は、縮小したかご上整風カバー20を模式的に示す図である。
図7に示されるように、かご上整風カバー20が伸長すると、側面整風カバー21、22と背面整風カバー23とがなす稜線R2に沿って大きな隙間90、91、92が形成されてしまう。これらの隙間90、91、92ができるのは、かご上整風カバー20を伸縮可能な構造にしていることから生じている。
図8の縮小状態と、図7の伸長状態とでは、四角錐をなすかご上整風カバー20の稜線R1、R2は変化するようになっている。この場合、伸長したかご上整風カバー20の側面整風カバー21、22と背面整風カバー23の傾斜は、縮小したときよりも緩い傾斜になっている。このように側面整風カバー21、22と背面整風カバー23の傾斜とともに稜線R1、R2が変化することで、かご上整風カバー20は伸長できるようになる。仮に、図8に示したまま稜線R1が変わらないとすると、かご上整風カバー20の整風板は身動きの取れない状態になって、伸長することができない。逆にいえば、側面整風カバー21、22、背面整風カバー23の各整風板に、稜線R1、R2に沿って隙間90、91、92ができる形状を採用することで、四角錐立体形状を保ったまま伸縮が可能になる。
背面整風カバー23の各整風板23a〜23dでは、側辺52は縮小時に稜線R1を形成し、側辺51は、伸長時に稜線R2を形成する。側面整風カバー21についても、各整風板21a〜21dは、縮小時に稜線R1を形成する側辺50と伸長時に稜線R2を形成する側辺53を有している。
しかしながら、このような隙間90、91、92は、風切り音の低減という観点からは好ましくない。むしろ、風切り音を低減させるどころか、増大させる可能性がある。
そこで、本実施形態では、かご上整風カバー20の稜線R2に沿ってできる隙間90、91、92を塞ぐための塞ぎ板を以下のように設けている。
図9は、背面整風カバー23の整風板23b、23cに取り付けられている塞ぎ板44を示す図である。図9(A)は、整風板23b、23cが閉じた状態を示し、図9(B)は、整風板23b、23cが展開した状態を示している。
塞ぎ板44は、下側の整風板23bと上側の整風板23cの側辺部に挟まれるように配置される長方形状の板である。塞ぎ板44は、上側の整風板23cにとっては裏面側に、下側の整風板23bにとっては表面側に配置される。整風板23cは、展開時には上方にスライドするが、塞ぎ板44は、この動きに追従して回動するようになっている。
次に、図10は、塞ぎ板44と背面整風板23b、23cとの連結構造を示す図である。このうち、図10(A)は、上側の背面整風板23cとの連結構造を示し、図10(B)は、下側の背面整風板23bとの連結構造を示している。
塞ぎ板44には、上下方向に延びるスライド溝45が形成されている。背面整風板23cには、その下隅部の裏面に、図10(A)に示されるように、スライド溝45に係合する突起部48が取り付けられている。このスライド溝45には、空気抵抗を抑えるためテーパー46を付けるとよい。他方、下側の背面整風板23bとの関係では、図9(B)に示されるように、塞ぎ板44の下隅部がピン47を介して背面整風板23bに連結されている。この場合、スライド溝45は、縮小時には鉛直方向に対して傾斜して延びるようになっている。
次に、図11は、塞ぎ板44の動きを説明する図である。
かご上整風カバー20が伸長していない状態では、背面整風板23cは、実線で示す位置にある。このとき、塞ぎ板44は、背面整風板23cの裏側に退避している。かご上整風カバー20が伸長し、背面整風板23cが上方に移動すると、斜線で示される領域に隙間90が形成されることになる。このとき、背面整風板23cの移動とともに、塞ぎ板44はピン47を中心に回動する。ピン47が係合しているスライド溝45は、カム溝として機能するからである。以上のようにして塞ぎ板44は隙間90を塞ぐことができる。このような塞ぎ板44は、側面整風カバー21、22にも同様のものが設けられている。
次に、図12は、かご上整風カバー20を構成する側面整風カバー21、22に設けられている折り畳み式の整風板を示す図である。
側面整風カバー21、22には、かご室10を支持する上梁12が伸縮動作に干渉しないように、逃げ27、27が形成されている。このような逃げ27、28は、風切り音の抑制にマイナスに作用する。本実施形態では、逃げ26、27を折り畳み式整風板25、26で閉塞するようにして、風切り音抑制効果を維持している。なお、かご下整風カバー30にも同様の折り畳み式整風板35が設けられている(図1参照)。
本実施形態による乗りかごの整風カバーは、以上のように構成されるものであり、次に、その作用および効果について説明する。
乗りかご10に設置されているかご上整風カバー20、かご下整風カバー30は、図2に示す最小縮小状態から、図1に示す最大伸長状態まで延ばすことができる。この実施形態では、かご上整風カバー20、かご下整風カバー30とも、3面が先端に向かって緩く下り勾配に傾斜している、全体として4角錐形状を保って円滑に伸縮することができる。かご上整風カバー20、かご下整風カバー30の傾斜が連続する整風板により、急激な圧力変化をなくすことができるので、乗りかご10が高速で走行するときの風切り音を効果的に抑制することができる。
このようなかご上整風カバー20、かご下整風カバー30による風切り音抑制効果は、図1に示したような、傾斜が最も長くかつ緩い最大伸長状態で最も大きい。
但し、最上階では、かご上整風カバー20が最大伸長したままであると、オーバーヘッドの寸法によっては、乗りかご10が最上階に着床することができないことがあり得る。また、最下階では、かご下整風カバー30が最大伸長したままであると、ピットの深さによっては、乗りかご10は最上階に着床することができない。したがって、乗りかご10が最上階に近付いた時は、かご上整風カバー20を縮小させ、乗りかご10が最下階に近付いた時は、かご下整風カバー30を縮小させる。乗りかご10がそれ以外の区間を走行する場合には、かご上整風カバー20、かご下整風カバー30とも最大伸長させた状態を保つようにすれば、最も風切り音抑制効果が高くなる。
本実施形態では、エレベータの走行中は、以下のように、かご上整風カバー20、かご下整風カバー30の伸長、縮小動作の制御が行われる。
図3、図4に示したように、かご上整風カバー20については、油圧式ダンパー50によって伸縮が駆動される。
乗りかご10が上昇する場合、最下階に位置するときから、かご上整風カバー20は、油圧式ダンパー50によって伸長した状態に保たれる。最上階よりも1階床以上下階の階床の着床スイッチ(図示せず)が縮小動作開始の信号を与えるスイッチとして利用される。この階床の着床スイッチがONすると、油圧式ダンパー50は縮小し、かご上整風カバー20の縮小動作が開始される。この縮小動作は、乗りかご10が最上階に停止するまでに完了する。
このようなかご上整風カバー20の縮小動作は、油圧式ダンパー50に設けてあるリミットスイッチなどによって正常に動作したか監視される。かご上整風カバー20の縮小動作不良、例えば伸長途中で止まった間場合には、乗りかご10を即時に停止させ、管理者には故障が発報される。乗りかご10は、保守担当者が故障を修復するまで停止することになる。
乗りかご10が最上階から下降する場合には、最上階よりも1階床以上下階の階床の着床スイッチが、安全な伸長寸法を確保したことを検知するスイッチとして機能する。この着床スイッチのONにより、油圧式ダンパー50は、かご上整風カバー20を最大まで伸長させる。その後、乗りかご10が最下階に着床すると、油圧式ダンパー50が正常に動作しているか監視される。かご上整風カバー20は、最大伸長状態をそのまま維持する。
次に、図1、図2、並びに図13を参照して、かご下整風カバー30の伸縮動作について説明する。
かご下整風カバー30については、乗りかご10が最下階に着床している時以外は、自重によって常に伸長している状態になる。したがって、乗りかご10の走行中、かご下整風カバー30は、最大伸長状態を維持している。
ここで、図13は、昇降路最下部のピットを示す図である。このうち、図13(A)は、かご下整風カバー30が着地していないピットを示し、図13(B)は、かご下整風カバー30が着地している状況を示している。
ピット70には、支持台80を介して、複数個の整風カバー受け81が設置されている。この整風カバー受け81は、ウレタンゴム等の弾性材料から成形されている。乗りかご10が最下階に着床するときには、かご下整風カバー30は縮小しながら、整風カバー受け81に着地し、衝撃が吸収されるようになっている。このように、かご下整風カバー30の伸縮動作には、かご上整風カバー20と異なり、伸縮駆動装置や伸縮スペース確保を検知するスイッチ類は、必要とされない。
以上、本発明の乗りかごの整風カバーについて、好適な実施形態を挙げて説明したが、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
10…乗りかご、12…上梁、13…縦枠、14…下梁、20…かご上整風カバー、21、22…側面整風カバー、23…背面整風カバー、24…天面整風カバー、25、26…折り畳み式整風板、30…かご下整風カバー、31、32…側面整風カバー、33…背面整風カバー、35…折り畳み式整風板、41…連結突起、44…塞ぎ板、45…スライド溝、50…油圧式ダンパー、90、91、92…隙間
前記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る整風カバーは、前記乗りかごの上部と下部にそれぞれ設置され、乗りかごが昇降路内を昇降する際に発生する風切り音を抑制する整風カバーであって、
前記乗りかごの背面側に配置される伸縮可能な背面整風カバーと、前記乗りかごの左右の側面側にそれぞれ配置される伸縮可能な側面整風カバーとから、全体として四角錐形状で伸縮可能な整風カバーを形成し、
前記整風カバーは、前記背面整風カバーおよび前記側面整風カバーの傾斜が前記整風カバーの最小縮小時よりも緩くなるように伸長することを特徴とするものである。
前記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る整風カバーは、乗りかごの上部と下部にそれぞれ設置され、乗りかごが昇降路内を昇降する際に発生する風切り音を抑制する整風カバーであって、前記乗りかごの背面側に配置される伸縮可能な背面整風カバーと、前記乗りかごの左右の側面側にそれぞれ配置される伸縮可能な側面整風カバーとから、全体として四角錐形状で伸縮可能な整風カバーを形成し、前記整風カバーは、前記背面整風カバーおよび前記側面整風カバーの傾斜が前記整風カバーの最小縮小時よりも緩くなるように伸長することを特徴とするものである。

Claims (7)

  1. 乗りかごが昇降路内を昇降する際に発生する風切り音を抑制するために、前記乗りかごの上部と下部にそれぞれ設置される整風カバーであって、
    前記乗りかごの背面側に配置される伸縮可能な背面整風カバーと、前記乗りかごの左右の側面側にそれぞれ配置される伸縮可能な側面整風カバーとから、全体として四角錐形状で伸縮可能な整風カバーを形成し、
    前記整風カバーは、前記背面整風カバーおよび前記側面整風カバーの傾斜が最小縮小時よりも緩くなるように伸長することを特徴とする乗りかごの整風カバー。
  2. 前記背面整風カバーおよび前記側面整風カバーは、それぞれ台形状の整風板を単位として、伸縮方向に隣り合う前記整風板同士が、その上辺部と下辺部とが重なり合ったままスライド可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の乗りかごの整風カバー。
  3. 前記整風カバーが伸長する過程で、隣り合った前記背面整風カバーと側面整風カバーとがなす稜線にそって開口する隙間を前記整風板の動きに追従して閉塞する塞ぎ板を、前記背面整風カバーおよび側面整風カバーがそれぞれ備えることを特徴とする請求項2に記載の乗りかごの整風カバー。
  4. 前記側面整風板は、前記整風カバーが伸長する過程で、かご枠の上梁または下梁との干渉を防ぐ逃げを閉塞する折り畳み式の塞ぎ板を備えることを特徴とする請求項2に記載の乗りかごの整風カバー。
  5. 前記乗りかごの上部に設置されるかご上の整風カバーは、前記整風カバーの内側に設置され、前記整風カバーの伸縮を駆動する伸縮駆動装置と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の乗りかごの整風カバー。
  6. 昇降路内の最上階から下の所定の階床には、乗りかごから上の昇降路に前記整風カバーが最大伸長するのを許容するスペースが確保されたことを検知する検知手段が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の乗りかごの整風カバー。
  7. 前記乗りかごの下部に設置されるかご下の整風カバーは、自重により伸縮可能であり、昇降路最下部のピットには、前記乗りかごが着床した時に、かご下の整風カバーが縮小しながら着地する最の衝撃を吸収する整風カバー受けが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗りかごの整風カバー。
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