JP2020083572A - フォークリフト用運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回開始位置を容易に判断することができるフォークリフト用運転支援装置を提供する。【解決手段】リーチ式フォークリフト20に搭載され、リーチ式フォークリフト20の周囲の少なくとも一部を撮像するカメラ71,72,73と、操舵角に応じた走行予想軌跡上に最大旋回円を生成するコントローラ61と、カメラ71,72,73にて撮像された画像に最大旋回円を重畳して表示する表示部63と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、フォークリフト用運転支援装置に関するものである。
特許文献1に開示のフォークリフトの作業支援装置においては、カメラにより少なくともフォークの先端部を含む前方の視界を撮影するとともにタイヤ角を検出する。運転席の近傍にはモニタが配置されている。そして、検出されたタイヤ角で前進した際のフォークの先端部の予想軌跡を演算して、カメラによる映像をモニタに表示すると共に演算された予想軌跡をモニタ上に重畳表示するようにしている。
特開2006−96457号公報
ところで、フォークリフトが目標物である例えばパレットに近づくように走行する際に、パレットの真横まで走行し、旋回してパレットに正対する。この場合、どの位置で旋回を開始すればパレットに正対することができるか分かるようにしたいというニーズがある。
本発明の目的は、旋回開始位置を容易に判断することができるフォークリフト用運転支援装置を提供することにある。
上記問題点を解決するためのフォークリフト用運転支援装置は、フォークリフトの運転を支援するフォークリフト用運転支援装置であって、前記フォークリフトに搭載され、前記フォークリフトの周囲の少なくとも一部を撮像するカメラと、操舵角に応じた走行予想軌跡上に最大旋回軌跡を生成する最大旋回軌跡生成部と、前記カメラにて撮像された画像に前記最大旋回軌跡生成部で生成した最大旋回軌跡を重畳して表示する表示部と、を備えることを要旨とする。
これによれば、操舵角に応じた走行予想軌跡上に最大旋回軌跡が生成されてカメラにて撮像された画像に重畳して表示部で表示されるので、旋回開始位置を容易に判断することができる。
また、フォークリフト用運転支援装置において、前記最大旋回軌跡を前記フォークリフトの前後方向において一定の距離に表示させる位置決定部を更に備えるとよい。
また、フォークリフト用運転支援装置において、前記最大旋回軌跡を前記フォークリフトの速度に応じて一定時間後に到達する位置に表示させる表示位置調整部を更に備えるとよい。
また、前記フォークリフト用運転支援装置は、フォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものであって、前記フォークリフト用遠隔操作システムは、フォークリフトと、遠隔操作装置とを備え、前記フォークリフトは、機台に荷役装置を備えるとともに車両通信部を有し、前記遠隔操作装置は、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記フォークリフトの走行及び前記荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられるとよい。
本発明によれば、旋回開始位置を容易に判断することができる。
フォークリフト用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。 リーチ式フォークリフトを示す概略側面図。 リーチ式フォークリフトの一部を破断して示す概略斜視図。 リーチ式フォークリフトを模式的に示す平面図。 遠隔操作装置の一部の電気的構成を示すブロック図。 作用を説明するためのフローチャート。 最大旋回軌跡を説明するためのリーチ式フォークリフトを模式的に示す平面図。 最大旋回軌跡を説明するためのリーチ式フォークリフトを模式的に示す平面図。 表示部での表示内容を示す図。 表示部での表示内容を示す図。 表示部での表示内容を示す図。 表示部での表示内容を示す図。 表示部での表示内容を示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態では、フォークリフトの運転を支援するフォークリフト用運転支援装置は、フォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものである。
図1に示すように、フォークリフト用遠隔操作システム10は、リーチ式フォークリフト20と、リーチ式フォークリフト20の走行及び荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置40と、を備えている。リーチ式フォークリフト20は作業場に配置される。そして、遠隔操作装置40を用いて操作室から作業場のリーチ式フォークリフト20を遠隔操作することができるようになっている、
作業場においてパレット等から離れた場所にリーチ式フォークリフト20が位置している。この状態から、操作者はリーチ式フォークリフト20を遠隔操作して、リーチ式フォークリフト20をパレット等に近づけてフォークをパレット穴に差し込む動作等を行わせる。
図2、図3に示すように、リーチ式フォークリフト20は機台21を備える。機台21の前側には左右一対のリーチレグ22a,22bが配置され、リーチレグ22a,22bは前方に向かって延びている。詳しくは、リーチレグ22aは進行方向右側に設けられ、リーチレグ22bは進行方向左側に設けられている。リーチレグ22a,22bの前部には前輪23a,23bが配設されている。詳しくは、右前輪23aは進行方向右側のリーチレグ22aに設けられ、左前輪23bは進行方向左側のリーチレグ22bに設けられている。このように、機台21の前側に左右一対の前輪23a,23bが設けられている。
機台21の後部には、後輪24とキャスタホイール(補助輪)25が配設されている。後輪24は機台21の左方に設けられており、キャスタホイール25は機台21の右方に設けられている。後輪24は、駆動輪及び操舵輪である。
図2に示すように、リーチ式フォークリフト20は、2つの前輪23a,23b、及び、1つの後輪24の3つの車輪で走行する。機台21には、リーチ式フォークリフト20の駆動源となる走行モータ26と、走行モータ26の電力源となるバッテリ27が搭載されている。そして、後輪24が走行モータ26により回転駆動される。
リーチ式フォークリフト20は、機台21の前方に、荷役装置28を備える。荷役装置28は、リーチシリンダ(図示せず)の駆動により、各リーチレグ22a,22bに沿って前後動作するマスト29を備える。マスト29の前方には、左右一対のフォーク30a,30bがリフトブラケット31を介して設けられている。フォーク30a,30bは、マスト29に沿って昇降する。
本実施形態のリーチ式フォークリフト20は、運転者が着座して操作することが可能に構成されている。なお、運転席の無い無人リーチ式フォークリフトであってもよい。
図3に示すように、リーチ式フォークリフト20は、立席タイプの運転室32を機台21の後部に備える。運転室32の前方及び左方には、ステアリングテーブル33a,33bが設けられている。運転室32の前方に位置するステアリングテーブル33aには、リーチ式フォークリフト20を走行動作させるディレクションレバー34、荷役装置28を動作させる複数の荷役レバー35が設けられている。ディレクションレバー34は、後輪24を回転駆動させて車両を走行させるべく操作される。運転室32の左方に位置するステアリングテーブル33bには、後輪24の操舵を行うハンドル36が設けられている。また、運転室32の床面にはブレーキペダル37が備えられている。
図2,3に示すように、運転室32は、機台21において立設された左右のピラー38と、ピラー38の上端に固定されたヘッドガード39とにより囲まれている。
図1に示すように、リーチ式フォークリフト20は、フォークリフト搭載機器50として、コントローラ51と、車両通信部としての無線ユニット52と、画像処理部53と、車両通信部としての無線機54と、カメラ71,72,73を有する。
遠隔操作装置40は、コントローラ61と、操作部62と、表示部(モニタ)63と、操作装置通信部としての無線機64,65と、画像処理部66とを有する。遠隔操作装置40において、操作室側機器60として、コントローラ61と操作部62と表示部(モニタ)63と画像処理部66を備える。
遠隔操作装置40の無線機64は作業場に配置されている。また、遠隔操作装置40の無線機65は作業場に配置されている。操作室に配置されるコントローラ61は有線L1により作業場に配置した無線機64と接続されている。コントローラ61は有線L2により作業場に配置した無線機65と接続されている。
作業場において、遠隔操作装置40の無線機64とフォークリフト搭載機器50の無線ユニット52とは双方向に無線通信できる。また、作業場において、フォークリフト搭載機器50の無線機54から遠隔操作装置40の無線機65に無線で通信できる。
このようにして、リーチ式フォークリフト20は無線ユニット52及び無線機54を有し、遠隔操作装置40は、無線ユニット52及び無線機54と無線通信を行う無線機64,65を有する。
遠隔操作装置40のコントローラ61は、操作部62及び画像処理部66と接続されている。操作部62は、操作者によりリーチ式フォークリフト20を遠隔操作するためのものであり、操作者によるリーチ式フォークリフト20の操作内容(リフト、リーチ、ティルトの操作指令値、及び、速度、加速度、操舵角の操作指令値等)がコントローラ61に送られる。コントローラ61は、リフト、リーチ、ティルトの操作指令値、及び、速度、加速度、操舵角の操作指令値等の車両制御信号を、無線機64を介してフォークリフト搭載機器50の無線ユニット52に無線送信する。
フォークリフト搭載機器50において、コントローラ51と無線ユニット52と画像処理部53とは、それぞれ相互に通信(例えばCAN通信)可能に接続されている。コントローラ51は遠隔操作装置40側からの指示により走行系アクチュエータ(走行モータ26、図示しない操舵モータ等)及び荷役系アクチュエータ(図示しないリフトシリンダ、リーチシリンダ、ティルトシリンダ等)を駆動することができる。
無線ユニット52は、リーチ式フォークリフト20の車速等の車両情報、異常情報(障害物検知情報等)を、無線機64を介してコントローラ61に無線送信する。
図1において、コントローラ61は、無線機64、無線ユニット52及びコントローラ51を介してリーチ式フォークリフト20の走行及び荷役装置28による荷役を遠隔操作することができるようになっている。つまり、図3での操作部(ディレクションレバー34、荷役レバー35、ハンドル36、ブレーキペダル37等)に代わり遠隔操作装置40の操作部62により遠隔操作することができるようになっている。
そして、遠隔操作装置40において、操作部62を用いて操作者が所望の操作を行うとコントローラ61により操作内容が無線機64を介してリーチ式フォークリフト20側に送られる。リーチ式フォークリフト20において、無線ユニット52で遠隔操作装置40からの操作内容が受信され、コントローラ51によりアクチュエータ部が駆動されて所望の動作が実行される。
図4に示すように、リーチ式フォークリフト20は、機台21において右の後角部P1及び左の後角部P2を有する。
図2及び図4に示すように、リーチ式フォークリフト20においてヘッドガード39の前部にカメラ71が前方下方を向くように取り付けられており、カメラ71は、リーチ式フォークリフト20の周囲を撮像する。具体的には、カメラ71は、リーチ式フォークリフト20の進行方向前方の床面を撮像する。また、リーチ式フォークリフト20においてヘッドガード39の右側後部にカメラ72が下方を向くように取り付けられており、カメラ72は、リーチ式フォークリフト20の周囲を撮像する。具体的には、カメラ72は、機台21の右の後角部P1付近を上から撮像する。リーチ式フォークリフト20においてヘッドガード39の左側後部にカメラ73が下方を向くように取り付けられており、カメラ73は、リーチ式フォークリフト20の周囲を撮像する。具体的には、カメラ73は、機台21の左の後角部P2付近を上から撮像する。
図1に示すように、リーチ式フォークリフト20において、カメラ71,72,73により撮像された画像はコントローラ51により画像処理部53及び無線機54を介して遠隔操作装置40側に送られる。遠隔操作装置40において、無線機65でリーチ式フォークリフト20からのカメラ画像が受信されて画像処理部66を介して表示部63で表示される。表示部63は、例えばディスクトップ型ディスプレイである。
遠隔操作装置40に設けられる表示部63において、カメラ71,72,73にて撮像された画像が表示される。操作者は表示部63におけるカメラ71,72,73の画像を見ながら操作することになる。
図5に示すように、遠隔操作装置40において、コントローラ61は操作部62から操舵角等の操作指示によりフォークリフト側に操作量の指示を与える。フォークリフト側からの画像データが画像処理部66を介して表示部63に送られて表示部63で画像の表示が行われる。
図5において、コントローラ61は、操舵角に応じた走行予想軌跡L10(図4参照)上に最大旋回軌跡としての最大旋回円C1,C2(図7参照)を生成する。図4で説明すると、走行予想軌跡L10は操舵角がゼロの場合には前方に直進したときのリーチ式フォークリフト20の機台中心の予想軌跡である。最大旋回円C1は機台21の後角部P1が通過する円であり、最大旋回円C2は機台21の後角部P2が通過する円である。コントローラ61は画像処理部66を介してカメラ画像に対して最大旋回円C1,C2を重畳して表示部63で表示させることができるようになっている。また、コントローラ61は、最大旋回円C1,C2をリーチ式フォークリフト20の前後方向において一定の距離d1(図4参照)に表示させる。リーチ式フォークリフト20の前方の距離d1は例えば3m程度である。
次に、作用について説明する。
図6に示すように、コントローラ61は、ステップS101で操舵角に応じた走行予想軌跡L10(図4参照)上の前後方向に定めた一定の距離d1の位置α(図4参照)を決定する。
そして、コントローラ61は、ステップS102において、最大ハンドル角で旋回する際に(その場旋回する際に)、図7で示すように、機台21の後角部P1,P2が通過する最大旋回円C1,C2をワールド座標系で表現する。右旋回時の旋回半径は右前輪23aが基準となる。左旋回時の旋回半径は左前輪23bが基準となる。また、旋回半径が最大となるのはリーチ式フォークリフトの機台後方部の一番外側である後角部P1,P2が描く円であり、これが最大旋回円C1,C2となる。
コントローラ61は、図6のステップS103において、図8に示すように、ステップS102の最大旋回円C1,C2とカメラ71,72,73の相対位置を検出し、ステップS102の最大旋回円C1,C2をワールド座標系からカメラ座標系に座標変換する。コントローラ61は、図6のステップS104において、ステップS103の最大旋回円C1,C2をカメラ座標系からモニタ座標系に座標変換する。コントローラ61は、図6のステップS105において、カメラ画像において走行予想軌跡L10上の所定位置にステップS104の最大旋回円C1,C2を重畳して、図9に示すように表示部63でリーチ式フォークリフト20の前方床面を表示させる。
このように、今の操舵角でそのまま走行した場合の走行予想軌跡L10上に最大旋回円C1,C2を重畳し、そのままの操舵角で走行を続けて旋回するとどうなるか分かる。その結果、遠隔操作による走行先での旋回時の操作性の向上が図られる。
以下、詳しく説明する。
従来において、走行先のどの位置から旋回すれば目標のパレットに正対させることができるのか分からない。また、走行先において旋回することが可能か(スペースがあるか、旋回範囲に障害物が無いか)が分からない。なお、特許文献1では、フォークの先端部について操舵角による行く先(動作軌跡)を把握することはできるが、走行先で旋回することで目標のパレットに正対させることができるか分からない。
本実施形態では、操舵角に応じた走行予想軌跡L10上に最大旋回円C1,C2を表示する。このとき、最大旋回円C1,C2は、リーチ式フォークリフト20から前後方向に一定の距離d1に表示する。
具体的には、図9に示すように、目標のパレット100に対して最大旋回円C1,C2を見ながら接近する。
そして、図10に示すように、最大旋回円C1,C2がパレット100の真横に来て目標のパレット100が最大旋回円C1,C2に接する位置に来る。さらに、図11に示すように、リーチ式フォークリフト20がパレット100の真横まできたら旋回を開始する。そして、図12に示すように、その場旋回すると、パレット100に正対する。さらに、図13に示すように、フォーク30a,30bを前方に移動させてパレット穴に差し込む。
このようにして、リーチ式フォークリフト20は、後輪操舵で旋回半径が小さいことから、比較的狭い場所で使用されることが多い。そのため、走行先での旋回半径を正しく予想・判断しないと旋回時に周囲の物に接触する可能性がある。特に遠隔操作でリーチ式フォークリフト20を操作する場合、操作者はカメラ画像から走行先でのリーチ式フォークリフト20の旋回半径を予想・判断しなければならず、有人操作時と比較して、正しい判断が困難となる。そこで、走行先において、最大ハンドル角でリーチ式フォークリフト20を旋回する、いわゆる、その場旋回を行う際に、機台後角部P1,P2が通過する軌跡である最大旋回円C1,C2をガイド表示としてカメラ画像に重畳して表示する。よって、走行先で機台後角部P1,P2の予想軌跡である最大旋回円C1,C2の認識が容易となり、遠隔操作による走行先での旋回時の操作性が向上する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)リーチ式フォークリフト20の運転を支援するフォークリフト用運転支援装置の構成として、リーチ式フォークリフト20に搭載され、リーチ式フォークリフト20の周囲の少なくとも一部を撮像するカメラ71,72,73と、コントローラ61と、表示部63と、を備える。最大旋回軌跡生成部としてのコントローラ61は、操舵角に応じた走行予想軌跡L10上に最大旋回軌跡としての最大旋回円C1,C2を生成する。表示部63は、カメラ71,72,73にて撮像された画像に最大旋回円C1,C2を重畳して表示する。よって、操舵角に応じた走行予想軌跡L10上に最大旋回軌跡としての最大旋回円C1,C2が生成されてカメラ71,72,73にて撮像された画像に重畳して表示部63で表示されるので、旋回開始位置を容易に判断することができる。また、走行先において旋回可能か判断することができる。
(2)位置決定部としてのコントローラ61は、最大旋回軌跡としての最大旋回円C1,C2をリーチ式フォークリフト20の前後方向において一定の距離d1に表示させる。よって、旋回開始位置を更に容易に判断することができる。また、容易に走行先において旋回可能か判断することができる。
(3)フォークリフト用運転支援装置は、フォークリフト用遠隔操作システム10に用いられるものであって、フォークリフト用遠隔操作システム10は、リーチ式フォークリフト20と、遠隔操作装置40とを備える。リーチ式フォークリフト20は、機台21に荷役装置28を備えるとともに車両通信部としての無線ユニット52及び無線機54を有する。遠隔操作装置40は、車両通信部としての無線ユニット52及び無線機54と無線通信を行う操作装置通信部としての無線機64,65を有し、リーチ式フォークリフト20の走行及び荷役装置28による荷役を遠隔操作するのに用いられる。よって、遠隔操作する際に、旋回開始位置を容易に判断することができる。また、遠隔操作する際に、走行先において旋回可能か判断することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 最大旋回軌跡としての最大旋回円C1,C2をリーチ式フォークリフト20の前後方向において一定の距離に表示させたが、これに代わり、最大旋回円C1,C2の位置α(フォークリフトからの距離d1)は、速度に応じて、一定時間後に到達する位置にしてもよい。つまり、速度が速いほど、最大旋回円C1,C2はフォークリフトから離れた位置に表示される。速度が遅いほど、最大旋回円C1,C2はフォークリフトに近づき、停止時はフォークリフトと重なる。操作者は、ある程度の速度で走行し、目標のパレットが真横に来たら(最大旋回円C1,C2に接する位置に来たら)、目標のパレットに対し最大旋回円C1,C2が真横に位置したまま(最大旋回円C1,C2に接したまま)になるように速度を落としていくことで、最終的に目標の方向に旋回できる位置に停止できる。
このようにして、最大旋回軌跡をフォークリフトの速度に応じて一定時間後に到達する位置に表示させる表示位置調整部としての機能をコントローラ61に更に備える構成としてもよい。
○ フォークリフトが前方に走行する場合(前進する場合)において説明したが、フォークリフトが後方に走行する場合(後進する場合)に適用してもよい。
○ 最大旋回軌跡は、機台21の後角部P1,P2の旋回時の軌跡、すなわち最大旋回円C1,C2以外にも考えられ、旋回の際に最も外側に位置する箇所の軌跡であり、例えば、リーチアウトして走行する場合等におけるフォーク先端部P11,P12(図4参照)の旋回時の軌跡でもよい。他にも、リーチアウトして走行する場合等におけるフォークに差し込まれたパレットの前角部の旋回時の軌跡であってもよい。
○ 2つの最大旋回円C1,C2を表示したが旋回方向が分かっている場合(例えば操作者が旋回方向を指示する場合)、一方の最大旋回円を表示してもよい。例えば、図7において右旋回ならば最大旋回円C1を表示し、左旋回ならば最大旋回円C2を表示する。
○ 最大旋回円C1,C2は最大ハンドル角の場合の旋回円でなくてもよく、操作者の指示により最大ハンドル角以外での最大旋回円を表示するようにしてもよい。
○ カメラはフォークリフトの周囲の少なくとも一部を撮像するものであればよく、例えば、進行方向前方を向くカメラのみでもよい。
○ フォークリフト用運転支援装置はフォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものであったが、これに限るものではない。例えば、有人フォークリフトに用いてもよい。つまり、カメラを搭載した無人フォークリフトと、表示部を有する遠隔操作装置とを備えるのではなく、例えば、カメラと表示部を搭載した有人フォークリフトに適用してもよい。
○ フォークリフトはリーチ式フォークリフトであったが、これに限るものではなく、リーチ式フォークリフト以外のフォークリフトであってもよい。例えば、カウンタ式フォークリフトでもよい。
10…フォークリフト用遠隔操作システム、20…リーチ式フォークリフト、28…荷役装置、40…遠隔操作装置、52…無線ユニット、54…無線機、61…コントローラ、63…表示部、64,65…無線機、71,72,73…カメラ、C1,C2…最大旋回円、d1…距離、L10…走行予想軌跡。

Claims (4)

  1. フォークリフトの運転を支援するフォークリフト用運転支援装置であって、
    前記フォークリフトに搭載され、前記フォークリフトの周囲の少なくとも一部を撮像するカメラと、
    操舵角に応じた走行予想軌跡上に最大旋回軌跡を生成する最大旋回軌跡生成部と、
    前記カメラにて撮像された画像に前記最大旋回軌跡生成部で生成した最大旋回軌跡を重畳して表示する表示部と、
    を備えることを特徴とするフォークリフト用運転支援装置。
  2. 前記最大旋回軌跡を前記フォークリフトの前後方向において一定の距離に表示させる位置決定部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のフォークリフト用運転支援装置。
  3. 前記最大旋回軌跡を前記フォークリフトの速度に応じて一定時間後に到達する位置に表示させる表示位置調整部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のフォークリフト用運転支援装置。
  4. 前記フォークリフト用運転支援装置は、フォークリフト用遠隔操作システムに用いられるものであって、
    前記フォークリフト用遠隔操作システムは、フォークリフトと、遠隔操作装置とを備え、
    前記フォークリフトは、機台に荷役装置を備えるとともに車両通信部を有し、
    前記遠隔操作装置は、前記車両通信部と無線通信を行う操作装置通信部を有し、前記フォークリフトの走行及び前記荷役装置による荷役を遠隔操作するのに用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォークリフト用運転支援装置。
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