JP2020080258A - 端子付き電線 - Google Patents

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Shizuyuki Ono
静之 小野
卓也 山下
Takuya Yamashita
卓也 山下
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Hideki Nomura
秀樹 野村
亮史 宮本
Akifumi Miyamoto
亮史 宮本
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Hayato Tsurii
隼 釣井
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    • H01R4/10Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation effected solely by twisting, wrapping, bending, crimping, or other permanent deformation
    • H01R4/18Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation effected solely by twisting, wrapping, bending, crimping, or other permanent deformation by crimping

Abstract

【課題】第1バレル片と第2バレル片とが重なる部分の間からの水の浸入を抑制する。【解決手段】端子は、電線が載置される底板部と、底板部から延出し電線の外周に巻き付けられる第1バレル片と、第1バレル片より長く延出し電線の外周および第1バレル片に巻き付けられる第2バレル片と、を有し、第1バレル片および第2バレル片により圧着される前の導体部の断面積S1と、第1バレル片および第2バレル片により圧着された後の導体部の断面積S2と、により定義される導体圧縮率Pは、導体圧縮率P[%]=(断面積S2/断面積S1)×100とされており、電線が第1バレル片および第2バレル片により圧着された後の第1バレル片と第2バレル片との接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PAと、電線が第1バレル片および第2バレル片により圧着された後の第1バレル片と導体部の接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PBとは、式PA<PBを満たす。【選択図】図9A

Description

本明細書では、端子付き電線に関する技術を開示する。
従来、電線の端末部の露出した導体が端子のバレルにより圧着される技術が知られている。特許文献1は、多数の撚り線と当該撚り線を被覆する被覆部とからなるアルミ電線と、このアルミ電線を圧着する断面U字形のワイヤーバレルの端子とを備えた端子圧着構造が記載されている。圧着の際には、基台上に固定された端子は、圧着治具の下降により、ワイヤーバレルが圧着治具の圧着溝に沿って屈曲され、やがては、屈曲ワイヤーバレルの先端部がアルミ電線の導体部における中心軸線方向に変形する。そして、ワイヤーバレルの先端部がアルミ電線の導体部の撚り線間に押し込まれて圧着された状態となる。
特許第4809591号公報
ところで、上記したように、ワイヤーバレルの先端部がアルミ電線の導体部の撚り線間に押し込まれて圧着される構成では、ワイヤーバレルの先端部間で撚り線の素線がはみ出されて露出した状態になりやすく、この露出した素線と端子との異種金属間に塩水等が付着することによる腐食が懸念される。一方、上記構成とは異なり、圧着の際に、ワイヤーバレルをオーバーラップ形状に変形させることにより、U字状のワイヤーバレルの一方の先端部が他方の先端部に重なる形状とすれば、撚り線がオーバーラップ形状のワイヤーバレルに覆われて素線が外部に露出しにくくなるため、腐食の問題は生じにくくなる。しかしながら、ワイヤーバレルをオーバーラップ形状に変形させると、オーバーラップ形状に重なるワイヤーバレルの先端部間の隙間からの水分の浸入によって素線と端子との間に腐食が発生することが懸念される。
本明細書に記載された技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、第1バレル片と第2バレル片とが重なる部分の間からの水の浸入を抑制することを目的とする。
本明細書に記載された端子付き電線は、導体部を有する電線と、前記電線と電気的に接続される端子と、を備え、前記端子は、前記電線が載置される底板部と、前記底板部から延出し前記電線の外周に巻き付けられる第1バレル片と、前記底板部から前記第1バレル片より長く延出し前記電線の外周および前記第1バレル片に巻き付けられる第2バレル片と、を有し、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着される前の前記導体部の断面積S1と、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記導体部の断面積S2と、により定義される導体圧縮率Pは、導体圧縮率P[%]=(断面積S2/断面積S1)×100とされており、導体圧縮率Pのうち、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記第1バレル片と前記第2バレル片との接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PAと、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記第1バレル片と前記導体部の接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PBとは、式PA<PBを満たす。
上記構成によれば、第1バレル片と第2バレル片との間の接触面積について、導体圧縮率PAを高圧縮として面積最大値をとることにより、第2バレル片が金型(アンビルやクリンパ)にぶつかることで第2バレル片の浮き上がりを防止できるから、第1バレル片と第2バレル片との間からの水の侵入を効果的に抑制できる。一方、電線と第1バレル片との間の接触面積について、導体圧縮率PBを導体圧縮率PAよりも大きい中圧縮とすることで、高圧縮時の断線および低圧縮時の電線の抜けを防止できる。よって、接続信頼性の高い端子付き電線を得ることができる。また、このような端子は、防食性能および接続信頼性の高い端子とすることができる。
本明細書に記載された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
導体圧縮率PAは、20%から40%の範囲である。
このようにすれば、導体圧縮率PAが20%から40%の範囲であるため、オーバーラップ状態とされた第1バレル片と第2バレル片との間の相互の接触荷重を比較的高い値に維持することができる。これにより、第1バレル片と第2バレル片とが重なる部分の間からの水の浸入を抑制できるため、第1バレル片と第2バレル片とが重なる部分の間からの水の浸入による導体部と端子との間の腐食を抑制することができる。また、導体圧縮率PAが20%から40%の範囲であれば、比較的、導体部の断線が抑制され、導体部と端子との固着力が高い状態となるため、導体部と端子との間の接続信頼性の低下を抑制することができる。
導体圧縮率PBは、40%から70%の範囲である。
このようにすれば、第1バレル片と第2バレル片との間の接触面積を大きくすることができるため、第1バレル片と第2バレル片との間からの水の浸入を抑制することができる。
前記底板部には、前記導体部側に突出する凸部が形成されている。
本明細書に記載された技術によれば、第1バレル片と第2バレル片とが重なる部分の間からの水の浸入を抑制することができる。
実施形態の端子付き電線を示す側面図 端子付き電線を示す底面図 端子に電線を載置する工程を示す斜視図 他の端子に連結された展開形状の端子を示す平面図 端子に電線を載置した状態を示す斜視図 端子に電線が載置された状態で圧着する工程を説明するための図 アンビル上の端子に電線が圧着された状態を示す断面図 導体圧縮率と、導体部と端子との間の接触荷重との関係を示す図 導体圧縮率と、導体部と端子との間の接触面積との関係を示す図 導体圧縮率と、第1バレル片と第2バレル片との間の接触荷重との関係を示す図 導体圧縮率と、第1バレル片と第2バレル片との間の接触面積との関係を示す図 導体圧縮率がP1のときの図1のA−A断面図 導体圧縮率がP2のときのA−A断面図 導体圧縮率がP3のときのA−A断面図 導体圧縮率がP4のときのA−A断面図 導体圧縮率がP5のときのA−A断面図 導体圧縮率がP6のときのA−A断面図 導体圧縮率がP7のときのA−A断面図 導体圧縮率がP8のときのA−A断面図 導体圧縮率がP9のときのA−A断面図 導体圧縮率がP1のときの図1のB−B断面図 導体圧縮率がP2のときのB−B断面図 導体圧縮率がP3のときのB−B断面図 導体圧縮率がP4のときのB−B断面図 導体圧縮率がP5のときのB−B断面図 導体圧縮率がP6のときのB−B断面図 導体圧縮率がP7のときのB−B断面図 導体圧縮率がP8のときのB−B断面図 導体圧縮率がP9のときのB−B断面図 他の実施形態の導体圧縮率がP4のときにおけるスプリングバック後のA−A断面図
本実施形態について図1〜図15Cを参照しつつ説明する。
本実施形態の端子付き電線10は、例えば自動車等の車両に配策されて車両の機器等に接続することができる。以下では、図2のX方向を前方、Y方向を左方、図1のZ方向を上方として説明する。
端子付き電線10は、図1,図2に示すように、電線11と、電線11が圧着される端子20とを有する。電線11は、図3に示すように、導体部12と、導体部12の周囲を覆う絶縁被覆13とを備える。導体部12は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金からなる金属素線12Aを複数本撚り合わせた撚り線とされている。絶縁被覆13は、絶縁性の合成樹脂からなり、電線11の端末部では、絶縁被覆13が除去されて導体部12が露出している。
端子20は、例えば、銅、銅合金等の金属からなり、端子接続部21と、端子接続部21の後方に連なり、電線11の導体部12が載置される底板部23と、底板部23の両側縁部から立ち上がる一対のバレル片27,28とを有している。端子接続部21は、角筒状の角筒部の内部に弾性変形可能な弾性接触片21Aが設けられている。弾性接触片21Aが角筒部内に進入した相手側の雄端子(不図示)に弾性接触することにより、端子20と雄端子とが電気的に接続される。
底板部23は、U字状であって、端子接続部21の後方に延びており、内側に電線11の端末部が載置される。底板部23には、上面側に前後方向に延びる凸部24(図4参照)が形成され、下面側における凸部24の裏側に凹部25が形成されている。凸部24は、例えばプレス機による端子の成形時に形成することができる。なお、図4は、帯状のキャリア40に対して複数の端子が等間隔で並んで連結されており、プレス機による加工の前、又は、後に、端子20とキャリア40との連結部分41が切断されるようになっている。
一対のバレル片27,28はオープンバレル形式であって、図3に示すように、底板部23の一方(右方側)の側縁部から上方側に延びる第1バレル片27と、底板部23の他方(左方側)の側縁部から上方側に延びる第2バレル片28とを備える。第2バレル片28の延出方向の長さは、第1バレル片27よりも長くされている(図6参照)。バレル片27,28の先端部は、外面側が傾斜状に切り欠かれることにより先端部が先細の形状とされている。一対のバレル片27,28が圧着される際には、導体部12に対して巻き付くようにバレル片27,28が変形する。そして、導体部12が一対のバレル片27,28により圧着された状態では、図7に示すように、第2バレル片28の重なり部28Aが第1バレル片27の被重なり部27Aの上に重なって一対のバレル片27,28がオーバーラップした状態となる。この状態では、導体部12は、底板部23とバレル片27,28とで包囲された状態となり、第2バレル片28の先端28Bは、第1バレル片27の基端側の外面に密着又は当接した状態となる。
端子20は、金属板材に対してプレス機により打ち抜き加工及び曲げ加工等を施すことにより形成することができる。なお、端子20は、スズ、ニッケル等によるメッキ処理が施されているが、メッキ処理が施されていない構成としてもよい。
端子付き電線10の製造方法について説明する。
図6に示すように、圧着工程のために、金型30,34が用意されており、下型としてのアンビル30は、凹状の載置面31の上に突部32が形成されている。上型としてのクリンパ34には、バレル片27,28に摺接してバレル片27,28を変形させる凹状面35が形成されている。端子20をアンビル30の載置面31に載置すると、載置面31の突部32が端子20の凹部25に挿入されて端子20が位置決めされる。次に、底板部23の上に、電線11の端末部を載置する(図3,図5参照)。次にアンビル30及び端子20の上方に配されたクリンパ34を下降させると、クリンパ34の凹状面35に当接した一対のバレル片27,28が曲げられ、図7に示すように、第1バレル片27が導体部12の外周に巻き付くように変形するとともに、第2バレル片28が第1バレル片27の先端部の外側に巻き付くように変形し、第2バレル片28の先端28Aは、第1バレル片27の基端側(被重なり部27Aの端部)に重なった状態となる。なお、バレル片27,28が変形する形状(及び導体部12の断面形状)は、クリンパ34の下降した位置(クリンプハイト)により異なり、クリンパ34の下端が低くなる程、導体部12は高圧縮(導体圧縮率Pは低い)となり、底板部23上の導体部12は、一対のバレル片27,28と共に押し潰された状態となる。
<実験例>
以下に本実施形態の実験例を説明する。実験例では、端子付き電線10は、銅合金からなる金属板材(本実験例では厚さ0.25mm)をプレス加工して形成した端子20と、アルミニウム合金からなる導体部12(本実験例では断面積0.75mm)を有する電線11とを備えている。そして、端子付き電線10の導体圧縮率Pと接触荷重との関係、及び、導体圧縮率Pと接触面積との関係について、CAE(computer aided engineering)を用いたシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、クリンパ34の高さを変えることにより、端子付き電線10の異なる位置(図1のA−A断面、B−B断面)について、複数の導体圧縮率P(P1〜P9)の場合における端子付き電線10の断面画像(図10A〜図15C)を求めた。
図8Aの接触荷重[N]は、導体部12(図7の導体部12の外周面12B)と端子20(図7の端子20の内面20A)との間の接触面における荷重を示し、図9Aの接触荷重[N]は、第1バレル片27の被重なり部27A(図7の被重なり部の外面27AB)と第2バレル片28の重なり部28A(図7の重なり部の内面28AB)との間の接触面における荷重を示す。また、図8Bの接触面積[mm]は、導体部12(図7の導体部12の外周面12B)と端子20(図7の端子20の内面20A)との間の接触面積を示し、図9Bの接触面積[mm]は、第1バレル片27の被重なり部27A((図7の被重なり部の外面27AB)と第2バレル片28(図7の重なり部の内面28AB)の重なり部28Aとの間の接触面積を示す。なお、図8A〜図9Bについて、導体圧縮率Pは、P1=18.6[%],P2=26.9[%],P3=39.4[%],P4=51.2[%],P5=63.7[%],P6=75.6[%],P7=86.1[%],P8=94.3[%],P9=98.5[%]とされている。
図10(A)〜図12(C)は、各導体圧縮率P(P1〜P9)における図1のA−A断面(YZ平面の断面)を示し、図13(A)〜図15(C)は、各導体圧縮率P(P1〜P9)における図1のB−B断面を示す。
ここで、導体圧縮率Pとは、下記式(1)で定義される値のことである。
導体圧縮率P={(圧着後の導体部12の断面積S2)/(圧着前の導体部12の断面積S1)}×100(%)…(1)
断面積S1,S2は、バレル片27,28で圧着された状態の導体部12におけるYZ平面(導体部12の延びる方向と直交する方向)の断面積である。
導体圧縮率Pと接触荷重との関係は、図8Aに示されるように、導体圧縮率Pが100%の状態(非圧縮の状態)から低くなると(高圧縮にしていくと)、導体部12と端子20との間の接触荷重の値が高くなっていき(P9→P6)、接触荷重がほぼ一定の状態(P6→P4)になった後、導体圧縮率が50%〜40%になると導体部12と端子20との間の接触荷重が僅かに低下し、導体圧縮率が40%以下でほぼ一定の状態(P3→P1)となる。一方、導体圧縮率Pと接触面積との関係は、図8Bに示されるように、導体圧縮率Pが100%の状態から低くなると(高圧縮にしていくと)、導体部12と端子20との間の接触面積の値が増加していき(P9→P4)、概ね導体圧縮率が50%以下になると導体部12と端子20との間の接触面積が小さくなっていく(P4→P1)。
また、図9Aに示されるように、導体圧縮率Pが100%の状態から低くなると(高圧縮にしていくと)、第1バレル片27の被重なり部27Aと第2バレル片28の重なり部28Aとの間の接触荷重の値は、導体圧縮率Pが20%以下の状態(P9→P1)まで徐々に高くなっていく。一方、導体圧縮率Pと接触面積との関係は、図9Bに示されるように、導体圧縮率Pが100%の状態から低くなると(高圧縮にしていくと)、第1バレル片27の被重なり部27Aと第2バレル片28の重なり部28Aとの間の接触面積の値は、徐々に高くなっていき(P9→P3)、導体圧縮率Pが20〜40%の範囲では接触面積がほぼ一定になる(P3→P1)。
上記したシミュレーションの結果によると、導体圧縮率Pが40%〜75%の範囲であると、導体部12と端子20との間の接触荷重及び接触面積の値が高く(図8A,図8B)、導体圧縮率Pが50%〜60%とすれば、接触荷重及び接触面積の値がより高くなることがわかった。また、導体部12と端子20との間の接触荷重及び接触面積の値が高いことにより、導体部12の表面の酸化皮膜を破壊して電気抵抗が小さく良好な電気的性能を確保することができる。一方、導体圧縮率Pが75%より大きくなると、導体圧縮率Pが40%〜75%の場合と比較して、接触荷重及び接触面積の値が低くなり、導体部12と端子20との間の固着力が弱くなることがわかった。また、導体圧縮率Pが40%より小さくなると、接触荷重の値がわずかに低くなり、導体圧縮率Pが40%〜75%の場合と比較して、導体部12と端子20との間の固着力が弱くなることがわかった。なお、導体圧縮率Pが40%より小さい場合に接触荷重が少し低下するのは、導体部12に過剰な応力がかかって電線11が潰れ、導体部12が一対のバレル片27,28の前後に延びたり、金属素線12Aの断線が生じることが原因と考えられる。
また、導体圧縮率Pが20%〜40%の範囲であると、第1バレル片27の被重なり部27Aと第2バレル片28の重なり部28Aとの間の接触荷重及び接触面積が高くなり(図9A,図9B)、被重なり部27Aと重なり部28Aとの間が密着しやすく、被重なり部27Aと重なり部28Aの先端28Bとの間(境界)からの水の浸入を抑制することができる。
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
端子付き電線10は、導体部12を有する電線11と、電線11と電気的に接続される端子20と、を備え、端子20は、電線11が載置される底板部23と、底板部23から延出し電線11の外周に巻き付けられる第1バレル片27と、底板部23から第1バレル片27より長く延出し電線11の外周および第1バレル片27に巻き付けられる第2バレル片28と、を有し、電線11が第1バレル片27および第2バレル片28により圧着される前の導体部12の断面積S1と、電線11が第1バレル片27および第2バレル片28により圧着された後の導体部12の断面積S2と、により定義される導体圧縮率P(PA,PB)は、導体圧縮率P[%]=(断面積S2/断面積S1)×100とされており、電線11が第1バレル片27および第2バレル片28により圧着された後の第1バレル片27と第2バレル片28との接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PAと、電線11が第1バレル片27および第2バレル片28により圧着された後の第1バレル片27と導体部12の接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PBとは、式PA<PBを満たす。
上記実施形態によれば、第1バレル片27と第2バレル片28との間の接触面積について、導体圧縮率PAを高圧縮(例えば図9BのP2)として面積最大値をとることにより、第2バレル片28が金型(アンビル30やクリンパ34)にぶつかることで第2バレル片28の浮き上がりを防止できるから、第1バレル片27と第2バレル片28との間からの水の侵入を効果的に抑制できる。一方、電線11と第1バレル片27との間の接触面積について、導体圧縮率PBを導体圧縮率PAよりも大きい中圧縮(例えば図8BのP4)とすることで、高圧縮時の断線および低圧縮時の電線11の抜けを防止できる。よって、接続信頼性の高い端子付き電線10を得ることができる。また、このような端子20は、防食性能および接続信頼性の高い端子20とすることができる。よって、電線11と端子20との間の接続信頼性の低下を抑制しつつ、第1バレル片27と第2バレル片28とが重なる部分の間からの水の浸入を抑制することができる。
導体圧縮率PAは、20%から40%の範囲であり、好ましくは、20%から35%の範囲であり、より好ましくは、20%から30%の範囲である。
このようにすれば、一対のバレル片27,28をオーバーラップさせた状態としても、一対のバレル片27,28間の接触荷重を比較的高い数値に維持することができる。これにより、一対のバレル片27,28の被重なり部27Aと重なり部28Aの先端28Bとの間(境界)からの水の浸入を抑制できるため、導体部12と端子20との間の腐食を抑制することができる。
導体圧縮率PBは、40%から70%の範囲であり、好ましくは、45%から70%の範囲であり、より好ましくは、50%から70%の範囲である。
このようにすれば、導体部12と端子20との間の接触面積及び接触荷重を大きくしつつ、第1バレル片27と第2バレル片28との間の接触面積を比較的大きくすることができるため、一対のバレル片27,28の被重なり部27Aと重なり部28Aの先端28Bとの間(境界)からの水の浸入を抑制することができる。
また、底板部23には、導体部12側に突出するように曲げられた凸部24が形成されている。
このようにすれば、底板部23の凸部24が導体部12に食い込むことにより、導体部12と端子20との間の固着力を高めることができるとともに、一対のバレル片27,28の被重なり部27Aと重なり部28Aの先端28Bとの間の接触荷重を高めることができる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)端子20は、雌端子としたが、これに限られず、雄端子やスプライス端子等に用いてもよい。
(2)一対のバレル片27,28の後方に、電線11の絶縁被覆13に巻き付いて電線11を保持する一対の保持バレルを備えるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、導体部12は、アルミニウム、アルミニウム合金としたが、これに限られず、銅、銅合金、これら以外の他の金属としてもよい。また、導体部12は、撚り線としたが、これに限られず、例えば、一本の金属からなる単芯線を用いてもよい。
(4)端子20は、銅、銅合金としたが、これに限られず、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金等の金属としてもよい。
(5)底板部23に凸部24及び凹部25を設けたが、底板部23に凸部24や凹部25を設けない構成としてもよい。
(6)図16に示すように、端子付き電線10の圧着後の第2バレル片28の弾性復元(スプリングバック)により、第1バレル片27の基端側と第2バレル片28の先端28Bとが重なる部分に隙間Gが生じていてもよい。このような場合でも上記実験例と同様の効果を得ることができる。
(7)上記実施形態では、底板部23には、予め凸部24及び凹部25が形成されている構成としたが、これに限られない。例えば、凸部24及び凹部25が形成されていない端子20を用い、載置面31に突部32の形成されたアンビル30の載置面31に端子20を載置し、クリンパ34を下降させることにより、圧着工程の際に底板部23に凸部24及び凹部25が形成されるようにしてもよい。
10: 端子付き電線
11: 電線
12: 導体部
20: 端子
23: 底板部
24: 凸部
27: 第1バレル片(バレル片)
28: 第2バレル片(バレル片)
30: アンビル
34: クリンパ
P(PA,PB): 導体圧縮率
S1,S2:断面積

Claims (4)

  1. 導体部を有する電線と、
    前記電線と電気的に接続される端子と、を備え、
    前記端子は、前記電線が載置される底板部と、前記底板部から延出し前記電線の外周に巻き付けられる第1バレル片と、前記底板部から前記第1バレル片より長く延出し前記電線の外周および前記第1バレル片に巻き付けられる第2バレル片と、を有し、
    前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着される前の前記導体部の断面積S1と、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記導体部の断面積S2と、により定義される導体圧縮率Pは、導体圧縮率P[%]=(断面積S2/断面積S1)×100とされており、
    導体圧縮率Pのうち、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記第1バレル片と前記第2バレル片との接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PAと、前記電線が前記第1バレル片および前記第2バレル片により圧着された後の前記第1バレル片と前記導体部の接触面積が最も大きくなる導体圧縮率PBとは、以下の式を満たす、端子付き電線。
    PA<PB ・・・式
  2. 導体圧縮率PAは、20%から40%の範囲である、請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 導体圧縮率PBは、40%から70%の範囲である、請求項1または請求項2に記載の端子付き電線。
  4. 前記底板部には、前記導体部側に突出する凸部が形成されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の端子付き電線。
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