JP2020076930A - 定着装置 - Google Patents

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正利 増田
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Abstract

【課題】 定着装置の異常の誤検出を抑制する。【解決手段】 交流スイッチング部12は、商用交流電源から定着ヒーター11への交流電力の通電のオンオフを行う。コントローラー16は、ヒーター制御信号で交流スイッチング部12を制御して定着ヒーター11の温度制御を行う。ヒーター電流検出部14は、定着ヒーター11の通電電流を検出し、その通電電流を示すヒーター電流検出信号を生成する。排他的論理和回路19は、ヒーター制御信号とヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、その排他的論理和を示すXOR信号を生成する。ノイズ除去回路20は、XOR信号におけるノイズを除去してエラー検出信号を生成する。異常判定部23は、エラー検出信号をカウントし、そのエラー検出信号の発生回数に基づいて異常を検出する。【選択図】 図2

Description

本発明は、定着装置に関するものである。
ある画像形成装置は、定着装置が有するセラミックヒーターの発熱体に電力を供給したときに、その発熱体の導通電流値を電流検出回路で検出し、検出した導通電流値が所定範囲内ではなかった場合、その発熱体が故障していると判定している(例えば特許文献1参照)。
特開2015−99269号公報
しかしながら、商用交流電源から定着装置に交流電力を供給する場合、発熱体が故障していなくても、例えば一時的に商用交流電源の電圧が変動したときには、上述の装置では、検出した導通電流値が所定範囲内ではなくなり、その発熱体が故障していると誤って判定される可能性がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、当該定着装置の異常の誤検出を抑制する定着装置を得ることを目的とする。
本発明に係る定着装置は、定着ヒーターと、商用交流電源から前記定着ヒーターへの交流電力の通電のオンオフを行う交流スイッチング部と、ヒーター制御信号で前記交流スイッチング部を制御して前記定着ヒーターの温度制御を行うコントローラーと、前記定着ヒーターの通電電流を検出し、前記通電電流を示すヒーター電流検出信号を生成するヒーター電流検出部と、前記ヒーター制御信号と前記ヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、前記排他的論理和を示すXOR信号を生成する排他的論理和演算部と、前記XOR信号におけるノイズを除去してエラー検出信号を生成するノイズ除去部と、前記エラー検出信号をカウントし、前記エラー検出信号の発生回数に基づいて異常を検出する異常判定部とを備える。
本発明によれば、定着装置の異常の誤検出が抑制される。
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置を備える画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る定着装置9の電気的な構成の一部を示す回路図である。 図3は、図1および図2に示す定着装置9の動作について説明するタイミングチャートである。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置を備える画像形成装置の機械的な内部構成の一部を示す側面図である。図1に示す画像形成装置は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機、複合機などといった、電子写真方式の印刷機能を有する装置である。
この実施の形態の画像形成装置は、タンデム方式のカラー現像装置を有する。このカラー現像装置は、感光体ドラム1a〜1d、露光装置2a〜2dおよび現像装置3a〜3dを有する。感光体ドラム1a〜1dは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の感光体である。
露光装置2a〜2dは、レーザー光を感光体ドラム1a〜1dに照射して静電潜像を形成する。露光装置2a〜2dは、レーザー光の光源であるレーザーダイオード、そのレーザー光を感光体ドラム1a〜1dへ導く光学素子(レンズ、ミラー、ポリゴンミラーなど)を有する。
さらに、感光体ドラム1a〜1dの周囲には、スコロトロン等の帯電器、クリーニング装置、除電器などが配置されている。クリーニング装置は、1次転写後に、感光体ドラム1a〜1d上の残留トナーを除去し、除電器は、1次転写後に、感光体ドラム1a〜1dを除電する。
現像装置3a〜3dには、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーが充填されているトナーカートリッジがそれぞれ装着され、トナーカートリッジからトナーが供給され、キャリアとともに現像剤を構成する。現像装置3a〜3dは、そのトナーを感光体ドラム1a〜1d上の静電潜像に付着させてトナーパターンを形成する。
感光体ドラム1a、露光装置2a、および現像装置3aにより、マゼンタの現像が行われ、感光体ドラム1b、露光装置2b、および現像装置3bにより、シアンの現像が行われ、感光体ドラム1c、露光装置2c、および現像装置3cにより、イエローの現像が行われ、感光体ドラム1d、露光装置2d、および現像装置3dにより、ブラックの現像が行われる。
中間転写ベルト4は、感光体ドラム1a〜1dに接触し、感光体ドラム1a〜1d上のトナー画像を1次転写される環状の像担持体である。中間転写ベルト4は、駆動ローラー5に張架され、駆動ローラー5からの駆動力によって、感光体ドラム1dとの接触位置から感光体ドラム1aとの接触位置への方向へ周回していく。
転写ローラー6は、搬送されてくる用紙を中間転写ベルト4に接触させ、中間転写ベルト4上のトナー画像を用紙に2次転写する。トナー画像が2次転写された用紙は、定着装置9へ搬送される。
ローラー7は、クリーニングブラシを有し、クリーニングブラシを中間転写ベルト4に接触させ、用紙へのトナー画像の転写後に中間転写ベルト4に残ったトナーを除去する。
センサー8は、トナーパターンの濃度測定に使用される光学式センサーであって、中間転写ベルト4に光線を照射し、その反射光を検出する。例えば、トナー濃度調整の際、センサー8は、中間転写ベルト4の所定の領域に光線を照射しその反射光を検出し、その光量に応じた電気信号を出力する。
定着装置9は、プリント用紙などの記録媒体に転写されたトナー画像を、加熱加圧方式で定着させる。
図2は、本発明の実施の形態に係る定着装置9の電気的な構成の一部を示す回路図である。
図2に示すように、定着装置9は、商用電源に基づく交流電力を通電される定着ヒーター11を備える。定着ヒーター11は、抵抗発熱体のヒーターであり、セラミックヒーター、面状ヒーターなどである。例えば、定着ヒーター11は、定着ベルト、定着フィルムなどを支える内部構造体内、定着ローラー内などに配置される。つまり、定着ヒーター11は、抵抗加熱で特定部位41(定着ベルト、定着フィルム、定着ローラーなど)を加熱する。
さらに、図2に示すように、商用交流電源と定着ヒーター11との間には、交流スイッチング部12、リレー13、ヒーター電流検出部14などが設けられている。
交流スイッチング部12は、定着ヒーター11に対して直列に接続されているスイッチング素子(ここでは、双方向サイリスター)を備え、そのスイッチング素子によって、商用交流電源から定着ヒーター11への交流電力の通電のオンオフを行う。交流電力が定着ヒーター11に供給されるため、双方向に電流を導通させることが可能な双方向サイリスターが交流スイッチング部12に使用されている。
ヒーター電流検出部14は、定着ヒーター11の通電電流を検出し、その通電電流(各時点での通電電流の有無など)を示すヒーター電流検出信号を生成する。ヒーター電流検出部14は、トランス31と、全波整流回路32と、出力回路33とを備える。トランス31の1次側巻線に定着ヒーター11の通電電流が導通する。全波整流回路32は、ダイオードブリッジであって、トランス31の2次側巻線の出力電流を全波整流する。出力回路33は、全波整流回路32の出力電圧を積分してヒーター電流検出信号を生成する。
さらに、定着装置9は、温度センサー15、コントローラー16、スイッチング素子駆動回路17、フォトカプラー18、排他的論理和回路19、ノイズ除去回路20、およびリレー駆動回路21を備える。
温度センサー15は、サーミスターなどであって、上述の特定部位41の温度を検出温度として検出し、検出温度に対応する電気信号(センサー信号)を出力する。
コントローラー16は、温度センサー15のセンサー信号に基づいて、ヒーター制御信号で交流スイッチング部12を制御して定着ヒーター11の温度制御を行う。この実施の形態では、コントローラー16は、制御プログラムを実行するマイクロコンピューターであって、ヒーター制御信号を、スイッチング素子駆動回路17およびフォトカプラー18を介して、交流スイッチング部12に印加する。スイッチング素子駆動回路17は、例えばアンプ、D/Aコンバーターなどを備え、ヒーター制御信号をアナログ信号としてフォトカプラー18に出力する。フォトカプラー18は、定着ヒーター11の電力ラインとコントローラー16などの制御ラインとを絶縁しつつ、ヒーター制御信号を交流スイッチング部12のスイッチング素子に印加する。例えば、ヒーター制御信号は、例えば、交流スイッチング部12のオン期間にはハイレベルを有し、交流スイッチング部12のオフ期間にはローレベルを有する。
排他的論理和回路19は、ヒーター制御信号とヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、その排他的論理和を示すXOR信号を生成する排他的論理和演算部の一例である。なお、排他的論理和回路19の代わりに、この排他的論理和演算部の機能をコントローラー16に実装してもよい。
ノイズ除去回路20は、上述のXOR信号におけるノイズを除去してエラー検出信号を生成するノイズ除去部の一例である。なお、ノイズ除去回路20の代わりに、ノイズ除去部の機能をコントローラー16に実装してもよい。
例えば、ノイズ除去回路20は、積分回路を備え、その積分回路で、XOR信号における、所定閾値未満のパルス幅のノイズパルスを除去する。
さらに、ヒーター制御信号は矩形信号であり、ノイズ除去回路20は、ヒーター制御信号の立ち上がりエッジおよびヒーター制御信号の立ち下がりエッジのタイミングから所定時間(マスク期間)、XOR信号をマスクする。具体的には、ノイズ除去回路20は、エラー検出されないように、マスク期間のXOR信号の値を強制的に所定レベル(ここではローレベル)に固定する。
さらに、コントローラー16は、異常判定部23として動作する。異常判定部23は、上述のエラー検出信号(具体的には、エラー検出信号内のパルス)をカウントし、そのエラー検出信号(具体的には上述のパルス)の発生回数に基づいて異常を検出する。
この実施の形態では、異常判定部23は、所定時間あたりのエラー検出信号の発生回数が所定閾値を超えた場合に異常が発生したと判定する。ここで、この所定閾値は、定着ヒーター11の昇温特性に基づいて設定される。例えば、この所定閾値は、定着ヒーター11の昇温特性に基づく常温から上限温度までの昇温時間(例えば1〜5秒程度)をヒーター制御信号の周期で除算して得られた値以下に設定される。
また、この実施の形態では、コントローラー16は、上述のように異常が検出されると、(a)警告を行ったり、(b)ヒーター強制停止信号でリレー駆動回路21を制御して、上述の交流電力の通電を強制遮断したりする。例えば、リレー駆動回路21は、電力増幅回路であって、ヒーター強制停止信号がハイレベルになると、リレー13に遮断動作を行わせる。
次に、上述の定着装置9の動作について説明する。図3は、図1および図2に示す定着装置9の動作について説明するタイミングチャートである。
定着装置9の稼働中、コントローラー16は、スイッチング素子駆動回路17およびフォトカプラー18を介してヒーター制御信号を交流スイッチング部12に印加し、定着ヒーター11を動作させる。その際、コントローラー16は、温度センサー15により出力されるセンサー信号に基づいて、ヒーター制御信号を調整して、定着ヒーター11の温度制御を行う。なお、温度センサー15により出力されるセンサー信号は、コントローラー16においてA/D変換される。
他方、ヒーター電流検出部14は、図3に示すように、定着ヒーター11の通電電流に対応するヒーター電流検出信号を生成する。ヒーター電流検出信号は、定着ヒーター11の通電電流があるときにハイレベルとなる。交流スイッチング部12のスイッチング素子の動作遅延(10マイクロ秒程度)があるため、正常動作時であっても、ヒーター電流検出信号は、ヒーター制御信号から遅延する。
そして、排他的論理和回路19は、図3に示すように、ヒーター制御信号とヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、XOR信号を生成する。ノイズ除去回路20は、XOR信号におけるノイズを除去して、エラー検出信号を生成する。
コントローラー16において異常判定部23は、エラー検出信号を取得し、上述のようにエラー検出信号の発生回数をカウントし、所定時間ごとに、所定時間あたりのエラー検出信号の発生回数が所定閾値を超えたか否かを判定し、所定時間あたりのエラー検出信号の発生回数が所定閾値を超えた場合、当該定着装置9に異常が発生したと判定する。
図3に示すように、エラーが発生しない場合には、エラーが検出されず、エラー検出信号の発生回数は増加しないが、エラーが発生した場合、エラー検出信号の発生回数が増加する。特に、定着ヒーターの断線などに起因して継続的なエラーが発生した場合、エラー検出信号の発生回数が、ヒーター制御信号の周期ごとに増加していく。
異常が発生したと判定された場合、コントローラー16は、ユーザーに対して警告を発したり、ヒーター強制停止信号でリレー駆動回路21を制御して、定着ヒーター11の通電電流を遮断する。
以上のように、上記実施の形態によれば、交流スイッチング部12は、商用交流電源から定着ヒーター11への交流電力の通電のオンオフを行う。コントローラー16は、ヒーター制御信号で交流スイッチング部12を制御して定着ヒーター11の温度制御を行う。ヒーター電流検出部14は、定着ヒーター11の通電電流を検出し、その通電電流を示すヒーター電流検出信号を生成する。排他的論理和回路19は、ヒーター制御信号とヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、その排他的論理和を示すXOR信号を生成する。ノイズ除去回路20は、XOR信号におけるノイズを除去してエラー検出信号を生成する。異常判定部23は、エラー検出信号をカウントし、そのエラー検出信号の発生回数に基づいて異常を検出する。
これにより、音頭センサー14を使用した正常温度範囲での温度制御下において、温度センサー15の検出温度とは別に定着装置9の通電電流に基づく定着装置9の異常検出を可能とする場合に、商用交流電源における一時的なエラーなどに起因する誤検出が抑制される。
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
本発明は、例えば、電子写真方式の画像形成装置に適用可能である。
9 定着装置
11 定着ヒーター
12 交流スイッチング部
14 ヒーター電流検出部
16 コントローラー
19 排他的論理和回路(排他的論理和演算部の一例)
20 ノイズ除去回路(ノイズ除去部の一例)
23 異常判定部

Claims (5)

  1. 定着ヒーターと、
    商用交流電源から前記定着ヒーターへの交流電力の通電のオンオフを行う交流スイッチング部と、
    ヒーター制御信号で前記交流スイッチング部を制御して前記定着ヒーターの温度制御を行うコントローラーと、
    前記定着ヒーターの通電電流を検出し、前記通電電流を示すヒーター電流検出信号を生成するヒーター電流検出部と、
    前記ヒーター制御信号と前記ヒーター電流検出信号との排他的論理和を演算し、前記排他的論理和を示すXOR信号を生成する排他的論理和演算部と、
    前記XOR信号におけるノイズを除去してエラー検出信号を生成するノイズ除去部と、
    前記エラー検出信号をカウントし、前記エラー検出信号の発生回数に基づいて異常を検出する異常判定部と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記ノイズ除去部は、前記ヒーター制御信号の立ち上がりエッジおよび前記ヒーター制御信号の立ち下がりエッジのタイミングから所定時間、前記XOR信号をマスクすることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記ヒーター電流検出部は、トランスと、全波整流回路と、出力回路とを備え、
    前記トランスの1次側巻線に前記通電電流が導通し、
    前記全波整流回路は、前記トランスの2次側巻線の出力電流を全波整流し、
    前記出力回路は、前記全波整流回路の出力電圧を積分して前記ヒーター電流検出信号を生成すること、
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の定着装置。
  4. 前記異常判定部は、所定時間における前記エラー検出信号の発生回数が所定閾値を超えた場合に異常が発生したと判定し、
    前記所定閾値は、前記定着ヒーターの昇温特性に基づいて設定されること、
    を特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の定着装置。
  5. 前記コントローラーは、前記異常が検出されると、(a)警告を行うか、(b)前記交流電力の通電を強制遮断することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の定着装置。
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