図1は、一実施形態に係る液晶表示素子を示す模式断面図である。図1に示すように、一実施形態に係る液晶表示素子1Aは、第1の基板2及び第2の基板3からなる一対の基板と、一対の基板(第1の基板2及び第2の基板3)間に設けられた液晶層4とを備えている。
第1の基板2の液晶層4と反対側の面には、第1の偏光板5が設けられている。第1の基板2の液晶層4側の面には、第1の基板2に近い順に、カラーフィルタ6が設けられている。カラーフィルタ上には電極9が設けられており、電極9を覆うように第1の配向膜7が設けられている。第2の基板3の液晶層4と反対側の面には、第2の偏光板8が設けられている。第2の基板3の液晶層4側の面上(同一面内)には、電極10が形成されており、電極10を覆うように第2の配向膜11が更に設けられている。
すなわち、一実施形態に係る液晶表示素子1Aは、第1の偏光板5と、第1の基板2と、カラーフィルタ6と、第1の配向膜7と、液晶層4と、第2の配向膜11と、複数の電極9及電極10と、第2の基板3と、第2の偏光板8とをこの順で備えている。このような液晶表示素子1Aは、VAモードの液晶表示素子である。カラーフィルタ6は、第1の基板2と第1の配向膜7との間に設けられる代わりに、第2の基板3と、電極9及び第2の配向膜11との間(第2の基板3の液晶層4側の面上)に設けられてもよい。
第1の基板2及び第2の基板3は、例えばガラス又はプラスチック等の柔軟性をもつ材料で形成されている。第1の基板2及び第2の基板3の少なくとも一方は透明な材料で形成されており、他方は透明な材料で形成されていても、金属やシリコン等の不透明な材料で形成されていてもよい。第1の基板2及び第2の基板3は、周縁領域に配置されたエポキシ系熱硬化性組成物等のシール材及び封止材によって互いに貼り合わされていて、その間には基板間距離を保持するために、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子等の粒状スペーサー、又はフォトリソグラフィー法により形成された樹脂からなるスペーサー柱が配置されていてもよい。
第1の偏光板5及び第2の偏光板8は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラストが良好になるように調整することができ、それらの透過軸がノーマリブラックモードで作動するように、互いに直行する透過軸を有することが好ましい。特に、第1の偏光板5及び第2の偏光板8のうちいずれかは、電圧無印加時の液晶分子の配向方向と略垂直な透過軸を有するように配置されることが好ましい。
カラーフィルタ6は、光の漏れを防止する観点で、ブラックマトリクスを備えていることが好ましく、薄膜トランジスタに対応する部分にブラックマトリクス(図示せず)を備えていることが好ましい。ブラックマトリクスは、アレイ基板と反対側の基板にカラーフィルタと共に設置されてもよく、アレイ基板側にカラーフィルタと共に設置されてもよく、ブラックマトリクスがアレイ基板に、カラーフィルタがもう一方の基板にそれぞれ別に設置されてもよい。ブラックマトリクスは、カラーフィルタと別に設置されてもよいが、カラーフィルタの各色を重ねることで透過率を低下させるものであってもよい。
第1の配向膜7及び第2の配向膜11は、液晶層4を構成する液晶組成物と直接接してホメオトロピック配向を誘起する一対の配向膜を構成している。第1の配向膜7及び第2の配向膜11は、例えばポリイミドで形成されている。
配向膜にチルト角を付与するためには、ラビング布を撒きつけたローラーを一定の押し込み深さを確保しながら回転させてこする。押し込みは0.01mm〜0.99mmが好ましく、0.05mm〜0.8mmがより好ましく、0.1mm〜0.4mmがより一層好ましい。押し込みが大きいと配向膜の配向規制力が大きくなり液晶のチルト角が安定する観点から好ましいが、ラビング時の毛足の乱れのために電圧無印加時の液晶の配向方位が一様ではなくなり、黒表示における輝度が上昇するためにコントラストが低下する問題が生じ、押し込みを控えると液晶の変位方向が一様でなくなるために白表示における輝度が低下してコントラストが低下する問題が生じる。
共通電極9a及び画素電極10aは、それぞれ、例えばITO等の透明な材料で形成されている。
以上説明した液晶表示素子1Aでは電極9,10によって縦電界(基板2,3に垂直な方向の電界)を発生させることによって、液晶層4内の液晶分子を基板2,3に平行な方向に変位させている。本発明者らの検討によれば、液晶表示素子1Aにおいて、配向膜7及び11において1mm以上の押し込み深さとすることでコントラストが低下してしまう。これと同時に、電界を印加していない状態で液晶分子が初期のチルト角にまで戻らなくなってしまう現象(チルトシフト)が生じやすいことが判明した。そして、本発明者らは、液晶層4にヒンダードアミン化合物を含ませることによって、チルト角を調整して、幅広いラビング布の押し込み量においてチルトシフトを抑制できると共にコントラストを高く維持することが可能になることを見出した。すなわち、液晶組成物に含有されたヒンダードアミン化合物と配向膜の相互作用によりチルト角を安定に保ちながら、高コントラストとすることを特徴としている。
なお、本明細書において、チルト角は、第1の基板2及び第2の基板3の水平方向から初期の液晶の長軸方向(配向容易軸)の表す角度である。液晶分子の長軸が第1の基板2及び第2の基板3の水平方向と同一の際のチルト角は0°であり、垂直方向と同一の場合は90°となる。「チルトシフト」とは、電圧印加後のチルト角から電圧印加前のチルト角の差をとった値であり、チルトシフトは0に近いほど良好である。好ましい範囲としては−1〜0が好ましく、−0.8〜0がより好ましく、−0.5〜0がより一層好ましい。チルトシフトが大きいと、パネルの光抜けや階調の変動が発生してしまい、焼き付きが発生し易くなり、表示不良を引き起こす原因になり得る。
ヒンダードアミン化合物である一般式(i)で表される化合物において、Mi1と結合する構造は、一般式Ni1で表される置換基であり、ヒンダードアミン化合物は下記のような化合物である。
(式中、Ri1、Ri2、Ri3、Ri4、Ri5、Ri6、Ri7、Ri8、mi1及びMi1は、一般式(i)及び一般式(Ni1)におけるRi1、Ri2、Ri3、Ri4、Ri5、Ri6、Ri7、Ri8、mi1及びMi1と同じ意味を表す。)
一般式(Ni1)で表される置換基は、一般式(Ni1−1)〜(Ni1−3)で表される化合物が好ましい。
(式中、*でMi1と結合し、Ri1、Ri2、Ri3、Ri4、Ri5、Ri6、Ri7及びRi8は、一般式(Ni1)におけるRi1、Ri2、Ri3、Ri4、Ri5、Ri6、Ri7及びRi8と同じ意味を表し、Ri9は、一般式(Ni1)におけるRi8と同じ意味を表す。)
Ri1は、水素原子、−O・、−OH又は炭素原子数1〜12のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−OCF2−又はCF2O−に置換されていてもよいが、好ましくは、水素原子又は炭素原子数1〜12の無置換のアルキル基であり、該アルキル基の炭素原子数は、好ましくは、1〜8であり、1〜4であり、1〜2であり、1である。
Ri2、Ri3、Ri4及びRi5は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−OCF2−又は−CF2O−に置換されていてもよく、Ri2及びRi3は互いに結合して環を形成していてもよく、またRi4及びRi5は互いに結合して環を形成していてもよい。当該アルキル基は、分岐を有していてもよい。Ri2、Ri3、Ri4及びRi5は、それぞれ独立して、好ましくは、炭素原子数1〜8の無置換のアルキル基であり、該アルキル基の炭素原子数は、好ましくは、1〜6であり、1〜4であり、1〜2であり、1である。
Ri6、Ri7、Ri8及びRi9は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−OCF2、−又は−CF2O−に置換されていてもよく、好ましくは水素原子又は炭素原子数1〜6の無置換のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(Mi1)は、1価の有機基を表すが、一般式(Mi11)で表す置換基であることが好ましい。
(式中、Ai11は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基、インダン−2,5−ジイル基、1,4−シクロペンチル基又は1,4−シクロブチル基
からなる群より選ばれる基又は単結合を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Zi11及びZi12はそれぞれ独立して単結合、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NRa−、−NRa−、−CH=、−CF=CF−、−CF−、−CF2−又は−C≡C−(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)を表し、
ni11は、0〜4の自然数を表し、
Xi11は、水素原子、炭素原子数が1〜30のアルキル基を示し、該アルキル基中の−CH2−はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NRa−、−NRa−、−CH=、−CF=、−CF−、−CF2−、−C≡C−に置き換えられてもよく、
Ai11、Zi11、Zi12、ni11及びXi11は、一般式(Ni1)で表される置換基で置換されていてもよく、
同一分子中にAi11、Zi11、Zi12、ni11及びXi11が、複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよく、一般式(Ni1)で表される置換基が複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
Ai11は、1,4−フェニレン基又は1,4シクロヘキシレン基が好ましい。
Zi11及びZi12はそれぞれ独立して、単結合、−CH2−、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−が好ましい。
ni11は1〜3が好ましく、1がより好ましい。
Xi11は、1〜30のアルキル基もしくは一般式(Ni1)で表される置換基により置換されたアルキルがより好ましい。
具体的には、式(1)〜(9)で表される化合物が好ましい。
液晶層4は、ヒンダードアミン化合物の1種又は2種以上を含有している。液晶層4(液晶組成物)中のヒンダードアミン化合物の濃度(2種以上の場合はそれらの合計の濃度)は、ツイスト角のシフトを更に抑制できる観点から、好ましくは、10質量ppm以上、50質量ppm以上、100質量ppm以上、200質量ppm以上、300質量ppm以上、400質量ppm以上、又は500質量ppm以上である。液晶層4(液晶組成物)中のヒンダードアミン化合物の濃度(2種以上の場合はそれらの合計の濃度)は、例えば2000質量ppm以下、1500質量ppm以下、又は1000質量ppm以下であってよい。液晶層4(液晶組成物)中のヒンダードアミン化合物の濃度(2種以上の場合はそれらの合計の濃度)は、10〜2000質量ppm、10〜1500質量ppm、10〜1000質量ppm、50〜2000質量ppm、50〜1500質量ppm、50〜1000質量ppm、100〜2000質量ppm、100〜1500質量ppm、100〜1000質量ppm、200〜2000質量ppm、200〜1500質量ppm、200〜1000質量ppm、300〜2000質量ppm、300〜1500質量ppm、300〜1000質量ppm、400〜2000質量ppm、400〜1500質量ppm、400〜1000質量ppm、500〜2000質量ppm、500〜1500質量ppm、又は500〜1000質量ppmであってもよい。
一般式(i)で表される化合物も上記と同様の濃度で、含有していることが好ましい。
液晶化合物は、例えば一般式(L):
で表される化合物である。
式(L)中、
RL1及びRL2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は隣接していない2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
nL1は、0、1、2又は3を表し、
AL1、AL2及びAL3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)、及び
(c) (c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)からなる群より選ばれる基を表し、前記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよく、
ZL1及びZL2は、それぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
nL1が2又は3であってAL2が複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、nL1が2又は3であってZL2が複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(L)で表される化合物は、誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類である。あるいは別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
本実施形態の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下である。
本実施形態の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本実施形態の組成物のTniを高く保ち、温度安定性のよい組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
信頼性を重視する場合にはRL1及びRL2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
RL1及びRL2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい(各式中の黒点は結合手を表す。)。
nL1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
AL1、AL2及びAL3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造:
を表すことがより好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
ZL1及びZL2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜(L−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL11及びRL12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
RL11及びRL12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
好ましい含有量の下限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、15質量%以上であり、20質量%以上であり、25質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上であり、40質量%以上であり、45質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、95質量%以下であり、90質量%以下であり、85質量%以下であり、80質量%以下であり、75質量%以下であり、70質量%以下であり、65質量%以下であり、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、25質量%以下である。
本実施形態の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本実施形態の組成物のTniを高く保ち、温度安定性のよい組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中RL12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、42質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下である。
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本実施形態の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度をよくするために30質量%以上にすることは好ましくない。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10質量%以上であり、15質量%以上であり、18質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上であり、38質量%以上であり、40質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、43質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、32質量%以下であり、30質量%以下であり、27質量%以下であり、25質量%以下であり、22質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10質量%以上であり、15質量%以上であり、20質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上であり、40質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、43質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、32質量%以下であり、30質量%以下であり、27質量%以下であり、25質量%以下であり、22質量%以下である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中、RL13及びRL14は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
RL13及びRL14は、好ましくは、炭素原子数2〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルキル基、又は炭素原子数2〜8のアルコキシ基であり、より好ましくは、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基又は直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、30質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、40質量%以下であり、37質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、27質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、17質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下である。
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本実施形態の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度をよくするために20%以上にすることは好ましくない。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、18質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、20質量%以下であり、17質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下である。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中RL15及びRL16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
RL15及びRL16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、17質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、17質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下である。
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−4.3)及び式(L−1−5.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、18質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、20質量%以下であり、17質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下である。
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、18質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、80質量%以下であり、70質量%以下であり、60質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、40質量%以下であり、37質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下である。
組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4))で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中RL17及びRL18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−1−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であり、50質量%以下であり、45質量%以下であり、42質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下である。
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL21及びRL22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
RL21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
低温での溶解性を重視する場合と応答速度を重視する場合は式(L−1−1)、(L−1−2)、(L−1−4)、(L−1−5)及び(L−1−6)で表される化合物の含有量を多めに設定すると効果が高く、式(L−1−1)及び(L−1−2)で表される化合物の含有量を多めに設定するとより効果が高い。信頼性を重視する場合は式(L−1−3)で表される化合物の含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL31及びRL32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
RL31及びRL32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
高い複屈折率を得る場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL41及びRL42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
RL41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本実施形態の組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、14質量%以上であり、16質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、26質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上であり、40質量%以上である。本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、20質量%以下であり、15質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していてもよいし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいてもよい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、9質量%以上であり、11質量%以上であり、12質量%以上であり、13質量%以上であり、18質量%以上であり、21質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、45質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下である。
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本実施形態の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15質量%以上であり、19質量%以上であり、24質量%以上であり、30質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、45質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していてもよい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、9質量%以上であり、11質量%以上であり、12質量%以上であり、13質量%以上であり、18質量%以上であり、21質量%以上である。好ましい上限値は、45質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下である。
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本実施形態の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15質量%以上であり、19質量%以上であり、24質量%以上であり、30質量%以上であり、好ましい上限値は、45質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL51及びRL52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表す。)
RL51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、RL52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本実施形態の組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、14質量%以上であり、16質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、26質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上であり、40質量%以上である。本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、20質量%以下であり、15質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、9質量%以下である。
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、9質量%以下である。
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、9質量%以下である。
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL61及びRL62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、XL61及びXL62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
RL61及びRL62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、XL61及びXL62のうち一方がフッ素原子、他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、14質量%以上であり、16質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、26質量%以上であり、30質量%以上であり、35質量%以上であり、40質量%以上である。本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50質量%以下であり、40質量%以下であり、35質量%以下であり、30質量%以下であり、20質量%以下であり、15質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、9質量%以下である。
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるRL1及びRL2と同じ意味を表し、AL71及びAL72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるAL2及びAL3と同じ意味を表すが、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表し、XL71及びXL72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、RL71及びRL72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、AL71及びAL72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、AL71及びAL72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、ZL71は単結合又はCOO−が好ましく、単結合が好ましく、XL71及びXL72は水素原子が好ましい。
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
本実施形態の組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、2質量%以上であり、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、14質量%以上であり、16質量%以上であり、20質量%以上である。本実施形態の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。
本実施形態の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
液晶化合物は、下記式(N−1)、(N−2)、(N−3)又は(N−4):
で表される化合物からなる群より選ばれる化合物であってもよい。
式(N−1)、(N−2)、(N−3)及び(N−4)中、
RN11、RN12、RN21、RN22、RN31、RN32、RN41及びRN42は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は隣接していない2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
AN11、AN12、AN21、AN22、AN31、AN32、AN41及びAN42は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されていてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されていてもよい。)、
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されていてもよい。)及び
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)中の水素原子は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよく、
ZN11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31、ZN32、ZN41及びZN42は、それぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−を表し、
XN21は、水素原子又はフッ素原子を表し、
TN31は、−CH2−又は酸素原子を表し、
XN41は、酸素原子、窒素原子、又は−CH2−を表し、
YN41は、単結合又は−CH2−を表し、
nN11、nN12、nN21、nN22、nN31、nN32、nN41、及びnN42は、それぞれ独立して0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は、それぞれ独立して1、2又は3であり、AN11〜AN32及びZN11〜ZN32がそれぞれ複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、nN41+nN42は0〜3の整数を表すが、AN41、AN42、ZN41及びZN42がそれぞれ複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
ただし、上記一般式(L)で表される化合物を除く。
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)のいずれかで表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31及びRN32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい(各式中の黒点は結合手を表す。)。
AN11、AN12、AN21、AN22、AN31及びAN32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造:
を表すことがより好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
ZN11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31及びZN32はそれぞれ独立して−CH2O−、−CF2O−、−CH2CH2−、−CF2CF2−又は単結合を表すことが好ましく、−CH2O−、−CH2CH2−又は単結合が更に好ましく、−CH2O−又は単結合が特に好ましい。
XN21はフッ素原子が好ましい。
TN31は酸素原子が好ましい。
nN11+nN12、nN21+nN22及びnN31+nN32は1又は2が好ましく、nN11が1でありnN12が0である組み合わせ、nN11が2でありnN12が0である組み合わせ、nN11が1でありnN12が1である組み合わせ、nN11が2でありnN12が1である組み合わせ、nN21が1でありnN22が0である組み合わせ、nN21が2でありnN22が0である組み合わせ、nN31が1でありnN32が0である組み合わせ、nN31が2でありnN32が0である組み合わせ、が好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、10質量%以上であり、20質量%以上であり、30質量%以上であり、40質量%以上であり、50質量%以上であり、55質量%以上であり、60質量%以上であり、65質量%以上であり、70質量%以上であり、75質量%以上であり、80質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、95質量%以下であり、85質量%以下であり、75質量%以下であり、65質量%以下であり、55質量%以下であり、45質量%以下であり、35質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下である。
本実施形態の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本実施形態の組成物のTniを高く保ち、温度安定性のよい組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
(式中、RN11及びRN12は一般式(N−1)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表し、nNa11は0又は1を表し、nNb11は0又は1を表し、nNc11は0又は1を表し、nNd11は0又は1を表し、nNe11は1又は2を表し、nNf11は1又は2を表し、nNg11は1又は2を表し、ANe11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、ANg11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4−シクロヘキセニレン基を表し、ZNe11は単結合又はエチレンを表すが少なくとも1つはエチレンを表す。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は、一般式(N−1−1)〜(N−1−21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN111及びRN112はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。RN112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.23)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN121及びRN122はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。RN122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上であり、37質量%以上であり、40質量%以上であり、42質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、48質量%以下であり、45質量%以下であり、43質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、TNIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.22)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下である。
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN131及びRN132はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN141及びRN142はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN141及びRN142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、11質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.14)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3質量%以上であり、5質量%以上であり、7質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、11質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下である。
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN151及びRN152はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN151及びRN152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、8質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、8質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1101及びRN1102はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本実施形態の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−10.1)、式(N−1−10.2)、式(N−1−10.20)及び式(N−1−10.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1111及びRN1112はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。RN1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.15)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.15)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1121及びRN1122はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1131及びRN1132はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1141及びRN1142はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本実施形態の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1151及びRN1152はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1161及びRN1162はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1171及びRN1172はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1181及びRN1182はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。RN1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−18.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2)及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1201及びRN1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1211及びRN1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下である。
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
(式中、RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN1221及びRN1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量をおおめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり20質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、35質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
(式中、RN321及びRN322はそれぞれ独立して、一般式(N)におけるRN11及びRN12と同じ意味を表す。)
RN321及びRN322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を多めに設定すると効果が高く、TNIを重視する場合は含有量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
本実施形態の組成物の総量に対しての式(N−3−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3質量%以上であり、5質量%以上であり、10質量%以上であり、13質量%以上であり、15質量%以上であり、17質量%以上であり、20質量%以上であり、23質量%以上であり、25質量%以上であり、27質量%以上であり、30質量%以上であり、33質量%以上であり、35質量%以上である。好ましい含有量の上限値は、本実施形態の組成物の総量に対して、50質量%以下であり、40質量%以下であり、38質量%以下であり、35質量%以下であり、33質量%以下であり、30質量%以下であり、28質量%以下であり、25質量%以下であり、23質量%以下であり、20質量%以下であり、18質量%以下であり、15質量%以下であり、13質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、7質量%以下であり、6質量%以下であり、5質量%以下である。
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
上記一般式(N−4)で表される化合物は、以下の一般式(N−4−1)で表される化合物が好ましい。
(式中、RN41及びRN42はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表すが、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい。)
一般式(N−4−1)において、RN41及びRN42は、それぞれ独立して1個又は非隣接の2個以上の−CH2−がそれぞれ独立して−O−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基又アルコキシ基であることが好ましい。特に優れた誘電率異方性を示すために、アルコキシ基である事が好ましい。
一般式(N−4−1)で表される化合物は、具体的には、式(N−4−1.1)から式(N−4−1.9)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−4−1.1)から式(N−4−1.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−4−1.3)の化合物であることが好ましい。式(N−4−1.1)から式(N−4−1.9)で表される化合物は、液晶組成物の低温保存性を向上する観点から、2種以上を併用することが好ましい。
液晶化合物は、下記式(J):
で表される化合物からなる群より選ばれる化合物であってもよい。上記式(J)で表される化合物は、誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
上記式(J)中、
RJ1は、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は隣接していない2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
nJ1は、0、1、2、3又は4を表し、
AJ1、AJ2及びAJ3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されていてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されていてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されていてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、基(a)、基(b)及び基(c)中の水素原子は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていてもよく、
ZJ1及びZJ2は、それぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
nJ1が2、3又は4であってAJ2が複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、nJ1が2、3又は4であってZJ1が複数存在する場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよく、
XJ1は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。
ただし、上記一般式(L)で表される化合物を除く。
非重合性液晶化合物は、式(J)で表される化合物として、一般式(M)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
(式中、RM1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
nM1は、0、1、2、3又は4を表し、
AM1及びAM2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていてもよく、
ZM1及びZM2はそれぞれ独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
nM1が2、3又は4であってAM2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、nM1が2、3又は4であってZM1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
XM1及びXM3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
XM2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
上記一般式(J)で表される化合物は、以下の式(M−1)〜(M−18)で表される化合物であることが好ましい。
(上記式中、XM11〜XM186はそれぞれ独立して、水素原子又はフッ素原子を表し、RJ1〜RJ181はそれぞれ独立し、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XJ11〜XJ181ははフッ素原子、塩素原子又はOCF3を表し、
AM81及びAM82はそれぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又は
を表すが、1,4−フェニレン基上の水素原子はフッ素原子によって置換されていてもよく、WM101〜WM172はそれぞれ独立して、−CH2−又は−O−を表す。)
上記一般式(J)で表される化合物は、以下の式(K−1)〜(K−6)で表される化合物であることが好ましい。
(式中、RK11は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK11〜XK14はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK11はフッ素原子又はOCF3を表す。)
(式中、RK21は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK21〜XK24はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK21はフッ素原子又はOCF3を表す。)
(式中、RK31は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK31〜XK36はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK31はフッ素原子又はOCF3を表す。)
(式中、RK41は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK41〜XK46はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK41はフッ素原子又はOCF3を表し、ZK41は−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表す。)
(式中、RK51は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK51〜XK56はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK51はフッ素原子又はOCF3を表し、ZK51は−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表す。)
(式中、RK61は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、XK61〜XK68はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、YK61はフッ素原子又はOCF3を表し、ZK61は−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表す。)
上記一般式(M)で表される化合物は、具体的には、以下の式(M−1.1)から式(M−5.1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。これらの化合物は、液晶組成物の応答速度を向上させながら保存安定性を維持する観点から、2種以上を併用することが好ましい。
(上記式中、RMはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は隣接していない2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよい。)
液晶層4は、ヒンダードフェノール化合物を含有していてもよい。ヒンダードフェノール化合物は、上述したヒンダードアミン化合物に該当する化合物(すなわち、ヒンダードアミン構造(骨格)及びヒンダードフェノール構造(骨格)の両方を有する化合物)であってよく、上述したヒンダードアミン化合物には該当しない化合物(すなわち、ヒンダードアミン構造(骨格)は有さず、ヒンダードフェノール構造(骨格)を有する化合物)であってもよい。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1〜3に示される液晶組成A〜C及び表4に示されるヒンダードアミン化合物をそれぞれ準備した。
<実施例1>
液晶組成Aを100質量部に対してHALS1を0.05質量部添加し、n型液晶組成物Aを調製した。次に、n型液晶組成物が基板に対し垂直配向となるように、ポリイミド配向膜が塗布された、ITO電極を有する、押し込み0.15mmでラビング配向処理が施されたガラスセル(セルギャップ:3.5μm)を用意した。続いて、真空注入法によりガラスセル内にn型組成物Aを注入した後、ガラスセルを取り出し、注入口を封口剤3026B((株)スリーボンド製)で封止し、VAモードの液晶表示素子を得た。得られた液晶表示素子を、シンテック社製の光学評価装置を用いて、偏向板をクロス状態にした際の0Vでの透過率T0と60Hzの交流矩形波を0Vから12Vまで印加していったときの最大透過率(T100)を測定し、コントラスト(T100/T0)を得た。コントラストはAだった。Aは著しく良好であり、Bは良好であり、Cは不良であり、Dは著しく不良である。
得られた液晶表示素子について、オプチプロ((株)シンテック製)を用いて初期チルト角を測定したところ、89.7°だった。次いで、±30V、60Hzの矩形波を150分間印加した後、ストレス後チルト角を再度測定したところ89.3°だった。得られたチルト角から、下記式に従ってチルトシフトを算出した。
チルトシフト(°) = ストレス後チルト角(°) − 初期チルト角(°)
チルトシフトは絶対値が小さいほど良好である。チルトシフトは−0.35°だった。 その後、AUTRONIC製のDMS302を用いて液晶の応答速度を測定した。応答速度は◎が極めて良好、○が良好、△が不良である。
<実施例2−20>
以下同様にして、液晶組成、HALSの添加量、HALSの種類、配向膜の押し込み量を変えた液晶表示素子を作成し、各物性値を測定した。素子構成を表5に、測定結果を表6に示す。
<比較例1−1>
ヒンダードアミンを添加しない以外は実施例1と同様にしてセルを作成してコントラストとチルトシフトと応答速度を測定した。コントラストはBだった。チルトシフトは−1.06°だった。
比較例1と同様にして液晶、ラビング押し込み量、ヒンダードアミンの有無を変えて検討を行った。素子構成を表7に、測定結果を表8に示す。
実施例1〜20のチルトシフトは、比較例1〜3のチルトシフトと比較して小さく良好な値を示した。ラビング配向処理を施していない比較例7〜10に比べてコントラストも良好だった。押し込みが大きすぎる比較例11〜12と比べてチルトシフトとコントラストがともに良好だった。このため、ヒンダードアミンを添加した液晶組成物を用いてラビング押し込み量を0.01〜0.99mmに設定することがチルトシフト抑制とコントラストの両立に有効であることがわかった。