JP2020076272A - 二重床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】捨貼材として木材とは異なる素材を用い、かつ床鳴りの発生を抑制できる二重床構造を提供する。【解決手段】本発明の二重床構造は、基礎床上に配置した複数の支持脚の上にベースパネルを支持し、該ベースパネル上に床仕上げ材を配置した二重床構造であって、ベースパネルと床仕上げ材との間にスラグ石膏板からなる板材が配置されている。また、ベースパネルを介して敷設された床暖房パネルを有し、ベースパネルと床暖房パネルとの間には、板材が配置されている。【選択図】図1
Description
本発明はコンクリートスラブ等の基礎床上に支持脚を介して床パネルを支持した二重床構造に関する。
従来、集合住宅やオフィスビルなどの多くの建造物に二重床構造のものが採用されてきており、コンクリートスラブ等の基礎床と床パネルとの間に空間部を形成して、遮音性を高めるとともに、その空間部に設備配管等を設けることができるようになっている。このような二重床構造として、例えば、特許文献1に記載の支持脚を利用した構造のものが知られている。この二重床は、基礎床上に支持脚を並べて、その上に床パネルを配置することにより、これら基礎床と床パネルとの間に空間部を形成したものである。このような二重床構造のものは、空間部によって床パネルと基礎床とを離間させることにより遮音性を確保しているとともに、床パネルを支持している支持脚の防振ゴムにゴム等の弾性部材を使用して、床面上に物体を落下させても、その衝撃音が支持脚を経由して基礎床に伝達しにくくする。
また、特許文献1に記載の二重床構造では、床パネル(ベースパネル)とフローリング材(床仕上げ材)との間に、床仕上げ材の捨貼材として、一般的に用いられているラワン合板や針葉樹合板の代わりにパーティクルボードを配置している。このパーティクルボードは、厚み、剛性、密度、及び価格的要素から捨貼材として使用されている。この二重床構造は、人間の体重を防振ゴムで床を沈めながら(床板をたわませながら)支持することで遮音性能を確保しており、このような二重床構造は、乾式遮音二重床と呼ばれている。
一方、パーティクルボードに対し乾燥をもたらす温水式床暖房パネルの使用や、乾燥伸縮率がパーティクルボードよりも大きい無垢フローリングを乾式遮音二重床に使用する場合及び水回りの床に使用されるクッションフロアシートと呼ばれる軟質の仕上げ材の捨貼材として使用する場合には、乾燥伸縮率が小さいラワン合板や針葉樹合板といった捨貼材を床パネル(ベースパネル)上に釘やステープル釘、又はコーススレッド(ビス)などで張り付け、その上に温水式床暖房パネルや、無垢フローリング、クッションフロアシート等を施工するのが一般的になっている。
しかしながら、昨今の森林の違法伐採問題や森林面積減少に伴う木材の枯渇化といった問題は、国際的な様々な保護活動に関わらず、解消していないため、ラワン合板や針葉樹合板等の安定供給がなされず、調達価格の高騰が顕著となっている。このため、パーティクルボードやラワン合板及び針葉樹合板の代替材として、安価な石膏ボードやガラス繊維入り石膏ボード等を乾式遮音二重床の捨貼材として用いることも考えられるが、このような石膏ボード等の素材を捨貼材として用いると、「床鳴り」が発生する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、捨貼材として木材とは異なる素材を用い、かつ、床鳴りの発生を抑制できる二重床構造の提供を目的とする。
本発明者らは、捨貼材として使用される各種材料を鋭意研究した結果、一般的には建物の内装や外装(耐火壁)、特に軒天材として用いられる繊維強化セメント板(JIS A5430)のうち、古紙等のパルプ繊維を用いて高炉水砕スラグと回収副生石膏とを固めたスラグ石膏板に「合板以下の乾燥伸縮率」、「床鳴りの抑制」、「遮音性の向上」、「不燃性の向上」、「表面が平滑」といった特性を見出し、集合住宅、戸建住宅、幼稚園、学校、老人介護施設及び体育館等に用いられる二重床構造における捨貼材としてスラグ石膏板を用いることを見出した。
すなわち、本発明の二重床構造は、基礎床上に配置した複数の支持脚の上にベースパネルを支持し、該ベースパネル上に床仕上げ材を配置した二重床構造であって、前記ベースパネルと前記床仕上げ材との間にスラグ石膏板からなる板材が配置されている。なお、ベースパネルは、パーティクルボードにより構成されているとよい。
本発明では、ベースパネルと床仕上げ材との間に配置されるスラグ石膏板が無機質素材である石膏スラグからなり、乾燥伸縮率がラワン合板や針葉樹合板等の合板以下であるため、乾燥が進み含水率が低下した場合、板材が複数並んで配列されているそれぞれの板材間に隙間が形成されることや、ベースパネル及び床仕上げ材のそれぞれとの間に隙間が生じることを抑制でき、これらが擦れ合うことにより生じる床鳴りを抑制できる。また、スラグ石膏板が上記合板よりも剛性が高いため、板材が撓むことを抑制でき、板材が撓む際に生じる床鳴りを抑制できる。さらに、スラグ石膏板にはパルプ繊維が含まれているため、例えば、スラグ石膏板が釘などにより固定された際に生じる亀裂の発生が抑制されることによっても、上記床鳴りを抑制できる。また、スラグ石膏板の密度は、上記合板に比べて大きいので、遮音性を向上でき、石膏スラグが無機質素材であるため、不燃性も向上する。
本発明の二重床構造の好ましい態様としては、前記ベースパネルを介して敷設された床暖房パネルを有し、前記ベースパネルと前記床暖房パネルとの間には、前記板材が配置されているとよい。
上記態様では、床暖房パネルとベースパネルとの間にスラグ石膏板が設けられているので、床暖房パネルが配置された領域での床鳴りを確実に抑制できる。
本発明の二重床構造の好ましい態様としては、前記床暖房パネルの周縁の少なくとも一部には、ボーダー部材が設けられ、前記床暖房パネル及び前記ボーダー部材の上に前記床仕上げ材が設けられており、前記ボーダー部材は、前記スラグ石膏板により構成されているとよい。
すなわち、床暖房パネルの周縁の少なくとも一部の床仕上げ材の捨貼材となるボーダー部材としてスラグ石膏板を設けてあるので、床仕上げ材を安定して支持することができる。また、ボーダー部材が配置された領域での床鳴りも抑制できる。
以上のように構成された本発明の二重床構造によれば、床鳴りの発生を抑制できる。
以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
これらの図において符号10で示すものは二重構造の下部を構成する基礎床となるコンクリートスラブであって、そのコンクリートスラブ10上には、支持脚となる防振アジャスター11が設けられている。防振アジャスター11は、図1に示すように、コンクリートスラブ10上に設置された防振ゴム12と、防振ゴム12に螺合されてかつ垂直に支持された支持ボルト13と、支持ボルト13の上部に螺合されて支持ボルト13に沿って上下方向に移動自在なねじ部材14と、このねじ部材14の外周部に設けられたフランジ14a上に支持され、ねじ部材14が嵌合状態に固定された矩形ブロック状のパネル受け台座15とから構成されている。このパネル受け台座15の上面には仮止め用の両面テープ(図示略)が設けられている。
これらの図において符号10で示すものは二重構造の下部を構成する基礎床となるコンクリートスラブであって、そのコンクリートスラブ10上には、支持脚となる防振アジャスター11が設けられている。防振アジャスター11は、図1に示すように、コンクリートスラブ10上に設置された防振ゴム12と、防振ゴム12に螺合されてかつ垂直に支持された支持ボルト13と、支持ボルト13の上部に螺合されて支持ボルト13に沿って上下方向に移動自在なねじ部材14と、このねじ部材14の外周部に設けられたフランジ14a上に支持され、ねじ部材14が嵌合状態に固定された矩形ブロック状のパネル受け台座15とから構成されている。このパネル受け台座15の上面には仮止め用の両面テープ(図示略)が設けられている。
そして、このように構成された防振アジャスター11は、図2に示すように四方を壁17によって区画された部屋の中に縦横に一定の間隔をおいて複数並べられるようにして立設されており、これら防振アジャスター11のパネル受け台座15の上に、パーティクルボードにより構成されるベースパネル21等が載置状態に固定される。その際に、ねじ部材14を支持ボルト13に沿って上下に移動させることにより、各防振アジャスター11においてねじ部材14に固定されたパネル受け台座15の高さが調整され、これによりパネル受け台座15上のベースパネル21等とコンクリートスラブ10との間隔が調整され、ベースパネル21等の水平度が調整されるようになっている。
防振アジャスター11の上には、図1及び図2に示すように、ベースパネル21が設けられ、このベースパネル21の上に捨貼材23が設けられている。この捨貼材23の上には、床仕上げ材24が設けられている。換言すると、捨貼材23は、ベースパネル21と床仕上げ材24との間に配置されている。このようなベースパネル21は、部屋の中央の領域では防振アジャスター11のパネル受け台座15により支持され、部屋の外縁近傍では、防振アジャスター11のパネル受け台座15に代えて設けられた棒状のLVL材(単板積層材)により支持される。つまり、部屋の外縁近傍では、防振アジャスター11のLVL材上にベースパネル21が支持され、そのベースパネル21の上に捨貼材23を介して床仕上げ材24が敷設されている。
また、ベースパネル21は、防振アジャスター11のパネル受け台座15の上に直接載せられるものであり、この防振アジャスター11の支持ボルト13の上端部はパネル受け台座15から突出する場合がある。その場合、通常は、各ベースパネル21のパネル同士の隙間(目地)に防振アジャスター11の支持ボルト13の上端部が配置されるが、パネルの中央部分に防振アジャスター11が配置される場合は、該防振アジャスター11の支持ボルト13の上端部を挿入する貫通孔31が形成される。
捨貼材23は、本発明の板材に相当し、スラグ石膏板により構成されている。このようなスラグ石膏板は、スラグと、石膏と、パルプ繊維や軽量骨材等とからなる。これらのうちスラグ石膏板に用いられるスラグは、溶融スラグに多量の圧力水を噴射することにより急冷した砂状の水砕鉱滓を微粉砕したものである。また、スラグ石膏板に用いられる石膏は、主に火力発電所から排出される排煙脱硫石膏等を二水石膏(CaSO4・2H2O)の状態で利用している。これら微粉砕した水砕鉱滓及び二水石膏に新聞古紙を主体としたパルプ繊維や軽量骨材等が混合され、丸網抄造機による抄造法により成形することによりスラグ石膏板が生成される。このようなスラグ石膏板は、一般的には、建物の内装や外装(耐火壁)、特に軒天材として用いられる。
このようなスラグ石膏板は、かさ密度が0.90g/cm3以上1.20g/cm3未満とされる。また、スラグ石膏板の厚さは、例えば5mm以上20mm以下であることが好ましく、より好ましくは、6mm以上12mm以下であるとよい。さらに、スラグ石膏板の曲げ強さは、スラグ石膏板の厚さが6mmの場合に10.5N/mm2以上、厚さが8mmの場合に、9.5N/mm2以上、厚さが12mmの場合に8.5N/mm2以上とされる。すなわち、スラグ石膏板の曲げ強さは、8.5N/mm2以上であることが好ましい。
また、上述したようにベースパネル21の材料としては、パーティクルボードが使用されている。このパーティクルボードは、廃材などから得られる木片チップを接着剤で固めたものである。このようなパーティクルボードは、かさ密度が0.40g/cm3以上0.90g/cm3以下、曲げ強さが18N/mm2以上、吸水厚さ膨張率が6.9%以上8%以下とされる。なお、乾燥伸縮率は一般的に低い方がよいとされるが、材質上、ラワン合板や針葉樹合板等の合板の乾燥伸縮率よりも若干大きく設定されている。これらのうち、可さ密度、曲げ強さについては、日本工業規格JIS A 5908に基づいて測定したものである。
また、吸水厚さ膨張率は、予め試験片の中央部の厚さを0.05mmの精度までダイヤルゲージ又はマイクロメーターで測定し、これを20±1℃の水中に水面下約3cmに水平に置き、24時間浸した後、取り出して水分をふき取り厚さを測定し、これらの測定結果から次の式によって算出される。なお、t1は吸水前の厚さ(mm)であり、t2は吸水後の厚さ(mm)である。
(式1)…吸水厚さ膨張率(%)=(t2−t1)/t1×100
また、乾燥伸縮率は、含水率x%時の試験片の長さXmmが、含水率y%時にYmmに変化した場合、次の式により算出される。
(式2)…乾燥伸縮率(mm/%)=(Y−X)/(y−x)
(式1)…吸水厚さ膨張率(%)=(t2−t1)/t1×100
また、乾燥伸縮率は、含水率x%時の試験片の長さXmmが、含水率y%時にYmmに変化した場合、次の式により算出される。
(式2)…乾燥伸縮率(mm/%)=(Y−X)/(y−x)
また、床仕上げ材24は、木質フローリングにより構成され、図1及び2に示すように、複数の木質フローリング材を並べた状態で捨貼材23の上に設けられている。なお、床仕上げ材24の構成は、複数の木質フローリング材により構成されていることとしたが、これに限らず、例えば、1枚のクッションフロアシート等により構成されてもよい。
一般的に、二重床構造は、最表面に位置する床仕上げ材24の厚さが12mm、ベースパネル21の厚さが、20mmであるので、ベースパネル21と床仕上げ材24との間に厚さ6mm又は8mmの捨貼材23が加わることで、二重床構造の剛性が増すことは明らかである。また、床仕上げ材24がベースパネル21(パーティクルボード)よりも乾燥伸縮率が低い捨貼材23(スラグ石膏板)上に施工されることで、床仕上げ材24間の隙間の拡大が抑制される。
なお、図1及び図2に示す符号35は、壁17の床面から所定の高さ範囲に設けられた巾木を示している。
なお、図1及び図2に示す符号35は、壁17の床面から所定の高さ範囲に設けられた巾木を示している。
以上のように構成された二重床構造では、ベースパネル21と床仕上げ材24との間に配置される捨貼材23(スラグ石膏板)が無機質素材である石膏スラグからなり、乾燥伸縮率がラワン合板や針葉樹合板等の合板以下であるため、乾燥が進み含水率が低下した場合、複数並んで配列されているそれぞれの捨貼材23間に隙間が形成されることや、ベースパネル21及び床仕上げ材24のそれぞれとの間に隙間が生じることを抑制でき、これらが擦れ合うことにより生じる床鳴りを抑制できる。また、スラグ石膏板からなる捨貼材23が上記合板よりも剛性が高いため、捨貼材23が撓むことを抑制でき、捨貼材23が撓む際に生じる床鳴りを抑制できる。さらに、スラグ石膏板にはパルプ繊維が含まれているため、例えば、捨貼材23が釘などにより固定された際に生じる亀裂の発生が抑制されることによっても、上記床鳴りを抑制できる。また、スラグ石膏板のかさ密度は、上記合板に比べて大きいので、遮音性を向上でき、石膏スラグが無機質素材であるため、不燃性も向上する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。図3は、第2実施形態に係る二重床構造を示す断面図であり、図4は、第2実施形態に係る二重床構造を示す平面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態と同一又は略同一の構成については、同一番号を付し、説明を省略又は簡略化する。
以下、本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。図3は、第2実施形態に係る二重床構造を示す断面図であり、図4は、第2実施形態に係る二重床構造を示す平面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態と同一又は略同一の構成については、同一番号を付し、説明を省略又は簡略化する。
本実施形態の二重床構造では、図3及び図4に示す部屋の中の一部分(部屋の中央の領域)に床暖房パネル22が敷設されている。この床暖房パネル22の敷設領域においては、防振アジャスター11の上にベースパネル21が設けられ、このベースパネル21の上に捨貼材23を介して床暖房パネル22が設けられ、この床暖房パネル22の上に床仕上げ材24が設けられている。
ここで、床暖房パネル22は、規格サイズが予め設定されているため、設置される床面積の70%〜80%を占める床暖房パネル22が選択されて、配置される。このため、図3及び図4に示すように、ベースパネル21は、その上に設けられる床暖房パネル22よりも大きい面積となり、床暖房パネル22の周囲に張り出した状態となる。そして、図3に示すように、この床暖房パネル22から張り出している部分の捨貼材23と床仕上げ材24との間で、床暖房パネル22と部屋の壁17との間を埋めるようにボーダー部材25が設けられている。
すなわち、防振アジャスター11によってベースパネル21が支持され、そのベースパネル21の上に、捨貼材23が設けられ、その上に床暖房パネル22と、その周囲のボーダー部材25とが敷設され、この床暖房パネル22及びボーダー部材25の上に床仕上げ材24が設けられる。
また、ボーダー部材25は、捨貼材23と同様にスラグ石膏板により構成されている。このボーダー部材25を構成するスラグ石膏板と捨貼材23を構成するスラグ石膏板は、同じ組成のスラグ石膏板が用いられている。なお、ボーダー部材25及び捨貼材23を構成するスラグ石膏板は、同じ組成のものであることとしたが、これに限らず、異なる組成のものであってもよい。
そして、床暖房パネル22の厚さが例えば12mm、その下の捨貼材23(スラグ石膏板)の厚さが8mmであり、ボーダー部材25の厚さは床暖房パネル22と同じ12mmに設定されている。したがって、ボーダー部材25により、床暖房パネル22の周囲が厚さ方向に隙間なく埋められており、床暖房パネル22の上面とボーダー部材25の上面とは面一に形成されている。そして、これら面一に敷設された床暖房パネル22及びボーダー部材25の上に床仕上げ材24が敷設されている。
以上のように構成された二重床構造では、床暖房パネル22の周縁の床仕上げ材24の下地材となるボーダー部材25としてスラグ石膏板を設けてあるので、床仕上げ材24を安定して支持することができる。また、床暖房パネル22及びボーダー部材25とベースパネル21との間にも捨貼材23としてスラグ石膏板が設けられているので、捨貼材23の伸縮を抑制でき、その結果、床暖房パネル22が配置された領域及びボーダー部材25が配置された領域のいずれの領域においても床鳴りを抑制できる。また、ボーダー部材25が配置された領域での床鳴りも抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記第2実施形態では、捨貼材23は、床暖房パネル22及びボーダー部材25のそれぞれと、ベースパネル21との間に配置されていることとしたが、これに限らない。
図5は、第2実施形態の第1変形例に係る二重床構造を示す断面図である。本変形例の二重床構造では、図5に示すように、床暖房パネル22の敷設領域においては、防振アジャスター11の上にベースパネル21が設けられ、このベースパネル21の上に本発明の板材に相当する捨貼材23Aを介して床暖房パネル22が設けられ、この床暖房パネル22の上に床仕上げ材24が設けられている。この場合、捨貼材23A及び床暖房パネル22は同じ面積に設定される。そして、図5に示すように、この床暖房パネル22から張り出している部分のベースパネル21と床仕上げ材24との間で、床暖房パネル22と部屋の壁17との間を埋めるようにボーダー部材25Aが設けられている。このボーダー部材25Aは、パーティクルボードにより構成されている。
また、床暖房パネル22の厚さが例えば12mm、その下の捨貼材23A(スラグ石膏板)の厚さが8mmであり、ボーダー部材25の厚さが20mmに設定されている。したがって、ボーダー部材25により、床暖房パネル22の周囲が厚さ方向に隙間なく埋められており、床暖房パネル22の上面とボーダー部材25の上面とは面一に形成されている。そして、これら面一に敷設された床暖房パネル22及びボーダー部材25の上に床仕上げ材24が敷設されている。
図6は、第2実施形態の第2変形例に係る二重床構造を示す断面図である。この二重床構造では、床暖房パネル22の敷設領域は、上記第1変形例と同様の構成である。また、ベースパネル21Aは、端部には配置されておらず、該ベースパネル21Aが配置されていない領域においては、図6に示すように、パーティクルボードにより構成されるボーダー部材25Aを直接防振アジャスター11により支持している。このため、図6で最も左側に配置され、ボーダー部材25Aを支持している防振アジャスター11は、部屋の中央の領域の下方位置でベースパネル21Aを支持している防振アジャスター11よりも高いものが使用されている。
上記各変形例においても、少なくとも床暖房パネル22の敷設領域にスラグ石膏板からなる捨貼材23Aが設けられていることから、捨貼材23Aの伸縮が小さいので、当該領域における床鳴りを抑制できる。
上記各変形例においても、少なくとも床暖房パネル22の敷設領域にスラグ石膏板からなる捨貼材23Aが設けられていることから、捨貼材23Aの伸縮が小さいので、当該領域における床鳴りを抑制できる。
上記第1実施形態では、ベースパネル21と床仕上げ材24との間にスラグ石膏板からなる捨貼材23のみを配置する構成としたが、これに限らない。例えば、ベースパネル21上に遮音シートを配置し、該遮音シートと床仕上げ材24との間に捨貼材23を配置する構成としてもよい。すなわち、ベースパネル21と床仕上げ材24との間にスラグ石膏板からなる捨貼材23が配置されていれば、上記遮音シート等の他の部材が配置されていてもよい。
上記各実施形態では防振性能を有する防振アジャスター11を支持脚として使用しているが、これに限定されず、通常の支持脚を使用してもよい。
10 コンクリートスラブ(基礎床)
11 防振アジャスター(支持脚)
12 防振ゴム
13 支持ボルト
14 ねじ部材
15 パネル受け台座
17 壁
21 ベースパネル
22 床暖房パネル
23 捨貼材(板材)
23A 捨貼材(板材)
24 床仕上げ材
25 25A ボーダー部材(板材)
31 貫通孔
35 巾木
11 防振アジャスター(支持脚)
12 防振ゴム
13 支持ボルト
14 ねじ部材
15 パネル受け台座
17 壁
21 ベースパネル
22 床暖房パネル
23 捨貼材(板材)
23A 捨貼材(板材)
24 床仕上げ材
25 25A ボーダー部材(板材)
31 貫通孔
35 巾木
Claims (3)
- 基礎床上に配置した複数の支持脚の上にベースパネルを支持し、該ベースパネル上に床仕上げ材を配置した二重床構造であって、
前記ベースパネルと前記床仕上げ材との間にスラグ石膏板からなる板材が配置されていることを特徴とする二重床構造。 - 前記ベースパネルを介して敷設された床暖房パネルを有し、前記ベースパネルと前記床暖房パネルとの間には、前記板材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の二重床構造。
- 前記床暖房パネルの周縁の少なくとも一部には、ボーダー部材が設けられ、前記床暖房パネル及び前記ボーダー部材の上に前記床仕上げ材が設けられており、前記ボーダー部材は、前記スラグ石膏板により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の二重床構造。
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---|---|---|---|
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