JP2020076035A - 発光性を有する組成物、およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体微粒子を主体とする組成物の諸特性、特に量子ドットの発光特性やその経時安定性を維持するための特定の化合物を添加した発光性を有する組成物の提供。【解決手段】半導体微粒子及びフェノチアジン骨格を有する化合物を含む、発光性を有する組成物。半導体微粒子がコア/シェル構造を有することを特徴とする、発光性を有する組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、発光性を有する組成物に関する。発光性を有する半導体微粒子を用いた発光性を有する組成物に関する。
本発明の主要構成をなす半導体微粒子からなる量子ドットは、量子力学に従う独特な光学特性を発現させるために、電子を微小な空間に閉じ込めるために形成された極小さな粒(ドット)である。1粒の量子ドットの大きさは、直径1ナノメートルから数10ナノメートルであり、約1万個以下の原子で構成されている。発する蛍光の波長が、粒の大きさで連続的に制御できること、蛍光強度の波長分布の対称性が高くシャープな発光が得られることから近年注目を集めている。量子ドットは、人体を透過しやすい波長に蛍光を調整でき、体内のあらゆる場所に送達できることより発光材料として生体イメージング用途、褪色の恐れがない波長変換材料として太陽電池用途、鮮明な発光材料、波長変換材料としてエレクトロニクス・フォトニクス用途等への展開検討が行われている。
この量子ドットは吸収した光子に対する発光する光子の割合、いわゆる量子収率は理想的には100%近いと言われているが、現在合成されている量子ドットにおいては外部環境との相互作用のために大きく低下することも多い。この改善の方策としてコア/シェル型とする場合もあるが、シェルも無機半導体系の物質であるため、劣化を避けることは出来ない。また、表面をガラスなどの不活性な物質で覆うことも行われているが、その後の分散が困難になる場合や、一部の用途には好適であっても、エネルギー変換用途などの他の物質との電荷やエネルギーの受け渡しを必要とする場合は、不活性物質が邪魔をするために逆に特性を大きく低下させてしまう。
また、量子ドットは単独で用いることはまれであり、通常は、樹脂や溶剤、硬化性組成物の場合は重合性化合物(いわゆるモノマー、オリゴマー)と開始剤などが配合されるため、これらの影響により量子収率が低下してしまうことも多い。この場合、添加剤によって樹脂などの劣化を防止したり、重合性化合物の使用前の意図しない反応進行を防止することで、結果として量子ドットの特性低下も抑制出来ることもある(特許文献1〜3)。しかし、この場合、効果は限定的であり、添加剤が直接的に量子ドットの劣化防止に働いているかの確認がされていないため、具体的な優劣については不明であった。
特表2013−505346号公報 特開2016−81055号公報 国際公開第2016/194351号
本発明の目的は、半導体微粒子を主体とする組成物の諸特性、特に量子ドットの発光特性やその経時安定性を維持するための特定の化合物を添加した発光性を有する組成物を提供することであり、それを使用した、特性や経時安定性に優れた塗工物や印刷物、より具体的には、蛍光特性に優れた波長変換フィルムやカラーフィルターなどに使用可能な組成物を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討の結果、特定構造を有する化合物を添加することで、半導体組成物の発光特性やその経時安定性の維持に特に優れた効果を有する発光性を有する組成物が提供可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、半導体微粒子及びフェノチアジン骨格を有する化合物を含む、発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記フェノチアジン骨格を有する化合物が、下記一般式(1)で表される構造である、上記発光性を有する組成物に関する。
一般式(1)
Figure 2020076035
[一般式(1)において、
〜Rは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアミノ基、シアノ基又は置換基を有してもよいアシル基であり、
は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアシル基であり、
〜Rは、隣接する置換基と結合して環を形成してもよい。]
また、本発明は、前記一般式(1)において、Rが水素原子である、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記一般式(1)において、R及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基である、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記フェノチアジン骨格を有する化合物を、半導体微粒子に対して質量比で0.1〜100の割合で含有する、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記半導体微粒子がコア/シェル構造を有することを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記半導体微粒子のシェルがZnSを含有することを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、半導体微粒子が量子ドットであることを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、さらに、重合性化合物を含む、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、さらに溶剤を含有することを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、さらに樹脂を含有することを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、前記フェノチアジン骨格を有する化合物の割合が、組成物全体に対して0.1〜10質量%であることを特徴とする、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、インク用である、上記発光性を有する組成物に関する。
また、本発明は、複数の層を有し、少なくとも1層が、上記組成物から形成されてなる層である積層体に関する。
本発明により、半導体組成物の発光特性やその経時安定性の維持に特に優れた効果を有する発光性を有する組成物が提供できた。
以下、本発明を詳細に説明する。
<半導体微粒子、量子ドット>
本発明に用いられる半導体微粒子の好ましい例として、量子ドットが挙げられる。
本発明に用いられる量子ドットは、ナノサイズの半導体である。本発明に用いられる量子ドットは、光による刺激で発光できる量子ドットであれば、特に限定されない。
量子ドットは、2族元素、10族元素、11族元素、12族元素、13族元素、14族元素、15族元素及び16族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む半導体微粒子であることが好ましく、2種以上の元素を含んでいてもよい。
具体的には、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、Co、Au、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si、Ge、Al、(Al、Ga、In)(S、Se、Te)、AlCO及び二つ又はそれ以上のそのような材料の適切な組み合わせが挙げられる。
前記のうち、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、N、P、As、Sb、Pb、S,Se,Teで示される元素群から選ばれる少なくとも2種の元素を含む化合物からなる半導体が好ましい。
さらに好ましくは、人に対する安全性が懸念される元素を除いた、Zn、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、N、P、S,Teで示される元素群から選ばれる少なくとも2種の元素を含む化合物からなる半導体である。さらに好ましくは、バンドギャップの狭さからInを構成元素として含む半導体が、可視光を発光する用途では好ましい。
量子ドットの構造は、前記記載の元素を含む構造であれば、均一な単一構造、コア/シェル型構造、グラジエント構造などのような複層構造又はこれらの混合構造であってもよい。
量子ドットは、コア/シェル型構造を有する半導体微粒子が好ましい。コアを形成する半導体成分と異なる半導体成分でコア構造を被覆し、シェルがバンドギャップの大きい半導体微粒子であることにより、光などのエネルギ−励起によって生成された励起子(電子−正孔対)はコア内に閉じ込められる。その結果、半導体微粒子表面での無輻射遷移の確率が減少し、発光の量子収率及び量子ドットの蛍光特性の安定性が向上する。量子ドットとして使用される場合に、前記の条件を満たす好適な材料のシェル/コアの組合せとしては、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdS/ZnS、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、PbSe/PbS、GaP/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSeなどが挙げられる。
また、本発明に用いられる量子ドットを形成する半導体微粒子のシェル成分としては、ZnS、CdS、ZnSeなどが良く用いられるが、この中でものコア成分がInを構成元素として含む場合、ZnSは元素毒性がなく、量子ドットとしての励起子閉じ込めなどの特性的にも特に優れており、好適に使用される。
また、半導体微粒子の材質としては、ペロブスカイト結晶も好ましく用いることができる。本発明の量子ドットとして好適なペロブスカイト結晶は、下記一般式(2)で表される組成を有し、3次元結晶構造を持つものである。
一般式(2)
ABX
式(2)において、Aはメチルアンモニウム(CHNH)、および、ホルムアミジニウム(NHCHNH)から選ばれる少なくとも1つであるアミン化合物の1価陽イオンであるか、または、ルビジウム(Rb)、セシウム(Ce)、および、フランシウム(Fr)から選ばれる少なくとも1つのアルカリ金属元素の1価陽イオンであり、Bは鉛(Pb)および錫(Sn)から選ばれる少なくとも1つである金属元素の2価陽イオンであり、Xはヨウ素(I)、臭素(Br)、および塩素(Cl)から選ばれる少なくとも1つのハロゲン元素の1価陰イオンである。ペロブスカイト結晶の特徴は結晶中のハロゲン元素の比率により赤から青までの可視光領域のほぼすべての波長を狭い半値幅でカバーできることである。
量子ドットを形成する半導体微粒子の平均粒径は0.5nm〜1000nmであることが好ましく、所望の特性が得られる粒径を選択することができる。コア平均粒径は0.5nm〜25nmであることが好ましく、より好ましくは0.5nm〜15nmである。平均粒径が0.5nm未満の場合、合成が困難となる場合があり、また100nmを超えると量子閉じ込め効果が得られず、求める蛍光が得られない場合がある。量子ドットにおいては、同じ材料であってもコア粒径を変えることで蛍光波長を任意に変更可能なことが特徴であり、求める蛍光波長に応じて粒径を設定することになる。コア/シェル型の場合、一つの半導体微粒子の中に複数のシェル微粒子を含有してもよい。シェルの平均厚みは無機材料部分の粒子半径とコア粒子半径の差に相当するが、シェルの厚みが薄いとシェルの強度や閉じ込め効果が十分でなく、厚すぎると全体粒径が大きくなるため、塗工液やインキにした場合の分散性に劣り、量子ドットの場合、励起方法によってはコアを励起させることが難しくなる場合がある。量子ドットの形状は、球状に限らず、棒状、円盤状、そのほかの形状であっても良い。なお、半導体微粒子の粒径及び形状の観測法としては、透過型電子顕微鏡(TEM)観察、小角X線散乱(SAXS)測定、動的光散乱(DLS)測定を使用することが出来る。
量子ドットは、さらに有機物で被覆処理されていても良い。これらの有機物は被覆材料、保護材料、処理剤と称され、量子ドットの場合には、リガンド又は配位子と呼ばれることも多い。一般的に被覆材料として用いることのできる有機物としては、半導体微粒子に吸着する強い極性、又は非共有電子対を有し、さらに、炭素鎖や芳香環が連結した構造、ポリアルキレングリコ−ル構造などを有することで、塗液やインキとして使用する溶剤や樹脂との親和性が高い部分構造を有する有機物である。このような有機物は一般的には、有機及び無機顔料や無機化合物材料の分散剤や、洗剤やエマルジョン形成などの際に使用される界面活性剤、乳化剤として良く知られているものであり、本発明でもこれらの化合物を使用することが出来る。また、金属錯体の配位子(リガンド)として使用される部分構造を有する化合物、特に金属への配位座を2個以上有するキレ−ト配位子構造を有する化合物は、半導体微粒子へ吸着しやすく、かつ脱離しにくいため、使用することが可能である。
本発明において、被覆材料は沸点が高く、アルキル鎖部分の相互作用が期待できる、炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有する有機物が好ましい。また、半導体微粒子への作用を強固にするために極性基を有してもよく、処理できる有機物として、有機酸、有機アミン、硫黄含有有機物、リン含有有機物があげられる。
有機酸としては、芳香環、エーテル基を有しても良い、末端にカルボン酸基を有する化合物を用いることができる。具体例として、安息香酸、ビフェニルカルボン酸、ブチル安息香酸、ヘキシル安息香酸、シクロヘキシル安息香酸、ナフタレンカルボン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、エチルヘキサン酸、ヘキセン酸、オクテン酸、シトロネル酸、スベリン酸、エチレングリコールビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、(2−ブトキシエトキシ)酢酸等が挙げられる。
炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有する有機酸としては、有機酸のうち、炭素数8以上のアルキル基を有する化合物であり、具体的には、ノナン酸、デカン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、エイコサジエン酸、リノレン酸、セバシン酸、(2−オクチルオキシ)酢酸、等が挙げられる。
有機アミンとしては、芳香環、エーテル基を有しても良い、末端にアミノ基を有する化合物を用いることができる。具体例として、n−ブチルアミン、iso−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、シクロヘキシルアミンが挙げられる。炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有する有機アミンとしては、オクチルアミン、ドデカアミン、ヘプタデカン−9−アミン、N,N−ジメチル−n−オクチルアミン等が挙げられる。
硫黄含有有機物としては、芳香環、エーテル基を有しても良い、チオール類とジスルフィド類が挙げられる。
チオール類としては、アリルメルカプタン、1,3-ベンゼンジメタンチオール、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾールブタンチオール、n-ヘキサンチオール、n−ヘプタンチオール、等が挙げられる。炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有するチオール類の硫黄含有有機物としては、ドデカンチオール、1-ドコサンチオール、tert-ドデシルメルカプタン等が挙げられる。
ジスルフィド類としては、ビス(4-クロロ-2-ニトロフェニル)ジスルフィド、ヘキシルスルフィド、3,3',5,5'-テトラクロロジフェニルジスルフィド等が挙げられる。炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有するスルフィド類の硫黄含有有機物としては、ドデシルジスルフィド、オクタデシルジスルフィド、ドデシルオクタデシルジスルフィド等が挙げられる。
リン含有有機物としては、芳香環、エーテル基を有しても良い、末端にリン酸基を有する化合物を用いることができる。具体例として、リン酸ブチル、リン酸ヘキシル、リン酸ジイソプロピル、(2-エチルヘキシル)ホスホン酸モノ-2-エチルヘキシル、プロピルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸メチル、イソプロピルホスホン酸ヘキシル等が挙げられる。
炭素数8以上のアルキル基を部分構造として有するリン含有有機物としては、リン酸オクチル、リン酸ジドデシル、リン酸ドデシル、ドデシルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸ドデシル、デシルホスホン酸、デシルホスホン酸イソプロピル等が挙げられる。
被覆材料として用いることのできる有機物には、上記の有機酸基、アミノ基、硫黄含有基、リン含有基のうちの同じまたは異なるグループから選ばれる基を複数有していても良い。
量子ドットの合成方法としては、ガラス中で作成する方法、水溶液中で合成する方法、有機溶媒中で合成する方法など、一般的に知られている方法を用いることができる。特に、InP/ZnSコアシェル型量子ドットに関しては技術文献「Journal ofAmerican Chemical Society.2007,129,15432−15433」、「Journal ofAmerican Chemical Society.2016,138,5923−5929」、InCuS2/ZnSコアシェル型量子ドットに関しては技術文献「Journal ofAmerican Chemical Society.2009,131,5691−5697」 技術文献 「Chemistry ofMaterials.2009,21,2422−2429」、Si量子ドットに関しては技術文献「Journal ofAmerican Chemical Society.2010,132,248−253」記載されている方法を参照して合成することができる。
本発明に用いられる量子ドットは、既に被覆材料で表面処理された半導体微粒子と入れ替えたい別の被覆材料とを溶剤中で撹拌するか、既に被覆材料で表面処理された半導体微粒子を遠心沈降などで溶剤をおおよそ取り除いた後、入れ替えたい別の被覆材料を含む溶剤に半導体微粒子を再分散させる方法などで、被覆材料を交換することができ、これによって塗工液やインキに好適な所望の溶剤や、樹脂との親和性の高い被覆材料に表面処理することで、目的とする塗工物や印刷物という最終形態を得ることができる。
<フェノチアジン骨格を有する化合物>
本発明に用いられるフェノチアジン骨格を有する化合物は、一般的には医薬品合成原料や、重合性モノマーの精製や保管時の重合禁止剤として用いられる化合物である。また、重合性モノマーを含有する熱や活性エネルギー線で硬化する組成物の使用前の意図しない重合反応の進行による硬化特性や硬化後の膜質劣化を防止するための添加剤として使用することもある。本発明においては、重合禁止作用の元となるラジカル捕捉性が半導体微粒子表面の劣化を抑制していると考えられる。
また、本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物は、一般的に酸化防止剤として用いられる窒素含有化合物や硫黄含有化合物に比べて、量子ドットの劣化抑制に対して非常に優れた効果を示すが、これは窒素原子と硫黄原子の両方を有し、しかも分子内の好ましい配置にあって、さらに環化により分子としての安定化が図れているためと考えられる。
本発明では、一般式(1)で表されるフェノチアジン骨格を有する化合物が好適に使用できる。溶剤、樹脂などの極性その他の性状に合わせた置換基を有するフェノチアジンが好適に使用可能である。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、アルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアミノ基、シアノ基又は置換基を有してもよいアシル基であり、特にRについては置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアシル基である。これらの置換基は、隣接する置換基と結合して環を形成してもよい。また、窒素位については溶剤溶解性や樹脂分散性など、添加後の諸特性を損なわない限り、水素原子である方がより好ましい。さらに、 窒素原子のp位に当たる一般式(1)のR及びRが、水素原子あるいは、何れか又は両方に置換基を有してもよいアルキル基を有することが非常に好ましい。
以下に、本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物の代表例を、表1、表2に具体的に例示するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 2020076035
Figure 2020076035
本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物は、2種類以上を混合して用いることも可能である。また、本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物に加えて、酸化防止作用、重合禁止・抑制作用、ラジカル捕捉作用等を有する化合物の1種以上をさらに添加しても良い。
発光性を有する組成物中での、本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物は、半導体微粒子(量子ドット)に対して質量比で0.1〜100の割合で含有することが好ましい。0.1以上であれば量子ドットの劣化抑制効果が十分見込める量であり、100以下であれば、溶剤、樹脂などを加えた実用組成物においても、添加による組成物や使用後の膜状態での諸特性を損なうことなく、量子ドットの劣化抑制の効果を最大限に発揮させることが出来る。
本発明においては、フェノチアジン骨格を有する化合物が量子ドットを構成する表面の劣化を抑制することで発光特性を維持しているので、コア/シェル型では、シェルの構成成分に作用する必要がある。本発明のフェノチアジン骨格を有する化合物は、前記に挙げたシェル成分に対して好適に用いることができ、さらに好ましくはシェルがZnSの場合に特に優れた効果を発揮する。
<重合性化合物>
本発明において組成物に硬化性を持たせる場合に配合する重合性化合物(モノマー)としては、炭素−炭素二重結合を一つないし二つ以上有する化合物を挙げることが出来る。
炭素−炭素二重結合を一つ有する化合物としては、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、t-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソアミルアクリレート、トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、ヒドロキシフェノキシエチルアクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシプロピルアクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド−2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム等を挙げる事が出来るが、これに限定されるものでは無い。組成物をインクジェットインクとする場合は、上記の化合物のうち出来るだけ低粘度の化合物の比率を上げて使用することが好ましい。
炭素−炭素二重結合を二つ以上有する多官能重合性化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチル−ルプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられるがこれに限定されるものでは無い。
また、本発明の重合性化合物として、上記以外に炭素−炭素二重結合を有し分子量の大きなオリゴマー、プレポリマ−と呼ばれるものを使用出来る。具体的にはダイセルUCB社製「Ebecryl」シリーズ、サートマー社製「CNシリーズ」、BASF社製「Laromerシリーズ」、コグニス社製「フォトマーシリーズ」、根上工業社製「アートレジンシリーズ」、日本合成社製「紫光シリーズ」、日本化薬社製「カヤラッドシリーズ」等が挙げられる。これらの重合性化合物は、一種または必要に応じて二種以上用いても良い。
<重合開始剤>
本発明において塗工、印刷後に硬化物を形成するために紫外線を使用する際は、光重合開始剤を組成物に配合する。光ラジカル重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に好適である。分子開裂型の具体例としては、ベンゾインイソブチルエーテル、2、4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2、4、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、1,2−オクタンジオン、1−(4−(フェニルチオ)−2,2−(O−ベンゾイルオキシム))、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用しても良いし、さらに水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド等も併用できる。
また上記光重合開始剤に対し、増感剤として例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、P−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン類を併用することも出来る。上記光ラジカル重合開始剤や増感剤は、重合性化合物への溶解性に優れ、紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
本発明で用いられる光カチオン重合開始剤としては、アリールスルホニウム塩誘導体(例えばユニオン・カーバイド社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974、旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172)、アリルヨードニウム塩誘導体(例えばローディア社製のRP−2074)、アレン−イオン錯体誘導体(例えばチバガイギー社製のイルガキュア261)、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤が挙げられる。
本発明において塗工、印刷後に硬化物を形成するために熱を使用する際は、熱重合開始剤を組成物に配合する。熱ラジカル重合開始剤としては、過酸化物、およびアゾ化合物等が例示される。
有機過酸化物としては、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシド、2−エチルヘキサノエートメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセテートパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキサイド、m−トルオイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−m−トルイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等を挙げることができる。
有機過酸化物のうちラジカル発生速度の小さいものを用いる場合には,N,N−ジメチルベンジルアミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−ジエチルアニリン,N,N−ジメチルアニリン,N−フェニルジエタノールアミン,N−フェニルジイソプロパノールアミン,ジメチル−p−トルイジン,トリエタノールアミン,4−フェニルモルホリンなどの三級アミンや,リチウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,セリウム,ジルコニウム,バナジウム,モリブデン,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,スズ,鉛などの金属のラウリル酸塩,ナフテン酸塩,オクチル酸塩,オレイン酸塩,オクテン酸塩などの脂肪酸塩,ロジン塩などの樹脂酸塩,アセチルアセトネート錯塩などのキレート化合物などから選ばれる金属化合物のうちの1種または2種以上を促進剤として用いることができる。これらの促進剤のうち,三級アミンは通常有機過酸化物100質量%に対して,1〜100質量%の割合で,金属化合物は有機過酸化物100質量%に対して,0.01〜10質量%の割合で用いられる。
無機過酸化物としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどを挙げることができる。
アゾ化合物としては、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(4−ヒドロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等を挙げることができる。
これらの熱ラジカル重合開始剤は1種類または2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、例示した熱ラジカル重合開始剤の中には、熱カチオン重合開始剤として機能するものもある。そのような熱によってカチオン重合およびラジカル重合の重合開始剤となりうる化合物としては、たとえば、2,2’−アゾビスジメチルバレロニトリルなどが挙げられる。さらに、例示した熱ラジカル重合開始剤の中には、光によってラジカルおよび/またはカチオンの活性種を発生するものも含まれている。
本発明で用いられる熱カチオン重合開始剤としては、具体的には、ルイス酸(たとえば、三フッ化ホウ素、塩化第一チタン、塩化第二チタン、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第一スズ、塩化第二スズ、臭化第一スズ、臭化第二スズ、二塩化ジブチル第二スズ、二臭化ジブチル第二スズ、テトラエチルスズ、テトラブチルスズ、トリエチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム等)と電子供与性化合物(たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等)との錯体;プロトン酸(たとえば、ハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫酸モノエステル類、リン酸モノエステル類、リン酸ジエステル類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノエステル類、ホウ酸ジエステル類等)を塩基(たとえば、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、アニリン、モルホリン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン等)により中和した化合物、p−アルコキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルスルホニウム塩、ベンジル−p−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−ナフチルメチル−o−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、シンナミル−o−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのピリジニウム塩、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルアンモニウム塩などが挙げられる。
また熱カチオン重合開始剤としては、たとえば、アルミニウムキレート錯体、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体、六フッ化アンチモンイオン、四フッ化アンチモンイオン、六フッ化ヒ素イオン、六フッ化リンイオンなどを陰イオン成分とする窒素のオニウム塩、イオウのオニウム塩、リンのオニウム塩及びヨードのオニウム塩、4級アンモニウム塩型化合物、スルホニウム塩型化合物、ホスホニウム塩型化合物及びヨードニウム塩型化合物などが挙げられる。
重合開始剤と増感剤又は促進剤の総量は組成物の全固形分中、0.1質量%〜15質量%の範囲で用いることが好ましい。
重合性組成物には、重合性化合物と重合開始剤(増感剤、促進剤等を含む)以外に、必要に応じて次項に記載する溶剤や樹脂を適宜添加することも出来る。
<溶剤と樹脂、添加剤>
硬化性組成物の場合は、ここまでに記載した成分のみで構成される場合も多いが、非硬化性組成物、特に溶剤乾燥によって製膜する場合には、重合性化合物と開始剤ではなく、通常は溶剤と樹脂が配合される。本発明で使用される溶剤としては、トルエン、1,2,3−トリクロロプロパン、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、P−クロロトルエン、P−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ターシャルターシャルブタノール、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、及び二塩基酸エステル等が挙げられる。
このうちインクジェット法で印刷するためには、吐出ヘッドでの乾燥を防ぐために、常圧における沸点が120℃以上の溶剤である必要がある。常圧における沸点が120℃以上の溶剤の例を挙げる。1,4-ブタンジオール(228℃)、1,3-ブタンジオール(208℃)、2-エチル-1-ヘキサノール(185℃)、ベンジルアルコール(205℃)、ジイソブチルケトン(168℃)、シクロヘキサノン(156℃)、ジアセトンアルコール(168℃)、酢酸ブチル(121℃)、酢酸メトキシブチル(171℃)、酢酸セロソルブ(156℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(146℃)、酢酸アミル(130℃)、乳酸メチル(145℃)乳酸エチル(154℃)、乳酸ブチル(188℃)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(145℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(125℃)、エチレングリコールモノエチルエーテル(134℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(171℃)、エチレングリコール(197℃)、プロピレングリコール(187℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(121℃)、メトキシメチルブタノール(173℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(162℃)、エチレングリコールジエチルエーテル(121℃)、パークロロエチレン(121℃)、ジクロロベンゼン(180℃)、N−メチル−2−ピロリドン(202℃)、ジメチルホルムアミド(153℃)、3−エトキシプロピオン酸エチル(170℃)、γ―ブチロラクトン(203℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)等が挙げられる。
溶解性から炭化水素系の常圧における沸点が120℃以上の溶剤が好ましく、特に芳香族炭化水素系の常圧における沸点が120℃以上の溶剤は好ましい。
常圧における沸点が120℃以上の炭化水素系溶剤としては、オクタン(125℃)、デカン(174℃)、1−デセン(171℃)、デカヒドロナフタレン(191℃)、ブチルシクロヘキサン(180℃)、2,3,−ジメチルヘプタン(140℃)等が挙げられる。
常圧における沸点が120℃以上の芳香族炭化水素系溶剤としては、キシレン(138℃)、メシチレン(164℃)、メチルナフタレン(245℃)、tert−ブチルベンゼン(168℃)、n−ブチルベンゼン(183℃)等が挙げられる。
また、インクジェットインキでは、沸点が120℃未満の溶剤も含有することができる。含有する溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、1,4-ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテル、イソプロピルエーテル)、エチレングリコールジメチルエーテル、塩化メチレン、トリクロロエチレン、フルオロカーボン、ブロモプロパン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトニトリル、1,3−ジオキソラン等を挙げることができる。
沸点が120℃未満の溶剤は、揮発分中0〜60質量%の範囲内で混合することが好ましい。これ以上の含有率では、インキの乾燥が早くなり、インクジェットの吐出が困難になる場合がある。
樹脂としては、石油系樹脂、マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、ビニル樹脂、又はブチラール樹脂等があげられ、塗工、印刷方式や基材により適時選択することができる。さらに、含有してもよい樹脂として、直鎖オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド(アラミド)系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系硬化型樹脂及びシルセスキオキサン系紫外線硬化樹脂等が挙げられる。
本発明の発光性を有する組成物には、表面張力を調整し印刷基材上でのインキの濡れ性を確保する目的で、界面活性剤を添加してもよい。本発明では、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性の何れの界面活性剤も用いる事が可能である。
陽イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、 第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第二級高級アルコールエトキシサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン二級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。
界面活性剤のなかでも、印刷基材への濡れ性を向上させるためにも、表面張力調整剤を用いる事が好ましく、具体的には、アセチレンジオール系、シリコン系、アクリル系、フッ素系が好ましい。上記の界面活性剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の発光性を有する組成物には可塑剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤等の種々の添加剤も使用することができる。
以上の種々の化合物、添加剤等を配合した発光性を有する組成物全体100質量%に対して、前記フェノチアジン骨格を有する化合物の割合は、0.1〜10質量%であることが好ましい。0.1質量%以上であれば量子ドットの劣化抑制効果が十分見込める量であり、10質量%以下であれば、組成物の使用後の膜状態での諸特性を損なうことなく、量子ドットの劣化抑制の効果を最大限に発揮させることが出来る。重合性組成物においては、開始剤が量子ドット劣化の要因になる可能性があるため、重合性組成物の硬化性や膜化後の光吸収などによる色調を大きく損なわない範囲でフェノチアジン骨格を有する化合物を多めに入れた方がより好ましい。非重合性の場合は比較的少ない量であっても良好な結果が得られることが多い。
<印刷方式>
基材上に本発明の発光性を有する組成物からなる塗工液を成膜、又は塗布することで、発光性を有する塗工物、印刷物を得ることができる。公知の湿式成膜法、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法を用いて作製することができる。本発明の発光性を有する組成物からなるインク組成物はこれらの印刷、塗布法において好適に使用できる。
基材としては、ガラス板や樹脂板等が挙げられる。
このうちインクジェット印刷方式として、記録媒体に対しインクジェットインキを1回だけ吐出して記録するシングルパス方式、及び、記録媒体の最大記録幅の間を、記録媒体の搬送方向と直行する方向に短尺のシャトルヘッドを往復走査させながら記録を行うシリアル型方式の何れを採用しても良い。またインクジェット記録装置としては、インクジェットインキを吐出するインクジェットヘッド(インク吐出手段)と、インクジェットヘッドから吐出されたインキを乾燥させる乾燥工程を備える必要がある。インクジェットヘッドからインキが吐出されると、吐出されたインキは印刷基材上に着弾し画像が記録され、画像は印刷基材が搬送されるに従い、乾燥装置内に搬送され、乾燥処理が行われる。
インクジェット法には特に制限は無く、公知の方法、例えば静電誘引力を利用してインキを吐出させる電荷制御方法、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインキに照射して放射圧を利用しインキを吐出させる音響インクジェット方式、及びインキを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等の何れであっても良い。
またインクジェット法で用いるインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニアス方式でも構わない。さらに吐出法式としては、電気‐機械変換方式(例:シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアモード型、シェアードウォール型等)、電気‐熱変換方式(例:サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例:電解制御型、スリットジェット型等)、及び放電方式(例:スパークジェット型等)等を具体的な例として挙げる事ができるが、何れの吐出方式を用いても構わない。なお、インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する事ができる。
インクジェットヘッドから吐出されるインキの液滴量としては、乾燥負荷軽減効果が大きく、画像品質の向上という点でも、0.2〜20ピコリットル(pL)が好ましく、1〜15ピコリットル(pL)がより好ましい。
熱硬化の場合には,熱風 オーブンなどの空気加熱では通常,80〜150℃で3〜20分間程度の加熱が行なわれる。また、ホットプレート、熱ロール などを使用した接触加熱、赤外線やマイクロ波などによる放射加熱を用いることも出来る。
光硬化の場合には、紫外線を照射することが好ましい。この場合、光源として、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、ガリウムランプ、LED、及び太陽光を使用することができる。
紫外線は、350nm〜450nmの範囲であることが好ましい。また、紫外線の照射量は、10mJ/cm以上、10000mJ/cm以下であることが好ましい。特に、インク組成物では 、紫外線の照射量が低い場合であっても、十分な硬化性と基材密着性が得られると見込まれる。したがって、一般的に広く使用されているメタルハライドランプ、LEDランプのいずれを使用しても十分な硬化性を得ることができる。
本発明の積層体は、複数の層を有し、少なくとも1層が、発光性を有する組成物から形成されてなる層である。
発光性を有する組成物から形成されてなる層は、発光性を有する組成物からなる塗工液を成膜、又は塗布することで形成される。基材と発光性を有する組成物から形成されてなる層のみ(単層)であっても、さらに層を有する積層体であっても構わない。また、基材を含まない複数層である積層体であってもよい。特にフィルム状部材に複数の機能を付与したい場合や、本発明の発光層の性能をさらに向上させたい場合は、単層に多種の機能をバランス良く持たせるよりも、機能を上下分離する方が工程や性能上有利な場合も多い。積層体中で、本発明のインク組成物を用いて形成される層は発光層であるが、上下層としては、(発光色の異なる)発光層、光吸収層、光散乱層、光反射層、光反射防止層、導電体層、誘電体層、熱伝導層、遮熱層、水や酸素等のバリア層など多種多様な機能層が想定される。硬化型組成物の場合は、上下層の製膜が溶媒塗工型であっても、上層の製膜の際に下層を侵す可能性が小さく、積層体を比較的容易に作製可能である。
本発明の発光性を有する組成物を用いて塗工・印刷で形成された層は、光波長変換層として用いることができる。光波長変換層は、励起光を長波長側の蛍光に変換して放出することが可能であり、励起光波長と放出蛍光波長の関係を維持できれば特に制限はなく、例として、青色や紫外光を励起光として用いて緑色や赤色の蛍光を得ることや、紫外光や可視光を励起光として近赤外領域の蛍光を得る事等を挙げることができる。
光波長変換層の厚みは、好ましくは1〜500μmであり、より好ましくは1〜50μmであり、さらに好ましくは1〜10μmである。厚みが1μm以上であると、高い波長変換効果が得られるため、好ましい。また、厚みが500μm以下であると、光源ユニットに組み込んだ場合に、光源ユニットを薄くすることができるため、好ましい。
光波長変換部材とは、380〜1000nmの範囲で透過率が85%以上の透明基板の少なくとも片面に光波長変換層が形成された部材である。透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラス等のガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板が用いられる。透明基板の厚みは特に制限がないが、20μm〜2mmであることが好ましい。20μm以上であると、光波長変換層の形状維持が容易となるため、好ましい。2mm以下であると、透明基板の透明性が維持されるため、好ましい。
光波長変換部材の一形態であるカラーフィルターは、光源からの光を吸収させ、吸収されなかった透過光又は光吸収によって生じた蛍光発光によって所望の波長の光を取り出す際に用いられるものである。特に本発明において量子ドットを使用する場合には、優れた量子収率の蛍光発光を利用することになる。波長変換フィルムとして、基材上に本発明の塗工液又はインキ組成物を基材に塗布し、光硬化することで得られ、緑色と赤色の蛍光色を発する量子ドットを含有させた塗工又は印刷フィルムで、主にディスプレイパネルや照明において光源の青色光を白色光に変換する、あるいは色調の整っていない疑似白色光等を所望の色調に調整する平面状の部材である。基材としては、ガラス板や樹脂板等が挙げられる。
また、本発明の組成物を用いて作製できるカラーフィルターは、フィルターセグメントの少なくとも一つのセグメントを形成することで得られるものであり、特に液晶ディスプレイパネルに使用されるものであり、具体的には、ガラス等の透明な基板の表面に3種以上の異なる色相の微細なストライプ状のフィルターセグメントを平行又は交差して配置したもの、あるいは微細なモザイク状のフィルターセグメントを縦横一定の配列に配置したものからなっている。本発明においては、従来の白色光源から青、緑、赤の光を取り出す光吸収型カラーフィルターとは異なり、主に青色LED等を光源に、蛍光フィルターによって緑、赤を取り出すものである。量子ドットを使用した場合、光吸収による減光ではなく量子収率の高い蛍光での取出しになるためエネルギーロスが減るとともに、波長分布が狭く純色に近い色が得られるため、高効率のディスプレイを作製可能である。またこの時に、緑、赤の蛍光を出す量子ドットとして、本発明の被覆材料を用いた青色光部の吸光度の高いものを使用すれば、効率的に蛍光へ変換できるとともに、元の青色光の抜けも防止できるので、別途、青色を吸収する色素や光散乱物質を使わずとも、色純度の高いフィルターを得ることが可能となる。
カラーフィルターの製造は、一般的には、ベタ塗りの薄膜を作製後に、パターニング露光と現像での不要部取り除きというレジスト法によって作製することが多く、本発明における微粒子組成物においても適用することは可能であるが、工程数の違いによる生産性及び現像工程での材料ロスがないという低コスト観点から、本発明においてはインクジェット法を適用することが有利である。
以下に、実施例より本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲をなんら制限するものではない。特に明記しない限り、「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を表す。
<量子ドットの製造>
(量子ドット(QD−1))
酢酸インジウム1.35部、オクタン酸亜鉛1.30部 ステアリン酸4.65部、1−オクタデセン92.7部をフラスコに入れ100℃に加熱した。その後、その温度で酸素や、水などの揮発分を減圧留去した。フラスコ内をアルゴンガスでみたし、300℃に加熱した。別途、水のないグローボックス中で調製した、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン1.16部を添加したヘキサン溶液23部を注入し、280℃9分反応して、急冷し、InPコアを形成した。この溶液15部、1-オクタデセン46部、オレイルアミン11.5部をフラスコ入れ、15分撹拌し、ついで、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛を4.3部加えた。反応フラスコ内をアルゴンで置換して、170℃まで45分で昇温し、170℃にて2時間の間、保温し後に、室温まで放冷し、InPの外側にZnSシェルを形成した。アセトンを加えて、遠心沈降にて分離し、沈降ペーストをトルエン分散し、処理剤としてドデカンチオール3.7部を加えて、室温で24時間撹拌して減圧濃縮後、アセトンを加えて、遠心沈降にて分離した。その後、40℃の真空オーブン中で3時間減圧乾燥することにより、ドデカンチオールで表面被覆処理されたInP/ZnS型量子ドットQD−1を得た。
(量子ドット(QD−2))
上記と同様にZnSシェルまで形成し、トルエン分散した量子ドットに、処理剤として3,6,9,12−テトラオキサデカンアミン7.9部を加えて、室温で24時間撹拌して減圧濃縮後、ヘキサンとエタノールを加えて、遠心沈降にて分離した。その後、40℃の真空オーブン中で3時間減圧乾燥することにより、3,6,9,12−テトラオキサデカンアミンで表面被覆処理されたInP/ZnS型量子ドットQD−2を得た。
<量子ドット分散液の調製>
[実施例1〜20、比較例1〜4]
上記で作製した表3に示した量子ドット1部に対して、表1又は表2に記載のフェノチアジン骨格を有する化合物を表3に示した比率で添加し、さらに量子ドット濃度が50ppmになるように表3に示した溶剤で希釈し、実施例1〜20の分散液を調製した。比較例1〜4については、量子ドットと溶剤以外の化合物は添加せず、比較例2及び4については、分散液中にアルゴンガスを30分通気することで溶存酸素の脱気を行った。
<量子ドット分散液の内部量子収率測定>
得られた発光性を有する組成物について、下記条件で内部量子収率(以下、QYという)を測定した。QY維持率は調製初期の内部量子収率を1として、25℃、大気下での3時間後の比率を示した。
測定機:大塚電子(株)量子効率測定装置QE−2000
励起波長:400nm、積分範囲:375〜425nm
蛍光積分範囲:430〜800nm
内部量子収率(QY)は量子ドットが吸収した励起光子数を1とした時の蛍光発光の光子数である。
各実施例及び比較例の結果を表3に記載した。
Figure 2020076035
<溶剤乾燥型インク組成物の製造>
(樹脂溶液)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にキシレン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート18.0部、メタクリル酸メチル12.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、質量平均分子量(Mw)26000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、樹脂溶液の不揮発分が25質量%になるようにキシレンを添加して樹脂溶液を調製した。
[実施例21〜27、比較例5]
表4に示した配合組成にて、密閉できる容器に、量子ドット(QD−1)、表1又は表2に記載のフェノチアジン骨格を有する化合物(比較例5は無添加)、上記で調製した樹脂溶液、溶剤(キシレン)の順番で計量し、その後、密閉して、3分間、振とうして溶剤乾燥型インク組成物を作成した。溶剤については所定の不揮発分になるよう樹脂溶液に含まれる溶剤量の残量を添加した。
<熱硬化型インク組成物の製造>
[実施例28〜34、比較例6、7]
表5に示した配合組成にて、密閉できる容器に、量子ドット(QD−2)、表1又は表2に記載のフェノチアジン骨格を有する化合物(比較例6、7は無添加)、重合性化合物、熱重合開始剤の順番で計量し、その後、密閉して、3分間、振とうして熱硬化型インク組成物を作成した。
なお、表5中の重合性化合物、熱重合開始剤の詳細を以下に示す。
重合性化合物:
・ フェノキシエチルアクリレート(PEA)
・ ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)
熱重合開始剤(BPO):日油社製「ナイパーBMT−K40」、ベンゾイルパーオキサイド
<光硬化型インク組成物の製造>
[実施例35〜41、比較例8、9]
表6に示した配合組成にて、密閉できる容器に、量子ドット(QD−2)、表1又は表2に記載のフェノチアジン骨格を有する化合物(比較例8、9は無添加)、重合性化合物、光重合開始剤、増感剤の順番で計量し、その後、密閉して、3分間、振とうして光硬化型インク組成物を作成した。
なお、表6中の重合性化合物、光重合開始剤、増感剤の詳細を以下に示す。
重合性化合物:
1.フェノキシエチルアクリレート(PEA)
2.ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)
光重合開始剤(Irg907):BASF社製「イルガキュア907」、2−[4−(メチルチオ)ベンゾイル]−2−(4−モルホリニル)プロパン
増感剤(DETX):日本化薬社製「KAYACURE DETX−S」、2,4−ジエチルチオキサントン
<インク組成物の評価>
得られたインク組成物について、以下の乾燥又は硬化性、外部量子効率について評価し、その結果を表4〜6に記載した。
<乾燥性又は硬化性評価>
得られたインク組成物を、バーコータ−を用いて乾燥後膜厚6.0μmになるようにガラス基板(コーニング社製ガラス「イーグル2000」0.7mm厚)に塗工した。この基板を、溶剤乾燥型又は熱硬化型の場合は、120℃に加熱したオーブン中で20分間処理した。UV硬化型の場合は、アルゴン置換したグローブボックス内に設置した385nmLED照射機にて、積算光量1000mJ/cm(UVA換算)を照射した。得られた乾燥又は硬化膜を指触して下記基準で評価を行った。
○:ベタつきがないもの(良好)
×:ベタつきがあるもの(使用不可)
<外部量子効率測定>
上記で得られた膜の外部量子効率(EQE)を、大塚電子株式会社製QE−2000を用いて測定した。励起波長は450nmとし、蛍光波長の積分範囲は500nm〜800nmとした。外部量子効率(EQE)は照射した励起光子数を1とした時の蛍光発光の光子数である。
Figure 2020076035
Figure 2020076035
Figure 2020076035
表3より、本発明の発光性を有する組成物の溶剤分散体は、フェノチアジン骨格を有する化合物を含むことにより、含まない場合や酸素除去のみの場合に比べて、調製初期の量子収率やその維持率が高く、フェノチアジン骨格を有する化合物が量子ドットの劣化防止に直接作用していることが示された。また、表4〜6より、この組成物よりなるインク組成物は、溶剤乾燥型、熱硬化型、UV硬化型の何れにおいても、フェノチアジン骨格を有する化合物を含むことで、組成物製膜性・硬化性を十分に維持した状態で外部量子効率の高い膜を得ることが出来た。これにより、得られた印刷物は、高い発光効率を有する、光波長変換層、光波長変換部材、カラーフィルタ等に適用することができる。

Claims (14)

  1. 半導体微粒子及びフェノチアジン骨格を有する化合物を含む、発光性を有する組成物。
  2. 前記フェノチアジン骨格を有する化合物が、下記一般式(1)で表される構造である、請求項1に記載の発光性を有する組成物。
    一般式(1)
    Figure 2020076035

    [一般式(1)において、
    〜Rは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアミノ基、シアノ基又は置換基を有してもよいアシル基であり、
    は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアシル基であり、
    〜Rは、隣接する置換基と結合して環を形成してもよい。]
  3. 前記一般式(1)において、Rが水素原子である、請求項2に記載の発光性を有する組成物。
  4. 前記一般式(1)において、R及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基である、請求項2または3に記載の発光性を有する組成物。
  5. 前記フェノチアジン骨格を有する化合物を、半導体微粒子に対して質量比で0.1〜100の割合で含有する、請求項1〜4いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  6. 前記半導体微粒子がコア/シェル構造を有することを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  7. 前記半導体微粒子のシェルがZnSを含有することを特徴とする、請求項6に記載の発光性を有する組成物。
  8. 半導体微粒子が量子ドットであることを特徴とする、請求項1〜7いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  9. さらに、重合性化合物を含む、請求項1〜8いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  10. さらに溶剤を含有することを特徴とする、請求項1〜9いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  11. さらに樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜10いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  12. 前記フェノチアジン骨格を有する化合物の割合が、組成物全体に対して0.1〜10質量%であることを特徴とする、請求項1〜11いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  13. インク用である、請求項1〜12いずれか1項に記載の発光性を有する組成物。
  14. 複数の層を有し、少なくとも1層が、請求項1〜13いずれか1項に記載の組成物から形成されてなる層である積層体。
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