JP2020076033A - 粘着組成物 - Google Patents

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文弥 戸村
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直輝 名取
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賢 大橋
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Abstract

【課題】屈曲性に優れるニトリルゴムを使用した粘着組成物であって、経時変化前後の接着性にも優れる粘着組成物を提供すること。【解決手段】(A)ニトリルゴム及び(B)カルボジイミドを含む粘着組成物。【選択図】なし

Description

本発明は粘着組成物に関し、具体的にはフレキシブル電子デバイスにおける封止材料、接着材料、透明光学粘着フィルム(OCA)等に好適な粘着組成物に関する。
有機EL素子は発光材料に有機物質を使用した発光素子であり、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため近年脚光を浴びている。有機EL素子を外気中の水分等から遮断するための粘着組成物には、電子素子を具備する基板(以下、「素子基板」とも略称する。)との接着性を有するものが使用される(例えば、特許文献1、特許文献2)。
また、近年では、柔軟で折り曲げ可能なフレキシブル電子デバイス(以下、単に、「フレキシブルデバイス」とも略称する。)の開発が盛んに進められているが、フレキシブル有機ELデバイス等のフレキシブルデバイスに使用する粘着組成物においては、屈曲性に優れることが求められている。
国際公開2011/62167号パンフレット 国際公開2013/108731号パンフレット
一方、ニトリルゴムは一般に屈曲性にも優れるため、その観点からはフレキシブル電子デバイス用の材料として有用となる可能性があるが、ニトリルゴム自身の自己凝集力でもって経時で接着力が落ちる為、実用的な粘着組成物とすることは困難であった。従って、本発明の目的は、屈曲性に優れるニトリルゴムを使用した粘着組成物であって、経時変化前後の接着性にも優れる粘着組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ニトリルゴム及びカルボジイミドを含む粘着組成物が経時変化前後の接着性に優れた組成物となり得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の内容を含むものである。
[1](A)ニトリルゴム及び(B)カルボジイミドを含む粘着組成物。
[2](B)カルボジイミドが、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して0.5〜60質量%含まれる、[1]に記載の粘着組成物。
[3]さらに、(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤を含む、[1]又は[2]に記載の粘着組成物。
[4](C)硬化剤及び/又は硬化促進剤が、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して0.1〜10質量%含まれる、[3]に記載の粘着組成物。
[5]フレキシブル電子デバイス用である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の粘着組成物。
[6]フレキシブル電子デバイスがフレキシブル有機ELデバイスである、[5]記載の粘着組成物。
[7]支持体と、該支持体上に形成された、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の粘着組成物の層とを含む、粘着シート。
[8]支持体が、剥離性支持体、防湿性支持体および円偏光板から選ばれる少なくとも一つで構成されている、[7]に記載の粘着シート。
[9]フレキシブル電子デバイス用である、[7]又は[8]に記載の粘着シート。
[10]フレキシブル電子デバイスがフレキシブル有機ELデバイスである、[9]に記載の粘着シート。
[11][1]〜[6]のいずれか1項に記載の粘着組成物を含むフレキシブル電子デバイス。
[12]フレキシブル有機ELデバイスである、[11]に記載のフレキシブル電子デバイス。
本発明によれば、屈曲性に優れるニトリルゴムを使用した経時変化前後の接着性に優れる粘着組成物を提供することができる。従って、本発明の粘着組成物および粘着シートは、特にフレキシブル電子デバイス用の封止材料、接着材料、透明光学粘着フィルム(OCA)等として優れたものとなり得る。
<(A)ニトリルゴム>
ニトリルゴムはアクリロニトリルとブタジエンとの共重合体であり、メタクリロニトリル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸、アクリル酸等の他の成分との共重合体であってもよい。
本発明におけるニトリルゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、塗工時の取り扱い性等の観点から、好ましくは30〜100、より好ましくは30〜90、特に好ましくは30〜80である。ムーニー粘度は、JIS K 3600に準じた測定法により求めることができる。
ニトリルゴムにおけるアクリロニトリル含有量(結合AN量)は、ワニス製造時の有機溶媒への溶解性や耐寒性の観点から、10〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。
市販されているニトリルゴムとしては、例えば、JSR社製のN215SL(結合AN量48%、ムーニー粘度45)、N222SH(結合AN量43%、ムーニー粘度85)、N220SH(結合AN量41.5%、ムーニー粘度80)、N221H(結合AN量41.5%、ムーニー粘度75)、N224SH(結合AN量37%、ムーニー粘度70)、N220S(結合AN量41.5%、ムーニー粘度56)、N222L(結合AN量43%、ムーニー粘度45)、N238H(結合AN量35%、ムーニー粘度77)、N232SH(結合AN量35%、ムーニー粘度77)、N237H(結合AN量34%、ムーニー粘度72)、N236H(結合AN量32%、ムーニー粘度72)、N230S(結合AN量35%、ムーニー粘度56)、N232S(結合AN量35%、ムーニー粘度54)、N237(結合AN量34%、ムーニー粘度72)、N233(結合AN量32%、ムーニー粘度59)、N230SL(結合AN量35%、ムーニー粘度42)、N231L(結合AN量34%、ムーニー粘度45)、N230SV(結合AN量35%、ムーニー粘度32)、N239SV(結合AN量33.5%、ムーニー粘度30)、N241H(結合AN量29%、ムーニー粘度75)、N242H(結合AN量29%、ムーニー粘度56)、N241(結合AN量29%、ムーニー粘度56)、N240S(結合AN量26%、ムーニー粘度56)、N250S(結合AN量19.5%、ムーニー粘度63)、N260S(結合AN量15%、ムーニー粘度62)、N250SL(結合AN量19.5%、ムーニー粘度43)、日本ゼオン社製のNipol(登録商標)シリーズとして、DN003(結合AN量50%、ムーニー粘度77.5、)、1041(結合AN量40.5%、ムーニー粘度82.5)、1041L(結合AN量40.5%、ムーニー粘度62.5)、DN101(結合AN量42.5%、ムーニー粘度77.5)、DN101L(結合AN量42.5%、ムーニー粘度60)、DN4050(結合AN量40%、ムーニー粘度50)、1042(結合AN量33.5%、ムーニー粘度77.5)、1052J(結合AN量33.5%、ムーニー粘度46)、DN202(結合AN量31%、ムーニー粘度62.5)、DN212(結合AN量33.5%、ムーニー粘度77.5)、DN219(結合AN量33.5%、ムーニー粘度27)、DN3335(結合AN量33%、ムーニー粘度35)、DN3350(結合AN量33%、ムーニー粘度50)、DN3380(結合AN量33%、ムーニー粘度80)、1043(結合AN量29%、ムーニー粘度77.5)、DN302(結合AN量27.5%、ムーニー粘度62.5)、DN302H(結合AN量27.5%、ムーニー粘度77.5)、DN2850(結合AN量28%、ムーニー粘度50)、DN2880(結合AN量28%、ムーニー粘度77.5)、DN401(結合AN量18%、ムーニー粘度77.5)、DN401L(結合AN量18%、ムーニー粘度65)、DN401LL(結合AN量18%、ムーニー粘度32)、ランクセス社製のペルブナン(登録商標)シリーズとして、2255VP(結合AN量22%、ムーニー粘度55)、2870F(結合AN量28%、ムーニー粘度70)、2895F(結合AN量28%、ムーニー粘度95)、28120F(結合AN量28%、ムーニー粘度120)、3430F(結合AN量34%、ムーニー粘度32)、3445F(結合AN量34%、ムーニー粘度45)、3470F(結合AN量34%、ムーニー粘度70)、3945F(結合AN量39%、ムーニー粘度45)、3965F(結合AN量39%、ムーニー粘度65)、1846F(結合AN量18%、ムーニー粘度45)、2831F(結合AN量28.6%、ムーニー粘度30)、2846F(結合AN量28.6%、ムーニー粘度42)、3431VP(結合AN量34.7%、ムーニー粘度29)、3446F(結合AN量34.7%、ムーニー粘度78)、3481F(結合AN量34.7%、ムーニー粘度78)、4456F(結合AN量44%、ムーニー粘度55)、ランクセス社製のクライナック(登録商標)シリーズとして、2645F(結合AN量26%、ムーニー粘度45)、2840F(結合AN量28%、ムーニー粘度40)、2865F(結合AN量28%、ムーニー粘度65)、3330F(結合AN量33%、ムーニー粘度30)、3345F(結合AN量33%、ムーニー粘度45)、3370F(結合AN量33%、ムーニー粘度70)、33110F(結合AN量33%、ムーニー粘度110)、3950F(結合AN量39%、ムーニー粘度50)、3950F(結合AN量39%、ムーニー粘度50)、4450F(結合AN量43.5%、ムーニー粘度50)、4975F(結合AN量48.5%、ムーニー粘度75)、M3340(結合AN量22%、ムーニー粘度34)、XL3025(結合AN量29.5%、ムーニー粘度70)、XL3470(結合AN量34%、ムーニー粘度70)、X146(結合AN量32.5%、ムーニー粘度45)、X160(結合AN量32.5%、ムーニー粘度58)、X740(結合AN量26.5%、ムーニー粘度38)、X741VP(結合AN量26.5%、ムーニー粘度38)、X750(結合AN量27%、ムーニー粘度47)等が挙げられる。
本発明の粘着組成物中の(A)ニトリルゴムの含有量は、本発明の効果が奏される限り特に制限はないが、全光線透過率や曇度などの光学特性等の観点から、該含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下がさらに好ましい。また、耐引張り特性、耐摩耗性などの機械的特性の観点から、該含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましい。
<(B)カルボジイミド>
本発明における(B)カルボジイミドは、分子中に1つ以上の「−N=C=N−」で表されるカルボジイミド基を有する化合物であれば、特に限定なく使用でき、例えば、モノカルボジイミドやポリカルボジイミドが挙げられる。カルボジイミドは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
モノカルボジイミドとしては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジメチルカルボジイミド、N,N’−ジ−sec−ブチルカルボジイミド、N,N’−ジオクチルカルボジイミド、N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジナフチルカルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、1,3−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル)カルボジイミド、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド=メチオジド、1−シクロヘキシル−3−(2−(4−モルホリニル)エチル)カルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられる。
ポリカルボジイミドは、従来公知の方法で製造したものを使用でき、例えば、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応する方法等により製造することができる。カルボジイミド化触媒としては、例えば、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド等が挙げられる。ポリカルボジイミドとしては、例えば、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
市販されているカルボジイミドとしては、例えば、ラインケミー社製のStabaxol(登録商標)シリーズとしてI、I LF、P、日清紡ケミカル社製のHMW−15CA、LA−1、V−02、V−02−L2、SV−02、V−04、V−10、SV−12G、V−03、V−05、V−07、V−09、Elaststab H01等が挙げられる。
本発明の粘着組成物中の(B)カルボジイミドの含有量は、本発明の効果が奏される限り特に制限はないが、ニトリルゴム本来の可撓性を維持する観点から、該含有量は、組成物の不揮発成分100質量%に対して、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。また、粘着力発現の観点から、該含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上がさらに好ましく、2質量%が特に好ましい。
本発明の1つの実施態様において、本発明の粘着組成物中の(B)カルボジイミドの含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、好ましくは0.5〜60質量%であり、より好ましくは2〜50質量%である。
<(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤>
本発明の粘着組成物は、粘着組成物の硬化性能を向上させる観点から、さらに(C)硬化剤又は/硬化促進剤(以下「(C)成分」と略称することがある)を含んでいてもよい。
成分(C)における硬化剤(カルボジイミド以外の硬化剤)としては、例えば、イオン液体、イミダゾール化合物、3級アミン系化合物、ジメチルウレア化合物、アミンアダクト化合物、有機酸ジヒドラジド系化合物、有機ホスフィン化合物、ジシアンジアミド化合物、1級・2級アミン系化合物、フェノール系化合物、チオール系化合物等が挙げられる。
成分(C)における硬化促進剤としては、例えば、イオン液体、イミダゾール化合物、3級アミン系化合物、ジメチルウレア化合物、アミンアダクト化合物、有機ホスフィン化合物等が挙げられる。
成分(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤は、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としてのイオン液体は、例えば、特開2016−186843号公報に記載のものを挙げることができる。具体的なイオン液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムラクテート、テトラブチルホスホニウム−2−ピロリドン−5−カルボキシレート、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムデカノエート、テトラブチルホスホニウムトリフルオロアセテート、テトラブチルホスホニウムα−リポエート、ギ酸テトラブチルホスホニウム塩、テトラブチルホスホニウムラクテート、酒石酸ビス(テトラブチルホスホニウム)塩、馬尿酸テトラブチルホスホニウム塩、N−メチル馬尿酸テトラブチルホスホニウム塩、ベンゾイル−DL−アラニンテトラブチルホスホニウム塩、N−アセチルフェニルアラニンテトラブチルホスホニウム塩、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールテトラブチルホスホニウム塩、L−アスパラギン酸モノテトラブチルホスホニウム塩、グリシンテトラブチルホスホニウム塩、N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムラクテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、ギ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、N−メチル馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、酒石酸ビス(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム)塩、N−アセチルグリシン1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩等が挙げられ、テトラブチルホスホニウムデカノエート、N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、ギ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、N−メチル馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩が好ましい。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としてのイミダゾール化合物としては、例えば、1H−イミダゾール、2−メチル−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチル−イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−イミダゾール、2−ドデシル−イミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチル−イミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。イミダゾール化合物の具体例としては、キュアゾール2MZ、2P4MZ、2E4MZ、2E4MZ−CN、C11Z、C11Z−CN、C11Z−CNS、C11Z−A、2PHZ、1B2MZ、1B2PZ、2PZ、C17Z、1.2DMZ、2P4MHZ−PW、2MZ−A、2MA−OK(いずれも四国化成工業社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としての3級アミン系化合物としては、例えば、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)、DBUの2−エチルヘキサン酸塩、DBUのフェノール塩、DBUのp−トルエンスルホン酸塩、U−CAT SA 102(サンアプロ社製:DBUのオクチル酸塩)、DBUのギ酸塩等のDBU−有機酸塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(TAP)などが挙げられる。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としてのジメチルウレア化合物としては、例えば、DCMU(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア)、U−CAT3512T(サンアプロ社製)等の芳香族ジメチルウレア、U−CAT3503N(サンアプロ社製)等の脂肪族ジメチルウレア等が挙げられる。中でも硬化性の点から、芳香族ジメチルウレアが好ましく用いられる。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としてのアミンアダクト化合物としては、例えば、エポキシ樹脂への3級アミンの付加反応を途中で止めることによって得られるエポキシアダクト化合物等が挙げられる。アミンアダクト化合物の具体例としては、アミキュアPN−23、アミキュアMY−24、アミキュアPN−D、アミキュアMY−D、アミキュアPN−H、アミキュアMY−H、アミキュアPN−31、アミキュアPN−40、アミキュアPN−40J(いずれも味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤としての有機酸ジヒドラジド化合物としては、例えば、アミキュアVDH−J、アミキュアUDH、アミキュアLDH(いずれも味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤および硬化促進剤としての有機ホスフィン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、(4−メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等が挙げられる。有機ホスフィン化合物の具体例としては、TPP、TPP−MK、TPP−K、TTBuP−K、TPP−SCN、TPP−S(北興化学工業社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤としてのジシアンジアミド化合物としては、例えば、ジシアンジアミドが挙げられる。ジシアンジアミド化合物の具体例としては、ジシアンジアミド微粉砕品であるDICY7、DICY15(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤としての1級・2級アミン系化合物としては、例えば、脂肪族アミンであるジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、プロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等、脂環式アミンであるN−アミノエチルピベラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン等、芳香族アミンであるジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン等が挙げられる。1級・2級アミン系化合物の具体例としては、カヤハードA−A(日本化薬社製:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン)等が挙げられる。
本発明における硬化剤としてのフェノール系化合物としては、例えば、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤、トリアジン骨格含有フェノールノボラック硬化剤、MEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(明和化成社製)、NHN、CBN、GPH(日本化薬社製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(東都化成社製)、TD2090(DIC社製)等が挙げられる。トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の具体例としては、LA3018(DIC社製)等が挙げられる。トリアジン骨格含有フェノールノボラック硬化剤の具体例としては、LA7052、LA7054、LA1356(DIC社製)等が挙げられる。
本発明における硬化剤としてのチオール系化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、トリス(3−メルカプトプロピル)イソシアヌレート、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,4,6−テトラキス(2−メルカプトエチル)グリコールウリルなどが挙げられる。市販品としては、淀化学株式会社製のOTG、EGTG、TMTG、PETG、3−MPA、TMTP、PETP、堺化学工業社製のTEMP、PEMP、TEMPIC、DPMP、昭和電工社製のPE−1、BD−1、NR−1、TPMB、TEMB、四国化成工業社製のTS−Gなどが挙げられる。
本発明の粘着組成物において、成分(C)としての硬化剤及び/又は硬化促進剤が含まれる場合は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、0.2質量%以上が特に好ましい。また、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましく、3質量%以下が特に好ましい。
本発明の1つの実施態様において、本発明の粘着組成物中の(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤の含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.2〜8質量%である。
<(D)粘着付与剤>
本発明の粘着組成物においては、接着性をより高める目的等のために、(D)粘着付与剤を含んでいてもよい。粘着付与剤はタッキファイヤーとも呼ばれ、例えば、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂肪族/芳香族共重合系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、クマロン・インデン樹脂等が挙げられる。粘着付与剤は2種以上を組み合わせて用いてもよい。より好ましい粘着付与剤としては、脂肪族/芳香族共重合系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、クマロン・インデン樹脂等が挙げられる。
(D)成分を使用する場合、本発明の粘着組成物中の(D)成分の含有量は特に制限はないが、(A)成分のゴムの特性を阻害しないという観点から、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。一方、剥離強度の向上という観点から、その量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、2質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、6質量%以上が特に好ましい。
本発明の1つの実施態様において、本発明の粘着組成物中の(D)粘着付与剤の含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、好ましくは5〜30質量%であり、より好ましくは6〜25質量%である。
市販されている粘着付与剤としては、例えば、荒川化学工業社製のアルコンP−90、アルコンP−100、アルコンP115、パインクリスタルME−G、パインクリスタルME−H、パインクリスタルME−G、JXTGエネルギー社製のT−REZ RB093、T−REZ RC115、ネオポリマーL90、ネオポリマー120、ネオポリマー140、T−REZ HA−105、東ソー社製のペトコール120、ペトロタック90HS、ペトロタック100V、ノバレス・ルトガース社製のノバレスC9、ノバレスL、日塗化学社製のニットレジンL−5、ニットレジンV−120S、ニットレジンG−90等が挙げられる。
<(E)可塑剤>
本発明の粘着組成物においては、接着性をより高める目的等のために、(E)可塑剤を含んでいてもよい。本発明に用いる可塑剤は、例えば、フタル酸エステル系、アジピン酸エステル系、リン酸エステル系、トリメリット酸エステル系、スルホン酸エステル系、パラフィンオイル系、ナフテンオイル系等の可塑剤が挙げられる。より好ましい可塑剤としては、スルホン酸エステル系の可塑剤が挙げられる。可塑剤は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)成分を使用する場合、本発明の粘着組成物中の(E)成分の含有量は特に制限はないが、引張り強度などの機械特性という観点から、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、35質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。一方、タックの向上という観点から、その量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、2質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上が特に好ましい。
本発明の1つの実施態様において、本発明の粘着組成物中の(E)可塑剤の含有量は、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して、好ましくは5〜30質量%であり、より好ましくは10〜25質量%である。
市販されている可塑剤としては、例えば、mesamoll(LANXESS社製)、mesamoll2(LANXESS社製)、BXA−N(大八化学工業社製)、サンソサイザーDOA(新日本理化社製)、サンソサイザーDINA(新日本理化社製)、サンソサイザーDIDA(新日本理化社製)等が挙げられる。
<その他の成分>
本発明の粘着組成物は、上述の成分とは異なるその他の添加剤をさらに含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等の無機充填材;酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム、焼成ドロマイト(酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを含む混合物)、焼成ハイドロタルサイト(アルミニウムなどとマグネシウムなどとの複酸化物)、半焼成ハイドロタルサイト等の吸湿性金属酸化物;ゴム粒子、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機充填剤;オルベン、ベントン等の増粘剤;シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤;トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物、ポルフィリン化合物等の密着性付与剤等を挙げることができる。無機充填材又は吸湿性金属酸化物は、表面処理剤で表面処理してその耐湿性を向上させることができる。表面処理剤としては、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤、ビニルシラン系カップリング剤、イミダゾールシラン系カップリング剤、オルガノシラザン化合物、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の粘着組成物には、後述の支持体上に粘着組成物の層が形成された粘着シートを作製する際の粘着組成物の塗工性等の観点から、有機溶剤を配合することができる。有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」とも略称する)、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。かかる有機溶剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。有機溶剤の量は、特に限定されないが、塗工性の観点から粘着組成物の粘度(25℃)が300〜2000mPa・sとなる量を使用するのが好ましい。本発明の粘着組成物は、各成分を、混練ローラーや回転ミキサーなどを用いて混合することによって製造することができる。
本発明の粘着組成物は、屈曲性と接着性に優れるため、特に、フレキシブル有機ELデバイス等のフレキシブル電子デバイス用の封止材料として優れた粘着組成物となり得る。特に好適には、支持体上に粘着組成物の層が形成された粘着シートの形態で使用される。
例えば、有機溶剤を配合してワニス状にした本発明の粘着組成物を支持体上に塗布し、得られた塗膜を加熱あるいは熱風吹きつけ等で乾燥することにより、支持体上に粘着組成物の層が形成されたシートである接着シートが得られる。粘着シートにおける粘着組成物の層の層厚は、光吸収性能と透過率のバランスの観点から、好ましくは5μm〜200μm、より好ましくは、15〜180μm、さらに好ましくは20μm〜150μmである。
粘着シートに使用する支持体としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドなどのプラスチックフィルムが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、特にPETが好ましい。また支持体はアルミ箔、ステンレス箔、銅箔等の金属箔であってもよい。
デバイスに防湿性の層を設ける場合、粘着シートに使用する支持体としては、防湿性を有する支持体(防湿性支持体)を用いることができる。またデバイスに円偏光板の層を設ける場合は、粘着シートに使用する支持体としては、円偏光板を用いることができる。また、デバイスに防湿性の層と円偏光板の層を設ける場合、粘着シートに使用する支持体としては、防湿性支持体と円偏光板の双方を含む支持体を用いることができる。
防湿性を有する支持体としては、防湿性を有するプラスチックフィルムや、銅箔、アルミニウム箔などの金属箔等が挙げられる。防湿性を有するプラスチックフィルム(バリアフィルム)としては、酸化ケイ素(シリカ)、窒化ケイ素、SiCN、アモルファスシリコン等の無機物を表面に蒸着させたプラスチックフィルム等が挙げられる。ここで、表面に無機物が蒸着されるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックフィルムが好適であり、PETフィルムが特に好ましい。市販されている防湿性を有するプラスチックフィルムの例としては、テックバリアHX、AX、LX、Lシリーズ(三菱ケミカル社製)や、該テックバリアHX、AX、LX、Lシリーズよりもさらに防湿効果を高めたX−BARRIER(三菱ケミカル社製)等が挙げられる。また、防湿性を有する支持体として、2層以上の複層構造を有するもの、例えば、上記のプラスチックフィルムと上記の金属箔とを接着剤を介して張り合わせたものも使用できる。このものは安価であり、ハンドリング性の観点からも有利である。なお、粘着シートの支持体には、防湿性を有しない支持体(例えば、上記の表面に無機物が蒸着されていないプラスチックフィルムの単体)も使用できる。
円偏光板は、一般に偏光板と1/4波長板により構成される。円偏光板を支持体として使用する場合は、一般に1/4波長板が粘着組成物層側に配置される。また円偏光板と防湿性支持体の双方を含む支持体を用いる場合、好ましくは防湿性支持体が粘着組成物層側に配置され、円偏光板の1/4波長板が防湿性支持体側に配置される。防湿性支持体と円偏光板は、接着剤等により接着することができる。
支持体はマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。すなわち、支持体は剥離性支持体であってもよい。離型処理としては、例えば、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等の離型剤による離型処理が挙げられる。本発明において支持体が離型層を有する場合、該離型層も支持体の一部とみなす。支持体の厚さは、特に限定されないが、取扱い性等の観点から、好ましくは20〜200μm、より好ましくは20〜125μmである。
粘着シートにおいて、粘着組成物の層は、保護フィルムで保護されていてもよい。保護フィルムで保護することにより、粘着組成物の層表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。保護フィルムは、支持体と同様のプラスチックフィルムを用いるのが好ましい。また、保護フィルムもマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。保護フィルムの厚さは特に制限されないが、通常1〜150μm、好ましくは10〜100μmである。
以下に実施例を示して本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において、成分および共重合単位の量における「部」および「%」は、特に断りがない限り、それぞれ、「質量部」および「質量%」を意味する。
次に示す手順にて実施例および比較例の各粘着組成物のワニスおよび粘着シートを調製した。配合は表1に示す量で行った。なお、表1に記載の成分の量は、不揮発成分で換算した値(質量部)である。
<屈曲性評価用フィルムの作製>
ポリイミドフィルム(厚さ25μm)上に実施例1または実施例2で調製した粘着シートをバッチ式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製、V−160)を用いて貼り合せて貼合フィルムを得た。貼合フィルムの粘着シート側PETフィルムを剥離し、露出した粘着組成物の層上に、さらにポリイミドフィルム(厚さ25μm)をバッチ式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製、V−160)を用いて貼り合せて、屈曲性評価用フィルムとした。
<屈曲性試験>
上記で作製した屈曲性評価用フィルムをU字折り返し試験機(ユアサ社製)にて、粘着シートが内側になるように設置し、曲率半径5mm、屈曲速度60rpm/minにて、10万回屈曲した。屈曲後の屈曲性評価用フィルムの浮きやはがれを目視にて確認したが、浮きやはがれの発生は認められなかった。
<実施例1>
ニトリルゴム(N260S、JSR社製、結合AN量15%、ムーニー粘度62、15%トルエン溶液)333部にカルボジイミド(V−03、溶剤可溶型ポリカルボジイミド樹脂、日清紡ケミカル社製、50%トルエン溶液)20部、アミン系硬化剤(2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール(TAP))1部およびトルエン4部を配合し、得られた混合物を高速回転ミキサーで均一に分散して、粘着組成物のワニスを得た。得られたワニスをシリコーン系離型剤で処理されたPETフィルム(厚さ50μm)の離型処理面上に、ダイコータにて均一に塗布し、120℃で30分加熱することにより、厚さ25μmの粘着剤組成物の層を有する粘着シートを得た。
<実施例2>
カルボジイミドとして、V−03の代わりにStabaxol(登録商標)I(ラインケミー社製、低分子量カルボジイミド、50%トルエン溶液)20部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
<実施例3>
カルボジイミドとして、V−03の代わりにStabaxol(登録商標)P(ラインケミー社製、高分子量カルボジイミド)10部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
<実施例4>
カルボジイミド(Stabaxol(登録商標)I、ラインケミー社製、低分子量カルボジイミド、50%トルエン溶液)を60部にしたこと以外は実施例2と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
<実施例5>
カルボジイミド(Stabaxol(登録商標)I、ラインケミー社製、低分子量カルボジイミド、50%トルエン溶液)を2部にしたこと以外は実施例2と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
<実施例6>
TAP(20%トルエン溶液)の添加量を25部にしたこと以外は実施例2と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
<比較例1>
カルボジイミド(V−03、溶剤可溶型ポリカルボジイミド樹脂、日清紡ケミカル社製、50%トルエン溶液)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、粘着組成物のワニスおよび粘着シートを作製した。
上述のようにして得られた実施例および比較例の粘着シートの粘着組成物の層を以下のように評価した。
<剥離強度評価>
粘着組成物の層とガラス表面との接着性を評価するため、粘着組成物の層とガラス板との剥離強度を以下のようにして測定した。
実施例および比較例で作製した粘着シートを(粘着組成物の層の厚さ:25μm)を長さ70mm*幅20mmにカットし、カットした粘着シートを、バッチ式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製、V−160)を用いて、長さ150mm*幅25mmのアルミ箔/PET複合フィルム[PET付AL1N30](アルミ箔30μm、PET25μm:東洋アルミ販売社製商品)のアルミ面にラミネートした。ラミネート条件は、温度80℃、減圧時間30秒の後、圧力0.3MPaにて30秒加圧であった。その後、粘着シートのPETフィルムを剥離し、露出した粘着組成物の層上に、さらにガラス板(長さ76mm*幅26mm*厚さ1.2mm、マイクロスライドガラス)を上記と同じ条件でラミネートして、積層体を作製した。得られた積層体について、アルミ箔/PET複合フィルムの長さ方向に対して、180度方向に、引張り速度を300mm/分として剥離したときの、ガラス板面に対する接着強度(剥離強度)を測定し、下記の基準で接着性を評価した。また、得られた積層体を85℃、湿度85%RHの恒温恒湿槽中にて24時間保管した後、同様に以下の基準にて接着性を評価した。
良好〇:接着強度が0.2[kgf/cm]以上
不良×:接着強度が0.2[kgf/cm]未満
表中、各成分の量は、不揮発成分で換算した値(質量部)である。
表1の結果から、実施例1〜6の粘着シートは、初期剥離強度評価および加速後剥離強度評価の両方とも良好であり、密着強度に優れるものであることが分かる。
本発明の粘着組成物は、屈曲性に優れるニトリルゴムを使用した経時変化前後の接着性に優れる粘着組成物であり、従って、本発明の粘着組成物および当該粘着組成物の層を有する粘着シートは、特にフレキシブル電子デバイス用の封止材料、接着材料、透明光学粘着フィルム(OCA)等として優れたものとなり得る。

Claims (12)

  1. (A)ニトリルゴム及び(B)カルボジイミドを含む粘着組成物。
  2. (B)カルボジイミドが、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して0.5〜60質量%含まれる、請求項1に記載の粘着組成物。
  3. さらに、(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤を含む、請求項1又は2に記載の粘着組成物。
  4. (C)硬化剤及び/又は硬化促進剤が、粘着組成物の不揮発成分100質量%に対して0.1〜10質量%含まれる、請求項3に記載の粘着組成物。
  5. フレキシブル電子デバイス用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着組成物。
  6. フレキシブル電子デバイスがフレキシブル有機ELデバイスである、請求項5記載の粘着組成物。
  7. 支持体と、該支持体上に形成された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着組成物の層とを含む、粘着シート。
  8. 支持体が、剥離性支持体、防湿性支持体および円偏光板から選ばれる少なくとも一つで構成されている、請求項7に記載の粘着シート。
  9. フレキシブル電子デバイス用である、請求項7又は8に記載の粘着シート。
  10. フレキシブル電子デバイスがフレキシブル有機ELデバイスである、請求項9に記載の粘着シート。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着組成物を含むフレキシブル電子デバイス。
  12. フレキシブル有機ELデバイスである、請求項11に記載のフレキシブル電子デバイス。
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