JP6903992B2 - 封止用樹脂組成物および封止用シート - Google Patents

封止用樹脂組成物および封止用シート Download PDF

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Description

本発明は、有機EL素子の封止等に好適に使用できる封止用樹脂組成物および封止用シートに関する。
有機EL(Electroluminescence)素子は発光材料に有機物質を使用した発光素子であり、近年脚光を浴びている。しかし、有機EL素子は水分に極めて弱く、水分によってその輝度が低下するなどの問題がある。そのため、有機EL素子を樹脂組成物で封止して、有機EL素子を水分から保護することが行われている。
熱硬化性樹脂組成物で有機EL素子を封止する場合、熱硬化時の加熱温度によって有機EL素子が劣化するという問題がある。このような熱劣化を回避するために、オレフィン系樹脂を含む樹脂組成物(以下「オレフィン系樹脂組成物」と略称することがある)で有機EL素子を封止することが知られている。例えば、特許文献1には、オレフィン系樹脂、エポキシ樹脂および粘着付与樹脂を含有する封止用樹脂組成物が開示されている。
国際公開第2016/158770号
オレフィン系樹脂組成物を有機EL素子の封止用樹脂組成物として用いる場合、有機ELデバイスに組み込まれる防湿性支持体および/または円偏光板を支持体とし、該支持体上に封止用樹脂組成物層を設けた封止シートの形態で封止を行う場合がある。また、有機EL素子を封止用樹脂組成物で封止した後、該封止層上に防湿性支持体および/または円偏光板が配置される場合がある。オレフィン系樹脂組成物は、ガラス、金属、無機物などの高極性基材表面との接着性に劣る傾向がある。また上記のようにオレフィン系樹脂組成物を封止層とする封止層上に、防湿性支持体、円偏光板等の異なる材質の層が設けられた有機ELデバイスにおいては、経時変化や環境試験等により該防湿性支持体および/または円偏光板が反りを生じ、それに伴い封止層端部が剥離し、防湿性支持体および/または円偏光板の端部がめくれ上がるという問題が生じやすい。
本発明は上記のような事情に着目してなされたものであって、その目的は、ガラス、金属、無機物などの高極性基材表面との接着性に優れ、さらに有機ELデバイスの封止構造において、封止層端部の剥離および封止層上に設けられた防湿性支持体、円偏光板等の反りを抑制し得るオレフィン系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、オレフィン系樹脂組成物中において、有機化された層状ケイ酸塩鉱物およびハイドロタルサイトを併用することによって、上記目的を達成し得ることを見出した。この知見に基づく本発明は以下の通りである。
[1] (A)オレフィン系樹脂、(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物および(C)ハイドロタルサイトを含む封止用樹脂組成物。
[2] (B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物が、有機化スメクタイトを含む前記[1]に記載の封止用樹脂組成物。
[3] (C)ハイドロタルサイトが、半焼成ハイドロタルサイトを含む前記[1]または[2]に記載の封止用樹脂組成物。
[4] (B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物と(C)ハイドロタルサイトとの質量比((B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物:(C)ハイドロタルサイト)が、1:0.5〜1:2である前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[5] (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む前記[1]〜[4]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[6] (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含む前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[7] さらに(D)粘着付与樹脂を含む前記[1]〜[6]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[8] さらに(E)硬化剤を含む前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[9] 有機EL素子の封止用である前記[1]〜[8]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物。
[10] 前記[1]〜[8]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物の層が支持体上に形成されている封止用シート。
[11] 支持体が防湿性支持体および/または円偏光板である[10]に記載の封止用シート。
[12] 有機EL素子の封止用である前記[10]または[11]に記載の封止用シート。
[13] 前記[1]〜[8]のいずれか一つに記載の封止用樹脂組成物で封止された有機EL素子を有する有機ELデバイス。
[14] (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含み、封止用樹脂組成物が、酸無水物基とエポキシ基との反応により形成された架橋構造を有する前記[13]に記載の有機ELデバイス。
本発明の封止用樹脂組成物により、ガラス、金属、無機物などの高極性基材表面との接着性に優れた封止層(樹脂組成物層)を形成することができ、さらに封止層端部の剥離および封止層上に設けられた防湿性支持体、円偏光板等の反りを抑制することができる。
<(A)オレフィン系樹脂>
本発明の樹脂組成物は、(A)オレフィン系樹脂(以下「(A)成分」と略称することがある)を含む。(A)成分は、1種のみでもよく、2種以上でもよい。
オレフィン系樹脂としては、オレフィンモノマー由来の骨格を有するものであれば特に限定されない。オレフィン系樹脂としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ブテン系樹脂、イソブチレン系樹脂が好ましい。これらオレフィン系樹脂は、単独重合体でもよく、ランダム共重合体、ブロック共重合体等の共重合体でもよい。共重合体としては、2種以上のオレフィンの共重合体、およびオレフィンと非共役ジエン、スチレン等のオレフィン以外のモノマーとの共重合体が挙げられる。好ましい共重合体の例として、エチレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン−非共役ジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体等が挙げられる。
(A)成分は、接着性等の優れた物性を付与する観点から、好ましくは酸無水物基(即ち、カルボニルオキシカルボニル基(−CO−O−CO−))を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含み、より好ましくは酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含む。
酸無水物基としては、例えば、無水コハク酸に由来する基、無水マレイン酸に由来する基、無水グルタル酸に由来する基等が挙げられる。酸無水物基は、1種でもよく、2種以上でもよい。酸無水物基を有するオレフィン系樹脂は、例えば、酸無水物基を有する不飽和化合物で、オレフィン系樹脂をラジカル反応条件下にてグラフト変性することで得られる。また、酸無水物基を有する不飽和化合物を、オレフィン等とともにラジカル共重合するようにしてもよい。同様に、エポキシ基を有するオレフィン系樹脂は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基を有する不飽和化合物で、オレフィン系樹脂をラジカル反応条件下にてグラフト変性することで得られる。また、エポキシ基を有する不飽和化合物を、オレフィン等とともにラジカル共重合するようにしてもよい。
酸無水物基を有するオレフィン系樹脂中の酸無水物基の濃度は、0.05〜10mmol/gが好ましく、0.1〜5mmol/gがより好ましい。酸無水物基の濃度はJIS K 2501の記載に従い、樹脂1g中に存在する酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数として定義される酸価の値より得られる。また、(A)成分中の酸無水物基を有するオレフィン系樹脂の量は、好ましくは0〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%である。
エポキシ基を有するオレフィン系樹脂中のエポキシ基の濃度は、0.05〜10mmol/gが好ましく、0.1〜5mmol/gがより好ましい。エポキシ基濃度はJIS K 7236−1995に基づいて得られるエポキシ当量から求められる。また、(A)成分中のエポキシ基を有するオレフィン系樹脂の量は、好ましくは0〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%である。
(A)成分は、耐透湿性等の優れた物性を付与する観点から、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂の両方を含むことが好ましい。このようなオレフィン系樹脂は、酸無水物基とエポキシ基を加熱により反応させ架橋構造を形成し、耐透湿性等に優れた封止層(樹脂組成物層)を形成することができる。架橋構造形成は封止後に行うこともできるが、例えば有機EL素子等、封止対象が熱に弱いものである場合、封止フィルムを用いて封止し、該封止フィルムを製造する際に架橋構造を形成しておくのが望ましい。酸無水物基を有するオレフィン系樹脂とエポキシ基を有するオレフィン系樹脂の割合は適切な架橋構造が形成できれば特に限定されないが、エポキシ基と酸無水物基とのモル比(エポキシ基:酸無水物基)は、好ましくは100:10〜100:200、より好ましくは100:50〜100:150、特に好ましくは100:90〜100:110である。
(A)成分の数平均分子量は、特に限定はされないが、樹脂組成物のワニスの良好な塗工性と樹脂組成物における他の成分との良好な相溶性をもたらすという観点から、1,000,000以下が好ましく、750,000以下がより好ましく、500,000以下がより一層好ましく、400,000以下がさらに好ましく、300,000以下がさらに一層好ましく、200,000以下が特に好ましく、150,000以下が最も好ましい。一方、樹脂組成物のワニスの塗工時のハジキを防止し、形成される樹脂組成物層の耐透湿性を発現させ、機械強度を向上させるという観点から、この数平均分子量は、1,000以上が好ましく、3,000以上がより好ましく、5,000以上がより一層好ましく、10,000以上がさらに好ましく、30,000以上がさらに一層好ましく、50,000以上が特に好ましい。なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)で測定される。GPC法による数平均分子量は、具体的には、測定装置として社島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工社製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてトルエン等を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
(A)成分は、ワニスの増粘による流動性の低下を抑制する観点から非晶性であるのが好ましい。ここで、非晶性とは、オレフィン系樹脂が明確な融点を有しないことを意味し、例えば、オレフィン系樹脂のDSC(示差走査熱量測定)で融点を測定した場合に明確なピークが観察されないものを使用することができる。
本発明の樹脂組成物中の(A)成分の量は特に制限はない。しかし、良好な塗工性等の観点から、(A)成分の量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、70質量%以下がより一層好ましく、60質量%以下がさらに好ましく、55質量%以下がさらに一層好ましく、50質量%以下が特に好ましい。一方、耐透湿性を向上させ、透明性も向上させるという観点から、(A)成分の量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がより一層好ましく、7質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上が最も好ましい。
次に、(A)成分の具体例を説明する。イソブチレン系樹脂の具体例としては、BASF社製「オパノールB100」(粘度平均分子量:1,110,000)、BASF社製「B50SF」(粘度平均分子量:400,000)が挙げられる。
ブテン系樹脂の具体例としては、JXエネルギー社製「HV−1900」(ポリブテン、数平均分子量:2,900)、東邦化学工業社製「HV−300M」(無水マレイン酸変性液状ポリブテン(「HV−300」(数平均分子量:1,400)の変性品)、数平均分子量:2,100、酸無水物基を構成するカルボキシ基の数:3.2個/1分子、酸価:43.4mgKOH/g、酸無水物基濃度:0.77mmol/g)が挙げられる。
スチレン−イソブチレン共重合体の具体例としては、カネカ社製「SIBSTAR T102」(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、数平均分子量:100,000、スチレン含量:30質量%)、星光PMC社製「T−YP757B」(無水マレイン酸変性スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、酸無水物基濃度:0.464mmol/g、数平均分子量:100,000)、星光PMC社製「T−YP766」(グリシジルメタクリレート変性スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:100,000)、星光PMC社製「T−YP8920」(無水マレイン酸変性スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体、酸無水物基濃度:0.464mmol/g、数平均分子量:35,800)、星光PMC社製「T−YP8930」(グリシジルメタクリレート変性スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:48,700)が挙げられる。
エチレン系樹脂またはプロピレン系樹脂の具体例としては、三井化学社製「EPT X−3012P」(エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、三井化学社製「EPT1070」(エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体)、三井化学社製「タフマーA4085」(エチレン−ブテン共重合体)が挙げられる。
エチレン−メチルメタクリレート共重合体の具体例としては、星光PMC社製「T−YP429」(無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体(エチレン単位とメチルメタクリレート単位の合計100質量%あたりのメチルメタクリレート単位の量:32質量%、酸無水物基濃度:0.46mmol/g、数平均分子量:2,300)の20質量%トルエン溶液)、星光PMC社製「T−YP430」(無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン単位とメチルメタクリレート単位の合計100質量%あたりのメチルメタクリレート単位の量:32質量%、酸無水物基濃度:1.18mmol/g、数平均分子量:4,500)、星光PMC社製「T−YP431」(グリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体(エポキシ基濃度:0.64mmol/g、数平均分子量:2,400)の20質量%トルエン溶液)、星光PMC社製「T−YP432」(グリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ基濃度:1.63mmol/g、数平均分子量:3,100)が挙げられる。
プロピレン−ブテン共重合体の具体例としては、星光PMC社製「T−YP341」(グリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン単位とブテン単位の合計100質量%あたりのブテン単位の量:29質量%、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:155,000)、星光PMC社製「T−YP279」(無水マレイン酸変性プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン単位とブテン単位の合計100質量%あたりのブテン単位の量:36質量%、酸無水物基濃度:0.464mmol/g、数平均分子量:35,000)、星光PMC社製「T−YP276」(グリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン単位とブテン単位の合計100質量%あたりのブテン単位の量:36質量%、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:57,000)、星光PMC社製「T−YP312」(無水マレイン酸変性プロピレン−ブテンランダム共重合体(プロピレン単位とブテン単位の合計100質量%あたりのブテン単位の量:29質量%、酸無水物基濃度:0.464mmol/g、数平均分子量:60,900)の40質量%トルエン溶液)、星光PMC社製「T−YP313」(グリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテンランダム共重合体(プロピレン単位とブテン単位の合計100質量%あたりのブテン単位の量:29質量%、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:155,000)の40質量%トルエン溶液)が挙げられる。
(A)成分がエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含む場合、エポキシ基と反応し得る、酸無水物基以外の官能基を有するオレフィン系樹脂を使用してもよい。前記官能基としては、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、カルボキシ基および酸無水物基等が挙げられる。
(A)成分が酸無水物基を有するオレフィン系樹脂を含む場合、酸無水物基と反応し得る、エポキシ基以外の官能基を有するオレフィン系樹脂を使用してもよい。前記官能基としては、例えば、水酸基、1級または2級のアミノ基、チオール基、エポキシ基、オキセタン基等が挙げられる。
<(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物>
本発明の樹脂組成物は、(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物(以下「(B)成分」と略称することがある)を含む。ここで、「有機化(された)」とは、「4級アンモニウムイオンでイオン交換された」ことを意味する。(B)成分は、1種のみでもよく、2種以上でもよい。
層状ケイ酸塩鉱物は、一般に、フィロケイ酸塩鉱物とも呼ばれる。層状ケイ酸塩鉱物としては、例えば、ヘクトライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト等のスメクタイト;カオリナイト;ハロイサイト;タルク;マイカなどが挙げられる。これらの中で、スメクタイトが好ましく、ヘクトライト、モンモリロナイトがより好ましい。
(B)成分の平均粒子径は、好ましくは1nm〜100μm、より好ましくは5nm〜50μm、さらに好ましくは10nm〜10μmである。この平均粒子径は、レーザー回折法により測定される値である。
(B)成分の市販品としては、例えば、クニミネ工業社製「スメクトン−SAN」(有機化ヘクトライト)、ホージュン社製「エスベン NX」(有機化モンモリロナイト)、東新化成社製「ベントンシリーズ」(有機化モンモリロナイト)等が挙げられる。
(B)成分は、好ましくは有機化スメクタイトを含む。有機化スメクタイトは、1種のみでもよく、2種以上でもよい。(B)成分中の有機化スメクタイトの量は、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。(B)成分は、さらに好ましくは有機化スメクタイトからなる。有機化スメクタイトは、好ましくは有機化ヘクトライトおよび有機化モンモリロナイトから選ばれる少なくとも一つである。有機化ヘクトライトおよび有機化モンモリロナイトは、いずれも、1種のみでもよく、2種以上でもよい。
(B)成分の量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、好ましくは3〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは10〜20質量%である。
<(C)ハイドロタルサイト>
本発明の樹脂組成物は、(C)ハイドロタルサイト(以下「(C)成分」と略称することがある)を含む。ハイドロタルサイトは、1種のみでもよく、2種以上でもよい。
ハイドロタルサイトは、未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイト、および焼成ハイドロタルサイトに分類することができる。未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイトおよび焼成ハイドロタルサイトは、いずれも、1種のみでもよく、2種以上でもよい。
未焼成ハイドロタルサイトは、例えば、天然ハイドロタルサイト(MgAl(OH)16CO・4HO)に代表されるような層状の結晶構造を有する金属水酸化物であり、例えば、基本骨格となる層[Mg1−XAl(OH)X+と中間層[(COX/2・mHO]X−からなる。本発明における未焼成ハイドロタルサイトは、合成ハイドロタルサイト等のハイドロタルサイト様化合物を含む概念である。ハイドロタルサイト様化合物としては、例えば、下記式(I)および下記式(II)で表されるものが挙げられる。
[M2+ 1−x3+x(OH)x+・[(An−x/n・mHO]x− (I)
(式中、M2+はMg2+、Zn2+などの2価の金属イオンを表し、M3+はAl3+、Fe3+などの3価の金属イオンを表し、An−はCO 2−、Cl、NO などのn価のアニオンを表し、0<x<1であり、0≦m<1であり、nは正の数である。)
式(I)中、M2+は、好ましくはMg2+であり、M3+は、好ましくはAl3+であり、An−は、好ましくはCO 2−である。
2+ Al(OH)2x+6−nz(An−・mHO (II)
(式中、M2+はMg2+、Zn2+などの2価の金属イオンを表し、An−はCO 2−、Cl、NO3−などのn価のアニオンを表し、xは2以上の正の数であり、zは2以下の正の数であり、mは正の数であり、nは正の数である。)
式(II)中、M2+は、好ましくはMg2+であり、An−は、好ましくはCO 2−である。
半焼成ハイドロタルサイトは、未焼成ハイドロタルサイトを焼成して得られる、層間水の量が減少または消失した層状の結晶構造を有する金属水酸化物をいう。「層間水」とは、組成式を用いて説明すれば、上述した未焼成の天然ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイト様化合物の組成式に記載の「HO」を指す。
焼成ハイドロタルサイトは、未焼成ハイドロタルサイトまたは半焼成ハイドロタルサイトを焼成して得られ、層間水だけでなく、水酸基も縮合脱水によって消失した、アモルファス構造を有する金属酸化物をいう。
未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイトおよび焼成ハイドロタルサイトは、飽和吸水率により区別することができる。半焼成ハイドロタルサイトの飽和吸水率は、1質量%以上20質量%未満である。一方、未焼成ハイドロタルサイトの飽和吸水率は、1質量%未満であり、焼成ハイドロタルサイトの飽和吸水率は、20質量%以上である。
本発明における「飽和吸水率」とは、未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイトまたは焼成ハイドロタルサイトを天秤にて1.5g量り取り、初期質量を測定した後、大気圧下、60℃、90%RH(相対湿度)に設定した小型環境試験器(エスペック社製SH−222)に200時間静置した場合の、初期質量に対する質量増加率を言い、下記式(i):
飽和吸水率(質量%)
=100×(吸湿後の質量−初期質量)/初期質量 (i)
で求めることができる。
半焼成ハイドロタルサイトの飽和吸水率は、好ましくは3質量%以上20質量%未満、より好ましくは5質量%以上20質量%未満である。
また、未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイトおよび焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析で測定される熱重量減少率により区別することができる。半焼成ハイドロタルサイトの280℃における熱重量減少率は15質量%未満であり、かつその380℃における熱重量減少率は12質量%以上である。一方、未焼成ハイドロタルサイトの280℃における熱重量減少率は、15質量%以上であり、焼成ハイドロタルサイトの380℃における熱重量減少率は、12質量%未満である。
熱重量分析は、日立ハイテクサイエンス社製TG/DTA EXSTAR6300を用いて、アルミニウム製のサンプルパンにハイドロタルサイトを5mg秤量し、蓋をせずオープンの状態で、窒素流量200mL/分の雰囲気下、30℃から550℃まで昇温速度10℃/分の条件で行うことができる。熱重量減少率は、下記式(ii):
熱重量減少率(質量%)
=100×(加熱前の質量−所定温度に達した時の質量)/加熱前の質量 (ii)
で求めることができる。
また、未焼成ハイドロタルサイト、半焼成ハイドロタルサイトおよび焼成ハイドロタルサイトは、粉末X線回折で測定されるピークおよび相対強度比により区別することができる。半焼成ハイドロタルサイトは、粉末X線回折により2θが8〜18°付近に二つにスプリットしたピーク、または二つのピークの合成によりショルダーを有するピークを示し、低角側に現れるピークまたはショルダーの回折強度(=低角側回折強度)と、高角側に現れるピークまたはショルダーの回折強度(=高角側回折強度)の相対強度比(低角側回折強度/高角側回折強度)は、0.001〜1,000である。一方、未焼成ハイドロタルサイトは8〜18°付近で一つのピークしか有しないか、または低角側に現れるピークまたはショルダーと高角側に現れるピークまたはショルダーの回折強度の相対強度比が前述の範囲外となる。焼成ハイドロタルサイトは8°〜18°の領域に特徴的ピークを有さず、43°に特徴的なピークを有する。粉末X線回折測定は、粉末X線回折装置(PANalytical社製、Empyrean)により、対陰極CuKα(1.5405Å)、電圧:45V、電流:40mA、サンプリング幅:0.0260°、走査速度:0.0657°/s、測定回折角範囲(2θ):5.0131〜79.9711°の条件で行った。ピークサーチは、回折装置付属のソフトウエアのピークサーチ機能を利用し、「最小有意度:0.50、最小ピークチップ:0.01°、最大ピークチップ:1.00°、ピークベース幅:2.00°、方法:2次微分の最小値」の条件で行うことができる。
(C)成分のBET比表面積は、1〜250m/gが好ましく、5〜200m/gがより好ましい。このBET比表面積は、BET法に従って、比表面積測定装置(Macsorb HM Model 1210 マウンテック社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
(C)成分の平均粒子径は、1〜1,000nmが好ましく、10〜800nmがより好ましい。この平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定(JIS Z 8825)により粒度分布を体積基準で作成したときの該粒度分布のメディアン径である。
(C)成分として、表面処理剤で表面処理したハイドロタルサイトを用いることができる。表面処理剤としては、例えば、高級脂肪酸、アルキルシラン類、シランカップリング剤等を使用することができ、なかでも、高級脂肪酸、アルキルシラン類が好適である。表面処理剤は、1種または2種以上を使用できる。
高級脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、モンタン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸などの炭素数18以上の高級脂肪酸が挙げられ、中でも、ステアリン酸が好ましい。これらは、1種または2種以上を使用できる。
アルキルシラン類としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルジメチル(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。これら、1種または2種以上を使用できる。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシランおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランおよび11−メルカプトウンデシルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノ系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド系シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルメチルジエトキシシランなどのビニル系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリル系シランカップリング剤;3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリレート系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤;フェニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン等を挙げることができる。これらは、1種または2種以上を使用できる。
ハイドロタルサイトの表面処理は、例えば、未処理のハイドロタルサイトを混合機で常温にて攪拌分散させながら、表面処理剤を添加噴霧して5〜60分間攪拌することによって行なうことができる。混合機としては、公知の混合機を使用することができ、例えば、Vブレンダー、リボンブレンダー、バブルコーンブレンダー等のブレンダー、ヘンシェルミキサーおよびコンクリートミキサー等のミキサー、ボールミル、カッターミル等が挙げられる。又、ボールミルなどでハイドロタルサイトを粉砕する際に、前記の高級脂肪酸、アルキルシラン類またはシランカップリング剤を添加し、表面処理を行うこともできる。表面処理剤の使用量は、ハイドロタルサイトの種類または表面処理剤の種類等によっても異なるが、表面処理されていないハイドロタルサイト100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。表面処理されたハイドロタルサイトも、本発明における「ハイドロタルサイト」に包含される。
未焼成ハイドロタルサイトとしては、例えば「DHT−4A」(協和化学工業社製、平均粒子径:400nm)等が挙げられる。半焼成ハイドロタルサイトとしては、例えば「DHT−4C」(協和化学工業社製、平均粒子径:400nm)、「DHT−4A−2」(協和化学工業社製、平均粒子径:400nm)等が挙げられる。焼成ハイドロタルサイトとしては、例えば「KW−2200」(協和化学工業社製、平均粒子径:400nm)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物から得られる封止層(樹脂組成物層)の透明性および耐透湿性の観点から、(C)成分は、好ましくは半焼成ハイドロタルサイトを含む。(C)成分中の半焼成ハイドロタルサイトの量は、好ましくは、10〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。(C)成分は、さらに好ましくは半焼成ハイドロタルサイトからなる。
(C)成分の量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、好ましくは1〜60質量%、より好ましくは5〜50質量%、さらに好ましくは10〜45質量%である。
透明性、密着強度および水蒸気透過性の観点から、(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物と(C)ハイドロタルサイトとの質量比((B)成分:(C)成分)は、好ましくは1:0.1〜1:10、より好ましくは1:0.2〜1:5、さらに好ましくは1:0.4〜1:2.5である。
<(D)粘着付与樹脂>
本発明の樹脂組成物は、さらに(D)粘着付与樹脂(以下「(D)成分」と略称することがある)を含んでいてもよい。粘着付与樹脂は、タッキファイヤーとも呼ばれ、可塑性高分子に配合して粘着性を付与させる樹脂である。(D)成分としては、特に限定されるものではなく、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂(水素添加テルペン樹脂、テルペンフェノール共重合樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等)、クマロン樹脂、インデン樹脂、石油樹脂(脂肪族系石油樹脂、水添脂環式石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂およびその水素化物等)が好ましく使用される。
(D)成分として使用できる市販品としては、例えば、以下のものが挙げられる。テルペン樹脂として、YSレジンPX、YSレジンPXN(いずれもヤスハラケミカル社製)等が挙げられ、芳香族変性テルペン樹脂として、YSレジンTO、TRシリーズ(いずれもヤスハラケミカル社製)等が挙げられ、水素添加テルペン樹脂として、クリアロンP、クリアロンM、クリアロンKシリーズ(いずれもヤスハラケミカル社製)等が挙げられ、テルペンフェノール共重合樹脂として、YSポリスター2000、ポリスターU、ポリスターT、ポリスターS、マイティエースG(いずれもヤスハラケミカル社製)等が挙げられ、水添脂環式石油樹脂として、Escorez5300シリーズ、5600シリーズ(いずれもエクソンモービル社製)等が挙げられ、芳香族系石油樹脂としてENDEX155(イーストマン社製)等が挙げられ、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂としてQuintoneD100(日本ゼオン社製)等が挙げられ、脂環族系石油樹脂としてQuintone1325、Quintone1345(いずれも日本ゼオン社製)等が挙げられ、シクロヘキサン環含有水素化石油樹脂としてアルコンP100、アルコンP125、アルコンP140(いずれも荒川化学社製)等が挙げられ、シクロヘキサン環含有飽和炭化水素樹脂としてTFS13−030(荒川化学社製)等が挙げられる。
(D)成分の軟化点は、樹脂組成物シートの積層工程でシートが軟化し、かつ所望の耐熱性を持つという観点から、50〜200℃が好ましく、90〜180℃がより好ましく、100〜150℃がさらに好ましい。なお、軟化点の測定は、JIS K2207に従い環球法により測定される。
(D)成分は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。樹脂組成物中の(D)成分の量は特に制限はない。しかし、樹脂組成物の良好な耐透湿性を維持するという観点から、(D)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、80質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましく、40質量%以下が特に好ましい。一方、十分な接着性を有するという観点から、(D)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。
なかでも、樹脂組成物の接着性、耐透湿性、透明性等の観点から、石油樹脂が好ましい。石油樹脂としては、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等が挙げられる。なかでも、樹脂組成物の接着性、耐透湿性、相溶性等の観点から、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂がより好ましい。また透明性を良好にする観点から、脂環族系石油樹脂が特に好ましい。脂環族系石油樹脂は芳香族系石油樹脂を水素添加処理したものを用いることもできる。この場合、脂環族系石油樹脂の水素化率は30〜99%が好ましく、40〜97%がより好ましく、50〜90%がさらに好ましい。水素化率が低すぎると、着色により透明性が低下する問題が生じる傾向にあり、水素化率が高すぎると生産コストが上昇する傾向となる。水素化率は水添前と水素添加後の芳香環の水素のH−NMRのピーク強度の比から求めることができる。脂環族系石油樹脂としては、特にシクロヘキサン環含有水素化石油樹脂、ジシクロペンタジエン系水素化石油樹脂が好ましい。石油樹脂は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。石油樹脂の数平均分子量Mnは100〜2,000が好ましく、700〜1,500がより好ましく、500〜1,000がさらに好ましい。
<(E)硬化剤>
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の硬化性能を向上させる観点から、さらに(E)硬化剤(以下「(E)成分」と略称することがある)を含んでいてもよい。(E)成分としては、特に限定はされないが、アミン系硬化剤、グアニジン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ホスホニウム系硬化剤、フェノール系硬化剤などが挙げられる。(E)成分は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アミン系硬化剤としては、特に制限はないが、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5)、DBU−フェノール塩、DBU−オクチル酸塩、DBU−p−トルエンスルホン酸塩、DBU−ギ酸塩、DBU−フェノールノボラック樹脂塩等のジアザビシクロ化合物;ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール等の3級アミンおよびそれらの塩、芳香族ジメチルウレア、脂肪族ジメチルウレア、芳香族ジメチルウレア等のジメチルウレア化合物;等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グアニジン系硬化剤としては、特に制限はないが、ジシアンジアミド、1−メチルグアニジン、1−エチルグアニジン、1−シクロヘキシルグアニジン、1−フェニルグアニジン、1−(o−トリル)グアニジン、ジメチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トリメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ペンタメチルグアニジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1−メチルビグアニド、1−エチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−フェニルビグアニド、1−(o−トリル)ビグアニド等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
イミダゾール系硬化剤としては、特に制限はないが、1H−イミダゾール、2−メチル−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチルー2−エチル−4−メチル−イミダゾール、2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−イミダゾール、2−ドデシル−イミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチル−イミダゾール等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ホスホニウム系硬化剤としては、特に制限はないが、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、n−ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムデカン酸塩、(4−メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
フェノール系硬化剤の種類は、特に制限はないが、MEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(明和化成社製)、NHN、CBN、GPH(日本化薬社製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(東都化成社製)、TD2090(DIC社製)等が挙げられる。トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の具体例としては、LA3018(DIC社製)等が挙げられる。トリアジン骨格含有フェノールノボラック硬化剤の具体例としては、LA7052、LA7054、LA1356(DIC社製)等が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
樹脂組成物中の(E)成分の量は特に制限はない。しかし、耐透湿性の低下を防止するという観点から、(E)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。一方、タックを抑制させるという観点から、(E)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましい。
<(F)エポキシ基と反応し得る官能基を有する樹脂>
(A)成分がエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含む場合、前記樹脂と架橋構造を形成するための成分として、(F)エポキシ基と反応し得る官能基を有するオレフィン以外の樹脂(以下「(F)成分」と略称することがある)を使用してもよい。エポキシ基と反応し得る官能基としては、水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、カルボキシ基および酸無水物基等が挙げられ、酸無水物基が好ましい。酸無水物基としては、例えば、無水コハク酸に由来する基、無水マレイン酸に由来する基、無水グルタル酸に由来する基等が挙げられる。前記樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
樹脂組成物中の(F)成分の量は特に制限はない。しかし、耐透湿性の低下を防止するという観点から、(F)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。一方、タックを抑制させるという観点から、(F)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
<(G)酸無水物基と反応し得る官能基を有する樹脂>
(A)成分が酸無水物基を有するオレフィン系樹脂を含む場合、前記樹脂と架橋構造を形成するための成分として、(G)酸無水物基と反応し得る官能基を有するオレフィン以外の樹脂(以下「(G)成分」と略称することがある)を使用してもよい。酸無水物基と反応し得る官能基としては、例えば、水酸基、1級または2級のアミノ基、チオール基、エポキシ基、オキセタン基等が挙げられ、エポキシ基が好ましい。前記樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
樹脂組成物中の(G)成分の量は特に制限はない。しかし、耐透湿性の低下を防止するという観点から、(G)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。一方、タックを抑制させるという観点から、(G)成分を使用する場合、その量は、樹脂組成物の不揮発分全体あたり、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
<他の成分>
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない程度に、上述した成分とは異なる他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、上述した(A)成分、(F)成分および(G)成分以外の樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等)、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等の無機充填剤;ゴム粒子、シリコーンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素樹脂パウダー等の有機充填剤;オルベン、ベントン等の増粘剤;シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤またはレベリング剤;トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物、ポルフィリン化合物等の密着性付与剤;等を挙げることができる。
<感圧性接着剤>
本発明の樹脂組成物は、感圧性接着剤であることが好ましい。感圧性接着剤とは、常温で比較的短時間圧力を加えるだけで接着する接着剤を意味し、当業者によく知られている。また、本発明の樹脂組成物は、粘着付与樹脂を含み、粘着性を有する感圧性接着剤であることがより好ましい。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、上述の成分を、必要により溶媒等を添加し、混練ローラーや回転ミキサーなどを用いて混合する方法などが挙げられる。
<樹脂組成物の用途>
本発明の樹脂組成物は、半導体、太陽電池、高輝度LED、LCD、EL素子等の電子部品、好ましくは太陽電池、有機EL素子等の光学半導体の封止に使用される。本発明の樹脂組成物は、特に有機EL素子の封止に好適に使用される。具体的には、有機EL素子の発光部の上部および/または周囲(側部)に適用して有機EL素子の発光部を外部から保護するために、本発明の樹脂組成物を用いることができる。
<封止用シート>
本発明は、上述した本発明の樹脂組成物を含む封止用シートも提供する。具体的な態様としては、支持体、および前記支持体上に本発明の樹脂組成物から形成された樹脂組成物層を有する封止用シートが挙げられる。樹脂組成物層は、当業者に公知の方法で形成すればよく、例えば、有機溶剤に本発明の樹脂組成物を溶解したワニスを調製し、支持体上に、ワニスを塗布および乾燥することで形成することができる。有機溶剤の乾燥は熱風吹きつけ等によって行うことができる。なお、本発明の樹脂組成物が、エポキシ基を有するオレフィン系樹脂等の硬化性成分を含む場合、樹脂組成物層をさらに加熱して、硬化した樹脂組成物層を形成してもよい。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略称することがある)、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類;セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等;ソルベントナフサ等の芳香族系混合溶剤を挙げることができる。芳香族系混合溶剤として「スワゾール」(丸善石油社製、商品名)、「イプゾール」(出光興産社製、商品名)が挙げられる。有機溶剤は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
乾燥条件は特に制限はないが、50〜100℃で1〜60分が好ましい。50℃以上とすることで、樹脂組成物層中に残存する溶剤量を低下させ易くなる。
本発明の樹脂組成物において、(1)(A)成分として酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂の両方を使用する、(2)(A)成分としてエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を使用し、且つ(F)成分(即ち、エポキシ基と反応し得る官能基を有する樹脂)を使用する、または(3)(A)成分として酸無水物基を有するオレフィン系樹脂を使用し、且つ(G)成分(即ち、酸無水物基と反応し得る官能基を有する樹脂)を使用することによって、封止工程前に樹脂組成物を加熱して架橋構造を形成してもよく、また封止工程後に加熱して架橋構造を形成してもよい。例えば、本発明の封止用シートを用いて、素子(例えば、有機EL素子)の封止を行う場合、封止工程前に樹脂組成物層を予め加熱して架橋構造を形成してもよいし、封止工程後に樹脂組成物層を加熱して架橋構造を形成してもよい。素子(例えば、有機EL素子)の熱劣化を低減させるという観点から、封止工程前に予め加熱して架橋構造を形成することが好ましい。
封止工程前に樹脂組成物層を加熱する場合は、加熱条件は特に制限はないが、温度は、50〜200℃が好ましく、100〜180℃がより好ましく、120〜160℃がさらに好ましい。加熱時間は、15〜120分が好ましく、30〜100分がより好ましい。
封止工程後に樹脂組成物層を熱硬化する場合は、素子(例えば、有機EL素子)の熱劣化を防止する観点から、硬化温度は、50〜150℃が好ましく、60〜100℃がより好ましく、60〜80℃がさらに好ましい。
封止用シートにおける樹脂組成物層の厚さは、3〜200μmが好ましく、5〜100μmがより好ましく、5〜50μmがさらに好ましい。
なお、後述のように、目的とする最終的な封止構造が、樹脂組成物層に封止基材が積層された構造の場合、水分が浸入し得る部分は樹脂組成物層の側部のみになるため、樹脂組成物層の層厚を薄くすることで、側部の外気と接触する面積が小さくなる。従って、樹脂組成物層の層厚を薄くすることが、水分を遮断する上で望ましい。しかし、樹脂組成物層の厚さが小さすぎると、封止基材を貼り合わせる際に素子にダメージを与えるおそれがあり、また、封止基材を貼り合わせる際の作業性が低下する傾向にある。また、樹脂組成物層の厚さを上記の好適範囲とすることは、封止対象(例えば、有機EL素子等の素子が形成された基板)に樹脂組成物層を転写した後の樹脂組成物層の厚さの均一性を保つ上でも有効である。
使用する有機ELデバイスに防湿性の層を設ける場合、封止用シートに使用する支持体としては、防湿性を有する支持体(防湿性支持体)を用いることができる。また使用する有機ELデバイスに円偏光板の層を設ける場合は、封止用シートに使用する支持体としては、円偏光板を用いることができる。また、有機ELデバイスに防湿性の層と円偏光板の層を設ける場合、封止用シートに使用する支持体としては、防湿性支持体と円偏光板の双方を含む支持体を用いることができる。
防湿性を有する支持体としては、防湿性を有するプラスチックフィルムや、銅箔、アルミニウム箔などの金属箔等が挙げられる。防湿性を有するプラスチックフィルム(バリアフィルム)としては、酸化ケイ素(シリカ)、窒化ケイ素、SiCN、アモルファスシリコン等の無機物を表面に蒸着させたプラスチックフィルム等が挙げられる。ここで、表面に無機物が蒸着されるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックフィルムが好適であり、PETフィルムが特に好ましい。市販されている防湿性を有するプラスチックフィルムの例としては、テックバリアHX、AX、LX、Lシリーズ(三菱樹脂社製)や、該テックバリアHX、AX、LX、Lシリーズよりもさらに防湿効果を高めたX−BARRIER(三菱樹脂社製)等が挙げられる。また、防湿性を有する支持体として、2層以上の複層構造を有するもの、例えば、上記のプラスチックフィルムと上記の金属箔とを接着剤を介して張り合わせたものも使用できる。このものは安価であり、ハンドリング性の観点からも有利である。なお、樹脂組成物シートの支持体には、防湿性を有しない支持体(例えば、上記の表面に無機物が蒸着されていないプラスチックフィルムの単体)も使用できる。
円偏光板は、一般に偏光板と1/4波長板により構成される。円偏光板を支持体として使用する場合は、一般に1/4波長板が封止用樹脂組成物層側に配置される。また円偏光板と防湿性支持体の双方を含む支持体を用いる場合、好ましくは防湿性支持体が封止用樹脂組成物層側に配置され、円偏光板の1/4波長板が防湿性支持体側に配置される。防湿性支持体と円偏光板は、接着剤等により接着することができる。
支持体の厚さは特に限定されないが、封止用シートの取り扱い性等の観点から、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
また、本発明の封止用シートは実際に封止構造の形成に使用する前までは、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止するために樹脂組成物層表面が保護フィルムで保護されているのが好ましく、保護フィルムとしては、上記の支持体で例示したものを用いることができる。また支持体に防湿性支持体および/または円偏光板を使用する場合などは、これらの支持体を保護するために、保護フィルムを使用してもよい。保護フィルムは予めマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。離型剤としては、具体的には、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤等が挙げられる。離型剤は異なる種類のものを混合して用いてもよい。保護フィルムの厚さも特に制限されないが、1〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
本発明の封止用シートは、封止対象にラミネートして使用される。ここでいう、「ラミネート」は支持体を備えたままの封止用シートで封止対象が被覆された状態の他、封止対象が封止用シートから転写された樹脂組成物層で被覆された状態を含む。支持体が防湿性を有しない支持体(例えば、上記の表面に無機物が蒸着されていないプラスチックフィルムの単体)である封止用シートを使用する場合、封止対象に封止用シートをラミネートした後、支持体を剥離し(即ち、樹脂組成物層を転写し)、その後、樹脂組成物層上に、別途、封止基材を積層するのが好ましい。特に、有機EL素子が形成された基板(以下「有機EL素子形成基板」ともいう)が封止対象である場合、かかる封止基材を積層する態様が好ましい。なお、本発明でいう「封止基材」は、封止用シートに用いた防湿性を有する支持体を、それに樹脂組成物層を形成せずに、それ単体で使用するものである。また、封止用シートの支持体として使用するには不向きな、ガラス板、金属板、鋼板等の可とう性を有しないが、防湿性の高い板も「封止基材」に含まれる。
<有機ELデバイス>
本発明は、上述した本発明の樹脂組成物で封止された有機EL素子を有する有機ELデバイスも提供する。例えば、有機EL素子を有する基板に本発明の封止用シートをラミネートすることで、本発明の有機ELデバイスが得られる。封止用シートが保護フィルムで保護されている場合はこれを剥離した後、樹脂組成物層が該基板に直接接するように、封止用シートを該基板上にラミネートする。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。
封止用シートの支持体が防湿性を有する支持体(防湿性支持体)および/または円偏光板である場合は、有機EL素子を有する基板上に封止用シートをラミネートした後、支持体を剥離せず、そのまま有機EL素子の封止工程が完了する。封止工程後に加熱による架橋が必要な場合は、架橋を行う。
一般的に、有機EL素子の封止用材料は、封止作業の前に乾燥させて、吸水した水分を除去することが必要であり、その作業が煩雑であるが、防湿性を有する支持体を使用した本発明の封止用シートは耐透湿性が高いため、保存時やデバイス製造作業時における吸水率も低い。また、封止作業時の有機EL素子に与えるダメージも著しく軽減される。
防湿性を有しない支持体を使用した封止用シートを使用する場合、有機EL素子を有する基板に封止用シートをラミネートした後、支持体を剥離し、露出した樹脂組成物層に封止基材を圧着することで、有機EL素子の封止工程が完了する。封止基材は、防湿効果が上がるという観点から、2枚またはそれ以上を貼り合わせて使用してもよい。また、封止基材の厚さは、有機ELデバイス自体を薄くかつ軽くするという観点から、5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、100μm以下がさらに好ましい。また、水分を防ぐ観点から、封止基材の厚さは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、20μm以上がさらに好ましい。封止基材の圧着時の圧力は、好ましくは0.3〜10kgf/cmであり、圧着時の温度は、好ましくは25〜130℃である。
また、有機EL素子を有する基板に封止用シートをラミネートした後、支持体を剥離し、露出した樹脂組成物層に円偏光板等を圧着させてもよい。円偏光板の厚さは、好ましくは10〜500μm、より好ましくは50〜300μmである。円偏光板の圧着時の圧力は、好ましくは1〜20kgf/cmであり、圧着時の温度は、好ましくは20〜130℃である。
有機EL素子を有する基板が、透明基板上に有機EL素子が形成されたものである場合、透明基板側をディスプレイの表示面や照明器具の発光面にすれば、封止用シートの支持体には必ずしも透明材料を使用する必要はなく、金属板、金属箔、不透明のプラスチックフィルムまたはプレート等を使用してもよい。また、有機EL素子を有する基板が、不透明または透明性の低い材料からなる基板上に有機EL素子が形成されたものである場合、封止基材側をディスプレイの表示面や照明器具の発光面にする必要から、封止基材には、透明プラスチックフィルム、ガラス板、透明プラスチック板等が使用される。
本発明の封止用樹脂組成物から形成される封止層は、ガラス、金属、無機物などの高極性基材表面との接着性に優れ、また防湿性支持体、円偏光板等が封止層上に設けられた場合でも、封止層端部の剥離および防湿性支持体、円偏光板等の反りが生じにくいという特徴を有する。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の記載において、「部」および「%」は、特に断りがない限り、それぞれ、「質量部」および「質量%」を意味する。
実施例および比較例に用いた原料は以下の通りである。
(A)オレフィン系樹脂
・T−YP429(星光PMC社製):無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体(エチレン単位/メチルメタクリレート単位=68%/32%、酸無水物基濃度:0.46mmol/g、数平均分子量:2,300)の20%トルエン溶液
・T−YP431(星光PMC社製):グリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体(エポキシ基濃度:0.64mmol/g、数平均分子量:2,400)の20%トルエン溶液
・T−YP312(星光PMC社製):無水マレイン酸変性プロピレン−ブテン共重合体(プロピレン単位/ブテン単位=71%/29%、酸無水物基濃度:0.464mmol/g、数平均分子量:60,900)の40%トルエン溶液
・T−YP313(星光PMC社製):グリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテン共重合体(プロピレン単位/ブテン単位=71%/29%、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:155,000)の40%トルエン溶液
・T−YP341(星光PMC社製):グリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテン共重合体(プロピレン単位/ブテン単位:71%/29%、エポキシ基濃度:0.638mmol/g、数平均分子量:155,000)の20%トルエン溶液
・HV−300M(東邦化学工業社):無水マレイン酸変性液状ポリブテン(酸無水物基濃度:0.77mmol/g、数平均分子量:2,100)
・HV−1900(JXエネルギー社製):ポリブテン(数平均分子量:2,900)
(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物
・スメクトン−SAN(クニミネ工業社製):有機化ヘクトライト(ジメチルジステアリルアンモニウムイオンでイオン交換されたヘクトライト、平均粒子径:50nm)
・エスベン NX(ホージュン社製):有機化モンモリロナイト(4級アンモニウムイオンでイオン交換されたモンモリロナイト、平均粒子径:500nm)
(C)ハイドロタルサイト
・DHT−4C(協和化学工業社製):半焼成ハイドロタルサイト(平均粒子径:400nm、BET比表面積:15m/g)
・DHT−4A−2(協和化学工業社製):半焼成ハイドロタルサイト(平均粒子径:400nm、BET比表面積:10m/g)
(C’)他の無機充填剤
・モイストップ#10(三共製粉社製):酸化カルシウム(平均粒子径:4μm、BET比表面積:5m/g)
(D)粘着付与樹脂
・アルコンP125(荒川化学社製):シクロヘキサン環含有水素化石油樹脂(軟化点125℃)
(E)硬化剤
・アミン系硬化剤(2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール、以下「TAP」と略記する。)
有機溶剤
・トルエン
・スワゾール#1000(丸善石油社製):芳香族系混合溶剤
バリアフィルム
・シクロオレフィンポリマーフィルム(厚さ:50μm)上に無機膜(SiO、厚さ:500nm)を形成したフィルム
次に示す手順にて実施例および比較例の各組成物を調製した。配合は表1および2に示す量で行った。なお、表1および2に記載の有機溶剤以外の成分の量は、不揮発分で換算した値である。
<実施例1>
シクロヘキサン環含有水素化石油樹脂(アルコンP125、60%スワゾール#1000溶液)128部に、無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP429)120部、ポリブテン(HV−1900)60部、有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)50部、および半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)50部を3本ロールで分散させて、混合物を得た。得られた混合物に、グリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP431)90部、アミン系硬化剤(TAP)0.5部およびトルエン170部を配合し、得られた混合物を高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂組成物のワニスを得た。得られたワニスをシリコーン系離型剤で処理されたPETフィルム(厚さ38μm)の離型処理面上に、ダイコーターにて均一に塗布し、130℃で60分間加熱することにより、厚さ20μmの樹脂組成物層を有する封止用シートを得た。
<実施例2>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の使用量を50部から66部に、有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)の使用量を50部から34部に変えたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例3>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の代わりに半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4A−2)50部を使用したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例4>
有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)の代わりに有機化モンモリロナイト(エスベン NX)50部を使用したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例5>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の使用量を50部から66部に、有機化モンモリロナイト(エスベン NX)の使用量を50部から34部に変えたこと以外は実施例4と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例6>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の使用量を50部から34部に、有機化モンモリロナイト(エスベン NX)の使用量を50部から66部に変えたこと以外は実施例4と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例7>
無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP429)の代わりに無水マレイン酸変性プロピレン−ポリブテン共重合体の40%トルエン溶液(T−YP312)120部を使用したこと、およびグリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP431)の代わりにグリシジルメタクリレート変性プロピレン−ブテン共重合体の40%トルエン溶液(T−YP313)90部を使用したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<実施例8>
無水マレイン酸変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP429)の代わりにグリシジルメタクリレート変性プロピレンーブテン共重合体の20%トルエン溶液(T−YP341)200部を使用したこと、およびグリシジルメタクリレート変性エチレン−メチルメタクリレート共重合体の20%トルエン溶液(T−YP431)の代わりに無水マレイン酸変性液状ポリブテン(HV−300M)35部を使用したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<比較例1>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の使用量を50部から100部に変更し、有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<比較例2>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の使用量を100部から150部に変えたこと以外は比較例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<比較例3>
有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)の使用量を50部から100部に変更し、半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<比較例4>
有機化スメクタイト(スメクトン−SAN)の使用量を100部から50部に変えたこと以外は比較例3と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
<比較例5>
半焼成ハイドロタルサイト(DHT−4C)の代わりに酸化カルシウム(モイストップ#10)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニスおよび封止用シートを作製した。
上述のようにして得られた実施例および比較例の封止用シートの樹脂組成物層を以下のようにして評価した。結果を表1および2に示す。
1.端部剥離量の評価
実施例および比較例で作製した封止用シート(樹脂組成物層の厚さ:20μm)を長さ40mmおよび幅40mmにカットし、カットした封止用シートをガラス板(長さ50mm、幅50mmおよび厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板、日本電気硝子社製OA−10G)にバッチ式真空ラミネーター(ニチゴー・モートン社製、V−160)を用いてラミネートした。ラミネート条件は、温度80℃、減圧時間30秒の後、圧力0.3MPaにて30秒加圧であった。その後、封止用シートのPETフィルムを剥離し、さらにバリアフィルム(長さ40mm、幅40mmおよび厚さ50μm)を、露出した樹脂組成物層にバリアフィルムの無機膜が接するようにラミネートして、積層体を作製した。得られた積層体を85℃、湿度85%RHの恒温恒湿槽中にて100時間保管した後、樹脂組成物層の端部剥離量(即ち、バリアフィルムから樹脂組成物層が剥がれた部分の、積層体の端面からの長さの最大値)を、定規を用いて測定し、以下の基準で評価した。結果を表1および2に示す。
きわめて良好(◎):0.5mm未満
良好(○):0.5mm以上1.3mm未満
可(△):1.3mm以上、2mm未満
不良(×):2mm以上
2.ピール強度(接着性)の評価
樹脂組成物層とガラス、金属、無機物などの高極性基材表面との接着性を評価するため、高極性基材表面のモデルとしてアルミニウム箔を使用し、樹脂組成物層とアルミニウム箔とのピール強度を以下のようにして測定した。詳しくは実施例および比較例で作製した封止用シート(樹脂組成物層の厚さ:20μm)を長さ50mm、幅20mmにカットし、バッチ式真空ラミネーター(ニチゴー・モートン社製、V−160)を用いて、アルミニウム箔(長さ100mm、幅20mm、厚さ50μm、住軽アルミ箔社製、品番SA50)にラミネートした。ラミネート条件は、温度80℃、減圧時間30秒の後、圧力0.3MPaにて30秒加圧であった。そしてPETフィルムを剥離し、露出した樹脂組成物層に、さらにガラス板(長さ76mm、幅26mm、厚さ1.2mm、マイクロスライドガラス)を上記と同じ条件でラミネートした。得られた積層体について、アルミニウム箔を、その長さ方向に対して90度方向に引張り速度50mm/分で剥離したときのピール強度を測定し、以下の基準で評価した。結果を表1および2に示す。
良好(○):0.7kgf/cm以上
可(△):0.3kgf/cm以上、0.7kgf/cm未満
不良(×):0.3kgf/cm未満
Figure 0006903992
Figure 0006903992
表1に示されるように、オレフィン系樹脂、有機化された層状ケイ酸塩鉱物およびハイドロタルサイトを含む実施例1〜8の樹脂組成物から得られた層は、バリアフィルムからの端部剥離量が少なく、且つアルミニウム箔との接着性(ピール強度)に優れている。
一方、表2に示されるように、有機化された層状ケイ酸塩鉱物を含まない比較例1および2の樹脂組成物から得られた層は、端部剥離量およびピール強度のいずれも劣っている。また、ハイドロタルサイトを含まない比較例3〜5の樹脂組成物から得られた層は、ピール強度が劣っている。
本発明の封止用樹脂組成物は、電子部品(特に有機EL素子)の封止に好適に使用することができる。

Claims (12)

  1. (A)オレフィン系樹脂、(B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物および(C)ハイドロタルサイトを含み、
    (B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物と(C)ハイドロタルサイトとの質量比((B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物:(C)ハイドロタルサイト)が、1:0.5〜1:2であって、
    (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む、光学半導体の封止用樹脂組成物。
  2. (B)有機化された層状ケイ酸塩鉱物が、有機化スメクタイトを含む請求項1に記載の封止用樹脂組成物。
  3. (C)ハイドロタルサイトが、半焼成ハイドロタルサイトを含む請求項1または2に記載の封止用樹脂組成物。
  4. (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物。
  5. さらに(D)粘着付与樹脂を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物。
  6. さらに(E)硬化剤を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物。
  7. 太陽電池または有機EL素子の封止用である請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物の層が支持体上に形成されている光学半導体の封止用シート。
  9. 支持体が防湿性支持体および/または円偏光板である請求項に記載の封止用シート。
  10. 太陽電池または有機EL素子の封止用である請求項またはに記載の封止用シート。
  11. 請求項1〜のいずれか一項に記載の封止用樹脂組成物で封止された有機EL素子を有する有機ELデバイス。
  12. (A)オレフィン系樹脂が、酸無水物基を有するオレフィン系樹脂およびエポキシ基を有するオレフィン系樹脂を含み、封止用樹脂組成物が、酸無水物基とエポキシ基との反応により形成された架橋構造を有する請求項11に記載の有機ELデバイス。
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