JP2020075494A - 多孔質体、多孔質体の製造方法、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

多孔質体、多孔質体の製造方法、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の多孔質層を有する多孔質体の層間の接着性を向上しつつ、インク像から液体成分を十分に除去可能であり、画像不良を抑制することが可能な多孔質体を提供する。【解決手段】 本発明に係る多孔質体は、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有し、第一の多孔質層が第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有し、第二の多孔質層が第二のフッ素樹脂と熱硬化樹脂によって構成される繊維を有し、かつ、第二のフッ素樹脂は、第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、第三の多孔質層が第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質体、多孔質体の製造方法、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式では、色材を含むインクを紙等の記録媒体上に付与することで画像(インク像)を形成している。この時、記録媒体がインク中の液体成分を過剰に吸収することによってカールやコックリングが生じることがある。
そこで、インク中の液体成分を速やかに除去するために、記録媒体を赤外線等の手段を用いて乾燥する方法や、転写体上に形成されたインク像に含まれる液体成分を熱エネルギー等により乾燥した後、紙等の記録媒体にインク像を転写する方法が知られている。
さらに、転写体上の画像に含まれる液体成分を除去する手段として、熱エネルギーの代わりに多孔質体を用い、インク像と接触させることで、インク像から液体成分を吸収して除去する方法が提案されている(特許文献1及び2)。
特開2009−45851号公報 特開2001−179959号公報
しかしながら、特許文献1に記載の多孔質体は、ローラ状の多孔質体を用いるため、除去できる液体成分の量に制約がかかり、画像記録プロセスをより高速化しようとすると、インクジェット記録装置の構成が複雑となる点で十分ではなかった。また、特許文献2に記載の高分子吸収体をインク像と接触させ、インク像から液体成分を除去する場合、液体成分がインク像から十分に除去されない場合があるため、更なる改善が必要であることが分かった。
また、インク像から液体成分を除去する多孔質体ではないが、気体や液体中の塵などの不純物を濾過するための膜として、捕集効率が高い多孔質材料を積層させることで得られる多孔質体が検討されている。しかしながら、本発明者らの検討によると、このような多孔質体をインク像からの液体成分を除去するために用いたとしても十分な機能を発揮することができないことが分かった。
例えば、特開2013−71456号公報には積層型セラミックコンデンサの剥離工程で使用される多孔性シートが提案されている。この特許文献に記載の発明では、多孔質からなる支持層の一面または両面に微細繊維ウェブ層を結合することによって、積層型セラミックコンデンサの剥離積層工程での使用に十分な強さおよび厚さを得ることが出来る。しかしながら、この多孔性シートをインク像と接触させ、インク像から液体成分を除去しようとすると、接着剤が混合した微細ウェブ層が記録媒体に接することになる。この接着剤が記録媒体に接触することで、液体成分を除去した後の多孔質体の記録媒体からの剥離性が十分に確保することが出来ず、所望の特性を得ることが出来ない場合がある。
また、特開2017−101346号公報には、不織布間の高い接着強度を確保することができる積層不織布が提案されている。この特許文献に記載の発明では、接着剤による不織布間の接着強度をアンカー効果による凹凸形状によって確保している。そのため、この積層不織布をインク像からの液体成分の除去のために、インク像に接触させた場合、この凹凸形状による画像への影響が想定されるため、使用することが出来ないと考えられる。
本発明の目的は、複数の多孔質層を有する多孔質体の層間の接着性を向上しつつ、インク像から液体成分を十分に除去可能であり、画像不良を抑制することが可能な多孔質体、及び、その多孔質体の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、前記多孔質体を用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明に係る多孔質体は、被吐出媒体上にインクを付与することによって形成された液体成分を含むインク像との接触により、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する多孔質体であって、
前記多孔質体が、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有し、
前記第一の多孔質層は、前記インク像と接触する面を有し、
前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層とが接着しており、
前記第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着しており、
前記第一の多孔質層は、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有し、
前記第二の多孔質層は、第二のフッ素樹脂と熱硬化樹脂によって構成される繊維を有し、かつ、前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
前記第三の多孔質層は、前記第一のフッ素樹脂の表面エネルギーよりも高い樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする。
本発明に係る多孔質体の製造方法は、被吐出媒体上にインクを付与することによって形成された液体成分を含むインク像との接触により、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する多孔質体の製造方法であって、
第三の層を準備する工程と、
前記第三の層上に、第二のフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤によって構成される繊維を有する第二の層を形成する工程と、
前記第二の層上に、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有する第一の層を形成して、前記第一の層、前記第二の層、前記第三の層を有する積層体を得る工程と、
前記積層体を加熱処理することで、前記第一の層と前記第二の層とを接着し、かつ、前記第二の層と前記第三の層とを接着して、多孔質体を得る工程と、
を有し、
前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
前記第三の層は、前記第一のフッ素樹脂の表面エネルギーよりも高い樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる画像記録方法は、被吐出媒体上にインクを付与することによって、前記被吐出媒体上に液体成分を含むインク像を形成するインク付与工程と、
前記インク像に多孔質体を接触することによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する液体成分除去工程と、
を有するインクジェット記録方法であって、
前記多孔質体が、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有し、
前記第一の多孔質層は、前記インク像と接触する面を有し、
前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層とが接着しており、
前記第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着しており、
前記第一の多孔質層は、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有し、
前記第二の多孔質層は、第二のフッ素樹脂と熱硬化樹脂によって構成される繊維を有し、かつ、前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
前記第三の多孔質層は、前記第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の多孔質層を有する多孔質体の層間の接着性を向上しつつ、インク像から液体成分を十分に除去可能であり、画像不良を抑制することが可能な多孔質体を提供することができる。また、前記多孔質体を用いたインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるエレクトロスピニング装置の構成の概略を示す模式図である。 本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録方法に用いられる転写型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態における直接描画型インクジェット記録方法に用いられる直接描画型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。なお、便宜上、多孔質体を作製する際の加熱処理の前の積層体を構成する各層を、「第一の層」、「第二の層」、及び「第三の層」と称することがある。ここで、第一の層、第二の層、及び第三の層は、加熱処理が行われることによって、それぞれ第一の多孔質層、第二の多孔質層、及び第三の多孔質層となる層のことである。また、第一の層、第二の層、第三の層は、第一の多孔質層、第二の多孔質層、及び第三の多孔質層と同様に、いずれも多孔質層である。また、多孔質体の第二の多孔質層に含まれる熱硬化樹脂は、第二の層に含まれる熱硬化型の接着剤が加熱されることによって硬化したものである。
本発明に係る多孔質体は、被吐出媒体上にインクを付与することによって形成された液体成分を含むインク像との接触により、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する多孔質体である。
この多孔質体は、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有している。そして、第一の多孔質層が前記インク像と接触する面を有している。また、第一の多孔質層と第二の多孔質層とが接着しており、第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着している。具体的には、第一の多孔質層のインク像と接触する面と反対側の面と第二の多孔質層の一方の面とが接着している。さらに、第二の多孔質層の他方の面(すなわち、前記第一の多孔質層と接着する面と反対側の面)と第三の多孔質層の一方の面とが接着している。
そして、第一の多孔質層は、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有している。フッ素樹脂は表面エネルギーが低いため、インク像中の色材や樹脂を取り込みにくくさせることができる一方、第二の多孔質層との接着性が十分とならない場合がある。このような課題に対して、本発明では、第二の多孔質層は、第一のフッ素樹脂と同じ樹脂である第二のフッ素樹脂を含む繊維を有している。この第一のフッ素樹脂と第二のフッ素樹脂との接着によって、第一の多孔質層と第二の多孔質層との接着性を向上させることが可能となった。
さらに、第二の多孔質層が有する繊維は、第二のフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤由来の熱硬化樹脂によって構成される。第三の多孔質層は、前記第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有しているため、第三の多孔質層は第一の多孔質層よりも熱硬化樹脂による接着がしやすい。そのため、熱硬化樹脂によって、第二の多孔質層と第三の多孔質層との接着性を向上させることが可能となった。また、第一の多孔質層と第三の多孔質層との間に存在する第二の多孔質層に熱硬化樹脂が含有されることにより、多孔質体の表面に熱硬化樹脂が露出しにくくなるため、多孔質体に接触する他の部材への熱硬化樹脂による画像への影響を抑制することができる。
なお、各多孔質層の構成については後述する。
[多孔質体の製造方法]
多孔質体の製造方法は、(i)第三の層を準備する工程、(ii)第三の層上に第二の層を形成する工程、(iii)第二の層上に第一の層を形成して、積層体を得る工程、(iv)積層体を加熱することで多孔質体を得る工程を有する。
第二の層は、第二のフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤によって構成される繊維を有している。そして、第三の層は第一のフッ素樹脂の表面エネルギーよりも高い樹脂によって構成される繊維を有する。第二の層と第三の層とを接触させた状態で、熱硬化型の接着剤が硬化可能な温度以上に加熱することで熱硬化型の接着剤が熱硬化樹脂となり、この熱硬化樹脂によって、第二の多孔質層と第三の多孔質層とが接着している。
また、第二の層に含有される熱硬化型の接着剤を含む繊維は、第一の層に含有される第一のフッ素樹脂と同じ樹脂である第二のフッ素樹脂も含有している。第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂として同じフッ素樹脂を用いることによって、第一の多孔質層と第二の多孔質層との接着性が向上する理由は不明であるが、本発明者らは、フッ素樹脂同士の親和性の高さが影響しているものと推測している。すなわち、第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂が軟化したときに、親和性の高いフッ素樹脂同士が結合するため、第一の多孔質層と第二の多孔質層との接着性が向上したものと推測している。
また、多孔質体は、エレクトロスピニング法を用いて形成することが好ましい。具体的には、エレクトロスピニング法を用いて、第一の多孔質層、第二の多孔質層、第三の多孔質層となる第一の層、第二の層、第三の層を構成する繊維を形成することができる。特に第二の多孔質層を形成する第二のフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤によって構成される繊維は、繊維を形成する工程において、樹脂溶液にフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤を添加することで得ることができる。本発明の多孔質体を製造するための各工程について以下に説明する。
(繊維形成工程)
本発明の多孔質体は樹脂を含む三層以上の繊維によって構成される多孔質層を積層することによって得ることが好ましい。
第一の層、第二の層、第一の多孔質層、および第二の多孔質層を構成する樹脂は、フッ素樹脂であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリ(ビニリデンフルオリド−co−ヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・二フッ化ビニリデン共重合体(PTFE−HFP−VDF)などが挙げられる。これらの樹脂は必要に応じて、1種又は2種以上を用いてもよい。また、エレクトロスピニング法によって樹脂溶液を用いて樹脂を繊維化させることが好ましい。そのため、フッ素樹脂は有機溶剤に可溶であることが好ましい。すなわち、第一のフッ素樹脂は、有機溶剤に可溶であることが好ましい。また、第二のフッ素樹脂は、有機溶剤に可溶であることが好ましい。
次に、第二の層は、第一の層に含有される第一のフッ素樹脂と同じ樹脂である第二のフッ素樹脂と、熱硬化型の接着剤によって構成される繊維を有する。また、第二の多孔質層は、第一の多孔質層に含有される第一のフッ素樹脂と同じ樹脂である第二のフッ素樹脂と、熱硬化型の接着剤が加熱されることによって形成された熱硬化樹脂とによって構成される繊維を有する。熱硬化型の接着剤は特に限定されるものではないが、室温で長時間かけて硬化する熱硬化型の接着剤ではなく、加熱することにより短時間で硬化反応を進行させる熱硬化型の接着剤が好ましい。具体的には、50℃以上150℃以下で硬化可能な接着剤であること、すなわち、硬化反応の開始温度が50℃以上150℃以下である接着剤であることが好ましい。接着剤の種類としては例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系の接着剤を使用することができる。この中でも、樹脂溶液への相溶性の観点から、熱硬化型の接着剤はエポキシ系の接着剤であることが好ましい。また、これら例示以外の熱硬化型の接着剤も使用可能である。また、フッ素樹脂と一緒に有機溶剤に溶解させることができ、同時にエレクトロスピニング法によって繊維化させることが好ましい。そのため、熱硬化型の接着剤は有機溶剤に可溶であることが好ましい。
さらに、第三の層、および、第三の多孔質層は、第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有する。第三の層を構成する樹脂は、第二の層に含まれる熱硬化性の接着剤と接着可能であり、この熱硬化性の接着剤を加熱することによって形成された熱硬化樹脂によって、第三の多孔質層に対して所望の接着強度を確保できれば、特に限定されるものではない。第三の層および第三の多孔質層を構成する樹脂としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアリレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド、ポリイミドベンザゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリウレタン、セルロース化合物、ポリペプチド、ポリヌクレオシド、ポリヌクレオチド、タンパク質、酵素などを使用することができ、これら例示以外の樹脂も使用可能である。中でも、適度な強度を有し、接着剤との接着性が良好な樹脂として、ポリサルフォンを好適に用いることができる。
上記において、繊維を形成するための方法としてエレクトロスピニング法を挙げたが、必ずしもこの方法で形成された繊維に制限されることはない。例えば、メルトブロー法等の公知の手法を用いることができる。しかしながら、特に第一の多孔質層および第二の多孔質層は、特に細い繊維を形成できるエレクトロスピニング法が好ましい。それは、細い繊維(すなわち、繊維径が小さい繊維)によって構成される多孔質層を形成することができ、多孔質体をインク像に接触させた際に、顔料や樹脂粒子を取り込みにくくさせつつ、液体成分を吸収することが可能となるためである。なお、エレクトロスピニング法にも溶液型と溶融型があるが、さらに細い繊維が形成可能な溶液型のほうがより好ましい。
この溶液型エレクトロスピニング法による紡糸方法は、ポリマー溶液にプラスの高電圧を与え、アースやマイナスに帯電した表面にスプレーされる過程で繊維化を起こさせる手法である。溶液は、径の細いノズル等から吐出させる。一般的に、ノズルの径が細いほど、形成される繊維径も細くなる。
図1のエレクトロスピニング装置は、樹脂溶液3をノズル2へ供給できる樹脂溶液供給装置1、ノズル2から吐出され、電界によって延伸された繊維9を捕集できるアースされたコレクター4を有する。さらに、エレクトロスピニング装置は、ノズル2とアースされたコレクター4との間に電界を形成するために、ノズル2に電圧を印加できる電圧印加装置5を備えている。また、紡糸空間を紡糸容器6で囲うとともに、紡糸容器6には蒸発した溶媒を排気するための吸気口7と排気口8とを備えている。また紡糸容器6内部の温湿度を調整するために吸気口7に空調機(不図示)を取り付けてもよい。
このようなエレクトロスピニング装置を用いて繊維9を形成する場合、まず、樹脂溶液3を用意する。この樹脂溶液3はエレクトロスピニング法により紡糸することが可能な樹脂を溶媒に溶解させた溶液である。
樹脂の重量平均分子量は、1万以上100万以下であることが好ましく、10万以上50万以下であることがより好ましい。樹脂の重要平均分子量が上記範囲内であることで、エレクトロスピニング装置によって樹脂を繊維状としやすい。
また、樹脂は溶媒に完全に溶解していることが好ましい。
この樹脂溶液3を構成する溶媒は樹脂を溶解させることができる溶媒であれば良く、特に限定するものではないが、例えば、水、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトフェノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4‐ジオキサン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ギ酸、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。なお、これら溶媒は単独で、又は混合して使用することができる。
さらに、樹脂溶液3には添加剤として塩化リチウム、臭化リチウム、塩化ナトリウム等の塩や界面活性剤等を添加してもよい。
(繊維層(第一の層、第二の層、第三の層)の積層工程)
本発明の多孔質体は、被吐出媒体に付与されたインクに接触させて、インク像中の液体成分を吸収するための機能を持つ。そのため、インク像に接する面は多孔質体の平均孔径が小さく、液体成分のみを吸収し、多孔質体の内部は十分に液体成分を保持および除去できるように、空隙率が高く、液透過性が良好な構造であることが好ましい。そこで、第一の層および第二の層は繊維を細くする(繊維径を小さくする)ことで平均孔径を小さくし、第三の層は第一の層及び第二の層を構成する繊維よりも繊維が太く(繊維径が大きく)、平均孔径を大きな構造とすることが好ましい。
多孔質体の作製においては、初めに第三の層を準備する。第三の層としては、例えば強度を確保するための支持層等が挙げられる。第三の層としては、特にその製法に制約はないが、材料の表面エネルギーおよび軟化点が第一の層よりも高いことが好ましい。さらに、第二の層に含まれる熱硬化性の接着剤と第三の層に含まれる樹脂との硬化後の接着強度(引張強度)、すなわち、第二の多孔質層と第三の多孔質層との接着強度(引張強度)が800g/cm以上であることが好ましい。第一の層および第二の層をエレクトロスピニング法によって作製する場合、第三の層はエレクトロスピニング装置のコレクター面に張り付け、第二の層、第一の層を順に積層させることが好ましい。この際、第三の層も同様にエレクトロスピニング法を用いて作製することも可能である。また、第三の層は単層であっても複数の層からなる積層構造であっても構わない。第三の層が積層構造である場合、各々の層の接着強度が800g/cm以上であることが好ましい。
まず、第三の層の上に、第二の層を形成する。第二の層の形成に用いられる樹脂溶液3は上述の樹脂を上述の溶媒に溶解させた溶液である。その際の濃度は樹脂の組成、樹脂の分子量、溶媒等によって変化するが、エレクトロスピニング法への適用性の点から、樹脂溶液の全質量を基準として樹脂の濃度が1質量%以上50質量%以下となるように調整することが好ましい。樹脂の濃度が1質量%未満であると、溶媒が蒸発せず繊維状になりにくい傾向があり、樹脂の濃度が50質量%を超えると、樹脂の溶解性が低下するとともに樹脂溶液3が延伸されにくくなり、繊維状となりにくい傾向があるためである。また、この樹脂溶液3中に熱硬化型の接着剤を添加する。熱硬化型の接着剤の含有量は、後述の多孔質体の加熱処理工程時に、第三の層との接着強度を確保できれば、特に制約はない。第二の層における熱硬化型の接着剤の含有量は、第二の層における全樹脂の含有量を基準として、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上5質量%以下であることが更に好ましい。そのため、エレクトロスピニング法によって、第二の層を作製する場合、熱硬化型の接着剤の含有量は、樹脂溶液3中の樹脂の含有量を基準として0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上5質量%以下であることが更に好ましい。また、第二の多孔質層における熱硬化樹脂の含有量は、前記第二の多孔質層における全樹脂の含有量を基準として0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上5質量%以下であることが更に好ましい。また、エレクトロスピニング法への適性を考慮し、添加した熱硬化型の接着剤が、第二の層を形成する樹脂溶液3に対して、可溶であることが好ましい。さらに、熱硬化型の接着剤の硬化反応の開始温度は、第二のフッ素樹脂の軟化点よりも低いことが好ましい。本発明において、熱硬化型の接着剤の硬化反応の開始温度は示差走査熱量測定法(DSC)により確認した。
第二の層を形成するフッ素樹脂は、最表面となる第一の層を形成するフッ素樹脂と同じである。第二の層は、第一の層との接着を樹脂同士で、第三の層との接着は熱硬化型の接着剤によって確保するように構成されている。第二の層は第一の層と第三の層の間の接着についてのみ機能すればよく、第二の層によって、その構造および機能を損なわないことが要求される。そのため、第二の層の厚さは50μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。また、第二の多孔質層の厚さは50μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
樹脂溶液3は樹脂溶液供給装置1によってノズル2へ供給される。この供給された樹脂溶液3はノズル2から押し出されるとともに、アースされたコレクター4と電圧印加装置5によって印加されたノズル2との間の電界による延伸作用を受け、繊維化しながらコレクター4へ向かって噴射される。そして、この噴射された繊維9は、コレクター4上に集積し、多孔質膜を形成する。なお、樹脂溶液供給装置1は特に限定されるものではないが、例えば、シリンジポンプ、チューブポンプ、ディスペンサー等を使用することができる。
ノズル2の直径は、得ようとする繊維9の繊維径によって変化するため、特に限定するものではないが、例えば、直径(内径)は0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
また、ノズル2は金属製であっても、非金属製であっても良い。ノズル2が金属製であれば、電圧印加装置5から電圧を印加することにより、ノズル2を一方の電極として使用することができる。また、ノズル2が非金属製である場合には、ノズル2の内部又は紡樹脂溶液供給装置1からノズル2までの供給管内に電極を設置し、この電極に電圧印加装置5から電圧を印加することにより、押し出した樹脂溶液3に電界を作用させることができる。
図1においては、電圧印加装置5によりノズル2に電圧を印加するとともに、コレクター4をアースすることにより電界を形成している。なお、図1とは逆に、ノズル2をアースするとともに、コレクター4に電圧を印加して電界を形成しても良いし、ノズル2とコレクター4の両方に電圧を印加するものの、電位差を設けるように印加して電界を形成しても良い。
なお、電圧印加装置5は特に限定されるものではないが、例えば、直流高電圧発生装置やヴァン・デ・グラフ起電機を用いることができる。また、印加電圧は特に限定するものではないが、5kV以上50kV以下であることが好ましい。
図1におけるコレクター4はドラム形状であり、導電性を有すれば、特に限定されない。また、本発明においては第三の層以下の多孔質膜をあらかじめ張り付けた状態で繊維9を集積するため、第三の層以下にあらかじめ導電性の材料を付与したり、導電性の材料からなる層を用いてもよい。例えば、金属製や炭素などの導電性材料からなる、不織布、織物、編物、ネット、などが挙げられるが、非導電性の有機材料からなる、不織布、織物、編物、ネット、なども使用することが出来る。
また、ノズル2の先端からコレクター4までの距離は得ようとする繊維9の繊維径や残留溶媒の量によって変化するため、特に限定するものではないが、例えば、5cm以上30cm以下であることが好ましい。
本発明において、繊維の平均繊維径は、0.1μm以上5.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下であることがさらに好ましい。繊維径は表面からのSEM観察、もしくはイオンミリングやFIB等で断面を形成した後のSEM観察等によって測定できる。本発明では、繊維径はSEM写真で明瞭に識別できる20箇所の繊維の直径を測定して平均値を算出した。
続いて、第一の層を形成する。第一の層は、記録媒体に付与されたインクに接触させて、インク中の液体を吸収するための多孔質体としての機能を果たす材料であれば、その材料に制約はないが、液体成分のみの吸収効率を考慮すると、フッ素樹脂を用いることが重要である。また、第一の層以外は、液体成分との親和性が高い方が吸収効率を高めることができるため、第一の層の樹脂の表面エネルギーは第三の層の樹脂の表面エネルギーよりも低いことが好ましい。
第一の層は、第三の層上に第二の層が紡糸された積層体上に連続して紡糸する。紡糸条件については、上述の第二の層を同様にして作製する。
(加熱処理工程)
本工程では、上記で形成された繊維を含む層(第一の層、第二の層、第三の層)を有する積層体に加熱処理を施す。加熱温度としては、第一の層と第二の層とが接着し、第二の層と第三の層とが接着する温度であればよい。第一の層と第二の層とが接着するためには、第一の層中の第一のフッ素樹脂と第二の層中の第一のフッ素樹脂とが接着可能な状態となっていればよい。そのため、加熱温度は必ずしも第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂の軟化点以上の温度である必要はなく、加熱温度が第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂の軟化点未満の温度であっても、後述の加圧処理によって、第一のフッ素樹脂と第二のフッ素樹脂とが接着されていてもよい。しかしながら、第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂を構成する分子鎖がある程度動ける状態となっていることが、第一のフッ素樹脂と第二のフッ素樹脂との接着には効果的であることから、加熱温度は、第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂の軟化点である温度より25℃低い温度以上であることが好ましい。一方で、第一の多孔質層の孔がこの加熱処理によってつぶれてしまうことを抑制するために、加熱温度は、第一の層中の第一のフッ素樹脂の軟化点よりも低いことが好ましい。
また、第二の層と第三の層とが接着するために、加熱温度は、第二の層に含まれる熱硬化型の接着剤の硬化反応の開始温度以上であることが重要である。
なお、加熱処理の際に加圧処理を行うことが好ましい。すなわち、加熱処理は加熱加圧処理であることが好ましい。加圧することで繊維同士の接触面積が増えるため、より接着しやすくなる。また、加熱温度が第一のフッ素樹脂及び第二のフッ素樹脂の軟化点未満であったとしても、加圧処理によって第一のフッ素樹脂と第二のフッ素樹脂との接着力を向上させることができる。但し、加圧しすぎると繊維が潰れて空隙が減ることで液体の透過性が低下してしまうため、圧力は10kg/cm以下であることが好ましく、5kg/cm以下であることがより好ましい。
加熱装置としては、熱風乾燥機、オーブン、赤外線(IR)加熱装置、マイクロ波加熱装置等を用いることができる。さらに加圧する場合は加熱機構の付いた平板プレス機、ロールプレス機、ラミネート装置、カレンダー装置等を適宜用いることができる。
なお、本発明において、軟化点はビカット軟化温度であり、JIS K 7205のB50法によって測定した。
また、複数の樹脂が混合されている場合、最も体積が多い樹脂の軟化点を示す。
また、本発明において、樹脂の表面エネルギーは、接触角法により測定した。接触角法による樹脂の表面エネルギーの測定には、接触角計(協和界面科学株式会社製、DM−701)を用いた。そして、水、ジヨードメタン、およびn−ヘキサデカンの3液に対する接触角を測定(23℃、50%RH)し、北崎・畑法により表面エネルギーを算出した。
また、本発明において、各多孔質層の厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて多孔質体の断面を観察することにより測定した。
〔インクジェット記録方法〕
本発明に係るインクジェット記録方法は、インク付与工程と液体成分除去工程とを有する。インク付与工程は、被吐出媒体上にインクを付与することによって、被吐出媒体上に液体成分を含むインク像を形成する工程である。また、液体成分除去工程は、前記インク像に多孔質体を接触させ、前記インク像から液体成分の少なくとも一部を除去する工程である。前記多孔質体は上記の第一の多孔質層、第二の多孔質層、及び第三の多孔質層をこの順に有する多孔質体である。本発明に係るインクジェット記録方法によれば、インク像から液体成分を十分に除去し、画像流れを抑制できるため、良好な画像が得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態に係るインクジェット記録方法が用いられるインクジェット記録装置について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置としては、被吐出媒体としての転写体上にインクを吐出してインク像を形成し、液吸収部材によるインク像からの液体吸収後のインク像を記録媒体へ転写するインクジェット記録装置と、被吐出媒体としての紙、布等の記録媒体上にインク像を形成し、その記録媒体上でインク像から液吸収部材によって液体吸収を行うインクジェット記録装置とが挙げられる。なお、本発明において、前者のインクジェット記録装置を、以下便宜的に転写型インクジェット記録装置と称し、後者のインクジェット記録装置を、以下便宜的に直接描画型インクジェット記録装置と称する。
以下にそれぞれのインクジェット記録装置について説明する。
[転写型インクジェット記録装置]
図2は、本実施形態の転写型インクジェット記録装置100の概略構成の一例を示す模式図である。この記録装置は、転写体101を介して記録媒体108にインク像を転写することで記録物を製造する、枚葉式のインクジェット記録装置である。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、インクジェット記録装置100の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体108はX方向に搬送される。
本発明の転写型インクジェット記録装置100は、図2に示すように、支持部材102によって支持された転写体101と、転写体101上にカラーインクと反応する反応液を付与する反応液付与装置103と、反応液が付与された転写体101上に有色のインクを付与し、転写体上に、インクによる画像であるインク像を形成するインクジェットヘッドを備えたインク付与装置104と、転写体上のインク像から液体成分を吸収する液吸収装置105と、液体成分を除去した転写体上のインク像を紙などの記録媒体108上に転写するための転写用の押圧部材106とを有する。また、転写型インクジェット記録装置100は、必要に応じて転写した後の転写体101の表面をクリーニングする転写体クリーニング部材109を有していてもよい。当然のことではあるが、転写体101、反応液付与装置103、インク付与装置104のインクジェットヘッド、液吸収装置105および転写体クリーニング部材109は、それぞれ、Y方向において用いられる記録媒体108に対応するだけの長さを有している。
転写体101は支持部材102の回転軸102aを中心として図2の矢印Aの方向に回転する。この支持部材102の回転により、転写体101が移動する。移動する転写体101上に、反応液付与装置103によって反応液、および、インク付与装置104によってインクが順次付与され、転写体101上にインク像が形成される。転写体101上に形成されたインク像は、転写体101の移動により、液吸収装置105が有する液吸収部材105aと接触する位置まで移動される。液吸収部材105aは本発明に係る多孔質体を有し、該多孔質体はインク像と接するように配置されている。なお、図2の反応液付与装置103は、反応液を収容する反応液収容部103aと、反応液収容部103aにある反応液を転写体101上に付与する反応液付与部材103b、103cを有するグラビアオフセットローラの場合を示している。
転写体101と液吸収装置105は、転写体101の回転に同期して移動する。転写体101上に形成されたインク像はこの移動する液吸収部材105aと接触した状態を経る。この間に液吸収部材105aは転写体上のインク像から液体成分を除去する。この接触した状態において、液吸収部材105aは、所定の押圧力をもって転写体101に押圧されることが液吸収部材105aを効果的に機能させる点で特に好ましい。なお、図2の液吸収装置105は、液吸収部材105a以外に、液吸収部材105aを転写体101上のインク像に押し当てる液吸収用の押圧部材105b、及び、液吸収部材105aを張架する張架部材としての張架ローラ105cを有する。そして、液吸収部材105aは図2の矢印Bの方向に移動する。
液吸収部材105aおよび押圧部材105bの形状については特に制限がない。例えば、図2に示すように、押圧部材105bが曲面を有し、液吸収部材105aがベルト形状であって、押圧部材105bでベルト形状の液吸収部材105aを転写体101に押し当てる構成であってもよい。また、押圧部材105bが円柱形状であり、液吸収部材105aが円柱形状の押圧部材105bの周面上に形成されたベルト形状であって、円柱形状の押圧部材105bでベルト形状の液吸収部材105aを転写体に押し当てる構成であってもよい。
液体成分の除去を異なる視点で説明すれば、転写体上に形成されたインク像を構成するインクを濃縮するとも表現することができる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
そして、液体成分が除去された液除去後のインク像は、液除去前のインク像と比べてインクが濃縮された状態となり、さらに転写体101により、記録媒体搬送装置107によって搬送される記録媒体108と接触する転写部へ移動される。液除去後のインク像が記録媒体108と接触している間に、転写用の押圧部材106が転写体101を押圧することによって、記録媒体108上にインク像が転写される。記録媒体108上に転写された転写後インク像は液除去前のインク像、および液除去後のインク像の反転画像である。なお、図2の記録媒体搬送装置107は、記録媒体送り出しローラ107a及び記録媒体巻き取りローラ107bを有する。そして、記録媒体108は記録媒体搬送装置107によって矢印Cの方向に搬送される。
なお、本実施形態では転写体上には反応液が付与されてからインクが付与されてインク像が形成されるため、インク像が形成されない非画像領域には反応液がインクと反応することなく残っている。本装置では液吸収部材105aはインク像からのみならず、未反応の反応液とも接触し、反応液の液体成分も併せて除去している。
したがって、以上では、インク像から液体成分を除去すると表現し説明しているが、インク像のみから液体成分を除去するという限定的な意味合いではなく、少なくとも転写体上のインク像から液体成分を除去していればよいという意味合いで用いている。
なお、液体成分は、一定の形を持たず、流動性を有し、ほぼ一定の体積を有する成分であれば、特に限定されるものではない。
例えば、インクや反応液に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる。
本実施形態の転写型インクジェット記録装置が具備する多孔質体以外の各構成(転写体、反応液付与装置、インク付与装置、液吸収装置、転写用の押圧部材、及び記録媒体搬送装置等)については公知のものを使用することができる。
[直接描画型インクジェット記録装置]
本実施形態における別の実施形態として、直接描画型インクジェット記録装置が挙げられる。直接描画型インクジェット記録装置において、被吐出媒体は画像を形成すべき記録媒体である。
図3は、本実施形態における直接描画型インクジェット記録装置200の概略構成の一例を示す模式図である。直接描画型インクジェット記録装置は、前述の転写型インクジェット記録装置と比較し、転写体101、支持部材102、転写体クリーニング部材109を有さず、記録媒体208上で画像を形成する点以外は転写型インクジェット記録装置と同様の手段を有する。
したがって、記録媒体208に反応液を付与する反応液付与装置203、記録媒体208にインクを付与するインク付与装置204、および、記録媒体208上のインク像に接触する液吸収部材205aにより、インク像に含まれる液体成分を吸収する液吸収装置205は、転写型インクジェット記録装置と同様の構成を有しており、説明を省略する。なお、図3の反応液付与装置203は、反応液を収容する反応液収容部203aと、反応液収容部203aにある反応液を記録媒体208上に付与する反応液付与部材203b、203cを有するグラビアオフセットローラの場合を示している。
なお、本実施形態の直接描画型インクジェット記録装置において、液吸収装置205は、本発明に係る多孔質体を有する液吸収部材205a、および、液吸収部材205aを記録媒体208上のインク像に押し当てる液吸収用の押圧部材205bを有する。また、液吸収部材205aおよび押圧部材205bの形状については特に制限がなく、転写型インクジェット記録装置で使用可能な液吸収部材および押圧部材と同様の形状のものを用いることができる。また、液吸収装置205は、液吸収部材を張架する張架部材を有していてもよい。図3において、205cは張架部材としての張架ローラである。張架ローラの数は図3の5個に限定されず、装置設計に応じて必要数を配置すれば良い。また、インク付与装置204によって記録媒体208にインクを付与するインク付与部、および、液吸収部材205aを記録媒体上のインク像に接触させる液体成分除去部には、記録媒体を下方から支持する不図示の記録媒体支持部材が設けられていてもよい。
<記録媒体搬送装置>
本実施形態の直接描画型インクジェット記録装置において、記録媒体搬送装置207は特に限定されず、公知の直接描画型インクジェット記録装置における搬送手段を用いることができる。例として、図3に示すように、記録媒体繰り出しローラ207a、記録媒体巻き取りローラ207b、記録媒体搬送ローラ207cを有する記録媒体搬送装置が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。
<実施例1>
まず、繊維によって形成される多孔質体の作製方法について述べる。図1は本発明の実施形態におけるエレクトロスピニング装置の概略構成を示す模式図である。
第三の層を形成する材料としてポリサルフォン(PSU)の25.0質量%ジメチルアセトアミド/テトラヒドロフラン(質量比5/5)溶液を作製し、樹脂溶液供給装置1にセットした。ノズル2の内径は0.22mmのステンレス製のノズルを用いた。また、コレクター4にはアルミ製のコレクターを用い、ノズル2とコレクター4との距離を15cmとした。
次に、電圧印加装置5から20〜30kVの範囲で電圧を印加し紡糸を開始した。このときの樹脂溶液3の供給量は1ml/hとした。
このようにして得られた多孔質膜はコレクター4から剥がし取り、繊維径1.5μm、厚さが50.0μmの第三の層を得た。
上記で得られた第三の層は120℃の熱風乾燥機で加熱処理した。
次に、加熱処理後の第三の層をコレクター上に再度取り付け、第二の層を形成する材料として、フッ素樹脂(THV211GZ、3M社製)を20.0質量%含有するジメチルアセトアミド/メチルイソブチルケトン(MIBK)(質量比5/5)溶液を作製した。この溶液に、さらに熱硬化型の接着剤としてエポキシ系の接着剤であるTB2202(スリーボンド社製)を上記フッ素樹脂の含有量を基準として4.0質量%添加し、フッ素樹脂および接着剤がともに溶解した透明な樹脂溶液3を得た。そして、樹脂溶液供給装置1にセットした。ノズル2の内径は0.22mmのステンレス製のノズルを用いた。また、ノズル2とコレクター4との距離を15cmとした。
次に、電圧印加装置5から20〜25kVの範囲で電圧を印加し紡糸を開始し、第三の層上に第二の層を形成した。このときの樹脂溶液3の供給量は1ml/hとし、第二の層の厚さが1.0μmとなるように、樹脂溶液3の供給時間を調整した。
続いて、第一の層を形成する材料として、フッ素樹脂(THV211GZ、3M社製)を20質量%含有するジメチルアセトアミド/MIBK(質量比5/5)溶液を作製し、第二の層上に連続して紡糸し、第二の層上に第一の層を形成した。その時の紡糸条件は、第二の層と同じ条件とした。このときの樹脂溶液3の供給量は1ml/hとし、第一の層の厚さが15.0μmとなるように、樹脂溶液3の供給時間を調整した。
上記で得られた第一の層、第二の層、及び第三の層を有する積層体は、ラボプレスT15(東洋精機製作所製)を用い、加熱温度:60℃、圧力:3kg/cm、加熱加圧時間:3分間のプレス条件にて加熱加圧処理を行うことで多孔質体を得た。
(引張強度の測定)
得られた多孔質体の各層の接着強度を確認するために、多孔質体に対し、定着性シミュレーター(FSR−1000:RHESCA社製)を用いて引張強度の測定を行った。結果を表2に示す。
(液体吸収性の評価)
さらに、以下の評価を実施し、液体吸収性を比較した。
(1)得られた多孔質体をエタノール5%水溶液に浸漬し、エアブローにて水分を除去する。
(2)インク付与手段は電気−熱変換素子を用いオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのインクジェットヘッドを使用し、インク付与量は20g/mとする。記録媒体としてグロリアピュアホワイト紙(坪量210g/m、五條製紙株式会社製)を用いる。
(3)紙面上のインク像に、多孔質体を接触させ、インク像から液体成分を除去する。
(4)多孔質体に含まれる液体成分をエアブローにて除去する。
(5)上記(2)〜(4)の操作を100回繰り返す。
上述した条件における、液体成分を除去した後の、画像端部における色材の移動量を示し、移動量が少ないほど、画像品位が高く好ましい。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示す。
A:繰り返し使用しても画像流れがみられなかった。
B:わずかに画像流れがみられたが、気にならないレベルであった。
C:画像流れが大きくみられた。
<実施例2>
第二の層を形成する材料として、フッ素樹脂(THV211GZ、3M社製)を20.0質量%含有するジメチルアセトアミド/MIBK(質量比5/5)溶液を作製した。この溶液に、更に熱硬化型の接着剤としてエポキシ系の接着剤であるEW2070(3M社製)を上記フッ素樹脂の含有量を基準として4.0質量%添加し、フッ素樹脂および接着剤がともに溶解した透明な樹脂溶液3を得た。この樹脂溶液3を用いたこと、及び、紡糸後の積層体に対する加熱加圧処理におけるプレス条件を表2に記載の通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。
<実施例3>
第二の層を形成する材料として、フッ素樹脂(THV211GZ、3M社製)を20.0質量%含有するジメチルアセトアミド/MIBK(質量比5/5)溶液を作製した。この溶液に、更に熱硬化型の接着剤としてエポキシ系の接着剤であるTB2202(スリーボンド社製)を上記フッ素樹脂の含有量を基準として31.0質量%添加し、フッ素樹脂および接着剤がともに溶解した透明な樹脂溶液3を得た。この樹脂溶液3を用いたこと、及び、第二の層の厚さが2.0μmになるように紡糸したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。
<実施例4>
第二の層を形成する材料として、フッ素樹脂THV211GZ(3M社製)を20.0質量%含有するジメチルアセトアミド/MIBK(質量比5/5)溶液を作製した。この溶液に、更に熱硬化型の接着剤としてエポキシ系の接着剤であるAP0021AW(東亞合成社製)を上記フッ素樹脂の含有量を基準として8.0質量%添加し、フッ素樹脂および接着剤がともに溶解した樹脂溶液3を得た。この樹脂溶液3を用いたこと、及び第二の層の厚さが1.0μmになるように紡糸したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。
<実施例5>
第二の層の厚さが51.0μmになるように紡糸したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。
<比較例1>
第三の層上に、第二の層を形成せずに、第一の層を直接設けたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。第二の層がなかったため、実施例1の同様のプレス条件で形成された多孔質体の第一の多孔質層と第二の多孔質層の間、及び第二の多孔質層と第三の多孔質層の間の接着力が弱く、多孔質体の引張強度が低下した。
<比較例2>
第一の層を形成する材料としてポリサルフォンを用い、第三の層を形成する材料としてポリアクリロニトリル(PAN)を用いたこと、及び、プレス条件を表2に記載の通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。しかしながら、第一の層がフッ素樹脂ではないため、インク像に接触させた場合にインク像中の樹脂粒子や顔料等の固形分が第一の多孔質層の表面に付着し、インク像が乱れ、良好な画像を得ることができなかった。
<比較例3>
第一の層を形成する材料としてPVDFを用い、第三の層を形成する材料としてフッ素樹脂(THV211GZ、3M社製)を用いたこと、及び、加熱加圧処理における加熱温度を80℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質体を作製した。その結果、第二の層と第三の層の間の接着力が弱く、多孔質体の引張強度が低下した。また、第三の層の表面エネルギーが低いため、液体吸収性も低下した。
以下、表1及び2に、実施例1〜5および比較例1〜3で多孔質体の形成に用いられた第一の層、第二の層、及び第三の層の構成、プレス条件、及び、得られた評価結果を示す。
Figure 2020075494
Figure 2020075494
1 樹脂溶液供給装置
2 ノズル
3 樹脂溶液
4 コレクター
5 電圧印加装置
6 紡糸容器
7 吸気口
8 排気口
9 繊維

Claims (11)

  1. 被吐出媒体上にインクを付与することによって形成された液体成分を含むインク像との接触により、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する多孔質体であって、
    前記多孔質体が、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有し、
    前記第一の多孔質層は、前記インク像と接触する面を有し、
    前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層とが接着しており、
    前記第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着しており、
    前記第一の多孔質層は、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有し、
    前記第二の多孔質層は、第二のフッ素樹脂と熱硬化樹脂によって構成される繊維を有し、かつ、前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
    前記第三の多孔質層は、前記第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする多孔質体。
  2. 前記第一のフッ素樹脂と前記第二のフッ素樹脂とが接着することによって、前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層とが接着している請求項1に記載の多孔質体。
  3. 前記熱硬化樹脂によって、前記第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着している請求項1または2に記載の多孔質体。
  4. 前記第二の多孔質層における前記熱硬化樹脂の含有量が、前記第二の多孔質層における全樹脂の含有量を基準として、0.1質量%以上30質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の多孔質体。
  5. 前記第二の多孔質層の厚さが50μm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の多孔質体。
  6. 被吐出媒体上にインクを付与することによって形成された液体成分を含むインク像との接触により、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する多孔質体の製造方法であって、
    第三の層を準備する工程と、
    前記第三の層上に、第二のフッ素樹脂と熱硬化型の接着剤によって構成される繊維を有する第二の層を形成する工程と、
    前記第二の層上に、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有する第一の層を形成して、前記第一の層、前記第二の層、前記第三の層を有する積層体を得る工程と、
    前記積層体を加熱することで、前記第一の層と前記第二の層とを接着し、かつ、前記第二の層と前記第三の層とを接着して、多孔質体を得る工程と、
    を有し、
    前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
    前記第三の層は、前記第一のフッ素樹脂の表面エネルギーよりも高い樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とする多孔質体の製造方法。
  7. 前記熱硬化型の接着剤の硬化反応の開始温度が、前記第二のフッ素樹脂の軟化点よりも低い請求項6に記載の多孔質体の製造方法。
  8. 前記第二の層における前記熱硬化型の接着剤の含有量が、前記第二の層における全樹脂の含有量を基準として、0.1質量%以上30質量%以下である請求項6または7に記載の多孔質体の製造方法。
  9. 前記熱硬化型の接着剤が、有機溶剤に可溶である請求項6〜8のいずれか一項に記載の多孔質体の製造方法。
  10. 前記第一のフッ素樹脂が、有機溶剤に可溶である請求項6〜9のいずれか一項に記載の多孔質体の製造方法。
  11. 被吐出媒体上にインクを付与することによって、前記被吐出媒体上に液体成分を含むインク像を形成するインク付与工程と、
    前記インク像に多孔質体を接触することによって、前記インク像から前記液体成分の少なくとも一部を除去する液体成分除去工程と、
    を有するインクジェット記録方法であって、
    前記多孔質体が、第一の多孔質層と、第二の多孔質層と、第三の多孔質層とをこの順に有し、
    前記第一の多孔質層は、前記インク像と接触する面を有し、
    前記第一の多孔質層と前記第二の多孔質層とが接着しており、
    前記第二の多孔質層と前記第三の多孔質層とが接着しており、
    前記第一の多孔質層は、第一のフッ素樹脂によって構成される繊維を有し、
    前記第二の多孔質層は、第二のフッ素樹脂と熱硬化樹脂によって構成される繊維を有し、かつ、前記第二のフッ素樹脂は、前記第一のフッ素樹脂と同じ樹脂であり、
    前記第三の多孔質層は、前記第一のフッ素樹脂よりも高い表面エネルギーを有する樹脂によって構成される繊維を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
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