JP2020074804A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
また、スロットマシン等の遊技機では、単調な遊技性を回避するために、複数の遊技状態を備えているものがあり、遊技状態として、通常状態と、この通常状態よりも遊技者に有利な有利状態となるものを有する場合が多い。
また近年のスロットマシン等の遊技機では、所定の条件下での通常状態の遊技の回数をカウントして、所定回数の通常状態の遊技が消化されたことを契機として、有利状態での遊技を行わせるといういわゆる天井機能を有する機種も存在する。
同様に、役抽選の結果、移行契機役に当選した場合であって、有利状態への移行抽選にも当選した場合、有利状態へ移行するかもしれないということを遊技者に報知するための前兆状態の遊技が行われる場合がある。
ここで、通常状態を所定の遊技数実行した場合、いわゆる天井に到達したときの遊技で、役抽選の結果、有利状態へ移行可能な移行契機役に当選し、有利状態への移行抽選に非当選となった場合、通常状態を所定の遊技数実行した場合の前兆状態の遊技、いわゆる天井に到達した場合の前兆状態の遊技が実行されたり、いわゆる天井に到達すると、役抽選の結果にかかわらず、いわゆる天井に到達した場合の前兆状態の遊技が実行されたりする。
有利状態へ移行可能な移行契機役に当選したにも拘わらず、いわゆる天井に到達した場合の前兆状態の遊技が実行されると、遊技者にしてみれば、多くの遊技数を経て、役抽選の結果、せっかく有利状態へ移行可能な移行契機役に当選したのに、その移行契機役の当選が無駄になってしまった、いわゆる無駄引きになってしまったという印象を受けてしまい、遊技者が不満や喪失感を感じて、遊技意欲が減退してしまうという問題点があった。
前記通常状態中に、所定の条件が成立すると、前兆状態を経由して前記有利状態に移行可能であり、
前記所定の条件は、前記通常状態を所定の遊技数実行した場合、又は、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合であり、
前記前兆状態は、前記通常状態を前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態と、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態とを有し、
前記所定の遊技数到達時の遊技で、前記役抽選結果に基づく移行抽選の契機となった場合、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態を経由して、前記有利状態に移行することを特徴とする。
なお、ここで、「通常状態」は、具体的には、例えば、後述する図17に示す「有利区間通常状態」が含まれる。
また、ここで、「有利状態」は、具体的には、例えば、後述する図17に示す「第1AT状態」が含まれる。
結果として、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態を経由して、有利状態に移行することにより、遊技者に無駄引き感を与えず、遊技者が不満を感じて遊技意欲が減退するようなことを防ぐことができる。
複数種類の前記所定の遊技数のうち、遊技数が最も多い前記所定の遊技数が選択された場合、前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態は、特定の前兆状態であることを特徴とする。
ここで、「所定の遊技数が複数種類」とは、具体的には、例えば、後述するように、所定の遊技数が400回、500回、600回、700回、800回、965回の複数種類設けられているようなものが含まれる。
また、ここで、「特定の前兆状態」とは、前兆状態の遊技数が異なるものや、前兆状態において演出表示されるキャラクターや、ストーリー等の演出内容が異なるものや、遊技数及び演出内容の両方が異なるものが含まれる。
前記特定の前兆状態の遊技数は、複数種類の前記前兆状態の遊技数の中で最も遊技数が少ないことを特徴とする。
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御基板200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。さらに、リールユニット60には、回転リール62上の図柄61を照らすためのバックランプ67が設けられている。
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されており、クレジット表示器87は2桁の貯留枚数、払出枚数表示器88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
また、払出枚数表示器88は、後述する「有利区間」において、ストップスイッチ50の操作態様(押し順)を報知するようにしている。
また、図柄表示窓部16の下方には、後述する「有利区間」に移行したことを契機にメイン制御基板200により点灯される区間報知ランプ90が設けられている。
この区間報知ランプ90は、押し順報知の状態が「有利区間」である間は常時点灯されており、「非有利区間」に移行したことを契機にメイン制御基板200により消灯される。
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上部に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口38からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記操作部30の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
筐体12内部であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検出する投入センサ92が設けられている。
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRと、を有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
このスタートスイッチ40の上方には、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には2枚又は3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて2枚又は3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている。
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、大当り確率の設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
このホッパーユニット24には、メダルセレクタ17から流下した正規のメダルを貯留するメダルタンク(図示せず)と、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御基板200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
なお、有効ライン86として、1ラインを示したが、これに限定されず、2〜5ライン、或いはV字形や山形を含めて6ライン以上としても良い。
また、遊技状態(図16参照)や投入枚数を問わず1ラインとしたが、これに限定されず、遊技状態や投入枚数で有効ラインの数を変えるようにしても良い。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。
前記前扉14と前記筐体12には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78、表示装置84とを備えている。
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示し、演出内容を表示可能な液晶表示装置である。
なお、表示装置84を用いて行われる種々の演出を液晶表示装置以外の表示装置、例えば、ドット表示器や、演出用の回転リールや、ランプなどを用いて行うようにしても良い。
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、主制御装置の一例であり遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御基板200(メイン制御手段ともいう)と、このメイン制御基板200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うための制御を行うサブ制御基板300(サブ制御手段ともいう)とを備えている。
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御基板200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、データ表示器などの遊技島設備やホールコンピュータに接続されている。
メイン制御基板200は、図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、有利区間制御手段260及び送信手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、有利区間制御手段260は、メイン制御基板200ではなく、サブ制御基板300が有しても良いし、又、メイン制御基板200とサブ制御基板300との両方に分けて有するようにしても良い。
メイン制御基板200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(2枚又は3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組み合わせが揃うと、当該図柄61の組み合わせに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
なお、設定値の段階は、6段階に限定されず、6段階未満の段階(具体的には、例えば3段階)や、7段階以上であっても良い。
役抽選手段210は、役に当選するか否かの役抽選を実行するものである。そして、役抽選において決定された役を当選役ともいう。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御基板200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数段階の設定値毎に予め定められた抽選確率で役に当選するか否かの役抽選を行うためのものである。
なお、役抽選手段210により抽選される役の種類と図柄61の組み合わせについては、図6〜図10に示すものに限定されない。
なお、当選役グループについては、図11〜図13に示すものに限定されない。
図11〜図13は、予め定められた複数種類の当選役グループを示し、各当選役グループは、1つの役又は複数の役の組み合わせから構成される。
そして、本実施の形態では、役抽選手段210は、役抽選により図11〜図13に示すいずれかの当選役グループが当選するか否かを決定している。
なお、図12及び図13における「LCRが正解でAT_1」などの表記は、当選役グループ「ATA1」に当選した場合は、ストップスイッチ50の押し順の正解がLCR、すなわち、左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチRの順であり、当該正解の押し順でストップスイッチ50が操作された場合にAT_1が成立(入賞)する旨を表すものである。
図14に示すように、各当選役グループは、遊技状態(図16参照)と投入枚数とに応じて、役抽選手段210による役抽選が行われるか否かが設定されている。
例えば、ボーナス移行役であっても、遊技状態「RT0」の場合に、マックスベットスイッチ34が操作された場合は、当選役グループ「RBB1」〜「RBB4」が抽選対象となるが、シングルベットスイッチ35が2回操作された場合は、当選役グループ「RBB5」、「RBB6」が抽選対象となる。
リール制御手段220は、メイン制御基板200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS13(図18参照)において行われる。
停止図柄判定手段230は、メイン制御基板200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組み合わせを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS14(図18参照)において行われる。
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS15(図18参照)において行われる。
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、図4に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス遊技状態制御手段253の各手段を有する。
ノーマル遊技状態制御手段251は、「ノーマル遊技状態」(図16参照)を制御するものである。ここで、ノーマル遊技状態は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態制御手段253によるボーナス遊技状態、以外の状態をいう。
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」(図16参照)を制御するものである。ここで、ボーナス内部中状態は、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に当選したが、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
ボーナス遊技状態制御手段253は、「ボーナス遊技状態」(図16参照)を制御するものである。
ボーナス遊技状態は、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させることで移行する。
そして、ボーナス遊技状態終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
有利区間制御手段260は、図17を用いて後述するストップスイッチ50の操作態様を報知不可能な非有利区間と、報知可能な有利区間とを制御するものである。
そして、後述する演出制御手段320を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
ここで、所定の遊技数に到達する前に、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合(後述するAT状態へ移行するか否かの抽選(AT状態移行抽選)に当選した場合は、有利区間制御手段260が有する天井遊技数カウンタにより計数されている遊技数は初期化される。
なお、所定の遊技数は、抽選により決定される場合に限定されず、予め定められた遊技数であっても良い。
これは、後述するように、3枚賭けでの遊技のみ、有利区間に関する処理、例えば、有利区間移行抽選や、押し順ナビなどが行われることから、有利区間に関する処理が行われない2枚賭けでの遊技の遊技数は計数されないようにしたものである。
もちろん、2枚賭けでの遊技でも、有利区間に関する処理を行うようにして、2枚掛けでの遊技数も計数するようにしてもよく、さらに、これらの有利区間に関する処理を行うか否かに拘わらず、2枚掛け及び3枚掛けでの遊技の遊技数を計数するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限遊技数(1500回)を消化する前(有利区間の上限遊技数に到達する前)であっても、予め定められた所定枚数の出玉(例えばいわゆるMY2400枚)を獲得したときには、これを契機に、上限遊技数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
また、本実施の形態では、図17に示すように通常状態としての有利区間通常状態中に、「所定の条件」が成立すると、前兆状態を経由して有利状態としてのAT状態に移行可能に形成されている。
「所定の遊技数」は、具体的には、先ず、有利区間制御手段260の抽選により、400回、500回、600回、700回、800回、965回のうちから決定されるいずれかの遊技数が決定される。
なお、上述した400回、500回、600回、700回、800回、965回のうちから抽選により決定した遊技数が最大の965回の場合には、上述した振れ幅の抽選を行わないようにしてもよい。
本実施の形態では、「レア役」としての移行契機役は、当選役グループのうちのスイカ(WM)、チェリー(NCH、HCH)、チャンス目(SPA、SPB)に設定されている。もちろん、レア役(移行契機役)は、特にこれらに限定されるものではなく、これに加えて、又は、これに代えて、別の役(当選役グループ)を設定してもよく、さらにこれらの一部だけに限定して設定してもよい。
なお、本実施の形態における有利区間制御手段260は、上述した「400回、500回、600回、700回、800回、965回のうちから抽選により決定されるいずれかの遊技数」に、上述した「振れ幅(1回〜32回のうちから抽選により決定されるいずれかの遊技数)」を加算した遊技数到達時の遊技で、役抽選結果に基づく移行抽選の契機となった場合(すなわち、役抽選結果、レア役としての移行契機役に当選した場合)には、上述した「役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態」を経由して、有利状態に移行するように設定している。
なお、本実施の形態では、上述したように、いわゆる天井の遊技数として、上述した400回、500回、600回、700回、800回、965回のうちから抽選により決定されるいずれかの遊技数に、上述した「振れ幅(1回〜32回のうちから抽選により決定されるいずれかの遊技数)」を加算しているが、特にこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、いわゆる天井の遊技数として、上述した400回、500回、600回、700回、800回、965回のうちから抽選により決定されるいずれかの遊技数に設定して、上述したような振れ幅等を設けないようにしてもよい。
本実施の形態では、上述したように、抽選により決定される遊技数が、複数種類(400回、500回、600回、700回、800回、965回)設けられている。
本実施の形態における有利区間制御手段260は、上述した複数種類の遊技数のうち、遊技数が最も多い遊技数(具体的には、965回)が選択された場合、上述した「所定の遊技数」実行した場合の前兆状態は、特定の前兆状態(具体的には、後述するように前兆状態の遊技数は1回〜5回のいずれかに設定されている)となるように設定している。
さらに、本実施の形態では、前兆状態の遊技数が複数種類設けられており、特定の前兆状態(具体的には、上述した抽選により決定される遊技数が965回の場合の前兆状態)の遊技数は、複数種類の前兆状態の遊技数の中で最も遊技数が少ないように設定されている。
具体的には、上述した抽選により決定される遊技数が965回の場合には、前兆状態の遊技数を1回〜5回の中から抽選によりいずれかの1つの遊技数に決定し、上述した抽選により決定される遊技数が、400回、500回、600回、700回、800回のいずれかの場合には、その都度、前兆状態の遊技数を10回〜14回の中から抽選によりいずれかの1つの遊技数に決定する。
つまり、本実施の形態では、「所定の遊技数」実行した場合の前兆状態を特定の前兆状態とするか否かは、上述した振れ幅を考慮せず、抽選により決定される遊技数で決定している。
なお、特定の前兆状態とするか否かの決定は、上述したものに限定されるものではなく、振れ幅を考慮して、「所定の遊技数」実行した場合の前兆状態を特定の前兆状態とするか否かを決定するようにしてもよい。
具体的には、上述した複数種類の遊技数のうち、遊技数が最も多い遊技数(具体的には、965回)が選択され、かつ上述した振れ幅が最も多い遊技数(具体的には、32回)が選択された場合に、「所定の遊技数」実行した場合の前兆状態を特定の前兆状態にすると決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態における有利区間制御手段260は、「役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合、いわゆる移行契機役に当選し、AT状態への移行抽選に当選した場合の前兆状態」の遊技数を、20回〜24回の中から抽選によりいずれか1つの遊技数に決定する。
また、上述した遊技数は同一であるが、表示装置84に表示されるキャラクターが、一方は、キャラクターAが登場し、他方は、キャラクターBが登場するようにして演出内容が異なるようにしてもよく、また、一方はストーリーAが展開され、他方はストーリーBが展開するようにして演出内容が異なるようにしてもよく、さらに、これらを任意の組み合わせで適当に組み合わせることで、演出内容が異なるようにしてもよい。
なお、これらの天井の遊技数や、前兆状態の遊技数は、予めどのような範囲から選択されるか等の情報を遊技者が知ることができるように形成されている。具体的に例えば、遊技機前面側の上パネル20や下パネル22の表面に直接、記載又は貼付したシール等に記載することで予め表示して遊技者に報知するようにしてもよく、また、当該遊技機10専用の冊子等を作成して当該遊技機10を設置する遊技ホールに置いて、又は当該遊技機10の横に載置してもよく、また、当該内容を、表示装置84を用いて遊技の途中で表示するようにしてもよく、また、当該内容を業界雑誌等に掲載して周知させるようにしてもよい。
なお、これらの積極的な周知手法を用いずに、当該遊技機10で長時間、遊技することにより経験で遊技者に理解させるようにしてもよい。
送信手段270は、サブ制御基板300へ信号を送信するためのものである。
サブ制御基板300は、図5に示すように、受信手段310、演出制御手段320の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
具体的には、サブ制御基板300は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
受信手段310は、送信手段270からの信号を受信するものである。
演出制御手段320は、図16に示す遊技状態及び図17に示す有利区間の状態に応じた遊技機10の演出を制御するものである。なお、この演出には、前兆状態における演出も含まれる。
つぎに、図16を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御基板200により管理され、図16に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態がある。
ノーマル遊技状態は、ノーマル遊技状態制御手段251により制御される。
ノーマル遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)に設定されている。
ノーマル遊技状態における役抽選によりボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に、ノーマル遊技状態からボーナス内部中状態へ移行し、停止表示された場合はボーナス遊技状態へ移行する。
また、ノーマル遊技状態では、図14(B)に示すように、賭け数が2枚の場合のみ当選役グループ「RBB5」、「RBB6」が役抽選の対象となっているため、遊技者は、マックスベットスイッチ34を操作せず、シングルベットスイッチ35を2回操作して投入枚数を2枚にすることが望まれる。
これは、後述するように、遊技状態「RT1」(RBB1F,RBB2F,RBB3F,RBB4F)では、賭け数が3枚である場合も2枚である場合も有利区間移行抽選がされないため、遊技状態「RT1」(RBB1F,RBB2F,RBB3F,RBB4F)に移行しないように、且つ、有利区間移行抽選が可能な遊技状態「RT2」に移行するように、遊技状態「RT2」のボーナス移行役である当選役グループ「RBB5」、「RBB6」を抽選対象に含めるようにするためである。
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」(図11参照)に当選し、当該ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に移行する。
ボーナス内部中状態におけるリプレイ役への当選確率は、ノーマル遊技状態よりも高く設定されている。
また、ボーナス内部中状態のうち、「RBB5F(RT2)」、「RBB6F(RT2)」に滞在中で賭け数が3枚の場合は、有利区間に関する処理、例えば、有利区間移行抽選や、押し順ナビなどが行われるが、賭け数が2枚の場合は、有利区間に関する処理は行われない。
しかし、賭け数が2枚の場合は、リール制御手段220により、対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示可能に設定されているが、図14(B)に示すように、ボーナス内部中状態「RBB5F(RT2)」、「RBB6F(RT2)」では、当選役グループ「HZ(ハズレ)」が役抽選の対象となっておらず、必ず他の当選役グループが当選しており、リール制御手段220は、ボーナス移行役「RBB5」、「RBB6」に対応する図柄61よりも、小役やリプレイを優先して引き込み制御が行われるため(いわゆる小役優先制御、リプレイ優先制御)、ボーナス移行役「RBB5」、「RBB6」の図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されることはないため、ボーナス内部中状態「RBB5F(RT2)」、「RBB6F(RT2)」に一旦移行した場合は、他の遊技状態に移行することはないように設定されている。
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技状態制御手段253により制御され、本実施の形態では、ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」(図11参照)に当選し、当該ボーナス移行役「RBB1」〜「RBB6」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示された場合に移行する。
ボーナス遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、「0」に設定されている。
そして、ボーナス遊技状態の終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
なお、ボーナス遊技状態「RBB1」〜「RBB4」は、規定数が3枚であるため、賭け数が2枚では遊技ができないようにされている。
なお、ボーナス遊技状態「RBB5」、「RBB6」は、規定数が2枚であるため、賭け数が3枚では遊技ができないようにされている。
図17に示すように、役抽選結果により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な「非有利区間」と、「非有利区間」から移行可能であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知可能な「有利区間」とがある。
「非有利区間」から「有利区間」には、本実施の形態では、役抽選により予め定められた役、図15に示すように、遊技状態が「RT0」で賭け数が3枚の場合では、当選役グループ「NXP1」、「NCH」、「HCH」、「SPA」、「SPB」、「WM」、「ATA1」〜「ATA12」、に当選した場合に「非有利区間」から「有利区間」への有利区間移行抽選がされ、当該有利区間移行抽選に当選することにより移行させる。
また、「非有利区間」から「有利区間」へは、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる有利区間移行抽選に当選することにより移行する場合に限定されず、役抽選により予め定められた役に当選した場合は有利区間移行抽選をすることなく有利区間へ移行するようにしても良い。
なお、区間報知ランプ90の点灯は、上述した場合に限定されない。
「有利区間」は、「非有利区間」よりも遊技者にとって有利な区間であって、「有利区間通常状態」、「AT状態」を備える。
また、有利区間には、図17に示すように、第1AT状態の終了時に突入する引き戻し抽選を行う引き戻し状態を有している。この引き戻し状態は、役抽選の結果、予め定めた所定の役に当選した場合に、有利区間制御手段260により、予め定めた所定の抽選確率で抽選を行い、当選した場合には、第1AT状態へ復帰する(引き戻される)、非当選の場合には、非有利区間通常状態へ移行する。
したがって、「有利区間」全体を通して遊技者にとって有利である必要はなく、「有利区間」の一部で遊技者にとって有利ではないことがあっても良い。
そのため、メイン制御基板200では、上限遊技数カウンタを備え、所定の上限遊技数(1500回)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の消化遊技数を計数している。
そのため、メイン制御基板200では、予め定められた所定枚数の出玉(いわゆるMY2400枚)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の投入枚数と払出枚数とを計数している。
また、有利区間移行時に行われる抽選は、遊技者によるスタートスイッチ40操作時に行われるが、これに限定されない。
有利区間通常状態は、「有利区間」における「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
有利区間通常状態は、非有利区間の非有利区間通常状態を継続した状態となっており、演出制御手段320により非有利区間通常状態と同様の演出が行われる。つまり、非有利区間通常状態と有利区間通常状態との違いは、滞在している区間が「非有利区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
ここで、第1AT状態への移行の期待度は、「有利通常状態」において、1種類の標準的なものに設定されているが、特にこれに限定されるものではなく、「低確」「通常」「高確」「超高確」等のように、期待度の異なる複数の状態を設定してもよい。このように設定した場合、後述するAT状態移行抽選において、AT状態への移行が決定される確率は、「超高確率」が最も高く、「低確」が最も低くなるように設定してもよい。
また、有利区間通常状態では、AT状態移行抽選、本前兆遊技数抽選、ガセ前兆遊技数抽選、上乗せ特化ゾーン設定抽選が行われる。
なお、AT状態移行抽選の抽選結果は、AT状態への移行、ガセ前兆への移行、非当選がある。
また、有利区間通常状態で行われる抽選は、上述のものに限定されず、又、上述のもののうち、実行されない抽選があっても良い。
さらに、有利区間通常状態で行われる抽選は、遊技者によるスタートスイッチ40操作時に行われるが、これに限定されない。
具体的には、例えば、天井機能により所定の遊技数到達時の遊技、いわゆる天井遊技数到達時の遊技で、役抽選結果に基づく、高確率状態やCZ状態等の所定の有利状態への移行抽選の契機となった場合、本実施の形態と同様に、役抽選結果に基づく有利状態(高確率状態、CZ状態)への移行抽選に当選した場合の前兆状態を経由して、有利状態(高確率状態、CZ状態)に移行するように形成してもよいものである。このような場合にも、本実施の形態と同様の作用及び効果を奏するものである。
そして、本抽選では、本実施の形態では、役抽選の当選確率の設定値が高いほどAT状態への移行が決定される確率が高く、設定値が低いほどAT状態への移行が決定される確率が低くなるように設定されているが、これに限定されず、設定値に依存せず、一律の当選確率で抽選するようにしても良い。
ここで、既に説明しているように、通常状態を所定の遊技数実行した場合、いわゆる天井の場合の前兆状態と、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態とは、上述した本前兆遊技数抽選において、当該抽選の結果、遊技数が異なるように設定されている。
そして、この「特定の前兆状態」の遊技数は、複数種類の前兆状態の遊技数の中で最も遊技数が少なくなるように設定されている。具体的には、上述した抽選により決定された遊技数が965回場合、所定の遊技数実行した場合、すなわち天井に到達した場合の前兆状態は、前兆状態の遊技数が他の場合と比較しても最も遊技数が少なくなるように設定されている複数の遊技数のグループから抽選により選択されるような抽選テーブルが用いられる。いわゆる天井の遊技数が多い場合(具体的には、上述した抽選により決定された遊技数が965回)には、前兆状態の遊技数も多くなると遊技開始のために投入しなければならないメダル数も多くなり遊技者に著しく不利益となるので、前兆状態の遊技数は、他の場合よりも少なくなるようにすることで遊技者を救済しているものである。
当該遊技数を消化することで、後述するように本前兆から第1AT状態へ移行する。
当該遊技数を消化することで、後述するようにガセ前兆から有利通常状態へ移行する。
前兆状態は、本前兆遊技数抽選、ガセ前兆遊技数抽選により決定された遊技数の間、第1AT状態へ移行する可能性があることを報知する煽り演出が行われる状態である。
そして、「前兆状態」の抽選により決定された遊技数を消化することで、「本前兆」の場合は、「第1AT状態」へ移行し、「ガセ前兆」の場合は、「有利通常状態」へ移行する。
なお、前兆状態で行われる抽選は、上述のものに限定されない。
「AT状態」は、「非有利区間」より遊技者に有利な状態である。当該「AT状態」に移行すると、所定の役の入賞をアシストするための報知演出として、当選した役の押し順が報知(押し順ナビ)される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
そして、「AT状態」の終了後、非有利区間通常状態へ移行する。
なお、「AT状態」が備える状態には、上述したものに限定されず、他の状態を備えても良い。
第1AT状態は、AT状態の一例である。
なお、AT状態の一例は、第1AT状態に限定されず、遊技数や抽選確率や、演出内容等が異なる別のAT状態としての第2AT状態等を設けてもよい。
第1AT状態の遊技数は、予め定めた遊技数だけ実行可能である。
すなわち、押し順報知(いわゆるナビ発生)を実行した遊技では、メダルの獲得枚数に拘わらず、ポイントが減算されるものである。このようにすると、遊技者の停止操作ミスの如何によって、第1AT状態中に獲得可能なメダル枚数に差異を生じさせることができる。
本実施の形態に係る上乗せ特化ゾーンは、有利区間通常状態又は第1AT状態中に、役抽選手段210の役抽選結果、予め定めた所定の役に当選した場合に行われる抽選に当選した場合に移行可能な状態であって、第1AT状態の遊技数の上乗せが可能な遊技状態である。
なお、有利区間移行時の有利区間通常状態において実行される上乗せ特化ゾーン設定抽選に当選した場合、有利区間中の最初のAT状態は、上乗せ特化ゾーンから開始され、かかる場合には、有利区間通常状態から上乗せ特化ゾーンへ移行し、上乗せ特化ゾーン終了後、第1AT状態が開示されることになる。
有利区間制御手段260は、この上乗せ特化ゾーンにおいて、予め定めた遊技数(具体的には、遊技数5回)に到達するまで、毎回の遊技で第1AT状態の遊技数の上乗せ抽選を行うように設定されている。なお、当該遊技状態は、最低保障回数が5回に設定されているが、最後に継続抽選が行われ、継続抽選に当選した場合は、当該遊技状態が継続され、継続抽選に外れるまで当該遊技状態が継続されるように設定されている。
なお、第1AT状態の上乗せ遊技数は、上乗せをすることに決定した場合、上乗せ遊技数50回、100回、200回、300回の中から抽選により決定される。もちろん、この上乗せ遊技数や、上述した最低保障回数等の数値は、これらの数値に限定されるものではなく、他の数値に設定してもよい。
本実施の形態では、「AT状態」には、引き戻し状態を備えている。
引き戻し状態は、継続抽選により第1AT状態を継続することが決定されない場合に、第1AT状態から移行し、所定の遊技数の間、例えば3回の間、第1AT状態を再び行わせるか否かの引き戻し抽選が行われる状態である。
また、引き戻し抽選に当選しなかった場合は、非有利区間通常状態へ移行する。
なお、役抽選により予め定められた役に当選することにより行われる場合に限定されず、毎遊技行うようにしても良い。
また、第1AT状態において、所定の契機で継続ストック抽選が行われ、継続ストックを獲得可能であり、継続ストックをストック可能に形成されている。この継続ストックがある場合には、第1AT状態が終了すると、引き戻し状態へ移行し、継続ストックを1個減算するとともに、第1AT状態へ移行することが可能となるように形成されている。
図18に示すフローチャートに基づいて、メイン制御基板200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS14において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組み合わせに対して所定の役の図柄61の組み合わせが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御基板200からサブ制御基板300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS15に進む。
例えば、上述したように、回転リール62が3個ある場合を用いて説明したが、これに限定されず、3個以外の、例えば4個であっても良い。
先ず、図19に示すように、ステップS230において、有利区間制御手段260により、カウントしている遊技数が天井の遊技数に到達したか否かが判定される。そして、カウントしている遊技数が天井に到達していると判定された場合、次のステップS231に進み、到達していないと判定された場合、ステップS251(図20)に進む。
ステップS232において、役抽選結果に基づくAT移行抽選に当選(AT状態移行抽選においてAT状態への移行が決定)した場合の前兆状態の実行処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
ステップS233において、天井到達に基づく前兆状態(天井の遊技数に到達した場合の前兆状態)の実行処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
ステップS252において、有利区間制御手段260により、有利状態(AT)への移行抽選処理が行われる。そして、次のステップS253に進む。
ステップS253において、AT移行抽選の結果、AT移行抽選に当選したか否かが判定される。AT移行抽選に当選したと判定された場合、次のステップS254に進み、当選していないと判定された場合、ステップS255に進む。
一方、ステップS253でAT移行抽選に当選していない(AT状態移行抽選においてAT状態への移行が決定されていない)と判定された場合又はステップS251で役抽選の結果、移行契機役に当選していないと判定された場合、ステップS255において、役抽選の結果、ガセ前兆演出に当選しているか否か(AT状態移行抽選においてガセ前兆への移行が決定されたか否か)、または、ガセ前兆抽選に当選しているか否かが判定される。ガセ前兆演出に当選している(AT移行抽選においてガセ前兆への移行が決定、または、ガセ前兆抽選に当選)と判定された場合、ステップS256に進み、当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップS256において、ガセ前兆演出の実行処理が行われる。そして、当該処理が終了する。
なお、本実施の形態では、ステップS231において天井到達か否かの判断を行った後、ステップS232において、移行契機役に当選か否かの判断を行っているが、この順番は特にこれに限定されるものではなく、逆にしてもよい。すなわち、移行契機役に当選か否かの判断を行った後、移行契機役に当選している場合に、天井到達か否かの判断を行うようにしてもよいものである。具体的には、例えば、有利状態(AT状態)への移行抽選でNo(非当選)の場合に、天井到達か否かの判断(S231)を行って、天井到達の場合に役抽選結果に基づくAT移行抽選に当選した場合の前兆状態の実行処理(S232)を行うようなものが含まれるものである。
なお、天井到達遊技でAT状態移行抽選の移行契機役に当選した場合、AT状態移行抽選を行わず、役抽選結果に基づくAT移行抽選に当選した場合の前兆状態の実行処理を行うようにしてもよいものである。
上述したような構成を有することにより、本実施の形態に係る発明は下記に示すような作用及び効果を奏する。
ここで、通常状態としての有利区間通常状態を所定の遊技数到達した時の遊技で、さらに役抽選結果に基づくAT状態への移行契機役に当選した場合に、仮に所定の遊技数実行した場合(いわゆる天井に到達した場合)の前兆状態が行われると、せっかく役抽選結果に基づく移行抽選の契機となったにも拘わらず、遊技者は、役抽選結果に基づく移行抽選の契機になったことが無駄引きになってしまったという印象を持ってしまう。
結果として、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態を経由して、有利状態に移行することにより、遊技者に無駄引き感を与えず、遊技者が不満を感じて遊技意欲が減退するようなことを防ぐことができる。
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示装置 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 90 区間報知ランプ
92 投入センサ 94 払出センサ
95 ホッパーモータ 96 オーバーフローセンサ
100 制御装置 200 メイン制御基板
210 役抽選手段 220 リール制御手段
230 停止図柄判定手段 240 払出制御手段
250 遊技制御手段 251 ノーマル遊技状態制御手段
252 ボーナス内部中状態制御手段 253 ボーナス遊技状態制御手段
260 有利区間制御手段 270 送信手段
300 サブ制御基板 310 受信手段
320 演出制御手段
Claims (5)
- 通常状態と、当該通常状態より遊技者に有利な有利状態とを有する遊技機において、
前記通常状態中に、所定の条件が成立すると、前兆状態を経由して前記有利状態に移行可能であり、
前記所定の条件は、前記通常状態を所定の遊技数実行した場合、又は、役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合であり、
前記前兆状態は、前記通常状態を前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態と、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態とを有し、
前記所定の遊技数到達時の遊技で、前記役抽選結果に基づく移行抽選の契機となった場合、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態を経由して、前記有利状態に移行することを特徴とする遊技機。 - 前記通常状態を前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態と、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態とは、遊技数が異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記通常状態を前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態と、前記役抽選結果に基づく移行抽選に当選した場合の前兆状態とは、実行される演出内容が異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
- 前記所定の遊技数が複数種類設けられ、
複数種類の前記所定の遊技数のうち、遊技数が最も多い前記所定の遊技数が選択された場合、前記所定の遊技数実行した場合の前兆状態は、特定の前兆状態であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。 - 前記前兆状態の遊技数が複数種類設けられ、
前記特定の前兆状態の遊技数は、複数種類の前記前兆状態の遊技数の中で最も遊技数が少ないことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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