JP7264551B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来、遊技場等に設置される遊技機があった(例えば特許文献1)。
特開2014-117526号公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の一形態は、第1遊技価値数と、第2遊技価値数と、を含む複数の遊技価値数のうち、1回の遊技に使用する遊技価値数を設定可能な設定手段と、第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、前記第1遊技状態において通常区間に制御可能であり、且つ、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第3遊技状態と、において有利区間に制御可能な遊技区間制御手段と、前記有利区間において、前記設定手段により前記第1遊技価値数が設定されている場合、第1差遊技価値数を更新可能な第1更新手段と、前記有利区間において、前記設定手段により前記第1遊技価値数が設定されている場合、第2差遊技価値数を更新可能な第2更新手段と、を備え、前記第1更新手段は、前記有利区間において、前記設定手段により前記第2遊技価値数が設定されている場合、前記第1差遊技価値数を更新せず、前記第2更新手段は、前記有利区間において、前記設定手段により前記第2遊技価値数が設定されている場合、前記第2差遊技価値数を更新可能であり、前記遊技状態制御手段は、前記第2遊技状態において、前記第1差遊技価値数が所定値に到達した場合、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、前記第3遊技状態において、前記第2差遊技価値数が前記所定値よりも多い特定値に到達した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に制御可能であり、前記遊技区間制御手段は、前記第2差遊技価値数が前記特定値に到達した場合、遊技区間を前記通常区間に制御することが可能であることを特徴とする遊技機の構成にした。
第1実施形態の遊技機を手前側から見た図、内部構成を示す斜視図である。 第1実施形態のリールの図柄を説明する図である。 第1実施形態の遊技機のブロック図である。 第1実施形態の各種テーブルを示す図である。 第1実施形態の各種テーブルを示す図である。 第1実施形態の各種テーブルを示す図である。 第1実施形態の各種テーブルを示す図である。 第1実施形態の各種テーブルを示す図である。 第1実施形態のRT状態及びボーナス状態の移行遷移を説明する図、通常区間及び有利区間の移行遷移を説明する図である。 第1実施形態のステージ間の移行遷移を説明する図である。 第1実施形態の通常ステージの表示画面、ATチャレンジの表示画面を示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスAの表示画面を示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスAの表示画面(抽選方法選択)示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスAの表示画面(電断発生時)を示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスAの表示画面(抽選方法「安定」)を示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスAの表示画面(抽選方法「波乱」)を示す図である。 第1実施形態の擬似ボーナスB、エピソードステージ、差枚数管理ATステージ、キャラ獲得特化ゾーンの表示画面を示す図である。 第1実施形態のエピソードステージのEP選択を説明する図である。 第1実施形態のバトルステージの表示画面を示す図である。 第1実施形態のバトルステージの表示画面を示す図である。 第1実施形態の戦績告知ステージの表示画面を示す図である。 第1実施形態のエンディングA,Bの状態を、タイムチャートの形態で説明する図である。 第1実施形態のエンディングA,Bの表示画面を示す図である。 第1実施形態のエンディングA以外の遊技状態からエンディングBに移行する場合の演出制御を説明する図である。 第1実施形態のエンディングB、有利区間の関係を説明する図である。 第1実施形態の有利区間リミッタ到達前に有利区間が終了した場合のリザルト画面を示す図である。 第1実施形態の有利区間リミッタ到達により有利区間が終了した場合の表示画面の遷移を説明する図である。 第2実施形態のエンディングA,Bの状態を、タイムチャートの形態で説明する図である。
(実施形態)
図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1~図27を参照して、第1実施形態について説明する。
[遊技機10の構成]
遊技機10は、遊技場等に設置されるスロットマシンである。
図1に示すように、遊技機10は、前面に開口部を有する筐体10bと、開口部を開閉可能に覆う前扉10aとを備える。
図1~図3に示すように、遊技機10は、メダル投入口11、BETボタン12(12a,12b,12c)、スタートレバー13、停止ボタン15(15L,15C,15R)(停止操作手段)、有利区間ランプ16、表示部17、ランプ18、スピーカ19(出力手段)、リール20(20L,20C,20R)(変動表示手段)、ドラムユニット21、メダル払出装置22、設定ボタン24、主制御基板25、副制御基板26を備える。
なお、遊技機10は、主制御基板25、副制御基板26に設けられた記憶部、制御部を備え、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、遊技機10の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
メダル投入口11は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口11の内部には、メダルセレクタ11a(メダル検出手段)が設けられている。メダルセレクタ11aは、メダル投入口11に投入されたメダルを検出するセンサ等であり、検出信号を主制御部25b(後述する)に出力する。
BETボタン12、スタートレバー13、演出ボタン14、停止ボタン15L,15C,15Rは、遊技者が遊技をするために操作する操作部である。
BETボタン12a,12b,12cは、掛け数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能な操作手段の一例である。BETボタン12a,12b,12cが操作されることにより、それぞれ、掛け数1枚、2枚、3枚が設定される。実施形態では、1枚、2枚、3枚のメダル掛け数によるゲームを、それぞれ1BET遊技、2BET遊技、3BET遊技ともいう。
スタートレバー13は、リールを回転し、ゲームを開始したりするための傾動操作を遊技者から受け付ける。
演出ボタン14は、演出を実行するための操作を遊技者から受け付ける。演出ボタン14が操作されることにより、例えば、各種情報を示唆、出力等するめの演出が実行される。
停止ボタン15L,15C,15Rは、リール20L,20C,20Rの停止操作を行うための操作手段の一例である。停止ボタン15L,15C,15Rは、各リール20L,20C,20Rに対応して設けられており、変動表示されている図柄を停止するための操作を受け付け可能である。停止ボタン15L,15C,15Rは、例えば、各ボタンに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより、押下操作可能な状態となる。
有利区間ランプ16は、有利区間(後述する)に滞在中において、点灯するように制御される。なお、遊技機10は、有利区間ランプ16に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
表示部17、ランプ18、スピーカ19等は、各種情報を出力することにより、報知手段、演出手段等として利用できる。
表示部17は、液晶表示装置等である。表示部17は、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。また、後述するように、表示部17は、停止ボタン15L,15C,15Rの操作順を、押し順ナビ30L,30C,30Rを表示することにより、ナビゲート(報知)する。
ランプ18、スピーカ19は、発光、音による演出等を行う。
また、スピーカ19は、停止ボタン15L,15C,15Rの操作順を、表示部17の押し順ナビ30L,30C,30Rと同様にナビゲートする。
リール20(20L,20C,20R)は、図柄(識別情報)を変動表示する可変表示手段の一例である。
各リール20L,20C,20Rの周面には、複数(例えば20個)の図柄が表されている。
図2に示すように、図柄の種類は、例えば、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「青7(青文字の7)」、「白7(白抜き文字の7)」等である。
ドラムユニット21は、リール20L,20C,20Rを回転駆動させる装置である。ドラムユニット21は、筐体10b内部に設けられている。
上記形態により、回転駆動されるリール20L,20C,20Rの周面の一部の図柄が、前扉10aの前面の窓部で視認されることにより、図柄が変動表示される。
なお、可変表示手段の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。また、可変表示手段の形態は、機械的なリールではなく、図柄を液晶表示装置等に表示する形態でもよい。
メダル払出装置22は、ホッパ22aに貯留されたメダルを、メダル払出口22bに払い出す装置である。
設定ボタン24は、遊技場の管理者等の選択操作を受け付けることにより、各当選役の当選確率の設定(つまり遊技の有利度合の設定)を複数の確率値(設定値)のなかから選択し、設定するために用いられる。
図3に示すように、主制御基板25と、メダルセレクタ11a、BETボタン12、スタートレバー13、停止ボタン15、有利区間ランプ16、ドラムユニット21、メダル払出装置22及び設定ボタン24とは、通信ケーブルで接続されており通信可能である。
主制御基板25は、記憶部25a(記憶手段)、主制御部25bを備える。
記憶部25aは、遊技に関する遊技プログラム、各種抽選を行うためのテーブル(図4~図8参照)等の各種情報等を記憶する。
主制御部25bは、記憶部25aのプログラムによって動作する。これにより、主制御部25bは、遊技機10の遊技の進行に関する処理等を行う。
また、主制御部25bは、スタートレバー13等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部25aに記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置22等の装置を制御することにより、遊技機10の遊技を実現する。
主制御部25bの詳細な処理は、後述する。
副制御基板26と、表示部17、ランプ18及びスピーカ19との間は、通信ケーブルで接続されており通信可能である。
副制御基板26は、記憶部26a、副制御部26bを備える。
記憶部26aは、遊技に関する遊技プログラム等の各種情報等を記憶する。
副制御部26bは、主制御基板25の主制御部25bから一方向で送信される情報に基づいて、遊技機10の遊技に同期した演出等の処理、制御を行う。副制御部26bは、表示部17、ランプ18、スピーカ19等を制御することにより、映像出力、ランプ発光、ファンファーレ音出力等による演出を行う。これらの出力、演出は、例えば、遊技状態の移行を報知するもの、各遊技状態に対応したもの等である。
副制御部26bの詳細な処理は、後述する。
図4~図8は、第1実施形態の各種テーブルを説明する図である。
これらのテーブルは、主制御基板25の記憶部25aが記憶するが、一部テーブル(押し順表示パターンテーブル35等)は、副制御基板26の記憶部26aが記憶するように適宜変更してもよい。
(当選確率)
図4、図5に示す内部抽選テーブル31a、配当テーブル31bは、3BET遊技実行時に参照され、内部抽選テーブル32a、配当テーブル32bは、2BET遊技実行時に参照される。
内部抽選テーブル31a,32aは、各ゲームにおける各当選役の当選確率を規定する。内部抽選テーブル31a,32aは、各当選役と、当選確率とを対応付けて記憶する。内部抽選テーブル31a,32aは、設定1~6に対応した情報を有する。
設定は、設定1が最も低設定であり、設定6が最も高設定である。設定は、高設定である程、遊技者にとって有利である。
なお、設定は、5段階以下でも、7段階以上でもよく、また、各種当選役の振り分け率も一部又は全部について同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
配当テーブル31b,32bは、各ゲームにおける停止図柄の組み合わせと、メダル払出枚数とを対応付けて記憶する。
その他のテーブル、及び各テーブルを用いた遊技の詳細は、後述する。
[遊技機10の基本動作]
主制御基板25の主制御部25b、副制御基板26の副制御部26bは、以下のように、ゲームの基本動作を行う。
各ゲーム(実施形態では当該ゲーム、今回ゲームともいう)の開始時には、メダル(クレジットメダルも含む)を用いて掛け数の設定を行う。
掛け数の設定は、メダル投入口11から直接メダルを投入して設定する方法、BETボタン12を押下操作して設定する方法等を有する。
メダル投入口11からメダルを投入する方法では、投入分のメダル枚数に対応する所定数の掛け数(ただし、メダル3枚に対応する掛け数「3」が上限)が設定されることになる。
BETボタン12を用いる方法では、BETボタン12a,12b,12cが操作されると、クレジットメダルから、それぞれ、1枚、2枚、3枚のメダル数が減算され、減算された分が掛け数として設定される。クレジットメダルは、メダル投入口11からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、内部データとしてメダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
メダル投入やBETボタン12の操作により設定された掛け数は、記憶部25aに記憶される。そして、掛け数が所定数になったときに、1回の遊技を実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
上記ゲーム開始可能な状態では、スタートレバー13の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー13が傾動操作(ゲーム開始操作)をされると、ゲームが開始される。実施形態では、このようにスタートレバー13の操作が有効な状態で操作されることを、「レバー操作」ともいう。レバー操作に応じて、リール20L,20C,20Rが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役等の複数の当選役(ハズレ役を含む)のなかから今回ゲームの抽選結果をリール20L,20C,20Rの停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。これにより、主制御部25bは、遊技媒体を付与するか否かに関して、内部抽選による判定を行う。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、実施形態では、内部抽選処理は、リール20L,20C,20Rが定常回転に達する前に完了するものとするが、リール20L,20C,20Rが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
各リール20L,20C,20Rは、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。このような定常回転に達すると、各リール20L,20C,20Rに対応して設けられた停止ボタン15L,15C,15Rが押下操作可能な状態(停止ボタン操作の有効化)となる。
このような状態において各停止ボタン15L,15C,15Rが押下操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組み合わせで停止するように、各リール20L,20C,20Rが停止制御される。
なお、実施形態では、3つのリール20を停止するために3つの停止ボタン15が1回ずつ計3回操作される場合において、操作されるボタンを操作順に第1停止ボタン、第2停止ボタン、第3停止ボタンともいい、第1停止ボタン、第2停止ボタン、第3停止ボタンによって停止されるリール20を、それぞれ第1リール、第2リール、第3リールともいう。また、第1リール、第2リール、第3リールを停止するために各停止ボタンを遊技者が停止操作することを、第1リール停止操作、第2リール停止操作、第3リール停止操作ともいう。さらに、第1リール、第2リール、第3リールを停止するために停止操作された停止ボタンから遊技者の指等が離れたことを検出した時点後のことを、それぞれ第1リール停止操作後、第2リール停止操作後、第3リール停止操作後ともいう。
そして、第3リール停止操作後に、入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせを判定した結果、所定の図柄の組み合わせであるときに入賞と判定され、図柄の組み合わせに応じた遊技価値が付与される。
遊技価値の一例として、小役に対応する図柄の組み合わせの停止により、小役入賞が判定され、メダル払出装置22が駆動制御されることにより、メダル払出口22bに所定数のメダルが払い出される(図4、図5の配当テーブル31b,32b参照)。
なお、メダルの払出は、クレジットメダルの上限数を超える分のみが払い出されるように構成することもできるが、所定のボタン等を事前に操作することにより、入賞が発生するごとに、入賞に対応するメダルが払い出されるように構成することもできる。
停止状態では、リール20L,20C,20Rそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が機外から視認可能に停止(「停止表示」ともいう)する。これにより、主制御部25bは、上記内部抽選による判定結果に基づく態様で、変動表示している図柄を停止表示可能に制御する。
そして、主制御部25bは、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無を判定する。
主制御部25bは、中段(上下方向に連続する3つの図柄のうち中央)の入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせに基づいて、入賞の判定を行う。なお、入賞ラインは、これに限定されず、例えば、上段、中段、下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインにしてもよく、また、これら5ラインのうち1以上の任意のラインにしてもよい。
(当選役)
当選役は、例えば、「小役」、「リプレイ役」、「ボーナス役」等を有する。
「小役」に対応する図柄の組み合わせは、例えば、ベル役、レア役、チャンス目役、ハズレ役等である。
「ベル役」に対応する図柄の組み合わせは、入賞ライン上の「リール20L(左)・リール20C(中)・リール20R(右)」の順に、「ベル・ベル・ベル」である。
さらに、「ベル役」は、「共通ベル役」、「押し順ベル役1~6」を有する。
「共通ベル役」に当選時には、押し順に関係なく図柄の組み合わせが揃う。「押し順ベル役1~6(後述する)」の何れかに当選時には、押し順に従うことにより図柄の組み合わせが揃う。
レア役は、チェリー役、スイカ役を有する。チェリー役の図柄の組み合わせは、「チェリー・ANY・ANY」(ただしANYは任意の図柄)であり、スイカ役の図柄の組み合わせは、「スイカ・スイカ・スイカ」である。
副制御部26bは、レア役に当選した遊技では、これらに対応する図柄の画像、又はその図柄を示唆する画像を、表示部17に表示する。遊技者は、この表示に従って目押しをともなう操作、つまり、表示部17等に表示された図柄と同じ図柄が入賞ライン上に停止するタイミングで各リール20L,20C,20Rの停止操作をすればよい。主制御部25bは、この停止操作に応じて、当選役に対応する図柄の組み合わせを停止表示する。
「チャンス目役」の図柄の組み合わせは、「ベル・スイカ・スイカ」等である。
「リプレイ役」に対応する図柄の組み合わせの停止により、リプレイ入賞が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、すなわち、メダルを費やすことなく遊技可能な状態となる。
「リプレイ役」に対応する図柄の組み合わせは、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(通常リプレイ)等である。
ボーナス役(リプレイ役及びボーナス役の重複)は、ボーナス役1,2を有する。
「ボーナス役1」に対応する図柄の組み合わせは、「白7・チェリー・ブランク」等である。「ボーナス役2」に対応する図柄の組み合わせは、「青7・チェリー・ブランク」等である。この図柄の組み合わせの停止に基づいて、遊技状態は、ボーナス状態に移行する。ボーナス状態の詳細は、後述する。
(押し順)
押し順とは、停止ボタン15L,15C,15Rに対する操作順序である。
本実施形態では、押し順をともなう当選役として、押し順ベル役1~6を有する。
以下のように、主制御部25bは、内部抽選による判定結果が押し順ベル役1~6であり、且つ、停止ボタン15L,15C,15Rへの操作態様が押し順に従ったものである場合に、ベル役に対応した図柄の組み合わせである「ベル・ベル・ベル」で、図柄を停止表示させる制御を実行する。
AT状態(後述する)において「押し順ベル役1~6」に当選した場合には、副制御部26bが、表示部17、スピーカ19を制御することにより、押し順を報知する制御を行う。押し順の報知は、例えば当選役が「押し順ベル役1」であれば、「1」、「2」、「3」の押し順ナビ30L,30C,30Rを左から右に順に表示部17に表示し(図1(A)参照)、「左」、「中」、「右」の音声をスピーカ19から出力することにより、停止ボタン15の操作順「15L→15C→15R」を報知する。
このように、表示部17、スピーカ19は、停止ボタン15L,15C,15Rの操作順に関する情報(特定情報)を出力する。
なお、表示部17、スピーカ19に加えて、又はこれらに代えて、停止ボタン15L,15C,15Rの操作順に点灯するランプ等を設けてもよい。
遊技者が、このナビゲートに応じて、停止ボタン15を操作することにより、「押し順ベル役1」に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、遊技者に遊技価値(規定枚数のメダルの払い出し、遊技状態の移行等)が付与される。
一方、「押し順ベル役1~6」に当選した場合に、押し順に従わずに、停止ボタン15を操作したときには、「押し順ベル役1~6」に対応する図柄の組み合わせが停止されない。詳細な説明は省略するが、実施形態では、このようなベル取りこぼしの操作がされた場合には、所定の図柄の組み合わせが停止表示し、また、1枚のメダルを払い出すように制御される。
[遊技機10の遊技の流れ]
実施形態の遊技機10の遊技の流れの一例を説明する。
主制御基板25の主制御部25b、副制御基板26の副制御部26bは、遊技機10を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(実施形態では「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。
(RT状態、ボーナス状態)
図9(A)に示すように、遊技状態は、RT0状態、RT1状態(ボーナス移行待機状態)、ボーナス状態の間で移行可能に制御される。なお、本実施形態のRT状態は、2つであるが、1つ又は3つ以上であってもよい。
RT状態、ボーナス状態には、遊技機10の基本的な遊技状態である。
RTは、リプレイタイムの略称である。本実施形態のRT状態は、リプレイ役の当選確率が定められたRT0状態、RT1状態を有する。
図4、図5の内部抽選テーブル31a,32aに示すように、RT0状態は、3BET遊技及び2BET遊技で、当選可能なボーナス役が異なる。つまり、RT0状態は、2つのボーナス役のうち、3BET遊技ではボーナス役1のみが当選可能であり、一方、2BET遊技ではボーナス役2のみが当選可能である。
また、ボーナス状態は、例えば、共通ベル役のみが当選する遊技状態である。
RT0には、設定リセット後、RAMクリア後等に制御される。
RT0状態からRT1状態へは、上記3BET遊技でボーナス役1に当選したこと、又は2BET遊技でボーナス役2に当選したことに基づいて移行する。
このため、RT1状態は、ボーナス役1に内部当選した状態、ボーナス役2に内部当選した状態の2つの状態を有する。
RT1状態のうちボーナス役1に内部当選した状態において、3BET遊技することにより、ボーナス役1に対応した図柄の組み合わせである「白7・チェリー・ブランク」が停止すると(ボーナス役1入賞)、これに基づいてボーナス状態1に移行する。
一方、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態において、2BET遊技することにより、ボーナス役2に対応した図柄の組み合わせである「青7・チェリー・ブランク」が停止すると(ボーナス役2入賞)、これに基づいてボーナス状態2に移行する。
なお、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態、かつ、AT状態(後述する)中に押し順ベル役に当選した場合には、押し順に従って停止操作されることにより、ベル役に対応した図柄の組み合わせが停止表示する。また、押し順ベル役の当選時において押し順に従わずに停止操作された場合には、こぼし目に対応した所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、1枚のメダルが払い出される。
ボーナス状態1からRT0状態へは、ボーナス状態1に滞在中において、ボーナス状態1の終了条件が成立したことに基づいて移行する。ボーナス状態1の終了条件は、メダルの払い出し枚数が40枚を超えることである。ボーナス状態1滞在中には、3BET遊技で共通ベル役のみが当選する。このため、6回の3BET遊技が実行されるとメダルが48枚(8枚払出×6回)が払い出され、RT0状態に移行することになる。
ボーナス状態2からRT0状態へは、ボーナス状態2に滞在中において、ボーナス状態2の終了条件が成立したことに基づいて移行する。ボーナス状態2の終了条件は、メダルの払い出し枚数が5枚を超えることである。ボーナス状態2滞在中には、2BET遊技で共通ベル役のみが当選する。このため、3回の2BET遊技が実行されとメダルが6枚(2枚払出×3回)が払い出され、RT0状態に移行することになる。
上記処理によって、遊技機10は、基本的に、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態で遊技が行われる仕様になっている。
すなわち、仮に、ボーナス状態1,2に移行しても、獲得メダルの増加の期待が低いので、通常、遊技者は、ボーナス状態1,2への移行を狙った遊技を行わない。
また、遊技機10は、店舗の開店前等に、店員等がRT0状態に滞在中において2BET遊技をすることにより、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態で、準備されるといった運用を想定している。遊技者は、この状態でも、獲得メダルの増加の期待が低いボーナス役2の入賞を狙わない。また、遊技機10は、後述するように、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態で3BET遊技をすることにより、各ステージでの遊技が進行し、さらに、ステージ間を移行する仕様である。
このため、遊技機10は、基本的に、RT1状態のうちボーナス役2に内部当選した状態で、ボーナス役1には入賞させずに、遊技させる遊技性を有する。
(通常区間、有利区間)
図9(B)に示すように、遊技機10の遊技区間は、通常区間、有利区間を有する。なお、図9(B)に示す各ステージの詳細な説明は、後述する。
通常区間は、通常ステージ、リザルトステージ滞在中の遊技区間である。なお、この場合の通常ステージは、設定変更後、同一設定打ち直し後、RAMクリア後の遊技、ATチャレンジの終了後の遊技である。
有利区間は、通常区間から移行後の通常ステージ(つまり、遊技状態は、通常ステージに滞在した状態で、通常区間から有利区間へ移行可能である)、通常ステージから移行後のAT状態に滞在中の遊技区間である。
通常区間から有利区間への移行条件は、通常区間滞在中において、RT1状態に滞在中(2BET遊技時に当選するボーナス役2を持越し中)に、ハズレ役以外の役に当選したことである。ハズレ役以外の役に当選した場合は、当該当選ゲームの第3リール停止操作後に、通常区間から有利区間に移行する。
AT状態では、最初に、ATチャレンジに滞在し、ATチャレンジ滞在中に擬似ボーナスへの移行抽選が行われる。この擬似ボーナスへの移行抽選に非当選であった場合には、通常区間である通常ステージに移行する。
擬似ボーナス以降の遊技状態に移行後には、リザルトステージを経由して、有利区間である通常ステージに移行する。
このため、有利区間から通常区間への移行条件は、ATチャレンジ滞在中において擬似ボーナスへの移行抽選に非当選であったこと、又は擬似ボーナス以降の遊技状態に移行後にさらにリザルトステージに移行したことである。
なお、ATチャレンジから擬似ボーナスへの移行抽選に非当選の場合にも、リザルトステージ等と同様なステージを経由することにより、有利区間である通常ステージに移行するようにしてもよい。
(遊技に関するカウンタ)
図6に示すように、主制御部25bは、遊技結果をカウントし、以下のカウンタ情報をカウンタテーブル33に記憶する。
・カウンタA1…有利区間中のゲーム数のカウント値
・カウンタB1…有利区間中の獲得枚数(差枚数)のカウント値
・カウンタA2…有利区間中の3BET遊技でのゲーム数のカウント値
・カウンタB2…有利区間中の3BET遊技での獲得枚数(差枚数)のカウント値
すなわち、カウンタA1,B1は、有利区間リミッタ(有利区間における上限遊技回数)に関するカウンタである。主制御部25bは、カウンタA1の示す値が1500に到達、又はカウンタB1の示す値が2400に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
また、カウンタA2,B2は、3BETゲームに関する遊技情報のカウンタである。主制御部25bは、カウンタA2の示す値が1460に到達、又はカウンタB2の示す値が2220に到達した場合に、エンディングBに移行させる。
詳細は後述するが、エンディングB滞在中のゲーム数は、31Gであり、最大獲得枚数155枚である。このため、有利区間において3BET遊技を行っていた場合には、有利区間リミッタに到達する前に有利区間が終了する。遊技機10は、このような3BET遊技によって遊技が進行することを想定した仕様である。
なお、詳細な説明は省略するが、遊技機10は、遊技の進行に応じて更新される複数種類のカウンタ(ATステージ(後述する)に滞在中のゲーム数を管理するカウンタ、差枚数管理ステージの差枚数、ST回数(後述する)を管理するカウンタ等)を備えている。これらのカウンタは、3BET遊技が行われることで更新するが、2BET遊技を行った場合には更新しないように制御される。これにより、遊技機10は、ATに関連する遊技が3枚掛けよりも少ない掛け数で進行してしまうことを防止している。
(非AT状態、AT状態)
ATは、アシストタイムの略称である。AT状態は、押し順ベル役1~6の当選時において、停止ボタン15L,15C,15Rの操作順が報知されることにより、押順ベル役の入賞をアシストする遊技状態である。このため、AT状態中は、非AT状態中に比べて出玉スピードが速くなる。
非AT状態は、各ゲームの抽選結果が押し順ベル役1~6であっても、停止ボタン15L,15C,15Rの押し順が、報知されない。このため、遊技者は、基本的に押順ベル役に対応した図柄の組み合せを、停止表示させることが困難である。
このため、遊技機10の遊技性は、基本的に、遊技者がAT状態に長時間滞在するような遊技をすることにより、出玉を増やすといったものになる。
(各ステージの詳細)
図10~図27等を参照しながら、各ステージの詳細を説明する。
なお、実施形態では、適宜、遊技の演出に利用されるキャラクタを単に「キャラ」(例えば、サポートキャラクタを「サポートキャラ」等)ともいい、また、ゲーム回数を「G」ともいう。
ここで、主制御部25bは、通常区間及び有利区間の移行制御と、前述したRT0状態、RT1状態及びボーナス状態間の移行制御と、図10に示す各ステージ間の移行制御とを、独立して行うことができる。但し、前述したように、本実施形態の遊技は、基本的に、RT1状態で行われるため、各ステージの遊技は、基本的に、RT1状態に滞在した状態で行われる。
図10に示すように、遊技状態は、通常ステージ、ATステージ、リザルトステージに大きく分けられる。
通常ステージ、リザルトステージは、非ATに制御される。このため、これらのステージに滞在中は、遊技者の獲得メダルが増加しにくい。また、通常ステージは、ATチャレンジに移行するまで滞在するので、長期間滞在する程、メダルが増加しにくい期間が長くなるため、遊技者にとって不利になる。
ATステージは、さらに多くのステージに分けられる。これらのステージのうちバトルステージのみが一部ATに制御され、他のステージは、ATに制御される。このため、ATステージ滞在中は、メダルが増加しやすく、遊技者にとって有利である。
そのため、遊技者は、通常ステージからATステージに移行することを狙い、また、移行後のATステージに、より長く滞在することを狙って遊技することになる。
なお、各ATステージのゲーム進行に関する処理(例えば、後述するサポートキャラ獲得に関する抽選処理、差枚数の上乗せ抽選等)は、3BET遊技でのみ実行される。このため、遊技機10は、3BET遊技でゲームすることを、遊技者に促すことができる。
なお、遊技状態の移行制御は、図10に示す態様に限定されず、適宜変更してもよい。
(通常ステージ)
通常ステージは、予め定められた周期ゲーム数(例えば30~70Gの何れか)を1周期として遊技される。
通常ステージ滞在中は、有利区間移行後において、基本的に、「1周期目→周期ジャッジ→2周期目→周期ジャッジ・・・→10周期目→周期ジャッジ」という順で遊技が進行する。図11(A)に示すように、表示部17は、周期に関する情報を表示する。
通常ステージからの移行先は、ATチャレンジである。通常ステージからATチャレンジへの移行条件は、以下の3つの条件のうち何れかを満たすことである。
・AT抽選に当選すること
・10周期目の周期ジャッジに到達すること
・3BET遊技での有利区間消化ゲーム数(カウンタA2の計数値)が700Gに到達すること
AT抽選について説明する。
AT抽選は、各周期の終了後に実行される。AT抽選は、各周期中に貯めたPt(ポイント)が多い程、及び設定が高い程、当選確率が高くなる。なお、当選確率には、設定差を設けなくてもよい。図11(A)に示すように、表示部17は、獲得Ptに関する情報を表示する。
各周期終了後には、周期ジャッジ演出が、所定ゲーム数(例えば10G)に亘って実行される。AT抽選の結果は、周期ジャッジ演出の最終ゲームで、表示部17に表示される。
Ptは、以下のように遊技者に付与される(つまり記憶部に記憶される)。
通常ステージの各周期に滞在中には、レア役当選時(チャンス目役の当選時等を含んでもよい)にPt特化ゾーンへの移行抽選を行っている。この移行抽選に当選すると、遊技状態は、Pt特化ゾーンに移行する。Ptは、Pt特化ゾーン滞在中の遊技で、例えばレア役に当選する毎に、遊技者に付与される。Pt特化ゾーンは、所定ゲーム数(例えば5G)継続し、Pt特化ゾーン終了後は、Pt特化ゾーン移行前の状態に復帰する。
なお、Pt特化ゾーン滞在中は、周期ゲーム数を減算しないが、減算するようにしてもよい。
(共通ストック)
通常ステージ滞在中には、主制御部25bは、各周期の開始毎に共通ストック抽選を実行している。当選確率は、全周期一定の確率(例えば10%)であるが、これに限定されず、例えば、特定周期(例えば5周期目)では30%の確率で共通ストック抽選に当選し、それ以外の周期では10%の確率で共通ストック抽選に当選するようにしてもよい。図11(A)に示すように、表示部17は、共通ストックの有無の情報を表示する。
共通ストックは、消費しなければ次のステージに(つまり遊技状態を跨がって)持ち越される。
通常ステージ滞在中においては、共通ストックは、周期ジャッジで失敗した場合(つまり、AT抽選に非当選であった周期の周期ジャッジの最終ゲームの終了時)に消費される。共通ストックが消費されることにより、現周期で獲得したPtは、次の周期に引き継がれる。このため、次回周期の周期ジャッジの成功確率(つまり、AT抽選の当選確率)は、前回の周期よりも向上する。
なお、周期ジャッジが共通ストックを消費せずに成功した場合は、共通ストックは、ATチャレンジ以降に持ち越され、ATチャレンジで消費されたり、復活キャラ(後述する)等のような異なる種別のストックに変換される。
なお、共通ストックを管理する形態は、限定されず、例えば、主制御基板25側及び副制御基板26側の両方が共通ストックの種別の変換をしてもよい。また、主制御基板25側で共通ストックの所有数等を管理し、かつ、副制御基板26側で共通ストックの種別の変換の処理(つまり、共通ストックの名称の変換処理、使われ方の制御等)を行うようにしてもよい。
このように、本実施形態の遊技機10は、通常ステージで獲得した共通ストック(権利)を、その後のステージに持ち越すことができるので、ステージ移行に基づいて、ストックが消滅してしまうことを防止でき、興趣の低下を防止できる。また、遊技機10は、持ち越したストックを、他の遊技状態(後述するATチャレンジ、バトルステージ等)で消費可能であるため、興趣の向上を図ることができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特許文献1に記載の遊技機等)は、遊技状態の移行に基づいて、ストックが消滅してしまうので、興趣が低下してしまう場合があった。
(ATチャレンジ)
ATチャレンジは、通常ステージから移行し、15G継続する。後述するように、ATチャレンジは、共通ストックの消費によって、再度実行される場合がある。図11(B)に示すように、表示部17は、共通ストックの有無の情報を表示する。
通常ステージからATチャレンジに移行することにより、ATチャレンジ滞在中には、AT状態に制御される。
リール20は、ATチャレンジに移行する場合、通常ステージの終了ゲームの次ゲームで、「BAR・BAR・BAR」の自動停止が発生するように制御される(図示は省略する)。
ATチャレンジからの移行先は、通常ステージ、擬似ボーナスA、擬似ボーナスBの何れかである。
主制御部25bは、ATチャレンジの開始時(ATチャレンジに移行後の最初のレバー操作時)に、擬似ボーナスA,Bへの移行抽選を実行している。
この移行抽選に非当選であった場合には、15G終了後に通常ステージに移行する。
一方、この移行抽選に当選であった場合には、15G終了後に擬似ボーナスA,Bに移行する。さらに、遊技状態は、擬似ボーナスA,Bへの移行が確定した場合には、基本的にバトルステージまでの移行が確定するので、AT状態に長期間滞在することになる。このため、遊技者は、大量のメダルを獲得するために、まずは、擬似ボーナスA,Bへの移行抽選に当選を狙って遊技することになる。
擬似ボーナスA,Bへの移行抽選の当選確率は、設定が高くなる程高く、例えば、設定1,2が35%、設定3が40%、設定4,5が45%、設定6が50%等である。擬似ボーナス当選時には、80%で擬似ボーナスAに移行し、残りの20%で擬似ボーナスBに移行するが、これ以外の割合で移行するようにしてもよい。
図11(B)に示すように、ATチャレンジ滞在中には、擬似ボーナス移行期待度レベルを表示部17に表示することにより、擬似ボーナスへの期待感を抱かせるようになっている。主制御部25bは、擬似ボーナス移行期待度レベルを、擬似ボーナスに当選している場合の方が、非当選の場合よりも高くなり易いように、制御している。
また、ATチャレンジ開始時の移行抽選の結果が非当選であっても、ATチャレンジ滞在中には、レア役の当選に基づいて、上書き抽選を実行する。つまり、ATチャレンジ開始時の移行抽選の結果が非当選であっても、ATチャレンジ滞在中の上書き抽選に当選した場合には、抽選結果が非当選から当選に上書きされる。このため、遊技者は、ATチャレンジ滞在中には、常に期待感を持って遊技を行うことができる。
なお、主制御部25bは、ATチャレンジ終了時に擬似ボーナスに移行しない場合であって、共通ストックを所持している場合(つまり記憶部に共通ストックが記憶されている場合)には、擬似ボーナス移行抽選を再度実行する。そして、主制御部25bは、その抽選結果を、1セットのATチャレンジを実行することで、遊技者に報知する。つまり、主制御部25bは、擬似ボーナスに移行しない場合であって、共通ストックがある場合には、ATチャレンジを再度実行する。
また、主制御部25bは、ATチャレンジの開始時の擬似ボーナスA,Bへの移行抽選の当選確率を、共通ストックを消費してATチャレンジを再度実行した場合の方が、通常ステージ滞在の周期ジャッジ経由でATチャレンジに移行した場合よりも、高くなるようにしている。例えば、共通ストック消費時の当選確率は、設定1がそれぞれ55%、設定3が60%、設定4,5がそれぞれ65%、設定6=70%等である。但し、当選確率は、これに限定されず、例えば、両者が同一等でもよい。
このように、通常ステージで獲得した共通ストックは、ATチャレンジに持ち越され、遊技者にとって有利な態様で消費される。
なお、共通ストックを消費することなく擬似ボーナスへの移行抽選に当選した場合には、共通ストックは、ATチャレンジから後述するバトルステージまで、さらに持ち越されることになる。この場合、共通ストックは、サポートキャラの1つのである復活キャラの形態に変換される。サポートキャラの詳細は、後述する。
(擬似ボーナスA)
擬似ボーナスAは、1セット4Gで構成されるステージである。擬似ボーナスA滞在中は、後述する差枚数管理ATステージの差枚数を上乗せできるチャンスである。
擬似ボーナスAからの移行先は、エピソードステージである。
前述したように、擬似ボーナスAへは、ATチャレンジで擬似ボーナスAに当選することにより移行する。リール20は、擬似ボーナスAに当選した場合、ATチャレンジの終了ゲームの次ゲームで、「青7・青7・青7」の自動停止が発生するように制御される(図示は省略する)。
図12(A)等に示すように、遊技者が復活キャラを所有している場合には、表示部17は、その所有情報を表示する。
表示部17は、上記S7揃い発生ゲーム以降のゲームでは、押し順ベル役に当選するまでは、待機画面を継続して表示する。この押し順ベル役に当選したゲームでは、以下のように、擬似ボーナスAの継続セット数の抽選方法を、遊技者が停止ボタン15を操作することにより、選択できるようになっている。
(擬似ボーナスAにおける押し順ナビ)
継続セット数の抽選方法について説明する。
図6に示すセット数抽選テーブル34は、擬似ボーナスA滞在中のセット数を決定するためのテーブルである。
セット数抽選テーブル34は、セット数、安定の当選確率、波乱の当選確率を対応付けて記憶している。
セット数は、1,2,3,4,5,10,16,32セットが設定されている。
安定の当選確率のうち最も高いものは、セット数2,3セットであり、それぞれ84/256である。この次は、セット数3,4セットであり、それぞれ34/256である。また、セット数が多いセット数16,32の当選確率は、最も低く、それぞれ1/256である。また、最低セット数であるセット数1の当選確率は、比較的低く、10/256である。このように、安定の当選確率は、多いセット数、最低セット数は、当選しにくいものの、セット数2~5が、安定して当選するように設定されている。
波乱の当選確率のうち最も高いのは、最低セット数であるセット数1であり、230/256であり、極端に高い。また、波乱の当選確率のうち最も低いものは、セット数16,32であり、それぞれ13/256であるが、安定の当選確率(1/256)よりも、十分に高い。その他のセット数には、当選しない(当選確率0/256)。このように、波乱の当選確率は、多いセット数が安定よりも当選しやすく設定されているものの、これに非当選であった場合には、セット数1のみが当選し且つその確率が極端に高い。
このため、遊技者が「安定」を選択した場合には、2セット以上が選択されやすいものの、16セット以上が選択され難い振分率に基づいて擬似ボーナスAのセット数が決定される。一方、遊技者が「波乱」を選択した場合には、1セットが選択される可能性が高いものの、16セット以上が選択される可能性が「安定」よりも高い振分率に基づいて擬似ボーナスAのセット数が決定される。
図6に示す押し順表示パターンテーブル35は、押し順ベル役の種別、押し順表示パターン、払出枚数、抽選方法(「安定」、「波乱」)を対応付けて記憶する。
押し順表示パターンは、押し順ベル役に当選時における表示部17の押し順ナビ30L,30C,30Rの表示態様である。押し順表示パターンは、当選した押し順ベル役の第1停止ボタンの操作順のみを表示し、残りの2つの第2及び第3停止ボタンに関しては、操作順に関わらず、左から右に「安定」、「波乱」を表示するように設定されている。
すなわち、押し順ベル役の第1停止ボタンが停止ボタン15L(左)である場合(つまり、「左→中→右」又は「左→右→中」である場合)の押し順表示パターンは、「1/安定/波乱」である。押し順ベル役の第1停止ボタンが停止ボタン15C(中)である場合(つまり、「中→左→右」又は「中→右→左」である場合)の押し順表示パターンは、「安定/1/波乱」である。押し順ベル役の第1停止ボタンが停止ボタン15R(右)である場合(つまり、「右→左→中」又は「右→中→左」である場合)の押し順表示パターンは、「安定/波乱/1」である。
図12(B)、図12(C)に示すように、押し順ベル役に当選した場合には、制御部25b,26bは、押し順報知画面を表示後、選択操作受け付け画面を表示部17に表示する。
押し順報知画面は、押し順表示パターンテーブル35に基づいて、押し順表示パターンに対応した表示を行う。つまり、押し順報知画面は、前景ナビ51(51a,51b,51c)を表示する。なお、前景の用語は、前景ナビ51と、後述する背景ナビ52とを区別するために用いる。
前景ナビ51は、第1停止ボタンの押し順ナビ51aと、抽選方法「安定」、「波乱」の選択をナビゲートする選択ナビ51b,51bとを有する。すなわち、前景ナビ51a,51b,51c内には、それぞれ文字「1,安定,波乱」が表示されている。
選択操作受け付け画面は、押し順報知画面が表示された場面で、第1停止ボタンが押し順ナビ51aに従って操作されることに応じて、表示される。
なお、この場面で、第1停止ボタンが押し順ナビ51aに従って操作されなかった場合(つまり、最初に、「安定」又は「波乱」のナビに対応する停止ボタンが操作された場合)には、全ての前景ナビ51a,51b,51cが消滅する。
選択操作受け付け画面は、背景ナビ52(52a,52b,52c)を表示する。背景ナビ52は、左右方向に並べられた3つの大きな領域の部分である。なお、背景ナビ52a,52b,52cの態様は、押し順ベル役の種別に関わらず同様である(図12(C)、図13(B)、図13(D)参照)。
背景ナビ52a(操作指示領域)は、押し順報知画面において第1停止ボタンの押し順ナビが表示されていた領域を含む領域である。なお、背景ナビ52aを便宜上「ナビ」というが、背景ナビ52aは、「ボタンで選んで!」といった、遊技者に対して、停止ボタン15を操作することによって、抽選方法として「安定」、「波乱」の選択を促す情報が表示される領域である。
背景ナビ52bは、前景ナビ51bの背景領域であり、つまり、前景ナビ51bの表示領域を囲む領域である。背景ナビ52bは、赤色の背景であり、背景内にさらに文字「安定」が表示されている。
背景ナビ52cは、前景ナビ51cの背景領域であり、つまり、前景ナビ51cの表示領域を囲む領域である。背景ナビ52cは、青色の背景であり、背景内にさらに文字「波乱」が表示されている。
このため、選択操作受け付け画面内における「安定」、「波乱」の配置は、背景ナビ52b,52cの色彩によっても、判別できる。また、前述したように、「安定」、「波乱」の配置は、押し順ベル役の当選役に関わらす、常に、左から右の順である。これにより、遊技機10は、遊技者の誤った選択操作(つまり、抽選方法「安定」、「波乱」の選択ミス)を抑制できるようになっている。
遊技者は、図12(C)の場面で、安定を選択したい場合には、第2リール停止操作時に停止ボタン15Cを操作すればよく、一方、波乱を選択したい場合には停止ボタン15Rを操作すればよい。
そして、遊技者は、第3リール停止操作時には、残りの停止ボタンを操作すればよい。
なお、第2リール停止操作時(制御部がリール停止操作の操作情報を検知した時点)には、残り1つのナビは、消滅する。例えば、図12(C)の場面で、安定に対応する停止ボタンの停止操作時は、表示部17は、安定に対応するナビ51b,52b(一方のナビ)を消滅させると同時に、波乱に対応するナビ51c,52c(他方のナビ)を消滅させる。
但し、これに限定されず、表示部17は、例えば、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作後、他方のナビを継続して表示してもよい。
また、表示部17は、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作時、他方のナビを、一方のナビの表示内容に変更して、継続して表示してもよい。つまり、例えば、図12(C)の場面で、安定に対応する停止ボタンの停止操作時は、表示部17は、波乱に対応するナビ51c,52c(他方のナビ)を、安定に対応するナビ51b,52b(一方のナビ)の表示内容に切り替えて表示してもよい。
主制御部25bは、「安定」及び「波乱」のうち何れが選択されたかを、押し順表示パターンテーブル35を参照することにより、押し順ベル役の種別と、当該押し順ベル役の当選ゲームにおける払出枚数とに基づいて判定できる。
すなわち、図12(C)の例で、仮に当選役が「左→中→右」が正解の押し順ベル役である場合に、停止操作の結果、8枚払出であったときには、遊技者によって「左→中(安定)→右」の順に停止操作されたと判定でき、一方、1枚払出であったときには、遊技者によって「左→右(波乱)→中」の順に停止操作されたと判定できる。
なお、主制御部25bは、「安定」及び「波乱」のうち何れが選択されたかを、払出枚数に関わらず判定することもできる。すなわち、主制御部25bは、押し順表示パターンテーブル35を参照することにより、押し順ベル役の種別と、第2リール停止操作時の操作ボタンとに基づいて、判定してもよい。
ここで、遊技者が「安定」及び「波乱」の何れを選択するかは、遊技者の性格、嗜好等に起因して、遊技者毎に偏る可能性がある。つまり、一遊技者は、「安定」ばかりを選択し、他遊技者は、「波乱」ばかりを選択する等というように、選択肢は、偏る可能性がある。このよう場合、選択肢に応じて、払出枚数に優劣があると、遊技者間で不公平になってしまう。これについては、押し順ベル役の当選確率は、「左→中→右」及び「左→右→中」で同じであるため(図4の内部抽選テーブル31a等参照)、「1,安定,波乱」が表示された場合において、選択肢が一方に偏っても、1枚払出の確率と、8枚払出の確率とは、同じである。これにより、払出枚数の優劣は、遊技者間で生じない。
図13(A)、図13(B)は、押し順ベル役の第1停止ボタンが中央の停止ボタン15Cである場合の表示画面の例であり、図13(C)、図13(D)は、押し順ベル役の第1停止ボタンが右側の停止ボタン15Rである場合の表示画面の例である。制御部25b,26bは、これらの場合にも、図12(B)、図12(C)の例と同様に、処理することができる。
(擬似ボーナスA滞在中の電断発生時のナビ)
ところで、遊技中には、遊技者が予期せず電断(遊技機10への電力供給の停止)が発生する場合がある。
電断が、擬似ボーナスA滞在中であって、「安定」、「波乱」の選択操作をともなうゲーム(つまり、擬似ボーナスAに移行後、押し順ベル役に最初に当選したゲーム)中に発生した場合には、遊技機10は、以下のような制御を行う。
図14(A)~図14(C)は、第1リール停止操作が停止ボタン15Lである押し順ベル役に当選後、第1リール停止操作されるまでの間に、電断が発生した場合の表示画面の遷移を説明する図である。
図14(A)、図14(B)に示すように、第1リール停止操作されるまでの間に電断が発生すると、主制御部25bは、電断時の情報(当選役が押し順ベル役であること、停止操作状態が第1リール停止操作前であること等)を、記憶部25aにバックアップ(記憶)する。バックアップに必要な電力は、例えば、コンデンサ等のバックアップ電源(図示せず)から供給される。
図14(C)に示すように、主制御部25bは、電断から復帰後には、電断発生時の情報を記憶部25aから読み出して、押し順表示パターンテーブル35を参照する。図14(A)~図14(C)の例では、電断発生時が第1リール停止操作前に状態であるので、主制御部25bは、電断発生時の3つの停止ボタン15L,15C,15Rの押し順表示パターンの情報「1/安定/波乱」を、副制御部26bに送信する。
副制御部26bは、主制御部25bから受信した情報に基づいて、電断発生時の当選役、停止操作状態を反映した前景ナビ51a,51b,51cを、表示部17に表示する。この場合、表示部17は、停止ボタンのナビゲートとして、第1リール停止操作の押し順ナビ51a、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)を表示するが、背景ナビ52a,52b,52cを表示しない。また、表示部17は、背景ナビ52a,52b,52cの代わりに、「ゲームを進めて」といったゲームの再開を促す文字表示、キャラクタ等を表示し、通常時とは異なった演出を行う。
また、図14(D)~図14(F)は、押し順ベル役の当選後であって、第1リール停止操作されてから(制御部がリール停止操作の操作情報を検知してから)、第2リール停止操作される前の間に、電断が発生した場合の表示部17の遷移を説明する図である。
図14(D)、図14(E)に示すように、この場合にも上記同様に、主制御部25bは、電断時の情報(当選役が押し順ベル役であること、停止操作状態が第1リール停止操作され、第2リール停止操作前であること等)を、記憶部25aにバックアップする。
図14(F)に示すように、主制御部25bは、電断から復帰後も上記同様に、電断発生時の情報を記憶部25aから読み出して、押し順表示パターンテーブル35を参照する。但し、図14(D)~図14(F)の例では、電断発生時が第1リール停止操作され、第2リール停止操作前に状態である。このため、主制御部25bは、押し順表示パターンの情報「1/安定/波乱」から第1停止ボタンの押し順ナビの情報を削除した押し順表示パターンの情報「無し(操作済)/安定/波乱」を、副制御部26bに送信する。
図14(F)に示すように、これにより、副制御部26bは、主制御部25bから受信した情報に基づいて、電断発生時の当選役、停止操作状態を反映した「無し(操作済)/安定/波乱」の選択ナビ51b,51cを、表示部17に表示する。但し、この場合も、表示部17は、停止ボタンのナビゲートとして、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)を表示するが、背景ナビ52a,52b,52cを表示しない。また、表示部17は、背景ナビ52a,52b,52cの代わりに、「ゲームを進めて」といったゲームの再開を促す文字表示、キャラクタ等を表示し、通常時とは異なった演出を行う。背景の画像は、図14(C)と同様である。
なお、図示等は省略するが、遊技機10は、擬似ボーナスA滞在中の電断時には、押し順ベル役の他の当選役についても、他の当選役に対応したナビゲーション、演出を行う。
また、電断発生時において、第1リール停止操作又は第2リール停止操作後されてからの残りのナビの表示態様は、前述した通常時の表示態様と同様に制御することができる。
上記制御を行うことにより、遊技機10は、抽選方法「安定」、「波乱」を選択可能な状態で電断が発生した場合、その復帰時に、電断発生前までの遊技を反映した演出を行うことができる。つまり、表示部17は、前景ナビ51を表示するので、選択操作前に電断が発生しても、遊技者に対して電断復帰後に抽選方法を選択させることができる。これにより、遊技機10は、ナビゲートをともなうゲームの進行中に電断が発生しても、電断復帰後には、電断発生時の遊技状況を引き継ぐので、電断発生前のゲームと、電断復帰後ゲームとを、一連のものとして進めることができる。これにより、遊技機10は、電断発生にともなう興趣の低下を防止できる。
また、表示部17は、電断が発生しない場合と、電断が発生した場合とで異なる背景画像を表示するので、遊技者に対して、電断が発生し、その復帰電断後の遊技であることを報知できる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特許文献1に記載の遊技機等)は、電断復帰後には、電断発生時の遊技状況を反映したナビゲートをすることができなかった。このため、電断発生前のゲームと、電断復帰後のゲームとの一連性がなくなってしまうので、遊技の興趣が低減してしまう場合があった。
なお、前述したような、電断発生時の遊技状況を反映したナビゲートの方法は、一例である。同様なナビゲートを行うことができれば、その方法は、限定されない。
例えば、図6の押し順表示パターンテーブル35、電断発生時の操作状態を副制御基板26の記憶部26aが記憶し、電断復帰時に主制御部25bが当選役を示す情報と、現在変動中のリールを示す情報と、抽選方法を選択する状態であることを示す情報とを副制御部26bに送信することで、副制御部26bがこれらの情報に基づいて、電断復帰後において上記同様に遊技状況を反映したナビゲートを行ってもよい。
また、電断復帰時の前景ナビ51、背景ナビ52の形態は、適宜変更してもよく、例えば、副制御部26bは、電断発生時の背景ナビ52を記憶部26aに記憶しておき、電断復帰時に「安定」及び「波乱」を示す背景ナビ52を表示するようにしてもよい。さらに、表示部17は、電断復帰時に電断復帰時専用の画像として、前景ナビ51及び背景ナビ52の少なくとも1つを表示することで、抽選方法「安定」、「波乱」を選択できるようにしてもよい。
なお、遊技機10は、電断復帰時の機能を備えない構成でもよく、この構成であっても電断が発生していない通常時においては、抽選方法「安定」、「波乱」の選択に関して、前述したような作用、効果を奏する。
(擬似ボーナスA滞在中の差枚数の増加)
擬似ボーナスA滞在中には、押し順ベル役が当選したゲームの次ゲームから、遊技者に選択された抽選方法(安定又は波乱)に基づいて、後に移行する差枚数管理ATステージ滞在中の差枚数の上乗せ抽選を実行する。上乗せ抽選は、毎ゲーム、実行される。これにより、遊技者は、擬似ボーナスA滞在中に、擬似ボーナスA以降に移行する差枚数管理ATステージ滞在中の差枚数を、増やすことができる。
差枚数の上乗せ数は、実施形態では、レア役以外の当選時に、78%で10枚、16%で20枚、6%で30枚の当選確率で上乗せし、レア役当選時に、70%で20枚、15%で30枚、10%で50枚、5%で100枚の当選確率で上乗せするようにしているが、これに限定されない。なお、上乗せ抽選の結果、上乗せしない場合があるような仕様でもよい。
擬似ボーナスAでは、抽選方法の種別(「安定」、「波乱」)に応じて、演出態様が異なる。
図15は、抽選方法「安定」の演出を説明する図である。
擬似ボーナスAの遊技は、1セットあたり4Gであるので、抽選方法「安定」の演出では、1セット中の1~3G目までと、4G目のゲームとでは、演出が異なる場合があるように制御される。
図15(A)に示すように、擬似ボーナスA滞在中には、表示部17は、毎ゲームのレバー操作に応じて、中央に犬キャラを表示する。犬キャラの左側には、差枚数の上乗せ数を示唆する数値「+10枚」が表示され、また、犬キャラの右側には、継続することを示唆する「継続」の文字が表示される。
図15(B)、図15(C)に示すように、1セット中の1~3G目のゲームでは、第3リール停止操作に応じて、差枚数を選択した演出が実行される。なお、この例は、抽選の結果、10Gの上乗せが当選した例である。
図15(D)、図15(E)に示すように、1セット中の4G目のゲームでは、擬似ボーナスAが継続する場合には、擬似ボーナスAが継続することを示す演出が選択され、その演出が実行される。一方、セット数を全て消化したことにより、擬似ボーナスAが継続しない場合には、4G目であっても、差枚数が選択される演出(図15(B)、図15(C))が実行される。
なお、擬似ボーナスAが継続する場合(つまり次セットへ継続する場合)においても差枚数の上乗せ抽選が行われるが、「継続」を選択する演出が優先される。このため、次セットの1G目のゲームの差枚数を選択した演出において、次セットの1G目のゲームの上乗せ数と、「継続」を表示したゲームの上乗せ数とを、加算して表示する。
例えば、1セット中の4G目において、差枚数の上乗せ抽選の結果「+10枚」が当選し、かつ、擬似ボーナスAが継続する場合には、この4G目では、「差枚数+10枚」の演出が実行されずに、「継続」の演出が実行される。そして、継続した次セットの1G目において、差枚数の上乗せ抽選の結果「+20枚」が当選した場合には、この「+20枚」と上記4G目の「+10枚」とを加算した「+30枚」の上乗せ数を示唆する演出が実行される。
図16は、抽選方法「波乱」の演出を説明する図である。
図16(A)、図16(B)に示すように、選択した抽選方法が「波乱」の場合には、毎ゲームのレバー操作に応じて、表示部17は、風船(役物)を膨らませるピエロキャラを表示する。風船内には、上乗せする差枚数が表示される。そして、図16(C)に示すように、表示部17は、第3リール停止操作後には、上乗せ差枚数が確定したことを示す画像を表示する。
図16(D)、図16(E)に示すように、表示部17は、初回セット目及び16セット目にのみ擬似ボーナスAが継続するか否かの演出を実行する。擬似ボーナスAが継続する場合には、表示部17は、爆発する風船を表示する演出を実行することで、擬似ボーナスAが継続する旨を報知する。一方、擬似ボーナスAが継続しない場合には、表示部17は、図16(D)の画面を表示した後に、風船がしぼむように表示する演出を実行する(図示は省略する)。
なお、表示部17は、抽選方法「波乱」において、継続するか否かを示す演出(図16(D)、図16(E))を、他のセットを消化したタイミングで実行してもよいし、毎ゲーム実行するようにしてもよい。
(擬似ボーナスB)
擬似ボーナスBは、ATチャレンジで擬似ボーナスBに当選した場合に移行する。
擬似ボーナスBからの移行先は、エピソードステージである。
擬似ボーナスBの遊技回数は、固定回数20Gであり、この20G終了後に、エピソードステージに移行する。
リール20は、擬似ボーナスBに当選した場合、ATチャレンジの終了ゲームの次ゲームで、「白7・白7・白7」のダブル揃いの自動停止が発生するように制御される(図示は省略する)。
図7に示すように、主制御部25bは、ベル役当選時、レア役当選時に、獲得キャラ抽選テーブル36aに規定されている当選確率に基づいて、サポートキャラ、キャラ獲得特化ゾーン移行権利の獲得抽選を実行する。
これにより、遊技者は、擬似ボーナスB滞在中には、サポートキャラのストック、キャラ獲得特化ゾーン移行権利をストック可能である。
図17(A)に示すように、表示部17は、遊技者が所有するサポートキャラ、キャラ獲得特化ゾーン移行権利の情報(種別、個数等)を表示する。なお、表示部17は、バトルステージ到達前までは、これらの情報を継続して表示する(図17(C)、図17(D)等参照)。
サポートキャラは、後述するバトルステージで消費される。バトルステージは、サポートキャラのストック数が多い程、遊技者にとって有利である(バトルステージにおける各サポートキャラの作用は、後述する)。また、キャラ獲得特化ゾーン移行権利は、後述するように、差枚数管理ATステージからキャラ獲得特化ゾーンへの移行権利である。キャラ獲得特化ゾーンに移行後においても、サポートキャラをストックできる。
このため、擬似ボーナスB滞在中に、サポートキャラをストックすること、キャラ獲得特化ゾーン移行権利をストックすることにより、バトルステージに移行後には、遊技者にとって有利になる。
(エピソードステージ)
最初に、エピソードステージの演出について説明する。
図18(A)に示すように、表示部17は、上記擬似ボーナスA又は上記擬似ボーナスBが終了する際、つまり各擬似ボーナスA,Bの終了ゲームの第3リール停止操作後、初回EP選択画面を表示する。
エピソードステージの演出は、全8種(EP1~8)が存在し、それぞれ、演出(表示部17の表示内容、ストーリ、BGM等)が異なっている。
初回EP選択画面は、EP1~8の選択ボタンを表示し、また、EP1~8の選択は、演出ボタン14を操作する毎にカーソルが移動して切り替わる。そして、副制御部26bは、レバー操作に応じて、選択されたEPを、初回EPに設定する。
副制御部26bは、次回以降に、エピソードステージに移行した場合には、予め定められた順に従って、他のEPを実行していく。実施形態では、初回EPを起点として、次回以降、EPに移行する毎に、順次、番号が大きいEP、つまり、EP1の次にEP2というように実行する。そして、EP8に到達時には、次回EPを、EP1に戻って実行する。
図18(B)に示すように、例えば、初回EP選択画面でEP1が選択された場合に、初回のEPは、EP1が実行され、次回以降にEPに移行した場合には、「EP2→EP3→・・・→EP8」の順に実行される。また、図18(C)に示すように、初回EP選択画面でEP6を選択した場合には、初回エピソードステージは、EP6が実行され、次回以降にエピソードステージに移行した場合には、「EP7→EP8→EP1→・・・→EP5」の順で実行される。
このように、遊技機10は、初回の擬似ボーナス終了時に自由にEPを選択できる。このため、遊技者は、ATステージに移行後、EPに8回移行することにより(つまり、バトルステージで7回勝利することにより)、全て8回のEPを確実に見ることができる。また、遊技者は、初回EPを選択できるので、ATステージが継続しなくても、ATチャレンジに8回当選することによっても、全てのEPを確実に見ることができる。
これに対して、従来の遊技機のEPは、予め定められたパターンでしか実行されず、遊技者は、例えば、ATステージ等を何度も継続させないと全てのEPを見ることができなかった。また、従来の遊技機では、遊技者は、多数(例えば、演出の種類の数)回、ATステージ等の移行抽選に当選しても、全種類のEPの演出を楽しめなかった。
エピソードステージの遊技について説明する。
エピソードステージは、固定回数16GのATである。
エピソードステージからの移行先は、差枚数管理ATステージである。
主制御部25bは、エピソードステージ滞在中には、ベル役又はレア役に当選することに応じて、図7の獲得キャラ抽選テーブル36bを参照することにより、サポートキャラの上乗せ抽選を実行する。このため、エピソードステージ滞在中は、遊技者にとっては、サポートキャラを獲得できるチャンスである。主制御部25bは、サポートキャラの上乗せ抽選に当選した場合には、記憶部25aのサポートキャラのストック数の情報を更新し、また、表示部17のサポートキャラに関する表示を更新する(図17(B)参照)。
また、主制御部25bは、初回のエピソードステージの終了ゲームが実行されることによりサポートキャラ(先制攻撃キャラ等)を付与するが、2回目以降のエピソードステージでは終了ゲームが実行されても、サポートキャラを付与しない。このため、初回のエピソードステージは、2回目以降のエピソードステージよりも、バトルステージに移行後の勝利の期待感を、遊技者に持たせることができる。
なお、主制御部25bは、初回のエピソードステージに限定されず、2回目以降の一部又は全部のエピソードステージの終了ゲームにおいて、サポートキャラの上乗せ抽選をするようにしてもよい。
また、初回のエピソードステージの終了ゲームに付与されるサポートキャラは、先制攻撃キャラに限定されず、他のサポートキャラでもよい。
(差枚数管理ATステージ)
差枚数管理ATステージは、差枚数で管理されるATである。
差枚数管理ATは、残り差枚数が0枚に到達するまで継続する。そして、遊技状態は、差枚数管理ATで管理された残り差枚数が0枚になったことに応じて、その残り差枚数が0枚になったゲームの次ゲームからバトルステージに移行する。
主制御部25bは、残り差枚数の減算を、3BET遊技のみ実行し、2BET遊技等では実行しない。このため、差枚数管理ATステージ滞在中に、2BET遊技で獲得したメダル枚数は、バトルステージへの移行に寄与しない。
差枚数管理ATステージの1セット目の初期差枚数は、100枚固定であり、また、2セット目以降の初期差枚数は、後述する戦績告知ステージの抽選によって決定される。そして、これらの初期差枚数と、擬似ボーナスで獲得した差枚数とを足した差枚数が、差枚数管理ATステージで管理される差枚数となる。
差枚数管理ATステージは、差枚数で管理されることから、BET数よりも払出数が多い役が当選した場合には、残り差枚数が減少する一方、BET数よりも払出数が少ない役に当選した場合は、残り差枚数が増加する。
例えば、残り差枚数が100枚の時点で、3BET遊技が実行され払出数8のベル役(BET数よりも払出数が多い役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である5が減算されて、残り差枚数が95枚となる。一方、3BET遊技が実行され払出数1のスイカ役(BET数よりも払出数が少ない役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である2が加算されて、残り差枚数が102枚となる。
なお、主制御部25bは、役を取りこぼした場合には、管理する差枚数から当選した役に対応する払出数を減算するが、減算しないようにしてもよい。
また、BET数よりも払出数が少ない役に当選したことにより残り差枚数が増加する場合、増加に上限を設けてもよいし、設けなくてもよい。差枚数に上限を設ける場合には、例えば、エピソードステージ開始時の差枚数を上限にしてもよい。
実施形態では、差枚数管理ATステージ滞在中には、キャラ獲得特化ゾーンへの移行抽選(例えば、レア役当選の20%で当選)のみを実行しており、差枚数の上乗せ抽選を実行していないが、これに限定されず、差枚数の上乗せ抽選を実行するようにしてもよい。
なお、差枚数管理ATステージ滞在中には、擬似ボーナスBと同様に、キャラ獲得特化ゾーンへの移行権利を抽選するようにしてもよい。
また、上記擬似ボーナスBで取得したキャラ獲得特化ゾーン移行権利を所有した状態でエピソードステージを終了した場合には、差枚数管理ATステージのゲームをすることなく、エピソードステージの終了ゲームの次ゲームから、キャラ獲得特化ゾーンに直接移行してもよい。この場合には、表示部17は、エピソードステージの終了ゲームの次ゲームのレバー操作後に、差枚数管理ATステージの表示画面や、キャラ獲得特化ゾーンに移行することを示す前兆画面を表示後に、キャラ獲得特化ゾーンの表示画面を表示してもよい。
(キャラ獲得特化ゾーン)
キャラ獲得特化ゾーンは、差枚数管理ATステージから移行するATである。キャラ獲得特化ゾーンは、サポートキャラを高確率で獲得できる特化ゾーンである。
なお、実施形態では、キャラ獲得特化ゾーン滞在中は、差枚数管理ATステージ滞在中の差枚数の更新を停止するが、更新するようにしてもよい。
主制御部25bは、キャラ獲得特化ゾーン滞在中には、毎ゲームのレバー操作に応じて、図7に示す獲得キャラ抽選テーブル36cを参照することにより、サポートキャラの上乗せ抽選を実行する。主制御部25bは、サポートキャラの上乗せ抽選に当選した場合には、記憶部25aのサポートキャラのストック数の情報を更新し、また、表示部17のサポートキャラに関する表示を更新する(図17(D)参照)。
キャラ獲得特化ゾーンは、1セットあたり5G継続する。主制御部25bは、1セットの終了時に継続抽選(例えば当選確率5%等)を実行し、この継続抽選に当選した場合には、もう1セット継続する。
キャラ獲得特化ゾーンが継続することなく、キャラ獲得特化ゾーンの5Gのゲームが終了すると、遊技状態は、差枚数管理ATステージに戻る。
なお、1セットのゲーム数は、5Gに限定されず、抽選等により複数種類のゲーム数の中から何れかのゲーム数を決定してもよい。
また、継続抽選を実行するタイミングは、1セットの終了時に限定されない。さらに、例えば、擬似ボーナスAのように、何セット実行するかを、1セット目の1ゲーム目のレバー操作に応じて、図6に示すようなセット数抽選テーブル34を参照して決定してもよい。
(バトルステージ)
バトルステージは、エピソードステージから移行する遊技状態であり、一部ATに制御される。
一部ATに制御される遊技は、ベルキャラを所有した状態で、押し順ベル役に当選した場合である。
バトルステージは、遊技者の所有キャラC1~C4が全滅することなく敵キャラEに勝利すること、又は所有キャラC1~C4が全滅することで敵キャラEに敗北することにより、終了する。
バトルステージにおいて、所有キャラC1~C4が敵キャラEに勝利することにより、戦績告知ステージへの移行、及びその後の擬似ボーナス又はエピソードステージへの移行が確定する。つまり、敵キャラEに勝利することにより、ATステージに継続して滞在することが確定する。
一方、所有キャラC1~C4が敗北することにより、リザルトステージへの移行、及びその後の通常ステージへの移行が確定する。このため、遊技機10は、遊技者が敵キャラEに勝利することによりATステージに継続して滞在することを狙って遊技をするといった遊技性を有する。
バトルステージは、所謂ST(ストックタイム)タイプの遊技性を有しており、つまり、ベルキャラの所有数に応じて、押し順ベル役に当選した場合に押し順がナビゲートされることにより、一部AT状態に制御される。ベルこぼしが所定ゲーム数連続で発生すると、遊技者の所有キャラC1~C4が敗北する。実施形態では、ベルこぼしの連続回数(ST回数ともいう)は、4Gの仕様である。
一方、遊技結果がベルこぼし以外であることに応じて、所有キャラC1~C4が敵キャラEを攻撃する。そして、ST回数が残存した状態で、敵キャラEのHPが0Pになることにより、遊技者の所有キャラC1~C4が敵キャラEに勝利する(図20(B)参照)。
主制御部25bは、バトルステージに移行時に、敵キャラEを抽選して決定する。
図8に示すように、この場合、主制御部25bは、敵キャラ抽選テーブル37を参照し、低設定(1~3)、高設定(4~6)に応じて、バトルステージ滞在中に対戦する敵キャラEを、敵キャラ弱、中、強、確定のなかから抽選により決定する。敵キャラ抽選テーブル37は、低設定の方が高設定よりも強い敵キャラEが選択され易いように設定されている。
敵キャラEは、強い程、HPが高く、遊技者は、敵キャラ弱、中、強の順に勝利しにくい。また、敵キャラ確定は、ベルこぼしが発生しても、ベルキャラの所有数(ST回数)が減算されない。このため、敵キャラ確定が決定した場合、遊技者は、敗北することがなく、遊技者の勝利が確定する。そのため、実施形態では、敵キャラ確定が決定した場合には、サポートキャラを消費しない仕様になっているが、消費するようにしてもよい。また、敵キャラ確定が選択された場合は、バトルステージ開始時に一撃で、つまり、バトルステージに移行後の1G目で、敵キャラEを倒すようにしてもよい。
なお、敵キャラEの種別は、4種に限定されず、3種以下、5種以上であってもよい。また、主制御部25bは、全設定一律の抽選確率で、敵キャラEを選択するようにしてもよい。
遊技者には、バトルステージに移行時に、4種の所有キャラC1~C4が付与され、これらを所有する。そして、ベルこぼし以外の遊技結果を得られることにより、1ゲームについて、1つの所有キャラC1~C4のみが1回、敵キャラEを攻撃する。
例えば、図19(A)は、所有キャラC4が敵キャラEを攻撃している場面である。
攻撃の順番は、所有キャラC1→C2→C3→C4の順であり、また、所有キャラC4の次には、所有キャラC1が攻撃する。
図8の攻撃ポイントテーブル38に示すように、所有キャラC1~C4が敵キャラEに与えるダメージ、つまり敵キャラEのHPの減算ポイントは、所有キャラC1~C4毎に異なっている。
例えば、図19(A)の所有キャラC4が登場する場面で、リプレイ役に当選した場合には、主制御部25bは、攻撃ポイントテーブル38を参照することにより、敵キャラEにダメージ100Pを与え、つまり敵キャラEのHPから100Pを減算する。
所有キャラC1~C4及び敵キャラEの対戦では、サポートキャラが、所有キャラC1~C4(つまり遊技者)に有利になるようにサポートする。
図19、図20に示すように、表示部17は、バトルステージ滞在中には、ストックしている各サポートキャラの所有数を表示する。サポートキャラの所有数は、サポートキャラが発動する毎に、つまり、消費されることにより減算される。前述したように、遊技者は、サポートキャラを、ATステージの3つステージ(擬似ボーナスB、エピソードステージ、キャラ獲得特化ゾーン)に滞在中に獲得できる。
(サポートキャラ)
サポートキャラの詳細を説明する。
サポートキャラの種別は、防御キャラ、ベルキャラ、先制攻撃キャラ、倍キャラ、復活キャラの5種である。
・防御キャラ
防御キャラは、ベルこぼしが発生することにより所有キャラC1~C4がダメージを受ける際(ST回数が減少する際)に、このダメージを無効にする。なお、実施形態では、防御キャラが消費された場合には、防御キャラが消費されたゲームにおいて、所有キャラC1~C4のHPは回復しない、つまり、防御キャラが消費されたゲームではST回数は4Gに戻らない仕様であるが、回復するようにしてもよい。
なお、主制御部25bは、バトルステージ滞在中においても、毎ゲーム所定の確率(例えば5%)で、防御キャラの獲得抽選を行っており、当該獲得抽選に当選した場合には、防御キャラがストックされる。なお、防御キャラの当選タイミングが押し順ベル役当選時であり、且つ、押し順ベル役をとりこぼした場合には、当選ゲームにおいて消費される。
図19(B)、図19(C)に示すように、「防御キャラ」のストックについては、バトルステージ開始前に獲得したもの(防御キャラA)とバトルステージ開始後に獲得したもの(防御キャラB)とで、異なるストックがあるかのように見せている。
なお、防御キャラA,Bの種別を管理する形態は、限定されず、例えば、主制御基板25では防御キャラの種別を管理せずに所有数等を記憶部25aで管理し、副制御基板26が主制御基板25から情報を受け取ることにより、防御キャラA,Bの種別を変更するようにしてもよい。この場合には、主制御基板25が種別(防御キャラA,B)に関わらず防御キャラを1種のものとして取り扱っても、遊技機10は、異なる種別の防御キャラA,Bの演出を実現できる。
このように、同じ効果を奏するサポートキャラであっても、遊技者に対して別のサポートキャラがいるように見せることで、演出効果が向上し、バトルステージの興趣が向上する。
なお、バトルステージ滞在中は、「防御キャラB」よりも「防御キャラA」が優先して消費され、バトルステージ終了時に「防御キャラB」が残っていた場合には、「防御キャラA」に変換される。なお、図17等の表示画面には、変換後の「防御キャラA」を、単に「防御」と表示する例を示す。
また、バトルステージ滞在中には「防御キャラ(防御キャラB)」のみ獲得可能とし、「防御キャラ」のみ獲得したタイミングに応じて、表示されるサポートキャラを異なるようにしたが、バトルステージ滞在中に他のサポートキャラを獲得する抽選を実行し、当該他のサポートキャラについても、獲得したタイミングに応じて、表示されるサポートキャラを異なるようにしてもよい。
・ベルキャラ
図19(D)に示すように、ベルキャラは、押し順ベル役が当選したゲームにおいて、停止ボタンの押し順を報知する。このため、表示部17は、押し順ナビを表示部17に表示する。これにより、遊技者は、押し順ベル役が当選したゲームにおいて、押し順の報知に従って停止操作することにより、ST回数を減少することなく、つまり、所有キャラC1~C4がダメージを受けることなく遊技をすることができる。
また、ベルキャラを消費した際には、遊技者が押し順をミスし押し順ベル役が入賞しなくても、敵キャラEは、ダメージを受ける。このため、敵キャラEに対して確実にダメージを与えることができる。
・先制攻撃キャラ
先制攻撃キャラは、バトルステージに移行後かつ1G目のゲーム開始前(つまり、差枚数管理ATステージ終了後)において敵キャラEに先制攻撃を行うことにより、1つあたり例えば200Pのダメージを敵キャラEに与える。主制御部25bは、1度の先制攻撃において、先制攻撃キャラのストック数、及び敵キャラEのHPに対応したダメージを、敵キャラEに与えるように制御する。例えば、先制攻撃キャラのストック数が16個であり、HP3000Pである敵キャラ弱が選択された場合には、主制御部25bは、1度の先制攻撃において、15個の先制攻撃キャラを消費することにより、3000P(200P×15個)のダメージを敵キャラ弱に与える。このため、先制攻撃キャラのストック数によっては、バトルステージに移行後、1ゲームも行うことなく敵キャラEに勝利する場合がある。
なお、先制攻撃キャラの仕様は、固定ポイントのダメージを敵キャラEの与えるのではなく、例えば、敵キャラEの現HPの10%のダメージを敵キャラEに与える等、敵キャラEに与えるダメージ量が変動するようにしてもよい。
・倍キャラ
倍キャラは、敵キャラEに与えるダメージを2倍にする。倍キャラは、所有キャラC1~C4が敵キャラEに対してダメージを与える際に消費される。このため、倍キャラは、自力で押し順ベル役を入賞した場合(つまり、当選役が押し順ベル役であって、サポートキャラを所有していないために押し順の報知がされないゲームにおいて、遊技者の押し順操作が正当であった場合)、又は押し順ベル役以外の役に当選した場合に、消費される。
また、倍キャラは、ベルキャラ又は先制攻撃キャラと重複して消費されることも可能である。倍キャラは、実施形態では1ゲームあたり1個のみ消費するが、これに限定されず、1ゲームあたり複数個消費されるようにしてもよい。
・復活キャラ
図20(A)に示すように、復活キャラは、所有キャラC1~C4のHPが0になった場合(つまり、ST回数が0Gになった場合)に、所有キャラC1~C4を復活させる。
前述したように、ST回数が0Gなると、所有キャラC1~C4に敗北することによりバトルステージの終了条件が成立するので、本来、通常ステージへの移行が確定してしまう。このような場合でも、復活キャラを消費することにより、バトルステージが再度実行される。このため、所有キャラC1~C4を復活させる復活キャラは、遊技にとって、強力なサポートとなる。
また、この場合には、敵キャラEのHPが継続され、つまり、敵キャラEは、受けたダメージが引き継がれる。このため、復活キャラを消費して制御されるバトルステージは、復活キャラを消費せずに制御されるバトルステージ(つまり、復活キャラを消費前のバトルステージ)よりも、遊技者が勝利すると判定される確率が高い。
復活キャラは、ATステージの3つのステージ(擬似ボーナスB、エピソードステージ、キャラ獲得特化ゾーン)に滞在中に獲得できるが、通常ステージで獲得された共通ストックは、消費されずに擬似ボーナスに移行した場合には、復活キャラに変換される。このため、遊技者は、ATステージの3つステージの抽選では復活キャラが当選しなかった場合でも、復活キャラを保有できるときがある。
(戦績告知ステージ)
戦績告知ステージは、バトルステージ勝利後に移行し、1Gで完結する。
戦績告知ステージは、バトルステージで勝利したことを祝福し、またその恩恵を遊技者に伝えるといった位置付けを有する。
すなわち、図21(A)に示すように、戦績告知ステージでは、副制御部26bは、レバー操作に応じて、バトルステージで倒した敵キャラEを表示する。
また、戦績告知ステージでは、主制御部25bは、レバー操作に応じて、次回の差枚数管理ATステージで管理される差枚数の抽選と、擬似ボーナスに移行するか否かの抽選とを行う。
実施形態では、次回の差枚数管理ATステージで管理される差枚数の当選確率は、50枚が20%、100枚が60%、150枚が10%、200枚が10%である。また、擬似ボーナスへの移行抽選の当選確率は、20%である。なお、差枚数及びその当選確率、擬似ボーナスへの移行抽選の当選確率は、これら以外の仕様でもよい。擬似ボーナスA,Bの何れに移行するかは、上記ATチャレンジと同様に決定できる。
そして、レバー操作後、第1リール停止操作前に、演出ボタン14が操作されると、副制御部26bは、これらの当選結果を、表示部17で報知する。
図21(B)は、差枚数の当選結果が100枚であり、擬似ボーナスへの移行抽選結果が非当選であった例である。図21(C)は、差枚数の当選結果が100枚であり、かつ、擬似ボーナスへの移行抽選結果が当選であった例である。このように、表示部17は、バトルステージで勝利したことにより、遊技者が受けられる恩恵に関する情報を表示する。
また、戦績告知ステージの1ゲームにおいて、押し順ベル役や、レア役に当選した場合には、副制御部26bは、停止操作をナビゲートする。
図21(D)は、押し順ベル役当選時における、表示部17によるナビゲートの例である。なお、図示は省略するが、レア役に当選した場合には、表示部17は、スイカ等を示唆する画像や、「!」等の符号を表示すればよい。
(エンディングA,B)
エンディングA,Bは、有利区間の終了に近づいてきた場合に移行可能なステージである。エンディングは、一連の遊技において、遊技者にとって有利な遊技状態の終盤といった位置付けである。
本実施形態では、主制御部25bで管理する遊技状態と、副制御部26bで管理する遊技状態は、基本的に一致する。但し、エンディングA,Bについては、主制御部25bがエンディングAの遊技状態に制御し、かつ、副制御部26bがエンディングBの演出制御をする場合があるため(図22に示す区間2:2セット目の開始から4セット目の16G目が終了するまでの遊技を参照)、両制御部で管理する遊技状態が一致しない場合がある。
そこで、エンディングA,Bについては、最初に、主制御部25bによる遊技状態に関する制御(移行制御)について説明し、その後に副制御部26bによる演出の制御について説明する。
(エンディングAの遊技状態に関する制御)
エンディングAは、8回目のバトルステージで勝利した場合に移行し、61G継続する。
エンディングAからの移行先は、エンディングB又はリザルトステージである。
また、エンディングA滞在中には、主制御部25bは、エンディングAのストック抽選を行う。主制御部25bは、このストック抽選に当選した場合、1セットあたり31Gのゲームを継続する。
図22は、遊技状態としてのエンディングAを4セット(初回1セット、継続3セット)実行後、遊技状態としてのエンディングBに移行する状態を、タイムチャートの形態で説明する図である。
ストック抽選の当選確率は、実施形態では、押し順ベル役当選時が0.5%、レア役当選時が20%であるが、これに限定されず、他の確率で抽選するようにしてもよい。また、ストック抽選は、押し順ベル役当選時には行わず、レア役当選時のみ行うようにしてもよい。また、抽選により当選可能なストック数は、限定されず、1個のみでもよく、複数個でもよい。
なお、ストック抽選によってストックを獲得できなくても、復活キャラを獲得した状態でエンディングAに移行した場合は、復活キャラを消費することで、エンディングAを1セット継続する。前述したように、通常ステージで取得した共通ストックは、復活キャラに変更される場合がある。このため、通常ステージで取得した共通ストックを次ステージ以降に持ち越されることにより、最終的に、エンディングAの継続権利に関して、遊技者にとって有利に働く場合がある。
ここで、エンディングA滞在中には、以下の条件が成立する場合がある。
条件1:ストックを獲得した状態で、エンディングAの1セットの最終ゲーム(61G目又は31G目)が終了したこと
条件2:有利区間中における3BET遊技での累計ゲーム数(つまり、カウンタA2のカウント値)が、1460Gに到達したこと
条件3:有利区間中における3BET遊技での獲得枚数(つまり、カウンタB2のカウント値)が、2220枚に到達したこと
エンディングA滞在中に、上記条件が成立した場合には、主制御部25bは、遊技状態を以下のように制御する。
条件1が成立した場合には、2セット目以降のセットのゲームを開始する。なお、当該ストック抽選に非当選であった場合には、エンディングBへは移行せず、また、リザルトステージを経由した通常状態への移行が確定する。
条件2及び条件3の少なくとも1つが成立した場合にはエンディングBに移行し、これらのうち1つも成立しない場合には、リザルトステージに移行する。
このため、遊技者は、条件1を成立させることでエンディングAを継続させて、また、その後に条件2及び条件3の少なくとも1つを成立させることにより、エンディングBへ移行することを狙って遊技することになる。
このように、実施形態の遊技機10は、エンディングAの開始後(つまり予め定められた期間を過ぎた後)、エンディングAが継続し、さらにエンディングBへと継続する可能性があるので、エンディングの遊技に意外性を持たせることができる。これにより、実施形態の遊技機10は、エンディング開始後であっても、興趣の低下を抑制できる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特許文献1に記載の遊技機等)のエンディングは、継続するためのストック等の抽選を行わず、予め定められた期間の遊技を実行すると終了してしまう。このため、従来の遊技機では、遊技者は、エンディングを単なる消化ゲームと認識し、エンディング開始後には興趣が低下してしまう可能性が高かった。
(エンディングBの遊技状態に関する制御)
エンディングBへは、後述する条件を満たした場合に移行する。
エンディングBからの移行先は、リザルトステージである。
エンディングBは、1セット31Gで終了する。但し、エンディングBは、1セット31Gを終了する前に、カウンタA1の示す値が1500に到達、又はカウンタB1の示す値が2400に到達した場合には、終了する。
また、エンディングBは、エンディングAとは異なり継続抽選がされないので、基本的に固定ゲーム数31Gのステージである。
(エンディングBへの移行条件)
エンディングBへの移行条件は、上記エンディングAで説明したように、条件2(有利区間中における3BET遊技での累計ゲーム数が1460Gに到達)及び条件3(有利区間中における3BET遊技での獲得枚数が2220枚に到達)の少なくとも1つが成立したことである。
なお、エンディングA以外の上記各ステージの説明では、条件2及び条件3の移行条件の成立にともなうエンディングBへの移行の説明を、適宜省略した。
条件2及び条件3のうち一方が成立したことによりエンディングBに制御された場合は、その後に条件2及び条件3のうち他方が成立しても、再度エンディングBに制御されない。
(エンディングA,Bの演出に関する制御)
エンディングA,Bの副制御部26bによる演出の制御について説明する。
図23(A)に示すように、主制御部25bによる遊技状態がエンディングAに移行したことに応じて、副制御部26bは、エンディングAとしての演出画面を、表示部17に表示する。
実施形態では、副制御部26bは、1セット目であるエンディングAとしての演出制御では、犬キャラクタを表示する。
図23(B)に示すように、副制御部26bは、ストックを有しておりエンディングが継続する場合(上記条件1が成立している場合)には、当該エンディングの最終ゲーム(61G目であって、図22の区間1の終了時)において、エンディングが継続することを報知する継続演出1を実行する。図23(B)の例では、エンディングが継続することを説明する紙片が落下してくるような、つまり、画面内を上側から下側へと移動するような演出を行う。
これにより、遊技者は、次ゲームから、2セット目のゲームが開始されることを理解できる。
図23(C)に示すように、副制御部26bは、2セット目のゲームが開始されたこと(図22の区間2が開始されたこと)に応じて、2セット目のエンディングBとしての演出画面を、表示部17に表示する。
実施形態では、副制御部26bは、エンディングBとしての演出制御では、牛キャラクタを表示する。
このように、区間2が開始されることにより、主制御部25b側では遊技状態をエンディングAに制御し、一方、副制御部26b側では演出をエンディングBとして制御する。つまり、主制御部25bで管理している遊技状態がエンディングAであっても、副制御部26bで実行される演出状態は、エンディングBとなる。
図23(D)に示すように、副制御部26bは、区間2において、ストックを有しておりエンディングが継続する場合(上記条件1が成立している場合)には、2セット目のエンディングの最終ゲーム(31G目)において、エンディングが継続することを報知する継続演出2を実行する。また、副制御部26bは、ストック抽選に当選し継続が確定した場合には、遊技機10に複数設けられたランプ(例えばランプ18)の発光色によって、エンディングが継続するか否かを示唆する演出をしてもよい。この場合、例えば、継続確定であるときには、ランプの発光色を、「白→青→黄→緑→赤→虹」の順で変化するようにしてもよい。この演出は、継続確定時のみでもよく、また、継続確定後そのセットの最終ゲームまで継続してもよい。これにより、遊技機10は、エンディングが継続する期待感を持たせる演出をすることができる。
図23(D)の例では、1セット目から2セット目に継続する演出(図23(B)参照)と同様に、エンディングが継続することを説明する紙片が落下してくるような演出を行う。
図23(C)に示すように、副制御部26bは、3セット目以降の演出は、2セット目と同様に行う。つまり、2セット目以降のエンディングBとしての演出は、同様である。
その後、2セット目以降のセット(図22の例では4セット目)に滞在中に、遊技状態としてのエンディングBへの移行条件が成立すること(つまり、条件1が成立した後に、条件2及び条件3の少なくとも1つが成立すること)によって、主制御部25bは、遊技状態をエンディングAからエンディングBに制御する。
この4セット目の遊技では、副制御部26bは、表示部17に表示されている残りゲーム数が0Gになるゲームまで、4セット目の演出(図23(C)参照)を継続する。そして、この残りゲーム数が0Gになったこと(つまり図22の区間3が終了したこと)に応じて、継続演出2(図23(D)参照)を実行する。
そのため、副制御部26bは、主制御部25bによって遊技状態がエンディングAからエンディングBに制御される時点であっても、その時点で進行しているセット(遊技状態としてのエンディングA)の遊技が連続しているように演出することができる。つまり、副制御部26bは、4セット目の遊技の演出を、遊技状態としてのエンディングAからエンディングBを跨って連続しているように演出する。
そして、副制御部26bは、この4セット目のゲームの終了後(図22の区間3の終了後)に、区間4が開始されたことに基づいて、図23(E)に示す演出画面を、表示部17に表示する。
図23(E)、図23(F)に示すように、区間4の演出画面は、2セット目以降のエンディングの演出画面とは、ほぼ同様である。つまり、図23(E)に示すように、区間4におけるエンディングの演出画面の残りゲーム数は、16Gと表示されており、本来のゲーム数31Gから、演出として4セット目の後半で実行されたゲーム数(図22、図23(E)の例では15G)が減算されている。
このため、エンディングが3セット目以降に移行する際の演出の変化(図23(D)→図23(C))と、区間3が終了して区間4に移行する演出の変化(図23(D)→図23(E))とは、同様である。
このため、遊技機10は、区間3が終了して区間4に移行することが、ストックによってエンディングが継続したかのように、演出できる。これにより、遊技者は、条件3が成立したタイミングを認識しにくく、また、自力でエンディングを継続したかのような感覚になる。つまり、遊技機10は、最終セットとして区間4で実行される遊技状態に移行したことを、遊技者が自力で行ったように遊技者に体感させることができる。
なお、図24(A)~図24(C)に示すように、エンディング以外の状態において、条件2及び条件3の少なくとも1つが成立した場合には、主制御部25bは、当該条件が成立した次ゲームからエンディングBに制御する。このため、副制御部26bは、エンディングBの1G目では、エンディングBの残りゲーム数を、31Gとする(図24(B)参照)。このため、この場合は、条件2又は条件3が成立したタイミングを明確に報知する形態となる。
(リザルトステージ)
リザルトステージは、ATステージ終了後に移行する遊技状態であり、通常区間中に制御される遊技状態である。
遊技状態は、ATステージの最終ゲームの第3リール停止操作後、有利区間から通常区間に移行する。リザルトステージは、遊技状態が、通常区間から有利区間に再度移行した状態で、通常状態に移行するための位置付けも有する。
リザルトステージは、ATステージ終了後、ハズレ役以外の当選役に当選するまでの期間、滞在する遊技状態である。遊技状態は、リザルトステージ終了後、通常状態に移行する。
このため、ATステージ終了後の1ゲーム目において、ハズレ役以外の役に当選した場合には、リザルトステージのゲーム回数は、1Gとなる。また、ATステージ終了後にハズレ役が1G以上続くことにより、リザルトステージには、2G以上、滞在する可能性がある。
また、リザルトステージにおいてハズレ役以外の当選役に当選したゲームの第3リール停止操作後に、遊技状態は、通常区間から有利区間に移行する。これにより、遊技状態は、リザルトステージにおいてハズレ役以外の当選役に当選したゲームの第3リール停止操作後に、有利区間に移行した状態で、通常状態に移行することになる。なお、この場合、遊技状態は、通常状態に移行してから、有利区間に移行するようにしてもよい。
ここで、遊技状態が、有利区間であるATステージから、通常区間であるリザルトステージに移行する例について説明する。
図25(A)のカウンタA2,B2に示すように、遊技機10の仕様は、有利区間滞在中において、有利区間リミッタ到達前に通常区間に移行させる遊技を、遊技者に促すものである。
有利区間リミッタ到達前に通常区間に移行する例は、複数有するが、例えば、バトルステージ敗北によってATステージが終了する場合、エンディングAでストックを有さないためにエンディングB到達前にATステージが終了する場合、エンディングBの31Gが終了する場合等である。
図25(B)は、有利区間リミッタに到達することにより、有利区間が終了する例である。
この例では、有利区間のカウンタA1の1460Gまでのゲームは、2BET遊技を10G、3BET遊技を1450Gで行われている。このため、有利区間の1460G到達時には、A2カウンタが1460Gに到達せず、遊技状態は、エンディングBに移行しない。そして、1461G以降のゲームが2BET遊技で行われているために、A1カウンタが1500G(有利区間リミッタ)に到達している。このため、図25(B)の例では、エンディングBに移行することなく、有利区間が終了してしまう。
また、図25(C)の例では、有利区間のカウンタA1の1490Gまでのゲームは、2BET遊技を30G、3BET遊技を1460Gで行われている(但し、1490G目のゲームは、3BET遊技)。このため、A2カウンタが1460Gに到達するので、遊技状態は、エンディングBに移行する。しかし、エンディングB移行後、3BET遊技を行ったとしても、10Gを行った時点で、カウンタA1が1500Gに到達するので、有利区間が終了してしまう。このため、図25(C)の例では、エンディングBは、31Gのうち21Gを消化することなく終了する。
このように、遊技機10は、有利区間滞在中に2BET遊技を行った場合には、3BET遊技を行った場合よりも、獲得枚数の増加を望めないために、遊技者にとって利益が減る仕様になっている。これにより、遊技機10は、遊技者に対して、有利区間滞在中の3BET遊技を強く促すことができる。
なお、有利区間リミッタに到達する形態は、カウンタA1ではなく、カウンタB1に基づく例も有する。また、有利区間リミッタに到達する形態は、図25(B)、図25(C)以外の複数の例を有する。これらの例の詳細な説明は省略するが、何れの形態であっても、獲得枚数の増加を望めず、遊技者にとって利益がない。
また、遊技機10は、上記獲得枚数等の理由に加えて、有利区間リミッタ到達前に有利区間が終了した場合のリザルトステージの演出と、有利区間リミッタ到達に応じて有利区間が終了した場合のリザルトステージの演出とを異なる内容にすることによって、遊技者に対して、有利区間中の3BET遊技を促すことができる。
副制御部26bは、リザルトステージ滞在中には、ATステージ滞在中の遊技結果を報知する演出を実行する。表示部17は、これを報知するリザルト画面を表示する。
リザルト画面は、ATステージ終了時の遊技状況を反映した内容であり、複数種類が設定されている。
図26、図27は、これらのリザルト画面のうち4例を説明する。
図26(A)~図26(D)は、有利区間リミッタ到達前に有利区間が終了した場合の3例のリザルト画面である。
各リザルト画面は、ATステージ滞在中に獲得したメダル数を表示し、ATステージ滞在中に登場した味方キャラクタ(遊技者側のキャラクタ)を表示する。
つまり、図26(A)に示すように、バトルステージ敗北後のリザルト画面では、ハズレ役以外の当選役に当選するまでの期間、遠くの朝日を眺める1個の味方キャラクタの画面を表示する。そして、図26(B)に示すように、ハズレ役以外の当選役に当選したゲームの第3リール停止後に、「よく頑張りました」、「GET1800枚」(獲得メダル数)といったテキストを追加表示する。
図26(C)は、エンディングA終了後のリザルト画面を説明する図である。
この場合にも、夕陽の浜辺にたたずむ4個の味方キャラクタを表示後、ハズレ役以外の当選役に当選したゲームの第3リール停止後に、「よくできました」、「GET2000枚」(獲得メダル数)といったテキストを追加表示する。
図26(D)は、エンディングB終了後のリザルト画面を説明する図である。この場合にも、宝船に乗る複数(5個以上)の味方キャラクタを表示後、「とてもよくできました」、「GET2300枚」(獲得メダル数)といったテキストを追加表示する。
このように、遊技機10は、有利区間リミッタ到達前に有利区間が終了した場合(つまり遊技機10が想定している遊技態様でATステージが遊技された場合)には、リザルト画面の演出(イラストの情景、味方キャラクタの数、テキスト表示等)を、ATステージに長く滞在し、その遊技結果が遊技者にとって好ましい程、遊技者を称賛し、また祝福する内容になっている。
図27は、有利区間リミッタに到達後のリザルト画面の遷移を説明する。
図27(A)に示すように、表示部17は、有利区間1500G目のゲーム(つまり、有利区間リミッタに到達時のゲーム)では、レバー操作に応じて、徘徊する敵キャラEを表示する。
図27(B)に示すように、そして、表示部17は、この1500G目のゲームにおいて、第1リール停止操作時(リール停止操作がされ、操作情報が出力された時点)で、表示画面の周囲を暗転する。図27(C)、図27(D)に示すように、その後、表示部17は、このゲームにおいて、第2リール停止操作、第3リール停止操作がされるごとに、暗転する範囲を、拡大していく。これにより、有利区間1500G目のゲームでは、リール停止操作に応じて、表示画面が暗転していく。図27(E)に示すように、そして、表示部17は、第3リール停止操作後には、「END」と表示する。
図27(F)に示すように、その後のリザルトステージのリザルト画面では、1個の味方キャラクタが、雷雲の下の墓地で、涙を流すシーンを表示する。なお、リザルト画面は、例えば、有利区間1500G目のゲームの第3リール停止操作後、所定時間経過後に表示されてもよく、また、リザルトステージの最初のゲームのレバー操作後に表示されてもよい。
この場合、表示部17は、図26と同様に、ハズレ役以外の当選役に当選するまでの期間後に、「GET1600枚」(獲得メダル数)を追加表示する。
このように、有利区間リミッタに到達時の表示画面は、遊技者が喜べない演出を行い、また、遊技者を祝福しない内容である。
なお、有利区間リミッタに到達時の表示画面の態様は、遊技者にとって好ましくない内容であれば限定されず、例えば、以下の態様でもよい。
すなわち、図28(A)の表示画面を、リザルトステージに移行直後から表示する。そして、リザルトステージでハズレ役以外の当選役に当選したゲームにおいて、各リール停止操作に応じて、図27(B)~図27(D)のように表示画面を徐々に暗転する。その後、このゲームの第3リール停止操作後に、図27(E)の「END」と表示した後に、図27(F)のATステージの遊技結果を表示するようにしてもよい。
以上のように、実施形態の遊技機10は、有利区間において3BET遊技を行うことが2BET遊技を行うことよりも遊技者にとって利益がある仕様にすることによって、遊技機10が想定している3BET遊技を遊技者に強く促すことができる。また、遊技機10は、有利区間リミッタ到達の有無に応じてリザルトステージの演出を異なる内容にすることによっても、3BET遊技を促すことができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特許文献1に記載の遊技機等)は、BET数に関係なくゲーム回数のみで、エンディングへの移行制御をするものである。このため、従来の遊技機は、想定よりも少ない消費メダルで、エンディングに到達してしまう可能性があった。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の遊技機は、エンディングA,Bの遊技状態の制御、演出制御を第1実施形態から変更したものである。
図28は、第2実施形態の遊技機において、エンディングAを実行後、エンディングBに移行する状態を、タイムチャートの形態で説明する図である。
図28に示すように、本実施形態では、エンディングA,Bの制御は、主制御部25bの遊技状態の制御と、副制御部26bの演出の制御とが一致している。
以下、詳細に説明する。
(エンディングA,Bの遊技状態に関する制御)
遊技状態としてのエンディングAは、1セット、固定回数61Gのゲームが実行され、継続しない。
また、遊技状態がエンディングAに制御されている状態(区間1)では、第1実施形態と同様に、ストック抽選が実行される。ストック抽選に当選していた場合には、主制御部25bは、遊技状態を、エンディングAからエンディングBに移行する(図28に示す条件4参照)。
すなわち、遊技状態がエンディングAに制御されている状態において、ストック抽選に当選した場合には、第1実施形態では遊技状態としてのエンディングAがセット継続可能に制御されるのに対して、本実施形態では遊技状態としてのエンディングAをセット継続させずに、エンディングBに移行可能に制御される。
遊技状態としてのエンディングBは、1セットあたり31Gのゲームが実行される。エンディングAに滞在中には、ストック抽選が実行され、これに当選していた場合には、エンディングBが継続する。
ここで、本実施形態は、第1実施形態と同様に、有利区間中における3BET遊技での累計ゲーム数(カウンタA2)が1460Gに到達したこと(条件2)、有利区間中における3BET遊技での獲得枚数(カウンタB2)が2220枚に到達したこと(条件3)の少なくとも1つが成立する場合がある。
主制御部25bは、区間2において遊技状態をエンディングBに制御されている状態で、この条件が成立したことに応じて、ストックの上乗せ抽選を終了し、区間3に移行する。つまり、ストックの上乗せ抽選は、遊技状態がエンディングBに制御されている状態の区間3以降では実行されない。
(エンディングA,Bの演出に関する制御)
遊技状態がエンディングAに制御されている状態(区間1)の演出の制御は、図23(A)と同様である。
遊技状態がエンディングAからエンディングBに移行する場合の演出の制御は、図23(B)と同じであり、継続演出1である。
遊技状態がエンディングBに制御されている状態(区間2,3)の演出の制御は、図23(C)と同様である。
遊技状態としてのエンディングBの継続時の演出の制御は、図23(D)と同じであり、継続演出2である。
ここで、前述したように、区間2に滞在中に、条件2及び条件3の少なくとも1つが成立した場合、副制御部26bは、この条件が成立した時点で実行されているセットの演出の制御(図23(C))を、そのゲーム数31Gが終了するまで継続する。そして、表示部17は、そのゲーム数31Gが終了したことに応じて、図23(D)と同じ画面を表示後、図23(E)と同じ画面を表示する。
このため、本実施形態においても、条件2,3の成立に応じて実行される最終セットは、ゲーム数31Gから、上記演出が実行されたゲーム数(図28の区間2の例では15G)が減算されて、表示部17に表示される(図23(E)参照)。
このように、本実施形態の遊技機は、遊技状態の制御と、演出制御とを一致させているが、遊技の進行、演出の進行を、第1実施形態と同様に行うことができる。なお、本実施形態の遊技機は、第1実施形態と同様に、エンディングの遊技に意外性を持たせることができる等の効果を奏する。
以上、本発明の遊技装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技装置は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
なお、前述した実施形態の各構成及び後述する変形形態の各構成は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(1)実施形態では、遊技状態制御手段などの各種手段としての動作を主制御基板の制御部が行ったが、副制御基板の制御部がその一部又は全部を行い、副制御基板の制御部が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御基板の制御部が各種手段として実行する動作を、主制御基板の制御部がその一部又は全部を行い、主制御基板の制御部が各種手段として動作することもできる。
すなわち、スロットマシンは、種々の機能を、仕様等に応じて2つの制御部に分担してもよく、また、各制御部に対応した各記憶部を備えていればよい。また、2つの制御部、2つの記憶部は、それぞれ1つの制御部、1つの記憶部であってもよい。
(2)実施形態では、遊技機は、スロットマシンである例を示したが、これに限定されない。遊技機は、例えば、パチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機であってよい。
また、遊技機は、メダル、遊技球などの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。
(3)実施形態では、ATステージ終了後に移行する通常ステージは、リザルトステージ等を経由することにより、有利区間に制御される例を示したが、これに限定されない。ATステージ終了後に移行する通常ステージは、通常区間に制御されてもよい。この場合でも、通常ステージの遊技は、ハズレ役以外の当選役に当選することにより、通常区間から有利区間に、容易に制御されることになる。
10:遊技機
12(12a,12b,12c):BETボタン
13:スタートレバー
14:演出ボタン
15(15L,15C,15R):停止ボタン
16:有利区間ランプ
17:表示部
18:ランプ
20(20L,20C,20R):リール
25:主制御基板
25a,26a:記憶部
25b:主制御部
26:副制御基板
26b:副制御部

Claims (2)

  1. 第1遊技価値数と、第2遊技価値数と、を含む複数の遊技価値数のうち、1回の遊技に使用する遊技価値数を設定可能な設定手段と、
    第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記第1遊技状態において通常区間に制御可能であり、且つ、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第3遊技状態と、において有利区間に制御可能な遊技区間制御手段と、
    前記有利区間において、前記設定手段により前記第1遊技価値数が設定されている場合、第1差遊技価値数を更新可能な第1更新手段と、
    前記有利区間において、前記設定手段により前記第1遊技価値数が設定されている場合、第2差遊技価値数を更新可能な第2更新手段と、
    を備え、
    前記第1更新手段は、
    前記有利区間において、前記設定手段により前記第2遊技価値数が設定されている場合、前記第1差遊技価値数を更新せず、
    前記第2更新手段は、
    前記有利区間において、前記設定手段により前記第2遊技価値数が設定されている場合、前記第2差遊技価値数を更新可能であり、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第2遊技状態において、前記第1差遊技価値数が所定値に到達した場合、遊技状態を前記第3遊技状態に制御することが可能であり、
    前記第3遊技状態において、前記第2差遊技価値数が前記所定値よりも多い特定値に到達した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に制御可能であり、
    前記遊技区間制御手段は、
    前記第2差遊技価値数が前記特定値に到達した場合、遊技区間を前記通常区間に制御することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記有利区間において、前記設定手段により前記第1遊技価値数が設定されている場合、遊技回数を更新可能な第3更新手段を備え、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記第3遊技状態において、前記遊技回数が特別値に到達した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に制御可能であり、
    前記遊技区間制御手段は、
    前記遊技回数が前記特別値に到達した場合、遊技区間を前記通常区間に制御することが可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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