JP2020072514A - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents
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また、特許文献2に見られる固定子構造では、コイルにかかるテンションで端子の変形を防ぐために、絶縁支持部材にコイルを巻きつけるように処理を行っているが、絶縁支持部材が回転電機円周方向に拡大し、固定子の小型化が困難になる課題がある。
また、この出願に開示される回転電機の製造方法によれば、簡単な工程で確実に圧接接合して導通接続部を構成することによりコイルの中性点端子への電気的接続を簡潔な構成で的確に行える回転電機を提供できるものである。
実施の形態1を図1から図5までに基づいて説明する。図1は実施の形態1に係る回転電機における固定子の構成を示す上面図である。図2は実施の形態1に係る回転電機におけるコイルの巻線構成を説明する展開図である。図2(a)は上面図、図2(b)は側面図を示す。図3は実施の形態1に係る回転電機における中性点端子接続部の接続工程を示す部分展開図である。図3(a)は上面図、図3(b)は側面図を示す。図4は実施の形態1に係る回転電機における中性点端子接続部の接続構成を示す部分展開図である。図4(a)は上面図、図4(b)は側面図を示す。図5は実施の形態1に係る回転電機における固定子の他の構成例を示す上面図である。
まず、絶縁被覆電線41aの先端部に装着され絶縁被覆電線41aの挿通配線作業を行うため自動機等に取り付けられた作業用ノズル61を、図3(b)におけるS2に示すようにx軸負方向に移動させた後、S3に示すように作業用ノズル61をz軸正方向へ移動させることで、中性点端子22の係合部分LPにコイル41の端部を構成する絶縁被覆電線41aを引っ掛ける。その後、作業用ノズルを、図3(b)におけるS4に示すようにx軸正方向とz軸負方向に移動させ絶縁被覆電線41aのクセ付けを行う。その後、作業用ノズル61を、図3(b)におけるS5に示すようにy軸負方向に移動させた後、図3(b)におけるS6に示すようにx軸負方向へ移動させることで、導通接続部22aへのからげ動作により絶縁被覆電線41aの挿通配線作業を行う。絶縁被覆電線41aは導通接続部22aの接合部分に嵌入され当接される。
なお、巻線が時計回りの際は、全て逆の配置とすれば同一の効果を得られる。
配線工程において、コイル41の端部を構成しコイル14のコイル素線と一体化されている絶縁被覆電線41aは中性点端子22の係合部分LPと係合して先端部41tを中性点端子22の他方の面F2から一方の面F1に挿通されて変形状態とされ(図3のS3参照)、絶縁被覆電線41aの弾性に抗して絶縁被覆電線41aを変形しクセ付が行われ(図3のS4参照)、絶縁被覆電線41aの先端部41tは中性点端子22の接合部分CPと嵌合して当接するものである。
弾性を有する絶縁被覆電線41aは挿通配線動作によって係合部分LPに係合し先端部41tを中性点端子22の他方の面F2から一方の面F1に挿通される(図3のS3参照)。係合部LPは中性点端子22の一側縁EAで軸方向に対して斜めに延在して形成され絶縁被覆電線41aの面F1方向および他側縁EB方向への移動を規制するものである。
接合部分CPは板状部材からなる中性点端子22の一側縁EAを折り曲げ形成して設けられ、折曲げ屈曲部で他側縁EBと反対方向への絶縁被覆電線41aの移動を規制して当接する第1接合部分CPaを形成し、折曲げ屈曲部より先の折曲げ先端部材と折曲げ先端部材に対向する部分の面F1の部材とにより構成され両部材間で絶縁被覆電線41aを挟持し圧着する第2接合部分CPbを前記両部材で形成するものであり、絶縁被覆電線41aの先端部41tは、第1接合部分CPaおよび第2接合部分CPbに圧着された状態で接合部分CPに圧接状態で結合される。
複数のティース31aを有し固定子10を構成するステータ31と、前記ティース31aに施されるコイル41と、弾性を有し前記コイル41の端部を構成する絶縁被覆電線41aと、前記コイル41よりも軸方向に突出する板状部材で形成される中性点端子22と、前記中性点端子22に設けられ前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを加圧および加熱し接合して中性点端子22と絶縁被覆電線41aの芯線とを固着状態として電気的に導通するための導通接続部22aとを備え、前記中性点端子22は、前記中性点端子22の根元部RPにおける一側縁EAに設けられ前記中性点端子22の他方の面F2から一方の面F1に挿通される前記絶縁被覆電線41aの前記中性点端子22の一方の面F1方向および他側縁EB方向への移動を規制する係合部分LPと、前記中性点端子22の先端部TPにおける一側縁EAに設けられ前記中性点端子22の一方の面F1に挿通される前記絶縁被覆電線41aと嵌合して当接し前記中性点端子22の他側縁EBと反対方向および前記中性点端子22の一方の面と反対方向への移動を規制する第1接合部分CPaおよび第2接合部分CPbからなる接合部分CPとを有するものであって、前記接合部分CPは前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを電気的に導通する前記導通接続部22aを構成することを特徴とする。
複数のティース31aを有し固定子10を構成するステータ31と、前記ティース31aに施されるコイル41と、弾性を有し前記コイル41の端部を構成する絶縁被覆電線41aと、前記コイル41よりも軸方向に突出する板状部材で形成される中性点端子22と、前記中性点端子22に設けられ前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを加圧および加熱し接合して電気的に導通するための導通接続部22aとを備え、前記中性点端子22は、前記中性点端子22の根元部RPにおける一側縁EAに設けられ前記中性点端子22の他方の面F2から一方の面F1に挿通される前記絶縁被覆電線41aの前記中性点端子22の一方の面F1方向および他側縁EB方向への移動を規制する係合部分LPと、前記中性点端子22の先端部TPにおける一側縁EAに設けられ前記中性点端子22の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線41aと嵌合して当接し前記中性点端子22の他側縁EBと反対方向および前記中性点端子22の一方の面と反対方向への移動を規制する第1接合部分CPaおよび第2接合部分CPbからなる接合部分CPとを有するものであって、前記接合部分CPは前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを電気的に導通する前記導通接続部22aを構成する回転電機を製造するにあたり、前記絶縁被覆電線41aを前記中性点端子の一方の面F1方向および前記中性点端子の他側縁EB方向への前記絶縁被覆電線41aの移動を規制する係合部分LPに係合させて前記中性点端子22の一方の面F1に挿通し前記中性点端子22の接合部分CPに当接して、前記絶縁被覆電線41aの弾性力により前記絶縁被覆電線41a先端部41tを前記中性点端子22の接合部分CPに圧接し通電加熱により圧着接合することにより前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを電気的に導通する前記導通接続部22aを構成することを特徴とする。
実施の形態2を図6に基づいて説明する。図6は実施の形態2に係る回転電機の固定子における中性点端子接続部の接続構成を示す部分展開図である。
実施の形態2による回転電機の固定子は、中性点端子22の形状が実施の形態1の固定子と異なる。その他の構成要素は、実施の形態1による回転電機の固定子10と同一である。
板状部材で形成される中性点端子22は、中性点端子22の延在する平面において一側縁EAが軸方向に対し他側縁EBの方向へ傾斜し、他側縁EBが軸方向に対し一側縁EAと反対の方向へ傾斜する形状に形成されているものであって、軸方向に延在し先端部TPに導通接続部22aを有する前記中性点端子22の一側縁EAは他側縁EBの方向へ傾斜していることを特徴とする。
実施の形態3を図7および図8に基づいて説明する。図7は実施の形態3に係る回転電機の固定子の中性点端子接続部の接続構成を示す部分展開図である。図8は実施の形態3に係る回転電機の固定子の中性点端子接続部の他の接続構成例を示す部分展開図である。
実施の形態3による回転電機の固定子は、絶縁支持部材と中性点端子の形状が実施の形態1の固定子と異なる。その他構成要素は、実施の形態1による回転電機の固定子10と同一である。実施の形態3による絶縁支持部材53は係合部分LPを有しており、中性点端子22は先端の偏心が無い構造となっている。
また、図8の変形例に示すように絶縁支持部材53の係合部分LPに突起53bからなる係止部分を設けることで、絶縁被覆電線41aが溝部53aに落下するのを防ぐことも可能となる。
複数のティース31aを有し固定子10を構成するステータ31と、前記ティース31aに施されるコイル41と、弾性を有し前記コイル41の端部を構成する絶縁被覆電線41aと、前記コイル41よりも軸方向に突出する板状部材で形成される中性点端子22と、前記中性点端子22に設けられ前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを加熱および加圧し接合して電気的に導通するための導通接続部22aと、前記中性点端子22の根元部RPに連接し前記中性点端子22と同方向に延在して前記中性点端子22を支持する板状部材で形成される絶縁支持部材53とを備え、前記中性点端子22の根元部RPに連接する前記絶縁支持部材の一側縁EAに設けられ前記中性点端子の一方の面に前記中性点端子の他方の面と連続する前記絶縁支持部材53の他方の面から挿通される前記絶縁被覆電線41aと係合し前記絶縁被覆電線41aの前記絶縁支持部材53の他側縁EBおよび前記中性点端子の他側縁EB方向への移動を規制する係合部分LPと、前記中性点端子22の先端部TPにおける一側縁EAに設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線41aの先端部と嵌合して当接し前記中性点端子22の他側縁EBと反対方向および前記中性点端子22の一方の面と反対方向への移動を規制する接合部分CPとを有するものであって、前記接合部分CPは前記中性点端子22と前記絶縁被覆電線41aとを電気的に導通する前記導通接続部22aを構成することを特徴とする。
また、本願は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本願の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
前記中性点端子の先端部には、前記絶縁被覆電線が引っ掛けられ、前記絶縁被覆電線にスプリングバックを発生させる係合部分と、前記絶縁被覆電線と当接され、前記絶縁被覆電線が前記スプリングバックによる弾性力により圧接された状態でヒュージング加工により固着され、前記絶縁被覆電線が電気的に接続される導通接続部を構成する接合部分とが形成されていることを特徴とするものである。
前記絶縁被覆電線を前記中性点端子の先端部に形成された係合部分に引っ掛け、前記絶縁被覆電線にスプリングバックを発生させる工程と、前記中性点端子の先端部に形成され導通接続部を構成する接合部分に前記絶縁被覆電線を当接し、前記スプリングバックによる弾性力により前記絶縁被覆電線が圧接された状態で、前記絶縁被覆電線をヒュージング加工により固着する工程とを含むことを特徴とするものである。
Claims (10)
- 複数のティースを有し固定子を構成するステータと、前記ティースに施されるコイルと、前記コイルの端部を構成する絶縁被覆電線と、前記コイルよりも軸方向に突出する板状部材で形成される中性点端子と、前記中性点端子に設けられ前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを加圧および加熱し接合して電気的に導通するための導通接続部とを備え、前記中性点端子の先端部における一側縁に設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線の先端部と嵌合し当接する接合部分と、前記絶縁被覆電線と係合し前記中性点端子の一方の面方向および他側縁方向への移動を規制する係合部分とを有するものであって、前記接合部分は前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを電気的に導通する前記導通接続部を構成することを特徴とする回転電機。
- 前記中性点端子は、前記中性点端子の根元部における一側縁に設けられ前記中性点端子の他方の面から一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線と係合し前記絶縁被覆電線の前記中性点端子の一方の面方向および他側縁方向への移動を規制する前記係合部分と、前記中性点端子の先端部における一側縁に設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線の先端部と嵌合し当接する前記接合部分とを有するものであって、前記接合部分は前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを電気的に導通する前記導通接続部を構成することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記中性点端子の根元部に連接し前記中性点端子と同方向に延在して前記中性点端子を支持する板状部材で形成される絶縁支持部材を備え、前記中性点端子の根元部に連接する前記絶縁支持部材の一側縁に設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線と係合し前記中性点端子の一方の面方向および他側縁方向への移動を規制する前記係合部分と、前記中性点端子の先端部における一側縁に設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線の先端部と嵌合し当接する前記接合部分とを有するものであって、前記接合部分は前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを電気的に導通する前記導通接続部を構成することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記絶縁支持部材の前記係合部分に隣接し軸方向に突出して設けられ前記中性点端子の他側縁方向と反対方向への前記絶縁被覆電線の移動を規制する係止部分を有することを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
- 前記導通接続部を構成する接合部分は、板状部材で形成される前記中性点端子の先端部における一側縁を折り曲げ形成して設けられることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の回転電機。
- 板状部材で形成される前記中性点端子は、前記固定子の軸方向および周方向に延在し、前記導通接続部を構成する接合部分は、前記中性点端子の外周側に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の回転電機。
- 前記絶縁被覆電線で構成される前記コイルの端部と反対側の端部には電源端子が接続され、前記中性点端子は前記固定子において前記電源端子と異なる周方向位置に配設されていることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の回転電機。
- 前記中性点端子の前記導通接続部は前記ティースの周方向における中央部分に対応して配設されていることを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
- 軸方向に延在する前記中性点端子の前記一側縁は前記他側縁の方向へ傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の回転電機の固定子。
- 複数のティースを有し固定子を構成するステータと、前記ティースに施されるコイルと、前記コイルの端部を構成する絶縁被覆電線と、前記コイルよりも軸方向に突出する板状部材で形成される中性点端子と、前記中性点端子に設けられ前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを加圧および加熱し接合して電気的に導通するための導通接続部とを備え、前記中性点端子の先端部における一側縁に設けられ前記中性点端子の一方の面に挿通される前記絶縁被覆電線の先端部と嵌合し当接する接合部分と、前記絶縁被覆電線と係合し前記中性点端子の一方の面方向および他側縁方向への移動を規制する係合部分とを有するものであって、前記接合部分は前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを電気的に導通する前記導通接続部を構成する回転電機を製造するにあたり、前記絶縁被覆電線を前記中性点端子の一方の面方向および前記中性点端子の他側縁方向への前記絶縁被覆電線の移動を規制する係合部に係合させて前記中性点端子の一方の面に挿通し前記中性点端子の接合部分に当接して、前記絶縁被覆電線の弾性力により前記絶縁被覆電線を前記中性点端子の接合部分に圧接し加熱により接合して前記中性点端子と前記絶縁被覆電線とを電気的に導通することを特徴とする回転電機の製造方法。
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JP2008167604A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Ichinomiya Denki:Kk | インナーロータ型モールドブラシレスモータのステータ |
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2018
- 2018-10-30 JP JP2018203371A patent/JP6804503B2/ja active Active
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