JP2020071096A - 磁気センサ - Google Patents

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圭 田邊
Kei Tanabe
圭 田邊
将司 ▲高▼橋
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Yuichiro Yamaji
勇一郎 山地
晶裕 海野
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【課題】センサチップ及び磁性体を磁気シールドで覆った構造を有する磁気センサにおいて、検出感度の空間的なムラを低減する。【解決手段】本発明による磁気センサは、センサチップ30と、磁束をセンサチップ30に集める磁性体40と、センサチップ30及び磁性体40を覆う磁気シールド50とを備える。磁性体40は、磁気シールド50のギャップG内に配置され、ギャップGのy方向における間隔は、磁性体40のx方向における中央部を挟み込む位置よりも、磁性体40のx方向における端部を挟み込む位置の方が広い。本発明によれば、磁性体40の端部を挟み込む位置においてギャップGの間隔が拡大されていることから、磁性体40の端部における集磁能力を高めることができる。【選択図】図1

Description

本発明は磁気センサに関し、特に、紙幣などの被測定部材を一軸方向にスキャンするタイプに適した磁気センサに関する。
紙幣などの被測定部材を一軸方向にスキャンするタイプの磁気センサとしては、特許文献1に記載された磁気センサが知られている。特許文献1に記載された磁気センサは、ケースに取り付けられた磁気検出素子を金属製のカバーで覆った構成を有しており、紙幣などの被測定部材がカバー上を通過する際に、被測定部材に埋め込まれた磁気パターンを磁気検出素子によって読み取る。
しかしながら、特許文献1に記載された磁気センサは、磁気検出素子を単にカバーで覆っているだけであることから、スキャン方向における分解能(空間分解能)が不十分であるという問題があった。
また、特許文献2及び3に記載されているように、磁気センサには、磁気検出素子に磁束を集めるための磁性体が設けられることがある。磁気センサに磁性体を設けると、磁気の検出感度が高められるとともに、指向性を持たせることも可能となる。
国際公開第2005/083457号 特許第5500785号公報 特開2016−170028号公報
しかしながら、磁性体の集磁能力は必ずしも均一ではなく、場合によっては局所的に集磁能力が高かったり、局所的に集磁能力が低かったりすることがあり、この場合には、検出感度に空間的なムラが生じてしまう。このような現象は、空間分解能を高めるためにセンサチップ及び磁性体を磁気シールドで覆うと特に顕著となる。
したがって、本発明は、センサチップ及び磁性体を磁気シールドで覆った構造を有する磁気センサにおいて、検出感度の空間的なムラを低減することを目的とする。
本発明による磁気センサは、磁気検出素子が形成された素子形成面を有するセンサチップと、素子形成面と平行な第1の方向を長手方向とし、素子形成面と平行且つ第1の方向と直交する第2の方向を厚み方向とする板状部材であり、磁束を磁気検出素子に集める磁性体と、センサチップ及び磁性体を覆う磁気シールドとを備え、磁気シールドは、第2の方向からセンサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、第1の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第1の天板部と、第2の側壁部の一端に接続され、磁性体に向けて第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、磁性体は、第1及び第2の天板部と接することなく、第1の天板部の先端と第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置され、ギャップの第2の方向における間隔は、磁性体の第1の方向における中央部を挟み込む位置よりも、磁性体の第1の方向における端部を挟み込む位置の方が広いことを特徴とする。
本発明によれば、磁気シールドによって形成されるギャップ内に磁性体を配置していることから、磁性体の直下(又は直上)に位置する磁気パターンに対する検出選択性を高めることが可能となる。したがって、例えば、ギャップの幅方向に被測定部材をスキャンすれば、特にスキャン方向における空間分解能を高めることが可能となる。しかも、磁性体の端部を挟み込む位置においてギャップの間隔が拡大されていることから、磁性体の端部における集磁能力を高めることができる。
本発明において、磁性体の第1の方向におけるサイズは、センサチップの第1の方向におけるサイズよりも大きくても構わない。センサチップよりもサイズの大きい磁性体を用いる場合、検出感度の空間的なムラが顕著となるが、本発明によればこのような場合であっても、検出感度の空間的なムラを低減することが可能となる。
このように、本発明によれば、センサチップ及び磁性体を磁気シールドで覆った構造を有する磁気センサにおいて、検出感度の空間的なムラを低減することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態による磁気センサの構造を説明するための略斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態による磁気センサの構造を説明するための略上面図である。 図3は、本体部10の構造を説明するための略斜視図である。 図4は、本体部10の構造を説明するための略上面図である。 図5は、磁気検出素子R1〜R4の接続関係を説明するための回路図である。 図6は、本発明の一実施形態による磁気センサのyz断面図である。 図7は、磁気シールド50の効果を説明するためのグラフである。 図8は、本発明の一実施形態による磁気センサのx方向における感度分布を示すグラフである。 図9は、切り欠き53a,54aの外側エッジE1の位置と磁気センサのx方向における感度分布との関係を示すグラフである。 図10は、本体部10を複数用いた長尺型の磁気センサを示す略斜視図である。 図11は、第1の変形例による磁気センサを示す略上面図である。 図12は、第2の変形例による磁気センサを示す略上面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の一実施形態による磁気センサの構造を説明するための図であり、図1は略斜視図、図2は略上面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態による磁気センサは、基板20に搭載された本体部10と、本体部10及び基板20を覆う磁気シールド50とを備えている。本体部10は、略直方体形状を有し、基板20の実装領域21に実装されたセンサチップ30と、x方向を長手方向とする板状の磁性体40からなる。磁気シールド50は、ノイズとなる磁束を遮断することによって磁気センサの指向性を高めるための部材であり、パーマロイなど透磁率の高い磁性金属材料を用いることが好ましい。
図3及び図4は本体部10の構造を説明するための図であり、図3は略斜視図、図4は略上面図である。
図3及び図4に示すように、基板20は実装領域21を有しており、実装領域21に本体部10が実装される。上述の通り、本体部10はセンサチップ30と磁性体40からなる。センサチップ30の上面である素子形成面31上には、4つの磁気検出素子R1〜R4と複数の端子電極32が形成されており、これら端子電極32は、ボンディングワイヤBWを介して基板20に設けられた端子電極22に接続されている。磁気検出素子R1〜R4としては、磁界の向きに応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子(MR素子)を用いることが好ましい。磁気検出素子R1〜R4の磁化固定方向は、図2の矢印Pが示す方向(y方向)に全て揃えられている。
センサチップ30の素子形成面31上には、フェライトなどの高透磁率材料からなる磁性体40が固定されている。磁性体40は、x方向を長手方向とし、y方向を厚み方向とする板状部材であり、磁束φをセンサチップ30に集める役割を果たす。磁性体40のx方向における長さL1は、センサチップ30のx方向における長さL0よりも長く、磁性体40のy方向における厚みT1は、センサチップ30のy方向における幅T0よりも薄い。
磁性体40は、磁気検出素子R1,R3と磁気検出素子R2,R4との間に配置される。ここで、磁気検出素子R1,R3はy方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R4はy方向における位置が等しい。また、磁気検出素子R1,R4はx方向における位置が等しく、磁気検出素子R2,R3はx方向における位置が等しい。磁性体40は、垂直方向(z方向)の磁束φを集める役割を果たし、磁性体40によって集磁された磁束φは、y方向にほぼ均等に分配される。このため、垂直方向の磁束φは、磁気検出素子R1〜R4に対してほぼ均等に与えられることになる。
図5は、磁気検出素子R1〜R4の接続関係を説明するための回路図である。
図5に示すように、磁気検出素子R2,R1は、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。同様に、磁気検出素子R3,R4も、電源電位Vddが供給される端子電極32と接地電位Gndが供給される端子電極32との間に直列に接続される。そして、磁気検出素子R1と磁気検出素子R2の接続点の電位Vaは所定の端子電極32を介して外部に出力され、磁気検出素子R3と磁気検出素子R4の接続点の電位Vbは別の端子電極32を介して外部に出力される。
そして、磁気検出素子R1,R3は平面視で磁性体40からみて一方側(図4では上側)に配置され、磁気検出素子R2,R4は平面視で磁性体40からみて他方側(図4では下側)に配置されていることから、磁気検出素子R1〜R4は差動ブリッジ回路を構成し、磁束密度に応じた磁気検出素子R1〜R4の電気抵抗の変化を高感度に検出することが可能となる。つまり、磁気検出素子R1〜R4は、全て同一の磁化固定方向を有していることから、平面視で磁性体40からみて一方側に位置する磁気検出素子R1,R3の抵抗変化量と、平面視で磁性体40からみて他方側に位置する磁気検出素子R2,R4の抵抗変化量との間には差が生じる。この差は、図5に示した差動ブリッジ回路によって増幅される。但し、本発明において4つの磁気検出素子R1〜R4を用いることは必須ではなく、例えば2つの磁気検出素子(R1とR4)を用いても構わない。
図6は、本実施形態による磁気センサのyz断面図である。
図6に示すように、磁気センサを構成する基板20、センサチップ30及び磁性体40は、磁気シールド50によって大部分が覆われる。磁気シールド50は、y方向からセンサチップ30を挟み込む第1及び第2の側壁部51,52と、第1の側壁部51のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第1の天板部53と、第2の側壁部52のz方向における一端に接続され、磁性体40に向けてy方向に延在する第2の天板部54と、第1の側壁部51のz方向における他端と第2の側壁部52のz方向における他端を接続する底板部55を有している。第1及び第2の側壁部51,52はxz平面を構成し、第1及び第2の天板部53,54と底板部55はxy平面を構成する。
そして、磁気シールド50の材料としてパーマロイなどの磁性金属材料を用いれば、1枚の磁性金属板を折り曲げることにより、磁気シールド50を作製することが可能となる。但し、磁気シールド50が一体的である必要はなく、複数の磁性部材を接着したものであっても構わない。また、磁気シールド50と基板20に囲まれた空間を樹脂材料でモールドしても構わない。このように、磁気シールド50は略筒状体であることから、センサチップ30及び磁性体40が搭載された基板20を筒状の磁気シールド50に挿入することによって磁気センサを作製することができる。この場合、磁気シールド50自体を磁気センサの筐体として使用することも可能である。但し、磁気シールド50が略筒状体である必要はなく、底板部55を省略し、第1の側壁部51と第1の天板部53からなる部分と、第2の側壁部52と第2の天板部54からなる部分を別部材によって構成しても構わない。
図6に示すように、本実施形態においては、第1の天板部53の先端と第2の天板部54の先端によって形成されるギャップG内に磁性体40が配置される。特に限定されるものではないが、磁性体40の上面は、第1及び第2の天板部53,54と同一平面に位置することが好ましい。これは、第1及び第2の天板部53,54から見て、磁性体40の上面が奥側に引っ込むほど磁界の検出感度が低下する一方、磁性体40の上面の突出量が大きくなるほどノイズの影響を受けやすくなるからである。また、磁性体40は、第1及び第2の天板部53,54と接しておらず、第1及び第2の天板部53,54に対して所定の間隔Sを有している。磁性体40と第1及び第2の天板部53,54の間には、樹脂などの非磁性部材が介在していても構わない。
図6には、被測定部材60も示されている。被測定部材60はy方向に配列された磁気パターンM1,M2を有しており、被測定部材60をy方向にスキャンすると、磁気パターンM1,M2が磁性体40の直下をy方向に通過することになる。尚、被測定部材60のスキャンは、磁気センサを固定した状態で被測定部材60をy方向に移動させても構わないし、逆に、被測定部材60を固定した状態で磁気センサをy方向に移動させても構わない。また、磁気センサと被測定部材60の上下位置は逆であっても構わない。そして、磁気パターンM1,M2が磁性体40の直下をy方向に通過する際、磁気パターンM1,M2によって生じる磁束が磁性体40を介して磁気検出素子R1〜R4に与えられ、これによって磁気パターンM1,M2が読み取られる。
図6においては、磁気パターンM1が磁性体40の直下に位置しているため、このタイミングでは、磁気パターンM1によって生じる磁束が読み取られる。しかしながら、磁気パターンM1のy方向における近傍には別の磁気パターンM2が存在しているため、この磁気パターンM2によって生じる磁束の一部も同じタイミングで読み取られてしまう。磁気パターンM2によって生じる磁束は、磁気パターンM1を読み取るタイミングにおいてはノイズである。
しかしながら、本実施形態による磁気センサは磁気シールド50を備えており、磁性体40の直下に位置しない磁気パターン(図6においてはM2)の磁束を磁気シールド50によって遮断することができる。つまり、ノイズとなるy方向の磁束については、xz平面を有する第1及び第2の側壁部51,52によって遮断され、ノイズとなるz方向の磁束については、xy平面を有する第1及び第2の天板部53,54によって遮断される。これにより、磁性体40の直下に位置する磁気パターン(図6においてはM1)から生じる磁束をより選択的に読み取ることができ、空間分解能が高められる。
図7は、磁気シールド50の効果を説明するためのグラフであり、横軸は磁性体40を基準とした磁気パターンのy方向における位置を示し、縦軸は検出磁界の強度を示している。検出磁界の強度は、ピーク値を1として規格化している。図7に示すように、磁気シールド50を備える磁気センサは、磁気シールド50を備えない磁気センサに比べて検出磁界の波形がシャープとなり、空間分解能が向上していることが分かる。
本実施形態においては、図2に示すように、第1の天板部53の先端と第2の天板部54の先端によって形成されるギャップGのy方向における間隔が一定ではなく、磁性体40のx方向における両端部に対応する部分において間隔が拡大されている。より具体的には、z方向から見てセンサチップ30と重なる位置におけるギャップGの間隔をG1とし、z方向から見てセンサチップ30と重ならない磁性体40の両端部を挟み込む位置におけるギャップGの間隔をG2とした場合、G1<G2である。本実施形態においては、ギャップGの間隔がG1である範囲がセンサチップ30と重ならない位置まで拡大されている。つまり、z方向から見てセンサチップ30と重ならない位置におけるギャップGの間隔は、磁性体40の両端部を挟み込む位置だけが選択的にG2に拡大されており、センサチップ30に近い領域においてはG1である。
ギャップGは、天板部53,54にそれぞれ切り欠き53a,54aを設けることによって間隔が拡大されており、図2に示す例では、x方向における幅Wに亘ってギャップGの間隔が拡大されている。ここで、天板部53,54に設けられた切り欠き53a,54aの外側エッジをE1、内側エッジをE2とした場合、外側エッジE1のx方向位置は、磁性体40のx方向における端部と同じ位置か、或いは、磁性体40のx方向における端部よりも外側に位置することが好ましい。切り欠き53a,54aの幅Wについては特に限定されないが、磁性体40のx方向における長さL1に対し、それぞれ10%〜15%の範囲に設定すれば、最もフラットな特性が得られる。切り欠き53a,54aの深さDについては、磁性体40の厚みT1の1.5倍〜5倍程度とすれば良い。
図8は、本実施形態による磁気センサのx方向における感度分布を示すグラフであり、磁性体40のx方向における長さL1が8.0mm、y方向における厚さT1が0.15mm、z方向における高さが1.3mmであり、磁気シールド50に設けられた切り欠き53a,54aの幅Wが1mm、深さDが0.55mmである場合のシミュレーション結果を示している。切り欠き53a,54aの外側エッジE1の位置は、磁性体40のx方向における端部位置と一致している。比較のため、図8には磁気シールド50に切り欠き53a,54aが設けられていない場合の特性も示されている。
図8に示すように、磁気シールド50に切り欠き53a,54aが設けられていない場合、x方向における両端部において感度が低下する。これに対し、磁気シールド50に切り欠き53a,54aを設けると、x方向における両端部の感度が向上し、よりフラットな特性が得られる。
磁性体40の両端部における感度が低下する理由は次の通りである。
磁性体40に対してz方向の磁束φが存在する場合、磁束φは磁性体40と磁気シールド50に流れ込む。さらに、磁束φが磁性体40と磁気シールド50に流れ込む割合はx方向に位置において一定ではなく、磁性体40の両端部においては磁性体40の中央部よりも減少する傾向がある。これは、磁気パターンM1から発生する磁束のx方向の領域に対して、磁性体40の中央部に磁気パターンM1が位置するときにはおおよそ全領域の磁束φが磁性体40に流れ込むが、磁性体40の両端部に磁気パターンM1が位置するときには磁性体40に流れ込む磁束φが全領域よりも狭い領域となり結果的に磁性体40を通過し磁気検出素子R1〜R4に与えられる磁束の量が減るためである。このようなメカニズムにより、単純な板状体である磁性体40を用いた場合には、両端部における感度が大幅に低下してしまう。
これに対し、本実施形態による磁気センサにおいては、磁性体40のx方向における両端部に対応する部分においてギャップGが拡大されており、これにより磁気シールド50に流れ込む磁束φを低減させていることから、両端部における感度の低下が補われる。その結果、よりフラットな特性を得ることが可能となる。
図9は、切り欠き53a,54aの外側エッジE1の位置と磁気センサのx方向における感度分布との関係を示すグラフであり、外側エッジE1の位置が異なる他は、図8のシミュレーション条件と同じである。
図9に示すように、切り欠き53a,54aの外側エッジE1と磁性体40のx方向における端部位置が一致している場合(±0mm)と比べ、外側エッジE1が磁性体40のx方向における端部よりもさらに外側にある場合(+0.4mm)には、両端部における感度がより向上し、その結果、よりフラットな特性が得られている。これに対し、外側エッジE1が磁性体40のx方向における端部よりも内側にある場合(−0.4mm)には、両端部における感度低下を補う効果が弱くなってしまう。この結果を踏まえれば、切り欠き53a,54aの外側エッジE1は、磁性体40のx方向における端部位置と一致しているか、或いは、より外側に位置することが好ましいと言える。
以上説明したように、本実施形態による磁気センサは、センサチップ30及び磁性体40を覆う磁気シールド50を備えていることから、磁性体40の直下(又は直上)に位置する磁気パターンに対する検出選択性を高めることが可能となる。しかも、磁性体40の端部を挟み込む位置においてギャップGの間隔が拡大されていることから、磁性体40の端部における集磁能力が高められ、その結果、よりフラットな特性を得ることが可能となる。
また、図10に示すように、磁気シールド50の内部に本体部10をx方向に複数配列すれば、長尺型の磁気センサを構成することが可能である。これによれば、y方向に移動する紙幣などの被測定部材(図示せず)に設けられた磁気パターンをスキャンすることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、磁気シールド50に設けた切り欠き53a,54aが矩形であるが、切り欠き53a,54aの形状がこれに限定されるものではない。一例として、図11及び図12に示すように、切り欠き53a,54aの形状を三角形としても構わない。図11に示す例では、切り欠き53a,54aの外側エッジE1がy方向に延在している。図12に示す例では、切り欠き53a,54aの最深部E3から外側に向かう角度よりも、最深部E3から内側に向かう角度をなだらかとすることにより、磁束φが磁気シールド50に流れ込む割合を微調整している。本発明においては、磁気シールド50に設けた切り欠き53a,54aがこのような形状であっても構わない。
10 本体部
20 基板
21 実装領域
22 端子電極
30 センサチップ
31 素子形成面
32 端子電極
40 磁性体
50 磁気シールド
51 第1の側壁部
52 第2の側壁部
53 第1の天板部
54 第2の天板部
53a,54a 切り欠き
55 底板部
60 被測定部材
BW ボンディングワイヤ
E1 外側エッジ
E2 内側エッジ
E3 最深部
G ギャップ
M1,M2 磁気パターン
R1〜R4 磁気検出素子
S 間隔
φ 磁束

Claims (3)

  1. 磁気検出素子が形成された素子形成面を有するセンサチップと、
    前記素子形成面と平行な第1の方向を長手方向とし、前記素子形成面と平行且つ前記第1の方向と直交する第2の方向を厚み方向とする板状部材であり、磁束を前記磁気検出素子に集める磁性体と、
    前記センサチップ及び前記磁性体を覆う磁気シールドと、を備え、
    前記磁気シールドは、前記第2の方向から前記センサチップを挟み込む第1及び第2の側壁部と、前記第1の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第1の天板部と、前記第2の側壁部の一端に接続され、前記磁性体に向けて前記第2の方向に延在する第2の天板部とを含み、
    前記磁性体は、前記第1及び第2の天板部と接することなく、前記第1の天板部の先端と前記第2の天板部の先端によって形成されるギャップ内に配置され、
    前記ギャップの前記第2の方向における間隔は、前記磁性体の前記第1の方向における中央部を挟み込む位置よりも、前記磁性体の前記第1の方向における端部を挟み込む位置の方が広いことを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記磁性体の前記第1の方向におけるサイズは、前記センサチップの前記第1の方向におけるサイズよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記第2の方向は、被測定部材のスキャン方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
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