JP2020070985A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】第3除湿運転時における除湿量を増やすことができる空気調和機を提供する。【解決手段】空気調和機は制御部(100)を備える。制御部(100)は、室内熱交換器(11)の実質的に全部を蒸発域にする第1除湿運転と、室内熱交換器(11)の一部を蒸発域にする一方、室内熱交換器(11)の残りの部分を過熱域にする第2除湿運転と、室内熱交換器(11)において制御弁(13)よりも上流側の部分を凝縮域とする一方、室内熱交換器(11)において制御弁(13)よりも下流側の部分を蒸発域とする第3除湿運転とを行うと共に、第3除湿運転時における圧縮機(21)の周波数の上限値が、第2除湿運転時における圧縮機(21)の周波数の上限値よりも高くなるように、圧縮機(21)を制御する。【選択図】図2

Description

本開示は、空気調和機に関する。
従来、空気調和機としては、特開2004−108618号公報(特許文献1)に開示されているように、顕熱能力の大きな第1除湿運転と、この第1除湿運転よりも顕熱能力が小さい第2除湿運転と、この第2除湿運転よりも顕熱能力が小さい第3除湿運転とを行うものがある。
特開2004−108618号公報
上記従来の空気調和機の第3除湿運転では、除湿量が少なくなってしまうという問題があった。
本開示の課題は、第3除湿運転時における除湿量を増やすことができる空気調和機を提供することにある。
本開示の空気調和機は、
圧縮機、室外熱交換器、膨張機構および室内熱交換器が環状に接続され、冷媒が循環する冷媒回路と、
制御部と
を備え、
上記室内熱交換器は制御弁を有し、
上記制御部は、
上記室内熱交換器の実質的に全部を蒸発域にする第1除湿運転と、
上記室内熱交換器の一部を蒸発域にする一方、上記室内熱交換器の残りの部分を過熱域にする第2除湿運転と、
上記室内熱交換器において上記制御弁よりも上流側の部分を凝縮域とする一方、上記室内熱交換器において上記制御弁よりも下流側の部分を蒸発域とする第3除湿運転と
を行うと共に、
上記第3除湿運転時における上記圧縮機の周波数の上限値が、上記第2除湿運転時における上記圧縮機の周波数の上限値よりも高くなるように、上記圧縮機を制御する。
上記構成によれば、上記制御部が圧縮機を制御することにより、圧縮機の周波数の上限値が、第2除湿運転時における圧縮機の周波数の上限値よりも高くなる。したがって、上記第3除湿運転時における除湿量を増やすことができる。
一態様の空気調和機では、
上記制御部は、上記第3除湿運転時における上記圧縮機の周波数の下限値は、上記第2除湿運転時における上記圧縮機の周波数の下限値よりも高くなるように、上記圧縮機を制御する。
上記態様によれば、上記制御部が圧縮機を制御することにより、第3除湿運転時における圧縮機の周波数の下限値が、第2除湿運転時における圧縮機の周波数の下限値よりも高くなる。したがって、上記第3除湿運転で室内を除湿するとき、いわゆるチョーク現象が冷媒回路で生じ難くなる。
一態様の空気調和機では、
上記制御部は、上記第3除湿運転を上記第2除湿運転に引き続いて開始させる。
上記態様によれば、上記第2除湿運転に引き続いて第3除湿運転が行われることにより、消費電力を低減することができる。
一態様の空気調和機では、
上記第3除湿運転の開始時における上記圧縮機の周波数は、上記第3除湿運転時における上記圧縮機の周波数の下限値である。
上記態様によれば、上記第3除湿運転の開始時、第3除湿運転時における圧縮機の周波数の下限値で、圧縮機が駆動する。その結果、上記第3除湿運転の開始後、冷媒が循環しやすくなる。
一態様の空気調和機では、
上記制御部は、上記第2除湿運転から上記第3除湿運転に切り替えるとき、上記第2除湿運転の終了後、上記膨張機構の開度を、上記第2除湿運転の終了時よりも大きい第1所定開度にした後、上記第3除湿運転の開始時、上記膨張機構の開度を、上記第1所定開度よりも大きい第2所定開度にする。
上記態様によれば、上記第2除湿運転の終了後、かつ、第3除湿運転の開始前に、膨張機構の開度は第1所定開度になる。この第1所定開度は、第2除湿運転の終了時における膨張機構の開度よりも大きく、かつ、第3除湿運転の開始時における膨張機構の第2所定開度よりも小さい。その結果、上記第3除湿運転の開始後、冷媒が循環しやすくなる効果を高めることができる。
本開示の一実施形態の空気調和機の冷媒回路の回路図である。 上記空気調和機の制御ブロック図である。 上記空気調和機の冷房除湿運転を説明するための模式図である。 上記空気調和機の過絞り除湿運転を説明するための模式図である。 上記空気調和機の再熱除湿運転を説明するための模式図である。 上記空気調和機の冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転に関するモリエル線図である。 上記空気調和機の冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転の運転条件を比較するための表である。
以下、本開示の空気調和機を、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本開示の一実施形態の空気調和機が備える冷媒回路RCの回路図である。
上記空気調和機は、空調対象である室内に設置される室内機1と、室外に設置される室外機2とを備える。
室内機1は、例えば、室内の壁面に取り付けられる壁掛け式の室内ユニットである。この室内機1は、室内熱交換器11と、この室内熱交換器11に空気を送る室内ファン12と、室内熱交換器11の温度を検出する室内熱交換器温度センサ51と、室内温度を検出する室内温度センサ52と、室内湿度を検出する室内湿度センサ53とを有する。
室内熱交換器11は、室内ファン12による空気流に関して、室内ファン12よりも上流側に位置している。この室内熱交換器11は、室内ファン12からの空気と冷媒との熱交換を行うために、本体熱交換部11aと、補助熱交換部11bと、制御弁の一例としての電磁弁13とを有する。
本体熱交換部11aは、室内ユーザ側に位置する正面部11a−1と、室内ユーザ側とは反対側に位置する背面部11a−2とから成っている。また、正面部11a−1は、冷媒配管L1,L2および電磁弁13を介して背面部11a−2に流体的に接続されている。これにより、膨張弁24から本体熱交換部11aへ流れる冷媒は、正面部11a−1を流れた後、背面部11a−2に流入することが可能となっている。
補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aの正面部11a−1に関して本体熱交換部11aの背面部11a−2側とは反対側に設けられている。すなわち、補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aの正面部11a−1よりも、室内ユーザ側に位置する。この補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aよりも、容積が小さい。また、補助熱交換部11bは、冷媒配管L11を介して本体熱交換部11aの正面部11a−1に流体的に接続されている。これにより、膨張弁24側からの冷媒は、補助熱交換部11bを介して、本体熱交換部11aに供給される。このように、補助熱交換部11bは、冷媒配管L3と冷媒配管L11との間の冷媒パスを有するものと言える。
室内ファン12としては、例えば、クロスフローファンが採用される。このクロスフローファンは、室内熱交換器11で温度などが調整された空気を室内に向けて吹き出す。
電磁弁13は、電磁弁13は、室内熱交換器11の冷媒パスの中間部に設けられている。より詳しく説明すると、本体熱交換部11aの正面部11a−1側と本体熱交換部11aの正面部11a−1側との間に差圧を設定するための弁である。電磁弁13は、大開度および小開度の2位置のみを取ることが可能なオンオフ弁であり、必要時(例えば、後述する再熱除湿運転時)にオンされ、大開度の位置から小開度の位置に切り替えられる。
室外機2は、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張機構の一例としての膨張弁24と、アキュムレータ25と、室外熱交換器23に空気を送る室外ファン26とを有する。さらに、室外機2は、室外熱交換器23の温度を検出する室外熱交換器温度センサ56と、外気温度を検出する外気温度センサ57と、膨張弁24で減圧された冷媒の温度(蒸発温度)を検出する冷媒温度センサ58とを有する。なお、冷媒温度センサ58は、第1冷媒温度センサの一例である。
室外熱交換器23は、室外ファン26による空気流に関して、室外ファン26よりも下流側に位置している。室外熱交換器23内を流れる冷媒は、室内ファン12からの空気と熱交換する。
膨張弁24は、互いに異なる3以上の開度に調整可能な例えば電動弁であって、制御装置100(図2に示す)からの信号に応じて開度が変化する。
また、上記空気調和機の冷媒回路RCは、室内熱交換器11、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、膨張弁24、アキュムレータ25および冷媒配管L3〜L9から成っている。より詳しく説明すると、室内熱交換器11、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、膨張弁24およびアキュムレータ25が、冷媒配管L3〜L9によって流体的に接続される。これにより、環状の冷媒回路RCが構成されている。このような冷媒回路RCにおいて、圧縮機21の駆動時、冷媒が循環する。
外気温度センサ57は、室外ファン26による空気流に関して、室外熱交換器23よりも上流側に位置している。すなわち、室外ファン26の駆動時、室外熱交換器23と熱交換する前の室外空気が外気温度センサ57を経由するようになっている。
また、図示しないが、上記空気調和機は、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と言う。)を備える。ユーザは、リモコンを操作して、自動運転、冷房運転、暖房運転、除湿運転などを開始させたり、停止させたりすることができる。
図2は、上記空気調和機の制御ブロック図である。
上記空気調和機は、冷媒回路RCを制御する制御装置100を備える。より詳しく説明すると、制御装置100は、マイクロコンピュータ、入出力回路などから成っている。この制御装置100が、室内熱交換器温度センサ51、室内温度センサ52、室内湿度センサ53、室外熱交換器温度センサ56、外気温度センサ57、冷媒温度センサ58などからの信号に基づいて、圧縮機21、四路切換弁22、膨張弁24、室外ファン26、室内ファン12、電磁弁13などを制御する。なお、制御装置100は制御部の一例である。
また、制御装置100は、冷房除湿運転を行う冷房除湿運転制御部100aと、過絞り除湿運転を行う過絞り除湿運転制御部100bと、再熱除湿運転を行う再熱除湿運転制御部100cとを有する。この冷房除湿運転制御部100a、過絞り除湿運転制御部100bおよび再熱除湿運転制御部100cは、それぞれ、ソフトウェアにより構成されている。なお、上記冷房除湿運転は、第1除湿運転の一例である。また、上記過絞り除湿運転は、第2除湿運転の一例である。また、上記再熱除湿運転は、第3除湿運転の一例である。
[冷房除湿運転]
上記冷房除湿運転は、図1に示すように、四路切換弁22を実線の切換え位置に切り換えると共に、圧縮機21を起動することで、開始される。この冷房除湿運転中、圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒が四路切換弁22を介して室外熱交換器23に流入する。そして、室外熱交換器23で凝縮した冷媒は、膨張弁24で減圧された後、室内熱交換器11の補助熱交換部11bと、室内熱交換器11の本体熱交換部11aとに、この順で流入する。この本体熱交換部11aおよび補助熱交換部11bで蒸発した冷媒が四路切換弁22およびアキュムレータ25を介して圧縮機21の吸入側に戻る。このように、冷媒が冷媒回路RCを循環するとき、冷房除湿運転制御部100aが、圧縮機21の周波数と膨張弁24の開度とを調整すると共に、電磁弁13をオフにすることで、図3に示すように、室内熱交換器11の実質的に全部を蒸発域(図3において斜線のハッチングを付した領域)とする。これにより、上記冷房除湿運転は、室内温度を変化させるための能力である顕熱能力が高くなる。
ここで、室内熱交換器11の実質的に全部を蒸発域にするとは、室内熱交換器11の全部を蒸発域にするときだけでなく、所定条件下で室内熱交換器11において一部を除いた部分だけを蒸発域にするときも含む。この一部(例えば、室内熱交換器11の全容積の1/3以下の部分)だけが蒸発域とならないときとしては、例えば、室内環境などによって、室内熱交換器11の冷媒出口近傍の部分が過熱域となるときなどがある。
[過絞り除湿運転]
上記過絞り除湿運転は、上記冷房除湿運転のときと同じ方向に冷媒を流す。このとき、過絞り除湿運転制御部100bが、圧縮機21の周波数と膨張弁24の開度とを調整すると共に、電磁弁13をオフにすることで、室内熱交換器11の上流側の一部を蒸発域とする一方、室内熱交換器11の残りの部分を過熱域とする。例えば、過絞り除湿運転制御部100bは、図4に示すように、補助熱交換部11bを蒸発域(斜線のハッチングを付した領域)にする一方、本体熱交換部11aの正面部11a−1および背面部11a−2を過熱域(点のハッチングを付した領域)にする。これにより、上記過絞り除湿運転は、冷房除湿運転によりも顕熱能力が低くなるので、室内の熱負荷が高くも低くもないとき、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行える。図4では、補助熱交換部11bの全部が蒸発域となるように描かれているが、補助熱交換部11bの一部だけを蒸発域にすることも可能である。すなわち、上記蒸発域は、容積を変更することが可能な可変領域である。
また、上記圧縮機21および膨張弁24は、過絞り除湿運転中、蒸発域の容積が負荷に応じて変化するように制御される。例えば、過絞り除湿運転制御部100bは、過絞り除湿運転中、蒸発域が所定容積(例えば、室内熱交換器11の全容積の2/3)以下となるように、圧縮機21および膨張弁24を制御する。
ここで、上記負荷に応じて変化するとは、室内から蒸発域に供給される熱量に応じて変化することであって、その熱量は例えば室内温度(室内機1が吸い込む空気の温度)と室内風量(室内機1が吹き出す風の量)によって決まる。また、上記負荷は、必要除湿能力(必要冷房能力)に対応しており、例えば、室内温度と設定温度との差に基づいて検知できる。なお、上記設定温度としては、予め設定された温度、または、ユーザがリモコンで設定した温度が用いられる。
[再熱除湿運転]
上記再熱除湿運転は、上記冷房除湿運転のときと同じ方向に冷媒を流す。このとき、再熱除湿運転制御部100cが、圧縮機21の周波数と膨張弁24の開度とを調整すると共に、電磁弁13をオンにすることで、室内熱交換器11において電磁弁13よりも上流側の少なくとも一部を凝縮域にする一方、室内熱交換器11において電磁弁13より下流側の少なくとも一部を蒸発域とする。例えば、再熱除湿運転制御部100cは、図5に示すように、補助熱交換部11bと本体熱交換部11aの正面部11a−1とを凝縮域(格子のハッチングを付した領域)にする一方、本体熱交換部11aの背面部11a−2を蒸発域(斜線のハッチングを付した領域)にする。これにより、上記再熱除湿運転は、過絞り除湿運転よりも顕熱能力が低くなるので、室内の熱負荷が低いとき、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行える。
また、上記再熱除湿運転では、電磁弁13は、小開度の位置に切り替えられる。すなわち、上記再熱除湿運転における電磁弁13の開度は、空気流量が10L/min未満に相当する開度である。上記再熱除湿運転における電磁弁13の開度は、空気流量が5L/minに相当する開度であれば好ましい。さらに、上記再熱除湿運転における電磁弁13の開度は、空気流量が3.5L/minに相当する開度であれば好ましい。ここで、「上記再熱除湿運転における電磁弁13の開度が、空気流量が10L/min未満に相当する開度である」とは、上記開度において冷媒回路RCを流れる空気流量が10L/min未満であることをいうのではなく、電磁弁13の流量特性から求められる上記開度における空気流量が10L/min未満であることをいう。
上記冷房除湿運転、過絞り除湿運転または再熱除湿運転は、リモコンの除湿運転のボタンの押下に応じて開始するようになっている。より詳しく説明すると、上記除湿運転のボタが押下されると、例えば顕熱比に基づいて、冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転のうちの一つの除湿運転が自動的に選択されて開始する。その後、上記顕熱比の変化に応じて、他の除湿運転に自動的に切り替わる。なお、上記顕熱比とは、全熱(=顕熱+潜熱)に対する顕熱の比を指す。
図6は、上記空気調和機の冷房除湿運転時、過絞り除湿運転時および再熱除湿運転時のモリエル線図である。
過絞り除湿運転制御部100bの制御は、過絞り除湿運転の蒸発温度は、冷房除湿運転の蒸発温度よりも低くなるように行われる。このとき、膨張弁24の開度は、通常、冷房除湿運転中の膨張弁24の開度よりも小さくなる。
再熱除湿運転制御部100cの制御は、再熱除湿運転の蒸発温度が過絞り除湿運転の蒸発温度よりも低くなるように行われる。このとき、膨張弁24の開度は、過絞り除湿運転中における膨張弁24の最大開度よりも大きい開度に固定される。
図7は、上記空気調和機の冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転の運転条件を比較するための表を示す。
再熱除湿運転制御部100cは、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値が、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値よりも高くなるように、かつ、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値が、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値よりも高くなるように、圧縮機21を制御する。このとき、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値は例えば30Hzに設定される一方、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値は例えば20Hzに設定される。また、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値は例えば10Hzに設定される一方、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値は例えば4Hzに設定される。
また、膨張弁24の開度は、パルス信号によって調整される。このパルス信号のパルス数は、膨張弁24の開度と比例する。すなわち、上記パルス数が増えにつれて、膨張弁24の開度は大きくなる。
上記構成の空気調和機では、リモコンの除湿運転のボタンが押下された後、再熱除湿運転が開始すると、再熱除湿運転制御部100cが圧縮機21を制御する。これにより、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値が、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の上限値よりも高くなる。したがって、上記再熱除湿運転時における除湿量を増やすことができる。
また、再熱除湿運転制御部100cが圧縮機21を制御することにより、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値が、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値よりも高くなる。これにより、上記再熱除湿運転時、室外熱交換器23と室内熱交換器11との間における冷媒の圧力が過度に低下するのを抑制することができる。したがって、上記再熱除湿運転で室内を除湿するとき、チョーク現象の発生を抑制することができる。
上記実施形態では、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値は、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値よりも高くなるようにしていたが、再熱除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値は、過絞り除湿運転時における圧縮機21の周波数の下限値と同じ、または、その下限値より低くなるようにしてもよい。
上記実施形態では、リモコンの除湿運転のボタンが押下されると、冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転のうちの一つの除湿運転が適宜選択されて行われていたが、リモコンの自動運転のボタンが押下されても、冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転のうちの一つの除湿運転が適宜選択されて行われるようにしてもよい。ここで、上記自動運転は、室内温度、室外温度などに基づいて、冷房運転、除湿運転、暖房運転などから一つが自動的に選択されて開始した後、自動的に他の空調運転に切り替わるものである。すなわち、例えば、上記自動運転の除湿運転において過絞り除湿運転が自動的に開始してもよい。また、上記自動運転の除湿運転では、冷房除湿運転、過絞り除湿運転および再熱除湿運転は、例えば顕熱比の変化に応じて、自動的に互いに切り替わるようにしてもよい。
上記実施形態では、室内熱交換器11は、本体熱交換部11aと補助熱交換部11bを有していたが、本体熱交換部11aを有する一方、補助熱交換部11bを有さないようにしてもよい。このようにする場合、過絞り除湿運転時、本体熱交換部11aの一部だけが蒸発域となるようにすればよい。
上記実施形態では、本体熱交換部11aの正面部11a−1側と本体熱交換部11aの正面部11a−1側との間に、電磁弁13を設けていたが、互いに異なる3以上の開度に調整可能な電動弁を制御弁の一例として設けてもよい。
上記実施形態において、制御装置100は、室内機1側の室内制御部(図示せず)と、室外機2側の室外制御部(図示せず)とで構成されてもよいし、上記室内制御部のみで構成されるようにしてもよいし、上記室外制御部のみで構成されてもよい。別の言い方をすれば、制御装置100は、一部が室内機1に搭載され、かつ、残りの他の部分が室外機2に搭載されるようにしてもよいし、全部が室内機1に搭載されるようにしてもよいし、全部が室外機2に搭載されるようにしてもよい。
上記実施形態では、冷房除湿運転制御部100a、過絞り除湿運転制御部100bおよび再熱除湿運転制御部100cは、それぞれ、ソフトウェアにより構成されていたが、冷房除湿運転制御部100a、過絞り除湿運転制御部100bおよび再熱除湿運転制御部100cのうちの少なくとも一つが、ハードウェアにより構成されるようにしてもよい。
上記実施形態において、再熱除湿運転制御部100cは、室外ファン26の回転数が最大回転数になってから、再熱除湿運転が終わるように、室外ファン26を制御してもよい。すなわち、再熱除湿運転が終わる直前に、室外ファン26の回転数が最大回転数になってもよい。これにより、上記再熱除湿運転後、電磁弁13のオフが容易となる。
上記実施形態において、再熱除湿運転制御部100cは、再熱除湿運転の前に過絞り除湿運転を行うようにしてもうよい。別の言い方をすれば、過絞り除湿運転に引き続いて再熱除湿運転が開始するようにしてもよい。このようにした場合、消費電力を低減することができる。
上記実施形態において、再熱除湿運転制御部100cは、再熱除湿運転の開始時、再熱除湿運転における圧縮機21の周波数の下限値で、圧縮機21を駆動してもよい。例えば図7の表の制御が圧縮機21に行われる場合、再熱除湿運転の開始時、圧縮機21の周波数は10Hzとしてもよい。このような制御が圧縮機21に行われることにより、電磁弁13がオンされて電磁弁13における冷媒流量が10L/min未満になっていても、冷媒が電磁弁13で詰り難くなる。したがって、上記第3除湿運転の開始後、冷媒が循環しやすくなる。
上記実施形態において、再熱除湿運転制御部100cは、過絞り除湿運転から熱除湿運転に切り替えるとき、過絞り除湿運転の終了後、膨張弁24の開度を、過絞り除湿運転の終了時よりも大きい第1所定開度にした後、再熱除湿運転の開始時、膨張弁24の開度を、第1所定開度よりも大きい第2所定開度にしてもよい。このような制御が膨張弁24に行われることにより、過絞り除湿運転から再熱除湿運転に切り替えるとき、冷媒回路RCの膨張弁24よりも上流側の部分と、冷媒回路RCの膨張弁24よりも下流側の部分との差圧を段階的に低減することができる。したがって、再熱除湿運転制御部100cは、再熱除湿運転の開始時、圧縮機21の周波数が下限値となるように、圧縮機21を制御する場合でも、第3除湿運転の開始後、冷媒が循環しやすくなる。
本開示の具体的な実施形態について説明したが、本開示は上記第1〜第3実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本開示の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施形態の変形例同士を組み合わせたものを、本開示の一実施形態としてもよい。
1 室内機
2 室外機
11 室内熱交換器
11a 本体熱交換部
11a−1 正面部
11a−2 背面部
11b 補助熱交換部
13 電磁弁
12 室内ファン
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
24 膨張弁
25 アキュムレータ
26 室外ファン
51 室内熱交換器温度センサ
52 室内温度センサ
53 室内湿度センサ
56 室外熱交換器温度センサ
57 外気温度センサ
58,261 冷媒温度センセ
100 制御装置
100a 冷房除湿運転制御部
100b 過絞り除湿運転制御部
100c 再熱除湿運転制御部
RC 冷媒回路

Claims (5)

  1. 圧縮機(21)、室外熱交換器(23)、膨張機構(24)および室内熱交換器(11)が環状に接続され、冷媒が循環する冷媒回路(RC)と、
    制御部(100)と
    を備え、
    上記室内熱交換器(11)は制御弁(13)を有し、
    上記制御部(100)は、
    上記室内熱交換器(11)の実質的に全部を蒸発域にする第1除湿運転と、
    上記室内熱交換器(11)の一部を蒸発域にする一方、上記室内熱交換器(11)の残りの部分を過熱域にする第2除湿運転と、
    上記室内熱交換器(11)において上記制御弁(13)よりも上流側の部分を凝縮域とする一方、上記室内熱交換器(11)において上記制御弁(13)よりも下流側の部分を蒸発域とする第3除湿運転と
    を行うと共に、
    上記第3除湿運転時における上記圧縮機(21)の周波数の上限値が、上記第2除湿運転時における上記圧縮機(21)の周波数の上限値よりも高くなるように、上記圧縮機(21)を制御することを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機において、
    上記制御部(100)は、上記第3除湿運転時における上記圧縮機(21)の周波数の下限値は、上記第2除湿運転時における上記圧縮機(21)の周波数の下限値よりも高くなるように、上記圧縮機(21)を制御することを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1または2に記載の空気調和機において、
    上記制御部(100)は、上記第3除湿運転を上記第2除湿運転に引き続いて開始させることを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の空気調和機において、
    上記第3除湿運転の開始時における上記圧縮機(21)の周波数は、上記第3除湿運転時における上記圧縮機(21)の周波数の下限値であることを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項4に記載の空気調和機において、
    上記制御部(100)は、上記第2除湿運転から上記第3除湿運転に切り替えるとき、上記第2除湿運転の終了後、上記膨張機構(24)の開度を、上記第2除湿運転の終了時よりも大きい第1所定開度にした後、上記第3除湿運転の開始時、上記膨張機構(24)の開度を、上記第1所定開度よりも大きい第2所定開度にすることを特徴とする空気調和機。
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