JP2020067220A - 給湯器及び給湯器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、燃焼装置は、特許文献1に開示されるように、バーナユニットを左右方向に支持する支持板を、収納ケース(インナーケース)内に固定し、そのインナーケースを筐体内に固定することで組み付けられる。
インナーケースは、
後壁部及び左右の側壁部とを備えたケース本体と、
後壁部に前方から重ねて固定され、バーナユニットの後端を支持する後側支持片を前向きに形成した支持板と、
バーナユニットの下側に位置する下板部と、下板部の前端から上向きに延設されてバーナユニットの前側に位置する前板部とからなり、下板部には、バーナユニットに下方から供給される燃焼用空気を整流する複数の孔が形成され、前板部には、各バーナに設けられた燃料ガスの導入口にそれぞれ前方から重なる複数のガス供給孔が形成されると共に、バーナユニットの前端を支持する前側支持片が後ろ向きに形成される内板と、
支持板、バーナユニット、内板が組み付けられている状態でケース本体に前方から組み付けられる前壁と、を含んでなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、給湯器の製造方法であって、請求項1に記載の給湯器において、ケース本体に支持板を前方から差し入れて後壁部に固定する第1工程と、
ケース本体にバーナユニットを前方から差し入れて後端を支持板の後側支持片に支持させる第2工程と、
ケース本体に内板を前方から差し入れて、下板部をバーナユニットの下側で後壁部に前方からネジ止めすると共に、前板部の前側支持片でバーナユニットの前端を支持させて各ガス供給孔を各導入口にそれぞれ前方から位置合わせする第3工程と、
ケース本体に前壁を前方からネジ止めする第4工程と、を含んでなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2の構成において、支持板には、バーナユニットの左右外側を通って前方へ突出し、前端が前板部にネジ止めされる左右一対の横板部が設けられており、第3工程では、横板部に前板部を前方からネジ止めすることを特徴とする。
図1は、給湯器の一例を示す説明図で、前面のフロントカバーを外した筐体2を正面から示している。給湯器1は、四角箱状の筐体2内に、燃焼装置3と、熱交換器4と、排気フード5とを下方から順番に設置してなる。燃焼装置3の前面には、燃焼装置3内の後述するバーナユニット21に燃料ガスを分配供給するためのガス供給ユニット6が組み付けられ、燃焼装置3の下面には、燃焼用空気を供給する給気ファン7が組み付けられる。給気ファン7の前方側で燃焼装置3の下方には、電装基板を収容してなるコントローラ8が、筐体2の内底面上で横向きに立設されている。
熱交換器4は、ケーシング内部に図示しない複数のフィンを左右方向に所定間隔をおいて備えると共に、各フィンを蛇行状に貫通する伝熱管9を備えて、下方からフィン間を通過する燃焼排気と伝熱管9内を流れる水との熱交換が可能となっている。
排気フード5は、前面に横長長円状の排気筒10を備えてフロントカバーを貫通して前方へ突出させており、熱交換器4を通過した燃焼排気を外部へ排出可能となっている。
インナーケース20は、図3及び図4にも示すように、上面及び前面を開口したケース本体23と、ケース本体23の前面に組み付けられる前壁24とを有する金属製(例えばアルミメッキ鋼板)で、バーナユニット21は、前後の内板25と支持板26とを介してケース本体23に固定される。
まず、ケース本体23は、後壁部30と、後壁部30の左右端から前側に折曲される左右の側壁部31,31と、後壁部30と側壁部31,31とに取り付けられて下面を閉塞する底壁部32と、後壁部30に取り付けられる過熱防止板33とからなる。
また、側壁部31,31の前端には、前壁24及びガス供給ユニット6のネジ止め用のネジ孔を形成した固定片36,36がそれぞれ外向きに折曲形成されている。
さらに、底壁部32には、給気ファン7が接続される透孔37が形成されている。
よって、過熱防止板33は、図5に示すように、各ボス部38,39を後壁部30の内面30aに当接させて内面30aとの間に隙間Sを生じさせた状態で、左右2つのリベット40,40によって後壁部30に吊り下げ支持される。
この過熱防止板33の下方で後壁部30には、左右方向に延びる横長矩形状の膨出部41が後ろ向きに突設されている。
横板部43は、バーナユニット21が収まる左右幅を有して側壁部31,31の内側で側壁部31と平行に延びている。但し、中間部位では外向きに折曲されて左右の間隔が広がった後、前向きに折曲されて、前半部位が側壁部31,31の内面に当接した状態となっている。横板部43,43の前端には、ネジ孔を備えた取付片47,47が内側へ折曲形成されている。
前板部61は、上端縁に、バーナユニット21の各濃淡バーナ22の間に係合する複数の支持片66,66が、左右方向に等間隔でそれぞれ後ろ向きに折曲形成されている。また、支持片66の下方には、各濃淡バーナ22の淡側導入口50と濃側導入口51とにそれぞれ対応して、長円状のバーリング孔である下側の淡ガス供給孔67と、円形状のバーリング孔である上側の濃ガス供給孔68とが左右方向に並設されている。さらに、前板部61の左右には、側壁部31,31の内面に当接する前折り曲げ片69,69が前向きに形成されて、各前折り曲げ片69の内側で前板部61の背面に当接する支持板26の左右の取付片47,47を、前方からネジ70,70によってネジ止めしている。
また、前壁24には、点火用の放電電極78の取付孔79と、炎検出用電極としてのフレームロッド80の取付孔81と、覗き窓82用の透孔83とが左右方向に所定間隔をおいて形成されている。ここでの放電電極78とフレームロッド80とは、取付孔79,81を介して前壁24の後方へそれぞれ突出した状態で、前壁24に前方からネジ止めされる抑え板84と前壁24との間でそれぞれのフランジ78aと80aとが挟持されることで取り付けられる。覗き窓82も前壁24に前方からネジ止めされる。
同様に、前壁24の前面には、正面視で覗き窓82の右下角部の下側に対応する左右方向の第3ビード部88と、覗き窓82の左上角部の上側及び横側に対応する逆L字状の第4ビード部89とが突設されている。
よって、放電電極78とフレームロッド80とを取り付ける際、抑え板84の右下角部を第1ビード部85と第1副ビード部87との内側に、左上角部を第2ビード部86の下側にそれぞれ当接させて抑え板84を位置決めすることができる。この状態でネジ止めを行えば、第1ビード部85及び第2ビード部86、第1副ビード部87とによって抑え板84が回り止めされ、位置ズレすることなく迅速にネジ止め可能となる。これは覗き窓82においても同様で、第3ビード部88と第4ビード部89とによって位置決めされる。
こうして放電電極78とフレームロッド80、覗き窓82が取り付けられた前壁24は、図9に示すように、左右両端の上側が、ケース本体23の側壁部31,31に設けた固定片36,36に、前方からネジ90,90によってネジ止めされる。
この支持板26の取り付けにより、前述のように過熱防止板33は、その下部が支持板26の上部によって前方から後壁部30に押し付けられて固定される。この状態で後壁部30の内面30aと過熱防止板33との間の隙間Sは、支持板26の各スリット46を介してケース本体23内と連通し、ケース本体23内の空気は隙間Sを通過可能となる。
この状態で内板25を、下板部60をバーナユニット21の下側にして前方から差し入れて、ネジ止め片63を後壁部30に前方からネジ64でネジ止めする。また、前板部61の上端の支持片66をバーナユニット21の前部で各濃淡バーナ22の間にそれぞれ係合させると共に、各濃淡バーナ22の淡側導入口50と濃側導入口51との位置に淡ガス供給孔67と濃ガス供給孔68とをそれぞれ合わせる。こうして位置決めした後、前板部61の左右両端を支持板26の横板部43,43に設けた取付片47,47に前方からネジ70によってネジ止めする(第3工程)。
すると、図2のように燃焼装置3の組み付けは完了する。この状態でケース本体23の底壁部32と内板25の下板部60との間には、給気ファン7と連通する給気室27が形成される。下板部60は、給気室27から上方へ供給される燃焼用空気を小孔62を介して整流し、各濃淡バーナ22へ均等に分配する整流板として機能する。
この燃焼装置3の前面に、前壁24の下部と固定片36,36、底壁部32とに跨がってガス供給ユニット6を前方からネジ止めし、燃焼装置3の下面に給気ファン7を取り付ける。そして、インナーケース20の上側に、排気フード5を組み付けた熱交換器4のケーシングを、ケース本体23及び前壁24に設けたかしめ片35,77によりかしめ結合して筐体2内に収容し、各配管及び配線を取り付ければ、図1のように給湯器1の組み立ては完了する。
このとき、燃焼装置3では、支持板26の各スリット46を介してインナーケース20内の空気が後壁部30の内面30aと過熱防止板33との間の隙間Sに導かれるため、インナーケース20の後壁部30の過熱が防止される。
このように、上記形態の給湯器1によれば、過熱防止板33の上下部位には、後方へ突出して取り付け状態で過熱防止板33と内面30aとの間に隙間Sを生じさせる複数のボス部38,39が形成されて、上側のボス部38のみが内面30aに取り付けられており、支持板26は、その上部が過熱防止板33の下部に前方から重なる位置で内面30aに取り付けられているので、支持板26を利用して少ない工数や部品点数でインナーケース20に過熱防止板33が組み付け可能となり、コストアップを低減することができる。また、過熱防止板33を上側のボス部38のみで取り付けても、支持板26の上部を過熱防止板33の下部に前方から重ねて固定しているため、過熱防止板33が後壁部30から前方へ浮いたりがたついたりすることを効果的に防止可能となる。
また、支持板26の上端には、過熱防止板33との重合部を越える位置まで下向きに延びる複数のスリット46が設けられているので、支持板26によって過熱防止板33を押圧しつつ、後壁部30の内面30aと過熱防止板33との隙間Sにインナーケース20内の空気を好適に導くことができる。
また、後壁部の膨出部と支持板の嵌合部とを後方でなく前方へ突出させて支持板の位置決めを行うこともできる。膨出部と嵌合部とは同じ形状とせず、例えば嵌合部を膨出部の内側に嵌合する枠状やリブ等としてもよい。膨出部と嵌合部とを省略することもできる。
このように、上記形態の給湯器1によれば、前壁24の前面には、正面視で抑え板84の右下側に当接する第1ビード部85と、抑え板84の左上側に当接する第2ビード部86とが形成されているので、抑え板84を位置ズレさせることなく放電電極78とフレームロッド80とを簡単に取り付けることができる。
特にここでは、第1ビード部85は、抑え板84の右横側に当接する第1副ビード部87をさらに備えるので、抑え板84の位置決めがさらに容易になると共に、位置ズレの防止により効果的となる。
さらに、放電電極とフレームロッドとの位置は上記形態に限らず、バーナユニットの形態に合わせて適宜変更できる。左右逆に配置してもよい。
このように、上記形態の給湯器1では、インナーケース20は、後壁部30及び左右の側壁部31とを備えたケース本体23と、後壁部30に前方から重ねて固定され、バーナユニット21の後端を支持する支持片45(後側支持片)を前向きに形成した支持板26と、バーナユニット21の下側に位置する下板部60と、下板部60の前端から上向きに延設されてバーナユニット21の前側に位置する前板部61とからなり、下板部60には、バーナユニット21に下方から供給される燃焼用空気を整流する複数の小孔62(孔)が形成され、前板部61には、各濃淡バーナ22(バーナ)に設けられた燃料ガスの淡側導入口50及び濃側導入口51(導入口)にそれぞれ前方から重なる複数の淡ガス供給孔67及び濃ガス供給孔68(供給孔)が形成されると共に、バーナユニット21の前端を支持する支持片66(前側支持片)が後ろ向きに形成される内板25と、支持板26、バーナユニット21、内板25が組み付けられている状態でケース本体23に前方から組み付けられる前壁24と、を含んでなる。
よって、バーナユニット21の先組み工程を省略でき、組み付けに係る作業工程を削減可能となる。また、全ての工程が前方から行えるので、自動組み付けも容易となり、生産性を向上させることができる。
Claims (3)
- 筐体内に、
複数のバーナが左右方向に並設されてなるバーナユニットと、
前記バーナユニットを収容するインナーケースと、を有し、
前記インナーケースは、
後壁部及び左右の側壁部とを備えたケース本体と、
前記後壁部に前方から重ねて固定され、前記バーナユニットの後端を支持する後側支持片を前向きに形成した支持板と、
前記バーナユニットの下側に位置する下板部と、前記下板部の前端から上向きに延設されて前記バーナユニットの前側に位置する前板部とからなり、前記下板部には、前記バーナユニットに下方から供給される燃焼用空気を整流する複数の孔が形成され、前記前板部には、各前記バーナに設けられた燃料ガスの導入口にそれぞれ前方から重なる複数のガス供給孔が形成されると共に、前記バーナユニットの前端を支持する前側支持片が後ろ向きに形成される内板と、
前記支持板、前記バーナユニット、前記内板が組み付けられている状態で前記ケース本体に前方から組み付けられる前壁と、
を含んでなることを特徴とする給湯器。 - 請求項1に記載の給湯器において、
前記ケース本体に前記支持板を前方から差し入れて前記後壁部に固定する第1工程と、
前記ケース本体に前記バーナユニットを前方から差し入れて後端を前記支持板の前記後側支持片に支持させる第2工程と、
前記ケース本体に前記内板を前方から差し入れて、前記下板部を前記バーナユニットの下側で前記後壁部に前方からネジ止めすると共に、前記前板部の前記前側支持片で前記バーナユニットの前端を支持させて各前記ガス供給孔を各前記導入口にそれぞれ前方から位置合わせする第3工程と、
前記ケース本体に前記前壁を前方からネジ止めする第4工程と、
を含んでなることを特徴とする給湯器の製造方法。 - 前記支持板には、前記バーナユニットの左右外側を通って前方へ突出し、前端が前記前板部にネジ止めされる左右一対の横板部が設けられており、前記第3工程では、前記横板部に前記前板部を前方からネジ止めすることを特徴とする請求項2に記載の給湯器の製造方法。
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