JP7264427B2 - 給湯器 - Google Patents
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Description
しかし、逆燃焼式の給湯器では、バーナと一次熱交換器と二次熱交換器とを有する内胴の後方に排気ダクトが立設されるため、一次熱交換器のケーシングに樹脂シートを巻回して筐体内で固定する作業が困難となっていた。
排気ダクトの前面に、樹脂シートを固定するための支持部が、排気ダクトの前面から左右に張り出して形成されていると共に、当該支持部には、樹脂シートをネジ止め固定するためのネジ止め部が設けられ、ネジ止め部は、正面視で内胴よりも左右外側に位置するように配置されていることを特徴とする。
また、支持部を、排気ダクトの前面から左右に張り出して形成しているので、支持部の裏面からでも樹脂シートを固定可能となり、固定作業がより簡単となる。
さらに、支持部には、樹脂シートをネジ止め固定するためのネジ止め部が設けられ、ネジ止め部は、正面視で内胴よりも左右外側に位置するように配置されているので、正面からネジ止め部を視認して樹脂シートを容易にネジ止め固定することができる。
図1は、給湯器の一例を示す正面図で、フロントカバーを外した状態で示している。図2は内胴の正面図、図3は樹脂シートを省略した内胴の正面図である。
この給湯器1は、前面を開口した四角箱状の筐体2内に、バーナ4と、一次熱交換器5と、二次熱交換器6とが上から順に設けられる内胴3を収容した逆燃焼式となっている。また、筐体2内には、内胴3の下部から後方へ回り込んで上向きに設けられる排気部7と、内胴3の右側方でバーナ4に連結され、ファンモータ9を備えたファンユニット8と、ファンユニット8の下側でファンユニット8に連結され、ガス導入管11から燃料ガスが供給されるガス供給ユニット10とが設けられている。内胴3の下方右側には、電装基板を収容してなるコントローラ12が横向きに設置され、その下方中央には、フロントカバーから露出する表示操作パネル13が設けられている。
二次熱交換器6は、中ケーシング16と連通する四角筒状の下ケーシング23内に、凹凸を形成した複数の伝熱プレートを前後方向へ所定間隔をおいて並設して、伝熱プレート間で連続する内部流路を形成し、下ケーシング23の正面側下部に設けた入口24と正面側上部に設けた出口25とを内部流路に接続してなる。入口24には給水管26が接続され、出口25には接続管18が接続される。
ドレン受け30は、平面視四角形で有底浅底の箱状で、合成樹脂により形成されている。ドレン受け30の前側及び左右両側には、下ケーシング23を取り付けるフランジ32が周設され、中央部後方寄りには、フランジ32と連続する帯状部33が左右方向に架設されている。フランジ32及び帯状部33には、下ケーシング23を下方からネジ34,34・・(図1~3)によって取り付けるためのネジボス35,35・・が所定間隔をおいて設けられている。帯状部33の後側には、排気ダクト31を接続するための開口部36が設けられて、帯状部33の下側には、後方への排気ガイド37,37・・が、左右方向に所定間隔をおいて複数設置されている。
また、ドレン受け30の底部は、左右両側から略中央に向けて下り傾斜しており、最深部には、前方へ下り傾斜する排出溝38が形成されて、排出溝38の前端には、前方へ突出する排出筒39が設けられている。この排出筒39には、ドレン排出管40を介して中和器41(図1)が接続される。
板部52は、前後左右に等間隔に配列された複数の透孔55,55・・を有し、前寄りの中間部に向けて前後から下り傾斜する折れ板状となって、最深の谷部に透孔55の列が左右方向に並設されている。板部52の後端には、帯状部33の前端縁に下方から係止する左右一対の係止突起56,56が設けられている。
そして、フランジ32と帯状部33との全周にパッキン58をセットした状態で、下ケーシング23に設けた図示しないフランジをネジ34によって固定すれば、下ケーシング23との連結が完了する。
また、ダクト下部60は、燃焼排気の通路面積が最大となるように形成されて、ダクト下部60の上側には、上方へ行くに従って前面が後退する傾斜面となることで通路面積が徐々に絞られる絞り部64が形成されている。さらに、絞り部64の上側には、図7に示すように、通路面積が最小となる最小部65が形成されている(但し、最小部65の通路面積は、上端の排気筒部63の通路面積よりも大きくなっている)。最小部65の上側のダクト上部66は、上方へ行くに従って前面が前進する傾斜面となることで通路面積が拡開し、上カバー62と溶着されている。
よって、ダクト下部60に進入した燃焼排気は、絞り部64を通過する際に流速を上げてそのまま最小部65を通過し、ダクト上部66を介して排気筒部63から外部に排出されることになる。
さらに、最小部65の左右の側面には、最小部65の前面と略同一面上に前面が位置する左右一対の支持片68,68が外向きに張り出して一体形成されている。この支持片68は、樹脂シート21の支持用で、樹脂シート21を支持片68の裏面からネジ止めするためのネジ止め孔69,69がそれぞれ形成されている。
この支持片68,68は、図3に示すように、排気ダクト31を内胴3に組み付けた状態では、中ケーシング16の左右に突出してネジ止め孔69,69が正面から視認できる。よって、支持片68,68を利用して、中ケーシング16の後方に巻回させた樹脂シート21を容易にネジ止め固定することができる。
バーナ4からの燃焼排気は、一次熱交換器5の中ケーシング16で各フィンの間を通過することで、伝熱管内を流れる水と熱交換し、顕熱が回収される。その後、二次熱交換器6の下ケーシング23内で各伝熱プレートの間を通過することで、伝熱プレートの内部流路を流れる水と熱交換し、潜熱が回収される。
このとき、前述のように排気ダクト31には絞り部64が形成されているので、燃焼排気が下ケーシング23からドレン受け30、ドレン受け30から排気ダクト31へ方向転換を繰り返して流速を落としても、絞り部64で流速を上げて排気ダクト31内をスムーズに通過できる。
また、二次熱交換器6で発生したドレンは、排気整流板50上に落下して板部52上を流れ、途中の透孔55或いは谷部の透孔55を介してドレン受け30内に落下し、排出溝38に集められて、排出筒39からドレン排出管40及び中和器41を介して器具の外部へ排出される。
なお、中ケーシング16に損傷が生じて内部の熱気が外部へ漏洩することがあると、樹脂シート21の導電パターン22が熱気によって溶断されるため、これを検知したコントローラ12はバーナ4への燃料ガスの供給を強制的に遮断して器具の運転を停止させる制御を実行する。
上記形態の給湯器1によれば、排気整流板50の外枠部51(外周部)と段部43との間に、外枠部51と開口42との隙間S1をドレン受け30の内部空間S2と連通させる連通部57を形成したことで、逆燃焼式であっても排気整流板50とパッキン58との間でのドレンの残留を抑制してパッキン58の劣化を防止することができる。
特にここでは、連通部57は、外枠部51の下面に設けられた切欠54によって形成されるので、連通部57を設けても燃焼排気の流れには影響を及ぼさない。また、排気整流板50を利用して連通部57を簡単に形成可能となる。
また、上記形態では、排気整流板の外周部の下面に切欠を設けて連通部を形成しているが、外周部の下面に突条や凸部を設けて連通部を形成しても差し支えない。さらに、ドレン受けの開口の段部の上面に溝或いは突条若しくは凸部を部分的に設けることで、切欠のない外周部の下面との間に連通部を形成することもできる。外周部の下面と段部の上面との双方に切欠や溝等を設けることもできる。
加えて、外周部の下面または段部の上面に別体の部材を部分的に介在させることで連通部を形成することも可能である。
そして、連通部に係る発明では、排気ダクトの支持部や絞り部は省略可能である。
上記形態の給湯器1によれば、排気ダクト31の前面に、樹脂シート21を固定するための支持片68(支持部)を設けたことで、内胴3の後方に排気ダクト31があっても支持片68を利用して樹脂シート21を容易に固定することができる。
特にここでは、支持片68を、排気ダクト31の前面から左右に張り出して形成しているので、支持片68の裏面からでも樹脂シート21を固定可能となり、固定作業がより簡単となる。
また、支持片68には、樹脂シート21をネジ止め固定するためのネジ止め部(ネジ止め孔69)が設けられ、ネジ止め孔69は、正面視で内胴3よりも左右外側に位置するように配置されているので、正面からネジ止め孔69を視認して樹脂シート21を容易にネジ止め固定することができる。
また、支持部は、左右へ突出する板状でなく、樹脂シートの巻回態様に合わせて先端が前方へ突出する平面視L字状や円弧状とすることもできる。取付手段もネジ以外が採用できるし、排気ダクトと一体形成とせず別体の部材を取り付けて支持部としてもよい。
さらに、支持部に係る発明では、ドレン受けの連通部や排気ダクトの絞り部は省略可能である。
上記形態の給湯器1によれば、排気ダクト31は、燃焼排気の通路面積が最大となるダクト下部60と、そのダクト下部60に接続され、上方へ行くに従って通路面積が狭くなる絞り部64とを含んでなることで、排気ダクト31内での燃焼排気の流速を上げることができる。よって、逆燃焼式であっても燃焼排気をスムーズに排出可能となる。
特にここでは、排気ダクト31の下端外周にフランジ部61が形成され、フランジ部61とドレン受け30の開口部36の周縁部36aとが突き合わせ接合されているので、開口部36をフランジ部61よりも大きく形成する必要がなく、ダクト下部60の通路面積を最大にしてもドレン受け30をコンパクト化でき、ひいては器具全体の大型化を抑制可能となる。すなわち、ドレン受けにフランジ部ごと嵌合する開口部を設けてフランジ部の外周を開口部の内縁に溶着する場合は、排気ダクトのサイズに合わせて開口部のサイズも左右及び後方に大きくなるが、上記形態の突き合わせ接合の採用により、コンパクト化が維持できる。
また、排気ダクトの通路断面形状は、上記形態の横長矩形状に限らず、長円形状や楕円形状、正方形状等であってもよい。
さらに、絞り部に係る発明では、ドレン受けの連通部や排気ダクトの支持部は省略可能である。
Claims (1)
- バーナと、一次熱交換器と、二次熱交換器とを上から順に備える内胴の後方に、前記二次熱交換器を通過した燃焼排気が通過する排気ダクトが上向きに設置される一方、前記一次熱交換器のケーシングの周囲に、所定の導電パターンが設けられた樹脂シートが巻回され、前記導電パターンの溶断により運転停止制御が実行される給湯器であって、
前記排気ダクトの前面に、前記樹脂シートを固定するための支持部が、前記排気ダクトの前面から左右に張り出して形成されていると共に、
前記支持部には、前記樹脂シートをネジ止め固定するためのネジ止め部が設けられ、前記ネジ止め部は、正面視で前記内胴よりも左右外側に位置するように配置されていることを特徴とする給湯器。
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