JP2020066880A - トンネル工事における破砕石土砂の搬出設備 - Google Patents

トンネル工事における破砕石土砂の搬出設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 距離が長いトンネル工事において、切羽から発生するズリ及び切羽以外のトンネル途中のインバート工事・掘削工事から発生するズリを、クラッシャー能力とズリ投入能力を高めて一本のベルトコンベヤを用いて効率的に搬出し、又トンネル内でのズリ排出の為のトラック車・ダンプ車の往復交通量を大巾に低減して、トンネル内交通事故と排気ガスを少なくする。【解決手段】 トンネルのコンクリート壁TWの上方位置で支持されてコンクリート壁に沿って長く配設されたズリ搬送用のベルトコンベヤBCの切羽近くにはクラッシャー作業車CRと,同ベルトコンベヤの先端のリターン部TP4とその後方のズリ投入部とを有するテールピース台車TPを配置し、又切羽以外の工事現場から坑口に近い位置に、クラッシャー装置MC2とズリを持ち上げてベルトコンベヤBCに移載する傾斜コンベヤMC4とを備えた中間クラッシャー投入作業車MCを配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル工事の切羽での発破作業・掘削作業及びそれ以外のトンネル地面をコンクリート道路とするためのインバート工事等の掘削作業等によって発生した土砂・破砕石・破砕片及びクラッシャーによって大きな岩石を小さく破岩した破砕石を、トンネル工事の切羽付近の現場から坑外まで長距離連続搬送するため及び切羽から300m程後方でトンネル内の道路地面を掘削して、コンクリートを打設してコンクリート道路に改築するインバート工事(掘削工事)及び切羽・インバート工事以外のその他のトンネル途中での掘削作業で発生する土砂・破砕岩石・小石等を坑口方向に搬送するためのベルトコンベヤを用いた搬出設備に関する。
トンネル工事の切羽での発破作業又は掘削作業によって、切羽近くには多くの土砂・破砕石・大きな岩石が散乱する。土砂・破砕石(ズリともいう)及び大きな岩石・破砕岩はショベル車によって収集され、そのうち大きな岩石・破砕石は切羽近くに配置したクラッシャー作業車で小さく破砕した後、切羽後方に配置されるベルトコンベヤのリターン部(始端部)を取付けたテールピース台車の前部のベルトコンベヤ(キャリアベルト)の投入部に投入してトンネル中をベルトコンベヤで長く搬送するベルトコンベヤ設備を開発して特許文献1として出願した。
このベルトコンベヤ設備のベルトコンベヤの途中には余分の長さのベルトを折り返して格納するベルト格納部を有し、切羽現場の前進とともに前記テールピース台車も前方へ移動させて、その前方への移動とともに前記ベルト格納部からベルトを繰り出して切羽近くまでベルトコンベヤのリターン部(始端部)を延伸可能としている。そして、切羽後方の掘削したトンネルにはコンクリート壁が打設される。このコンクリート壁の上方位置にベルトコンベヤを敷設するため、支持部材をトンネル内側に沿って一定間隔で且つコンクリート壁と直角に突出するように取付け、同支持部材にベルト受けローラを組み付けて、同ベルト受けローラ上に前記ベルトコンベヤのベルトを載置してベルトコンベヤをトンネル壁に沿って配設し、前記した土砂破砕石のズリを安定して効率的に搬送するようにしている。コンクリート壁面によってベルトコンベヤが強固に支持されるので安定して且つ他の作業車・作業機との接触することを少なくして、重量ある破砕石・土砂を高速で搬送できるようにしている。
切羽現場には多くの破砕石・大きな岩石・土砂が発生していて、大きな岩石・破砕石はクラッシャー作業車のクラッシャーに投入され、小さく破砕してテールピース台車のベルトコンベヤの前記投入部へ移載される。土砂・小さな破砕石はショベル作業車等で収集されてベルトコンベヤの投入部へ直接投入され、多くの破砕石・土砂(ズリ)はこの長尺のベルトコンベヤで坑口方向に搬送される。一方、インバート工事の如く切羽現場の後方の工事から発生する破砕石土砂は、従来その工事近くまで移動させた空荷のダンプ車・トラック車にその工事現場近くで積載してトンネル内を通って坑口又は所定の場所へ運送していた。これら車両の狭いトンネル内での往復移動によって、車両が他の機材装置・トンネル壁・作業車両・作業者等に接触して事故を発生させている。又、車両の排気ガスによってトンネル内の作業環境を悪化させていた。更に、車両による破砕石土砂の搬出は固定されたベルトコンベヤに比べると搬送速度・搬送量がいずれも低いものであった。
この従来のベルトコンベヤによる破砕石土砂の搬送では、ベルトコンベヤに破砕石土砂を移載する場所はベルトコンベヤの先端のリターン部があるテールピース台車の投入部からの投入だけである。切羽後方のインバート工事等からの新たな発生する破砕石土砂を前記のダンプ車・トラック車で積載して運ばずにテールピース台車の投入部で投入するようにすると、投入作業がテールピース台車への投入が集中して逆にズリの投入速度と投入量が低下する問題があった。又、切羽にある1台のクラッシャー作業車による破砕処理能力にも限界があって、クラッシャー能力が不足し、破砕時間が長くなり、結果的に破砕石土砂の処理速度が遅くなり、処理量も小さくなるという問題点があった。そのため、切羽後方のインバート工事等から発生する破砕石土砂は、従来発生現場近くまで移動させた空荷のダンプ車又はトラックに積載し、トンネル内を車両走行することで坑外又は所定場所へ運んでいた。
そのため、荷台を空にしたダンプ車・トラック車をその発生現場、例えばインバート工事では切羽の300m程後方の現場近くまで移動させ、破砕石土砂を積載すると坑口方向に運送することがなされていたため、トンネルではそれらダンプ車・トラック車の交通量が増え、接触事故・人身事故の発生があった。又、車両のトンネル内での走行速度は低いこともあって、車両による搬送処理量はベルトコンベヤによる搬送処理量に比べて低く効率の悪い搬送方法であった。又、車両の出す排気ガスが切羽近くの空気環境を悪くするという問題点もあった。
又、特許文献2には、切羽を2段ベンチカット工法で掘削するトンネル工事を行い、切羽近くにガントリ本体を配置し、上下ベンチの掘削のズリをガントリ本体に設けたベルトコンベヤ又はバケット運搬装置でガントリの後端まで搬送を行う。又、その後方のインバート工事のズリはインバート工事の後方に設けた水平なコンベヤ本体でガントリ本体の後端まで送る。送られたガントリ本体の後端からズリはダンプトラック等の運搬車に移載して坑外へ運搬車で運ぶものである。
この発明のズリ処理は、切羽のズリはトンネル上方のガントリ本体で搬送し、又インバート工事のズリは下方の別体の水平なコンベヤ本体で搬送するものであり、トンネル工事のズリが上下に分れて搬送するためその搬送設備が大型化し、切羽の進行に応じて上記ズリ搬送設備の構築が大きな工事負担となるものである。又、切羽・インバート工事のズリはガントリ本体の後端までしか送られず、それ以後は運搬車に積載してトンネル坑外まで運送し、運搬車がトンネル内を切羽近くまで往復することとなり、ズリ処理に多数台・時間の運搬車の交通量を必要として、ズリ搬出に大きな工数と時間がかかり、ズリ搬出効率が悪く、交通事故と排気ガスの発生も増大させるという問題がある。
更に、特許文献3には切羽近くにズリ搬出機・ズリ搬送装置を用いるものである。この発明のズリ搬出機は、前部と後部にローラを備えた本体部と、前部のローラと後部のローラの間に掛け渡されて本体部の上下前後を被覆している無端帯状の履帯部と、本体部に接続している複数の昇降部とを備え、昇降部の伸縮によって履帯部の底面と地盤とを選択的に離接できる。この発明のズリ搬出装置は、複数のズリ搬出機を組み合せてなり、一列又は複数列の搬送アレイと、一列又は複数列の通行アレイと、掃出手段とを備える構造である。
この従来の発明は、切羽では搬送アレイに堆積したズリは、トンネル内に縦列に配置されたズリ搬出機に移載されて坑口へ搬送されるものであり、ズリ搬送機はトンネルの道路面から低い位置で複数列並べて、且つトンネル方向に縦列に長く配置するため、トンネル内に広い面積を専用するため、トンネル内の他の機器・工材・掘削機等の移動の大きな制限となる。又、ズリ搬送機は大型で、これが複数列で多数縦列に配置することで、設備が大型化する。
更に、インバート工事はトンネルの道路面を大きく掘削するため、そのインバート工事にズリ搬送機が支障となり、切羽・ズリの搬送と、インバート工事のズリ搬送が同時並行にすることが難しい。そして、ズリ運送の設備が大型化するという欠点もある。
特開2014−28670号公報 特開平8−170486号公報 特開2018−28211号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、切羽から発生するズリ及び切羽以外のインバート工事・掘削工事から発生するズリをクラッシャー能力の増大・投入個所の増加によってベルトコンベヤによる効率的な搬送量を増やして、破砕石土砂の搬送速度及び搬送量を高めることができ、その分だけダンプ車・トラック車両の使用台数を減らし、これら車両の交通量を低減して事故が少なく又排気ガスの発生も抑えられるトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備とすることにある。
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) トンネル工事の切羽から発生する大きな岩石又は破砕石を小さくするクラッシャー作業車と、同クラッシャー作業車で破砕した破砕石と土砂を切羽近くで載せて坑口に向けて搬出するトンネル内に配置される長尺のベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤの先端のリターン部を前方位置に設けた移動可能なテールピース台車とを備え、しかも前記ベルトコンベヤはその途中で余分の長さのベルトを折り返して格納するベルト格納部を有し、前進していく切羽現場に追従して前記テールピース台車の前方への移動とともに前記ベルト格納部からベルト繰り出して切羽近くまで延伸可能とし、更にトンネル工事で掘削されたトンネル内周面に構築されたコンクリート壁の上方位置に逐次取付けていく支持部材にベルト受けローラを設置し、同ベルト受けローラ上に前記ベルトコンベヤのベルトを支持し、トンネル工事で発生する土砂破砕石をコンクリート壁上方位置に支持された前記ベルトコンベヤで搬出するトンネル工事における土砂破砕石の搬出設備であって、
前記ベルトコンベヤのベルトが前記コンクリート壁に取付けられた前記支持部材上の前記ベルト受けローラで支持されたコンベヤ区間でしかもトンネル道路面のインバート工事又はその他の地面あるいは地山掘削の工事の位置に近い位置に一台又は複数台の中間クラッシャー投入作業車を前記ベルトコンベヤ近くのトンネル内に配置するとともに、
前記中間クラッシャー投入作業車は自走できる走行車体に投入された岩石を小さく破砕するクラッシャー装置と,同クラッシャー装置で破砕される破砕石及び投入された土砂をトンネル上壁に支持された前記ベルトコンベヤ以上の高さまで持ち上げて前記コンベヤ区画の前記ベルトコンベヤ上に落下させる上下に傾斜して左右に旋回できる傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤと,前記クラッシャー装置で破砕した破砕石及び投入された土砂を前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤへ移送する破砕石搬送コンベヤとを有する構造であり、しかも前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤは走行車体の車体巾の範囲に収まるように縮退又は旋回可能とする構成とし、コンベヤ区間で発生する岩石・破砕石のクラッシャー作業とその破砕石土砂の前記ベルトコンベヤへの投入作業が前記中間クラッシャー投入作業車で可能とし、コンベヤ区間の前記工事で発生する土砂破砕石も長尺の前記ベルトコンベヤに移載して搬送でき、破砕石土砂のダンプ車又はトラック車の運搬車による運送を少なくし、更に破砕石土砂のベルトコンベヤによる搬送量を高め、且つトンネル内でのダンプ車とトラック車の交通量・車接触事故及び排気ガスを低減できることを特徴とする、トンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
2) 前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に設ける前記傾斜コンベヤが、その走行車体の車巾に収まる位置からトンネル壁に配置されたベルトコンベヤに近づく方向に旋回可能に装置されたものであり、破砕石土砂を前記ベルトコンベヤに移載する場合において前記傾斜コンベヤの先端部をコンクリート壁側に旋回させて前記傾斜コンベヤの先端リターン部の上方排出部からコンクリート壁に沿った前記ベルトコンベヤへ破砕石土砂を落下投入でき、又前記中間クラッシャー投入作業車を走行する場合又は作業休止の場合は前記傾斜コンベヤを前記車体の車巾に収まるように旋回させることで、前記車体の走行又は作業休止の場合に前記傾斜コンベヤが他の車両の走行・作業の支障とならないように又は他の機械と接触しにくいようにできる、前記1)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
3) 前記傾斜コンベヤを前記車体に旋回可能に取付ける構造が、前記傾斜コンベヤを先端リターン部が上方となる傾斜状態に保持し且つ前記傾斜コンベヤの低位置に前記傾斜コンベヤの旋回中心となる旋回軸を有するコンベヤ旋回フレームを備え、前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに回転可能にする固定デッキを設け、同固定デッキ上に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに且つ前記コンベヤベルトがあるトンネル壁方向に回転可能に設置し、前記コンベヤ旋回フレームを前記固定デッキ上で回転させる旋回駆動手段を備え、傾斜コンベヤをトンネル壁方向の位置と車巾内に収まる位置との間で旋回可能とする、前記2)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
4) 前記中間クラッシャー投入作業車はそのクラッシャー装置がある後端側がズリを発生するコンベヤ区間の工事現場に対向するように前記中間クラッシャー投入作業車の前後の向きで停止させ、しかも前記中間クラッシャー投入作業車の前端側となる傾斜コンベヤの旋回方向がトンネル壁に配置される前記ベルトコンベヤに近づくように旋回する、前記2)又は3)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
にある。
本発明によれば、切羽から発生した大きな岩石・破砕石・礫石は切羽近くのショベル作業車等によってクラッシャー作業車のクラッシャーに投入され、これで破砕して小さくした後、又はクラッシャー作業車に投入されない小さな破砕石・石又は土砂はシャベル作業車によって収集されて直接テールピース台車の前記ベルトコンベヤの投入部へ移載され、長尺の前記ベルトコンベヤで坑口の方向に搬送される。一方、この切羽からかなり離れたコンベヤ区間のベルトコンベヤは、コンクリート壁に取付けられる支持部材に受けローラを組み込み、同受けローラ上に前記ベルトコンベヤのベルトを載置して破砕石土砂を安定して搬送するベルトコンベヤのコンベヤ区間としている。
このコンベヤ区間でなされるインバート工事(コンクリート路面構築工事)による地面掘削工事又はその他の地面又は地山の掘削工事の現場に対しては、この現場近くに中間クラッシャー投入作業車が1台又は複数台配置する。これによって、インバート工事等の切羽後方の掘削工事から発生する大きな石・破砕石・礫石・土砂はショベル作業車等によってこの中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置へ投入され、小さく破砕された破砕石土砂のズリは中間クラッシャー投入作業車の破砕石搬送コンベヤによって傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤへ送られ、傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤの低位置で移載させて上方へ持ち上げ、持ち上げた破砕石土砂をコンクリート壁の方に旋回させ、前記ベルトコンベヤの上方から落下させて前記ベルトコンベヤへ移載させて、以降前記ベルトコンベヤで坑口方向へ搬送させるものとしている。
このように、切羽から離れた前記コンベヤ区画のインバート工事・その他の掘削工事から発生する大きい岩石・破砕石・礫石等を中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置で小さく破砕して、その後傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤによって持ち上げて旋回させてトンネル壁に配装した長尺の前記ベルトコンベヤに移載して搬送する。これによってクラッシャー能力が増大し、又投入個所も切羽近くの投入部の他に後方の前記コンベヤ区画の途中でも並行に行えることで、クラッシャー能力・投入能力とも大きく増強され、ベルトコンベヤを用いた効率的な搬送方法を多く活用することで、搬送速度と搬出量も向上させることができる。
又、この搬送速度と搬送量の向上で従来の切羽後方の前記コンベヤ区間の工事で発生する土砂破砕石の排出のためのダンプ車・トラック車両による破砕石土砂の積載作業とトンネル走行量を大巾に減らすことができ、車両による事故の発生も少なく安全な作業とし、又排気ガスの発生も少なくできるので、作業環境も改善できるという利点がある。
更に、中間クラッシャー投入作業車の傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤはその作業車の車体の巾以内に縮退又は旋回により収められるものでは、中間クラッシャー投入作業車のトンネル内移動は安全に行えるものとなっている。又、作業しない作業休止の場合は走行車体の車巾内に収めることで、他の車両・作業車の移動の支障がないようにできる。
又、本発明で中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置とその投入口が土砂破砕石等の発生するインバート工事等の工事と対向できるように車体の設置位置を配置できれば、工事から発生する大きい路面破砕物・土砂破砕石等はシャベル作業車等で収集して運べて、中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置の前記工事と対向した側にある投入口にそのまま投入できるので、収集・投入作業が効率的となる。
図1は本発明のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備の平面説明図である。 図2は本発明のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備の側面図である。 図3は本発明の実施例の要部構成を示す平面図である。 図4は実施例の要部構成を示す側面図である。 図5は図4のA−A矢視図である。 図6は実施例の中間クラッシャー投入作業車の平面図である。 図7は実施例の中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置と破砕石搬送コンベヤと傾斜コンベヤとの配置を示す説明図である。 図8は実施例の中間クラッシャー投入作業車の前部のコンベヤ固定デッキとコンベヤ旋回フレームの構造を示す説明図である。 図9は実施例の固定デッキを示す平面図である。 図10は実施例のズリ移載時の90°旋回した傾斜コンベヤとコンベヤ旋回フレームの配置を示す拡大平面図である。 図11は実施例の傾斜コンベヤを45°程旋回させた状態を示す拡大平面図である。 図12(a),(b)は旋回軸とその軸受構造及びコンベヤ旋回フレームを支持する車輪を示す説明図である。 図13は実施例の中間クラッシャー投入作業車での土砂破砕石の送り状態を示す説明図である。 図14は実施例のインバート工事の説明図である。 図15は本発明の実施例で傾斜コンベヤに代えて垂直リフトコンベヤを使用した例の垂直リフトコンベヤの説明図である。
本発明の中間クラッシャー投入作業車の旋回できる傾斜コンベヤの傾斜角は50°程度の急傾斜にすることがトンネル内の中間クラッシャー投入作業車の停止位置をトンネル壁に近づけることができ好ましい。又、傾斜コンベヤの旋回角度は180°できることが中間クラッシャー投入作業車の前方を坑口側になるように停車させる場合でも、又逆に前方が切羽側になるように停車しても旋回が180°であればトンネル壁にあるベルトコンベヤに対し、いずれの配置でも移載できるので対応性がよい。中間クラッシャー投入作業車のクラッシャー装置の投入口(後方部)がコンベヤ区間の工事に向う方がショベル作業車で掘削した地面中の石・破砕石又は土砂の採出・収集・作業とクラッシャー装置への投入がシャベル作業車の往復移動距離が短くなり、しかも収集作業と投入作業では車の作業方向が同じとなり、作業が容易となるので好ましい。
又、傾斜コンベヤに代え、図15に示すようにバケットを使った垂直リフトコンベヤも使用できる。この場合は、垂直リフトコンベヤの上端の排出部の下方に、180°旋回可能な破砕石土砂落下ガイドシュートを設けて下方のベルトコンベヤ上に落下させて確実な移載ができるようにする。又、旋回しない又は旋回角が小さな傾斜コンベヤでも上方排出部に旋回可能なガイドシュートを設けることで旋回する傾斜コンベヤと実質的に同一にできる。いずれも本発明に包含されるものである。
本発明の図1〜14に示すトンネル地面巾8m程で、高さ9mのトンネル工事での実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例の中間クラッシャー投入作業車は、2.4m巾のクローラを用い、固定デッキの左右張り出しを考慮した車巾は約5.1m程であり、車体に51°程傾斜した傾斜コンベヤを水平に突出させた車体の前部に90°左に旋回可能に装置し、又車体の後部にクラッシャー装置を設けていて、その投入口はトンネル路面から約2.5m高さにあり、又破砕後の破砕石等の吐出口及び小さな石・土砂のシュート排出口はその下部にある。その吐出口・シュート排出口から排出する土砂破砕石はその下方に配置された前後に長い破砕石搬送コンベヤの水平な後部に落下して移載される。同破砕石搬送コンベヤの前部は車体の前部で20°程の角度で立上って傾斜して、その先端部の高い位置にあるリターン部(ヘッド部)から破砕石を上方の投入シュートを介して傾斜コンベヤの低位置に落下させている。同リターン部から落下する土砂破砕石は前記傾斜コンベヤの基端部の水平部で受け止めて51°程の傾斜した傾斜コンベヤの傾斜部で3.4m程上方に持ち上げて、その上端のリターン部(落下排出部)より下方のコンクリート壁に支持されたトンネル路面から2.5m高さにあるベルトコンベヤへ落下させて移載し、後は同ベルトコンベヤによって搬送させる例である。
(実施例の符号の説明)
図1〜14に示す実施例の符号を説明する。
Gは実施例のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備、Tはトンネル地面T4から高さ9m程のトンネル、T1は切羽、T2は坑口、T3はトンネル中心線、T4は8m程の巾のトンネル地面、TWはトンネルTのコンクリート壁である。BCは実施例のトンネルT内のベルトコンベヤ、BC1は同ベルトコンベヤBCのベルト、BC2は余分のベルトを格納して繰り出し・格納できるベルト格納部であり、周知であるので構造は省略している。BC3はベルトコンベヤBCの坑口側にあるコンベヤ駆動部、BC4はベルトコンベヤBCのトンネル外(坑外)に設けたズリの坑外排出部、BC5はベルトコンベヤBCのベルトBC1のベルト洗滌部、CRは切羽T1近くに配置される公知のクラッシャー作業車、CR1は同クラッシャー作業車CRの岩石・破砕石等のクラッシャー装置への投入口、CR2は小さく破砕された破砕石・石片・礫等を排出する後方へ傾斜した排出コンベヤ、TPはテールピース台車、TP1は同テールピース台車のクローラ車体、TP2はベルトコンベヤBCの先端のリターン部近くに設けたズリ等の投入部、TP3はテールピース台車TPの中央上部に設けた支持部材SBの取付作業用の高所作業台、TP4はテールピース台車TPの前端部に設けたベルトコンベヤBCの始端のリターン部であり、テールピース台車TP内にベルトコンベヤBCが張架されている。SBはトンネルTのコンクリート壁TWに沿って約3m程の間隔で2.5m程の高さで水平に保持される支持部材、SB1は同支持部材を吊って支持する吊りワイヤ、SB2は同吊りワイヤの上端をコンクリート壁TWに固着させる上位コンクリートアンカー、SB3は支持部材SBの基端をコンクリート壁TWに固定するための下位コンクリートアンカー、BRは前後する複数の支持部材SBの上に取付けられ、U字状に複数のローラを配置し、コンベヤベルトBCのベルトBC1をその上方に載置して支持するベルト受けローラである。
BCKはトンネルTのコンクリート壁TWが構築されてベルトコンベヤBCのベルトBC1が支持部材SBの上のベルト受けローラBR上に載置されているベルトコンベヤBCのコンベヤ区間である(図3参照)。
MCは実施例の中間クラッシャー投入作業車、MC1は同中間クラッシャー投入作業車のクローラMC11を用いて移動できる車体、MC2は同中間クラッシャー投入作業車の車体MC1の後部に装置したクラッシャー装置、MC21は同クラッシャー装置の破砕石・岩・石・礫等の投入口、MC22はジョークラッシャーを用いたクラッシャー部、MC23は同クラッシャー部の吐出口、MC3は前後に長い破砕石搬送コンベヤ、MC24はクラッシャー装置MC2のグリズリフィーダ、MC25は同グリズリフィーダを介して落下する小さな破砕石・小石・土砂のシュート、MC26は同シュートのシュート排出口である。MC31は同破砕石搬送コンベヤMC3のコンベヤベルト、MC32は同破砕石搬送コンベヤの水平な後部、MC33は同破砕石搬送コンベヤの20°程で前方を高く傾斜させた前部の立上り部、MC34は同立上り部の上端に設けたコンベヤベルトMC31のリターン部(ヘッド部)である(図5〜14参照)。
図5〜12に示すMC4は中間クラッシャー投入作業車MCの前部に設けた傾斜コンベヤ、MC40は破砕石搬送コンベヤMC3の立上り部MC33のリターン部MC34から落下する破砕石・土砂を受け入れて、傾斜コンベヤMC4の水平な基部MC42へ移載するための投入シュート、MC41は同傾斜コンベヤのコンベヤベルト、MC42は同傾斜コンベヤMC4の水平な基部(水平部)である。MC43は傾斜コンベヤMC4の51°程に急傾斜した傾斜部、MC44は前記傾斜部MC43を支持するコンベヤ保持フレーム、MC46は同コンベヤ保持フレームの旋回中心軸、MC47はコンベヤベルトMC41のリターン部で、破砕石土砂等の落下排出部であり、MC48はコンベヤ保持フレームMC44を180°旋回させる油圧を用いた旋回装置である(図12参照)。
図15で示す垂直リフトコンベヤMC6は実施例の傾斜コンベヤMC4に代えてベルトコンベヤBCへの破砕石等を移載する垂直リフトコンベヤMC6の例であり、MC61は破砕石搬送コンベヤMC3から移載される破砕石等を収容して持ち上げる垂直リフトコンベヤMC6のバケット、MC62は垂直リフトコンベヤMC6の上方排出部、MC63は同上方排出部で排出される破砕石等を下方のベルトコンベヤBCのベルト上面に誘導する落下積載のための破砕石土砂落下ガイドシュートで、垂直リフトコンベヤMC6の上方排出部に基端部がコンクリート壁方向に湾曲するように且つ左右に旋回できるように設けられている。
(実施例の作動説明)
図1〜4に示すように、切羽T1での発破作業・掘削作業が進んで破砕石・破砕礫・割岩・小石・土砂が散乱している切羽T1の近くに、クラッシャー作業車CRを移動させる。次に、テールピース台車TPをクローラでもって切羽近くのクラッシャー作業車CRに近い位置まで移動させる。テールピース台車TPはベルトBC1の先端のリターン部TP5を設けているので、ベルト格納部BC2に格納されたベルトBC1を繰り出しながら切羽T1の方へ近づく。その近づく前の位置においてテールピース台車TPの後方の掘削されたトンネルTの壁面に新たなコンクリート壁TWが構築され、支持部材SBはテールピース台車TPの高所作業台TP3を使って新しいコンクリート壁TWの高い位置に上位コンクリートアンカーSB2を、その低い位置に下位コンクリートアンカーSB3を打設して取付ける。そして、図5に示すように支持部材SBの突出した先端を上位コンクリートアンカーSB2にその一端を固着した吊りワイヤSB1で保持する。一方、支持部材SBの基端は下位コンクリートアンカーSB3に連結して、支持部材SBをトンネルTの方向に沿って一定間隔で水平に保持する。そして、トンネルのコンクリート壁TWに取付けられた前記支持部材SB上にベルト受けローラBRを固着する。このように、新しいベルト受けローラBRをコンクリート壁TWに沿って取付けると、テールピース台車TPまで延びたベルトコンベヤBCのベルトBC1を載せて、ベルトコンベヤBCを新しいコンクリート壁TWに沿って配装する(図4,5,9参照)。
その後、切羽T1の近く及びその後方に散乱している破砕石・岩石・礫・石・土砂等をショベル作業車(図示せず)を用いて大きいものはクラッシャー作業車CRの投入口CR1に投入して小さく破砕して、その後方の排出コンベヤCR2から移送してテールピース台車TPのリターン部TP5の近くの投入部TP2へ移載する。土砂・小石等はショベル作業車(図示せず)で直接テールピース台車TPの投入部TP2へ投入してもよい。
このように、切羽T1で発生している破砕石・礫・小石・土砂等はテールピース台車TPのベルトBC1の投入部TP2から投入されて、ベルトコンベヤBCの作動とともにテールピース台車TPからコンクリート壁TWのベルト受けローラBRに沿って坑口の方向に搬送される。
切羽近く及びテールピース台車TPの付近の破砕石・土砂等はテールピース台車TPの投入部TP2に投入されて搬送される。
そして、ベルトコンベヤBCのコンベヤベルトBC1はトンネル壁がコンクリート壁TWとなっているコンベヤ区間BCKでは支持部材SBが上位コンクリートアンカーSB2と下位コンクリートアンカーSB3と吊りワイヤSB1によって水平に保持され、これにベルト受けローラBRが取付けられる。このベルト受けローラBRの上にコンベヤベルトBC1が置かれ、ベルトコンベヤBCはコンクリート壁TWに支持されて作動する(図5参照)
一方、トンネルTの道路は切羽からコンベヤ区間BCKの切羽に近い領域までは地山を掘削した地面が前記した重機及びトラック・シャベル作業車等に耐えるように砂利・礫・栗石を投入して道路の強度が高い路面としている。切羽の掘削位置が前進すると地面の道路のトンネル地面を所定深さ掘削して小石・礫・砂利を掘り出してその凹所にコンクリートを流し込んで恒久的な道路としてのコンクリート道路にする(インバート工事INKという)。これは、切羽から300m程後方位置でなされる(図15参照)。
本発明ではこのトンネルTのインバート工事INKの工事現場から更に後方に1台の中間クラッシャー投入作業車MCをインバート工事INKの開始前に配置する。そのクラッシャー装置MC2の投入口MC21がインバート工事INKと対向するように配置する(図1,2,3,4参照)。
インバート工事INKの開始で地面の掘削によって岩石・破砕石・礫・土砂が大量に発生する。このインバート工事INKから発生する大きな岩石・破砕石・礫・土砂等をショベル作業車(図示せず)を用いて集めて、中間クラッシャー投入作業車MCの後部のグリズリフィーダMC24とジョークラッシャーを用いたクラッシャー装置MC2の投入口MC21へ投入し、クラッシャー部MC22で小さく破砕した後その下方の吐出口MC23から下方へ排出する。小さな石・土砂はシュートMC25のシュート排出口MC26から落下する。排出された破砕石等は破砕石搬送コンベヤMC3の切羽側となる後部MC32の水平なコンベヤベルトMC31部分で受け止められ、坑口方向へ送られた後20°程で傾斜した前部の立上り部MC33によって持ち上げられ、その前方(坑口側)のリターン部(ヘッド部)MC34から投入シュートMC40へ落下排出される。落下排出された破砕石等は投入シュートMC40から下方の傾斜コンベヤMC4の水平な基部MC42で受け止められて、51°程の急傾斜で傾斜部MC43によって持ち上げられ、その上端のリターン部(落下排出部)MC47から落下排出される。落下排出された破砕石等は下方のベルトコンベヤBCのベルトBC1上に受け止められて、落下した破砕石等は以後ベルトコンベヤBCによって搬送される(図13,6,7,8参照)。尚、中間クラッシャー投入作業車MCの向きはクラッシャー装置MC2が坑口側となるように配置することも可能である。
尚、傾斜コンベヤMC4からの落下排出するタイミングは、切羽から搬送されてくるベルトコンベヤBCのベルトBC1上の破砕石・小石等の積載量を観察しながら、多量であれば落下排出をさせず(傾斜コンベヤの作動を一時停止して)、積載量が低い時点で傾斜コンベヤMC4を作動して移載するようにする。
このように、大きな岩石・破砕石・礫はベルトコンベヤBCに載せて搬送するにはある程度以下の大きさにしないとベルトで搬送することができない。このクラッシャー作業及びベルトコンベヤBCへの投入作業は切羽でのクラッシャー作業車CRと、その切羽から離れたコンベヤ区間の1台又は複数台の中間クラッシャー投入作業車MCとによって2個所で並行的に行えることで、クラッシャー能力及び投入作業が大巾に向上し、ダンプ車・トラック車で積載してトンネル中を運行して処理必要がなくなり、ダンプ車・トラック車の運行量を大巾に減らし、トンネルでの車との接触事故・人身事故を大巾に減らし、排気ガスの排出もなく、しかも搬出能力が高くできるという利点がある。
又、走行させる場合又は休止させる場合は中間クラッシャー投入作業車MCの傾斜コンベヤMC4を旋回中心軸MC46まわりに90°旋回の図10,45°旋回の図11及び車体MC1の前後方向近くまで旋回させ、傾斜コンベヤMC4を前後に近くなるようにする。これによって、傾斜コンベヤMC4は車体MC1の車巾以内の範囲に収まり、左右に張り出さないようにできる。これによって、中間クラッシャー投入作業車MCは走行しても、他の機材・車両に接触すること少なく走行できる。又、作業休止時においてダンプ車両・トラック車両又は他の作業車がトンネル走行しても中間クラッシャー投入作業車MCとの接触がないようにできる。
実施例の傾斜コンベヤMC4に代えて図15に示す垂直リフトコンベヤMC6を使用することで、中間クラッシャー投入作業車MCのクラッシャー装置MC2から吐出した破砕石等を破砕石搬送コンベヤMC3で前方へ送り、その立上り部MC33のリターン部MC34から落下させ、それをバケットコンベヤを用いた垂直リフトコンベヤMC6の基端部のバケットMC61で収容して上昇させて上方排出部MC62から吐出させる。吐出された破砕石等は破砕石土砂落下ガイドシュートMC63で受けて下方へ誘導され、コンクリート壁TWで支持されているベルトコンベヤBCのベルトBC1上に落下し、その後は同ベルトコンベヤBCによって坑口の方向に搬送されるものである。この垂直リフトコンベヤMC6を用いた中間クラッシャー投入作業車MCを走行させる場合は、破砕石土砂落下ガイドシュートMC63を旋回させて車体MC1の前後方向とすることで、垂直リフトコンベヤMC6も車体MC1の車内に収めるようにできる。本発明は、実施例の傾斜コンベヤMC4又は垂直リフトコンベヤMC6と旋回できる破砕石土砂落下ガイドシュートの構造のものいずれも含むものである。
本発明はトンネル工事での使用を主としているが、長尺の搬送用ベルトコンベヤを地表に設置した地上の土砂掘削・採鉱作業での搬送設備として使用できる。
G 実施例の破砕石土砂の搬出設備
T トンネル
T1 切羽
T2 坑口
T3 トンネル中心線
T4 トンネル地面
INK インバート工事
INK1 地面石
INK2 コンクリート道路
TW トンネルTのコンクリート壁
CR クラッシャー作業車
CR1 投入口
CR2 排出コンベヤ
BC ベルトコンベヤ
BC1 ベルトコンベヤBCのベルト
BC2 ベルト格納部
BC3 コンベヤ駆動部
BC4 坑外排出部
BC5 ベルト洗滌部
BCK コンベヤ区間
TP テールピース台車
TP1 クローラ車体
TP2 投入部
TP3 高所作業台
TP4 ベルトコンベヤのリターン部
SB 支持部材
SB1 支持部材SBの保持の吊りワイヤ
SB2 吊りワイヤSB1の基端の上位コンクリートアンカー
SB3 下位コンクリートアンカー
BR ベルト受けローラ
MC 中間クラッシャー投入作業車
MC1 車体
MC11 クローラ
MC2 クラッシャー装置
MC21 投入口
MC22 クラッシャー部
MC23 吐出口
MC24 グリズリフィーダ
MC25 シュート
MC26 シュート排出口
MC3 破砕石搬送コンベヤ
MC31 コンベヤベルト
MC32 後部(水平部)
MC33 立上り部(前部)
MC34 リターン部(ヘッド部)
MC4 傾斜コンベヤ
MC40 投入シュート
MC41 コンベヤベルト
MC42 基部(水平部)
MC43 傾斜部
MC44 コンベヤ保持フレーム
MC46 旋回中心軸
MC47 リターン部(落下排出部)
MC48 旋回装置
MC50 固定デッキ
MC51 コンベヤ旋回フレーム
MC52 回転支持具
MC6 垂直リフトコンベヤ
MC61 バケット
MC62 上方排出部
MC63 破砕石土砂落下ガイドシュート
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) トンネル工事の切羽から発生する大きな岩石又は破砕石を小さくするクラッシャー作業車と、同クラッシャー作業車で破砕した破砕石と土砂を切羽近くで載せて坑口に向けて搬出するトンネル内に配置される長尺のベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤの先端のリターン部を前方位置に設けた移動可能なテールピース台車とを備え、しかも前記ベルトコンベヤはその途中で余分の長さのベルトを折り返して格納するベルト格納部を有し、前進していく切羽現場に追従して前記テールピース台車の前方への移動とともに前記ベルト格納部からベルト繰り出して切羽近くまで延伸可能とし、更にトンネル工事で掘削されたトンネル内周面に構築されたコンクリート壁の上方位置に逐次取付けていく支持部材にベルト受けローラを設置し、同ベルト受けローラ上に前記ベルトコンベヤのベルトを支持し、トンネル工事で発生する土砂破砕石をコンクリート壁上方位置に支持された前記ベルトコンベヤで搬出するトンネル工事における土砂破砕石の搬出設備であって、
前記ベルトコンベヤのベルトが前記コンクリート壁に取付けられた前記支持部材上の前記ベルト受けローラで支持されたコンベヤ区間でしかもトンネル道路面のインバート工事又はその他の地面あるいは地山掘削の工事の位置に近い位置に一台又は複数台の中間クラッシャー投入作業車を前記ベルトコンベヤ近くのトンネル内に配置するとともに、
前記中間クラッシャー投入作業車は自走できる走行車体に投入された岩石を小さく破砕するクラッシャー装置と,同クラッシャー装置で破砕される破砕石及び投入された土砂をトンネル上壁に支持された前記ベルトコンベヤ以上の高さまで持ち上げて前記コンベヤ区の前記ベルトコンベヤ上に落下させる上下に傾斜して左右に旋回できる傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤと,前記クラッシャー装置で破砕した破砕石及び投入された土砂を前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤへ移送する破砕石搬送コンベヤとを有する構造であり、しかも前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤは走行車体の車体巾の範囲に収まるように縮退又は旋回可能とする構成とし、コンベヤ区間で発生する岩石・破砕石のクラッシャー作業とその破砕石土砂の前記ベルトコンベヤへの投入作業が前記中間クラッシャー投入作業車で可能とし、コンベヤ区間の前記工事で発生する土砂破砕石も長尺の前記ベルトコンベヤに移載して搬送でき、破砕石土砂のダンプ車又はトラック車の運搬車による運送を少なくし、更に破砕石土砂のベルトコンベヤによる搬送量を高め、且つトンネル内でのダンプ車とトラック車の交通量・車接触事故及び排気ガスを低減できることを特徴とする、トンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
2) 前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に設ける前記傾斜コンベヤが、その走行車体の車巾に収まる位置からトンネル壁に配置されたベルトコンベヤに近づく方向に旋回可能に装置されたものであり、破砕石土砂を前記ベルトコンベヤに移載する場合において前記傾斜コンベヤの先端部をコンクリート壁側に旋回させて前記傾斜コンベヤの先端リターン部の上方排出部からコンクリート壁に沿った前記ベルトコンベヤへ破砕石土砂を落下投入でき、又前記中間クラッシャー投入作業車を走行する場合又は作業休止の場合は前記傾斜コンベヤを前記車体の車巾に収まるように旋回させることで、前記車体の走行又は作業休止の場合に前記傾斜コンベヤが他の車両の走行・作業の支障とならないように又は他の機械と接触しにくいようにできる、前記1)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
3) 前記傾斜コンベヤを前記車体に旋回可能に取付ける構造が、前記傾斜コンベヤを先端リターン部が上方となる傾斜状態に保持し且つ前記傾斜コンベヤの低位置に前記傾斜コンベヤの旋回中心となる旋回軸を有するコンベヤ旋回フレームを備え、前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに回転可能にする固定デッキを設け、同固定デッキ上に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに且つ前記ベルトコンベヤがあるトンネル壁方向に回転可能に設置し、前記コンベヤ旋回フレームを前記固定デッキ上で回転させる旋回駆動手段を備え、傾斜コンベヤをトンネル壁方向の位置と車巾内に収まる位置との間で旋回可能とする、前記2)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
4) 前記中間クラッシャー投入作業車はそのクラッシャー装置がある後端側がズリを発生するコンベヤ区間の工事現場に対向するように前記中間クラッシャー投入作業車の前後の向きで停止させ、しかも前記中間クラッシャー投入作業車の前端側となる傾斜コンベヤの旋回方向がトンネル壁に配置される前記ベルトコンベヤに近づくように旋回する、前記2)又は3)記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備
にある。

Claims (4)

  1. トンネル工事の切羽から発生する大きな岩石又は破砕石を小さくするクラッシャー作業車と、同クラッシャー作業車で破砕した破砕石と土砂を切羽近くで載せて坑口に向けて搬出するトンネル内に配置される長尺のベルトコンベヤと、前記ベルトコンベヤの先端のリターン部を前方位置に設けた移動可能なテールピース台車とを備え、しかも前記ベルトコンベヤはその途中で余分の長さのベルトを折り返して格納するベルト格納部を有し、前進していく切羽現場に追従して前記テールピース台車の前方への移動とともに前記ベルト格納部からベルト繰り出して切羽近くまで延伸可能とし、更にトンネル工事で掘削されたトンネル内周面に構築されたコンクリート壁の上方位置に逐次取付けていく支持部材にベルト受けローラを設置し、同ベルト受けローラ上に前記ベルトコンベヤのベルトを支持し、トンネル工事で発生する土砂破砕石をコンクリート壁上方位置に支持された前記ベルトコンベヤで搬出するトンネル工事における土砂破砕石の搬出設備であって、
    前記ベルトコンベヤのベルトが前記コンクリート壁に取付けられた前記支持部材上の前記ベルト受けローラで支持されたコンベヤ区間でしかもトンネル道路面のインバート工事又はその他の地面あるいは地山掘削の工事の位置に近い位置に一台又は複数台の中間クラッシャー投入作業車を前記ベルトコンベヤ近くのトンネル内に配置するとともに、
    前記中間クラッシャー投入作業車は自走できる走行車体に投入された岩石を小さく破砕するクラッシャー装置と,同クラッシャー装置で破砕される破砕石及び投入された土砂をトンネル上壁に支持された前記ベルトコンベヤ以上の高さまで持ち上げて前記コンベヤ区画の前記ベルトコンベヤ上に落下させる上下に傾斜して左右に旋回できる傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤと,前記クラッシャー装置で破砕した破砕石及び投入された土砂を前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤへ移送する破砕石搬送コンベヤとを有する構造であり、しかも前記傾斜コンベヤ又は垂直リフトコンベヤは走行車体の車体巾の範囲に収まるように縮退又は旋回可能とする構成とし、コンベヤ区間で発生する岩石・破砕石のクラッシャー作業とその破砕石土砂の前記ベルトコンベヤへの投入作業が前記中間クラッシャー投入作業車で可能とし、コンベヤ区間の前記工事で発生する土砂破砕石も長尺の前記ベルトコンベヤに移載して搬送でき、破砕石土砂のダンプ車又はトラック車の運搬車による運送を少なくし、更に破砕石土砂のベルトコンベヤによる搬送量を高め、且つトンネル内でのダンプ車とトラック車の交通量・車接触事故及び排気ガスを低減できることを特徴とする、トンネル工事における破砕石土砂の搬出設備。
  2. 前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に設ける前記傾斜コンベヤが、その走行車体の車巾に収まる位置からトンネル壁に配置されたベルトコンベヤに近づく方向に旋回可能に装置されたものであり、破砕石土砂を前記ベルトコンベヤに移載する場合において前記傾斜コンベヤの先端部をコンクリート壁側に旋回させて前記傾斜コンベヤの先端リターン部の上方排出部からコンクリート壁に沿った前記ベルトコンベヤへ破砕石土砂を落下投入でき、又前記中間クラッシャー投入作業車を走行する場合又は作業休止の場合は前記傾斜コンベヤを前記車体の車巾に収まるように旋回させることで、前記車体の走行又は作業休止の場合に前記傾斜コンベヤが他の車両の走行・作業の支障とならないように又は他の機械と接触しにくいようにできる、請求項1記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備。
  3. 前記傾斜コンベヤを前記車体に旋回可能に取付ける構造が、前記傾斜コンベヤを先端リターン部が上方となる傾斜状態に保持し且つ前記傾斜コンベヤの低位置に前記傾斜コンベヤの旋回中心となる旋回軸を有するコンベヤ旋回フレームを備え、前記中間クラッシャー投入作業車の車体の前端部に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに回転可能にする固定デッキを設け、同固定デッキ上に前記コンベヤ旋回フレームを前記旋回軸まわりに且つ前記コンベヤベルトがあるトンネル壁方向に回転可能に設置し、前記コンベヤ旋回フレームを前記固定デッキ上で回転させる旋回駆動手段を備え、傾斜コンベヤをトンネル壁方向の位置と車巾内に収まる位置との間で旋回可能とする、請求項2記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備。
  4. 前記中間クラッシャー投入作業車はそのクラッシャー装置がある後端側がズリを発生するコンベヤ区間の工事現場に対向するように前記中間クラッシャー投入作業車の前後の向きで停止させ、しかも前記中間クラッシャー投入作業車の前端側となる傾斜コンベヤの旋回方向がトンネル壁に配置される前記ベルトコンベヤに近づくように旋回する、請求項2又は3記載のトンネル工事における破砕石土砂の搬出設備。
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