JP2020066759A - 高炉操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高炉内におけるガス流の強度低下を判別する。【解決手段】 高炉(1)の操業中に炉頂の所定位置を通過するガスのガス温度をゾンデにより所定周期で繰り返して測定し、所定期間(Δt1)内におけるガス温度の標準偏差(σ1)が閾値(σ_th2)未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別する。ここで、標準偏差(σ1)が閾値(σ_th2)未満であり、かつ所定期間(Δt1)内におけるガス温度の平均値(Tave1)が所定値(T_th2)未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、高炉の操業方法に関する。
特許文献1,2では、水平ガスサンプラーを用いて高炉の炉口部分のガス温度を検出することにより、高炉内のガス流れを判断している。具体的には、所定の指標に基づいて、炉壁におけるガス流れの過多を判断している。
特開昭63−243215号公報 特開平01−247511号公報
本発明は、特許文献1,2とは異なる手段によって、高炉内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別するものである。具体的には、高炉の径方向における所定位置において、ガスの流量が少なく温度が低いためにガス流の強度が低下していることを判別するものである。
本願第1の発明である高炉操業方法では、高炉の操業中に炉頂の所定位置を通過するガスのガス温度をゾンデにより所定周期で繰り返して測定し、所定期間内におけるガス温度の標準偏差が閾値未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別する。ここで、標準偏差が閾値未満であり、かつ所定期間内におけるガス温度の平均値が所定値未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別することもできる。
標準偏差が第1閾値未満であるときには、所定の通知手段を用いて、所定位置におけるガス流の強度を向上させるための操業アクションを行うことを作業者に推奨することができる。一方、標準偏差が第1閾値以上であって、第2閾値未満であるときには、通知手段を用いて、作業者に警告することができる。ここで、第2閾値は、第1閾値よりも高く、上述したガス流の強度低下を判別するための閾値である。
本願第2の発明である高炉操業方法では、高炉の操業中に炉頂の所定位置を通過するガスのガス温度をゾンデにより所定周期で繰り返して測定し、第1所定期間内におけるガス温度の標準偏差を算出する。また、第1所定期間よりも長い第2所定期間内において算出された複数の標準偏差の平均値を算出し、平均値が閾値未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別する。ここで、平均値が閾値未満であり、かつ第2所定期間内におけるガス温度の平均値が所定値未満であるとき、所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別することができる。
標準偏差の平均値が第1閾値未満であるときには、所定の通知手段を用いて、所定位置におけるガス流の強度を向上させるための操業アクションを行うことを作業者に推奨することができる。一方、標準偏差の平均値が第1閾値以上であって、第2閾値未満であるときには、通知手段を用いて、作業者に警告することができる。
上述した操業アクションでは、高炉に装入される装入物の水分量を低減させること、高炉に装入する前に行われる装入物のふるい分けを強化し粉量を低減すること、及び装入物であるコークス及び鉱石の質量比率の、高炉の径方向における分布を調整することのうちの少なくとも1つを実施することができる。高炉の径方向において、炉壁を0.0とし、炉中心を1.0とする無次元半径を規定したとき、所定位置は、無次元半径が0.0〜0.5となる範囲内とすることができる。また、上述した閾値としては、10℃とすることができる。さらにまた、第1閾値を5℃とし、第2閾値を10℃とすることができる。
本発明によれば、炉頂のガス温度の標準偏差又は、この標準偏差の平均値に着目することにより、炉頂のガス温度の変動幅を把握することができ、この変動幅に依存したガス流の強度低下を把握することができる。
高炉内の一部の構成を示す概略図である。 第1実施形態において、第1標準偏差に基づいてガス流の強度低下を判別する処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態において、第2標準偏差に基づいてガス流の強度低下を判別する処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態において、第1標準偏差及び第1平均温度に基づいてガス流の強度低下を判別する処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態において、第2標準偏差及び第2平均温度に基づいてガス流の強度低下を判別する処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態において、第2標準偏差及び第2平均温度に基づいてガス流の強度低下を判別する処理を説明するフローチャートである。 1つの高炉において、各測定点(3つ)における第1標準偏差及び第1平均温度の関係を示す図である。 他の高炉において、各測定点(3つ)における第1標準偏差及び第1平均温度の関係を示す図である。 測定点1Pにおいて、第2標準偏差及び第2平均温度の関係を示す図である。 測定点2Pにおいて、第2標準偏差及び第2平均温度の関係を示す図である。 測定点3Pにおいて、第2標準偏差及び第2平均温度の関係を示す図である。 出銑比に関する平均偏差及び中央値の比率と、第2標準偏差との関係を示す図である。 コークス比に関する平均偏差及び中央値の比率と、第2標準偏差との関係を示す図である。 1つの高炉における熱負荷及び第1標準偏差の推移を示す図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。まず、高炉の充填層を通過して上昇するガス(還元ガス)の、装入物表面近傍の温度(以下、ガス温度という)を測定する構成について、図1を用いて説明する。図1は、高炉1内の一部の構成を示す。
高炉1の炉頂には、高炉1の径方向に沿ってゾンデ2が配置されている。ゾンデ2は、片持ちゾンデ、差渡しゾンデ、炉頂ゾンデ等と称されるものであり、高炉1の装入物(鉱石やコークス)3のストックラインよりも上方に配置されており、炉頂のガス温度を所定のサンプリング周期(例えば、1秒又は1分)で測定する。具体的には、ゾンデ2は、ゾンデ2の長手方向に沿って配置された複数の温度センサを有しており、これらの温度センサによって、高炉1の径方向における位置に応じたガス温度を測定する。複数の温度センサは、ゾンデ2の長手方向において等間隔に配置することができる。
図1に示す例では、炉壁1aから炉中心Cまでの領域内に5つの測定点1P〜5Pが設けられており、測定点1P〜5Pのそれぞれに対応して配置された5つの温度センサによって、各測定点1P〜5Pのガス温度を測定する。ここで、測定点1Pは炉壁1a近傍に位置し、測定点5Pは炉中心C近傍に位置している。測定点1Pから測定点5Pに向かって、測定点2P、測定点3P及び測定点4Pの順に並んでいる。
なお、図1に示す例では、炉壁1aから炉中心Cまでの領域内に5つの測定点1P〜5Pを設けているが、測定点の数は任意に設定することができる。設定された測定点の数だけ、温度センサを配置すればよい。また、図1に示す例では、ゾンデ2の先端(炉中心C側の端部)が最も下方に位置するようにゾンデ2が傾斜しているが、ゾンデ2の姿勢はこれに限るものではない。例えば、水平方向に沿ってゾンデ2を配置することもできる。
ゾンデ2(すなわち、複数の温度センサ)によって測定されたガス温度の情報は、制御装置4に出力される。これにより、制御装置4は、時刻毎のガス温度(言い換えれば、ガス温度の経時変化)を把握することができる。制御装置4は、測定点1P〜5Pのうちの任意の1つの測定点におけるガス温度の経時変化に基づいて、第1所定期間Δt1内におけるガス温度の標準偏差(以下、第1標準偏差という)σ1を算出する。第1標準偏差σ1は、下記式(1)に基づいて算出される。
上記式(1)において、nは第1所定期間Δt1内におけるガス温度のサンプリング回数であり、Tiはサンプリング回数i(i=1〜n)のガス温度であり、Taveは第1所定期間Δt1内で測定されたn回のガス温度の平均値である。第1所定期間Δt1は、適宜決めることができ、例えば、8時間とすることができる。ガス温度を測定するたびに、測定したガス温度の情報をメモリに記憶しておけば、上記式(1)に基づいて、第1標準偏差σ1を算出することができる。メモリは、制御装置4の内部又は外部に設けることができる。
第1標準偏差σ1を算出するためのガス温度としては、測定点1P〜3Pのいずれか1つで測定されたガス温度を用いることが好ましい。本実施形態では、後述するように、第1標準偏差σ1に基づいて高炉1内におけるガス流の強度低下を判別するが、このガス流の強度低下を判別する上では、測定点1P〜3Pのガス温度に着目することが好ましい。この理由について、以下に説明する。
高炉1に装入物が装入された直後では、この装入物に対して高炉1の下部から上昇するガスの熱が伝達されることにより、ガス温度が低下する。また、装入物への熱伝達が進行して装入物の温度が上昇すると、ガス温度が回復する。このため、装入物を高炉1に装入する周期に応じて、ガス温度が変動する。一般的に、測定点4P,5Pでは、測定点1P〜3Pと比べて、ガス温度が高いとともに、ガス温度の変動幅も大きい。言い換えれば、測定点1P〜3Pでは、測定点4P,5Pと比べて、ガス温度が低いとともに、ガス温度の変動幅も小さい。この点を考慮すると、高炉1内におけるガス流の強度低下を判別するためには、測定点1P〜3Pのガス温度に着目することが好ましい。さらに、測定点1Pのような炉壁際の位置におけるガス温度は、炉壁1aへの付着物生成との関連性が高いことから、特に着目する必要がある。
高炉1の径方向における位置を、炉壁1a(炉内側の壁面)を0.0[−]とし、炉中心Cを1.0[−]とする無次元半径で規定するとき、測定点1P〜3Pは、無次元半径が0.0〜0.5の範囲内にある。測定点1P〜3Pのガス温度を測定するためには、ゾンデ2に設けられる温度センサが、0.0〜0.5の無次元半径の範囲内に位置していればよい。
なお、本実施形態では、5つの測定点1P〜5Pを設定しているため、測定点1P〜3Pのガス温度に着目しているが、測定点の数や、ゾンデ2の長手方向で隣り合う2つ測定点の間隔によっては、ガス温度に着目する測定点の位置が異なることもある。この場合には、上述したように、無次元半径が0.0〜0.5の範囲内に位置する測定点のガス温度に着目すればよい。
制御装置4は、第1標準偏差σ1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別する。第1標準偏差σ1は、上述したガス温度の変動幅に依存しており、ガス温度の変動幅が小さくなると、ガス流の強度が低下していることを把握できる。したがって、第1標準偏差σ1を監視することにより、ガス流の強度が低下しているか否かを判別することができる。
上述した通り、ガス温度は、装入物を高炉1に装入する周期に応じて変動する。ガス流の強度が低下している状態とは、ガス流の流量及び温度が低下し、ガス及び装入物の間の熱伝達に起因するガス温度の変動幅が適正範囲よりも狭くなることである。なお、ガス温度の適正範囲とは高炉1の安定操業を確保できる範囲であり、高炉1の炉容積や操業条件、ゾンデ2上の測定点の位置等に応じて異なる。
具体的には、制御装置4は、第1標準偏差σ1が閾値(後述する第2偏差閾値σ_th2)未満であるとき、高炉1内におけるガス流の強度が低下していることを判別する。また、制御装置4は、ガス流の強度が低下していることを判別したとき、ガス流の強度低下に関する情報を作業者に通知する。本実施形態では、ガス流の強度低下の状態に応じて、作業者に通知する情報を異ならせている。以下、具体的に説明する。
制御装置4は、第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、作業者への通知情報として、操業アクション推奨情報を出力する。操業アクション推奨情報は、高炉1内におけるガス流の強度を向上させるための操業アクションを行うことを作業者に推奨する情報である。第1偏差閾値σ_th1は、ガス流の強度の向上の必要性を考慮して予め決めておくことができ、例えば、5℃とすることができる。
操業アクション推奨情報を作業者に通知するための手段としては、例えば、制御装置4からディスプレイ(不図示)に操業アクション推奨情報を出力し、操業アクション推奨情報をディスプレイに表示させることができる。また、制御装置4から音声出力装置(不図示)に操業アクション推奨情報を出力し、音声出力装置から操業アクション推奨情報を音で発することができる。ディスプレイの表示内容や音の内容は、作業者が操業アクション推奨情報を把握できる内容であればよい。
制御装置4は、第1標準偏差σ1が、第1偏差閾値σ_th1以上であり、かつ第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、作業者への通知情報として、警告情報を出力する。警告情報は、高炉1内におけるガス流の強度低下が進行していることを作業者に警告するための情報である。第2偏差閾値σ_th2は、第1偏差閾値σ_th1よりも高い値であり、ガス流の強度低下の警告の必要性を考慮して予め決めておくことができる。例えば、第2偏差閾値σ_th2を10℃とすることができる。
警告情報を作業者に通知するための手段としては、例えば、上述した操業アクション推奨情報の通知手段と同様に、警告情報をディスプレイに表示させたり、音声出力装置から警告情報を音で発したりすることができる。ディスプレイの表示内容や音の内容は、作業者が警告情報を把握できる内容であればよい。
上述した操業アクションとしては、公知の操業アクションを適宜採用することができる。この操業アクションとしては、例えば、高炉1に装入される装入物の水分量を低減させることであり、具体的には、装入物の水分量を低減させる予備処理をした後にこの装入物を高炉1に装入したり、水分量が少ない装入物を選択してこの装入物を高炉1に装入したりすることができる。装入物の水分量を低減させておけば、高炉1の下部から上昇するガスの熱が装入物の水分を蒸発させるために用いられることを抑制できるため、上述したガス温度の変動幅が小さくなることを抑制してガス流の強度低下を改善することができる。
また、他の操業アクションとしては、高炉1に装入される装入物に、できるだけ粉(例えば、粒径が5mm以下の焼結鉱及びコークス)が混入しないようにすることができる。高炉1には、ふるい後の装入物(すなわち、ふるい上の装入物)が装入されるが、ふるい目を大きくしたりふるいの回数を増やしたりすること(すなわち、ふるい分けの強化)により、ふるい上の装入物に粉が混入することを抑制することができる。粉が高炉1に装入されると、高炉1内のガスの流量が低下したり、さらには、炉壁1aに付着物を形成したりしてしまうおそれがある。このため、装入物に粉が混入することを抑制することにより、高炉1内のガスの流量が低下したり、さらには、炉壁1aに付着物が形成したりすることを抑制することができる。
さらに、他の操業アクションとしては、高炉1の径方向における装入物の装入物分布を適宜調整することができる。装入物とは、主に鉱石及びコークスであり、装入物分布とは具体的には、鉱石及びコークスの質量比率(O/C)の、高炉1の炉径方向における分布である。制御装置4によって、高炉1の径方向のある位置においてガス流の強度が弱まっていることが判別された場合には、当該位置におけるガス流の強度が強まるような装入物分布に変更する装入物分布アクションを実施すればよい。具体的には、当該位置におけるO/Cを低下させることにより、当該位置におけるガス流の強度が低下することを抑制できる。
次に、第1標準偏差σ1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度低下を判別する処理について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS101において、ゾンデ2は、各測定点1P〜5Pのガス温度を測定し、測定結果を制御装置4に出力する。ステップS102において、制御装置4は、ガス温度の測定を開始してからの経過時間Δtmが第1所定期間Δt1を超えたか否かを判別する。制御装置4は、タイマを用いて経過時間Δtmを測定することができる。経過時間Δtmが第1所定期間Δt1を超えていないとき、ガス温度の測定(ステップS101の処理)が継続される。一方、経過時間Δtmが第1所定期間Δt1を超えたとき、制御装置4は、ステップS103において、第1標準偏差σ1を算出する。第1標準偏差σ1は、測定点1P〜5Pのうちのいずれか1つの測定点で測定されたガス温度と、上記式(1)とに基づいて算出される。
ステップS104において、制御装置4は、ステップS103の処理で算出した第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1未満であるか否かを判別する。第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS105において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度が低下していることを判別し、操業アクション推奨情報を出力する。一方、第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS106において、第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2未満であるか否かを判別する。
第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS107において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報を出力する。一方、第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、操業アクション推奨情報や警告情報を出力せずに、図2に示す処理を終了する。本実施形態によれば、第1所定期間Δt1が経過するたびに、タイマによって測定された経過時間Δtmがリセットされ、図2に示す処理が繰り返される。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態と異なる点について、主に説明する。
本実施形態では、第1実施形態で説明した第1標準偏差σ1の代わりに、第2標準偏差σ2を用いる。第2標準偏差σ2とは、第2所定期間Δt2内で算出された複数の第1標準偏差σ1の平均値である。第2所定期間Δt2は、第1所定期間Δt1よりも長い期間であり、第2所定期間Δt2内には、少なくとも2つの第1所定期間Δt1が含まれる。例えば、第2所定期間Δt2としては、1ヶ月とすることができる。第1実施形態で説明したように、第1所定期間Δt1が経過するたびに第1標準偏差σ1を算出し、第2所定期間Δt2内で算出された複数の第1標準偏差σ1を平均化することにより、第2標準偏差σ2を算出することができる。
本実施形態では、第2標準偏差σ2と、第1実施形態で説明した第1偏差閾値σ_th1や第2偏差閾値σ_th2とを対比している。具体的には、第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していることを判別し、上述した操業アクション推奨情報を出力する。また、第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1以上であり、かつ第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、上述した警告情報を出力する。
次に、第2標準偏差σ2に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度低下を判別する処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS201〜S203の処理は、図2に示すステップS101〜S103の処理とそれぞれ同じである。ステップS203の処理によって第1標準偏差σ1を算出した後、制御装置4は、ステップS204において、経過時間Δtmが第2所定期間Δt2を超えたか否かを判別する。経過時間Δtmが第2所定期間Δt2を超えていないとき、ステップS201の処理に戻り、ガス温度の測定や第1標準偏差σ1の算出が継続される。一方、経過時間Δtmが第2所定期間Δt2を超えたとき、制御装置4は、ステップS205において、第2標準偏差σ2を算出する。
第2所定期間Δt2が経過するまでには、複数の第1標準偏差σ1が算出されている。ここで、第1標準偏差σ1が算出されるたびに、第1標準偏差σ1の情報をメモリに記憶しておくことができる。メモリは、制御装置4の内部又は外部に設けることができる。制御装置4は、第2標準偏差σ2として、メモリに記憶された複数の第1標準偏差σ1の平均値を算出する。
ステップS206において、制御装置4は、ステップS205の処理で算出した第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1未満であるか否かを判別する。第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS207において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度が低下していることを判別し、操業アクション推奨情報を出力する。
一方、第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS208において、第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2未満であるか否かを判別する。第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS209において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報を出力する。一方、第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、操業アクション推奨情報や警告情報を出力せずに、図3に示す処理を終了する。本実施形態によれば、第2所定期間Δt2が経過するたびに、タイマによって測定された経過時間Δtmがリセットされ、図3に示す処理が繰り返される。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態では、第1標準偏差σ1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別している。一方、本実施形態では、第1標準偏差σ1と、後述する第1平均温度Tave1とに基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別している。以下、第1実施形態と異なる点について、主に説明する。
第1平均温度Tave1とは、第1所定期間Δt1内において、第1標準偏差σ1を算出するために測定されたガス温度の平均値である。ガス温度を測定するたびに、測定したガス温度の情報をメモリに記憶しておけば、第1平均温度Tave1を算出することができる。メモリは、制御装置4の内部又は外部に設けることができる。
第1実施形態では、警告情報が1種類であるが、本実施形態では、警告情報を3つのレベル1〜3に分けている。ここでは、レベル3、レベル2及びレベル1の順で、警告レベルが高くなり、警告レベルが高いほど、作業者に対する注意喚起をより徹底するようにしている。この点を考慮して、各レベルにおける警告情報の具体的内容が適宜決められる。なお、警告情報のレベルの数は、3つに限るものではなく、他の数(複数)であってもよい。
第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度低下を判別する処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4において、図1で説明した処理と同じ処理については、同一の符号を用いており、詳細な説明は省略することがある。
ステップS102の処理において、経過時間Δtmが第1所定期間Δt1を超えたとき、制御装置4は、ステップS108において、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出する。ステップS104において、ステップS108の処理で算出した第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS109において、ステップS108の処理で算出した第1平均温度Tave1が第1平均閾値T_th1未満であるか否かを判別する。第1平均閾値T_th1は、ガス流の強度の向上の必要性を考慮して予め決めておくことができる。炉頂において水分が凝集するおそれを考慮して、炉頂圧における露点を第1平均閾値T_th1とすることができ、例えば、60℃とすることができる。
第1平均温度Tave1が第1平均閾値T_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS105において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度が低下していることを判別し、操業アクション推奨情報を出力する。一方、第1平均温度Tave1が第1平均閾値T_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS110において、第1平均温度Tave1が第2平均閾値T_th2未満であるか否かを判別する。第2平均閾値T_th2は、ガス流の強度低下の警告の必要性を考慮して予め決めておくことができ、例えば、80℃とすることができる。
第1平均温度Tave1が第2平均閾値T_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図4に示す処理を終了する。一方、第1平均温度Tave1が第2平均閾値T_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS111において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル2)を出力する。
ステップS104において、第1標準偏差σ1が第1偏差閾値σ_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS106において、第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2未満であるか否かを判別する。第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図4に示す処理を終了する。一方、第1標準偏差σ1が第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS112において、ステップS108の処理で算出した第1平均温度Tave1が上述した第1平均閾値T_th1未満であるか否かを判別する。
第1平均温度Tave1が第1平均閾値T_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS113において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル1)を出力する。一方、第1平均温度Tave1が第1平均閾値T_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS114において、第1平均温度Tave1が上述した第2平均閾値T_th2未満であるか否かを判別する。
第1平均温度Tave1が第2平均閾値T_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図4に示す処理を終了する。一方、第1平均温度Tave1が第2平均閾値T_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS115において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル3)を出力する。
なお、本実施形態によれば、第1所定期間Δt1が経過するたびに、タイマによって測定された経過時間Δtmがリセットされ、図4に示す処理が繰り返される。また、警告情報のレベルの数を3つ以外の数(複数)とする場合には、これらの数に応じて、偏差閾値(第1偏差閾値σ_th1や第2偏差閾値σ_th2に相当する)や平均閾値(第1平均閾値T_th1や第2平均閾値T_th2に相当する)を設定すればよい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。第2実施形態では、第2標準偏差σ2に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別している。一方、本実施形態では、第2標準偏差σ2と、後述する第2平均温度Tave2とに基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別している。以下、第2実施形態と異なる点について、主に説明する。
第2平均温度Tave2とは、第2所定期間Δt2内において算出された複数の第1平均温度Tave1の平均値である。第1平均温度Tave1は、実施形態3で説明したとおりであり、第1所定期間Δt1内におけるガス温度の平均値である。なお、第2平均温度Tave2は、言い換えれば、第2所定期間Δt2内において測定されたすべてのガス温度の平均値である。このため、第2平均温度Tave2を算出するときに、第1平均温度Tave1を算出しておかなくてもよい。
上述したように第2所定期間Δt2は、第1所定期間Δt1よりも長いため、第2所定期間Δt2内においては、複数の第1平均温度Tave1が算出される。そこで、これらの第1平均温度Tave1を平均化することにより、第2平均温度Tave2が算出される。第1所定期間Δt1が経過するたびに、第1平均温度Tave1を算出してメモリに記憶しておけば、第2平均温度Tave2を算出することができる。メモリは、制御装置4の内部又は外部に設けることができる。
本実施形態では、第3実施形態と同様に、警告情報を3つのレベル1〜3に分けている。ここでも、レベル3、レベル2及びレベル1の順で、警告レベルが高くなり、警告レベルが高いほど、作業者に対する注意喚起をより徹底するようにしている。
第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度低下を判別する処理について、図5A及び図5Bに示すフローチャートを用いて説明する。図5A及び図5Bにおいて、図3で説明した処理と同じ処理については、同一の符号を用いており、詳細な説明を省略することがある。
ステップS202の処理において、経過時間Δtmが第1所定期間Δt1を超えたとき、制御装置4は、ステップS210において、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出する。ステップS204において、経過時間Δtmが第2所定期間Δt2を超えたとき、制御装置4は、ステップS211において、第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2を算出する。第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2は、ステップS210の処理で算出された第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1に基づいて、それぞれ算出される。
ステップS206において、第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS212において、ステップS211の処理で算出した第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1未満であるか否かを判別する。第1平均閾値T_th1は、第3実施形態で説明したとおりである。第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS207において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度が低下していることを判別し、操業アクション推奨情報を出力する。
第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS213において、第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2未満であるか否かを判別する。第2平均閾値T_th2は、第3実施形態で説明したとおりである。第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図5A及び図5Bに示す処理を終了する。一方、第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS214において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル2)を出力する。
ステップS206において、第2標準偏差σ2が第1偏差閾値σ_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS208において、第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2未満であるか否かを判別する。第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図5A及び図5Bに示す処理を終了する。第2標準偏差σ2が第2偏差閾値σ_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS215において、ステップS211の処理で算出した第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1未満であるか否かを判別する。第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1未満であるとき、制御装置4は、ステップS216において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル1)を出力する。
ステップS215において、第2平均温度Tave2が第1平均閾値T_th1以上であるとき、制御装置4は、ステップS217において、ステップS211の処理で算出した第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2未満であるか否かを判別する。第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2以上であるとき、制御装置4は、高炉1内におけるガス流の強度が低下していないことを判別し、図5A及び図5Bに示す処理を終了する。一方、第2平均温度Tave2が第2平均閾値T_th2未満であるとき、制御装置4は、ステップS218において、当該測定点に対応する無次元半径位置におけるガス流の強度低下が進行していることを判別し、警告情報(レベル3)を出力する。
なお、本実施形態によれば、第2所定期間Δt2が経過するたびに、タイマによって測定された経過時間Δtmがリセットされ、図5A及び図5Bに示す処理が繰り返される。
なおまた、第3実施形態においては、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出するための第1所定期間Δt1を共通の期間としたが、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出するための期間として、異なる長さの期間を設定してそれぞれの値を算出しても良い。同様に、第4実施形態においては、第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2を算出するための第2所定期間Δt2を共通の期間としたが、第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2を算出するための期間として、異なる長さの期間を設定してそれぞれの値を算出しても良い。ただし、第2標準偏差σ2を算出するための期間は、第1標準偏差σ1を算出するための期間よりも長いとともに、第2平均温度Tave2を算出するための期間は、第1平均温度Tave1を算出するための期間よりも長い。
2つの高炉1において、ゾンデ2を用いて、1ヶ月にわたって各測定点1P〜3Pのガス温度を測定した。ここで、ゾンデ2によるガス温度のサンプリング周期は1分とした。ガス温度の測定結果に基づいて、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出した。ここで、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1を算出するときの第1所定期間Δt1は、8時間とした。
図6及び図7には、2つの高炉1において、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1の関係をそれぞれ示す。図6及び図7によれば、高炉1に応じて、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1の関係が異なることが分かる。
第1実施形態によれば、第1標準偏差σ1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別したり、ガス流の強度が低下していると判別したときには、操業アクション推奨情報又は警告情報が出力されたりする。一方、第3実施形態によれば、第1標準偏差σ1及び第1平均温度Tave1に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別したり、ガス流の強度が低下していると判別したときには、操業アクション推奨情報又は警告情報(レベル1〜3)が出力されたりする。
図8は、6つの高炉1について、測定点1Pにおける第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2の関係を示す。図9は、6つの高炉1について、測定点2Pにおける第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2の関係を示す。図10は、6つの高炉1について、測定点3Pにおける第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2の関係を示す。
第2実施形態によれば、第2標準偏差σ2に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別したり、ガス流の強度が低下していると判別したときには、操業アクション推奨情報又は警告情報が出力されたりする。一方、第4実施形態によれば、第2標準偏差σ2及び第2平均温度Tave2に基づいて、高炉1内におけるガス流の強度が低下しているか否かを判別したり、ガス流の強度が低下していると判別したときには、操業アクション推奨情報又は警告情報(レベル1〜3)が出力されたりする。
一方、第2所定期間Δt2(1ヶ月)内において、6つの高炉1において定期的に日々測定されている出銑比[t/m・day]について、出銑比の平均偏差及び中央値をそれぞれ算出するとともに、この平均偏差及び中央値の比率を算出した。また、コークス比[kg/pig−t]についても同様に、コークス比の平均偏差及び中央値をそれぞれ算出するとともに、この平均偏差及び中央値の比率を算出した。上述した平均偏差及び中央値の比率とは、中央値に対する平均偏差の値[−]であって、言い換えれば、平均偏差を中央値で除算した値[−]である。
図11は、6つの高炉1において、測定点1Pでの第2標準偏差σ2と、出銑比に関する平均偏差及び中央値の比率との関係を示す。図12は、6つの高炉1において、測定点1Pでの第2標準偏差σ2と、コークス比に関する平均偏差及び中央値の比率との関係を示す。
図11及び図12によれば、第2標準偏差σ2を10℃(第2偏差閾値σ_th2)以上とすることにより、出銑比に関する平均偏差及び中央値の比率や、コークス比に関する平均偏差及び中央値の比率を低下できることが示唆されている。この場合には、高炉1を安定して操業することができる。
図13は、1つの高炉1における、熱負荷[kW]及び測定点1Pでの第1標準偏差σ1の、八日間の推移を示す。ゾンデ2によるガス温度のサンプリング周期は1分とし、第1標準偏差σ1を算出するときの第1所定期間Δt1は1時間とした。また、熱負荷は、ステーブクーラーを流れる冷却水の温度変化(抜熱量)から求められる値である。
図13によれば、測定点1Pの第1標準偏差σ1が二日目に20℃を切り、さらに三日目に10℃を下回ると、炉下部が不活性となり熱負荷が低下した。その後、ガス流の強度を改善する操業アクションを三日目に実施したところ、測定点1Pの第1標準偏差σ1及び熱負荷が次第に通常レベルに回復した。測定点1Pの第1標準偏差σ1は、熱負荷よりも早期に低下していることから、熱負荷を監視する場合よりも早期に炉下部の不活性を検知できる可能性が有る。
1:高炉、1a:炉壁、2:ゾンデ、3:装入物、4:制御装置

Claims (10)

  1. 高炉の操業中に炉頂の所定位置を通過するガスのガス温度をゾンデにより所定周期で繰り返して測定し、
    所定期間内における前記ガス温度の標準偏差が閾値未満であるとき、前記所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別することを特徴とする高炉操業方法。
  2. 前記標準偏差が前記閾値未満であり、かつ前記所定期間内における前記ガス温度の平均値が所定値未満であるとき、前記所定位置における前記ガス流の強度が低下していることを判別することを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
  3. 前記閾値は、第1閾値よりも高い第2閾値であり、
    前記標準偏差が前記第1閾値未満であるとき、所定の通知手段を用いて、前記ガス流の強度を向上させるための操業アクションを行うことを作業者に推奨し、
    前記標準偏差が前記第1閾値以上であって、前記第2閾値未満であるとき、前記通知手段を用いて、作業者に警告することを特徴とする請求項1又は2に記載の高炉操業方法。
  4. 高炉の操業中に炉頂の所定位置を通過するガスのガス温度をゾンデにより所定周期で繰り返して測定し、
    第1所定期間内における前記ガス温度の標準偏差を算出し、
    前記第1所定期間よりも長い第2所定期間内において算出された複数の前記標準偏差の平均値を算出し、
    前記平均値が閾値未満であるとき、前記所定位置におけるガス流の強度が低下していることを判別することを特徴とする高炉操業方法。
  5. 前記平均値が前記閾値未満であり、かつ前記第2所定期間内における前記ガス温度の平均値が所定値未満であるとき、前記所定位置における前記ガス流の強度が低下していることを判別することを特徴とする請求項4に記載の高炉操業方法。
  6. 前記閾値は、第1閾値よりも高い第2閾値であり、
    前記標準偏差の前記平均値が前記第1閾値未満であるとき、所定の通知手段を用いて、前記ガス流の強度を向上させるための操業アクションを行うことを作業者に推奨し、
    前記標準偏差の前記平均値が前記第1閾値以上であって、前記第2閾値未満であるとき、前記通知手段を用いて、作業者に警告することを特徴とする請求項4又は5に記載の高炉操業方法。
  7. 前記操業アクションは、前記高炉に装入される装入物の水分量を低減させること、前記高炉に装入する前に行われる前記装入物のふるい分けを強化し粉量を低減すること、及び前記装入物であるコークス及び鉱石の質量比率の、高炉の径方向における分布を調整することのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項3又は6に記載の高炉操業方法。
  8. 前記高炉の径方向において、炉壁を0.0とし、炉中心を1.0とする無次元半径に関して、前記所定位置は、前記無次元半径が0.0〜0.5となる範囲内に含まれることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の高炉操業方法。
  9. 前記閾値が10℃であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の高炉操業方法。
  10. 前記第1閾値が5℃であり、前記第2閾値が10℃であることを特徴とする請求項3又は6に記載の高炉操業方法。
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